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水道料金「月額2万円」時代へ? 値上げと地域格差拡大の背景
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/908.html
投稿者 中川隆 日時 2018 年 10 月 02 日 17:10:34: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: お洒落なリゾートハウスが欲しいならトレーラーハウスが一番だけど… 投稿者 中川隆 日時 2014 年 11 月 02 日 20:52:35)


水道料金「月額2万円」時代へ? 値上げと地域格差拡大の背景
マネーポストWEB 10/2(火) 16:00配信 女性セブン2018年10月11日号
http://www.asyura2.com/18/hasan128/msg/655.html


平均水道料金は2017年に過去最高を記録


 福岡県のある町では水道料金が月額4370円(2015年)から2万2239円(2040年)になる──というショッキングなデータが公表されている。これは「人口減少時代の水道料金はどうなるのか?(改訂版)」という資料の一部だ(EY新日本有限責任監査法人 水の安全保障戦略機構事務局による)。

 この数値は約20年後の予測値なので、一見、「まだまだ先のこと」と思うかもしれないが、それほど軽視しない方がいい。というのも、日本の水道インフラを巡る状況はかなり深刻な状況にあり、対応によっては早晩破綻することを政府が重々認識しているからだ。

 実際、水道料金は年々上がり続けていて、日本水道協会によると、料金値上げに踏み切った自治体はこの1年で47にのぼる。家庭用の水道料金は10年前に比べると約160円値上げされ、月額約3228円となっている(20立方メートルあたりの全国平均)。

 また、自治体ごとの料金格差も大きく、兵庫県赤穂市が月額853円なのに対し、北海道夕張市は月額6841円。実に月額約6000円、年額にして7万2000円近くの金額差が生じている(日本水道協会 全国の1339の水道事業まとめ 2017年4月1日時点 家事用20立方メートルあたり)。

 料金値上げと地域格差はなぜ生じるのか? その答えは2つ。「設備の老朽化」と「人口減少」にある。アクアスフィア・水教育研究所代表で水ジャーナリストの橋本淳司さんが言う。

「水道管は人間の血管と同じで、長く使えば当然劣化します。水道水に含まれる種々の物質が管内を流れていくうちに、内側が錆びていく。厚生労働省は管の耐用年数を40年としていますが、全国に張り巡らされた水道管の多くは高度成長期に設置されたもので、既にそのうちの14.8%が耐用年数を超えています。ところが、これらの老朽化した管の修理・更新率はわずか0.75%で、このペースだとすべてを更新するには、130年かかります。

 法定年数を超過したらすぐに管を交換しなければならないわけではなく、50〜60年使っている自治体もありますが、老朽化を放置し続けると、地震などの災害時に水道管は破裂しやすくなります」

 老朽化に伴う水道管事故の発生件数は、毎年1000件以上(水道技術研究センター調べによる)。西日本豪雨や北海道胆振東部地震でも、水道管が外れたり破裂した結果、断水で多くのかたがたが今なお苦しめられている。7月には東京都北区で水道管が破損し、道路が陥没、商店街一帯が冠水したことも記憶に新しい。

 また、老朽化の放置は水質にも悪影響を及ぼす。水道管の壊れた箇所から汚水が生じ、汚水が入り混じると病原体も含まれかねない。そのまま飲むと身の危険につながるかもしれない。

月額4370円から2万2239円に?

 古くなった管を修理すればいいではないか──と思うが、話は簡単ではない。水道水事業は各自治体による独立採算制で、原則として利用者の水道料金によって運営されているからだ。

 水道水が私たちの家庭に届くまでには、数多くの工程がある。水源の確保、ダム等への貯水、浄水場での濾過、配水池への貯水、個々への配水──それぞれに相当のお金がかかる。これらを水道料金でまかなわなければならないが、人口が少ない自治体は集金力が弱い。東京など大都市では水道管1kmあたりに1万人が暮らすが、地方都市では1000人、過疎地では100人以下となる。人口差は料金に如実に影響する。先述のように、高額自治体とそうでない自治体では8倍近くの料金差が生じるが、この格差は今後さらに広がるとみられている。

 冒頭で挙げた「人口減少時代の水道料金はどうなるのか?(改訂版)」のデータを見ると、 福岡県みやこ町では2040年に32.8%の人口減少が予測され、その人口で現状の水道インフラを保つには、月額4370円を2万2239円にしなければならない計算になる。

 データによると、2040年までに料金値上げが必要な自治体は全体の90%。そして、それらのうち、約4割は30%以上の値上げを余儀なくされる。自治体間の料金格差はさらに広がり、高額地域と少額地域の格差は19.6倍にまで広がる、とされている。

 みやこ町の数値はショッキングだが、決して遠い未来の話ではないし、自分の身に及ばぬ話でもない。「水道料金月額2万円」時代がやって来ることは充分あり得るのだ。
 

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コメント
1. 中川隆[-13486] koaQ7Jey 2018年10月02日 17:14:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18964] 報告

水道料金19.5%引き上げ 来年4月から 釧路市が条例改正案
2017/6/8付日本経済新聞 


 釧路市は7日、2018年4月から水道料金を家庭用、業務用合わせた全用途で19.5%引き上げる条例改正案を発表した。6月議会で承認されれば、2000年4月以来の値上げとなる。

 上げ幅は平成に入って実施した3回の改定率を上回って最大となる。浄水場の設備更新、管路の老朽化、人口減少に伴…

_____


水道料金、30年後は1.6倍に 人口減で収支悪化
政投銀試算 2017/4/6 0:30日本経済新聞 電子版

 人口減少を受けて全国の水道事業が苦境に立たされている。

利用者が減る一方でインフラ更新の費用がかさみ、収支が極端に悪化するのが避けられないためだ。

今後30年で水道料金の6割引き上げが避けられないとの試算も出てきた。近隣の自治体同士がコスト削減へ連携する動きが広がるが、民営化などもう一段の対応を迫られる筋書きも現実味を帯びてくる。

 水道事業は水道法に基づいて地方自治体の水道局や水道部が運営しているケ…

_____


6割も上がるの!?「水道料金の値上げ」予想が恐怖でしかない
https://matome.naver.jp/odai/2149818837245283001


東京都文京区と北海道釧路市の生活・公共料金に関する行政サービス比較
http://www.seikatsu-guide.com/area/compare_cities/?cid_1=690&cid_2=16&tub=3

大阪府大阪市と北海道釧路市の生活・公共料金に関する行政サービス比較
http://www.seikatsu-guide.com/area/compare_cities/?cid_1=1263&cid_2=16&tub=3

2. 中川隆[-13484] koaQ7Jey 2018年10月02日 17:18:59 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18964] 報告

東京都 文京区 : 水道料金(口径20mmで20m3):2764円、下水道料金(20m3):2030円
大阪府 大阪市 : 水道料金(口径20mmで20m3):2073円、下水道料金(20m3):1252円
札幌市 : 水道料金(口径20mmで20m3):3585円、下水道料金(20m3):1371円
帯広市 : 水道料金(口径20mmで20m3):4654円、下水道料金(20m3):2916円
釧路市 : 水道料金(口径20mmで20m3):3225円、下水道料金(20m3):4421円
網走市 : 水道料金(口径20mmで20m3):4298円、下水道料金(20m3):4253円
http://www.seikatsu-guide.com/area/compare_cities/?cid_1=690&cid_2=1&tub=3
3. 中川隆[-13356] koaQ7Jey 2018年10月14日 13:49:18 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19195] 報告

世界に冠たる水資源大国日本の売国政治屋ペア
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2018/10/post-271e.html
2018年10月14日 植草一秀の『知られざる真実』


10月15日月曜日の午後4時から衆議院第一議員会館の多目的ホールで、オールジャパン学習会を開催する。

タイトルは

「私たちの命の源が危ない
 −水・種子・食の安全を守ろう!−」

命の源である「水」が売られ、命の源の食料の源である「種子」が売られている。

そして、私たちの食の安全が根底から破壊されつつある。

水道民営化は誰のための政策なのか。

麻生太郎氏は2013年4月19日に、日本支配者の巣窟である米国シンクタンクCSISで講演し、「日本の水道をすべて民営化します」と述べた。

米国の議会で、「集団的自衛権の行使を容認する安保関連法案を夏までに必ず成立させる」と演説した日本の総理大臣もいた。

2015年4月29日に米議会で演説した安倍首相のことだ。

この二人が日本のツートップなのだから、日本の主権者は不幸である。

二人とも官僚が用意した原稿を読むだけのReaderでしかないが、ルビが振ってなければ字も読めないでんでんみぞうゆうコンビで、Leaderはむろんのこと、Readerも失格だ。

字を読めないのは許せても、国を売ることは許せない。

日本のことは日本が決める。

当たり前のことだ。

この二人の祖父こそ、対米隷属の始祖である。

米国に取り入って日本の首相にさせてもらったコンビなのだ。

水道事業こそ、永遠に公的管理の下に置くべき対象である。

水は21世紀の世界において、極めて貴重な戦略的資源である。

食料とエネルギーがなければ人は生きてゆくことができない。

しかし、それ以前に、水がなければ生きてゆけない。

水と空気と平和と安全が人間の生命を支える根幹だが、人間が飲むことのできる水は稀少な資源になりつつある。

国土交通省が発表している水道水を飲める地域は、アジアでは日本とアラブ首長国連邦の2ヵ国のみ。

その他は、ドイツ、オーストリア、アイルランド、スウェーデンのストックホルム、アイスランド、フィンランド、ニュージーランド、オーストラリアのシドニー、クロアチア、スロベニア、南アフリカ、モザンビーク、レソトの15ヵ国だけだ。

世界の196ヵ国中でこれだけしかない。

日本のように水資源に恵まれている国は極めて稀少なのだ。

その、日本の水にハゲタカ資本が狙いをつけて、安倍内閣に命令して上納させている。

こんな売国政権を存続させていれば、日本は完全に収奪し尽くされてしまう。

スポーツや芸能に関心を引き寄せられている場合ではない。

10月15日のオールジャパン学習会

「私たちの命の源が危ない−水・種子・食の安全を守ろう!−」
https://bit.ly/2RmlXJm

4. 中川隆[-13436] koaQ7Jey 2018年11月05日 19:25:17 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20035] 報告
2018年11月01日
生存基盤を市場に委ねた結果〜世界で起こっている水道民営化問題の実態〜

この夏、水道法改正案が可決されました。

実はこの法案は「水道の民営化」を含む重大な法改正なのですが、慎重な国会審議も国民への説明もほとんどありませんでした。実際、この事実を知っている人は少ないと思います。
水道法改正案は6月27日に審議入り、7月5日には衆院本会議で与党などの賛成多数で可決、参院へ送付されたのです。

80年代以降、社会基盤の根幹をなす事業の民営化が相次ぎました。
鉄道、電信、郵政事業等・・・。そしてついに水道行政にも民営化の対象となりました。
政府も、経済界も、マスコミも、「民営化は経済の活性化とサービスの向上を促す良い事である」と礼賛していますが、閉塞した経済への対策として新たな市場を作り出したに過ぎません。
そして、そもそも社会統合の機能を持たない市場に社会基盤の整備をも委ねると言うのはきわめて危険な選択でもあります。
「水」のような、生命活動の根幹部をなす資源であれば尚更です。

世界に目を向ければ明らかですが、「水道事業民営化」とは、社会基盤を市場に委ねた結果、様々な問題を引き起こした一つの典型事例なのです。

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以下、「るいネット」からの引用です。 (リンク)

生命の源である「水」を民営化し市場に委ねた結果、どのような現実が待っていたのかがよく分かります。

【社会基盤を市場に委ねた結果〜世界で起こっている水道民営化問題の実態〜】

(前略)

■南アフリカ
民営化が実施され、収入の30%を占める水道料金を支払うことができず、数百万人が水道を止められている。
水道を止められ、何千人もの人々が汚染された川や湖から水を得ることを余儀なくされた。
その結果、南アフリカ史上最悪のコレラの大流行であり、
数千人の感染と数百人の「死」であった。
水道料金未払いに対しての対策が水道料金の値上げである。
契約時の4年前に比べて98%〜140%もの値上げが実行された。

■アルゼンチン
1993年、世銀・IMF・アメリカ政府からの強い圧力を受け、水道を民営化した。
契約内容には上下水道の整備など重要事項は1年後には消えてなくなってしまった。
民営化以前の事業引継ぎ時に26.9%の料金引き下げが行われたが、民営化直前の大幅な値上げを一部を相殺した戦術に過ぎなかった。
その後、25%値上げ、29%値上げ、後に18%の売上税を導入、
さらに8%料金の値上げを実施した。

■マニラ
1997年、民営化。
債務や資金不足、漏水、盗水などの古くからの問題が民営化を進める理由とされたにもかかわらず放置され、不十分な水供給を慢性化させている。
2001年には3倍水道料金となり、さらに2年後に東地区で81%、西地区で36%もの大幅料金引き上げが行われた。

■インドネシア
1998年水道事業に進出した当初、独裁者スハルト大統領の辞任の際、グローバル水企業のテームズ・スエズ社は飲み水の浄化に必要な薬品をたった3日分残して逃げて行った。

■コロンビア
1994年、民営化。
が契約違反や透明性の欠如といった嫌疑や問題が次々と浮上し、現在、世界銀行の機構保全局と、カルタヘおよびボゴタの検事総長が、さまざまな容疑の捜査にあったている。
最貧困層の支払う水道料金は、過去7年間で422%も上昇した。
再富裕層の料金は、83%しか上がっていない。

(後略)

以上引用終わり。

水メジャーによる水道支配は途上国においては厄災以外の何者でもなく、弱者や貧民層への水供給停止という、それこそ生存基盤を直撃するような事態を招いています。

21世紀に入り、途上国は「グローバル市場」と言う金貸勢力の狡猾な方針に乗せられて、経済が未成熟なまま国際市場に放り込まれた結果、宗主国、先進国からのさらなる搾取と貧富の差を生み出しました。
そして今、先進国、経済大国であっても同様の危機に晒されています。

しかし根本問題は、水や食糧などの生命基盤そのものまでもが市場に絡め取られている、市場経済のなかでは全てが私権と富の対象となっている、という事実です。

豊かさが実現された今、人々の快美欠乏を原動力とした大量生産、大量消費という経済構造は限界を迎えています。そして今、「食料」や「水」といった人類の生命基盤までもが、金貸しによる搾取と収奪の対象となっています。
これは先進国、途上国を問わない問題であり、人類の存亡に関る問題でも有ります。
「贈与経済」や「共同体再生」といった、私権統合に変わる新たな社会システム、経済システムを追求、実現する。その時期に来ているのでは無いでしょうか。

by:Yamakow
http://blog.nihon-syakai.net/blog/2018/11/8230.html

5. 中川隆[-13562] koaQ7Jey 2018年11月10日 19:10:59 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20446] 報告
民営化で料金5倍に? 「水道水」がコーラよりも高くなる日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/241342
2018/11/10 06 日刊ゲンダイ


水道料金が高騰すれば…(C)日刊ゲンダイ

 今国会での成立が確実視されている「水道法改正案」。さすがに、市民の生命に直結するだけに、自民や公明の内部からも反発の声が上がっている。新潟県議会では自民党議員までも水道法改正案に反対する意見書に賛同している。

 法案では上下水道施設は行政が所有し、運営権を民間に委託する「コンセッション」(官民連携)方式をとるが、事実上の民間への丸投げ。現場からも厳しい声が上がっている。

「水道事業は人口減少で利益が減る一方。民間に委託したら、利益のために水道料金を上げるのは確実。結局、市民にしわ寄せがくるだけですよ」(水道事業に詳しい自治体関係者)

 法案が成立すれば日本中の水道事業が海外の巨大水道会社に食い荒らされる恐れがある。すでに浜松市は昨年10月、下水道部門の運営権を水メジャーの最大手、仏ヴェオリア社を中心とする「特別目的会社」に約25億円で売却している。

 水道を民営化するとどうなるのか。1997年、フィリピンのマニラでは水道料金が5倍になり、99年、アメリカのアトランタでは蛇口から茶色い水が出たという。水道料金が高騰するのも間違いないだろう。コーラより高くなるという冗談のような話まで出てきている。

 南アフリカでは、料金の高騰で1000万人以上が水道を利用できなくなった。

 こうした事態を受けて、世界では民営化した水道事業を再度公営化している。英国の調査機関によると、2000年からの15年間に世界37カ国で235の水道事業が再公営化された。

 日本だけが十分な議論や説明もないまま民営化を進めるという異常事態。

 この異様な状況について政治評論家の山口朝雄氏はこう言う。

「自分の実績づくりのために、市民の命に関わる重要な水道事業を十分な説明もないまま勝手に民営化させる。安倍独裁体制の最たるものです」

 市民の命に関わる水道民営化を拙速に決めるなんて、もってのほかだ。

6. 中川隆[-13588] koaQ7Jey 2018年11月12日 06:23:43 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20536] 報告
安倍政権の水道民営化で「安全で安い日本の水道」が崩壊! 法案強行の裏で菅官房長官の懐刀と“水メジャー”の癒着
https://lite-ra.com/2018/11/post-4364.html
2018.11.11 安倍政権の水道民営化強行の裏! 日本の水道が崩壊 リテラ

    
管官房長官の懐刀・福田補佐官退任の背景に水メジャーとの癒着が?(首相官邸HP『政府インターネットTV』より)


 臨時国会が始まり、外国人労働者の奴隷制度をさらに許可する入国管理法改正に注目が集まっているが、今国会ではもうひとつとんでもない法案が成立しようとしている。それは、水道事業への民間参入を促す水道法改定案だ。

 安倍政権はまず、今年6月、自治体に公営事業売却を促すPFI法改正案を成立させた。この法律改定によって、自治体が上下水道や空港などの運営権を民間企業に売却するコンセッション方式の導入が簡単になり、安倍政権は10年間で21兆円の公営事業民営化という目標を設定したのだが、その目玉として「世界で最も安全で安い」といわれる日本の水道事業だった。

 そして、先の通常国会で、コンセッション方式による水道の民営化を促す水道法改定案を自民党、公明党、維新の会などの賛成多数により衆院厚生労働委員会で可決。それが今国会で継続審議され、成立が確実視されているのだという。

 しかし、水は国民の「命」に直接関わる最も重要なインフラ。そんなものを民営化して大丈夫なのか。しかも、民営化になれば、料金が高騰することが確実視され、貧困層が大打撃を受けることになる。

 実際、世界各国では水道民営化による問題が噴出し、悲劇としか呼べない事態も起き、いまは民営化をやめて公営に戻す流れが主流になっている。

 たとえば、南アフリカでは、民営化後にコストのすべてを水道料金に反映する「フル・コスト・リカバリー」という方式がとられたため、貧困層を中心に1000万人が水道を止められた。汚染された川から汲んだ水で生活せざるを得なくなる人が続出し、コレラが蔓延。死亡者が多く出た。

 南米のボリビアも水道民営化によって悲劇が起きた土地。ここでも民営化による水道料金の値上げで水道を止められる人が続出した。それにより、「ボリビア水戦争」や「コチャバンバ水紛争」と呼ばれる反対運動が起き、2000年にはデモ隊を政府が武力で鎮圧しようとし死者まで出た。抗議行動は各地に広がり、最終的に政府は抗議を受け入れ再び公営化されている。

 途上国だけではない。たとえば、パリは1985年から給水業務をヴェオリア・ウォーター社とスエズ社に、浄化と送水、そして水質管理業務をSAGEP社に委託したが、そこで起きたのは、管理主体が複数あることが原因で起きた責任の所在をめぐるトラブルであり、水道料金の引き上げであった。

 また、同時に起きたのが、公の機関が技術面での監視や査定ができなくなったという問題。これは、会社が情報を開示しないことにより起きたもので、経営も不透明になり、年次報告書では7%の利益が上がっていると報告されていた一方、実際は15%から20%の利益が上がっていたという事態まで起きたという(TBSラジオ『荻上チキ Session-22』2018年2月19日放送回の水ジャーナリスト・橋本淳司氏による解説より)。

 また、1985年から2009年の間に265%も水道料金が上がった一方で、30%もの収益が企業内留保金に消えたというデータもある(ウェブサイト「BIG ISSUE ONLINE」より)。結果的に再公営化がなされ、2010年からは公的事業体であるパリの水道公社が直営体制で水道事業を担うことになった。

 アメリカのアトランタでも同様の事態が起きている。1998年、アトランタ市は市営で行っていた水道事業運営をスエズ社の子会社であるUWS社に委託したが、わずか4年後に契約を解除し、再び市の直営に戻した。その間に起きていたのは、配水管損傷や泥水の噴出といった事態で、それに対する対応も遅かった。この経緯を振り返り、関係者は「水道事業の人間生活への基礎的必要度は電力以上であり、このような事業を、四半期ごとに収益結果を求められるような企業に運営させるべきではないと感じる」(「エコノミスト」15年3月3日号/毎日新聞出版)と語っていたという。

■菅官房長官の“懐刀”福田補佐官が辞任した背景に水メジャーとの癒着

 ここまであげた国以外にも、ドイツ、アルゼンチン、スペイン、ハンガリー、ガーナ、マレーシアなど、水道事業の民営化はすでに世界各国で試みられたものの、軒並み失敗している。しかし、今回の水道法改正案でこれらの先行例を乗り越えるだけの対策が練られているとは到底言えず、周回遅れで失敗を追いかけているとしか思えない。

 また、民営化により生じる可能性のある地域差の問題や、水道に関する技術の継承がされなくなるのではないかという懸念や、地震などの災害時の対応についての責任の所在や、水源地の環境保全など地球環境への配慮がおざなりになるのではないかといった疑問など、まだまだ詰めなくてはいけない課題が山積しているのだが、これらについても議論されたとはとても言えない。

 にもかかわらず、なぜ、こんな時代遅れでとんでもない水道民営化が強行されようとしているのか。その背景には安倍政権と「水メジャー」「ウォーター・バロン」と呼ばれる多国籍企業の関係があるのではないかといわれている。

 日本の水道民営化は前述したようにコンセッション方式が想定されているが、運営業者は水道業務の経験のある外国資本の水道事業者になるのが確実視されている。それが、先ほどから何回か名前が出ているヴェオリア社、スエズ社など「水メジャー」「ウォーター・バロン」と呼ばれる多国籍企業で、こうした企業が日本の政治家や官僚に働きかけを行っているようなのだ。

 実は、水道の民営化を真っ先に言いだしたのは、麻生太郎財務相だった。麻生財務相は、2013年4月、米国のシンクタンクで講演を行い、「日本の水道は国営や市営、町営でできていて、こういったものをすべて民営化します」とぶちあげた。この麻生の発言にも、水メジャーの影がちらついていたという。

 また、もうひとつ気になるのが、菅義偉官房長官の“懐刀”といわれていた人物の存在だ。この人物は、菅官房長官の大臣補佐官・福田隆之氏。大手監査法人から2016年に菅官房長官の補佐官に起用され、まさに前述してきたPFI(公営事業民営化)の旗振り役をになってきた。ところが、今国会が始まった直後の10月31日、その福田補佐官が突如、退任するというニュースが、安倍政権の御用新聞・産経に掲載されたのだ(WEB版は30日深夜)。

 実は、この人事の背景には、福田補佐官と“水メジャー”の癒着を追及する動きがあったのではないかといわれている。

「週刊ポスト」(11月16日号)は、福田氏と水メジャーの関係を立憲民主党が調査していたとして、同党議員のこんなコメントを掲載している

「福田補佐官の出張記録を取り寄せてみたところ、2016年の就任以来、頻繁にフランスなど欧州出張を繰り返して特定の水メジャーと接触していたことがわかった」

 つまり、福田氏の癒着疑惑を追及されることを恐れた官邸が、水道民営化の本格審議入り前に、福田氏を切ったということらしい。

「典型的なとかげのしっぽきりでしょう。福田氏はたんなるつなぎ役にすぎず、水メジャーとどっぷりな関係を築いている政権の大物幹部がほかにいるといわれています」(全国紙政治部記者)

■「水」を「金」に変える水メジャー=多国籍企業の元会計士が告発

 いずれにしても、この水道民営化が強行されれば、世界一安全で安いといわれる日本の水道が、海外の水メジャーに乗っ取られてしまうというのは確実だ。実際、浜松市はすでに昨年の段階で、下水道部門の運営権を再三にわたって名前の出ている仏ヴェオリア社を代表とする特別目的会社に約25億円で売却している。

「水」を「金」に変える水メジャー=多国籍企業が、いかに人命を軽んじ、地球環境を破壊し尽くしているかはドキュメンタリー映画にもなっている。

『Flow: For Love of Water』がそれだ。この映画で、元ヴィヴェンディ社会計士(ヴィヴェンディ社から上下水道部門が独立したのがヴェオリア社)のジャン・リュック・トゥリー氏は「これらの企業は150年前、銀行が設立しました。彼らに福祉の精神など微塵もなく、無責任な発言で周囲を振り回しています。『水道を整備し、貧困を撲滅します』。なんて偽善的なんだ。彼らの興味は途上国の支援ではなく、金儲けだけです」と語り、また、国際河川ネットワークのパトリック・マッカリー氏も「今後、地球温暖化は進み、さらに大勢が洪水や渇水で死ぬ。嘆かわしいのは、民間企業がそれを商売のチャンスとしたことだ。『これからは水だ。水に投資しなくては。水を民営化すれば、皆が幸せになる』と。くだらん。実にナンセンスだ。水を売って金儲けするなんて」と痛罵する。

 映画評論家の町山智浩氏も『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』(TOKYO MXなど)のなかでこの『Flow: For Love of Water』を取り上げ、水道事業を民間の会社に託してしまうことの危険性をこのように解説していた。

「日本の水道局っていうのは優秀なんですよ。やっぱりその国が、企業ではなくて、金儲けではなくて、ちゃんとしたお役所として水道局を運営して、安い、タダ同然のお金でみんなに水をあげて、しかも、その水道局自体の水を綺麗に管理するというのは、国がやることだから徹底的に管理して綺麗にすればいいんだけれども、企業がやっちゃうと、まず、水質の管理ができなくなっちゃう。だって、会社だから。で、金が儲からないとわかると、どんどん手を抜くからどんどん水が汚くなる。しかも、高く売るっていう、最悪の状況になるんですよ」

 言うまでもなく、町山氏が指摘している危険性は、先行して水道事業の民営化を行った各国で実際に起きたことだ。

 全日本労働水道組合の書記次長を務める辻谷貴文氏は「ヴェオリアやスエズなどの多国籍企業は、これからはヨーロッパでは儲からないからアジアに進出するという方針を数年前から明確に打ち出しています」(「週刊金曜日」17年5月26日号)と警鐘を鳴らしている。

 しかし、それこそが安倍政権の狙いなのだろう。彼らは私たちの「命」を「金」と引き換えに差し出そうとしている。現在の政権与党にとって、国民など所詮は駒でしかなく、生きようが死のうがどちらだっていいし、生活がメチャクチャになろうとそんなことは知ったことではないのだ。この国は彼らの手によって、どこまでも破壊し尽くされていく。

7. 中川隆[-13601] koaQ7Jey 2018年11月14日 00:48:20 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20653] 報告

レント・シーカーのプロパガンダに騙されない 2017-03-23

 
なぜグローバリズムは「緊縮財政」を推進し、財政破綻論を煽るのでしょうか。


 それは、公共インフラを含む公的サービスの「民営化」により、新たなビジネスが生まれるためです。新たなビジネスとはいっても、すでに公共が提供しているサービスを、新規参入の民間事業者が提供することで「儲かる」というだけの話に過ぎません。


 別に、新たな付加価値を生み出すわけではないにも関わらず、公共が提供していたサービスをビジネスとすることで儲ける。いわゆる、レント・シーキングですね。


 レント・シーキングのキーワードは、コンセッション、PFI、民営化、効率化、民間活力の導入などになります。


 上記のレント・シーキングの実現のために、各国で「恐怖プロパガンダ(財政破綻論で煽る)」「ルサンチマン・プロパガンダ」「ショック・ドクトリン」など、様々な「工夫が凝らされてきた」というのが、現実の世界です。


 もちろん、日本も例外ではありません。


『浜松市が日本初の下水道コンセッション、優先交渉権者にヴェオリアら
http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/PPP/news/032200217/

 浜松市は3月21日、コンセッション方式を導入する浜松市公共下水道終末処理場(西遠処理区)運営事業を担う民間事業者として、ヴェオリア・ジャパン(東京都港区)を代表企業する企業連合を優先交渉権者に決定したと発表した(構成企業:ヴェオリア・ジェネッツ、JFEエンジニアリング、オリックス、東急建設、および、浜松市の地元企業である須山建設)。コンセッション方式による下水道事業の運営は日本初となる。ヴェオリア・ジャパンは仏ヴェオリア・グループの日本法人。同グループは世界各国でコンセッション事業を含む3300カ所以上の下水処理場の運営実績を持つグローバル企業だ。』


 コンセッション方式。資産は政府や自治体が持ったまま、「運営」のみを民間が受注し、ビジネスと化す。しかも、日本のコンセッション方式の場合、例により「外資規制」がありません。(外為法の届け出のみ)


 浜松に続き、各地の上下水道がコンセッションにより外資系を含む民間に「受注」されていくのでしょう。


 当たり前ですが、民間事業者は「利益」を出さなければなりません。すでに、南米やアジア諸国で上下水道の民営化が行われましたが、必ず「質の低下」「価格の上昇」をもたらし、最終的には「事業者 対 住民」の対立を引き起こしてしまいます。


 諸外国で失敗に終わった上下水道の民営化を、我が国は今更ながらに推進しようとしているわけです。


 まさに、周回遅れ!


『5月電気料金、大幅値上げ=再エネ負担増で月200円前後
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017032200906&g=eco

 大手電力10社の5月の電気料金が、標準家庭で月150〜210円程度の値上げとなる見通しであることが22日、分かった。再生可能エネルギーを普及させるために料金に上乗せする「賦課金」が、5月から増額されることが主因。火力発電の燃料となる原油や液化天然ガス(LNG)価格も上昇しており、消費者の負担が増しそうだ。』
 
 最エネ賦課金とは、FITのために我々が毎月払っている上納金です。FITは、福島第一原発事故という「ショック」を利用し、孫正義ら一部の企業家、投資家たちが菅直人を動かし、再生可能エネルギー特別措置法を通すことで始まりました。


 結果、我々日本国民は、電力の安定供給には何の役にも立たない(それどころか、安定供給を揺るがす)再生可能エネルギーのコストを毎月負担し続けています。


 現代の日本が、まさにグローバリズムという「儲け中心主義」のレント・シーキングにより、壊されていっているのが分かります。


 レント・シーキングに対抗するためには、まずは日本国民が、
「ルサンチマン・プロパガンダ」
「恐怖・プロパガンダ」
「木を見せ、森を見せないプロパガンダ」
「ショック・ドクトリン」
 などに騙されないようにすることが肝要です。


 例えば、公務員問題でいえば、
「公務員の給与は高すぎる! 給与引き下げろ!」
 と、国民のルサンチマンに火をつけ、同意を取り付けたのち、
「いや、いっそ公務員を民間委託にしよう。そちらの方が効率的だ!」
 と、本来の目的が顔を出し、行政という分野に「新規参入」を果たした企業(及び経営者や投資家)が儲けるという構図でございます。


 竹中平蔵氏は、パソナの取締役会長であり、かつては大阪の日本維新の会の顧問のような仕事をしていました。


【区役所住民情報等の委託予定事業者を決定しました【北区、福島区、此花区、中央区、生野区、城東区、鶴見区、住吉区、平野区、西成区】】
http://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000239366.html

『大阪市では、区役所における市民サービスの向上と効率的な業務運営をめざしており、区役所における窓口やバックヤードにおける住民情報業務等を委託するための企画提案を募集し、外部の有識者による選定会議を経て、次のとおり委託予定事業者を選定しました。

1 委託予定事業者

(1)北区 株式会社パソナ  (提案額:126,932,876円、契約予定期間:平成28年11月30日まで) 
(2)福島区 株式会社パソナ  (提案額:56,697,883円、契約予定期間:平成28年1月31日まで)
(3)此花区 株式会社メディカルアソシア  (提案額:76,364,387円、契約予定期間:平成28年11月30日まで) 
(4)中央区 株式会社パソナ  (提案額:115,037,263円、契約予定期間:平成28年11月30日まで) 
(5)生野区 株式会社パソナ  (提案額:113,634,136円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)
(6)城東区 株式会社メディカルアソシア  (提案額:52,708,239円、契約予定期間:平成28年1月31日まで)
(7)鶴見区株式会社メディカルアソシア  (提案額:83,663,158円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)
(8)住吉区 株式会社パソナ  (提案額:114,575,848円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)
(9)平野区 株式会社ジェイエスキューブ  (提案額:78,552,000円、契約予定期間:平成28年1月31日まで) 
(10)西成区 ヒューマンタッチ株式会社  (提案額:72,737,314円、契約予定期間:平成28年1月31日まで)』


 メディカルアソシアはパソナの子会社です。

 大阪市の区役所業務の外注で、大半をパソナが獲得したわけです。なかなか美味しいビジネスになって良かったですね。


 ・・・・・要は、こういう話なのですよ。


 というわけで、三橋は「同じ国民」を「既得権益が!」などと叩く連中は、一切、信用しません。彼らの主張に乗ることは、単にレント・シーカーのビジネスを増やすだけで、同時に国民統合を破壊するに等しいと理解しているためです。


 我々日本国民が、レント・シーカーたちのプロパガンダに騙される愚民である限り、日本の復活はありません。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12258900724.html

8. 中川隆[-13623] koaQ7Jey 2018年11月16日 10:23:49 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20773] 報告
 
臨時国会に提出されている水道法改定案 水道民営化を促進する内容 2018年10月19日


 水道民営化を促進する水道法改悪案が、24日召集の臨時国会で再び焦点になろうとしている。安倍政府が夏の国会で成立を目指して衆院は通過させたものの、一旦断念に追い込まれたため、再度成立を狙っているからだ。現在、国会に提出されている水道法改定の内容について、主な経緯と実態を見てみた。

 日本の水道は蛇口をひねれば、いつでも安全な飲み水が24時間出てくる。しかも水道普及率は約98%に及んでいる。世界で21億人が安全な飲み水を手に入れられずに困っている現状があり、世界の約8割の国が「水道水は飲めない国」と見なされているのと比べて極めて恵まれた状態といえる。それは日本の水資源の豊かさとともに、先人たちが築き上げてきた公的な浄水施設、さらには全国を結ぶ水道管網がいかに世界で先駆的かを示している。

 だが2000年代以後、この水道管の老朽化が進み耐用年数をこえた管が増え続けている現実に対して、どのような対応をとるのかが大きな問題になってきた。本来は国や行政あげて設備更新を進めるべき問題で、このときから計画的に水道管の更新を続けていたなら、安定した給水体制が長期にわたって維持できるはずだった。

 しかし日本は真逆の道を進んでいった。地方自治体のコスト削減を進めるため、水道事業分野を独立採算にして守備範囲を広域化し、人員削減や管理維持費削減に拍車をかけた。そして小泉改革で「郵政民営化」とともにうち出したのが、水道事業を企業に売り渡してしまう「水道民営化」だった。2001年に第1次小泉政府がおこなった水道法改定では、水道の民間委託を可能にする内容を盛り込んでいた。

 ところが外国企業はこの「水道民営化」のときは、積極的な参入姿勢を示さなかった。業務を丸ごと請け負う「業務委託」の場合、台風、地震、豪雨など自然災害で水道関連施設が破損したり、老朽化した水道管が壊れれば、そのたびにばく大な施設復旧費が必要になるからだ。このとき外国資本の要求に基づき、PFI法改定案を成立(2011年5月)させたのは民主党・菅政府だった。そしてここに盛り込んだのが、水道施設は自治体所有のままにして、運営だけ民間委託する「コンセッション方式」だった。

 従来の業務委託は
【水道事業運営】
 地方自治体
【水道施設所有】
 地方自治体
【民間企業の業務】
 検針、料金徴収、ポン プ場経営等
【契約期間】
 一年ごとに更新
【企業の裁量範囲】
 業務委託契約の範囲内
【運営原資】
 自治体からの委託料
 となっていた。

 それは自治体があらかじめ定めた委託料の範囲内で部分的に水道事業を請け負う制度で、自治体が主導するコスト削減に寄与する側面の方が大きかった。そのため営利を目的にする民間企業が参入しても「うまみ」が少ない制度だった。

 それを新たに導入したコンセッション方式で大きく変えた。コンセッション方式の規定は
【水道事業運営】
 民間企業
【水道施設所有】
 地方自治体
【民間企業の業務】
 水道事業すべてを運営
【契約期間】
 15年以上の長期間も認める
【企業の裁量範囲】
 すべての業務
【運営原資】
 水道料金
 となった。

 施設所有者としての自治体の責任を明記したまま水道事業全体を丸投げすることを認めたため、仮に災害で水道施設が破損しても修理費用の多くの部分を自治体が負担する体制になり、運営企業は利益を確保しやすくなった。しかも運営原資を「水道料金」に変え、民間企業が水道料金の値段を決めることも認めた。こうした制度改定によって、事業参入する水メジャーが現れた。2012年3月には、仏ヴェオリア社の日本法人が松山市の浄水場運営権(契約期間は5年)を手に入れた。

 だが今度は民間企業が参入に意欲を示し、水道事業の民間開放を推進する自治体首長が旗を振っても、議会が徹底抗戦して否決するケースがあいついだ。

 大阪市では2014年4月に橋下徹市長(当時)が、水道事業の運営権(30年)を民間企業に売却する方針を発表したが何度も頓挫した。当初、売却先の民間企業は「市が全額出資する企業」と規定していたが、それでも水道料値上げや水質悪化を懸念する声が高まり市議会が方針案を否決した。後任の吉村洋文市長が昨年3月に再提案したがそれも廃案になっている。奈良市でも上下水道のコンセッション方式導入に向けた条例改正案が審議されたが、市議会が否決している。

 こうしたなか、国主導で水道民営化を促進するために持ち出されたのが先の国会で成立させたPFI法改定案であり、臨時国会で再度審議される水道法改定案である。それは今後日本の水市場に参入することを虎視眈眈と狙う水メジャーの要求に沿った内容だった。

 安倍政府が今年6月に成立させたPFI改定法ではこれまで、上下水道や公共施設の運営権売却について「地方議会の議決が必要」としていた規定を「地方議会の議決は不要」とした。こうすれば市民から突き上げられて議会がいくら反対しても、水道事業民営化を実行することが可能になるからだ。行政の承認が必要だった料金改定についても、企業側が届け出るだけで「手続完了」とみなし、行政機関がこれまでの常識的な規準に則って指導することすら認めない仕組みに変えた。しかも水道は「原価総括方式」をとっているため、役員報酬や法人税などもみな水道料金に上乗せすることができる。それは企業の役員報酬まで「水道料金」として住民から徴収することを認める内容だった。

 また災害時の水道施設復旧、国民への水の安定供給の責任は自治体が負うことも規定した。災害で水道施設が壊れた場合はそれぞれの自治体に復旧費がのしかかる。その原資は市民が収める税金である。

 こうして議会の承認も得ぬまま水道事業を民営化することを可能にし、行政の承認も得ずに企業側の言い値で料金を設定できるようにした。それは水道施設の維持管理など面倒で経費がかかる業務はみな既存自治体に押しつけ、海の向こうからやって来た大手水メジャーが、日本の水市場略奪に専念できる足場をつくるものだった。

 さらに水道民営化を促進するため、企業に運営権を売った自治体には、借金返済を軽減(地方債の元本一括繰り上げ返済のとき、利息を最大で全額免除)する特典もつけた。水道民営化を渋る自治体には高い利息をかぶせ、水道民営化を進める自治体は利息を免除するという、露骨な水道民営化推進策だった。このPFI法成立を受けて大阪市、宮城県、浜松市などで水道事業民営化の動きが加速している。

 水道施設を保有したまま運営権を売る自治体が増え始めると、今度は「水ビジネスの大規模化」やさらなる水道料金規定の緩和に乗り出した。先の国会で、衆院通過後に一旦成立断念に追い込まれた水道法改定案は「水道事業の保護・育成」をうたう水道法の目的を変え、水道事業を参入企業によるビジネスの場へ全面転換させることが狙いである。

 これまでの水道法は「法律の目的」の項に「水道を計画的に整備し、及び水道事業を保護育成する」と明記していた。だが今回の改定では、この「水道事業を保護育成する」という文面を削除し「水道の基盤を強化する」とした。そして水道事業者の役割を「事業の基盤強化」だと規定し、この事業を強化するために「国は広域連携を含む水道の基盤を強化するための基本方針を定める」と明記した。

 水道料金の規定も「料金が、能率的な経営の下における適正な原価に照らし公正妥当なものであること」(第一四条一項)としていたのを「健全な経営を確保することができる公正妥当なものであること」と変更している。「適正な原価に照らし公正妥当な料金」を、「健全な経営を確保するため公正妥当な料金」に変えることによって、今後、企業の利益確保に必要な水道料金値上げを無制限で認める内容を盛り込んだのが特徴である。

 この水道法改定をめぐって、水道事業に携わる労働者で組織する全日本水道労働組合(全水道)は10月5日、「生命(いのち)の水を守り、地域の水を守る決議」を中央委員会で決議している。

 そこでは水道法改定とPFI改定法について「地域の自治や水を脅かす」と指摘し「最後まで広範で充実した審議を求める」としている。また「これまでは、国会内でのとりくみがメインであったが、今後は地域における“住民自治”や“地域水道”を守る局地戦を展開することになり、各単組それぞれがその地域住民と連帯し、知恵を絞った対抗軸の構築に専心しなければならない」とし、「“事業費の削減”を前提としたコンセッションは、金利や提案経費などのPFI固定経費を考えれば、“100%市民のためにならない”と断言できる」と指摘している。そして水道事業への「日本版コンセッション」導入について「世界の破綻したPFI構造と同根」であり、「外資参入におけるISDS問題なども内包する危険」であるとのべ、このコンセッションに対し「国・地方を貫いて大きく警鐘を鳴らし闘う」と結んでいる。

 水道法改定をめぐっては、昨年3月に閣議決定した水道法改定案を昨年9月、廃案に追い込んでいる。その後安倍政府は、PFI改定法を成立させ、夏の国会で再度水道法改定案成立を目論んだが、衆議通過にとどまり、法案成立は頓挫した。それは国民の生活維持に欠かせぬ「水事業」を、外資に売りとばす動きを認めぬ頑強な世論が全国的に存在することを示している。

 こうしたなかで水道法改定案が臨時国会で再び焦点になる。外国資本の要求を丸呑みして、公的インフラの売り飛ばしを進める安倍政府に対し、安全な水を安定供給する体制の堅持を求める全国民的な力を突きつけることが求められている。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/9637

メジャー参入への地ならし 水道事業の広域化を促進する意図 2018年11月15日


水道民営化を促進する水道法改悪と連動して、安倍政府が水道事業の広域化を促進する施策を次次にうち出している。財務省は財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の財政投融資分科会で、水道広域化にとりくむ事業者を優遇する施策を提案した。総務省は水道事業の統合に応じた市町村のみ補助金を出すことを検討している。しかし多くの水道局が独立採算制のもとで業務の広域化、人減らし、部分的な業務の民間委託に拍車がかかり、災害やトラブルが起きればたちまちパニックになる脆弱な体制がまん延している。そのような状態を拡大する広域化計画に住民も自治体職員も厳しい視線を注いでいる。

 今月2日、財務省は財界代表や労組代表などが参加する財政制度等審議会で上下水道向けの財政融資資金をめぐって「広域化にとりくむ事業者に優先配分する」と提案した。

 昔ながらの市町村単位で上下水道事業の運営を続けている地域は、守備範囲が広域でないため、漏水や水道管破損などトラブルがあればすぐ駆け付け対処することが可能だ。

 しかし財務省はそのような体制を「非効率」とみなし、複数の市町村を一つにまとめ、より少数の人員で広域の水道事業を管理する「効率化」を要求している。そのために、これまでは事業内容にかかわらず一括交付していた財政融資資金に差をつけ、広域化を促進する事業体の融資を優先する方向をうち出した。それは広域化をとりくまない自治体の融資は後回しにし、兵糧攻めのような手法で広域化を押しつける内容である。

 さらに総務省が「水道のあり方に関する研究会」で検討しているのは、都道府県が主導して水道事業統合を盛り込んだ「広域化推進プラン」をつくらせ、この内容に沿って事業統合を進めた市町村に限り、国が国庫補助金の拡充や地方交付税の増額をおこなうというものだ。統合内容は水道事業全体の統合だけでなく、「浄水場など一部施設の共同設置」や「共同利用や料金徴収業務や施設管理など業務の共同化」でもいいという。

 政府は統合をおし進める理由について「人口減少等による料金収入の減少」や「施設・管路等の老朽化に伴う更新投資の増大」によって経営困難に陥る団体が出てくるとし、事業の広域化によって経営効率を高め「水道事業における持続的な経営の確保」を図ると主張している。

 国が事業統合を呼びかけるのは、給水人口が5000人超の上水道事業、5000人以下の小規模な簡易水道、事業者に水道用水を供給する業者など約6500に及ぶ水道事業体が対象となる。

 ただ管轄範囲を際限なく広げて人件費を削減すれば、災害やトラブル時の対応が遅れるのは必至だ。水道事業広域化を促進している北九州市を見ても、もともと市内7区(門司、戸畑、若松、小倉北・南、八幡東・西)の全区役所内に水道の相談窓口と工事部門があったが、現在は2カ所に集約している。その結果、2016年に寒波が襲って水道管破裂があいついだとき、全市から2カ所に問い合わせが集中し電話受付はパニック状態になった。しかも2カ所から全市に工事作業にでかけていくため、移動距離ばかり長くなって作業が遅れ、「経営という面では効率的でも災害対応という点で見れば非効率的すぎる」と水道局の現場から批判が噴出した。

 都市部ですらそのような状態であるが、今回は僻地を多数抱える小規模な水道事業者にまで拡大する方向だ。断水が発生したときや水道管が破損したときなど、予期せぬ災害の対応が困難になることに危惧(ぐ)は強い。「経営効率を高める」と称して「住民生活を守るため水の安定供給を保障する」という水道事業本来の役割を否定していく広域化の反社会性が露わになっている。

 なお臨時国会で審議中の水道法改悪案は、広域化に向けて都道府県が関係市町村による協議会を設置する規定も盛り込んでいる。日本の水道事業参入を狙う水メジャーは水道施設のIoT(物のインターネット)導入を目指しており、事業の広域化と徹底したコスト削減をセットで実行することで利幅を増やそうとしている。水道事業広域化はそうした水メジャー参入の地ならしにもなっている。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/9969

9. 中川隆[-13640] koaQ7Jey 2018年11月17日 03:42:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20809] 報告
国民が知らない間に大変なことが進行している!
https://85280384.at.webry.info/201811/article_93.html
2018/11/16 21:33 半歩前へ

▼国民が知らない間に大変なことが進行している!

 これから世界は、「石油」に代わり「水」の奪い合いが始まるという。原因は地球規模で砂漠化が進んでいるからだ。水の所有権をめぐって戦争が起きると危惧する声が上がっているほどだ。

 そうした中、中国人が北海道を中心に日本各地で山間へき地の水源地を買い漁っている。水は命の綱だ。中国人の自由にさせて大丈夫なのか? 安倍のボンクラはなにをしているのか。

**************************

 今国会での成立が確実視されている「水道法改正案」。さすがに、市民の生命に直結するだけに、自民や公明の内部からも反発の声が上がっている。

 新潟県議会では自民党議員までも水道法改正案に反対する意見書に賛同している。

 法案では上下水道施設は行政が所有し、運営権を民間に委託する「コンセッション」(官民連携)方式をとるが、事実上の民間への丸投げ。現場からも厳しい声が上がっている。

 「水道事業は人口減少で利益が減る一方。民間に委託したら、利益のために水道料金を上げるのは確実。結局、市民にしわ寄せがくるだけですよ」(水道事業に詳しい自治体関係者)

 法案が成立すれば日本中の水道事業が海外の巨大水道会社に食い荒らされる恐れがある。

 すでに浜松市は昨年10月、下水道部門の運営権を水メジャーの最大手、仏ヴェオリア社を中心とする「特別目的会社」に約25億円で売却している。

 水道を民営化するとどうなるのか。

 1997年、フィリピンのマニラでは水道料金が5倍になり、99年、アメリカのアトランタでは蛇口から茶色い水が出たという。

 水道料金が高騰するのも間違いないだろう。コーラより高くなるという冗談のような話まで出てきている。

 南アフリカでは、料金の高騰で1000万人以上が水道を利用できなくなった。

 こうした事態を受けて、世界では民営化した水道事業を再度公営化している。

 英国の調査機関によると、2000年からの15年間に世界37カ国で235の水道事業が再公営化された。

 日本だけが十分な議論や説明もないまま民営化を進めるという異常事態。

 自分の実績づくりのために、市民の命に関わる重要な水道事業を十分な説明もないまま勝手に民営化させる。安倍独裁体制の最たるものだ。  (以上 日刊ゲンダイ)

10. 中川隆[-13635] koaQ7Jey 2018年11月21日 14:06:41 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20962] 報告

資本主義の中で「自由」という言葉が美しいと思っていたら騙されるだけ
https://blackasia.net/?p=10179

ドナルド・トランプ大統領は野放図な自由主義を制し、保護貿易を訴えて選挙に勝ち上がった人物だが、これに対して多国籍企業からマスコミまでが一斉に「ヒト・モノ・カネが自由に行き来する世界を壊すな」とトランプ大統領を攻撃した。

「自由を守れ」「世界の自由を阻害するな」

「自由」という言葉は、とても美しい言葉だ。「不自由であるのがいいのか、自由であるのがいいのか?」と問われて「不自由の方がいい」と答える人は、ほとんどいない。誰もが自由を愛する。

しかし、何でもかんでも自由にするのは正しいのだろうか。

多くの国では、実は自国の産業を守るためにいくつかの保護政策を取っている。守りたい産業を保護するために外国製品には高い関税をかける。

あるいは守りたい産業を国営化して、その重要な産業がつぶれないようにしている。インフラや農業は、多くの国で保護対象になる。なぜか。ここが潰れれば、一気に国民生活に影響が出るからだ。

根幹部分を持っていかれると、場合によっては国が回らなくなってしまうのだ。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

目次 閉じる 1. 国民の多くは「安ければ何でも良い」
2. 裏側の弊害やダメージの方は絶対に語られることはない
3. 大事な部分を乗っ取られて国がめちゃくちゃになる

国民の多くは「安ければ何でも良い」

実は、この政府が保護する分野というのは、そこが乗っ取られたら国民生活が急激に困窮していく部分なのである。

たとえば、電気・ガス・水道を考えてほしい。この部分を外国企業に乗っ取られて、外国企業が儲かるためにどんどん値段を釣り上げたらどうなるのか。電気・ガス・水道が二倍、三倍になっていったら生活できなくなる層もいるはずだ。

だから政府はこの部分を保護して、国民が困窮しないようにしている。

そうであれば、外国企業がある国を乗っ取るには、この部分を掌握すればいいということになる。まず政治家を買収して、保護貿易を止めさせる法律を策定させて、重要なインフラをすべて民営化して、それを乗っ取ればいいのだ。

政治力と資金力のある外国企業は、場合によっては圧倒的な競争力でその分野を乗っ取ることが可能になる。

この乗っ取り方法で、乗っ取りたい側が常に訴えるのが「自由」という甘美な言葉なのである。たとえば、このような言い方をする。

「自由競争は重要です。競争によって企業同士が切磋琢磨して新しいサービス、安い商品が手に入るようになります」

自由競争によって、安い商品が怒濤のように入ってくるのは間違いではない。国民は常に安い商品を求めている。国民が欲しいのは自国製品ではなく、安い製品なのである。

新自由主義、構造改革、民営化によって、安い製品やサービスが入ってきたとき、それを提供しているのは外国企業の製品であるということを多くの国民は気付いている。

しかし、国民の少なからずは「安ければ何でも良い」ので、安い製品を買うことに躊躇はない。

その結果、安い外国企業の製品が市場を独占し、自国の産業は潰れていく。

ブラックアジアでは有料会員を募集しています。よりディープな世界へお越し下さい。

裏側の弊害やダメージの方は絶対に語られることはない

この自由競争の物語は続きがある。国をすべて乗っ取るには、ここからが本番だ。

外国企業はある国に自由競争を取り入れさせると、そこで自分たちが市場を独占したと悟られないように、弱体化した地場産業を買収して、その地場産業のブランドを残しつつ市場独占を進めていく。

国民は自国製品を買っているつもりでいるのだが、実はもう外国企業の手に落ちているので、自国のものではなくなってしまっている。

ブランドが残されると、それが外国企業であることに多くの国民が気付かないのである。それで、自由競争が行われていると勘違いするのだが、その裏では産業の乗っ取りと独占が粛々と行われているということになる。

市場を乗っ取り、市場を独占することが可能になると、その市場からは永遠に利益を吸い上げることが可能になる。

企業にとっては「利益」こそが生きる養分であり、利益を第一に動く。最も安定的かつ永続的な利益は、独占から生まれる。国を丸ごと乗っ取れば、その国から永続的に利益が吸い上げられる。

だから「自由」という言葉を表に出して、「乗っ取り=独占」という裏の意図を見えなくするのである。

(1)自由競争によって、世の中は発展していく。
(2)自由競争によって、どんどん良い物が生まれる。

このような神話は、資本主義社会に生きる私たちの誰もが脳に刻み込まれ、それが正しいものであると信じ込まされている。しかし、物事には表があれば裏もある。この裏側の弊害やダメージの方は絶対に語られることはない。

都合が悪いからだ。

1999年のカンボジアの売春地帯では何があったのか。実話を元に組み立てた小説、電子書籍『スワイパー1999』はこちらから

大事な部分を乗っ取られて国がめちゃくちゃになる

忘れてはならないことがある。競争は美しいというのは、「条件が同じ」であった場合の場合である。資本や組織力に圧倒的な差があった場合の競争は、強者が弱者を踏みつぶす残酷ショーと化する。

時価総額が1兆円の企業と10億円の企業とでは、その差は1000倍にもなる。社員10万人の企業と社員100人の企業とでも、その差は1000倍になる。

普通、これほどの差があった場合、同じ土俵では競争は成立しない。スポーツの世界で言うと、大人と赤ん坊が格闘技で戦うようなものである。それをするのが「自由」競争である。

競争の対象が洗剤やヒゲ剃り用のカミソリであれば、別に独占されたところで何と言うこともないと言えるかもしれない。

しかし、銀行や農業や医療や水道や電気と言ったインフラを外国企業に独占されると、「それが資本主義だ」と鷹揚に構えていられなくなっていく。

外国企業が国民の生命に関わるインフラ部分を掌握し、値段を吊り上げることによって国民の生活を危機に陥れることが可能になるからだ。

外国企業が水道事業を掌握し、ある日「水道料金を2倍にする」と言われても、国民は水道を拒絶することはできない。水が出ない家で人は暮らせない。

電気を外国企業に掌握され、ある日、電気料金を2倍にすると言われても、国民は「では、明日から電気は要らない」と言うことはできない。もちろん、ガスも同様だ。

アメリカは医療制度すらも民営化したことによって、「より良い治療を行って欲しければ、もっと金を出せ」という弱肉強食の世界になっていった。その結果、自分が病気になったり家族が病気になったりして「破産」する国民が増えた。

自分の痛みは我慢できても、自分の家族の痛みは何としてでも治して上げたい。金よりも家族の健康の方が重要なのだから、家族には選択の余地などない。

こういった国民の福祉や行政に関する部分には自由な競争を取り入れたらいけないというのが普通の考え方である。

しかし、「自由」という言葉に騙されると、大事な部分を乗っ取られて国がめちゃくちゃになってしまうこともあるのだ。美しい言葉には棘(とげ)がある。美しい物事には裏がある。私たちはそれを忘れてはならないはずだ。(written by 鈴木傾城)

もし、電気・ガス・水道のすべてが二倍に三倍に上がっていったら、国民生活はめちゃくちゃになるはずだ。「自由競争は重要です。競争によって企業同士が切磋琢磨して新しいサービス、安い商品が手に入るようになります」と言われて、インフラを乗っ取られると、そうなっても不思議ではない。

11. 中川隆[-13675] koaQ7Jey 2018年11月29日 11:19:23 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21322] 報告

2018年11月29日 水道民営化に見る安倍政権の正体
From 小浜逸郎@評論家/国士舘大学客員教授

「外国人労働者受け入れの拡大を目指した入管改正法案が衆議院で可決しました。
この法案は言うまでもなく事実上の移民解禁法案です。」ヨーロッパの移民国家化の惨状から何も学ぼうとせず、しかも起こりうる事態に対して何の準備も整えていないひどい法案ですが、それについては、すでに多くの人の指摘があるので、ここでは触れません。以前、このメルマガでも扱ったのですが(2018年1月投稿)、
https://38news.jp/economy/11527
水道民営化法案(水道法改正法案)は、現在すでに衆議院を通過しており、今国会で参議院での継続審議案件となっています。

当然、どさくさに紛れて数の勢いで国会を通過してしまうでしょうが、マスコミは相変わらず、この法案の危険性について報道しません。

この法案の目的は、もちろん、フランスのヴェオリア社など、水や環境にかかわるグローバル企業の便宜を図るところにあります。

ちなみに、これまでも水道事業の多くの部分は、民間企業に業務委託されてきました。

しかし、それは今回立法化されようとしている管理運営権の売り渡しとはまったく意味が違います。

業務委託の場合は、自治体が公共的な観点から必要と判断された業務の一部を、その範囲内で業者に委託するので、契約更新は毎年度になります。

これに対して、今回の水道民営化法案では、運営権を丸ごと企業に譲渡するので、企業は企画から実行までをすべて行い、契約期間も15年以上まで可能です。

その間、運営に不満が出たとしても、消費者も自治体も原則として契約条項を変えさせることができません。

水道民営化法案の問題点は、次の六点に要約できます。
(1)今回のコンセッション方式(所有権は自治体、管理運営権は民間企業)では、運営権の売却は地方議会の議決を必要とせず、水道料金も届け出制で決められることになっています。
政府は上限を設けるなどと言っていますが、水道をめぐる状況は地域によって複雑で多様なので、それは無理でしょう。

(2)何か問題が起きた時の修復や後始末は、運営会社ではなく、自治体が解決することになっています。
https://www.facebook.com/gomizeromirai/videos/1947720121973442/UzpfSTE2MDc4MjYwODI6MzA2MDYxMTI5NDk5NDE0Ojc1OjA6MTU0MzY1MTE5OTotNDEzNjgzNzEwODg1MDg5MzUz/

(3)他のモノやサービスと違って、消費者には選択の自由が与えられていないので、企業間の競争が起こりえず、寡占化が進み、料金の高騰を招きます。

実際、世界の事例では、ボリビアが2年で35%、南アフリカが4年で140%、オーストラリアが4年で200%、フランスが24年で265%、イギリスが25年で300%上昇しています(堤未果著『日本が売られる』)。

(4)ビジネスは利益を出さなくてはなりませんから、そのぶん、料金が消費者に上積みされますし、利益は株主への配当に流れるので、現在のようなデフレ下では労働者の賃金低下を招きます。
また採算が取れないとわかったら、企業はさっさと撤退しかねません。

(5)一度民営化してしまうと、失敗した時に再公営化するためには、たいへんなコストと時間がかかります。

(6)一番の問題は、当の推進論者たちが、なぜ民営化するとこれまでよりサービスが「よい」ものとなるのかを、積極的な論拠をもって説明できないことです。

今年は災害が多かったので、彼らはそれに乗じて、「災害時に効率的に対応できるように」などとひどい屁理屈をつけていますが、「おいおい、そりゃ逆だろう!」と言いたくなりますね。

擬似ショック・ドクトリンとでもいうべきでしょうか。

じつはこの政策は、ずっと前から竹中平蔵を筆頭とする規制緩和論者たちの間で立てられていたもので、民主党政権がそれにまんまと引っかかったのです。

災害の増加とは何の因果関係もありません。

以上、水道民営化の問題点を見てきましたが、世界で実際に民営化した自治体はさんざんな目に遭っています。
先のメルマガでは、パリ、ベルリン、クアラルンプール、アトランタをはじめ、世界180の自治体で再公営化に踏み切っていると書きましたが、堤氏の前掲書によると、最新のデータでは、世界37か国、235都市で公営化に戻しているそうです。
要するに、この政策は、グローバル企業が儲けるためだけの政策なのです。

いまや、水も環境も電気も医療も農作物も、すべてが巨大グローバルビジネスの対象になっています。
安倍政権は、国民の命を犠牲にしても、グローバル企業の利益に奉仕する政策をずっととってきたのです。

売国政権と呼んでも過言ではありません。

労働者派遣法改正、農協法改正、混合診療解禁、発送電分離、種子法廃止、消費増税、移民(特に単純労働者)受け入れ、そして今度は水道民営化です。

こういう悪政を平然と行っている政権の最新の支持率がなんと10月から4ポイント上がって46%になっています(「支持しない」は37%)。
http://www.nhk.or.jp/senkyo/shijiritsu/
これはいったいどういうわけでしょうか。
日本以外の国なら、暴動が起きてもおかしくないでしょう。

現にフランスでは、マクロン大統領の支持率は26%で、パリをはじめとして各地で暴動が起きています。

日本の現政権が、内外に迫る危機を少しも解決できていないどころか、むしろひたすら国家的自殺行為に走っているのに、高い支持率を維持できている。

これには、次の理由が考えられます。

(1)もともと日本人は、政治、特に経済政策に関心が薄く、社会の悪化を自然現象のように見なしてしまう習慣を身につけている。

(2)移民問題、貧富の格差問題、文化摩擦問題などが、まだ欧米社会ほど深刻でない。

(3)政治の上部組織と国民の私生活との間に乖離感覚があり、誰がやっても同じというあきらめ感が強い。

(4)平和が続いたために危機に対する緊張感を喪失して、今日明日が過ごせればそれでよいという能天気状態に陥っている。

(5)高度成長期やバブルを経験したころの感覚がいまだに残っている。
(6)社会全体が複雑化したために、国民だけでなく、政治家やマスコミや学者が、個々の不全現象を個別バラバラにしか把握できず、統合失調症に陥っている。

(7)政治現象を右か左か、保守かリベラルか、の軸で解釈しようとする習慣から抜けきっていない。

まだあるでしょうが、いずれにせよ、こういう日本の状態をそのままにしておいてよいはずがありません。

単に移民政策や水道民営化政策だけでなく、安倍政権が採っている経済政策が、みな国民生活を犠牲にしてグローバル資本に奉仕する性格のものであること、まずはこのことに気づく必要があります。

個々の社会問題は、それ一つだけで切り取られるものではなく、ほとんどすべての原因が、一つの間違った政治運営に収斂するものなのだという統合された視野を、ぜひとも回復しなければなりません。
https://38news.jp/economy/12751

12. 中川隆[-13730] koaQ7Jey 2018年12月01日 16:41:45 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21511] 報告

卑劣な水道コンセッション 2018-12-01

 さて、現在、国会では水道をコンセッション方式で民営化する水道法改正案が審議されています。


 今回の法案の問題というか「卑劣」なのは、まさに"コンセッション方式”であることです。


 コンセッション方式とは、例えば水道管ネットワークや給水設備、浄水施設などについては、これまで通り地方自治体が持ち、その上で「水道サービス」のみを民間事業が提供するというやり方です。


「なんだ、水道全体が民営化されるわけではないのか。なら、問題ないじゃん」
 などと、例により思考停止組は思うのでしょうが、話は逆なのです。水道コンセッションは実に「卑劣」な手法です。


 そもそも、過去の日本で水道の民営化が進まなかった理由は何でしょうか。もちろん、「自然災害大国」であるためです。


 電力事業のように、水道のハードウェアを含むシステム全体を民営化すると、災害時の復旧責任は参入した民間企業が負うことになります。


 電力各社は「電気事業法」の第十八条「供給義務等」により、供給区域におけるユニバーサルなサービス提供を義務付けられています。無論、電力会社は発電所、送電網、変電所等、設備といった資産を自前で保有しています。 


 電力供給に必要なすべては、電力会社がリスク承知で「維持」しなければならないのです。


 だからこそ、災害発生時には、電力会社は「電気事業法」の下で、自らユニバーサルサービスの回復を図ります。


 災害時に、停電が速やかに回復していくのは、電力会社が「電力マン」としての誇りの下で、利益度外視で「国民の電力を守る」ために働いてくれるおかげです。

 ところが、水道はコンセッション。つまりは、新規参入した民間事業者は、設備については一切責任を負いません。何しろ、自分の資産ではないのです。


 つまりは、自然災害時のリスクを自治体に押し付けたまま、美味しい部分だけを「ビジネス」と化す形で進められているのが、現在の水道法改正案なのです。


『水道民営化、推進部署に利害関係者? 出向職員巡り議論
https://www.asahi.com/articles/ASLCY6F37LCYULBJ018.html
 水道などの公共部門で民営化を推進している内閣府民間資金等活用事業推進室で、水道サービス大手仏ヴェオリア社日本法人からの出向職員が勤務していることが29日、わかった。今国会で審議中の水道法改正案では、水道事業に民営化を導入しやすくする制度変更が争点となっている。
 この日の参院厚生労働委員会で、社民党の福島瑞穂氏が指摘し、推進室が認めた。推進室によると、昨年4月に政策調査員として公募で採用し、海外の民間資金の活用例の調査にあたっているという。(後略)』


 ヴェオリアなど水道メジャーは、日本における水ビジネス展開時に「災害リスク」を負いたくないのです。だからこその、コンセッション。


 記事の通り、ヴェオリアの社員が内閣府の推進室に入り、リスクを最小化する形の民営化法案を「書いた」可能性が濃厚です。今更のように思えますが、もちろん利益相反行為であり、安倍政権による「国民に対する裏切り行為」でもあり ます。


 同じくコンセッション方式で民営化された関西空港は、台風21号の被害が出た際に、民間事業者の関西エアポート(オリックスと仏パンシ・エアポートの合弁)の対応が混乱し、復旧が遅れに遅れました。最終的には、国土交通省が乗り込み、事態を収集したのです。


 水道コンセッションの場合、災害で水道ネットワークが利用不可能になったとしても、民間事業者は一切、責任を負いません。それどころか、自治体に対し、
「早く水道を復旧しろ、こらっ! 俺たちの利益が減るだろ!」
 と、怒鳴りつける、醜い光景を見ることになるでしょう。


 そもそも、日本の水道を民営化する必然性はゼロです。その上、安倍政権は民間事業者に資産リスクを持たせない、最も卑劣なコンセッション方式で民営化を進めているという事実を拡散して下さい。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12422762195.html

13. 中川隆[-13718] koaQ7Jey 2018年12月05日 14:25:07 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21694] 報告
水道法改定も強行採決 内閣府担当部署に水メジャー職員が出向の事実も発覚 2018年12月4日


 水道事業民営化を促す水道法改定案を審議している参議院厚生労働委員会が11月30日に理事懇談会を開き、4日に法案採決へ踏みきることを決めた。同法案を巡っては11月29日の参考人質疑で批判意見があいつぎ、水道民営化を進める内閣府担当部署に水メジャーが職員を出向させていることも発覚し反発が拡大した。しかし安倍政府はその声を無視し、成立を急いでいる。水道法改定案は先の通常国会で衆議院を通過したあと継続審議になっており、衆議院で改めて可決しなければ成立はできない。そのため与党側は会期末(今月10日)前に衆議院に送り、成立させようとしている。

 先月29日の参院厚労委がおこなった参考人質疑では、水ジャーナリストの橋本淳司氏と全日本水道労働組合(全水道)の二階堂健男委員長が今回の水道法改定案が持つ危険性を指摘した。

 橋本氏は水道を民営化した諸外国で再公営化した事例が180地域に及ぶことを指摘した。企業の業務内容と金の流れが不明瞭になり、多額の役員報酬、株式配当の支払いに回っていたことにふれ「水道へ投資をおこなわず、税金も払わないケースもあった」とのべた。また「コンセッション方式」(自治体が公共施設の所有権を持ったまま運営権を民間企業に売却)で管理監督責任は自治体に残っても現場を熟知した職員が減ることに懸念を示し、いずれ高額な費用を払って専門家やコンサルタントに依存するか、企業側の報告を鵜呑みにしていく危険性を指摘した。また、水メジャーが余った水を海外に売ったり、個人の水使用量情報を集めて他のビジネスに利用したり、個人情報が企業に抜きとられる可能性にも触れた。そして「地域にあったさまざまな対策を講じなければ水道事業は継続できない。豪雨災害対策や森林保全など、従来の枠を超えた総合的な水行政を行う人材が必要だ。必要なのは地域ごとの専門人材の育成であり、コンセッションで民間企業に任せきりにしたら地域に人が育たない」と強調した。

 全水道の二階堂氏は、政府が災害対応の責任を明確にしていないことにふれ「安全性を揺るがす事態を招きかねない」と指摘した。

 さらにこの日の参院厚生労働委員会では、内閣府民間資金等活用事業推進室に、水メジャーのヴェオリア社日本法人が出向職員を派遣していたことが表面化した。同推進室は公共部門の民営化を促す部局で、いわば内閣府の水道民営化担当部局といっても過言ではない。同推進室側は、昨年4月に政策調査員として公募で採用し、海外の民間資金の活用例の調査にあたっていると説明し、「内閣府はヴェオリア社と利害関係はない。この職員は政策立案に関与していない」とのべている。

 ところが今年4月、浜松市が下水道に初めてコンセッション方式を導入したとき、ヴェオリアが参加する事業体が運営権(20年間で25億円)を手に入れた。内閣府と水メジャーを結ぶホットラインが構築されつつある現実に批判は拡大している。

地方議会も意見書 衛生的な生活権を破壊

 こうしたなか新潟県議会と福井県議会が政府に意見書を提出している。10月12日に新潟県議会が採択した意見書は「コンセッション方式の導入は、災害発生時における応急体制や他の自治体への応援体制の整備等が民間事業者に可能か、民間事業者による水道施設の更新事業や事業運営をモニタリングする人材や技術者をどう確保するのか、などの重大な懸念があり、住民の福祉とはかけ離れた施策である。また、必ずしも老朽管の更新や耐震化対策を推進する方策とならず、水道法の目的である公共の福祉を脅かす事態となりかねない」と指摘した。さらに「麻生副総理は2013年4月、米シンクタンクの講演で“日本の水道はすべて民営化する”と発言し、政府は水道事業の民営化にまい進してきた。ところが、水道事業が民営化された海外においては、フィリピン・マニラ市は水道料金が4〜5倍に跳ね上がり、ボリビア・コチャバンバ市では雨水まで有料化され暴動が起きた。フランス・パリ市では、料金高騰に加え不透明な経営実態が問題となるなど、世界の多くの自治体で再公営化が相次いでいる」「水は、市民の生活や経済活動を支える重要なライフラインであり、国民の生命と生活に欠かせない水道事業は民営化になじまず、今般の水道法改正案は、すべての人が安全、低廉で安定的に水を使用し、衛生的な生活を営む権利を破壊しかねない」とのべている。そして「水道法の一部改正案は廃案にするとともに、将来にわたって持続可能な水道を構築し、水道の基盤強化を進めるため、必要な支援の充実、強化、及び財源措置を行うよう強く要望する」と結んでいる。

 9月14日に採択した福井県議会の意見書も「水道事業の運営が民間事業者に委ねられることになった場合、日常の給水事業はもとより、災害の復旧活動においても、国民生活に少なからず影響を及ぼす可能性がある」と懸念を示し、「水道事業を民営化したボリビア等では、グローバル企業の参入によって水道料金がはね上がり、国民の反発によってグローバル企業は撤退し、再公営化されている」「国会で慎重審議をおこなうよう強く要望する」とした。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/10205

14. 中川隆[-13737] koaQ7Jey 2018年12月06日 08:31:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21754] 報告
水道事業に民間参入を促そうしているのは誰なのか。内閣府PFI推進室を巡る利権の構造  内田聖子(ハーバー・ビジネス)
http://www.asyura2.com/18/senkyo254/msg/582.html

2018.12.05 内田聖子 ハーバー・ビジネス・オンライン


岐路に立つ日本の水道事業

 2018年10月からの臨時国会にて、「水道法改正」審議が再スタートしている。この改正法案は先の国会会期中の7月5日、衆議院を可決したものの時間切れで今臨時国会に持ちこされ、参議院からの審議となっている。

 日本の水道事業は様々な課題を抱えている。人口減少で料金収入が減少、施設の老朽化が進み、事業を担う人材も不足している。つまり経営の危機に直面しているのだ。厚生労働省によると、市町村が運営する水道事業は全国で約3割が赤字であり、人口減少で十分な料金収入を見込めない事業者が今後も増えるだろう。特に地方、とりわけ小規模自治体は深刻である。

 このような問題を解決するために、水道事業の「広域化」や経営体質の改善などは、今までも厚労省側で検討が進められてきた。水道労組や自治体など現場を知る人は、当然同じ危機意識を共有している。こうした流れの中で、水道法改正案の中には広域連携(広域化)を促す条項や、施設を適切に管理するための水道施設台帳の作成、施設の計画的な更新に努めるといった条項が含まれている。災害も多発する中、水道事業をどのように持続的にしていくかは喫緊の課題であり、その解決のための議論や施策の必要性については多くの国民が納得するだろう。

 ところが、水道法改正案には、「毒素条項」と言える危険な条項が一つ入っている。それが「官民連携の推進」であり、今回の法改正が「水道民営化法案」と名付けられる根拠である。

誤解の多い水道民営化とコンセッション、民間委託の違い

 この「民営化」という言い方については誤解も多いので簡単に解説しよう。

 現在、水道事業は自治体が運営しており、その施設も運営の権利も自治体が持っている(=公営サービス)。しかし海外などでは、水道事業を丸ごと民営化するケースもあり、施設も運営権も民間が有する場合がある(=完全民営化)。現在の水道法改正で政府が推奨しているのは、「施設は公共が持ち、運営権を民間に売却する」というしくみのもので、「コンセッション契約」と呼ばれるものである。つまり完全民営化ではないが、運営権(経営方針や予算立案・執行、人事、メンテナンスの規模や予算等運営に関わるすべての権限)を民間が持つものである。公共の関与は非常に低くなり、「完全民営化のほぼ一歩手前」と言ってもいいだろう。実はこのコンセッション契約は、水道法を変えなくても現状の法制度で導入可能である。後に触れる浜松市などはすでに下水道で企業とコンセッション契約を結んでいる。


出典:内閣府 民間資金等活用事業推進室(PPP/PFI推進室)資料

 また誤解が多いのは、「民間委託」と「コンセッション」「民営化」の混同である。現在、各自治体は料金徴収やインフラ設備の更新などの個別の事業を民間に発注している。この限りにおいては、発注主体はあくまで運営権を持つ自治体であり、業務にかかる費用を企業に支払うのも自治体である。しかしコンセッション契約や民営化となれば、運営権自体が民間企業に移る。つまり自治体には運営に関する権限はなく、水道料金も入ってこない。すべての運営業務も収入も、民間の手に委ねられるということになる。

 またこの水道法改正によって、「全国すべての自治体でコンセッション契約が強制的になされる」(=つまりほぼ民営化される)との誤解も多い。しかし水道法改正はあくまで「コンセッション契約ができる仕組みを導入する」ことを規定しており、本当に導入するかどうかの最後の判断は今後自治体が個別に行うことになる。

水道法改正審議の中で出てきたヴェオリア社と内閣府PFI推進室の関係

 水はすべての人にとって生きていく上で欠かせない。国民すべてにかかわる重要法案であるにも関わらず、7月の衆議院での審議はわずか8時間足らずで可決された。参議院での審議入りとなってようやく関心も少しずつ高まってきており、また水道事業への民間参入促進をめぐっては、新たな利権構造の問題が野党議員から指摘され始めた。

「水メジャーであるヴェオリア社の社員が、内閣府PPP/PFI推進室に2017年4月1日から2019年3月31日の期間で配属されていませんか?」

 11月29日、参院厚生労働委員会にて福島みずほ議員(社民党)が質問した。水道法は厚労省・国交省の管轄であるが、なぜこの審議で内閣府のPPP/PFI推進室の話が出てくるのか、と思った方もいるかもしれない。詳しくは後述するが、ともかく世界トップの水企業で働いていた人間が、水道法改正法案が審議される直前に内閣府に配属され、法案審議の真最中の現在も政府の職員として働いているという事実は注目に値する。PPP/PFI推進室とは、正式名称を「民間資金等活用事業推進室(PPP/PFI推進室)」 といい、1999年に施行されたPFI法を実施・促進するために内閣府に置かれた機関である。PFIとは「官民連携」と言われるスキームで、公共施設の建設や維持管理、運営等を行政と民間が連携して行うことを目指しており、すでに空港や病院、公園、教育・文化施設など幅広く展開されている。

 福島議員の質問によれば、当該の社員は、フランス企業ヴェオリア社の日本支社であるヴェオリア・ジャパン社の営業本部・PPP推進部に勤務しており、PPPや官民連携の提携業務を担当していたという。同社はすでに民間委託業務を全国で受注しているが、水道法改正案で提案されている「公共施設等運営権制度(コンセッション)」が各自治体で導入された場合、真っ先に参入してくる外資系企業であろう。

 実際、2018年4月から下水道のコンセッション契約を始めた浜松市では、市と契約した特別目的会社(SPC)である「浜松ウォーターシンフォニー株式会社」 の代表企業はヴェオリア社となっている。ちなみに、浜松ウォーターシンフォニー株式会社には、オリックス株式会社も含まれているが、同社の社外取締役は竹中平蔵氏である。

 このように政策立案をする政府内部に、その政策(PFI推進)で利益を得る側の人間が入っているということは、どういう意味を持つだろうか。福島議員は「まるで受験生が採点する側に潜り込んで、いいように自分の答案を採点するようなものだ」と質問で述べているが、まさに政府と企業の結託による利益供与とみられてもおかしくはない。

 福島議員の質問に対し、政府側は「この職員は、政策調査員というポストであり、海外事例の調査を行っている。調査はさせているが、政策立案には従事していない」と答弁した。 

 しかしこれはおかしな話である。政策立案と調査は密接に関わり、調査結果が政策に大きな影響を与えることは当然である。逆に調査結果が政策と無関係であれば、何のために調査をしているのか、という話になる。政府は苦しい答弁をしているわけだが、このような重要な調査担当に、PFI/PPPで利益を得るだろう大企業から来た人間が就くことは、通常であれば考えられない。

 そもそも、この社員が配属される前の段階から、内閣府の調査には偏りがあったと言わざるを得ない。2016年8月にPFI推進室はフランス・英国での事例調査を行っているのだが、2010年に水道事業の再公営化を行ったフランス・パリ市へのヒアリング調査は行っていない(理由は「日程の調整がつかなかったため」とある)。本来であれば民営化の失敗例などをしっかりとパリ市から学ぶべきところだが、これでは「公平で客観的な調査」とは言えない。その姿勢が具体的に表出したのが今回のヴェオリア社社員の配属であり、福島議員が「形式的な透明性も担保できていない。自民党議員もこれには納得できないはずだ」と厳しく指摘した通りであろう。


2010年に再公営化をした理由を語るパリ市の元副市長のアンヌ・ル・ストラ氏。映画『最後の一滴まで』より

ヴェオリア社とPFI/PPP推進室のさらなる関係?

 もう一つ、PPP/PFI推進室とヴェオリア社の「関係」については別の話題もある。すでに週刊誌報道等もなされているが、内閣府大臣補佐官・福田隆之氏が、先で述べた2016年の「海外調査」として出かけたフランスにて「ヴェオリア社から過剰な接待を受けていた」「公費出張に元同僚の女性を誘った」などと書かれた怪文書が内閣府内に出回ったという一件(参照:日刊ゲンダイ)である。

 福田氏も民間企業から政府に引き抜かれた人物だ。野村総合研究所にて、国が実施する初のPFI案件を手掛け、防衛省・大阪府・新潟県・道路公団等へのPFI・民営化アドバイザリー業務の他、民間企業のPFI事業の参入支援を行ってきた。2012年3月からは、コンサルタント企業の新日本有限責任監査法人にてインフラPPP支援室長として、仙台空港案件をはじめとするコンセッション関連アドバイザリー業務を統括。まさに「PFI・PPPの推進役」と言ってもいいだろう。若干36歳(当時)の福田氏を内閣府の現ポストに抜擢したのは菅官房長官であるという。その背後には、竹中平蔵氏の強い推進もあったことも知られている。

変わる日本のロビイング

 このように、特定の政策の推進によって利益を得られる企業から政府職員に「転職」としている、という実態について驚く方も多いかもしれない。

 欧米ではこれは「回転ドア人事」と呼ばれ、民間企業の人間が政府の要職に転職することは当たり前のように行われている。米国では政権が変わると何千人というホワイトハウスのスタッフが交代するのも、こうした文化の一端だ。例えば貿易交渉において製薬会社のトップだった人間が知的財産分野の交渉担当官に転職したり、あるいは遺伝子組み換え食品のメーカーの重要人物がFDA(食品医薬品局)に転職し、食品の安全基準を緩和するというケースなどがある。企業出身者はビジネス経験や人脈を最大限に使い、自らが属する企業や業界とって有利な政策を導入することも極めて広く知られている。しかし国民の側からすれば、食の安全・安心や医薬品など公共性の高い分野において、大企業に有利な政策が密かにつくられていくという危険がある。欧米市民社会はこうしたロビイストたちの動向を厳しくチェックしている。

 これまで日本ではこうしたあからさまなロビイ活動は見られず、官僚経験者が退職時に大企業や関連組織に再就職する「天下り」というスタイルが一般的だった。しかしこの10年ほどの間で、欧米型の「回転ドア」が徐々に広がっている。特に内閣府・内閣官房には首相直轄の案件が多く、各省庁の利権や利害を超えたところで、強いイニシアティブによって特定の政策が推進されることが常態化しているようだ。内閣府・内閣官房と民間企業の間に、「回転ドア」がつくられ、本来は国民の暮らしや国全体の利益を優先してつくられるべき公共政策が、企業と一部の人間の利益のために歪められていると筆者は分析している。今回の水道コンセッションをめぐる一連の問題も、その氷山の一角ではないだろうか。

PFI推進委員が所属するコンサル企業が、税金を使った「PFI導入調査」を受注

 さらに、職員人事だけでは済まない問題がPPP/PFI推進室にはある。

 PPP/PFI推進室には、「PFI推進委員会」という会議体が設置されているが、その委員・専門委員には、研究者や専門家などとともに、PFIを推進するコンサルタント企業のメンバーも多く含まれている。例えば、黒石匡昭氏(新日本有限責任監査法人・パブリック・アフェアーズグループ)、下長右二(パシフィックコンサルタンツ・事業マネジメント本部PPPマネジメント部部長)氏、福島隆則(三井住友トラスト基礎研究所)氏、村松久美子(PwC あらた有限責任監査法人電力ガスシステム改革支援室)などである。

 黒石匡昭氏が属する新日本有限責任監査法人とは、ロンドンに拠点を置くEY(アーンスト・アンド・ヤング)を中心とする企業グループである。EYは「世界の4大会計事務所」の一つであり、イギリスの水道民営事業で会計監査を行った経験もある。国際市民社会からは、グローバル企業のためのロビー活動を進めるコンサル企業として常にチェックされているような企業である。黒岩氏はインフラストラクチャー・アドバイザリーグループの責任者として、政府と自治体のPFI/PPPを強く推進するポストに就いている。前述のスキャンダルが取り沙汰された福田隆之氏も、この新日本有限責任監査法人の出身であることは偶然ではないだろう。

 その他にも、PwCあらた有限責任監査法人はやはりロンドンを拠点する世界有数のコンサルティング会社の日本法人であるなど、PFI推進委員会での外資系コンサル企業の存在が際立つ。

 もちろん、コンサル企業の人間がPFI推進委員に入ること自体はあり得る話だ。しかし問題は、他の各種審議会でも見られるように、公共の立場からPFI推進をチェックし、適正な歯止めをかけるような委員がほとんどおらず、著しくバランスに欠けている点だ。国民はこのような審議会や委員会のメンバーを選定することができない。公正で客観的な判断がなされるような委員選定は不可欠である。「とにかく民営化・PFI推進」という流れを誰も止められないような委員会は「お手盛り」と批判されても当然である。

 さらに問題がある。内閣府PPP/PFI推進室は、2016年から「上下水道コンセッション事業の推進に資する支援措置」として、自治体から申請を募り、専門コンサルによってコンセッションの導入の可否を調査するスキームを行っている。いわば「自治体のPFI導入の是非を専門家に診断してもらう」という内容だ。これにかかる調査費は全額国が支給する。つまり私たちの税金で調査が行われる。このスキームには、これまで浜松市や宮城県、奈良市などが申請し調査も実施された。

 ところがこの調査を請け負ったのは、前述のPFI推進委員が所属する企業なのである。その結果はもちろん「PFIを実施すべき」という報告書となった。例えば、浜松市におけるPFI導入調査は、新日本有限責任監査法人が1億3000万円の調査費で受託している。本来であればPFIの実施について公共性・中立性を保ちながら進言するべき立場の推進委員会に、コンサルとして多額の調査を受注している企業の人間が含まれており、実際に調査を受注していることは、公平性・平等性という点で問題である。入札によってこの調査は発注されているが、そもそもPFI/PPPについての専門的な調査をできるコンサル企業は限られている。これら少数の企業によって調査費が分配され、自治体にはPFI推進のお墨付きが与えられ、そして水道企業が利益を得ていくという構図なのではないか。

PFI法が推進する「コンセッション契約」

 今回の水道法改正に「コンセッション導入」推進が盛り込まれた背景には、PFI法の側からの推進施策がある。その際のキーワードは「成長戦略」である。今まで民間が参入しづらかった水道など公共サービスに民間の投資を促し、儲かるビジネスとして市場化することで、財政難に苦しむ自治体側にもメリットがある。そして経済成長が可能となる、というものだ。

 そんな魔法のような話があるのだろうか? 人口も減って儲かりそうもない自治体に、利潤を追求する企業が本当にどんどん投資をするのだろうか? と多くの人がすでに気づいているだろう。確かに、難しい話なのである。

 PFIの手法は、民営化の本家とも言えるイギリスにて、「完全民営化」よりも多少公共の関与が強いスキームとして1992年頃に開発された。日本では1999年7月からPFI法が施行されている。しかし当初は限られた施設だけが対象であり、政府が期待していたほどの民間参入件数は伸びてこなかった。そこで政府は年々、PFIの対象を拡大し、法改正も重ねながら、様々なインセンティブをつけていく。その中で、官民連携の様々な方式も取り入れられ、2011年の法改正で、現在水道法で問題となっているコンセッション契約がPFI法の下で可能となったのだ。言い換えれば、政府はすでに2011年の時点から、「水道を民間事業者の手に」というシナリオを着実に描いていたのである。

 2017年12月には、強力なコンセッション導入に向けた指針が自治体に提示される。「多様なPPP/PFI手法導入を優先的に検討するための指針」が出され、原則として(1)10億円以上の建設を伴う事業、(2)単年度事業費が1億円以上の運営・維持管理事業は、従来型の手法の検討よりも、PPP/PFI手法の導入が適切か否かの検討を優先して行うべき、ということが定められた。しかも、「PPP/PFIの方がトータルコストが安い場合は、外部コンサルタントを起用しなければならない」、「PPP/PFIを導入しない場合には、その旨及び評価の内容をインターネットで公表する」なども定められるなど、事実上、自治体の自主的・自律的判断が歪められるような内容も盛り込まれていたのだ。

 本来、民間にとって魅力的な投資先であれば、政府が政策的に介入する必要もなく、市場原理に任せていれば投資はなされるはずである。しかしどうやら政府の描いたシナリオのようには自治体も民間企業も動いていかない。だから、ここまで国が介入して、多額の税金をつぎ込みながら、民間企業が水道事業に参入するように促しているのである。こうした半ば無理やり行われている水道への民間参入とは、いったい誰のためなのだろうか?

 現在審議されている水道法改正の背景には、こうした長年にわたる政府のPFI推進政策があるという事実を、私たちはまず知るべきであろう。そして、この流れを推進してきたのが、政府(内閣府)とコンサル企業、ヴェオリアなどの水企業という3者の共同体なのである。

 水道法が改正されなかったとしても、PFIコンセッションの流れはすでに多数の自治体で動いている。何度も触れたが、浜松市では2018年4月から、下水道のコンセッションを実施中だ。宮城県なども続いていくだろう。さらに厚労省は、2017年2月の水道コンセッション導入促進方針で、「トップセールス」のリストと称するものを示し、大阪市・奈良市・広島県・橋本市・紀の川市・ニセコ町・浜松市・大津市・宇都宮市・さいたま市・柏市・横浜市・岐阜市・岡崎市・三重県・四日市市・京都府・熊本市・宮崎市への働きかけをあげた。これらには水道事業が赤字経営でない自治体も含まれている。政府は優良自治体の水道さえも民間資本へ売り出そうとしているのである。

英国では「PFIは失敗」と断定

 PFIの生みの親である英国では、日本が進もうとしている方向とは真逆の判断が出された。

 1980年代後半から英国は公益事業を次々に民営化し、公共部門への民間参入を拡張。電話、ガス、空港、航空、水道などを民営化した。財政逼迫の中で老朽化したインフラを短期間に整備するためにPFIが「唯一の解決策」として進められてきたのだ。自治体の財政から借金は一見消えたように見えるため、PFIは魅力的に映るわけだが、これは現在の日本の状況ともよく似ている。

 しかし、2018年1月、英国会計検査院はPFIの「対費用効果と正当性」に関する調査報告を行った。導入前から分析されてきたデメリットの方が多く表れていることがわかったのだ。PFIのデメリットとは、「自治体と民間との契約期間が長い(20年程度)ため、競争原理が働かず公共サービスの質が低下する」「変化に対して柔軟に対応できない」「1つの事業者への包括的発注を行うため、業務プロセスがわかりにくく、価格上昇やサービス低下が起きても原因がわかりにくい」「資金の流れが不明確である」「民間がリスクを負担できない場合、サービスの途絶・質の低下が起きる」「民間が途中で破綻した場合、自治体の負担が増加する」などであった。

 こうした結果から会計検査院は、「多くのPFIプロジェクトは、通常の公共入札のプロジェクトより40%割高」「25年経験したが、公的財政に恩恵をもたらすというデータは不足」とまとめた。さらに、2018年10月29日、フィリップ・ハモンド財務大臣は、「官民パートナーシップを廃止する。金銭的メリットに乏しく、柔軟性がなく、過度に複雑」として、「今後新規のPFI事業は行わない」と宣言するまでに至ったのである(進捗中のものは継続)。

 また英国に限らず、ヨーロッパの多くの自治体では民営化されていた水道を、再び自治体のサービスに取り戻す再公営化が次々と広がっている。2000年から2016年までに世界で水道の再公営化をした自治体は、判明しているだけでも270近くとなる。私たちアジア太平洋資料センターは、2018年12月にこうした事例を描いたドキュメンタリー映画『最後の一滴まで―ヨーロッパの隠された水戦争』の日本語版をリリースした。ここでは民営化の下で料金高騰や水道サービスの低下などの問題だけでなく、企業が財務状況を行政や市民に公開しなかったり、また契約自体が秘密であったなど、民主主義の根幹にも関わる問題が多数指摘されている。こうした失敗の経験から私たちは学び、国民・住民不在の政策決定がこれ以上なされないよう、メディアも市民も、これまで以上に強くチェック機能を働かせていかなければならない。

<文/内田聖子>
うちだしょうこ●NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)共同代表。TPPや日EU経済連携協定、RCEPなどのメガFTA、自由貿易・投資協定に関して、市民社会の立場から調査研究、政府や国際機関への提言活動、キャンペーンなどを行う。共編著に『徹底解剖 国家戦略特区 私たちの暮らしはどうなる?』(コモンズ)、『自由貿易は私たちを幸せにするのか?』(コモンズ)等

15. 中川隆[-13737] koaQ7Jey 2018年12月07日 10:17:13 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21784] 報告

続 水を売った日本政府 2018-12-07

 水道の民営化を容易にする、改正水道法が成立しました。


 今回の国会審議では、水道について厚生労働省が検証した海外の民営化失敗事例が、わずか3件であり(実際には世界37か国で、235都市が再公営化している。あるいは再公営化を進めている)、さらに内閣府の水道民営化を推進する部署に、よりにもよって水メジャーのヴェオリアの社員が出向していることなどが明らかにされました。


 わたくしは、財政政策や規制緩和、市場開放等について、イデオロギー的に判断することはありません。


 緊縮財政が正しい時期もあれば、適切な規制緩和もあるのでしょう。国内で生産不可能なモノやサービスを輸入することは、安全保障と無関係ならば正当化されるでしょう。


 水道民営化は、もちろん規制緩和(&自由貿易)の一つです。


 現在の日本で水道民営化が正当化されるケースを考えてみましょう。具体的には、地方自治たちや中央政府が極度に非効率で、国民が安全な水を十分な量、適切な価格で入手することができない。


 政治家や議会が水サービスの適正化を推進しようとしても、公務員の腐敗が深刻で、しかも怠惰。公務員が「自らの利益」にならない水道サービスの適正化のために努力しようとしないケース。


 これならば、水道民営化という規制緩和は正当化されます(それにしても、自由貿易、つまりは水ビジネスを外資に開放するなど論外なのですが)。


 とはいえ、現実の日本はどうですか。日本は、水道水を飲める世界のわずか13カ国の一国です。アジアで水道水が飲めるのは、日本とUAEのみなのです。


 つまりは、日本においては、いかなるレトリックを用いようとも、水道民営化は正当化されません。それにも関わらず、なぜ水道民営化が進められるのか。


 特定の「誰か」の利益最大化のため。他に、理由は何もないのです。



 チャンネル桜の討論番組にも出演された水ジャーナリストの橋本淳司氏が、水道民営化によって「欧州で何が起きたのか」についてコラムを書かれました。


『日本人は知らない「水道民営化の真実」フランスと英国で起きたこと 水道料金は上昇、嗤う投資家と株主たち
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56865
 第196回国会では、水道に関連する重要な法改正が議論された。
 1つは、改正PFI法が可決成立したこと。PFIとは、公共施設の建設、維持管理、運営を民間の資金、ノウハウ・技術を活用して行うもの。高速道路、空港、上下水道など料金徴収を伴う公共施設について、所有権を公に残したまま運営権を民間に売却できるコンセッション方式がよく知られる。
 今回の法改正で注目すべきは、上下水道事業のコンセッションについては特別に導入インセンティブが設けられたこと。地方公共団体が過去に借りた高金利の公的資金を、補償金なしに繰上償還できる。
 もう1つは、水道法改正案が衆議院で可決されたこと(会期切れで継続審議)。水道法改正のおおまかな内容は、施設の老朽化や人口減少で、経営困難になった水道事業の基盤強化を進めるというものだが、審議中、問題視されたのはPFIの一手法であるコンセッションの導入について定められた第24条だった。
 前述の改正PFI法と改正水道法案の24条は見事にリンクしているのだ。
 もともと水道事業のコンセッション方式推進は、第一次アベノミクスの「第3の矢」として出てきた。
 竹中平蔵・東洋大学教授は、「水道事業のコンセッションを実現できれば、企業の成長戦略と資産市場の活性化の双方に大きく貢献する」などと発言。政府は水道事業に関して6自治体でのコンセッション導入を目指したが(14〜16年度)、成立した自治体はゼロだった。そこで水道法改正案に明記し、特典をつけて優先的に検討することを推奨したわけだ。
 こうしたアベノミクスの論調に合わせるように、メディアの多くは「水道事業の危機を回避するにはコンセッションしかない」と報道し、それに同調する首長、地方議員も多い。(後略)』


 今回の水道民営化は、図にすると以下の通りとなります。


【コンセッション方式による水道民営化のイメージ図】



 図の通り、水道コンセッションの場合、水道管や取水施設、貯水施設、導水施設、浄水施設、送水施設、配水施設といった水道ネットワークについては、自治体が保有し、かつ災害時の「復旧責任」を負い続けることになります。民間事業者(水道施設運営事業者)は自治体とコンセッション契約を締結し、運営権に基づき住民に水道サービスを提供。


 料金を徴収する。事業者は株式会社であるため、水道「ビジネス」の利益から株主に配当金を、銀行に金利を支払う。


 つまりは、今回のコンセッション方式の民営化は、水道サービスの「ビジネス化」あるいは「金融化」なのです。特定の株主や銀行の「利益」になるからこそ、日本政府は国民の生命の基盤である水道を「売り飛ばした」わけでございます。


 フランスの水道メジャー「ヴェオリア」などは、日本における水ビジネス展開時に「災害リスク」を負いたくない。だからこその、コンセッション。


 ちなみに、人口が相対的に少ない地方、つまりは水道サービスの赤字が大きな地方では、コンセッション民営化は全く進まないでしょう。理由は、もちろん利益にならないためです。


 ヴェオリアなどが狙っている市場は、東京都や大阪府など、人口密集地帯です。人口密集地で、水道ネットワークは「自分の資産にならない」ように水道を提供。これが、一番利益になる「ビジネスモデル」です。


 利益を最大化し、株主に配当金を、銀行に金利を支払うために、水道の品質を落とし、料金を引き上げる。


 そして、「民営化が水道維持の切り札」などと期待していた地方は、切り捨てられる。当たり前の話です。


 安倍政権は、単に特定の「誰か」のために、日本国民の基本的人権の一つである「水」を売ったのです。


 政府は緊縮財政路線の影響で、「国民の水」を守ることすら放棄したのです。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12424254811.html

16. 中川隆[-13736] koaQ7Jey 2018年12月07日 10:34:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21784] 報告
移民法、水道民営化…2つの悪法に共通する“竹中平蔵利権”
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/243132
2018/12/07 日刊ゲンダイ


笑いが止まらない(C)日刊ゲンダイ

 今の臨時国会で、政府がなりふり構わずに成立を急いでいる悪法が、外国人労働者の受け入れを拡大する「入管法改正案」と、自治体の水道事業に民間企業の参入を可能にする「水道法改正案」だ。どちらも国民の多数が反対しているのに、与党はロクに審議しないで押し切るつもりだ。2つの悪法には共通点がある。ともにウラには、あの竹中平蔵東洋大教授が出てくるのだ。

 自公両党は6日、参院法務委で「入管法改正案」について採決し、あす7日の参院本会議での成立を目指す方針。改正目的の立法事実も示さず、法務省が国会に提出した審議資料は“捏造”。とにかく改正ありきとしか思えないが、改正による受け入れ拡大が大きな“追い風”になる団体がある。「一般社団法人 外国人雇用協議会」(東京・港区)だ。

 そもそも、外国人労働者の受け入れ拡大の動きが具体化したのは2016年3月。当時、慶応大教授だった竹中氏が有識者議員として出席した国家戦略特区諮問会議で、早急に検討を行う方針が示されたのがきっかけだ。

 協議会は翌4月、日本語やビジネス習慣に通じた質の高い外国人の育成や環境整備などを目的に設立。受験料8000円の「外国人就労適性試験」も手掛け、今年9月の第1回試験には、留学生ら327人が受験した。

 改正法成立は協議会や加盟企業にとって大きなビジネスチャンスにつながるだろう。その顧問に宮内義彦オリックスシニアチェアマンらとともに名を連ねているのがナント! 竹中氏なのだ。

 協議会に竹中氏が顧問に就いた理由を問うと、「弊会趣旨にご賛同いただける識者等に、広く顧問就任をお願いしております」(事務局)と回答。だが、自分が提案した政策で“潤う”業界、団体の重役に就くなんて、これぞマッチポンプだ。

「水道法改正案」も同じ構造だ。同法案は、自治体が施設を所有したまま運営権を民間事業者に売却するコンセッション方式の導入が柱だが、これを強く訴えていたのが、やはり竹中氏。今年6月の参院内閣委で日本共産党の田村智子議員はコンセッション事業の問題点を追及した際、こう指摘していた。

「14年5月19日、第5回経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議に竹中平蔵氏が『コンセッション制度の利活用を通じた成長戦略の加速』という資料を配付している。(コンセッション導入の)数値目標は、少なくとも、空港6件、下水道6件、有料道路1件、水道6件。これ、そのまま政府の目標じゃないですか。竹中さんが提案して、政府の目標になっている」

 竹中氏は16年10月には、自分が会長を務める政府の「未来投資会議 構造改革徹底推進会合 第4次産業革命会合」で、「(世界第2位の水メジャー)ヴェオリアは世界数十カ国で水道事業をやっている。ヴェオリアは日本に進出しようとしているけれども、日本にそういう企業がない」と発言している。

 そうしたら翌17年3月、浜松市が実施した下水道事業のコンセッション方式で、ヴェオリア・ジャパンのほか、竹中氏が社外取締役を務めるオリックスなどの企業グループが運営権を25億円で落札したのだ。

 これじゃあ〈すべての怪しい利権は竹中氏に通ず〉ではないか。加計問題でも明らかになったが、安倍首相の取り巻きが「有識者」として政府組織に潜り込んでボロ儲けする国家私物化システムはいい加減、見直すべきだ。

17. 中川隆[-13759] koaQ7Jey 2018年12月10日 21:09:14 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21904] 報告

2018年12月10日【三橋貴明】水を売り飛ばした日本政府


水を売った日本政府
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12423994672.html

続 水を売った日本政府
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12424254811.html

水道民営化は、途上国においても、
先進国においても「猛威」を振るった
悪名高きレント・シーキングです。

最も有名な例が、
ボリビアのコチャバンバ市で起きた「水戦争」です。

1999年、世界銀行はボリビア政府に対し、
第三の都市であるコチャバン市における
水道民営化を強制しました。

水道民営化を押し付ける際のレトリックは
、実は現在の日本政府と同じです。

水道民営化に際し、
多国間債務の免除を条件に付けたのです。

現在の日本政府は、
水道民営化を決断した自治体に対し、
負債の繰り上げ返済時に、

本来は支払いを求められる利息を
返済済み分を除いて全額免除できるものとしています。

つまりは、債務を「餌」に
自治体に民営化を迫っているわけで、
ボリビアのケースと同じです。

さて、ボリビア政府は
公営水道会社を民間企業に改組し、
アメリカのベクテル社の子会社
アグアス・デル・ツナリ社に運営を任せることになります。

ボリビア政府にベクテルを推したのは、
もちろん世界銀行です。

民営化の結果は、悲惨でした。

水道料金は四倍に跳ね上がり、
貧困層は水道料金を払うどころか、
満足な食事もできなくなります。

アグアス社は、支払い不能に陥った世帯に対しては、
容赦なく水の供給を停止。

さらには、管理下においた
井戸水の水の料金まで引き上げたわけですから、
半端ありません。

人間の生命をつなぐ「水」を
民間企業(しかも外資)に握られたコチャバン市民は、
汚染された水しか飲めなくなり、
次々に病死していきます。

ベクテルやアグアスがボリビアで行たことは、
合法的な「大量殺人」なのです。

コチャバン市民は
自らの生命を守るために立ち上がり、
ボリビア政府と対立。

死者までをも出した抗議活動の果てに、
市民は水を取り戻すことに成功します。

とはいえ、アグアス社の負債
(水道配管設備の工事代金など)の返済負担は、
市民に負わされました。

さらに、ボリビア政府は
契約破棄料の2500万ドルの賠償金まで
要求されたのでございます。

水を特定の「誰か」に握られることは、
我々の所得から容赦なく
レント・シーカーに「利益」が支払われる上に、

自分や家族の生命にさえ
危険が及びかねない最悪の政策なのです。

それにも関わらず、
日本政府は「水」を売り飛ばした。

安倍晋三首相は、日本の憲政史上、
最も国民を貧困化させた上に、
最も「売国行為」に手を染めた総理大臣であると断言できます。
https://38news.jp/economy/12895

18. 中川隆[-13802] koaQ7Jey 2018年12月12日 12:48:55 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22060] 報告

2018年12月12日
水道”民営化”の罠 JRは成功してバスは失敗した理由


バス会社は規模が小さいので黒字路線で赤字路線を穴埋めできない。

水道も小規模事業者乱立だと水道廃止が続出する

画像引用:神明宮前バス停の廃止 - 八戸鉄道・バス研究会別館ブログhttps://blog.goo.ne.jp/hayate_hiro/e/ad3c4d0e6556115651d37cfbfcfa5308


水道民営化で紛糾

水道法改正案が衆参両院で可決し成立したが、水道民営化をめぐって反対意見が出ている。

日本の水道は戦後の高度成長期に整備され、50年前後経過し老朽化が進んでいます。

水道事業は市町村単位でばらばらに行われていて、組織力も資金もありませんでした。




単純に予算不足という以外に、仮に国からの補助金で予算がついたとしても、水道工事できる人材がいない。

家庭の配管を替える程度なら水道屋さんで可能だが、もっと大規模な工事の専門家が高齢で引退している。

人口数千人から数万人程度の自治体では、独自に水道事業を運営するのが不可能になっています。


だがら統合して大規模にし、電力会社やJRのような大きな組織にしようという考え方がひとつ。

さらに民間に事業委託できるようにし、民営化できるように規制緩和するというのが盛り込まれています。

同じ公共設備でも電気会社大手は10社しか存在しないのに、水道事業者は1344社も存在しているので統合しようという事です。

民営化は大企業でなくてはならない

ところが特に海外で先に民営化した国では失敗例が多く、欧米の多くが失敗しています。

アメリカの例では水道会社が利益を追求した結果、値上げしたうえ儲かる家庭にしか水を供給しない例もある。

アメリカは水道も資本主義なので、過疎地域で水道水が飲めないのは当たり前で、水道がない地域も多い。


改正案が問題だと思えるのは、JRは国鉄という全国組織を民営化したので、実際のところ「大日本帝国鉄道会社」のような組織になっている。

民営化した郵政も同じで元は国営の一つの事業者だったし、NTTや民営化した多くの企業がそうです。

一つの大きな国営事業だったものを民営化しても、国鉄がJRになっただけでそれほど大きく変わりません。


だが今まで市町村でやっていた事業を民営化すると、アメリカのような自由競争になりかねない。

企業の利益を考えたら「ここは儲からないから水道を供給しない」という判断に至るでしょう。

JRとバスの違いを考えれば分かりやすく、JRは黒字路線の利益によって赤字路線を運営しています。

JR東日本は赤字路線が無数にあるが、黒字路線で補填している(飯山線)


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画像引用:20161020(飯山線):あま鉄のゆる鉄日記https://s.webry.info/sp/amatetu.at.webry.info/201610/article_5.html

赤字地域は水道廃止になりかねない

JR北海道には黒字路線がなくぜんぶ赤字なので、廃線が進められています。

バスは小さな会社に分かれているので、都市部の会社は儲かっているが田舎は赤字なので路線廃止が続いています。

バスもJRのように「東日本バス」とかに統一すれば、黒字路線の利益で赤字路線を補填できるでしょう。


水道はというとバス路線のように細分化されているので、赤字の水道は廃止せざるを得なくなります。

これを防ぐには一つの水道会社が受け持つ地域を人口数千万人にすればいいのだが、自由化するとバスのように小規模になります。

東電のような大手電力会社は評判が悪いが、広い地域を受け持つことで全国すべての村々まで電気を供給しています。


これを細分化して小さな電力会社にしてしまったら、当然赤字の地域は電気なしになるか、都市部の数十倍の電気料金になります。

民営化するとしても「関東、関西、九州」のように規模が大きく人口も多ければあまり問題は起きないでしょう。

改正案では細切れのままバラバラに民営化するようなので、これでは大失敗しかねない。


国鉄や電力会社のように、最初に統合してから民営化したほうが良かった。
http://www.thutmosev.com/archives/78380305.html

19. 中川隆[-13780] koaQ7Jey 2018年12月16日 13:09:12 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22177] 報告
水道法改正の裏で…民間業者「水を止める」と住民“脅迫”
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/243861
2018/12/16 日刊ゲンダイ


国会は大モメ(C)共同通信社

 岩手県雫石町で起きている、水を巡るイザコザが話題だ。

 コトの発端は、町内の住宅やペンションなど35軒に水を供給する民間企業「イーテックジャパン」(仙台市)が住民に対し、水道料金の追加徴収を受け入れなければ、週明け17日から水道を止めると通告したことだ。

 イーテックジャパンは経営悪化を理由に、井戸水をくみ上げるポンプの電気料金(約51万円)を滞納(今年9、10月分)。住民に負担を願い出たが、肝心の「お願い」の仕方が良くなかった。

 同社は8日、住民20人に事情を説明。ところが、会社側の責任を追及した住民に対し、「なんでこっちが頭を下げるのか。うちは水道供給を止めた方が赤字は減るんですよ」などと居直った。住民を説得するどころか、かえって逆効果となったのだ。参加した住民の1人が言う。

「水道料金は現在、月2000〜1万円ですが、月7000円もの追加負担を求められた。会社側の(電気料金の)滞納分を払えというのはちょっと納得できないし、何より、水はライフラインですよ」

 水を“人質”にしてカネをせびる――。会社側のやっていることは、脅迫じゃないか。イーテックジャパン担当者がこう言う。

「我々は水を止めることを目的にしているわけではありませんし、恫喝や恐喝という意思もありません。地域を守るため、住民の方々と話し合いを重ねているだけです。ただ、料金をお支払いいただけない場合、規約に基づいて、水道の供給停止などの措置を取らせていただく可能性はあります」

 雫石町は水が止められた場合に備え、「最寄りの公民館を給水所として開放するよう検討中」(上下水道課長)という。しかし、給水所は民家から14キロも離れているため、水をくみに行く住民の負担は重い。

 先の臨時国会で、民間の水道事業参入を促す改正水道法が成立したばかり。今後、雫石町の“二の舞い”になる地域が続出するのではないか。

20. 中川隆[-11322] koaQ7Jey 2019年3月21日 07:38:44 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[684] 報告

2019年03月21日
水道&ガス料金の格差 田舎は生涯600万円以上も多く支払う


過疎地の水道&ガス料金は都会の1.5倍から2倍以上高い

水道&ガス料金格差の理由

電気料金は全国ほぼ一律料金ですが、水道料金とガス料金はかなりのバラつきがあります。

水道民営化は今話題ですが、20m3当たり3000円前後の自治体が最も多い。

水道料金が安い自治体は1000円前後、高い自治体は北海道に集中していて6000円以上になっている。




水道料金が高いのは破綻した夕張市など北海道・東北・九州の「町」が多く、地名から想像すると過疎地が多い。

東京、大阪のような大都市や県庁所在地クラスの都市は、3000円前後の中心価格帯に収まっている。

人口が多い都市は大人数で割るので価格が平均化されるのに対し、過疎地は少ない人数で割るので料金が高くなる構図です。


大都市が安く過疎地が高い構図は、ガス料金にもそのまま当てはめることが出来ます。

知っての通り大都市や中小都市の中心部は都市ガスが供給されていて、料金はとても安い。

だが中小都市の周辺部や町村・郡部などはプロパンガスで、都市ガスの2倍程度も料金が高い。


仮に2倍として月5000円多く払ったら年6万円、50年間の生涯では300万円も多く支払います。

加えて水道料金も東京都の世帯平均は月5000円なので、2倍近い地域では300万円、水道とガスの合計では生涯600万円も多く払います。

高価格地域では他の物価も高く、住居費や家賃も高いと推測されるので、合計するとおそらく1000万円程度の違いになるでしょう。


どの場所に住むかによって一生涯で1000万円も支出額が違うのは、意外だが現実です。

エネルギー自由化の末路

電力自由化に続いてガス料金も自由化され、水道民営化で水道も自由化されようとしていますが、自由化をもてはやす人達はマイナスの影響を説明しない。

自由化すれば当然大都市ではあらゆる料金が安くなり、過疎地ではあらゆる料金が値上がりします。

現在の電気料金のように全国統制価格にしておけば水道やガスも全国同じ料金だったのに、自由化することで3倍以上の格差になりました。


自由化したからと言って大都市の水道ガス料金はあまり安くならず、過疎地の料金だけが大幅に値上がりしました。

これは人口の比重が違うからで、「都会ではほとんどメリットがなかったのに、過疎地では大幅に値上がりした」のでした。

こういうバカな政策がエネルギー自由化で、誰にもメリットが無いのに「素晴らしいものだ」と推進しています。


10年後に過疎地の電気料金やガス料金が都会の10倍になっても、驚くには値しません。

電力やガスや水道料金のようなものは全国一律価格にしても、東京や大阪の料金は1割か2割しか値上がりしません。

その変わり過疎地や離島では料金が3分の1になり、こうした地域への移住が促進され生活が豊かになります。


地方が栄えれば結局都会の人も豊かになるので、誰も損をしないのです。

移住したら生涯600万円から1000万円も多く払うような場所に、好んで移住する人などいません。

都会の人はなんとなく「どこでもガスや水道料金は同じ」と思って移住して、後で現実を知るのです。
http://www.thutmosev.com/archives/79317270.html

21. 中川隆[-11044] koaQ7Jey 2019年3月31日 10:53:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[979] 報告
イギリス国民の83%が「水道の再公有化」に賛成の衝撃 超高額報酬をもらう経営者たち
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/63729
2019.03.29 岸本 聡子 トランスナショナル研究所研究員 現代ビジネス


「再公有化」が大人気

英国は約30年にわたり深く広く公共サービスの民営化を体験してきた。そんな英国で、こんにち「公的所有(public ownership)」が政治的な主要課題として登場し、しかも大人気である。

同国のシンクタンクLegatum Instituteによる最新の世論調査(2017年)では、「水道の再公有化」が調査対象者の83%に支持されるという結果だった。さらに、鉄道は76%、エネルギーは77%の支持である(すべてLegatum Institute, 2017.We Own It キャンペーンの一覧が分かりやすい)。

この数十年にわたる重要な産業の民営化圧力は、程度の差はあれ世界共通の傾向で、日本も例外ではない。昨年末、水道法が改正され、今後自治体は官民連携の一モデルであるコンセッション方式を検討しなくてはいけなくなった(英国とは民営化の方法が異なる)。

英国は1980年代にサッチャー政権のもと、国民皆保険を除くほぼすべての公共サービスの資産を売却して民営化した。水道は1989年に世界でも稀な完全民営化を断行。約30年たった今、どうして英国民は水道の公的管理を求めているのだろうか。その理由を知ることで、日本の水道事業の変化についてもより深く考えることができるだろう。

まずは英国のこの数年の事情を見ておこう。英国の水道完全民営化は世界でも他に3か国しか例のない一番激しい民営化のモデルである(あとはチリとマレーシアのみ)。

その問題点は長く指摘されてきた。今回この原稿を書くにあたって2014年に書いた英国の水道完全民営化の論考を再読した。英国最大の上下水道サービス会社でロンドンを含むテムズ川流域の1500万人(英国の人口の27%)にサービスを提供しているテムズ・ウォーター社を例に、民間水道会社の組織形態の複雑化と金融化を概観し、水道利用者の利益が後回しになるばかりか、利用者の負担増で株主が利潤を最大化する構造が作られてきたことを示した。

その典型的な企業戦略は、過剰資金借入れやタックスヘイブン(税回避地)を利用した「租税回避」であることもこの当時からわかっていた。2014年の時点でイギリスの民間水道の信頼は失墜していたことは明らかだ(当時の調査では70%が再公有化に賛成だった)。

数年を経て、「信頼の失墜」は、人々の怒り(Public Anger)へと成長した。2018年3月1日、インデペンデント紙とファイナンシャルタイムズ(FT)紙が、ほぼ同じ内容をカバーする民間水道の問題点に関する記事を書いたことは象徴的だ。

保守党議員も怒り心頭

驚くべきは、民営化に好意的と考えられる保守党の議員すら、民間水道会社の問題に対して怒りを隠していないという点だ。両記事から察するに、マイケル・ゴーヴ環境食糧農村地域省大臣は、水道サービスを提供する企業の取締役を集めた会合で相当「キレた」ようだ。

「彼らは複雑な金融体制を作り精査の目を逃れ、税金を払わず、すでに裕福な取締役たちをさらに裕福にし、必要以上の料金値上げをし、漏水や水源汚染そのほかの失態を長すぎるほど続けてきた」と言ったゴーブは、緊縮財政と民営化を寵愛する現与党の保守党議員だ。保守党の大臣が英民間水道企業を前に怒りを隠さないのである。

ゴーブの指摘を見ておこう。まず問題にされたのは株主への巨大な還元だ。民間水道企業は2007年から2016年の間に合計181億英ポンド(約2.62兆円)の株主配当を払い、この金額はこの期間の企業の純利益(188億ポンド)とほぼ同じであると言い、「誰がこのような意思決定をしたのか、もちろんこの部屋にいる民間水道企業の最高経営責任者と取締役たちだ」と指摘した。

次に民間水道会社の経営陣の報酬が問題とされた。ゴーヴは水道企業のCEOの年酬はユナイテッド・ユーティリティー社280万ポンド(約4.06億円)、セブントレント社242万ポンド(約3.51億円)、アングリアン社とヨークシャー社120万ポンド(約1.74億円)、テムズウォーター社96万ポンド(約1.39億円)と名指しで列挙した。96万ポンドは英首相テリーザ・メイの給料の5倍だと言うのも忘れなかった。

さらに「昨年、アングリアンとサウザンとテムズは全く法人税を払っていない。しかもテムズにおいては過去10年まったく法人税を払っていない」「10年来、株主は何億円も、重役たちは何千万円も毎年受け取りながら、国庫への貢献はゼロである」と続けた。


マイケル・ゴーブ氏〔PHOTO〕Gettyimages

ゴーヴは「テムズ、サウザン、アングリア、ヨークシャーは特に洗練された金融工学に熱心だ」と非難を続け、これらの会社が「何層にもなる、めまいがするような複雑な法人形態」を創出しそれにはタックスヘイブンに拠点を置くオフショア法人の子会社※も含まれている。

※租税環境が優遇されている(租税回避地・タックスヘイブン)に法人を作り他の場所で作られた利益をそこに移す方法。海外収益は非課税でそのお金を使って再投資し、投資で発生した利益分についても税金はかからない。

その借金、本当に必要だった?

FT紙の記事もほぼ同様に報告した上、民間水道企業が行動を変えなければ、再公有化の圧力が増すばかりと警告した。会合ではテムズ、サウザン、ヨークシャーはケイマン諸島のオフショア法人をホールディングス構造から除くと約束した。

FT紙は債務問題にも触れている。1989年に上下水道が完全民営化されたとき、投資家は76億ポンド(約1.1兆円)で水道公社を買収したが、政府は当時水道公社が持っていた合計49億ポンドの負債を清算(つまり借金棒引き)したうえで、15億ポンドの公的資金を民間水道企業に供与した。つまり民間水道会社はほとんど債務ゼロ(どころか、政府からの支援を受けた状況)で出発したのだ。

こうした水道会社の債務問題がその7か月後に発表された学術論文でさらに詳しく発表され、ゴーブの怒りを裏付けることとなった。シンプルに言えば、水道会社は不必要な借金をし、その利子支払いが水道利用者の負担になっていた、という内容だ。

FT紙はこの論文を2018年10月12日の「投資家は消費者が払う民間水道の借金で潤う」で取り上げた。サッチャーが水道事業を売却してから28年、10のイングランドとウエールズの水道会社は合計で510億ポンド(約7.39兆円)の債務を持つに至った。つまり、水道の運営にあたり資金が必要なので、様々な金融機関から借り入れを行い、利子を支払っていたということだ。

ところが、この間10社は合計で1230億ポンド(約17.81兆円)の資本投資を行い、純収益の累計は360億ポンド(約5.21兆円)であった。つまり水道企業はまったく借金をせずとも投資を回収し、水道運営費を捻出できた可能性が極めて高いのだ。

言い換えれば、必要のない借金に利子を上乗せした返済に水道利用料金が使われ続けたということだ。水道利用者は年間12億ポンド(約1737億円・一世帯の負担額は年間53ポンド=約7637円)を、利子を含めた債務の返済のみに払ってきたと論文は分析した。

この必要のない債務の恩恵を受けたのは民間水道会社の株主たちだとされる。借金を資本投資返済に充てることで、同期間に合計560億ポンド(約8.11兆円)の株主報酬を払うことができたからだ。

英民間水道のスキャンダルはその規模、仕組みが広く明らかになり、選択肢のない水道利用者が長年の過剰な水道料金を払わせられたことに、多くの英国民が怒っている。

再公有化の盛り上がりと労働党人気の関係

英民間水道企業のこうした行動実態が明らかになっていく中で、水道利用者には興味深いまったく新しい変化もまた起こっている。注目すべきは、こうした「再公有化支持」の動きが労働党人気へと繋がっている可能性だ。

ジェレミー・コービンが2015年の労働党首選で勝利して党首になって以来、イギリスの最大野党である労働党はかつてと全く違うリーダーシップで勢力を急激に伸ばしている。


ジェレミー・コービン〔PHOTO〕Gettyimages

現首相テリーザ・メイが自身保守党の地盤を固めるために恣意的に行った2017年6月の総選挙では、彼女の目的が完全に裏目に出て、コービン率いる労働党が大躍進し、政権交代までにはならなかったものの世界を驚かせた。コービン党首になって9万人だった労働党員は54万人になった。

そしてとても重要なことに、新労働党に投票し、今も活動的に支援するのは40歳以下の若年層なのだ。「英国を再建する。多くの人々のために、少数者のためではなく‘for the many, not the few’」という言葉が政治的なスローガンを超える現実味があるのが現在のイギリスであり労働党である。

こうした動きの背景に、「再公有化」への期待があると考えられているのだ。2017年の選挙で労働党はマニフェストに水道、電力、鉄道、郵便の再国有化を掲げた。若年層が圧倒的に支持した新労働党の要の政策が公共サービスの再国有化だったのだ。この政策の国民的な人気は冒頭に述べた通りである。

大躍進したとはいえ、政権を取らなければ、国レベルの再公有化のような大胆なことはまずできない。コービン率いる労働党は来る時代に備えて公約を実現するための政策準備に取り掛かった。そしてそのやり方も今までに例を見ない画期的な様相を見せている。

2017年のマニフェストが発表されてから、党は党員を超えた多くの専門家や活動家たちを招集して政策の具体化のための「部会」を設置した。党の外から政策アドバイザーを積極的に採用し政策立案していくこの実験的な方法が、労働党に新しいエネルギーを呼び込み、現在のラディカルで活気ある政策策定の過程を演出している。

より民主的な水道は可能か

2018年9月リバプールで開かれた党大会で発表された「透明な水:公的所有の民主的で透明性のある現代的な水道のビジョン」も部会と議員たちの共同の成果物だ。この案によると、現在の9つの民営水道会社を議会が決める値段で買い取り、9つの流域公共水道機構へと移行する。

労働者はそのまま新しい流域公共水道機構に移行するが、現在の民間水道企業の取締役たちは全員去っていただく。上記の水道ビジョンはこの流域公共水道機構をいかに民主的な管理と公的な精査が及ぶよう組織するかの提案が要となっている。

党大会でコービンとコンビを組む「影の財務大臣(シャドーキャビネットの財務大臣)」ジョン・マクドネル議員は「過去を繰り返す政策だと批判する人がいるが、私たちが提案しているのは全く新しい政策だ。水やエネルギーといった重要な産業の公的な所有によって今までにないレベルで労働者、市民、コミュニティーに経済的な権力を取り戻す新しい挑戦なのだ」と語った。

もしこのビジョンに従って流域公共水道機構への移行を実現したら、世界でも一番民主的で水道利用者の参画を統治に組み込んだ野心的な公的水道となるだろうと私は予想している。

さらに、マクドネル議員は水道や他の重要なサービスの「民主的な公的管理を実現するためのコンサルテーション」を発表した。これは部会よりもさらに広く、国際的にこの分野の研究者や実践者から知恵と経験を集める作業である。私も私が持てる情報や分析を提供してこの労働党の政策の土台となる知識収集作業に参加している。

しかし、2018年9月の党大会から数か月、英国のEU離脱(Brexit)問題ででそれ以外の政策議論が文字通り凍ってしまっている。国家を分断する悩ましいBrexitは労働党内の勢力も激しく分断してきたが、今年2月末、コービンは労働党のBrexit案を議会で通せない場合、EU離脱を問う二回目の国民投票を支持すると表明した。

Brexitの行方がどうなるのか現在誰にも分らないが、40年の新自由主義で深く傷ついた英国に新しいビジョンが必要なことは確かである。水道について考えることは、その第一歩になると、私は考えている。

22. 中川隆[-10396] koaQ7Jey 2019年5月09日 03:28:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1702] 報告
厚労省の民営化ガイドライン案 水質管理の丸投げや料金値上げの自由を盛り込む 2019年5月7日


 水道民営化を促進する改定水道法の10月施行に向け、安倍政府が「水道施設運営権の設定に係る許可に関するガイドライン案」を明らかにした。改定水道法は昨年12月に強行成立させたが、料金高騰や水質悪化を招いた海外の事例もあり、全国で批判が噴出した。だが厚生労働省は2月に第1回水道施設運営等事業の実施に関する検討会を開始した。そして先月24日に開いた第3回目の検討会でガイドライン案を示した。そこには水質管理など水道事業の重要業務をみな営利企業に丸投げし、自由な料金値上げを認める内容を盛り込んでいる。

 厚労省主導の検討会は大学教授や日本政策投資銀行関係者など8人で構成し、オブザーバーには内閣府民間資金活用事業推進室参事官も入っている。改定水道法は水道施設を自治体が保有したまま民間事業者に運営権を売りとばす「コンセッション方式」の導入が柱だ。だが「コンセッション方式」導入時に必要な「厚労相の許可」の基準はまだ決まっていない。その基準を具体化するのが検討会の役目である。

 「コンセッション方式」は「業務委託」や「JR型の民営化」とは異なる。「業務委託」は水道施設は自治体が所有し、自治体が委託料を払って部分的な業務を民間企業に任せる方式で、民間企業が得る利益は制約される。また施設ごと所有する「JR型の民営化」は、自然災害で施設が破損すれば巨額な復旧費が避けられないというリスクがつきものである。

 こうした営利企業が参入を渋る要因をとり除いたのが「コンセッション方式」だった。それは水道施設を使って自由にもうけることを参入企業に認め(水道料金はみな企業の収入になる)、大規模災害で水道施設が破損してもその復旧費は地方自治体(税金)に被せる仕組みである。それは「全国民に安全な水を供給する」ことを要にしていた水道法の規制を瓦解させ、日本の水道事業を営利企業、とりわけ外資の草刈り場に変貌させる性質を持っている。

 厚労省が第3回目の検討会で示したガイドライン案は、コンセッション方式について「地方公共団体が水道事業者」という位置づけを維持したまま「水道施設運営権」のみ民間事業者に「設定できる」と明記した。そして自治体側が担当する任務として「経営方針の決定、議会への対応、認可の申請・届け出、供給規定の策定、給水契約の締結、国庫補助の申請、水利使用許可の申請」等をあげた。他方、営利企業が実施可能な事業としては「水道施設の整備(施設更新、修繕)、施設管理(水道施設の運転・管理、水道施設の維持・点検、給水装置の管理、水質検査)、営業・サービス(料金設定・徴収)、水道の開栓・閉栓、危機管理(応急給水、被災水道事業者への応援)」等を示している。

 コンセッション導入後の水道料金設定関連では原価について「人件費、薬品費、動力費、修繕費、受水費、減価償却費、資産消耗費、公租公課、その他営業費用の合算額」を列記した。原価には役員報酬や株主配当を含んでおり、無制限の水道料金値上げを野放しにする内容である。

 さらに料金は3〜5年ごとに見直し、物価変動分や人口減少(水道料金を規定する分母となる)もその都度、水道料金に転嫁する方向である。改定水道法は水道料金について「健全な経営を確保することができる公正妥当な料金」と規定し、改定前の「適正な原価に照らし公正妥当な料金」という規定を変えている。

 さらに「費用分担」の項では「被害が大規模で事業運営へ多大な影響がある等、水道施設運営権者が合理的な経営努力を行ってもなお負担しきれないと考えられるものは原則として水道事業者等」と規定している。これは大規模な災害が起きれば水道事業者である自治体が復旧費を負担すると定める内容だ。こうして日ごろは民間営利企業が水道施設を使って着実に利益を上げる体制を保障したうえ、大規模災害が起きれば、その復旧費はみな自治体に負担(税金)をかぶせる方針が露わになっている。

 厚労省は5月15日に開く第4回目の検討会でこのガイドライン案の論議をおこない、パブリックコメントをへて決定する青写真を描いている。

 しかし国が強引に改定水道法を成立させ、コンセッション導入の基準策定を進めても、地方自治体レベルで具体化が進まなければ水道民営化はできない。すでに県議会が反対決議をした県も出ている。熊本、神戸、青森、秋田などのように市長が水道民営化反対を表明した自治体もある。安全で安価な水道事業を守るためには全国各地での世論喚起と行動が重要になっている。
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/11659

23. 中川隆[-10221] koaQ7Jey 2019年5月23日 07:17:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2118] 報告

2019年05月23日
水道料金値上げは民営化が原因ではなく、小規模非効率が原因


電気料金は全国一律だが、水道とガスは何倍も格差がある

なら電力会社のように大規模広域化して政府が価格統制すれば良い


画像引用:https://www.tainavi-switch.com/image/2047/


水道料金の格差が大きすぎる

水道料金を値上げする動きがあり、民営化と絡めて「民営化するから値上げする」という指摘もあるが、そう単純でもない。

水道は現在市町村ごとの水道局で運営されていて、町や村の水道は財政破綻している。

老朽化した設備は更新されず、このままでは水道を辞めるか料金を10倍にするしかない。



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そこでもう市町村単位の運営は辞めて、JR東日本のように大規模な民営企業にしようという方向です。

民営化すると大都市は一人当たりの負担が少ないので料金が安く、過疎地は一人当たりの負担が大きくなります。

民営化されても価格決定権は自治体側にあるが、民間企業なので赤字なら水道から撤退します。


そこで過疎の自治体は、大幅値上げを認めるか、自治体が補助金を出して低価格に抑えるかになります。

設備の老朽化にともなう工事費用は、もしかしたら国が出すかも知れませんが、公共事業費の大幅増は期待できません。

だから「民営化すると値上がりする」は間違いで、「民営化しなくても、もっと値上がりする」のです。


電気、ガス、水道、石油という資源価格のうち電気と石油はほぼ全国一律価格で、「うちは電気や灯油が3倍高い」という事はありません。

これは国の政策で大きな価格差がでないようにしているからで、大都市の住民が過疎地の料金を負担しています。

ガス、水道は東京電力のような大規模広域ではなく市町村ごとで、価格統制がないので格差が大きい。

水道とガスは大規模広域化が必要

以前計算してみたら、水道ガスが高い田舎では、安い都市部より生涯(50年間)で600万円も多く支払っています。

http://www.thutmosev.com/archives/79317270.html『水道&ガス料金の格差 田舎は生涯600万円以上も多く支払う』

水道料金は一般的な家庭でひと月に使う、20m3当たり3000円前後という自治体が多い。


20m3当たりが安い自治体は1000円前後、高い自治体は北海道に集中していて6000円以上になっている。

北海道は水が余っていそうですが、人口が少ないので1人当たりの負担額が多くなるのです。

過疎地のプロパンガスも大都市の都市ガスの2倍程度を支払っているので、一生涯毎月6000円も多く支払います。


こう考えると電力料金の全国同一価格がいかに田舎に優しいかが分かるが、なぜか電力会社はいつも叩かれている。

完全な自由競争にすると、電気料金も田舎は都会の2倍になるのだが、田舎の人が「電力自由化」をありがたがったりしている。

水道とガスも電力会社のように広域大規模にすれば、全国同一料金になり経営も効率化されるのではないかと想像できます。


一つの村に一軒のガス会社があって商売を独占したり、一つの村がそれぞれ水道局を運営するのは非効率すぎます。

水道料金の全国平均が3200円なら、全国を5つくらいの水道会社に民営化し、全国同一料金にする方法もあります。

水道とガスが全国同一料金になれば、過疎地でも暮らしやすくなるので過疎化対策にもなります。
http://www.thutmosev.com/archives/79899391.html

24. 中川隆[-14969] koaQ7Jey 2019年11月13日 10:01:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-2062] 報告
財務省が下水道料金への公費削減や値上げを提言 水道民営化への地ならし

政治経済2019年11月13日

 財務省が自治体の下水道事業について、公費投入を削って使用料値上げを促す方針を明らかにした。同時にコスト削減のため、事業運営の広域化をおし進める方向も示した。安倍政府は民営化を進めるための改定水道法(昨年12月成立)を10月1日にこっそり施行したが、下水道事業を手始めに公費負担を絞りこみ、水道事業全体に民間企業参入を広げていく地ならしに着手している。


 財務省は6日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)・財政制度分科会で「公営企業改革」について提言した。そこで「下水道事業の費用負担に関する基本原則は“雨水公費・汚水私費”(雨水の処理は公費で賄うが人工的に生み出された汚水は使用者が負担する)」であるにもかかわらず、「汚水処理に要する費用を使用料で賄っている割合(経費回収割合)は平均でも7割程度」と指摘し「基本原則が貫徹されているとは言い難い」と批判している。


 そして「経費回収割合を引き上げるための一つの方法は、汚水処理に要する費用の抑制」と主張し「広域化・共同化への取組を着実に進めるべきだ」と提言している。


 さらに各地方自治体が汚水処理費に見合う使用料値上げへ踏み切ることを促すため「一般会計等からの繰入れ(公費投入)を抑え、受益と負担の対応関係を明確化させる」ことも明記した。下水道事業に関する公費負担については「真に必要な範囲に限定されているか、使用料引き上げへの意欲を削ぐものとなっていないかといった観点から検証が必要」とし、公費負担額算出基準の見直しにも言及した。それは下水道事業の公費負担額を引き下げ、使用料値上げと下水道事業の広域化によって収益が上がる構造をつくり、民間企業や外資参入を促進する施策の一環にほかならない。


 安倍政府が昨年12月に成立を強行した改定水道法は、水道施設を自治体が保有したまま民間事業者に運営権を売りとばす「コンセッション方式」の導入が柱である。従来の「業務委託」は、水道施設を自治体が所有し、自治体が委託料を払って部分的な業務を民間企業に任せる方式で、民間企業が得る利益は限られていた。また施設ごとの民間企業が所有する「JR型の民営化」は、自然災害で施設が破損すれば巨額な復旧費が欠かせないというリスクがある。

 こうした営利企業が参入を渋る要因をみなとり除いたのが「コンセッション方式」である。それは水道施設を使って自由にもうけることを参入企業に認め(水道料金はみな企業の収入になる)、大規模災害で水道施設が破損すると、その復旧費は地方自治体(税金)にかぶせる仕組みである。

水道料金に「役員報酬」も加算

 実際に厚労省が9月末に発表した「水道施設運営権の設定に係る許可に関するガイドライン」は、コンセッション方式について「地方公共団体が水道事業者」という位置づけを維持したまま「水道施設運営権」のみ民間事業者に「設定できる」と明記した。


 そして自治体側が担当する業務と民間業者が担う業務について次のようにすみわけしている。


【自治体が担う業務】(水道事業の全体方針の決定・全体管理)
▽経営方針の決定
▽議会への対応、条例の制定
▽認可の申請・届け出
▽供給規定の策定
▽危機管理に関する重要な意思決定
▽給水契約の締結、国庫補助の申請
▽水利使用許可の申請
▽指定給水装置工事事業者指定


【民間企業(外資含む)が実施可能な事業】
●水道施設の整備・管理
▽水道施設の更新・大規模修繕・増築
▽水道施設の運転管理・維持・点検
▽給水装置の管理
▽水質検査
●営業・サービス
▽料金の設定・徴収
▽水道の開栓・閉栓
▽利用者の窓口対応
●危機管理
▽災害・事故等への対策
▽応急給水・応急復旧
▽被災水道事業者への応援


 またコンセッション導入後の水道料金設定については「役員報酬」も原価として算出する方向が明るみに出ている。これまで水道料金原価といえば「人件費、薬品費、動力費、修繕費、受水費、減価償却費、資産消耗費、公租公課、その他営業費用の合算額」などだったが、新たに水道事業参入を目指す外資や営利企業の役員報酬を保障するために、水道料金の値上げを可能にする規定は施行段階にきている。10月に施行した改定水道法も「適正な原価に照らし公正妥当な料金」としていた改定前の料金規定が「健全な経営を確保することができる公正妥当な料金」に変わっている。


 さらに「費用分担」の項では「被害が大規模で事業運営へ多大な影響がある等、水道施設運営権者が合理的な経営努力を行ってもなお負担しきれないと考えられるものは原則として水道事業者等」と規定した。これは大規模な災害が起きれば水道事業者である自治体に復旧費をみな押しつけるという内容だ。日頃は営利企業が水道施設を使って利益を上げるため無制限の水道料金値上げを認め、大規模災害が起きればその復旧費はみな自治体負担(税金)にかぶせるという制度である。


 こうした水道民営化に向けた地ならしが国主導で進行している。それが下水道事業の公費負担削減や使用料値上げの動きとなって表面化している。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/14192

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