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国際社会はBRICsを過大に評価している――ジョセフ・S・ナイ ハーバード大学教授
http://www.asyura2.com/10/hasan69/msg/117.html
投稿者 gikou89 日時 2010 年 7 月 04 日 09:10:22: xbuVR8gI6Txyk
 

(回答先: 混迷G20に答えを出せない経済学 投稿者 gikou89 日時 2010 年 7 月 04 日 09:07:01)

http://www.toyokeizai.net/business/international/detail/AC/a5da62634dc92c51698fe02646a12aba/

最近、世界のジャーナリストたちは、ブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国、いわゆるBRICsに過剰な関心を寄せているが、私はそうした考えに懐疑的だ。

 2001年にゴールドマン・サックス(GS)は、新興国での収益機会を強調するため、BRICsという言葉を創り出した。世界のGDPに占めるBRICsのシェアは00年には16%だったが、08年には22%にまで上昇している。

 世界不況の中でも、これらの国は総じて平均を上回る成長を達成している。GSは、金融危機後もBRICsの勢いは続き、BRICsのGDPの合計額は27年までにG7を上回ると予想している。これは当初の予想よりも約10年早い。

 BRICsの経済成長は世界経済にとって好ましいことだが、経済は政治にも影響を及ぼす。

 中国の『北京週報』は「GSが01年にBRICsという言葉を創り出したとき、ブラジルとロシア、インド、中国が一堂に会して政策を論議する日が来ると想像した者はいなかった」と書いている。

 09年6月に初めて4カ国の外相がBRICsを国際的な政治勢力に変えるためにロシアのエカテリンブルクで会談。今年4月にも4カ国はブラジルで首脳会談を開いた。

 現在、BRICsは世界の外貨準備の42%を保有している(その大半は中国が保有)。エカテリンブルク会談でロシアのメドベージェフ大統領は「一国の通貨だけが国際通貨として使われるのであれば、世界通貨制度はうまくいかないだろう」と言い切った。さらに中国とブラジルは両国間の貿易決済通貨として、ドルではなく自国の通貨を使う計画を発表。同様の計画は、ロシアと中国の間でも進められている

BRICsの会談は短期的な外交戦略を調整するには有益かもしれない。しかし、BRICsは、本質的に性質が大きく異なる国々をひとくくりにしている。

真剣な政治的組織にBRICsはならない

 元超大国ロシアを他の3カ国と一緒にくくるのは無理がある。4カ国のうちロシアは最も人口が少ないが、最も識字率が高く、1人当たりGDPもはるかに大きい。そして、より重要な点は、ロシアは衰退国であるのに対し、他の3カ国のパワーは上昇しているということだ。

 現在、ロシアは世界不況の後遺症に苦しんでいるだけでなく、輸出の石油依存や人口問題など長期的な課題にも直面している。最近、英フィナンシャル・タイムズ紙は「20年前のロシアは科学の超大国であり、科学技術への支出額は中国、インド、ブラジルの3カ国を合計した額より大きかった。だがその後ロシアは、急成長を遂げる3カ国に取り残されている」と指摘した。

 詳細に統計を見ると、BRICsの核心は中国経済の台頭にあることがわかる。ブラジルの果たしている役割も思った以上に大きい。

 01年時点で英『エコノミスト』誌はブラジルをBRICsに含めることに対し懐疑的な主張を掲載した。「成長率が低く、金融危機の犠牲になりやすく、慢性的に政治不安で、無限の能力がありながら有能な人材を浪費している国が、急成長する新興国の一角に食い込めるとは思えない」。

 だが今日では『エコノミスト』誌も認めるように、ある意味でブラジルは他のBRICsを凌駕している。中国と違いブラジルは民主国家である。インドと違い国内の紛争はない。人種的・宗教的な対立もなく、敵対する隣国も存在しない。ロシアと違い、石油や武器の輸出に依存せず、海外の投資家に敬意を払っている。

ブラジルは1990年代以降、インフレ抑制と市場改革に成功し、5%台の成長を達成している。国土はインドとほぼ同じ広さで、2億人の人口のうち90%は読み書きができる。2兆ドルのGDPはロシアに匹敵し、1人当たりGDPは1万・に上る。これはインドの3倍、中国のほぼ2倍だ。また07年に沖合に油脈を発見したことで、エネルギー分野でも大国の座が約束されている。

 もちろん他のBRICsと同様、ブラジルは深刻な問題も抱える。国際NGO「トランスペアレンシー・インターナショナル」の「腐敗認識指数」において、ブラジルは180国中75位(中国79位、インド84位、ロシア146位)。世界経済フォーラムの経済競争力調査でも133国中56位にすぎない(中国29位、インド49位、ロシア63位)。貧困と格差も頭痛の種だ。ブラジルのジニ係数は0・57(数値が1に近いほど格差が大きい)で、米国の0・45、中国・ロシアの0・42、インドの0・37を大きく上回る。

 結局、BRICsをどこまで真剣に受け止めるべきだろうか。

 経済的な意味では、BRICsの台頭を歓迎すべきだ。もしロシアをインドネシアに置き換えれば、より意味を持つだろう。だが政治的な意味では、中国、インド、ロシアはアジアで覇権を争うライバルだ。しかも、ブラジルとインドは人民元の過小評価により被害を被っている。したがって、BRICsが同じ志を持つ真剣な政治組織へと進化することはないだろう。

(週刊東洋経済2010年6月19日号)

Joseph S. Nye, Jr.
1937年生まれ。64年、ハーバード大学大学院博士課程修了。政治学博士。カーター政権国務次官代理、クリントン政権国防次官補を歴任。ハーバード大学ケネディ行政大学院学長などを経て、現在同大学特別功労教授。『ソフト・パワー』など著書多数。  

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コメント
 
01. 2010年7月04日 10:28:02: WdUZRlOZh6
チラシで投資しているようなもんだ。

02. 2010年7月05日 01:37:33: Oyv3WjTfZA
ナイか、ナイも、たいしたこと、ない。

提灯を書く教授ですか?

NWOの出先機関やね。


03. 2010年7月05日 08:34:48: wBoD9dLDjI
いつものアンポンタン-ナイだな。ずらずらと事象を羅列し、あうでもない、こうでもないといって、最後にはわっからナイ、やらかす。
ゴールドマンサックスが「商売ネタ」でBRiCsを持ち上げ始めたと嫉む。「落ち目の股引」どころではなく、アフガニスタン侵攻以後急速に破綻したソ連を二重写しし始めたアメリカの没落-破綻の度合いが現実的になっているということだ。
アメリカで美味い汁を吸えなくなった連中が、新たな構図作りを始めたということだ。
まずはBだが、ご存知の通り、豊富な資源を持ちながら、ガツガツとインフラ整備もせず、そのうち使うさと言ってサンバ踊っているような国。そして、年金いらねぇよ、教会駆け込めばいいのさと言う国。すなわち、カトリックの生臭坊主ドモがシッカリと「社会保障分野」まで刺さりこんでいる国。当然、バチカンの巨額な資金をはいよっと投入してもらえる素地がある。歴史的にドイツの工業資本が入り込みドイツ式生産方式をヤル気になればいつでも展開できるが、サンバ踊るのが好きなだけ。カソリックも南米で主流を占めるマルクス主義解放神学の影響は薄い。
次にRだが、これまた眠れる資源の豊富な国。特にシベリアなど極東-中央アジアにそれをもっているが、冷戦の中でインフラ整備が追いつけずに、石油-軍事産業しか対外的に金にならない。しかし、強大な軍事-政治圏を形成した経験とノウハウを持つ。
次にiはというと、女王陛下の帝國の一員として、女王陛下も築き上げた財産を投入して再びの栄誉を夢見ることが出来る国になれるのかということだが、民主主義社会と自由を押し付けまわってきたアメリカがなじかはしらねどカースト制度の人権問題を取り上げずにきた。しかし、安い労働力を求めて世界中を流離う多国籍企業にとっては涎の出る国だが高い知識を持つインド上流階級にノウハウを全て吸収される危険を抱える。
最後にCだが、したたかな政治-外交交渉力を梃子に屈服せずにアメリカの弱みをたくみに利用し、外資の導入に成功し最大輸出国-消費国に成長した国。軍事-外交的にもベトナム、北朝鮮とアメリカの緊張関係の間に入って、アメリカの衰退を導き出す役割を果たしている。米韓日が北朝鮮の「存在論的抑止」と「相互確証破壊」の前に「先制攻撃」の十八番を展開できずに悶々とする有様を現出させている。そして、中国が背後にいるとわかっていても声高にそれを言えなくなっているほどに、米、日、韓、西欧の外資を「人質」としてしまっている。
結論として言えば、バチカンの生臭坊主ドモと女王陛下の資金の展開が、パクスアメリカーナで出来上がったEUで破綻をきたし、次なる展開先を捜し求めていることだ。
「十字軍」気取りで「先制攻撃」の失敗を繰り返してきたアメリカに嫌気がさしているということか。
BRiCsは政治-外交的にアメリカに対しては「筋を通す」、いうなれば「盾を突く」国々であることから見ても、アメリカの没落を予見した背後の国々の新たなる世界体制への布石だ。
考えてみれば、アメリカに対して、「巻き込まれ」か「捨て去られ」かの同盟論をグジグジやっていて、「抱きつかれ」て困っている日本は何たるチャだ。

04. 2010年7月05日 11:30:07: D0scwE7Xso
ナイがどうした!
テメエの国が世界に撒き散らす害毒を総括したらどうか!
よその国をもっともらしく評価するな! バカヤロウ!!
そのうちテメエの国もガタガタになるさ
スッコンデロ!!

05. 2010年7月05日 18:43:14: ILHmzlZBgE
 中国にしてみれば、この腐れ学者がブラジル、ブラジルと騒いでくれて有り難いの一言だろう。こういう奴らはヤブガラシみたいなもんだ。近寄られると絡みつかれて藪ごとかれてしまう。わかったようなわからないようなゴタクを並べてとにかくブラジルに注目してくれ有り難い。ハーバード大学のエラ〜い先生らしいから何を言われても知らない顔してればいいんだ。そのうちブラジル以外はダメだっておっしゃる時が来る。そのときも嗚呼御説御モットモでいればい。とにかくかかわらないことだ。
へたにかかわるとアメリカ白人の恐ろしさを思い知ることになる。

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