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   山本太郎議員の質疑:レアアース泥・資源について
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/7992.html
投稿者 青木吉太郎 日時 2017 年 5 月 07 日 20:35:41: jobfXtD4sqUBk kMKW2Itnkb6YWQ
 


山本太郎議員の質疑(上):レアアース泥・資源について

資源エネルギーに関する調査会参考人質疑

  海底レアアース資源、20〜30年先にらんだ戦略を


(www.taro-yamamoto.jp :2017年4月28日より抜粋・転載)

2017.4.19 資源エネルギーに関する調査会 参考人質疑:

◆レアアース泥について、試掘、採掘は、地震を
誘発するリスクはないか ?

○山本太郎君: 参考人の先生方、貴重なお話、ありがとうございました。

自由党共同代表、山本太郎です。自由・社民の会派、希望の会を代表して、先生方にお聞きいたします。

レアアース泥、非常に夢のあるといいますか、実際にそうやって、資源を確保できれば、世界中がどういう状況になろうと安定した、何というんですか、国の運営が行えるというか、産業界にも不安を与えずに安定した国の運営というものが行えるんだなということが分かりました。これが実際に運用されれば非常に大きな力になるだろうという思いになりました。

まず、加藤先生にお伺いしたいんですけれども、申し訳ないんですけれども、私ちょっと我慢できなくてお手洗いへ途中行っちゃいまして、もし私の質問が、ほかの先輩方とかぶっていたらお許しください。

先ほど、レアアース泥、これ一千平方キロメートル辺りの、資源探査というものを行う場合には、三十二キロの長さで、四点ですか、これを、ピストンコアというもので探索するだけで、資源量が把握できるというお話をされていた、と思うんですけれども、この資源探査という段階でも、そして、実際に開発していく上での、試掘、採掘というものが始まったときに、この穴を掘っていくといいますか、という作業が、地震を誘発するようなことというのは、そういうリスクというものは考えられますか。

◆探査は、地震を誘発するということはほとんどない !

○参考人(加藤泰浩君): 御質問いただきありがとうございます。

まず、探査についてですね。千平方キロメートルであれば三十二キロ掛ける三十二キロで、ピストンコアラーというのは、実は、長さ的には、十五メーターぐらいなんですね。十五メートルの金属管を自由落下させて、泥の試料を私たち取っております。実は、それが非常に簡便にできる探査の方法で、一日二本取れるんですね。

だから、移動を含めてやろうと思えば、三日ぐらいで四本であれば取れると。ただし、それは、まず概略の資源量なので、実際に本当に開発しようと思ったら、我々としては、五キロ掛ける五キロぐらいのグリッドで探査をやって、一番やっぱりいいところがどういうところかということを把握することがまず大事であると。

先生が御懸念の、地震を誘発することがないかということに関しては、私たちは、開発するのであれば、海底面の表面の十五メーターぐらいがターゲットであると、それより深いところをやるつもりは全くない、経済性が良くなりませんから。海底面に近いところで、よりいい資源を見付けようと思っていますので、実質的には、海底面から五メートルぐらいのところで泥を揚げると。そういうふうに考えると、地震を誘発するということはほとんど、そういう心配はございません。以上です。

○山本太郎君: ありがとうございました。
心配部分が払拭されました。ありがとうございます。
続きまして、豊田先生にお聞きしたいんですけれども、原子力をエネルギーとして選択するということを選ぶならば、まず必ず考えなきゃいけないのが、やはり核のごみ捨場をどうするかという議論になると思うんですよね、使用済み核燃料についてどうするのか。最終処分の方法に関しまして、先生にもしもいろいろ御存じのことがあれば教えていただきたいと思います。

◆ハイレベルの放射性物質を処分することに、

    ほぼ成功した国は、フィンランドだ !

○参考人(豊田正和君): 御質問ありがとうございます。

ごみ捨場、ハイレベルの放射性物質を処分することにほぼ成功した国は、フィンランドなんですね。そして、スウェーデンがそれに次ぎ、フランスがもうちょっとというぐらいな感じだと思います。実際には、地下に埋める、地層処分と言われていますが、そういう形だと思います。

技術的には、フィンランドが実際やってみないと確実だとは言えないかもしれませんが、フィンランドは穴も掘り、そして実験をしながら安全性も確認しながら今やっていて、あと数年で実際に、何というんでしょうかね、現実のものにするというふうに思いますので、ほぼこの地層処分のやり方というのは確立してきていると思います。

問題は、それを受け入れる場所がないということですね。フィンランドはそれを受け入れた場所があり、スウェーデンも場所は決まっている。アメリカでさえ決まっておりませんし、日本はそれを、今、民間に任せていたのを国主導で、その要件をまず整理をして、そして、それに当てはまるところを公募するみたいな形になるんだと思います。

最後はどうなるのかはこれからの問題ですが、ほぼ頭の整理はできていて、夏ぐらいには、夏前にはそういう形で世の中に公表されるのではないかと思います。

したがって、むしろ技術的な問題というよりは、候補地の選定の問題だと思うんですね。候補地の選定が難しいのは、もう全ての方が理解されているように、私の庭の裏には持ってこないでねという考え方ですので、そういう意味で、どこまでコンセンサスを取れていくのかというのは重要なことだと思います。

一言だけ。私、そのフィンランドのオルキルオトの現地に行って、どういうふうにしてコンセンサスが取れたのかということを伺いましたら、それは安全保障だと言っていましたね。フィンランドの場合には化石燃料の方を一〇〇%、とりわけ今、天然ガスですけれども、天然ガスの一〇〇%をロシアに依存していて、そこからの依存度を可能な限り下げたいということで国民のコンセンサスが取れていったということだと思います。

温暖化についてはもうヨーロッパ全体が高い意識を持っておりますので、温暖化だけだとフィンランドが何で早かったのかというのは説明が付かないんですが、そこはプラス安全保障ということの意識が非常に高かったということだと思います。

日本の場合には、中東に依存する度合いも非常に高いですし、安全保障も重要ですし、温暖化については、やや福島以降意識が低まっている感じがいたしますし、ここは高めていかないといけませんし、コストについては、先ほどの先生以来たくさんの先生方の御質問でいろいろ議論はあるかもしれませんが、総体的には安いということに言われていると。

ただ、完璧でないのは安全性についての懸念でございますので、ここについてはやはり規制委員会の大きな役割というのを私どもも期待をしているということでございます。


◆ドイツでは、最終処分というのも、あと一歩というところで、
白紙撤回されてしまった !

○山本太郎君: ありがとうございます。
今のお答えに対して、そして加えてお聞きしたいことがちょっと出てきたので、お聞きしてもよろしいでしょうか。今先生に教えていただいたのは、ヨーロッパにおける地層処分のお話だと思います。まず、日本とヨーロッパを同じように考えていいのかというのが一点。というのは、例えば、日本は本当に地震大国と言われる状況の中で、地層処分というのが本当にふさわしいのか。

一方で、地震が少ないヨーロッパでは、成功したという例。でも、その中でもドイツ、直接私も行ったことがありますけれども、中間貯蔵というところで止まってしまっている。最終処分というのも、あと一歩というところで、白紙撤回されてしまった。中間貯蔵の時点で、もう駄目になってしまった理由は何かというと、人間が掘った穴によって、水が通る道ができてしまって、水というのは一番大敵であるという部分で、本当に、ちょっと絶望的な状況になってしまっている、という現実があると思います。

加えて、地震が多い日本で、この地層処分というのは、そのままスライドしていいものなのかという部分が一つ。

そして、先生のお示しになられた資料ですね、これは二十二ページになるんですかね、この中にはこの最終処分のコストという部分も上乗せされているのかという部分をお聞きしたいのと、そして、その最終処分というのは何年というめどでこれコストを上乗せしてこの原子力が一番安いという値段になっているのかという点をお聞きできればと思います。

○参考人(豊田正和君): 御質問ありがとうございます。

まず、地震大国と言ってよろしいんでしょうかね、地震の多い日本と、特にフィンランドは、地震が少ないところだと思いますので、その比較の議論は、非常に重要な論点だと思います。

ただ、それは、先ほど、国が一定の基準を決めてということを申し上げましたが、岩盤の硬さ、全体として地震があるのはもう事実ですけれども、その中で、日本の中で、岩盤の硬さというのが、一定の規模である部分を探している、というふうに考えていただいてよろしいか、と思うんですね。だから、その中に、言ってみれば地下の倉庫を造るような形で造るということですので、どこでもいいというわけにはいかないと思います。

そういう意味では、フィンランドなどと比べれば、よほど見付けるのは、難しいけれども、ただ、これは、専門家の先生方が集まってそういう要件を決めて、そして今一定の候補地を見付けているという意味においては、その点は、地震国でも十分対応できるような場所を今見付けつつあるというふうに理解をしております。

それから、コストの中に入っているのかということなんですけれども、この二十二ページの表の中で、ワーキンググループはそれを入れております。

ただ、先生の御指摘は、それがもっと大きくなったらどうかとか、間違いはないのかということについてなんですけれども、非常に見にくい表で、大変恐縮なんですが、この左の棒グラフのすぐ上に、原子力の感度分析というのが入っていまして、そこに、例えば、廃炉にしても、費用が倍になったらどうなりますかというような計算もしているんですね、感度分析という形で。

ここで、二倍の場合には、例えば、廃止措置費用が、二倍になったらば、プラス〇・一円上がりますというような計算もしております。だから、オーダーとしては、二倍になっても〇・一円、三倍になっても〇・三円というようなオーダーの計算はしております。

これ、私は参加していなかったんですが、専門の方々が十名ぐらい、私どもの研究所から一人専門家が入っておりましたけれども、そういう方々の一応のコンセンサスだと考えていただいてよろしいかと思います。−この続きは次回投稿します−

(参考資料)

海底レアアース資源 20〜30年先にらんだ戦略を

(www.nikkei.com :2016/9/15より抜粋・転載)

日経産業新聞:編集委員・久保田啓介:

本州の南東約1800キロの南鳥島沖の海底で、レアメタル(希少金属)を含む岩石が大量に見つかった。近くの海域では4年前、ハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)を含む泥も発見され、採掘へ産学が動き出した。いずれも日本の排他的経済水域(EEZ)にある貴重な資源だ。商業利用できるか未知数の部分は残るが、官民が長期戦略を描くときだ。

 南鳥島沖で見つかったのは「マンガンノジュール」と呼ばれる球状の岩石。海洋研究開発機構などが有人潜水調査船「しんかい6500」を使い、水深5500〜5800メートルの海底から岩石を採取。マンガンが約20%、コバルトが0.4〜0.5%占めていた。

 資源は採掘が難しいとみられている。ノジュールは直径数センチ〜10センチあり、海底から引き上げるのは容易ではない。岩石中の銅、コバルト、ニッケルは資源として有望だが、安価に回収する精錬技術が未確立なためだ。

 一方で、採掘へ期待が膨らむのがレアアース泥だ。2012年、東京大学の加藤泰浩教授らが見つけ、高性能磁石に不可欠なジスプロシウムなどを多く含む。南鳥島周辺だけで、日本の国内需要の250〜2000年分を賄える可能性がある。

 レアアース泥も水深5千メートル以上にあり、当初は採掘困難とみられていた。中国の輸出規制で一時急騰したレアアース価格も13年以降は下落し、採掘へのコスト環境も悪化していた。

 だがこの4年間で、技術開発は着実に進んでいる。レアアース泥は粒が小さく、海底まで下ろしたパイプに圧縮空気を送る方式で泥を引き上げられる。特定のサイズの泥粒だけ引き上げる「選鉱」技術によって、高濃度のレアアースを回収できるメドが立ってきた。

 14年には三井海洋開発やIHI、トヨタ自動車、東京大学など20以上の企業と大学が集まり「レアアース泥開発推進コンソーシアム」が発足し、共同研究が進む。「既存技術を組み合わせれば採掘は射程に入ってきた」と、加藤教授は訴える。

 本格採掘には官民の協力と資金が欠かせないが、政府は慎重な構えだ。
 政府が13年に決めた海洋基本計画では「レアアース資源は当面は基礎的な調査・研究をする」とし「商用化」の文字はない。経済産業省が今年7月に発表したレアアース泥の採掘可能性に関する試算でも「市場価格が過去最高水準で20年間維持される場合に限り、経済性が見いだされる」と、厳しい評価を下した。

 だが専門家から「政府の経済性評価は最近の技術開発の成果を反映していない」と批判が漏れる。背景に省庁ごとに思惑があり、利害が対立していることもあるようだ。

 経産省はこれまでレアアースの安定確保に向け、ベトナムなどで海外鉱山の権益確保に注力してきた。政府として海底資源の開発に軸足を移すと、これまでの権益確保が無駄になる。

 環境省なども、レアアースに似た性能をもつ代替材料の開発や、携帯電話などから金属を回収する「都市鉱山」に力を入れてきた。20年の東京五輪・パラリンピックではメダルに使う金銀銅を都市鉱山から賄う構想が浮上。「これを機にレアメタルの回収技術を加速させたい」(環境省)

 両省とも「海底資源開発の足を引っ張ったことはない」と説明するが、予算要求などの際に予算づけが後回しになっている状況は否定しない。

 足元でレアアース価格は落ち着いている。だが世界生産量の9割を握る中国では採掘に伴い放射性物質トリウムが出る環境問題に直面し、長期的に安定供給できるか不透明だ。海底資源開発とリサイクル技術は必ずしも二律背反の関係にあるわけではなく、並行して進められるはず。関係省庁の利害を超えて、官民が20〜30年先をにらんだ開発戦略を描く時だ。

[日経産業新聞2016年9月15日付]


 

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