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評価されるべき菅直人財務相の円高抑制発言(植草一秀の「知られざる真実」)
http://www.asyura2.com/10/senkyo77/msg/317.html
投稿者 JAXVN 日時 2010 年 1 月 11 日 07:55:56: fSuEJ1ZfVg3Og
 

「評価されるべき菅直人財務相の円高抑制発言

 菅直人財務相が1月7日の財務相就任会見で、望ましい為替相場の水準を「1ドル=90円台半ば」と示した発言について、メディアが激しく菅直人財務相を批判した。


SANKEI Biz「菅財務相「円安誘導」発言 「浅はか」市場関係者反発」
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/100109/eca1001090501001-n1.htm

産経ニュース「【主張】菅財務相 司令塔の責任を自覚せよ」
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/100109/fnc1001090224000-n1.htm

産経ニュース「菅財務相の資質に「?」の声が続々 「軽率だ」「経済知らない」…」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100108/plc1001082054020-n1.htm

時事通信「波紋広がる財務相発言=通常国会へ新たな火種」
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&rel=j7&k=2010010801004

毎日新聞「菅財務相:「90円台半ば」発言 苦言、相次ぐ 菅氏は反論 市場、不安視」
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100109ddm002010123000c.html

など、メディアの反応は異常としか言いようがない。

 産経は「財務相の資質に「?」」と主張するが、天下の公器である新聞社としての資質に「?」が突きつけられているのは当の産経新聞である。産経新聞は昨年8月30日の総選挙で政権交代が実現したことに伴って「下野した」と社員が述べている。反政府新聞として「なんでも政府批判」のネタにする姿勢が貫かれているように見える。

 この姿勢を維持すれば、ますます購読者数が減少するのではないかと、老婆心ながら大変心配になる。

 菅直人財務相の発言について、鳩山由紀夫総理大臣が一般論として、
「(為替の)急激な変動は望ましくない。政府としては為替に関しては、少なくとも言及するべきではない」
と述べたが、菅直人財務相の発言については、
「「菅氏は『経済界としては』との思いで言った」
と述べて、一定の理解を示した。

 菅直人財務相の発言について平野博文官房長官は、
「政府としてマーケットに影響を与える発言は好ましくない」
と述べたが、これは鳩山首相の発言と軌を一にしたものである。

 これに対して、鳩山政権の亀井静香金融相兼郵政担当相は、
「財務相として、為替相場に強い関心を持ち、円高に危惧(きぐ)の念を表明するは当たり前だと思う」と述べた。

 菅直人財務相が円安誘導と受け取られる発言を示したが、現在の日本経済、金融市場の現状を踏まえれば、基本的に妥当な発言であると評価するべきである。円安と円高はそれぞれにメリット・デメリットがあるが、2008年後半以降の日本経済や金融市場の変動が為替レート変動と密接に関連してきたことは事実である。

 「100年に1度の金融津波」と呼ばれる欧米発の金融危機に伴い、主要国は厳しい不況に突入している。この不況から脱するために各国が競って為替レート下落に走る、いわゆる「通貨切り下げ競争」が生じることは好ましくない。

 1929年に始まった世界大恐慌では「通貨切り下げ競争」、「保護貿易主義」が台頭し、世界貿易が縮小して世界不況が加速された。この意味で、景気拡大策を伴わない単純な通貨切り下げ政策を採ることは妥当でない。

しかし、菅直人財務相の発言は、こうした意味での通貨切り下げ政策とは明確に一線を画するものである。

鳩山政権は7.2兆円の歳出追加を含む2009年度第2次補正予算を編成した。2010年度の国債発行金額を44兆円以下に抑制するとの基本方針を守ったが、このことに伴うデフレ効果を抑制するための財政措置がしっかりと採られた。詳細は『金利・為替・株価特報』をご精読賜りたいが、鳩山政権は不況克服のための財政政策を策定している。

また、菅直人財務相は90円台半ばの水準に言及しており、100円台に突入するような急激な円安方向への為替変動を回避することの重要性を十分に認識していると受け止められる。

為替政策の最高責任者が特定の為替レート水準を示すことには、今後の推移で現実の為替レートがその水準から離れた場合に、発言に対する信頼性が揺らぐことから、慎重であるべきである。

しかし、為替レートが極めて重要な意味を持つ現局面で、大臣就任に際して菅氏が発言したことについて、メディアがこぞって目くじらを立てることはあまりにも不自然である。むしろ、菅財務相が極めて効果的な口先介入を成功させたと評価されておかしくない。

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」

と言うが、下野した反政府新聞などにとっては、とにかく政府の言動をどのようなものでも批判の対象にしたいということなのだろう。

『金利・為替・株価特報』でこれまで詳細に論じてきたように、2008年後半以降の日経平均株価の推移は、円・ユーロレートの推移と驚くほどの連動性を示してきた。ユーロに対して円が上昇すると日本の株価が下落し、円が下落すると日本の株価が上昇してきた。

本ブログにも記述したが、昨年11月27日には日経平均株価がチャート上のクリティカルなポイントにまで下落した。この局面で鳩山政権は財政政策運営について、デフレ政策を回避するための方針転換を明示した。『金利・為替・株価特報』で強く主張した見解が鳩山政権に採用されたものと考えられる。

同時に日本銀行は追加的な短期金融市場への資金供給策を発表した。この政策対応をきっかけに株価は反発し、日本円も反落した。日経平均株価はその後上昇傾向を強め、1月7日には昨年8月の高値を突破して1年3ヵ月ぶりの高値水準に到達した。

為替市場では潜在的に円高圧力が強い。背景には米国経済の弱さ、米国の双子の赤字が存在している。米国にとって最大のリスクは急激なドル下落が広がることである。現状で米国当局はドル高を望んではいないものの、潜在的なドル下落圧力をやわらげておきたいとの強い希望を有していると思われる。

こうした状況を踏まえれば、今回の菅直人財務相の発言は、基本的に妥当なものであり、メディアが一斉に集中攻撃することが異様なのである。メディアは円高が進行すれば「政府の為替無策」を批判し、財務相発言で円高が抑止されれば、財務相発言を批判する。支離滅裂としか言いようがない。

メディアの目を覆うばかりの低質化が日本の言論空間を覆っていることを認識しなければならない。主権者である国民が自分の目でものを見て、自分の頭でものを考える習慣を持つことが極めて重要なのである。主権者である国民がこの行動をとり始めるとき、本当の意味で日本の新時代が始まる。

(追記)

1月10日から13日までの期間、。『金利・為替・株価特報』新規ご購読のお申し込みのFAX送信を、

020−4623−8897

にお送りくださいますよう、お願いいたします。

お手数をおかけいたしますが、なにとぞよろしくお願いいたします。」

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-40c6.html

関連
菅財務相の「円安発言」を批判する大新聞の支離滅裂  (ゲンダイ的考察日記)
http://www.asyura2.com/10/senkyo77/msg/291.html
投稿者 新世紀人 日時 2010 年 1 月 10 日 15:35:16: uj2zhYZWUUp16

東京新聞:『権力の監視』と『ケチ』の違い
http://www.asyura2.com/09/hihyo10/msg/268.html
投稿者 まりお 日時 2009 年 12 月 31 日 14:51:04: igp8wnzHgZSDs  

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