比較の対象が仕事屋では犬に失礼だがｗ

統治不在と国民がリーダーを選ぶという局面にはずいぶん遠い開きがあろう。
実際、国民がリーダーを選ぶためにはまず党を選ばなくてはならない。
首相公選制でない以上、改選議席によって議席数の占有率が与党と野党を分けている以上、統治は党に委ねられることは致し方ないことだ。
山口の言い方だと菅は居座ればいいだけのお飾りでかまわないという風に聞こえる。
国民が党を選ぶ決め手はなんであろうか？いうまでもなくこの党なら政治を任せられる人材が揃っていそうだという信望である。
とくに政権交代を成し遂げた国ではそれが顕著だ。妥協も非妥協も政治に付き物だが国民が寛容なら(政権交代が常態化し政治的に成熟した国という意味で)菅の大失点も大目に見てくれもするが、わが国ではまだ始まったばかりであり山口の言うような統治の観点から失点を大目に見るという成熟さは早計だといわざるを得ない。
今わが国に必要なのは政権交代の確かさを国民がしみじみ心から味わえることだと思う。
でなければ政権交代した意味がない。国民と約束したことはやれと小沢が言うのはそういうことだ。
菅の女房が出した本のタイトルこそ、まさにそのものではないか。
統治力の損失がなぜ生まれるかといえば、国民に統治されてもいいという確信がことごとく奪われ裏切られ続けてきた諦観もあるだろう。
ならば山口に問いたい。いったい菅の三年任期を全うする条件を山口は菅にどう求めるのかを。
まさか今の菅内閣と執行部を三年続けよというのではあるまい？
統治不在の内閣を三年続ければ、それは太平洋戦争時の大本営と同じ愚を冒すのと同じだ。
私はそんなもの御免こうむる。