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土壌汚染現在1138Bq/kgから5695Bq/kgで将来起こり得ること。「チェルノブイリ」より抜粋
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/568.html
投稿者 爺さん 日時 2011 年 7 月 21 日 00:18:22: pkMRoq8j2xu8g
 

チェルノブイリのZone of living with periodical monitoring (定期的なモニタリングを伴う生活地域)は、Cs-137が37000Bq/m2-185000Bq/m2です。
Bq/m2÷65=Bq/kgとすると、569Bq/kg-2846Bq/kgとなります。

現在の土壌Bq値が2年で半減するとしたら、現在値は1138Bq/kg-5695Bq/kgあたりでしょうか。65がもっと大きな値なら、現在値はより少なくなります。
関東にも存在する値です。行政が何の手も打たずに風評と唱えている場所もあります。

居住リスクを考える一つの手がかりとして、チェルノブイリの該当する汚染地帯で起きた健康被害を、ヤブロコフ博士編著「チェルノブイリ----」から抜粋邦訳します。
旧ソビエトの論文らしく具体的な数値が省かれていて、郷愁をそそられますが、参考にはなるかと。

糞英語が苦手というだけで、御用学者にはぐらかされ、偽りの安全を押し売りされ、被験体とされている、被曝地の同胞に友愛をこめて。

(以下抜粋訳 significantは有意と訳しました。英文はnoticeable,marked等と使い分けています。)

第2章 チェルノブイリ破局の公衆衛生public healthへの影響

5.1. 血液・リンパ系疾患

5.1.1. 血液と造血器官の疾患

5.1.1.1. Belarus
3. 血液学的異常の発生率は、1Ci/km2以上のレベルのCs-137によって汚染された地域の1,220,424人の新生児において、有意に高かった。(Busuet et al.,2002) p.58

5.1.2. 心臓血管系疾患

5.1.2.1. Belarus

 10. 帝王切開出産時の失血量は、Cs-137 1Ci-5Ci/km2レベルの汚染地帯に住むGomel Province出身女性の方が、汚染されていない地域に住む女性に比べて、有意に多かった。(Savchenko et al.,1996) p.62

11. Cs-137 1Ci-5Ci/km2レベル以上に汚染された地域に住む10歳から15歳の少女は、低汚染地域に住む少女に比べて、大脈管の血管運動神経反射に示される後肢への血液供給が有意に異常だった。(Khomich and Lysenko,2002;Savanevsky and Gamshey,2003) p.62

5.2. 発生学的変化

5.2.1.1.3. Russia

10. 染色体異常の発生頻度は、Cs-137レベル 3Ci/km2以上に汚染されたチェルノブイリ地帯の個体において、2倍から4倍だった。(Bochkov,1993) p.68

11. 重度に汚染されたBryansk ProvinceのNovozybkovとKlintsy地区,そして、Tula ProvinceのUzlovaya駐屯所Stationに住み続けた、子宮筋腫(myomas)に罹患した女性の、T-locus(TCR)変異を伴うリンパ球数と染色体異常数は、放射線汚染レベルと相関していた。
(tABLE5.10-- Novozybkovsky District 708Bq/m2, Klintsovsky District 322Bq/m2, Uzlpvaya Station 171Bq/m2 ) p.69

5.2.1.1.4. 他の国々

 1.YUGOSLAVIA. 破局数ヶ月後に妊娠した新生児において、染色体異常数は4.5%(1976-1985平均)から7.1%へと増加した。(Lukic et al.,1988) p.70

2.AUSTRIA. 1987年にその地で検査された17名の成人において、染色体異常数は4倍から6倍に増加していた。さらにその内の、破局前と1年後に検査された2名は11倍に増加していた。(Pohl-Ruling et al.,1991) p.70

3.GERMANY(南部地域). 1987年から1991年に検査された29名の子供と成人において、染色体異常数は2倍から6倍に増加していた。(Stephan and Oestreicher,1993) p.70

4.NORWAY(北部地域). 1991年に、遺伝子異常数の10倍の増加が、56名の成人において統制群と比較して見い出された。(Brogger et al.,1996;Schmitz-Feuerhake,2006参照) p.71

5.2.1.2. 遺伝子変異

5.2.1.2.1. トリソミー21 (ダウン症候群) 

 2.GERMANY. 西ベルリンで、1986年5月に妊娠した赤ん坊babyにおいて、ダウン症候群を伴った新生児数は2.5倍に増加した。(Wals and Dolk,1990; Pperling et al.,1911,1994;and others;Figure5.3) 南部ドイツではトリソミー21事例数の増加は、羊水穿刺診断により判定された。(Sperling et al.,1991;Smitz-Feurhake,2006) p.71

 3.SWEDEN. ダウン症候群を伴った新生児数は、スウェーデン東北部において30%増加した。東北部はチェルノブイリ放射性核種により最も汚染された地域だった。(Ericson and Kallen,1994) p.71

4.GREAT BRITAIN. チェルノブイリにより汚染された地帯の一つであるスコットランドLothianにおいて、ダウン症候群を伴う新生児数は倍加した。(Ramsey et al.,1991) p.71

5.3. 内分泌系疾患

5.3.1. 内分泌系疾患データの概観

5.3.1.1. Belarus

10. タイプT糖尿病の発生は破局後ベラルーシ全土で増加した。(Mokhort,2003) そして、重度汚染された地域においてその程度はさらに凄まじかった。(Table5.21) p.79

11. 検査された1,026,046名の授乳していたnursing母親たちの内、Cs-137汚染1Ci/km2以上の地帯出身女性の方が、糖尿病発生率が有意に高かった。(Busuet et al.,2002) p.79

13. 1993年から2003年に汚染地帯で、50歳未満の男性と全年齢の女性に、非毒性な単結節と多結節の甲状腺腫と自己免疫甲状腺炎が原因の、病的状態が有意に増加した。(National Belarussian Report,2006) p.79

15. 1-5Ci/km2の放射能汚染地域(Gomel City)に住み続けた若い女性の、月経サイクルの第1と第2相の血清中において、取り込まれたCs-137レベルとプロラクチン濃度の間に相関があった。それとともに、第2月経サイクル相の取り込まれたCs-137とプロゲステロン濃度にも相関があった。(Yagovdik,1998) p.79

5.3.1.2. Ukraine

1. 内分泌系疾患(自己免疫甲状腺炎・甲状腺機能亢進・糖尿病)の顕著な増加が、全汚染地帯で1992年に始まった。(Tron'ko et al.,1995) p.80

4. 汚染地帯では少女の思春期の始まりが遅れ、女性の月経サイクルは乱れた。(Vovk and Mysurgyna,1994;Babich and Lypchansksys,1994) Sr-90とPuに汚染された地帯では、少年の思春期は2年遅れ、少女では1年送れた。しかし一方で、Cs-137に汚染された地帯では性的発達は加速された。(Paramonova and Nedvetskaya,1993) p.80

6. 1986年から1993年にかけて汚染地帯の16.000名以上の妊婦を評価したところ、破局2年後、有意に高レベルな甲状腺刺激ホルモンと甲状腺ホルモン(TSH and T-4)が明らかにされた。 1988年から1990年にかけて、主要な甲状腺ホルモンは標準値に近かった。しかし、1991年から1992年にかけてTSH,T-4,T-3のレベルは減少した。1993年になると妊婦および新生児の甲状腺機能亢進が初めて観察された。(Dashkevich et al.,1955;Dashkevich and Janyuta,1997) p.80

7. 汚染地帯に住む50歳以上の女性の約30%が潜伏性甲状腺機能不全だった。(Panenko et al.,2003) p.80

9. 糖尿病の有意な増加が汚染地帯で破局数年後に観察された。(Gridjyuk et al.,1998) p.80

5.3.1.3. Russia

1. ホルモン不均衡(エストラジオール・プロゲステロン・黄体刺激ホルモン・テストステロン)が、汚染地帯で破局5から6年後に広範に広がった。(Gorptchenko et al.,1995) p.80

 5. 汚染地帯の合計17.7%の妊婦が、閉経および生殖能力喪失と結びついた、プロラクチンレベルの有意な増加を示した。(Strukov,2003) p.81

5.3.2. 甲状腺機能障害

 すべての汚染地帯で非悪性甲状腺疾患の著しい増加があった。(Gofman,1994;Dedov and Dedov,1996) 関連した疾病は次を含む。傷woundsと潰瘍の治癒遅滞、毛髪の成長遅滞、虚弱、脱毛、呼吸循環器系感染へのかかりやすさ、夜盲、めまい頻発、耳鳴り、頭痛、疲労、精力減退、食欲欠乏(アノレクシア)、子供たちの成長遅滞、男性の性的不能、出血増加(月経過多を含む)、胃酸欠乏(アクロリドリア)、軽貧血。p.83
 
甲状腺機能亢進症候群の内、疾病として必ずしも記録されないが、汚染地帯で頻度が増して見られたものは次。顔面と瞼の膨張、寒さへの感受性の亢進、発汗減少、眠気、舌膨張、発話の速度低下、荒くしゃがれた声、筋肉痛、減衰したあるいは傷害された筋肉運動協調、間接の硬さ、乾燥して荒れ青ざめて冷たい皮膚、貧弱な記憶、遅い思考、呼吸困難(ディスプニーア)、聾(Gofman,1990;and others) p.83

甲状腺の病変は副甲状腺の病変と密接に結びついている。副甲状腺機能は、甲状腺手術を受けた個人の16%で破壊されていた。(Demedchik et al.,1996) 副甲状腺障害に帰される多数の症候群がチェルノブイリ地帯で観察された。それらの中には次のものが含まれていた。男性と女性の性腺機能不全、正常な身体・性的発達の障害、下垂体腫瘍、骨粗しょう症、脊椎圧迫骨折、胃十二指腸潰瘍、尿路結石、カルシウム胆のう炎。(Dedov and Dedov,1996;Ushakov et al.,1997) p.83

5.3.2.1.Belarus

6. 調査は、Cs-137 1Ci-15Ci/km2レベルの汚染地域出身母体の、4から5月齢胎児の43%に甲状腺病理を発見した。(Kapytonova et al.,1996) p.84

5.3.2.4. 他の国々
POLAND. チェルノブイリ・フォールアウトにより汚染された国土の南東部分に住む、検査された21,000人の個人の内、2人に1人の女性と10人に1人の子供が肥大した甲状腺を持っていた。いくつかの居住地では、甲状腺病理は住民の70%に見られた。(aSSOCIATED pRESS,2000) P.86

5.3.3. 結論

現在までの1つの重要な発見は、甲状腺癌各1症例あたり、約1,000症例の他種類甲状腺病理が存在すると言うことだ。ベラルーシだけでも、最大150万人が甲状腺疾病の危機に瀕していると、専門家は推定している。(Gofman,1994;Lypyk,2004) p.87

5.4. 免疫システム疾患

5.4.1. Belarus

11. Cs-137 1Ci-5Ci/km2レベルに汚染された地域出身の、検査された1,313名の子供たちの中のある者たちは、免疫システムに問題を起こしていた。その問題は、低下した好中性食細胞活動、減少したIgAとIgM、増加した赤血球凝集、を含んでいた。(Bandazhevsky et al.,1995) p.88

15. 母乳中の免疫グロブリン IgA, IgM, IgG, A(sA)のレベルは、汚染地域において有意に低かった。急性呼吸器ウイルス感染(ARV)、急性気管支炎、急性腸感染、貧血症は、汚染地域出身の母乳養育の乳児において、数倍多かった。(Zubovich et al.,1998) p.88

5.4.2. Ukraine 

8. 内部そして外部放射線放射の神経ホルモン反応への影響は、明らかに異なっている。内部放射による自己免疫反応の漸進的な進展がある一方、外部放射による急激な展開がある。(Lysany and Lyubich,2001) p.90

5.6. 泌尿生殖器系疾患と生殖機能異常

5.6.1. Belarus

10. 1Ci-5Ci/km2に汚染された地域(Gomel City)の未出産女性の月経機能異常は、卵巣嚢胞変性と子宮内膜増殖の増加と結びついていた。卵巣の大きさは血清中テストステロン濃度と相関していた。(Yagovdik,1998) p.97

5.6.4. 他の国々
 3.CZECH REPUBLIC. チェルノブイリ・フォールアウトに最も罹災したチェコ共和国ボヘミアとモラヴィアにおいて、月ごとに生まれる男子数は600ヶ月の観察中1度だけ変化した。(1950-1999) 1986年11月、長期間の人口統計学的傾向を基に期待されるより、457人少ない男子が生まれた。この変化は、破局の時に子宮内7−9週間の赤ん坊に生じた。P.102

5.これ以外の諸国. 誕生時の男女性比率への、長期間にわたる慢性的な破局の影響が、デンマーク・フィンランド・ドイツ・ハンガリー・ノルウェー・ポーランド・スイスで、1982年と1992の間に生じた。男子の比率は増し、1987年に性差比は1.0047(95%CI:1.0013-1.0081,P<0.05)であった。ドイツにおける1986年と1991年の男子の比率と、地域レベルの放射能被曝との正の相関は、mSv/yearあたり1.0145という性差比に反映されている。(95%CI:1.0021-1.0271,P<0.05) (Frentzel-Beyme and Scherb,2007 p.102

5.7. 骨と筋肉の疾患

5.7.2. Ukraine

2. 胎盤に0.9-3.25Bq/kgレベルで取り込まれたCs-137は、管状骨構造の弱さと脊柱軟骨の破壊に導く。(Arabskaya et al.,2006) p.102

5.8. 神経系および感覚器官の疾病とそれらのメンタル・ヘルスへの影響

 30数年前、神経系はイオン化放射線に対して最も耐性があるシステムだとみなされていた。しかし、これは明らかに大線量に関してだけ当てはまる。(Gus'kova and Bsisogolov,1971) そこで、チェルノブイリ・フォーラム(2005)の報告は、あらゆる神経学的病気・亢進したレベルの鬱状態・心理的問題を、心的外傷後ストレスに帰着させた。(Havenaar,1966; Havenaar et al.,1997a,b)
チェルノブイリの破局以来、低線量そして低線量率の放射線が、神経系の精密な構造・高次神経系活動・視角眼球構造、さらにすべての汚染地帯に広がった神経心理学的異常に対して、甚大な影響を有することは明白である。脳の放射線感受性を支持する、ますます増加する証拠がある。

チェルノブイリの破局後22年を経て、低レベル・イオン化放射線が、中枢神経系と自律神経系の双方に変化をもたらすことは明らかだ。そしてそれは放射線が引き起こす脳病理
に凝縮する。(概観はLoganovsky,1999参照)中枢神経系(CNS)のある部分は、特に放射線障害を受けやすい。

5.8.1. 神経系疾患

5.8.1.1. Belarus

2. 神経系と感覚器官の疾病に由来する病的状態が、すべての汚染地帯で顕著に増加した。(Lomat et al.,1996) p.105

6. 破局後10年、神経系異常は汚染地から退避した10代の間で、病的状態の2番目の原因だった。検査された2,335名の10代において1,000人あたり331人の事例があった。(Syvolobova et al.,1997)p.105

7. 成人の神経学的および精神医学的異常は、汚染地帯で有意に多かった。(31.2 vs.18.0%) 短期記憶障害と注意失錯が16歳から17歳の高校生に見られた。これらの条件の危篤性seriousnessは汚染レベルと直接的に相関していた。(Ushakov et al.1997)p.105

5.8.1.2. Ukraine

11. 破局後最初の6年間、特に1990年以降、汚染地帯で成人の神経系の病的状態が著しく増加するのが観察された。(Table5.24)p.107

5.8.1.4. 他の国々

3.SWEDEN. 1983年から1988年に生まれた562,637名のスウェーデン人に関するデータ・セットの包括的な分析が明らかにした事によれば、破局の最中に子宮内にいた群は、破局期間の直前直後に生まれた群よりも、学業成績が劣っていた。この障害は受胎後8から25週に被曝した群で最大だった。さらに、よりたくさんのフォールアウトを受けた地域で生まれた生徒に、より多くの損傷が見られた。8つの最も影響を受けた市出身の生徒は、高校入学資格を得ることが有意に(3.6percentage points)少なかった。(Almond et al.,2007) p.112

5.8.2. 感覚器官の疾病

5.8.2.4. 他の諸国

 2.NORWAY. 新生児の白内障が破局1年後に2倍の頻度で生じた。(Irgens et al.,1991) p.115

5.12. 先天性奇形

5.12.1. Belarus

5. いわゆる「きれいな」地域(1Ci/km2以下)と呼ばれる場所の約24%の子供たちが、先天的奇形を伴って生まれる。Cs-137汚染が1Ci-5Ci/km2レベルの汚染地区では値は30%、15Ci/km2以上の汚染レベルを伴う地区では先天的奇形の割合は83%に達した。(Table5.67) p.125
(訳注 1Ci-5Ci/km2=3,7000Bb/m2-185,000Bq/m2, ÷65で、569Bq/kg-2,846Bq/kg)
(訳注 15Ci/km2=555,000Bq/m2, ÷65で、 8538Bq/kg)

5.12.4. 他の国々
 4.CZECH REPUBLIC. チェルノブイリ前3ヶ月、記録された先天奇形の比率は約16.3(1000人誕生につき)、そしてチェルノブイリ後3ヶ月は18.3だった。1986年から1987年にかけて先天奇形率は有意に増加した。約26%の増加、1000人あたり15から19へ。(UNICEF,2005:from table1.2, calculation by A.Y.) p.130

6.FINLAND. 1987年2月と1987年12月の間、先天的奇形の事例数は、適度にmoderately汚染された地域と高度に汚染された地域において、それぞれ、10%と6%期待値より高かった。より発生数が多い下位グループは、中枢神経系異常と四肢減少limb-reduction異常を含んでいた。(Harjuletho et al.,1989,1991)  p.130

8.GERMANY. The Jena Regional Malformation Registryは、1986年と1987年に、1985年と比べて先天奇形の増加を記録した。個別の奇形は続く数年間で元に戻った。(Lotz et al.,1966, by Hoffmann,2001)奇形増加は、中枢神経系奇形と腹壁異常で最もはなはだしかった。みつくち/口蓋破裂に関する、GDR Malformation Registryの全国的な分析は、1980年と1986年の全国平均と比較して、1987年に9.4%増加したことを明らかにした。(Zieglowski and Hemprich,1999) この増加は、チェルノブイリ・フォールアウトにより最も影響されたドイツの北部3province(州・県)で、最も著しかった。(Hoffmann,2001) p.130-131

11.NORWAY. 1983年5月から1989年4月に妊娠した全新生児のデータは、チェルノブイリからの計算された総放射線量と脳水症のような先天奇形との間に、正の相関を見い出した。ダウン症候群とは負の相関があった。(Terje Lie et al.,1992;Castronovo,1999)p.131

6.2. 甲状腺癌

6.2.1. どのようにして人々は甲状腺癌になるか

6.2.1.4. 他の諸国

 I-131だけでなく、他の放射性核種も、甲状腺癌を引き起こし得ることに注意することは重要だ。

 1.AUSTRIA. 甲状腺癌数の増加は1990年に始まり、汚染された地帯では1995年に特に多かった。(Weinish,2007) p.170

2.CZECH REPUBLIC. 1976年から1990年にかけて甲状腺癌患者数は毎年2%上昇した。1990年以降この癌の発生率は男女込みで年4.6パーセント有意に増加した。(95%CI:1.2-4.1,P=0.0003)女性の値は男性に比べて著しく高かった。チェルノブイリ事故以来、チェコ共和国だけでも、メルトダウン以前に期待されていたより426人余分に発生した。(95%CI:187-688)(Murbeth et al.,2004;Frentzel-Beyme and Scherb,2007)破局後、甲状腺癌発生率は、年齢と性別に依存して、最大5%の追加的各年増加を示した。(Frentzel-Beyme and Scherb,2007) P.172

6.3. 血液白血病癌

6.3.4. 他の国々

 1.GERMANY. 西ドイツで1986年7月1日と1987年12月31日の間に生まれた幼児において、白血病の発生率は1.5倍増加した。  P.180

2.GREAT BRITAIN. 1987年にスコットランドで4歳以下の子供たちの白血病は37%増加した。(Gibson et al.,1988; Busby and Scot Cato,2000; Busby,2006)p.180

7.1. 出生前死亡率の増加
7.2. 出産直前、乳幼児、学童期の死亡率
7.4. 全般的死亡率
 (訳者--これらは北半球のほとんどの国で増加し、高汚染地帯で著しいのですが、この投稿の趣旨に沿った物を1つだけ記載します。)

7.4.3. 全般的死亡率 ロシア

 Lipetsk Cityの全般的死亡率は、そこではCs-137地表汚染は5Ci/km2未満だったが、1986年から1995年にかけて、67%増加した。(1,000人につき7.5人から12.6人へ、Krapyvin,1977) p.207


(以上 抜粋和訳)

次回は、牛を出荷していたりするあたりの地表汚染度で何が起こったか、抜粋してみます。
加えて、農業関係の部分が、出版前公開されなかったら、その部分の全訳を投稿します。
でも、その前に、生き残らないといけないから、放射線防護剤について投稿するかもしれません。

 

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コメント
 
01. 2011年7月21日 01:28:12: 2ycxaLwI3s
放射能は万病の元ですか?
すべての疾患はチェルノブイリに繋がるですか?

放射能は万病の元説が支持されないのは
放射能汚染地帯で此れ此れの事象が起こったと報告があればそれだけで
すべての因果関係が立証される訳ではないからからです
科学的な立証作業というのは
そんなに簡単な作業ではないんです
ところが記述されている事例の殆どは
科学的な精度の高い立証作業はまったくなされておりません
だからこいう本を編集するんなら
その前に一つ一つ地道に立証作業をしていくべきなんですね
科学的に精度の高い立証論文がきちんと発表されれば
否定していた人達も
放射能万病説を信じるようになるでしょう
今のレベルだと
電信柱が高いのもみんな放射能が悪いと言ってるのと同じです


「チェルノブイリ20年後の真実とNHKの虚実」
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51843204.html

>たしかにベラルーシでは先天的な病気を持つ子どもが増えてしまったようです。
>これは悲しいことです。最近の福島の放射能のニュースを見ている人はわかると思いますが、
>事故当時の風向きなどにより、隣合わせの町でも、片方が高濃度に汚染され、
>もう片方がほとんど汚染されなかったりと、放射性物質の飛び散り方はある程度、
>斑模様になってしまいます。ベラルーシでもそういう状況が起こりました。
>NHKが先天性の病気の子どもの数が増加しているとして紹介したこの赤い線は、
>実は汚染が非常に軽微な地域で、青い線の方が、隣合わせの汚染が重かった地域なのです。
>つまりこのグラフは、子どもの先天性の病気は、放射能以外と関連があることを示す
>ひとつの証拠だったのです。
>この時期は、ソビエト連邦の崩壊で非常に社会が不安定な時期でした。
>市民の間でウォッカなどの飲酒量が増えたといわれています。また、
>さまざまな医学研究が行われていたので、従来は報告されなかったことまで報告され、
>見かけ上の頻度が上がった可能性もあります


02. 2011年7月21日 03:10:25: bd97tCv9oA
2へ
だから逆だろう?
放射能が安全だと証明しろよ。危険だと疑われてるんだし、実際、被害を受けている人がいるんだぞ。
それに、あんたの反論自体がなんら科学的証明がないんだが?出直しきな。

03. 爺さん 2011年7月21日 03:33:47: pkMRoq8j2xu8g : icyYG0n0Ss
あんたの話を聞いていると40年か50年前の論理実証主義哲学や、心理学あたりで言えば行動主義に取り付かれて金魚をかって喜んでいた馬鹿どもを思い出すよ。
50も半ば過ぎてからまた50年前の話を蒸し返して、あんたみたいな御託を聞かされるとはね。青春の悪夢がフラッシュバックするよ。
私も書いてるだろう、旧ソビエトのらしく郷愁を感じると。
その意味が伝わらなかったようだね。

統計的にあいまいなところがあるのは、承知の上の話だ。
抜粋しようとして苦労したよ。条件統制が甘くてね。要因はごちゃごちゃだし。
その点もう少しましにならんかと思ったさ。
絞っていったら、まあまあ使えそうなのはあの厚さでこれっきりさ。

だからなんだ。
50年前の科学哲学論議もそうだったが、お前の目的は、真理の追究などではあるまい。
話をはぐらかすことだ。お前みたいに一生、それを仕事に給料もらっていけるなんて、本心うらやましいぜ。

悪いが私は、学はないかもしれないが、30やそこらの若造ではないね。
この事態で私が興味があるのは、統計理論より現実に生き延びるための経験知だね。あんたとの論議ではないよ。
あのソビエトでさえ宇宙船飛ばしたからな。

この後も投稿するから、毎回50年前と同じ昔話を書き連ねろよ。
それも言論の自由かな。

私が統計もまったく知らず、放射能万能の反核主義だとでも勘違いしているらしいね。
私はあんたとは思考パターンが違うから、あんたが挙げた線の色の例で言えば低線量の危険性仮説で実験を組むね。
線量と先天異常が負の相関があったとして、それで何がわかる。
ここにかかわる要因がその2つしか考えられない程度の知能だと思われたら、さすがにおもしろくないね。
ウィンドウズで計算が簡単になる前から、大学にいれば、数学屋にたのんでもっと多変量の解析プログラム借りて実験したぜ。

私は情報を出す。判断するのは読んだ人の自己責任。
アホは嘘にだまされ淘汰される。賢く心ある人は、あいまいで限界のある情報から真実を抽出して生きのびる。
人類の宿命だね。
人間知と自分の限界を自覚し、論理手続きではなく世界に興味があるやつが生き残る。
そう思わないかい。思わないだろうね。
事実だけが世界に残っていく。見かけはどうとりつくろわれようとも。
お疲れ様。


04. 2011年7月21日 06:05:18: bgpAXaj6Fc
爺さん

あなたは爺さんを名乗っているが、心はみずみずしく澄んでいる。

爺さん、あなたを尊敬する。

爺さん、がんばれ!

俺もがんばる。


05. 2011年7月21日 06:20:24: bgpAXaj6Fc
爺さん さま

>あんたの話を聞いていると40年か50年前の論理実証主義哲学や、心理学あたりで言えば行動主義に取り付かれて金魚をかって喜んでいた馬鹿どもを思い出すよ。


実は私も、彼らの言説がもしかしたら古臭いのではないかと最近思うようになってきました。ECRR2010の中にも、「還元主義」という評価があります。

私も、その辺を、微力ながら調べているのですが、もし、よろしければ、その辺の「思考のスタイル」そのものの前時代性の投稿をご検討願えないでしょうか。

私が調べた範囲でわかったことはこうです。
・公害事件において国側の証人となったような先輩「御用学者」らは、確率論・統計論に基づく思考スタイルをとらず、発症メカニズムにこだわる見解をのべる。これは01の冒頭のせりふにも当てはまります。

以下抜粋
・・・量子力学の影響で、物理学の世界では統計学や確率論は非常にスムーズに受け入れられてきたが、わが国においては生物学や医学においては確定論的な考え方が支配的で、統計学や確率論の受け入れが遅れてきた。・・・

岩波書店「医学者は公害事件で何をしてきたのか」津田敏秀 p44より

もし、よろしければご参考にしてください。

罪のない子供たちのための、あなたのさらなるご活動を真に祈念する者より


06. 2011年7月21日 08:56:29: vB9vNGX2pk
>>02
放射能は万病の元と思っています。
しかし、あなたが言うような
>電信柱が高いのもみんな放射能が悪い
と子どもじみたことを主張しているのではありません。
あなたが、爺さん氏が翻訳の労をとられた「チェルノブイリ」を1ページも読んでいないことは確かです。
そこで確かめられている疫学的な事実は、ある疾病について、チェルノブイリ以前は、これこれ罹患率であったものが、以後は、これこれに増えたと言うことです。
例えばベラルーシでは、健康な子どもはチェルノブイリ以後の現在は20%に過ぎないと言う事実です。
自分の不勉強を他人に転嫁するのは止めましょう。
あなたが、すべきことは、疫学的に誤りだと事実を持って反論することです。

07. 2011年7月21日 13:41:27: HYHUspnQ6g
爺さんの仕事に敬意を表します。
極めて重要な投稿が多いです。

08. 爺さん 2011年7月21日 14:36:48: pkMRoq8j2xu8g : V90CPEpsx2
>>05
05さま
世事から逃げ、田舎で子供とクワガタムシを採って過ごしているうちに、いろいろ忘れてしまいました。
恥ずかしい話、20年前は理解していた述語論理や論理プログラムの本も、今読むと放射線にやられたか分からなかったりします。若かった自分の書き込みと計算が理解できなかったりします。

01は色々知っているだろうに、ゲーデルの不完全性定理や複雑系やカオスや、多世界解釈やコペンハーゲン解釈やなどなど、小学生並みの論理で民衆を愚弄していますね。

あるいはこの自分のホームページも持っている馬鹿は、本気で、形式論理の2変数の真理関数さえ16個あることも知らずに、1変数関数の4個の世界でのたうっているのかも知れません。
変数の解釈と充足についても、本当は何も知らないのかも知れません。

私が何か書けば、もっと賢く専門的に訓練された、良心も兼ね備えた、ポジションもある人たちが何かしてくれるだろうと、期待しています。

同じ群馬にいても、私は大学教授ではありませんので、こんなことしかできません。
投稿に目を通していただき感謝いたします。


09. 2011年7月24日 00:22:36: 7CFFluHtYs
爺さん様

素晴らしいお仕事、ものすごく勉強になります。

貴重な文献だと思います。

翻訳いただき、お教え頂き本当にありがとうございます。


10. 爺さん 2011年8月01日 15:22:31: pkMRoq8j2xu8g : T34dZVi4No
>>05さま
何も具体的にお答えしないのもへんかと、
若いころは理論と理論の対決だと誤解して、数学と物理にも手を出し、学部学生がやるような物理と数学を練習することもして、色々考えました。
しかし問題は、還元主義者の、というか最近の事例では「論文が無いから正しいとは言えない」(防護剤使用に反対する日本保健放射線学界有志)とまで言い切る方々の、『知能』が問題なのだと25年前に思いいたりました。

そのとき参考になった文献は次です。
M.LCommons,F.A.Richards and C.Armon( eds.) BEYOND FORMAL OPERATIONS Late Adolescent and Adult Cognitive Development. 1984 Praeger,New York


11. 2011年8月09日 13:08:18: DqZ88uYEBk
シリーズは次に、
@「第4章12節 チェルノブイリでの食品と人々の放射能汚染」fair use精神による投稿
 http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/501.html
B 日本で起こり得ること ウクライナ ルギニ地区 1986年 50村中 22村1-5Ci/km2、26村1Ci/km2以下
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/631.html
C チェルノブイリ放射能汚染地域での放射線防御の方法「チェルノブイリ」から訳出
 http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/694.html

12. 2011年9月26日 15:36:35: lHBkKt7oZE
「ドイツ北部3州」は「ドイツ南部3州」の誤りでした。  訳者より。

13. 2011年11月28日 23:18:16: h9qm6GEm0M
爺さん様

いつも投稿拝読していますが、
今回の明晰な反論、そしてお人柄には胸をうたれました。

私は子どもたちを守るために、
うそばかりの情報の中から真実をつかみ取りたいと必死に文献を探し、ネットで信頼できそうな情報を探しています。
あなたにはいつも助けていただいています。
本当にありがとうございます。

その鋭さゆえ足を引っ張られることも多く大変でしょうが、応援しています。


14. 2011年12月04日 21:27:48: QDXkMKufSk
4n

これはすごい投稿文だ。
敬意。

この頃はまだ阿修羅を知りませんでした。


15. 2012年9月23日 22:01:42 : vl1HcQXt4w
今更ながら気づきましたが、半減期が二年なのはcs134の方で、チェルノブイリで基準値となったcs137は30年でした。
つまり、日本の現在値と事故三年後ぐらいに測定したチェルノブイリの137の値はそのまま引きうつし可能です。二倍にするのは誤りかと。

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