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1850万ベクレルの放射性ヨウ素131診断薬の被曝副作用の追跡調査しない厚生省
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/630.html
投稿者 浅見真規 日時 2011 年 7 月 22 日 17:29:02: AiP1TYI88G3dI
 

[1850万ベクレルの放射性ヨウ素131診断薬の被曝副作用の追跡調査しない厚生省]
http://masanori-asami-hp.web.infoseek.co.jp/Fukushima1NPP/no_investigation_radiationexposure_adverseeffect.htm


*****

6月以降、中部地方以西の下水処理場で半減期の長い放射性セシウムが検出されないのに半減期の短い放射性ヨウ素が発見され、福島第一原発由来でなく医薬品由来ではないかとの指摘がありました。(そういう経緯と、おそらく原子炉で製造され、放射能が関係するので、医薬品に関する投稿ですが「医療板」でなく「原発板」に投稿します。)

([ 「恐怖の放射能」の嘘を暴く(週刊ポスト記事)こそ煽り記事 ]における19番コメント参照)
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/441.html#c19
(下記の高知新聞HP記事参照)
http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=277026&nwIW=1&nwVt=knd


そこで、検索してみると放射性ヨウ素を含む医薬品の添付文書がいくつか見つかりました。

たとえば、放射性ヨウ素131を含む「アドステロール-I131注射液」です。
(下記の富士フイルムRIファーマ株式会社HP資料参照)
http://fri.fujifilm.co.jp/med/products/diagnosis/tumor/ado/pack/pdf/fri_med_ado_attach.pdf

これは医薬品と言っても診断薬であって治療薬ではありません。
なんと放射性ヨウ素が標準で18.5MBqすなわち1850万ベクレルです。
これは暫定基準キッカリの放射能濃度の食品9250kg分です。9.25トン分です。

(下記の厚生労働省HP資料参照)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000017z1u-att/2r98520000017z7d.pdf

そういう高い放射能量の診断薬が使われていて大丈夫なのでしょうか?

通常は医薬品は副作用調査するので安全だと思いがちですが、本当に高い放射能量の放射性物質による発ガン率の上昇の有無について調査されてるのか厚生労働省医薬品局審査課に問い合わせたところ、7日間は副作用をチェックするが、安全と考えているので、それより長期の追跡調査はしていないとの回答をえました。

高い放射能量の医薬品にもかかわらず、被曝による発ガン率上昇の有無の追跡調査してないなんて驚きです。  

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コメント
 
01. 2011年7月22日 22:31:29: W8Cag2mlnc
兵庫でも汚泥からヨウ素だけ79bq検出され、セシウムは0の処理場があります。
上記の薬のせい?これは弱者切捨ての薬ですか?
今後は医者の言う事を鵜呑みにせずによく調べようと思いました。
それでも少し納得がいかないのは、ご存知の通り兵庫は
大量のセシウム牛を入荷しております。
セシウムが検出されないはずがないと思いますが。
全体量としては微量で検出されないのでしょうか。

02. 浅見真規 2011年7月23日 08:43:33: AiP1TYI88G3dI : zj9aZfzecI
>>01
実は、放射性ヨウ素131の治療薬では、さらに驚くほど高い放射能量の薬が
存在します。
甲状腺癌の治療の場合には最大で一回7.4GBq経口投与する場合すらあります。
(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構の医薬品医療機器情報
ホームページ資料参照)
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400022_4300003M5037_1_12.pdf


標準的な牛は1トン(1000kg)未満です。
(新潟県HP資料参照)
http://www.pref.niigata.lg.jp/chikusan/cattleq2.html

仮に、1kg当たり1000ベクレルのセシウムを含む700kgの牛を200頭仕入れて
仮に、それが食肉として全部消費されたと仮定しても140MBqです。
甲状腺癌患者一人が最大量のヨウ素131治療薬服用した場合の放射能量の
約53分の1です。
ただし、体外への排出されやすさが違うでしょうし、放射性ヨウ素131の場合は
半減期が8日で放射性セシウムより大幅に短いので下水処理場到達までに
大幅に減少する事や、未消費の食肉の在庫分も考慮せねばならないので
上記の単純な放射能量比較と実際には異なります。


03. 2011年7月23日 12:15:01: zGNI6P6kmE
2点の質問をさせていただきます。

1.放射性物質の管理は法律的に厳しく規制されていると思っていたのですが、大量の放射性ヨウ素を含む薬品が野放しで医療に使用されているのでしょうか。

2.副作用についての追跡調査の件ですが、米国などでの研究はないのでしょうか。

以上の2点は、自分でも調べることも可能でしょうが、インターネット上で問題を提起した人が調べて公表する義務があると考えます。


04. 浅見真規 2011年7月23日 13:00:31: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>03
利害関係者ですか?
話のスリカエですね。

>>1.放射性物質の管理は法律的に厳しく規制されていると思っていたのですが、
>大量の放射性ヨウ素を含む薬品が野放しで医療に使用されているのでしょうか。


放射線医薬品も放射性物質ですし医薬品ですから、それなりの管理はされてる
でしょう。私は野放しで使用されてるとは書いてません。
しかし、私が述べたのは放射性物質としての被曝に関する長期的副作用の
追跡調査が少なくとも日本ではなされていないという事です。

>>2.副作用についての追跡調査の件ですが、米国などでの
>研究はないのでしょうか。
>
>以上の2点は、自分でも調べることも可能でしょうが、
>インターネット上で問題を提起した人が調べて公表する義務があると考えます。


あのね、反論の論拠は自分で示すのがスジでしょ?
証明責任の不当な転嫁の汚い手法を使わないでください。
もしかして某・自称医師の方ですか?
あたかも、アメリカで追跡調査がされてるみたいに述べられてますが
アメリカで追跡調査されてるなら、あなたが示すべきです。
私は日本での事を述べただけです。


05. 2011年7月23日 18:11:53: sMjwBZmkMb
放射線科医です。私の率直な感覚として、《たった》18.5MBqのI-13による被曝を特異的に長期追跡するのは税金の無駄使いでしかありません。
数GBq(「メガ」じゃなくて「ギガ」ベクレル)単位の放射性ヨウ素が投与される「I-131内用療法」は既に数十年の歴史があります。それらの追跡結果など過去の知見、その他放射線医学の常識を以てすれば、診断用に注入される18.5MBqのリスクは非常に低く、何万人追跡しようと到底統計的に検出できないことは明白です。
見込みのない調査に無駄に費やす金はありませんし、その追跡に見込みがないことすら解らないほど、放射線医学は無力でもありません。

恐らく浅見さんは、18.5MBqの被曝でどの程度の癌発生増加のリスクが想定され、それを検出するために何万人の被験者が必要で、そのために何億円の税金が必要で、かつランダム化のないそんな追跡にどの程度のエビデンスとして信頼性があるか、まったく実感をもって想像できてません。疫学の知識がない方が想像するのは困難でしょうけど。

>大量の放射性ヨウ素を含む薬品が野放しで医療に使用されている
そんなわけはなく、厳重な法規制と厚生省の認可の元で使われています。

>副作用についての追跡調査
「ギガベクレル」単位の方での追跡でしたら、既に大量にありますよ。調べ方が足りませんでしたね。
とりあえずは日本甲状腺学会発行の「I-131内用療法の手引き」を読むのをお勧めします。
http://www.j-tajiri.or.jp/source/treatise/070/RI_guideline.pdf


06. 浅見真規 2011年7月24日 10:31:21: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>05
不正な批判手法を使わないでください。

*****
>大量の放射性ヨウ素を含む薬品が野放しで医療に使用されている
そんなわけはなく、厳重な法規制と厚生省の認可の元で使われています。
*****

誰の文章の引用ですか?
元の文章は>>03氏(注)で、しかも下記のように疑問形です。>>1.放射性物質の管理は法律的に厳しく規制されていると思っていたのですが、
>大量の放射性ヨウ素を含む薬品が野放しで医療に使用されているのでしょうか。

*****
(注)そもそも、>>03氏自体が主張内容の類似性や不正な批判手法や
投稿記録から、>>05氏もしくは>>05氏のお仲間の可能性があります。
万が一、そうだとすれば、自作自演の猿芝居です。


07. 浅見真規 2011年7月24日 13:01:34: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>05
>「ギガベクレル」単位の方での追跡でしたら、既に大量にありますよ。
>調べ方が足りませんでしたね。
>とりあえずは日本甲状腺学会発行の「I-131内用療法の手引き」を
>読むのをお勧めします。


御紹介の日本甲状腺学会発行の「I-131内用療法の手引き」PDFでメインで
紹介されてるRon E, et al. (1998)は下記の
The Journal of the American Medical Association(JAMA)で無料公開されてますが
http://jama.ama-assn.org/content/280/4/347.long
>resulting in a cumulative mean total administered activity of 10.4 mCi

となっており、1mCiは37ベクレルですので、平均で約385メガベクレルです。
「ギガベクレル」単位の追跡ではありません。


08. 浅見真規 2011年7月24日 13:16:11: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>05
(>>07の続き)

まず、御紹介の日本甲状腺学会発行の「I-131内用療法の手引き」PDFでメインで
紹介されてるRon E, et al. (1998)特有の問題点を述べます。

タイトルに「Cancer Mortality」とあるようにガンによる死亡率で比較
されている事に問題点があります。

御存知と思いますが、ガンは早期発見すれば死亡を回避する可能性が高くなる
病気です。つまり、放射性のヨウ素131薬の投与を受けた患者は一般住民より
ガン検診を頻繁に受けガンの早期発見に努めた可能性が高く、発症率でなく
死亡率で比較するのでは条件が違います。


09. 浅見真規 2011年7月24日 13:27:27: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>05
(>>08の続き)

御紹介の日本甲状腺学会発行の「I-131内用療法の手引き」PDFに、
http://www.j-tajiri.or.jp/source/treatise/070/RI_guideline.pdf
>[1] Saenger ら1)は,131I 内用療法を受けた甲状腺機能亢進症患者35593 名
>(26 施設)を平均8.2 年間,追跡調査し,癌や白血病が増えないことを報告した.


Saenger ら1)の研究は1968年に発表されており、当時の検査技術では初期のガン
の発見率が低かった事も考え合わせると、平均8.2年程度の追跡調査期間では
不完全です。


10. 浅見真規 2011年7月24日 13:46:03: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>05
(>>09の続き)

アメリカ本土では1945年から1962年まで約100回もの地上核実験が行われ
当時の一般アメリカ人は相当程度の核実験による放射性物質の内部被曝に
晒されており、当時の一般アメリカ人との比較は不適当です。


御紹介の日本甲状腺学会発行の「I-131内用療法の手引き」PDF
http://www.j-tajiri.or.jp/source/treatise/070/RI_guideline.pdf
で紹介されているSaenger EL他(1968)は発表年代からして地上核実験時代
のものです。
また、御紹介の日本甲状腺学会発行の「I-131内用療法の手引き」がメインで
紹介しているRon E, et al. (1998)も地上核実験時代のものです。

(JAMAホームページ掲載の)Ron E, et al. (1998)
http://jama.ama-assn.org/content/280/4/347.long
>A total of 35,593 hyperthyroid patients treated between 1946 and 1964
>in the original Cooperative Thyrotoxicosis Therapy Follow-up Study

尚、日本甲状腺学会発行の「I-131内用療法の手引き」の上記論文解説参照
http://www.j-tajiri.or.jp/source/treatise/070/RI_guideline.pdf
>1946 年から1964 年までに治療を受けた


11. 浅見真規 2011年7月24日 14:00:30: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>05
(>>10の続き)


>診断用に注入される18.5MBqのリスクは非常に低く、
>何万人追跡しようと到底統計的に検出できないことは明白です。


御紹介の日本甲状腺学会発行の「I-131内用療法の手引き」PDF
http://www.j-tajiri.or.jp/source/treatise/070/RI_guideline.pdf
でメインで紹介されてるRon E, et al. (1998)でも,(おそらく、放射性ヨウ素薬の
投与を受けた患者は一般住民より頻繁にガン検診を受けて早期発見・早期治療に
勤めたはずにもかかわらず)ガンによる死亡率が一般住民より約3%高くなってます。
それゆえ、診断薬の場合もガン死亡率ならともかくも、ガン発生率については
追跡調査をせずに統計的に検出できない事が明白と決め付ける医師がいたとは
不思議です。実名と病院名を明らかにして、その妄言が言えますか?



12. 浅見真規 2011年7月24日 14:51:25: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>05
(>>11の続き)

日本は島国のため、大半の日本人は先祖代々よりヨウ素を多く含む海産物の摂取が
平均的アメリカ人より多いと考えられます。遺伝的差異があるかもしれません。
また、平均的な現代日本人の食事からのヨウ素摂取量は平均的アメリカ人より
大幅に多いと考えられます。
そのため、平常時の体内のヨウ素量は平均的な現代日本人の方が平均的アメリカ人
より多い可能性があり、代謝量も異なる可能性があります。
たとえ、ヨウ素131を含む放射性治療薬投与前に食事でのヨウ素摂取制限を
行っても平均的日本人と平均的アメリカ人は条件が異なる可能性があります。
もし仮に、日本人の患者でヨウ素131含有治療薬のヨウ素131の甲状腺への
取り込みが遅くて効きが悪ければ、追加投与され合計投与量が増える可能性が
ありますし、日本人の患者でヨウ素131含有治療薬のヨウ素131の甲状腺への
取り込み量が多い患者がいるかもしれません。

また、平均体重も異なります。

よって、アメリカのデータをもって代用はできないのです。


13. 浅見真規 2011年7月24日 15:07:14: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>05
(>>12の続き)


バセドウ病も甲状腺乳頭ガンも手術で治るケースが多いにもかかわらず、
女性患者が創痕(手術跡)が残るを嫌って美容上の理由で、安易に放射性ヨウ素薬
による治療を選択をする場合が想定され、放射性ヨウ素薬による治療が妥当か
患者本人の健康や環境への放射能汚染を考えると疑問な場合も多く存在すると
思われます。

医師は創痕(手術跡)が目立たないように手術技術の向上に励み、安易に
放射性ヨウ素薬による治療を薦めないようにすべきでしょう。


14. 浅見真規 2011年7月24日 15:27:09: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>05
(>>13の続き)

>放射線科医です。私の率直な感覚として、《たった》18.5MBqのI-13による被曝を
>特異的に長期追跡するのは税金の無駄使いでしかありません。


追跡調査の方法を工夫すれば比較的安価に調査可能でしょう。
アメリカと違って日本ではほとんどの患者が健康保険を利用してるので、
日本ではコンピュータによる検索で容易に調査可能となる余地があります。

また、調査費用は放射性医薬品製造メーカーに負担させれば良いのです。

尚、放射性医薬品の追跡調査による知見は原発事故による健康被害の将来予測等
にも役立つので、調査に要する広義の費用の一部を国が負担しても問題は
ありません。


15. 2011年7月24日 21:54:16: sMjwBZmkMb
>誰の文章の引用ですか?

そもそも引用じゃないです。すぐ上にある発言を「引用」する意味はないでしょう。その発言部分が浅見さんに向け「ではない」ことを明示するため、該当部を識別しうる最小限を抜き出したに過ぎません。紛らわしかったようですので、次回からは「>>3」みたいに書きます。

>1mCiは37ベクレルですので、平均で約385メガベクレルです。

おっと失礼。そのPDFは「バセドウ病」用ガイドラインなので数億ベクレル程度の追跡の紹介が多いのですね。日本語の適当なまとめが、それくらいしか見つからなかったもので。
実際には数億Bqだろうと数十億Bqだろうと追跡が沢山ありますし、それらの結果を見ると2000万ベクレルの追跡に見込みがないという意見は、何ら変わりません。「数十億ベクレル級」である甲状腺癌治療後の追跡は、例えば以下のようなもの。
http://jcem.endojournals.org/content/93/2/504.long
http://informahealthcare.com/doi/abs/10.3109/02841869009096381
http://www.nature.com/bjc/journal/v89/n9/full/6601319a.html
この規模の調査で辛うじてI-131の影響が検出できるかどうか。これより2桁少ない被曝の調査なら最低でもこれらより2桁多い被験者を調べたいですが、残念ながら検査数自体がそんなにないと思います。

>Ron E, et al. (1998)でも(略)ガンによる死亡率が一般住民より約3%高くなってます

もしそれ、「2950/2857.6」で計算したなら、初歩的な誤読です。その数字は、I-131療法を受けていない人も含めた全体の癌死数。「Radioactive iodine was not linked to total cancer deaths」と明記されており、むしろ癌死の上昇と関連しているのは「抗甲状腺薬のみで治療した群」とされています。

>ガンによる死亡率で比較されている事に問題点があります。
>放射性のヨウ素131薬の投与を受けた患者は一般住民よりガン検診を頻繁に受けガンの早期発見に努めた可能性が高く、発症率でなく死亡率で比較するのでは条件が違います。

なかなか鋭い指摘…と言いたいところですが、方向性が逆です。「癌の発生率で比較する」のは、余計に悪いことですよ。
まず「真の発生率」は誰にも分からない数字です。「発生率」として我々が実際に目にできるのは、何らかの検査をして、その結果癌であると認知できた割合でしかありません。
従って、ガンの早期発見に努めた場合、見かけ上最も強く数字が影響するのは、当然ながら発生率そのものです。死亡率も多少影響を受けます(理由は貴方の仰る通り)が、発症率ほどには強い影響を受けません。

例えば「検診で大腸カメラを受ける集団では、受けない集団より2倍大腸癌(と診断されている人)が多い」という調査があっても、カメラが大腸癌を真に増やしてると考える人は誰もいません。検査により見かけ上増えてるだけ。でももし「大腸カメラを受ける人は受けない人より、2倍大腸癌が原因で死亡している」という調査があれば、どう考えても一大事です。
「発症率ではなく死亡率で見る方が良い」、これ常識です。Ron氏の研究で発症率を安易に使わず敢えて癌死亡率を使っているのは、むしろこの研究の信頼性を上げているのです。

かつ、貴方の主張は、貴方自身の提案に対する自己批判となっています。
そもそも何らかの症状があってヨードの核医学検査なんかを受けようという群は、その時点で無症状な一般集団より癌である可能性も高く、癌が見つかる可能性も高いのです(上記JAMAの論文でも、I-131治療と関係なくとも癌での死亡が多いのが分かります)。従って追跡すれば「癌の発症率」が微妙に高くなるのは自然の成り行きであり、その数字に意味はありません。「ランダム化のないそんな追跡にどの程度のエビデンスとして信頼性があるか」と私は書きましたよね。そういうことです。

>当時の一般アメリカ人は相当程度の核実験による放射性物質の内部被曝晒されており、当時の一般アメリカ人との比較は不適当

アメリカと日本で比較するならともかく、同じ国で同時期に生きているアメリカ人同士で比較して、何がどう不適当なのですか? I-131療法での被曝は、核実験の内部被曝とは桁が全く違うので、考慮する必要もないと思いますが。

>日本ではコンピュータによる検索で容易に調査可能となる余地があります
残念ながら、むしろそういう全数調査は海外の方が進んでます。誰が金だそうと構いませんから、日本でもそういうシステムがちゃんと整備されて欲しいものです。

>(略)甲状腺乳頭ガンも手術で治るケースが多いにもかかわらず、(略)安易に放射性ヨウ素薬
による治療を選択をする

甲状腺癌に対するI-131の適応につき、初歩的知識習得をお勧めします。


16. 浅見真規 2011年7月25日 08:06:27: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>15
>おっと失礼。
>そのPDFは「バセドウ病」用ガイドラインなので数億ベクレル程度の
>追跡の紹介が多いのですね。
>日本語の適当なまとめが、それくらいしか見つからなかったもので。
>実際には数億Bqだろうと数十億Bqだろうと追跡が沢山ありますし、
>それらの結果を見ると2000万ベクレルの追跡に見込みがないという意見は、
>何ら変わりません。
>「数十億ベクレル級」である甲状腺癌治療後の追跡は、
>例えば以下のようなもの。
http://jcem.endojournals.org/content/93/2/504.long
http://informahealthcare.com/doi/abs/10.3109/02841869009096381
http://www.nature.com/bjc/journal/v89/n9/full/6601319a.html


紹介された初めの二つの論文で「Bq」「becquerel」「curie」という放射能の量
の単位を検索しましたが存在しませんでした。尚、それぞれのPDF版で「Ci」の
完全一致を検索しましたが、やはり存在しませんでした。
紹介された初めの二つの論文のどこにベクレルまたはそれに相当する放射能
単位があるのですか?

*****
なんか手口が「NATROMの日記」の自称医師そっくりです。
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/
ここでは「NATROM」とすら名乗れないのですか?
*****

尚、>>15で紹介された三つめの論文
http://www.nature.com/bjc/journal/v89/n9/full/6601319a.html
には放射能量の単位「Bq」があり、固形癌と白血病の増加を認めています。

>この規模の調査で辛うじてI-131の影響が検出できるかどうか。
>これより2桁少ない被曝の調査なら最低でもこれらより2桁多い被験者を
>調べたいですが、残念ながら検査数自体がそんなにないと思います。


調査前から予断・先入観念により、そういう主張をするのは非科学的態度です。
もしかして、被曝放射能量とガン発生率が比例するとの予断・先入観念を持って
ませんか?


17. 2011年7月25日 22:13:02: sMjwBZmkMb
>>16
>調査前から予断・先入観念により、そういう主張をするのは非科学的態度です。

浅見さんは「トナカイが裸で宇宙でそりを引いて飛べるかどうか、実際にロケットに載せて宇宙空間に放り出す実験をしないと分からない」と思いますか? 宇宙が真空で、シカ類に翼はなく、脊椎動物に酸素が必要という知識があれば、無駄な実験であることは明らかです。「実験しないと判らない」と主張する動物学者がいたら驚きます。
逆に、酸素も真空も理解していない人は、トナカイが真空でもがき死ぬのを見ても、なお「カナダのトナカイはダメでも、ノルウェーのトナカイが飛ばない証拠にはならない」「鼻を赤く塗ってベルを付ければ飛ぶかどうか、先入観を持たずに実験せよ」と、延々と無謀に要求できます。これは科学的態度ではありません。

つまり、誰かの主張が科学的かどうかは、字面で機械的に決まるわけではないということです。既存の科学知識に基づいた妥当な仮説かどうか判断したいなら、まずあなた自身に基礎知識がないとダメ。

私がここ数日の貴方の主張を拝見するに、統計学・放射線医学の常識も、核医学の長い歴史も顧みず、甲状腺疾患の標準療法も知らず、ほんの最近偶然「メガベクレル!?」と知って驚き、ろくに文献調査もせず、電話1本で要らぬ想像を膨らませ、思いつきの主張を試みたようにしか見えません。貴方はこの分野について、まるで初めて絵本でトナカイを見て驚いている幼児のようです。

基礎知識がなければ、無謀な仮説を無謀と感じることもできません。きっかけとなる文献は示しましたから、自力で気づいて這い上がることを期待します。何から何までお手伝いはできません。

>初めの二つの論文で「Bq」「becquerel」「curie」という放射能の量の単位を検索しましたが存在しませんでした

それは「この論文に、トナカイに羽がないとは一言も書いてない!」的な、お門違いのクレームです。そのくらい勉強してください。

>被曝放射能量とガン発生率が比例するとの予断・先入観念を持ってませんか?

いいえ。20MBq程度の域では「被曝放射能量とガン発生率が比例する」かは不明ですし、私も興味があります。しかし、貴方が主張する実験デザインではこの疑問に答えられないのです。これは提案手法自体の欠陥であり、「やらなければ分からない」類のことではありません。てゆーか、浅見さんが1日で思いつく程度のずさんな調査で数mSvの被曝のリスクが定量できるなら、とっくに誰かがやってるに決まってます。

http://www.nature.com/bjc/journal/v89/n9/full/6601319a.html
>には放射能量の単位「Bq」があり、固形癌と白血病の増加を認めています

具体的には固形癌の場合で1GBqあたり、10万人年のフォローで14.4個の絶対リスク増加と推定されてますね。もしも被曝量と発癌率が比例するなら、20MBqすなわち0.02GBqのI-131投与は、10万人年のフォローで0.29個の過剰リスク。つまり3万人を10年追跡してようやく1個固形癌が増えるかどうかの世界です。
一方で同じ論文を精読すれば、放射線療法を受けていない群でも甲状腺癌の既往がある患者では1.3倍の二次発癌リスクがあることが分かります。JAMA論文によれば甲状腺機能亢進症患者がそれだけで多少の癌死過剰リスクがあるのでしたね。更に、症状があって通院して検査してる時点で、癌が過剰に見つかり見かけの発癌率を押し上げるバイスが強くかかることは、前回説明した通りです。
人種差や食習慣の違いといった、貴方が想定する要素が、仮に合計で10倍もリスクを押し上げていたって、到底検出できるわけがありません。

>手口が「NATROMの日記」の自称医師そっくりです。ここでは「NATROM」とすら名乗れないのですか?

私はNATROMさんではありません。医師同士で言う事が多少似るのは当然かと。

*****
ただ……。幾ら科学的に無意味そうでも、社会が要請するのであれば、敢えてトナカイを宇宙に放つような実験を、完全に否定してはいけないのかもしれません。貴方を含めた全員を理詰めで納得させるくらいなら、トナカイを犠牲にした方が、遥かに楽だとも思えます。どうせ金出すのは私じゃないし。


18. 浅見真規 2011年7月25日 23:25:49: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>17
どうして放射能の量の単位の無い論文が「ギガベクレル」単位での追跡調査の
論文になるのか示さずに、「トナカイ」とか訳のわからない話を持ち出して
はぐらかすのは止めてもらえませんか。

19. 浅見真規 2011年7月25日 23:50:57: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>15
> I-131療法での被曝は、核実験の内部被曝とは桁が全く違うので、
>考慮する必要もないと思いますが。


ネバダ核実験場近くで風下の住民は放射性ヨウ素だけでなく多くの種類の放射性
核種により内部被曝・外部被曝しています。また、ネバダ核実験場だけでなく
太平洋ビキニでの核実験でも多数のアメリカ兵を爆発時に実験場近くで待機させ、
核爆発直後に防護もさせずに爆心地の検証をさせ、実質的に自国の兵士を人体実験
したも同然の事をしており、I-131療法と同程度かそれ以上の被曝をした兵士も
いた可能性があります。

意外にも、被爆国の日本人より多くの人数のアメリカ人が核兵器によって
被曝してる可能性があります。

最近になって、アメリカ国立癌研究所(NCI)も核実験場近くの住民の被曝を
認めています。また、核実験に立ち会ったアメリカ軍兵士の被曝も示唆して
います。

下記のアメリカNational Cancer Instituteホームページ資料参照
http://www.cancer.gov/cancertopics/causes/i131/abouti131

日本語訳は下記の「海外癌医療情報リファレンス」資料参照
http://www.cancerit.jp/recommendation_file_pdf/radiation131.pdf

*****
尚、核実験に立ち会ったアメリカ軍兵士の被曝については、下記の
Musasino Rest Galleryホームページ記事「アメリカ被爆兵士の告白」参照。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~t-senoo/Sensou/hibakuhei/sub_hibakuhei.html


20. 2011年7月26日 01:10:37: UZVaf9UQSo
放射線医科の方に忠告します。
専門家からみておかしな意見、考えを持つ者に対して、親切に業界の常識を教えてあげるのは大変結構ですが、その前にその相手と同姓同名、ハンドル名の方がネット上でどんな評判を得ているのか確認し、相手にすべき者かどうか考えるべきです。
雑誌でみた薬や治療を指名し、医者のいう事など聞かない患者とおなじです。幸い、原則として診療拒否はできませんが、ネットなので診るのをやめるのは自由です。
ダイオキシン、環境ホルモン、、、一時期騒いでいた人たち、どこに行ったのでしょうね?

21. 2011年7月26日 01:58:34: sMjwBZmkMb
>>20
わ、自分と浅見さん以外にまだここ見てる人がいたんだ(笑)
忠告ありがとうございます。《その辺》は重々承知の上でやってますんでご心配なく(^^;)

22. 浅見真規 2011年7月26日 08:13:01: AiP1TYI88G3dI : yt7967jdvc
>>17
訳のわからない「トナカイ」のたとえ話であなたが言いたい事は、要するに、
実験をしなくても過去の知見によって導かれた理論でわかるので実験は不要
であると言いたいのでしょうか?

もちろん、過去に膨大な実験・観測等の知見があり整合性のとれた学問体系が
構築されていれば実験が不要な場合もあります。

しかし、内部被曝の人体への影響については公開されている過去の事例が
少なく、解明されていない事が多いのです。
放射線の人体への影響のデータで公開されてるデータの大半は広島・長崎の
原爆被爆者のデータです。
ところが、広島・長崎の原爆の場合、放射性物質の大部分は核爆発の熱による
強烈な上昇気流で上空に吹き上げられ、広島・長崎の原爆被爆者は黒い雨に
濡れたり川の水を飲んだりした者を除けば、外部被曝は強く受けても内部被曝
は外部被曝に比べて比較的少なかったのです。

そもそも内部被曝は放射性元素やその化学的化合物の違いによって体内で
蓄積しやすい部位が異なるので外部被曝より分析が複雑なのです。
(たとえば、同じヨウ素化合物でも化合物によって蓄積部位は大幅に異なる
可能性があるのです。治療薬のヨウ化ナトリウムと個々の診断薬のヨウ素化合物
では蓄積部位が大幅に異なります。診断薬のヨウ素化合物は甲状腺に蓄積
しにくいかもしれませんが他の部位に特異的に高濃度で蓄積する可能性がある
のです。)

また、現時点では被曝と遺伝子修復機能の働きについての研究も不完全であり、
さらに、人と状態によって遺伝子修復機能の強弱がある可能性がある可能性が
高いにもかかわらず、その事に関しては多くが未解明でしょう。
もちろん、「色素性乾皮症」のように遺伝子修復機能に遺伝的な欠陥がある
ような特殊なケースはわかっていますが、一般人の場合についてどうなのか
わからないので学問的にも「しきい値」論争とかがあるのです。
(尚、「しきい値」論争では遺伝子修復機能が万能ではない事も問題となっている
はずです。)

しかも、被曝総量が同じでも被曝の仕方と遺伝子修復機能の働き方が違う
可能性がある事も理論的予想を困難にしています。

おそらく、アメリカ本土西部や南部のアメリカ白人は日本人より遺伝子修復
機能が高いはずです。白人は黄色人種である日本人より紫外線によるDNA損傷を
受けやすいはずですので、生活が過酷だった西部開拓時代で遺伝子修復機能の
弱い者は淘汰される率が高かったでしょう。状況が過酷なら数代で相当淘汰
された可能性があります。

さらに、同じ個人でも日頃から低レベル被曝に晒され慣れていると遺伝子修復
酵素の活性レベルが上がるという仮説に立てば、地上核実験時代のアメリカ
ではネバダ核実験場から離れたアメリカ本土東岸地域でも1990年から2010年の
日本よりバックグラウンド放射能や食品の放射能汚染が大幅に高く、当時の
アメリカ人が日頃から低レベル被曝に晒され慣れていて遺伝子修復酵素の
活性レベルが上がっていた可能性も考えうるのです。

そういうわけで、内部被曝の人体への影響は、現時点では未解明の部分が多く、
地上核実験時代のアメリカ人のデータの日本人への流用は食生活の違いによる
海産物に含まれるヨウ素の摂取量の違い以外にも問題なのです。
また、そもそも内部被曝による放射能量と人体への影響が比例するか否かも
不明であり、治療薬のヨウ化ナトリウムと個々の診断薬のヨウ素化合物の
蓄積部位が異なる事から高い放射能の治療薬の追跡データから単純に
比例関係で算出したガン死亡率を絶対視する事は非科学的なのです。


23. 2011年7月27日 02:36:42: sMjwBZmkMb
>>18
>「トナカイ」とか訳のわからない話を持ち出してはぐらかすのは止めてもらえませんか

あなたにメタな科学論述べても通じないですよね。私もこういうのは程ほどにしたいですが、1回は言っておかないと(^^;)

>内部被曝の人体への影響については公開されている過去の事例が少なく、解明されていない事が多いのです。

単にあなたが知らないだけです。私が指摘するまでI-131内用療法後の追跡調査すら見つけられなかった人が、「内部被曝の人体への影響については公開されている過去の事例が少なく」って、よく分かりますね。1個見つけることも出来ない人が、どうやって数えたんですか。少なくとも甲状腺癌と放射性ヨードの関連に関しては、あなたが考えているほど未解明な知識ではありません。


>ネバダ核実験

まず「実験場そばの風下の住民」や「爆心付近の兵士」といった極一部の特殊例は、全米レベルの統計を左右しません。まして当時の兵士1人の告白を見せて何を示したいのか理解できません。そこにこだわるなら、せめて当時の一般公衆が平均でどの程度被曝したかを数字で考えないと意味がありません。
http://www.cancer.gov/cancertopics/causes/i131/stateandcountyexposure
http://www.nap.edu/catalog.php?record_id=6283
国民平均では0.02Gy、局所的に最も高い地域でその10倍。2個目の文献の通りに換算すると数万〜数十万Bq。治療目的どころか診断目的のI-131製剤とも桁が違います。
ただし浅見さんは更に「アメリカ本土西部や南部のアメリカ白人は遺伝子修復機能が高い」可能性を主張しており、まあ、仮説として考えてみるくらいはよろしかろうと思います。が、そういう仮説が考え得るからこそ、同じ国内で同じ時代を生きた、「I-131非投与群」という対照群のある調査がされているわけですね。
当時のアメリカ人の放射線感受性が(遺伝なり食習慣なり核実験後の降下物なりで)日本人と多少異なっていたとしても、『同時期に同じ場所で生きて同じ病気になったI-131非投与群と比較する』というのは十分意味のある良い設計の研究であり、だいたいの所を予想するには十分役に立ちます。
それに、国毎のそういった事情が本当に有意に発癌率に影響するなら、
http://www.nature.com/bjc/journal/v89/n9/full/6601319a.html
貴方も見たスウェーデン・イタリア・フランスを跨いだこういう研究で全然違う値が出たり、国毎に微妙に結果が異なったりするでしょうが、別にそうも見えません(No heterogeneity of the results was found between cohorts (P=0.7))。

結局のところ、私が言っている主張の中心部をあなたは全く読み取っていません。
浅見さんは、遺伝的な差とか、食生活の差とか、放射線修復能力の後天的な獲得とか、いろいろな仮説を沢山挙げましたし、私は一度も、それらがあり得ないとは言っていません。複数の国で検証するのは、実に有意義なことです。
私が言ったのは、『それらの影響を検出したいのであれば、それらを検出できるまともな調査をすべきで、そうでないなら金の無駄だ』ということです。世界中で50年以上も検討されて、既に何十と論文の出ている問題について、それら既存の知識も結果も全くわきまえず、既存の良い研究より2桁も少ない線量域で、ランダム化もなけりゃ対照群もない、遥かに杜撰なスチャラカ調査を計画したって、あなたが心配している要素を検出する役に立つ可能性はまずありません。「病人を検査したら普通の人より癌が多い」という当たり前の事実が再確認できるだけです。


さて、後の話は本題とは関係なく、浅見さんの無知を指摘するだけの意義しかありませんが、一応書いておきます。

>診断薬のヨウ素化合物は甲状腺に蓄積しにくいかもしれませんが
>他の部位に特異的に高濃度で蓄積する可能性があるのです。

流石に笑ってしまいました。あの、核医学の診断薬って、投与後にガンマカメラで全身を撮影して分布を調べるって知ってますか? 全身どこに蓄積しても、手に取るようにわかります。幾らなんでも、どの化合物がどこにどう分布するか、現役の放射線科医があなたに教わる事などありません。


>どうして放射能の量の単位の無い論文が「ギガベクレル」単位での追跡調査の論文になるのか

甲状腺癌に対しては、GBq単位を投与するのが当然だからです。2回も聞く前に、そのくらい調べてください。
http://www.kkr-smc.com/rad/guideline/2008/thyroid.pdf
http://www.thyroidguidelines.org/revised/differentiated
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0001885 (discussionの所)


24. 浅見真規 2011年7月27日 07:43:47: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>22

> >診断薬のヨウ素化合物は甲状腺に蓄積しにくいかもしれませんが
> >他の部位に特異的に高濃度で蓄積する可能性があるのです。
>
>流石に笑ってしまいました。
>あの、核医学の診断薬って、投与後にガンマカメラで全身を撮影して
>分布を調べるって知ってますか?
>全身どこに蓄積しても、手に取るようにわかります。
>幾らなんでも、どの化合物がどこにどう分布するか、
>現役の放射線科医があなたに教わる事などありません。


私がこのスレの本文で言及した「アドステロール-I131注射液」は添付文書に、
(下記の富士フイルムRIファーマ株式会社HP資料参照)
http://fri.fujifilm.co.jp/med/products/diagnosis/tumor/ado/pack/pdf/fri_med_ado_attach.pdf
>【薬物動態】
>本品は副腎に取り込まれ、長く残存する。


とあり、副腎に特異的に蓄積する事が明記されています。
また、標準投与量の18.5MBqで、副腎の吸収線量は791.2mGyです。
ベータ線・ガンマ線の放射線荷重係数が通常は1とされているので、それで
換算すると791.2ミリ・シーベルトであり、副腎に関しては100ミリ・シーベルト
を超えています。

自称「放射線科医」さんは「アドステロール-I131注射液」を利用した診断を
された事が無いのですか?


25. 2011年7月27日 13:28:08: sMjwBZmkMb
>>24
すみません仰る事の意味がよく分かりません。あなたが甲状腺ではなく副腎シンチ診断薬の添付文書を提示した点を、何らかの形で私にツッコんで欲しかったですか? 別にあなたの教科書知識を手取り足取り確認する義理はありませんし、特に甲状腺に限った話をしていた訳でもないし、核種の化学式は私の主張の本筋と無関係と言った通りです。
「どの化合物がどこにどう分布するか」と表現したのですから、化合物によって集積の仕方が違うことを当然知っているということです。あなたがあまりに基礎的な事実を「可能性があるのです」の語尾で長々演説したため「流石に笑ってしまいました」と。
それより本題への反応をお待ちしています。本題は、浅見さんが提案するような副作用追跡調査に意味があるかどうかであり、私は意味がない理由を明示したつもりです。

26. 浅見真規 2011年7月28日 00:32:21: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>23 >>25
私が>>22で書いた下記の

>診断薬のヨウ素化合物は甲状腺に蓄積しにくいかもしれませんが
>他の部位に特異的に高濃度で蓄積する可能性があるのです。


が正しい事に理解いただけましたか?

「アドステロール-I131注射液」の場合では標準投与量の18.5MBqで
ベータ線・ガンマ線の放射線荷重係数を1として換算すれば、副腎に関しては
791.2ミリ・シーベルトの被曝になるのです。ヨウ素単体やヨウ化カリウムや
ヨウ化ナトリウムの場合と集積部位が異なるのです。


27. 浅見真規 2011年7月28日 00:46:53: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
現状では、意外にも健康保険のデータは厚生労働省にないらしく、
健康保険のデータをコンピュータで逆引きして検索して調査に利用するのは
困難のようです。

しかし、副腎腫瘍の患者の各担当医に連絡して放射性ヨウ素診断薬利用した患者と
利用していない患者について、診断後の副腎ガン発生につき、過去5年間のデータを
まとめてもらう程度なら費用は蓮舫さんでもOKする程度でしょう。
(費用節約する場合には調査対象を副腎腫瘍診断患者の診断後の副腎ガンの
発生率のみに限定)

ただ、放射性ヨウ素診断薬を利用していない患者で良性腫瘍の患者の場合と
腫瘍無し診断の患者の場合には追加で副腎ガン検診費用がかかるでしょう。


28. 浅見真規 2011年7月28日 06:50:51: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>27の補足・訂正
過去5年のみでは、1年前に診断を受けた患者では診断後1年しか経過していないので
ガンが発生していても発見できる大きさになっていない可能性が高いので、今後
10年間程度は経過をみる必要があります。
各患者(放射性診断薬使用患者と比較のための未使用で診断した患者)の診断後
5年目、10年目の副腎ガンの検診の費用と謝礼と各医師・病院への報告書作成費の
支払いが必要になるでしょう。
まあ、患者一人当たり10万円くらいとして患者が1万人参加するとすれば10億円
程度になります。その他の費用を入れても15億円くらいでしょう。
それを製薬会社と国が分担して負担すれば良いのです。

29. 浅見真規 2011年7月28日 07:25:40: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>27の補足・訂正

>ただ、放射性ヨウ素診断薬を利用していない患者で良性腫瘍の患者の場合と
>腫瘍無し診断の患者の場合には追加で副腎ガン検診費用がかかるでしょう。


放射性ヨウ素診断薬を利用していない患者で診断結果が腫瘍無しの患者の場合は
放射性ヨウ素診断薬を利用する患者より診断前のガンのリスクが低い可能性が
あるので主たる比較対象は双方とも腫瘍有り診断の患者に制限した方が、
他の条件がより近くなります。
尚、今後の5年目、10年目の副腎ガンの検診の費用と謝礼は調査に協力してくれた
患者全員に支払うのが妥当でしょう。


30. 浅見真規 2011年7月28日 12:24:56: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>27 ないし 29 で示した案の全面改訂
*****
今後は医師から放射性診断薬利用を薦められても拒否する患者が増える事が予想されます。

そのため、放射性診断薬の放射能による副作用調査では、医師から放射性診断薬利用を
薦められ場合に、

(1)放射性診断薬利用を受け入れた患者
(2)放射性診断薬利用を拒否した患者

の二つのグループに分けて調査した方が過去のデータを使うより公平で現実的で正確な
副作用分析ができるでしょう。(この方法だと>>29のような除外・制限をする必要はありません。)
*****
たとえば、利用する放射性診断薬が「アドステロール-I131注射液」の場合、5年毎に副腎癌検診し
20年間追跡調査した方がより良いデータが得られるでしょう。
また、20年目には副腎癌検診だけでなく副腎癌以外の癌の検診も実施し、総合的健康診断を
実施すれば良いでしょう。
(医学的に検診の頻度を上げた方が良い患者は調査外で検診を個人的に受け、それはデータ除外)
この方法だと患者が1万人参加した場合、全国の放射性診断薬利用可能病院の医師等に
事前説明の費用や副腎癌検診のみの検診の回数が3回になり最後に総合健康診断(副腎癌検診を含む)
も実施すれば、検診費・参加協力患者への謝礼や、主治医の報告書作成やその他の費用を入れれば、
40億円程度になるでしょう。
尚、上記の案と費用の概算は、自称放射線科医さんが示せと言われたので一応示したもので、
費用は一応の目安であり、プランも一応の目安で、実際には当然ながら専門家が立案すべきです。
*****
この調査では二重盲検法は非現実的です。(主治医と二次癌調査の医師を別にすれば理論的には
可能かもしれませんが、患者のケア優先や費用から考えると非現実的です。)
また、患者側のみのブラインドテストより、患者の選択に任せた方が放射線を嫌う患者の
心理的効果も効果の内と考えれば、放射性診断薬利用につき患者の選択に任せた方が
単なるランダム化による形式的な統計の信頼性向上より実質的に有益な結果が得られるでしょう。


31. 2011年7月29日 04:23:04: sMjwBZmkMb
本題に真正面から回答していただいたことは認めます。また、>>30は、前と比べるとかなり程度改善された案だとは思います(ここまで来ると既に副作用追跡調査とは別物の何かですが)。
しかし残念ながら、この案では、どこの病院の倫理委員会の審査もまず通りません。細かい粗は無視しますが、本質的な部分を指摘します。

まず「診断を拒否した患者」を比較対象にとるのが倫理的に不適切です。一般的に副腎皮質シンチは、既に副腎に何らかの病変があることが強く疑われる患者に対し、質的診断や手術方式決定等のために施行する特殊検査です。前向き調査で対照群が設定できるのは、対照群とどちらが良いのか不明な時だけです。「早期肺癌に対し、治療を受け入れる群と拒否する群で比較する前向き調査」が倫理的に許されないのは明らかだと思いますが(全員治療を受けるよう説得すべき)、それと同様、>>30のような「RI診断受容群/拒否群」の設定は非常に困難です。ほぼ全ての医師はRI検査の被曝リスクより、眼前の疾患を正しく治療するメリットの方がずっと大きいと信じているので。

次。

>患者の選択に任せた方が放射線を嫌う患者の心理的効果も効果の内と考えれば、放射性診断薬利用につき患者の選択に任せた方が単なるランダム化による形式的な統計の信頼性向上より実質的に有益な結果が得られる

「心理効果も含んだ解析をすること」自体が調査目的なら、それも有益でしょう。例えば「RIの被曝を気にしない性格の人は長生きしやすいか」が調査目的ならランダム化不要です。
ですが、我々の目的は違います。人種の遺伝的差異や、食生活の違いや、微量放射線による抵抗性の後天的獲得により、1000万Bq程度の被曝で「真に」発癌率が左右されるかを問題にしたいのではなかったのですか。ならば心理効果は排除すべきです。

例えば心理効果を排除しないままに >>30 の調査をやったら、20年後にどうなるか考えてみましょう。医学論文を読み慣れた人は簡単に色んなオチが読めます。

「RI検査を拒否した群で癌発見率は僅かに少なかった。これはRI検査を拒否して癌が減った可能性もあるが、単に検査嫌いなために癌が見つかってない可能性が高い。何故ならRI検査を拒否した患者は20年後のフォローに来る確率が10%も低く、乳癌検診等の受診率も低かった」とか。
「RI検査を拒否した群で癌死亡率が僅かに高かった。これは微量放射線がむしろ健康を増進している可能性がある結果だが、単にRI検査を受けないようなキャラの人は癌の早期発見が出来ず寿命が短いだけという可能性が高い」とか。
「RI検査を拒否した群で寿命が僅かに長かった。が、そもそも検査するかどうか自由意思で選択した当初の時点で、病状がシビアな人ほどRI検査を受けようとし、病状が軽い人は検査を拒否しやすい。検査拒否群は元々が病状が軽い人を相対的に多く含んでいたため長生きしやすかっただけの可能性が高い」とか。

どんな数字も心理効果で軽く説明が付きます。「数万人を数十人フォローして1人癌が増えるかどうか。あるいは(遺伝や食生活や後天的抵抗性獲得による未知の知見を考慮しても)10人増えるかどうか」を検出したいなら、こんな強烈な心理効果を含んだ検査は全く無意味です。


32. 浅見真規 2011年7月29日 08:20:55: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>31
>まず「診断を拒否した患者」を比較対象にとるのが倫理的に不適切です。
>一般的に副腎皮質シンチは、既に副腎に何らかの病変があることが強く
>疑われる患者に対し、質的診断や手術方式決定等のために施行する
>特殊検査です。
>前向き調査で対照群が設定できるのは、対照群とどちらが良いのか
>不明な時だけです。
>「早期肺癌に対し、治療を受け入れる群と拒否する群で比較する前向き調査」が
>倫理的に許されないのは明らかだと思いますが(全員治療を受けるよう
>説得すべき)、
>それと同様、>>30のような「RI診断受容群/拒否群」の設定は非常に困難です。
>ほぼ全ての医師はRI検査の被曝リスクより、眼前の疾患を正しく治療する
>メリットの方がずっと大きいと信じているので。


「アドステロール-I131注射液」を利用して診断する副腎疾患で、
「アドステロール-I131注射液」の使用が絶対的優位なのは、腫瘍癌手術後の
転移の有無及び転移場所の発見だけであって、その場合は除外します。
明言はしませんでしたが文脈からそれは御理解いただけているものと思います。
それ以外の場合においては代替診断法が複数あり、必ずしも絶対的優位では
ありませんし、「アドステロール-I131注射液」を使用しない事が明確な
不利益には繋がりません。
そのため、MRI設備等の整った多くの大病院では患者のアイソトープ治療の拒否を
容易に受け入れているはずです。
そういう意味で、自称放射線科医さんがたとえ話として出した「早期肺癌に対し、治療を受け入れる群と拒否する群で比較する前向き調査」とは全く医学的意味が
異なります。(その違いがわからないと「ヤブ医者」ですね。)
ただし、「アドステロール-I131注射液」利用以外の診断法が苦手だという医師
やMRI設備等の無い病院の場合は調査に参加しない方が良いでしょう。
尚、副腎機能の異常が疑われ他の方法では発見できない小さな副腎腫瘍の発見の
場合には微小副腎腫瘍発見に関しては「アドステロール-I131注射液」利用の
優位性が高くなりますが総合的判断のできる名医なら絶対ではありません。
そういう意味で総合的判断の苦手な医師は副腎偶発腫瘍の患者さんの場合みでの
参加もしくは全面的不参加となるでしょう。
「アドステロール-I131注射液」利用の多くの場合、おそらく、単に診断の精度を
少し上げるだけのために利用されてるケースが大半でしょう。


33. 浅見真規 2011年7月29日 18:40:33: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>32の訂正

(誤)腫瘍癌手術後の
(正)副腎腫瘍が癌だった場合の手術後の


34. 浅見真規 2011年7月29日 18:52:59: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>31
>例えば心理効果を排除しないままに >>30 の調査をやったら、
>20年後にどうなるか考えてみましょう。


あまり自称放射線科医さんは賢くないようですね。
診断薬と治療薬との違いを理解されてますか?
もし仮に、治療薬の臨床試験で心理効果を排除せずに試験すれば、あなたの御指摘
のような問題が生じます。
でも、「アドステロール-I131注射液」は診断薬です。
もう一度、冷静に再考される事を勧めます。
それでも、わからないなら、面倒ですが違いを説明しましょう。


35. 2011年7月30日 04:18:19: sMjwBZmkMb
>>32
確かに副腎皮質シンチ自体微妙な位置づけの検査で、現在ではAVS(副腎静脈サンプリング)等の他の検査法に地位を奪われつつあります。「単に診断の精度を少し上げるだけのために利用されてるケースが大半」というのは、仰る通り。従って副腎皮質シンチに限れば「RI検査群と非検査群を比較する」だけで常に倫理的問題があるとは言えません。「RI検査群をMRIと組み合わせると腫瘍局在診断の精度が上がるか」等を明らかにするために上記のような比較試験を計画するのは正当でしょう。

しかし「RI検査の有無で発癌率が上がるか」がエンドポイントで20年追跡するのは別の話です。副腎皮質シンチの位置づけがAVSやMRIより幾ら相対的に低いとはいえ、「シンチのメリットが被曝による発癌リスクを上回るか」とか問える程に無意味な検査では、流石にありません(そこまで酷いなら検査自体廃止すべき)。少なくとも医師がシンチをオーダーする際、被曝リスクより検査メリットが遥かに高いと信じていることは事実です。そういう状況で医師が適応ありと判断したものを拒否った群を前向きに検討する方針はダメでしょう。もし肺癌の例が極端と思ったなら、高血圧やコレステロールの薬程度でも同じです。「医学的にこの薬を飲まないと貴方の死亡率が高まることはほぼ確実ですが、あなたは内服を拒否しますか、拒否したなら追跡調査に協力しませんか」という医師は問題あると思います。

…ただしこうやって書いているうちに、上記のような倫理面の問題は、他の主目的のある調査のサブ解析に含むなど、工夫次第で回避可能な気がしてきました。浅見さんの案を批判する本質的理由ではなかった気もします。

それより個人的に遥かに重大な問題に思えるのは、ランダム化の手続きがなくとも(つまり心理効果を排除する工夫をしなくとも)数千〜数万分の1の可能性を検出する調査において信頼に値する結果が出せる、と浅見さんが考えていることです。

>もし仮に、治療薬の臨床試験で心理効果を排除せずに試験すれば、あなたの御指摘のような問題が生じます。
>でも、「アドステロール-I131注射液」は診断薬です。もう一度、冷静に再考される事を勧めます。

診断なら問題が生じない理由は、私には全然わかりません。私が挙げた3つの心理効果によるバイアスは、例えば「診断」が目的であるCT肺癌ドックや検診胃カメラのようなものでも普通に起こる現象であり、まともな調査するときにはちゃんと考慮されるべきものと考えます。
面倒でしょうが浅見さんの説明を是非求めます。


36. 浅見真規 2011年7月30日 20:18:55: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
[レディネステスト]

放射性診断薬の代わりに放射線を出さない偽薬(プラセボ)を投与した場合に
心理的効果からシンチレーション画像が得られるでしょうか?


37. 浅見真規 2011年7月31日 10:24:21: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
[レディネステスト(その2)]

治療薬の治験について、新規分野の最初の新薬の治験で偽薬(プラセボ)より
副作用が有意に高い場合は承認されないのでしょうか?


38. 2011年7月31日 13:23:14: sMjwBZmkMb
>>36 >>37

>放射性診断薬の代わりに放射線を出さない偽薬(プラセボ)を投与した場合に心理的効果からシンチレーション画像が得られるでしょうか?

得られません。

>治療薬の治験について、新規分野の最初の新薬の治験で偽薬(プラセボ)より副作用が有意に高い場合は承認されないのでしょうか?

期待される効能と比べて副作用が十分少ないなら承認されるでしょう。もちろん検査薬でも、診断出来ることによる効果と比べて副作用が少ないなら承認されるでしょう。

……しかし、なるほど。浅見さんが「レディネステスト」なる >>36 >>37の質問をしたことで、私には浅見さんが>>30以降で盛大に勘違いしている内容がやっと予想できました。「あまり賢くないようですね」と挑発している浅見さんの方が自爆寸前のようです。「面倒ですが違いを説明しましょう」と宣言していただいた部分、是非お願いします。次は本来浅見さんのターンですよ。

話を戻しましょう。

もとの疑問は「☆:副腎皮質シンチによる被曝が発癌をどの程度増やすのか」です。それを検出できるまともな研究デザインとは何かが次の問題です。

浅見さんは >>30 の調査を提案し、「放射性診断薬利用につき患者の選択に任せた方が単なるランダム化による形式的な統計の信頼性向上より実質的に有益な結果が得られる」との立場です。

私はランダム化のない >>30 のような調査では、以下のような心理効果のために調査結果が撹乱され、数字は何ら信用できず、もとの疑問(☆)に対する回答には到底ならない、と主張しました。

(イ)「RI検査を拒否した群で癌発見率が僅かに少なくても、検査を拒否して被曝を減らしたために癌が減ったのか、単に検査嫌いなために癌が見つかっていないのか区別できない。」
(ロ)「RI検査を拒否した群で癌死亡率が僅かに高くても、微量放射線がむしろ健康を増進したのか、単にRI検査を受けない性格の人が癌の早期発見が出来ず寿命が短いだけなのか区別できない。」
(ハ)「RI検査を拒否した群で寿命が僅かに長くても、検査を拒否して被曝を減らしたために寿命が延びたのか、検査拒否群に元々が病状が軽い人が相対的に多く含まれたのか区別できない。」

改めて、私の主張に対し、まっすぐまともに反論してください。貴方が正しければ、貴方が私より賢いことを示せます。私の予想では、貴方はこのまま盛大に自爆するか、このまま正面から反論せず逃げるか、自ら気づいて >>30 を修正するかのいずれかです。


39. 浅見真規 2011年7月31日 14:08:48: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
まず、本回答する前に、>>31 >>38で自称放射線科医さんが二度も繰り返して
おられる愚問に回答しておきましょう。

>(イ)「RI検査を拒否した群で癌発見率が僅かに少なくても、検査を拒否して
>被曝を減らしたために癌が減ったのか、
>単に検査嫌いなために癌が見つかっていないのか区別できない。」


くだらない。細部まで全部書かないと書いてないと批判するのですか?
私は20年目に総合健康診断をすると>>30で示した案で書きました。
極力、20年目の総合健康診断に参加協力されるよう事前に説得しますが、
転居等で連絡がつかない場合に備えて、事前に同意書に本籍も明記し署名と
実印押印と印鑑証明を得て転居の場合には市町村役場で転居先調べる事に
書面で同意してもらえば済む事です。ただし、そこまでの対応をせずとも、
厚生労働省の依頼により転居先調査は可能と思います。
また、もし仮にRI検査を拒否した患者のうち、20年目の総合健康診断に参加協力
しない者が仮に10%程度いてもデータから除外すれば良いのです。


>(ロ)「RI検査を拒否した群で癌死亡率が僅かに高くても、微量放射線が
>むしろ健康を増進したのか、
>単にRI検査を受けない性格の人が癌の早期発見が出来ず寿命が短いだけなのか
>区別できない。」


自称放射線科医さんが御紹介の日本甲状腺学会発行の「I-131内用療法の手引き」
http://www.j-tajiri.or.jp/source/treatise/070/RI_guideline.pdf
でメインで紹介されてるRon E, et al. (1998)JAMAの
http://jama.ama-assn.org/content/280/4/347.long
table7.を見ると、
http://jama.ama-assn.org/content/280/4/347/T7.large.jpg
たしかにヨウ素131治療薬投与では、甲状腺ガン死亡率は大幅上昇してるものの、
すべての種類のガンを総合した死亡率については7mCi(259ミリシーベルト)以下の
内部被曝量以下で減少しているのがわかります。
これは健康増進というより、一般的に細胞分裂頻度が高い細胞は放射線に
弱いため、7mCi(259ミリシーベルト)以下の内部被曝量以下では成人の健康細胞
よりガン細胞が細胞分裂頻度が高いのでダメージを受けやすく、ガン検診で
発見できない微小なガンが消滅したり増殖速度が落ちたりする事に由来する
ものでしょう。発ガン率低下だけみれば7mCi(259ミリシーベルト)以下の
内部被曝で有利ですが、それを以って健康増進とまではいえません。
ガン細胞ほどではなくとも正常細胞もダメージを受けているはずだからです。
また、将来に出産予定の男女にとっては子供への遺伝的影響も考えねば
なりません。

今問題にしている放射性ヨウ素131を含む「アドステロール-I131注射液」は
副腎が甲状腺より副腎全体に関しては791.2ミリシーベルトでガン発生率上昇が
予期され、また、すべての種類のガンでは若干の減少があるかもしれません。

尚、「単にRI検査を受けないようなキャラの人は癌の早期発見が出来ず寿命が
短いだけ」という問題は、調査開始時の副腎診断以前に総合健康診断実施により
回避可能です。案にそれも盛り込むべきだったですね。
少し費用の見積もりが上昇します。


>(ハ)「RI検査を拒否した群で寿命が僅かに長くても、検査を拒否して被曝を
>減らしたために寿命が延びたのか、
>検査拒否群に元々が病状が軽い人が相対的に多く含まれたのか区別できない。」


名医や副腎癌に詳しい医者なら上記のような主張はしないでしょう。
こと副腎腫瘍については悪性だからといって自覚症状が強いわけでは
ないからです。
また、当初の治療時におけるRI検査群とRI検査拒否群の副腎ガン率も
わかりますので、調査開始直後のデータの解析で有意な偏りがあれば実験群と
対照群選別をやり直せば良いのです。もちろん、その可能性によって若干
調査費用の見積もりは上昇するでしょうけど。


40. 浅見真規 2011年7月31日 14:20:59: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>39の訂正

(誤)発ガン率低下だけみれば7mCi(259ミリシーベルト)以下の
(正)ガン死亡率低下だけみれば7mCi(259ミリシーベルト)以下の


41. 浅見真規 2011年7月31日 15:09:30: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
文字化けするかもしれないので、まず「アドステロール-I131注射液」の有効成分の
有機化合物名だけ先に書いておきます。
「6β-ヨードメチル-19-ノル-コレスト-5(10)-エン-3β-オール(I-131)」

化学式:C27H45O131I
ただし、Iはヨウ素131

(下記の富士フイルムRIファーマ株式会社HPにおける添付文書参照)
http://fri.fujifilm.co.jp/med/products/diagnosis/tumor/ado/pack/pdf/fri_med_ado_attach.pdf


42. 浅見真規 2011年7月31日 15:13:35: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
[解説の準備]

もし仮に、できるだけ純粋に学術的に「アドステロール-I131注射液」
投与における有効成分の放射性ヨウ素131化合物の被曝による人体への
影響を調べようとすれば、>>31 >>38で自称放射線科医さんが二度も
繰り返しておられるランダム化の問題より回避困難な問題があります。

(1)「アドステロール-I131注射液」投与される患者の内部被曝への
心理的不安によるストレス増加が発ガン率に影響を及ぼす可能性

これを回避するため、

(2)仮にRI診断拒否しない患者で、クジで群分けしブラインドテストして
共に放射線標識のある区画で「アドステロール-I131注射液」を
注射し、7日後に「アドステロール-I131注射液」患者と生理的食塩水
注射した患者につきシンチレーション画像撮影しても


「アドステロール-I131注射液」患者だけそのシンチレーション画像を
診断に利用すれば診断の精度が上がり不公平です。

そのため、「アドステロール-I131注射液」患者ついてもシンチレーション
画像を診断に利用しないという方法でなければ、被曝以外の条件を揃えれ
ません。

しかし、それは医療倫理上の問題が生じますし、診療と別個になり報酬の
大幅上昇の問題が生じます。
*****
そのため、ここで、医療現場における実質的な選択と乖離した条件下で
純粋に学術的に「アドステロール-I131注射液」投与における有効成分の
放射性ヨウ素131の特殊な有機化合物の被曝による人体への影響を調べる必要性が
どれだけあるのかという問題を考えねばなりません。

副腎の診断での「アドステロール-I131注射液」利用以外で実際に起き得る可能性
の高いヨウ素131の内部被曝は原発事故・核戦争・核実験でしょう。
そのいずれの場合もヨウ素131単体かヨウ素131の無機化合物による内部被曝が
ほとんどでしょう。

つまり、ヨウ素131治療薬で使われるヨウ化ナトリウムのようなヨウ素131の
無機化合物の場合には放射性ヨウ素131の内部被曝を純粋に学術的に調べる
必要性が高いのですが、「アドステロール-I131注射液」の有効成分のような
特殊なヨウ素131の有機化合物の場合は、医療現場における実質的な選択と
乖離した条件下で純粋に学術的に調べる必要性が低いのです。

そのため、私は医療現場における実質的な選択と乖離した条件下で
純粋に学術的に「アドステロール-I131注射液」投与における有効成分の
放射性ヨウ素131の特殊な有機化合物の被曝による人体への影響を調べる実験は
無視しました。

そういういわけで、私が>>30で示した案は実際の医療現場における
選択を念頭に置いた案です。


43. 浅見真規 2011年7月31日 15:29:45: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
実は治療薬の治験においても、すでに同じ分野で類似の承認薬が存在する場合は
実際の医療現場における選択を念頭に置いてプラセボ(偽薬)でなく類似薬効の
承認薬との比較試験がされているそうです。

wikipedia「偽薬」参照
>偽薬を処方する事に対する倫理的な批判もあるため、
>現在の治験における比較対照試験では、通常、類似薬効薬が用いられる。


インフォームド・コンセントによる倫理的・法的な問題だけでなく保険適用や
患者との信頼関係等を考慮すれば、ビタミン剤が実質的なプラセボ(偽薬)として
処方される可能性は比較的あるでしょうが、純粋なプラセボ(偽薬)が処方
される可能性が現代日本の医療現場では少なくなっているので、実際の選択
を念頭に置けば類似薬効薬が存在する場合には類似薬効薬との比較の方が意味が
あるからでしょう。

自称放射線科医さんは学生時代に古い教科書で習ったか学生用に単純化した
例を示した教科書を絶対視して、柔軟で本質的な思考ができないようですね。
それでは日進月歩の現代医療についていけませんよ。


44. 浅見真規 2011年7月31日 16:10:41: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
さて、>>37の[レディネステスト(その2)]で

>治療薬の治験について、新規分野の最初の新薬の治験で偽薬(プラセボ)より
>副作用が有意に高い場合は承認されないのでしょうか?


との質問には、>>38で答えていただきました。


治療薬の治験について、新規分野の最初の新薬の治験では類似薬効薬が
存在しないので、偽薬(プラセボ)との対照試験がされます。
その場合、偽薬(プラセボ)との比較で絶対に譲れないのは治療効果が
偽薬(プラセボ)より高い事です。これは絶対的条件です。
副作用は偽薬(プラセボ)より高くても承認される場合が大半でしょう。
*****
さて、診断薬の場合に絶対に譲る事ができない条件は診断効果の存在です。
これは「アドステロール-I131注射液」のようなシンチレーション
診断画像を得るための放射性診断薬では放射線を出さない偽薬(プラセボ)では
得られない事についてはレディネステスト>>36に対する御回答>>38
御同意いただけました。
副作用については偽薬(プラセボ)との比較ではなく、選択対象となりうる
現実的な他の診断方法との比較です。そう考えると私が>>30で示した
選択対象となりうる他の診断方法との比較こそが必要な実験なのです。

尚、海外では「アドステロール-I131注射液」との先行の類似薬効薬が存在する
ようですが、日本では販売されていないようですし、どのみち放射性ヨウ素を
利用しているので比較試験の案から除外しました。


45. 浅見真規 2011年7月31日 16:24:37: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>41で化学式の誤記がありました。正しくは添付文書で御確認願います。

46. 2011年7月31日 17:12:30: sMjwBZmkMb
>>39-43
あれ? 元記事の投稿から延々と続く話は、シンチ程度の被曝による《真の》発癌リスクがどの程度か、人種差や食習慣や放射線抵抗性がどの程度影響するか、定量的に見積もる話ではなかったのですか?

浅見さんはここにきて「ストレスによる発癌などの心理効果も考慮した上で、実際の医療現場における副腎皮質シンチの実質的な正しい使用法は何か」とか、そんなことへの回答として >>30 の調査の有用性を訴え始めましたが、そりゃ話が全然違います。他の診断法との比較も関係ありません。

(副腎疾患の最適な診断治療方針について素人と議論してもしょうがありません。既に私は浅見さんの基礎的な医学知識の欠如によるミスは、本題と関わらない限り数え切れないほどスルーましたし、今後もそうします。)

本題は内分泌疾患の各論ではありません。浅見さんが元記事で問題にしたかったのは、『シンチ程度、数〜数十MBq程度の被曝による《真の》発癌リスク』です。違いますか?

副腎皮質用診断薬の添付文書をうっかり出して以降、副腎の話にひたすら拘っているのは浅見さんですから、さっさと話を甲状腺用の無機ヨードの診断薬に切り替えてくださって結構です。流石にそっちは「純粋に被曝による人体への影響を調べる有用性は低い」とは言い出しませんよね。
私は最初から、副腎皮質シンチだろうと甲状腺シンチだろうと通用する話をするように心がけています。>>30 に対する私の意見は、診断目的のNaI甲状腺シンチに話を変えていただいても、何ら変わりません。

というか……なんだか紆余曲折があって大変でしたが、結局のところ浅見さんは、何であれ検査目的のシンチ程度の被曝から《真の》発癌リスク上昇を見いだすことは、研究デザインや倫理上の制約で非常に難しい、という、私の最初からの主張を、>>42-43 においてついに認めたも同然のように感じますが。反論してるうちに、結局私の最初の主張に辿り着いている気がしますよ。
難しいから、過去100年近い核医学の歴史で誰も成功した人がいないんです。


47. 2011年7月31日 19:30:07: sMjwBZmkMb
>>39
(イ)について。
20年間、その総合健康診断以外で医療機関と関わらないよう行動制限できるなら別ですが、一般的には大人が20年生活すれば、症状が出て検査を求めたり、行政の検診を受けたり、死亡したりします。20年目に総合検診しても、その直前での取りこぼしを少々減らせるだけで、心理作用を全部無視できるようになるわけではありません。

(ロ)について。
JAMA論文の低被曝群での全癌死低下はそもそも(ロ)に対する何の反論でもありません。かつ、JAMA論文で低線量域で全癌死が低い点については、95%CIに1が含まれており統計的に有意ではありません。従ってその後数十行に渡る仮説も無駄です。「調査開始時の副腎診断以前に総合健康診断実施」をしても人の性格が変わるわけではありませんから、(ロ)を回避できる何の理由にもなっていません。

(ハ)について。
(副腎特有の話なのでスルーしたい所ですが)癌の話に何故戻るのでしょう。例えば原発性アルドステロン症やCushing症候群などで「症状が強い人が検査を受けたがる」のは十分考え得る話です。「調査開始直後のデータの解析で有意な偏りがあれば実験群と対照群選別をやり直す」という対応は全く駄目です。原理上明らかにバイアスが入っているものを、調査開始時に偶然偏りがなさそうに見えるまで自分の都合で対象を選別しなおすようなことをすれば、信頼性は逆に下がります。

些末なことに思えるかもしれませんが、自分がどれほど細かい微妙な差を検出しようとしているのか覚えていますか。 >>17 で私が述べた通り、3万人を10年追跡して数個癌が増えるかどうかを検出できそうもないなら、その調査は金の無駄です。


さて浅見さんも薄々気づいているかもしれませんが、私はこれまで一度も「盲検化」や「プラセボ」と言ったことはありません。
一般的に検査の有用性を前向き追跡したいなら、デザインは以下のようなもの。

A:検査を受けた人のみを一定期間追跡する(対照群なし)。
B:検査を受けるかどうか本人の自由意思で決めて2群に分け、2群を追跡する(対照群あり、ランダム化なし)。
C:検査を受けるかどうかランダムに2群に分け、追跡する。どちらの群かは全員知っている(対照群あり、ランダム化あり、盲検化なし)。
D:検査を受けるかどうかランダムに2群に分け、追跡する。かつ治験者は自分がどちらの群に属しているか分からないが、医師側は知っている(対照群あり、ランダム化あり、単盲検化)。

添付文書に書いてある「副作用」欄にはAに相当するものが書いてあります。
浅見さんの>>30案はBに相当します。
私が(イ)(ロ)(ハ)で述べたのはBでなくCにすれば回避できるものです。ただしCが現実に可能かというと、それも厳しいです。臨床試験において、必要な検査をしない倫理的批判は、私は既に述べ、かつ、>>43で浅見さん自身も繰り返しました。更に浅見さんが挙げた「検査を受けたというストレスが癌を増やす可能性」は、BからCにしても回避できません。

浅見さんは勝手にDの話を含めて考えていたようで、>>30以降、なんだかずっと「盲検」「プラセボ」と連発しています。レディネステストなど受けなくとも、Dが困難であることは明らかなので、私はそこまで言った事はなかったのですが。恐らく「ランダム化(randomized)試験」と「盲検化(blined)試験」の違いをあまり理解していなかったのでしょう。


48. 浅見真規 2011年7月31日 19:52:28: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>46
敗北確定で話をスリカエましたね。


>副腎皮質用診断薬の添付文書をうっかり出して以降、
>副腎の話にひたすら拘っているのは浅見さんですから、
>さっさと話を甲状腺用の無機ヨードの診断薬に切り替えてくださって結構です。


私はこのスレ本文やタイトルで例示してるのも副腎皮質用の診断薬
「アドステロール-I131注射液」についてです。

尚、放射性ヨウ素123を利用した無機ヨウ素診断薬、たとえば、
「ヨードカプセルー123」(日本メジフィジックス株式会社HP添付資料参照)
http://www.nmp.co.jp/member/inter/pdf/t_6_02.pdf
については半減期が13.27時間と短く標準投与の放射能量も3.7MBqと
「アドステロール-I131注射液」に比較して相対的に少なく、
「アドステロール-I131注射液」に比較して内部被曝量が大幅に少ないので
特に問題にはしていません。
勝手に話を作らないでいただきたいですね。

実際、私は放射性ヨウ素123を利用した診断薬の方が悪影響が少ない事に
ついては既に言及しています。

[「恐怖の放射能」の嘘を暴く(週刊ポスト記事)こそ煽り記事]第20コメント参照
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/441.html#c20
>また、半減期が13時間のヨウ素123ならともかく半減期が8日のヨウ素131は
>患者の被曝や環境への放出を考えると問題です。


49. 浅見真規 2011年7月31日 19:56:44: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>48
それゆえ、今後も本文タイトルやスレ本文にしたがって、放射性ヨウ素131を
利用した特殊な有機化合物の副腎用診断薬の「アドステロール-I131注射液」に
ついて話を進めたいと思います。

50. 浅見真規 2011年7月31日 20:08:29: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
「アドステロール-I131注射液」の有効成分であるヨウ素131の有機化合物
「6β-ヨードメチル-19-ノル-コレスト-5(10)-エン-3β-オール(I-131)」
化学式:C27H45OI
(ただし、Iはヨウ素131)

は富士フイルムRIファーマ株式会社の前身である第一ラジオアイソトープ研究所が
独自開発したもので欧米では販売されておりません。また、日本でも被曝による
長期的副作用の追跡調査はされてないので、おそらく他国でも被曝による長期的
副作用の追跡調査はされてないでしょう。


51. 浅見真規 2011年7月31日 20:36:12: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>17
>具体的には固形癌の場合で1GBqあたり、10万人年のフォローで14.4個の
>絶対リスク増加と推定されてますね。

>>47
>3万人を10年追跡して数個癌が増えるかどうかを検出できそうもない


それは無機ヨウ素化合物のデータですよね。
私が問題にしてるのは同じく放射性ヨウ素131を利用していても、副腎に集積する
特殊な有機ヨウ素化合物についての危険性です。

話が全く違うのです。集積部位が違えば、放射線に対する感受性も少し違います。
副腎全体では内部被曝の吸収線量は791.2ミリシーベルトとヨウ化ナトリウム薬の
甲状腺への集積や吸収線量よりは低い(もちろん全身平均よりは大幅に高い)
ですが、こと副腎腫瘍に関してはそれが画像の高コントラストを得られるように、
さらに極めて高くなっています。
また、放射性ヨウ素の無機化合物であるヨウ化ナトリウム剤の放射性ヨウ素の
集積部位で引き起こされる甲状腺ガンは比較的予後が良いのですが、副腎腫瘍は
予後が悪いので特に内部被曝による発ガン率の上昇には注意すべきです。
また、副腎は人体の左右に二つありますが、体質のためからか副腎腫瘍が左右に
できるケースがあります。多くの場合は一方のみの手術のため、双方が良性で
あっても、内部被曝により手術せずに残存した他方がガン化する危険があります。
また、副腎腫瘍の発生率が平均的な50歳以上の者で3%程度としても、一方に
副腎腫瘍が発見された者は体質的に20年以内に他方にも副腎腫瘍ができる可能性は
そうでない者より高いでしょう。

私の個人的な見積もりでは、総合的に考えると、放射性ヨウ素診断薬
「アドステロール-I131注射液」利用者が5000人いれば5人程度余計に
ガンが発生するかもしれないと思っています。


52. 浅見真規 2011年7月31日 20:54:36: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
もちろん、私が>>30で示した案の臨床試験では「アドステロール-I131注射液」
利用者のグループと拒否者のグループで事後的な副腎発ガン者の人数の差が
5人未満の差で有意差が見つけられない可能性がありますが、無駄ではありません。
危険性が許容できる程度である事がわかるからです。

逆に「アドステロール-I131注射液」利用者のグループと拒否者のグループで
事後的な副腎発ガン者の人数の差が5人以上の場合、すべての種類のガンの
発生数も問題にせねばなりません。
「アドステロール-I131注射液」利用者で事後的な副腎発ガン者の人数の差が
5人以上多くて、しかも、すべての種類のガンの発生数でも5人以上多いなら
安全性について、さらに多人数の試験をせねばなりません。
有意に副腎発ガン率も総ガン発生率も高ければ承認の取消し、または用途の
制限を考慮すべきです。


53. 2011年7月31日 20:55:18: sMjwBZmkMb
>>48
いやあなたが、副腎用診断薬は特殊だから発癌に絞った調査には意味ないって>>42で自分で言ったんじゃないですか……。で、いまさら甲状腺用は被曝が1桁少ないから問題にしませんって…。1850万Bqは問題だけど185万Bqは問題になりませんって、今までの流れのどこをどう見ればそういう発言が出来るんですか。

ぶっちゃけ>>22を見ると浅見さんは単に数字の見てくれの大きさに飛びついちゃっただけで、副腎シンチの薬であるとすら認識していたようには思えません。私が甲状腺の追跡調査を出した時も、ずっと平然としてましたよね。

もちろん副腎皮質シンチにしたいなら、それで良いです。私の主張は甲状腺シンチだろうと副腎皮質シンチだろうと変わらない、普遍的なものです。
しかし副腎皮質シンチであることを盾にして >>42 みたいな「副腎シンチは特殊だから真の発癌リスクは調べなくて良いもん」的な逃避目的に使うなら、許容できません。で、こんどは甲状腺シンチは被曝が少ないから調べなくて良いもんと来ましたか。

あなた何がしたいの? 真の発癌リスクを求める話はどこに言ったのですか。>>10>>12>>19>>22の勢いはどこに行ったのですか?

あとI-121が嫌なら、こっちだって良いですよ。
http://fri.fujifilm.co.jp/med/products/diagnosis/thyroid/radiocap/index.html

>本品1.85MBqを投与したときの吸収線量は,甲状腺の131I摂取率が85%の場合,甲状腺596mGy,腸4.28mGy,全身 0.38mGy である.

調べなくて良いですか。


54. 2011年7月31日 20:59:37: sMjwBZmkMb
訂正 I-121 → I-123

55. 2011年7月31日 22:15:13: sMjwBZmkMb
>>51
>私の個人的な見積もりでは、総合的に考えると、放射性ヨウ素診断薬
>「アドステロール-I131注射液」利用者が5000人いれば5人程度余計に
>ガンが発生するかもしれないと思っています。

その見積もりの根拠が不明ですが、1000人に1人というのは凄まじいですね。同じ内分泌腺である甲状腺での見積もりより数桁も高いです。というか、甲状腺癌患者に数十億BqのI-131を投与した場合の二次発癌リスクより、診断目的の1850万BqのI-131副腎シンチによる発癌リスクの方が高いと浅見さんは見積もっていることになります。

そりゃそこまで極端な推量をしたら何でも言えてしまいますね。

副腎の放射線感受性が甲状腺より数桁も高い可能性は考えなくて良いと思います。副腎にそんな特殊な性質があるなら、腎腫瘍や膵腫瘍の放射線治療後に副腎癌が出まくるなどすることで、とっくに気づかれています。

また副腎癌は甲状腺癌と比べて、発症した場合の予後は悪い一方で、頻度が圧倒的に低いです。

http://www.jfcr.or.jp/cancer/type/adrenal.html
>副腎がんはまれながんで、100万人あたりの罹患率は2人です。

稀な腫瘍のため細かい疫学調査はなく、私が知る限り、既存の腺腫があると副腎癌のリスクが上がるという話すら聞いたことがありませんし、喫煙や食生活との関連ですらよく分かっていません。
こういう腫瘍のリスクファクターを確定するのは、もの凄い手間です。
これまでの常識より3桁もリスクが高いかもといった思いつきで大規模臨床調査をするわけにはいきませんし、当然そういう調査がないことを以て行政の怠慢と呼ぶのはどうかと思います。


56. 浅見真規 2011年7月31日 23:30:38: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>55
>甲状腺癌患者に数十億BqのI-131を投与した場合の二次発癌リスクより、
>診断目的の1850万BqのI-131副腎シンチによる発癌リスクの方が高いと
>浅見さんは見積もっていることになります。


まず、最初に言っておきますが、副腎診断用の放射性ヨウ素診断薬は
有機化合物であってイオン化しやすい無機化合物の甲状腺治療用の
放射性ヨウ素治療薬とは集積場所等が全く異なるので、局所的な内部被曝
は放射能量で比べれません。

尚、自称放射線科医さんが>>15で紹介したC Rubino他(2003)は、
http://www.nature.com/bjc/journal/v89/n9/full/6601319a.html
ギガベクレル・患者10万人・年で固形ガン14.4人白血病0.8人増加とあります。
20年では5000人につき、20.2人ガンが増加する勘定です。
私は副腎診断用放射性診断薬の場合に5人程度と見積もりました。

ケースによってはシンチレーション画像のコントラストが極めて明瞭で、極端に
副腎腫瘍に集積する場合があるようなので18.5MBq摂取でも、副腎腫瘍での
局所的な放射能濃度は非常に高くなる可能性があります。
尚、ギガベクレルレベルの甲状腺ガン治療薬も甲状腺への集積が高いだけでなく
総量も極めて多いので甲状腺ガン細胞での放射能濃度はさらに高い可能性も
ありますが、放射能濃度が高すぎればガン細胞は消滅したり活性低下したり
する可能性が高いでしょう。
つまり、「アドステロール-I131注射液」の場合、副腎腫瘍での集積による
放射能濃度がちょうどガンを引き起こしやすい放射能濃度になっている可能性を
追跡調査抜きには否定できないのです。

また、原発性の副腎癌が稀な病気だとしても、それは人工的被曝をしていない
通常時の発ガン率が低いだけです。体の真ん中にあって外部被曝しにくく
脂質が多いので天然の放射性カリウム40の体内被曝も少ないからでしょう。
ところがコレステロールと極めて親和性の高い有機化合物に結合した放射性
ヨウ素から内部被曝した場合は含まれてません。そういう想定外の場合には、
逆に他の臓器より発がん性が高くなる可能性も否定できないので、追跡調査を
しないとわからないのです。


57. 2011年8月01日 01:40:34: sMjwBZmkMb
>>56
>ギガベクレル・患者10万人・年で固形ガン14.4人白血病0.8人増加とあります。
>20年では5000人につき、20.2人ガンが増加する勘定です。
>私は副腎診断用放射性診断薬の場合に5人程度と見積もりました。

20年の場合を単に掛け算で勘定するのはどうかと思います。倍の期間追跡して倍増えるといった単純な比例ではないでしょうから。

ただ何にせよ私は大して考えずに「数桁」と言ってしまいましたが、その計算は雑でした。
アドステロールの場合、つまり10万人年/GBq換算で270人の発癌と見積もっているということでいいですか? つまり甲状腺用に投与されるI-131と比べて、Bq換算で同じであるI-131アドステロールが、何らかの理由により相対的に13倍、発癌リスクが高いのだ、と。

機序はさておき、10倍程度であれば絶対にないとは言えないレベルだとは思います。もし試験で確認できたら画期的でしょう。

が、GBqあたりに換算した危険性が多少高くとも、そもそもの投与量が低いので、患者ごとの絶対危険度は大分低いです。それだけの危険率の差を仮定してなお、Rubinoらの試験より難易度の高い検出を試みる必要があります。

I-131アドステロールシンチは、現代ではマイナーな検査です。
http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,11515,108,145,html
第6回全国核医学診療実態調査報告書の付表Iを見る限り全国で254件/月。回答漏れを考慮しても全国で年間3000件強しか行われていません。従って日本でやるなら学会を挙げたほぼ全国全数レベルの調査を組み、浅見さんの見積もりですら年間3人、いや本当は日本全国で年にたった1人起きているかどうかすら怪しい追加の発癌を検出しないといけません。
盲検化しろとは言いませんが、こんな困難な状況においてランダム化がない自由意思での調査を組むなら、既に挙げたイロハの理由により、少なくとも私は信用しませんが、浅見さんはどうですか。一般的な意味での「薬物副作用調査」しろとかいう話とは、全く次元が異なります。

また何にせよ患者個々の絶対危険率は十分に低く、そこまでしないとベネフィットがリスクを上回ることを確認できないだとか、検査を承認できないだとかいった話でもありません。

結局、『どこかが莫大な金を注ぎ込んで完璧な実験計画の元でやって、何らかの意味のある結果を出せる可能性が僅かにあるかも』程度でしかありません。しかも結果を出して学術的な興味が満たされたところで、明日からの臨床を左右するインパクトもありません。世の中にはもっと意味のある疑問が一杯あるため、全国で1人起きてるかどうかレベルの追加発癌検出のための調査に金を出したい所はありません。

結局「高い放射能量の医薬品にもかかわらず、被曝による発ガン率上昇の有無の追跡調査してないなんて驚きです」と、厚労省を責めるのはお門違い、ということになります。こんな調査、やられてる方がびっくりです。


58. 2011年8月01日 02:44:31: sMjwBZmkMb
>>55の前半部は、浅見さんが>>56で指摘した通り、大きな計算間違いを含んでいるため、撤回させてください。>>57の方が正しいです。

59. 2011年8月05日 00:27:28: sMjwBZmkMb
んー。静かになってしまいましたね。
流石に「年間100万人に2人しか起きない疾患のリスク増加を、既に副腎に何かの疾患がある数千人を対象として、ランダム化のない追跡調査で検出せよ」という浅見さんの主張は、どう逆立ちしても無茶だったと気づかれたのかな。

私としてはこれじゃつまらないですが。別に副腎みたいに極端に少ない腫瘍だから無理なのではなく、甲状腺や他の腫瘍でも、研究デザインからして無理だよ、ということは言っておきますね。結局>>5が結論です。


60. 浅見真規 2011年8月07日 16:56:19: AiP1TYI88G3dI : oGiSeEOCGw
>>39の訂正

(誤)7mCi(259ミリシーベルト)
(正)7mCi(259メガベクレル)


尚、日本の富士フイルムRIファーマの「ヨウ化ナトリウムカプセル」添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400022_4300003M5037_1_12.pdf
によれば、1mCi(37メガベクレル)の全身吸収線量は11.5ミリグレイなので
7mCiは全身吸収線量で約80ミリシーベルト相当と思われる。


61. 2011年8月11日 02:24:07: sMjwBZmkMb
むぅ、あっさり逃亡されてしまった……。
もっと執拗に妄想の専門知識を展開してくれる人と期待していたのですが、残念。

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