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温泉が湧いてますが、『放射線防護(栄養素)』@放射線障害のメカニズム 邦訳海賊版
http://www.asyura2.com/11/genpatu15/msg/731.html
投稿者 爺さん 日時 2011 年 8 月 22 日 15:16:05: pkMRoq8j2xu8g
 

予告したので、なるべく原文に忠実に訳し、資料として役立つようにして投稿します。
公認版が省いた内容と付録もつけます。注は解説が含まれるものは挿入しました。
(原文)http://its-alimentary.com/blog/?page id=255著者Beverly Seng,MA,JD,NTP,CHFS
元記事は3月事故直後ネットにあげられていました。もともとはアメリカ人向けです。

沢田博士や矢ヶ崎博士の著書で詳しくご存知の方も多いと思いますが、一般向けとしてはわりと詳しく放射線障害と薬効のメカニズムに触れています。原文により忠実に訳してここに投稿しても、著者は文句は言いますまい。

長いのでいくつかに分けます。
1回目は放射線による損傷のメカニズムです。
サプリ・栄養素は2回目からです。
機械翻訳とは意味が逆になる所があります。多分私のがあっています。
訳していて、放射性間欠泉と倒れ行くプールとともに、0.5μSv/h地域が安全だと言い放ち、子供を退避させず観光と農業の生贄にしている、故郷群馬の醜い御用学者を思い浮かべました。本来なら、これを語るのがやつらの仕事です。
今からでもいいからそうしろ。それとももうすぐ壊滅かも知れないから何もする気がないか?

(以下訳文)

放射線防護

序文と要約

 非常にたくさんのサプリメントと食品が放射線に対する防護を提供し、かつ非毒性です。これらの栄養素は科学的研究において調べられてきました。それらの研究は、PubMedとして知られているアメリカ国立医学図書館のウェッブサイトで、誰でも簡単にアクセスできます。
 ここに、この分野の研究から集めた最も重要な放射線防護サプリメントについて、私なりの手短なリストを挙げてみますと、
 ビタミンCとビタミンE(特に、トコフェロール合剤とコハク酸形成物); 必須脂肪酸DHA; セレニウム・カルシウム・ヨウ素などの無機物; 腸内有益菌; ホルモンサプリメントとしてメラトニン; ミント・レモンバーム・クルクミン・薬用ニンジン・生姜・ローズマリー・ゴトゥコーラなどの薬用植物; そして解毒剤としてラミナリア(海草)あるいはその抽出物アルギン酸ナトリウム・炭酸水素ナトリウム(重曹)・リンゴペクチン・さらにおそらくビタミンC。
 もちろん誰もこのリストの全薬草を摂取しようとは望まないでしょう。あなた方への情報としていくつかの薬用植物について記載します。各サプリメントの推奨摂取量は付録Tにあります。

 ある種の食品も実証済みの放射線防護作用を提供します。
 甜菜(beet)・ホウレン草・グレープフルーツ・アプリコット・マスタードグリーン・ブラックグレープ・インディアングーズベリー(aamla)・アマランサスガンジェティカス(サラダ用青野菜として食される通称「象の耳」)。

 この他の薬用植物も放射線から守るかもしれません。しかし、それらの利用を支持する根拠は説得力がより希薄です。
 それらをここに確証が多いものから少ないものへ降順に並べると、
イワベンケイ属(ロディオラ)・ぶどう種子エキス・スピルリナ・リコピン(トマトカロチノイド)・キャッツクロー・クロレラ・ギムネマ(ホウライアオカズラ)・アロエベラ。
 これら研究が少ないサプリメントの放射線防護性能についての証拠は、付録Vに含まれます。

 さらにいくつかのサプリメントはインターネット上で、放射線からの防護を提供するとして利用が促されています。しかしそれらの主張の多くは、公表された調査研究によって支持されていないか、あるいは公表された研究は否定的であったり、いろいろな理由により困惑させるものであったりします。
 これらの疑うことも可能なサプリメントには次の物が含まれます。
グルタチオーン(経口サプリメントとしてのチオール含有ペプチド)・ベントナイト粘土・液体ゼオライト・味噌・αリボ酸・Nアセチルシステイン(気道粘液溶解剤)。

 これらの項目を私のリストから省いた理由は、セクションXIにあります。
 もちろん当然ですが、公表された証拠が無いということは、効果がないという証拠ではありません。
 
 ビタミン類・無機物類・薬用植物は処方薬と相互作用する可能性があります。あなたがすでに薬を服用しているなら、サプリメントを摂取する前にかかりつけの医師か薬剤師に相談して下さい。
 この、現在ガン治療のために化学療法と放射線療法を受けている人たちが、安全に抗酸化薬を摂取できるかと言う問題は、付録Uで簡潔に論じます。ガン患者の方は栄養志向のガン医師(nutritional-oriented oncologist)に相談するべきです。

1.なぜ放射線からの防護のためにサプリメントをとる必要があるのでしょうか?

 それより下では放射線障害が生じない閾値があると言う放射線研究者がいます。一方で別の研究者は、自明なこととしてそのような閾値はなく、いかなる量の放射線も健康を害すると言っています。

 意見が相違する理由の一つは、低線量放射線に対する「適応反応」と呼ばれているものです。低レベル放射線はDNA修復メカニズムを誘発し得ます。たぶん放射線照射後、数時間以内に。[1]
 この小さな線量は、引き続くことによるとより高い線量に対して細胞が防御反応を起こすために、あらかじめ条件を整えます。DNA修復をコントロールする遺伝子はすでに活性化しています。その結果次の被曝時に突然変異の進展が遅くなります。したがってこの低線量は安全なだけでなく防護作用がある、と推論する放射線研究者もいます。

 別の研究者は[2]放射線の作用は初期の遺伝的突然変異を超えて広がると言及しています。低レベル放射線は細胞の中に炎症反応を引き起こします。その炎症反応は初期段階では簡単には評価されず、突然変異的障害の評価からは示されません。[3]
 単にDNAだけによる放射線障害の評価は、他の障害を無視することを意味しています。

 さらに現実生活では、低線量放射線への生命有機体の反応は環境からの他の曝露により左右されます。これらの環境曝露の組合せにより、個々の曝露を個別に経験するよりもたくさんのガン誘発突然変異が引き起こされることがあります。
 例えばX線は、化学的発ガン物質(ガンを引き起こす化学物質)によって引き起こされる突然変異を、9倍に増やします。[4] また、検知可能な突然変異を生じない低線量の放射線は、DNA修復メカニズム抑制物質カフェインがあると突然変異を引き起こします。[5]

 放射線障害への感受性は細胞により異なります。生殖腺細胞と胎児細胞は特に脆弱です。発ガンリスクの増加は子宮内で受けたX線の総量に直接比例します。[6] 1.2倍から2倍の発ガンリスクの増加が、妊娠前にX線検査を受けた母親の間でさえ見られました。[7]

 修復されない突然変異は蓄積しさらに、将来の世代の健康に影響する遺伝的障害を引き起こす可能性があります。

 そして極低い線量はDNA修復遺伝子を活性化しません。また極低線量では生体組織の反応は、一つの細胞が照射されるのか複数の細胞が照射されるのかに関わらず、同じです。[8] この2つの要因の組合せは次のことを意味しています。極低線量では多数の細胞が炎症性放射線障害を受けますが、どの細胞もDNA修復反応を開始しません。

 ある時点で、生命有機体の対処能力は使い尽くされてしまう可能性があります。
 WHO放射線事故・管理連絡・事務所の報告によれば、毎日10mSv から100mSv 被曝しても、人は数週間からことによると数ヶ月に及んで、血液細胞を作り出す細胞の中の幹細胞死に対処できます。
 しかしある時、あまりにも大量の細胞が殺されてしまいます。「いったん幹細胞プールが枯渇レベルに近づくとある『不穏地域』に至ります。すると造血システムが崩壊します。」[9]

 これらのことすべてを根拠にして、コロラド大学・医学部・放射線学科のプラサド博士は次のように結論しています。「いかなる放射線量も完全に安全だとはみなされ得ないという、基礎のしっかりとした放射線学的概念を支持し続けることは、とても賢明なことです。」
 放射線の作業者・飛行機の添乗員・頻繁に飛行する人・背景放射線レベルが高い地域に住む人・X線診断を受ける人・核事故に影響された人はすべて、累積的な放射線障害を防ぐために抗酸化サプリメントを摂取するようにと、博士は勧めています。[10]

U. どんな証拠が栄養素と薬用植物の放射線防護力を支持していますか?

 異なるいくつかのタイプの研究者が非毒性な放射線防護薬を捜し求めています。
 アメリカ軍ウォルターリード研究所は1950年代に創立されましたが、4000以上の化合物を合成し試験して有効な放射線防護薬を見つけようとしました。その中でも最も有効な化合物アミフォスタインは、後になって非常に危険な副作用があることが分かりました。
 安全に摂取できる服用量では最大の保護作用を発揮しません。軍のある研究者は、たぶん苦笑しながらだったでしょうが、こう論評しました。放射線防護剤は安全な摂取量を守って「軍人が任務を遂行する能力を損なっては」ならない。[12]

 二番目のグループの研究者は原子力事故の犠牲者に関心があります。たとえばチェルノブイリ近辺に住んでいる子供たちをデトックス(解毒)する方法を研究してきました。
 三番目のグループの研究者は、ガンの放射線治療により健康な体組織に引き起こされた、付随的損傷を軽減することに関心があります。
 この二つのグループでもデトックスや損傷軽減のために承認された薬品の毒性は、その臨床的な有効性を制限します。そこで研究者は非毒性で食品を原料とする医薬品を捜し求めます。
 [13 合成・放射線防御・化合物に関する研究の大部分は、化合物の固有毒性と高コストによる臨床的応用の不適切さを示しました。これらの観察の結果、毒性が低く効果が高い代替薬を探すことが必要となりました。Baliga,M. and Rao,S. Radioprotective potential of mint: a brief review. Journal of Cancer Research and Therapy 2010 July-September; 6(3):255-262]

研究者はこれらのサプリメントと薬用植物の有効性について、数タイプの証拠を提出しています。私はこれらのタイプの証拠について、ここで研究の複雑さとコスト(財政的・人的)の順に記述します。
 まず最初は細胞培養研究です。そこでは人間と動物の細胞(健全な肝細胞や血液細胞など)が放射線に曝されます。放射線を照射する前後に、ある細胞はテストされる栄養素や薬用植物に浸され、他の細胞は浸されません。それからこの二つの細胞群に対する放射線損傷が評価され比較されます。

 二つ目は動物を用いた研究です。そこでは動物が致死量かあるいは非致死量の放射線を受けます。ここでもまたサプリメント有りと無しに分かれます。死亡率が記録され、検死解剖された動物の体組織は、細胞損傷・遺伝子損傷・生化学的損傷について調べられます。

 三つ目は放射線治療を受けている人間の患者についての研究です。たとえば放射線が誘発する慢性の下痢は骨盤部に放射線を受けた患者に共通しています。同様に頭部ガンと頚部ガンへ放射線を受けた患者は、口腔と食道に放射線による損傷を被ります。放射線は特に胃腸管や食道や肺の裏層のようなライニング細胞へ損傷を与えます。
 サプリメントを投与されていない放射線治療患者の同じ体組織と比べて、近傍組織が放射線から保護されているかを確かめるために、サプリメントが放射線治療を受けているガン患者に投与されます。
 
 四つ目の研究は放射線事故からの障害の犠牲者、チェルノブイリの子供たち、ある研究においては病院のX線技師のような人々についての研究です。ここでもサプリメントが実験群の被験者に投与され、そして彼らの血液細胞損傷レベルや放射性排泄物のレベルが、サプリメントを投与されなかった統制群と比較されます。

V.推奨されるサプリメントのリストは、なぜそんなに長いのですか?

 ある範囲のサプリメントが、それに対応する範囲の放射線問題に立ち向かうことができるからです。

1.フリーラジカル障害
 放射線は生体組織に対して直接または間接的にさえフリーラジカル障害を引き起こします。細胞を直撃した放射線が、細胞内の一つの原子から一つ以上の電子を追い出す充分なエネルギーを持っていると、電子の喪失はその原子を「フリーラジカル」に変化させます。(「フリーラジカル」とは最外「殻」の一つの電子対から電子一つを失った原子です。)
 フリーラジカルは自己の電子を失った電子対を補完する電子を取り込もうとして、近場のあらゆる生体分子とすぐに反応します。フリーラジカルを産出するプロセスは「酸化」とも呼ばれます。(酸化がフリーラジカル産出の原因ではないにしても)

 放射線が細胞内の水分子と相互作用すると、過酸化物・水酸化物・超酸化物のような高活性フリーラジカルを産出することができます。酸素を含むフリーラジカルはまとめて「活性酸素種」またはROSと呼ばれています。

 フリーラジカルROSによる電子取り込みは、細胞内化学物質を変化させ、細胞機能を崩壊させ、さらには細胞を殺すことがあります。また放射線に侵襲された後、細胞は数週間から数ヶ月にわたり大量のフリーラジカルを産出し続けることがあります。[14]
 フリーラジカルは酸化障害の悪循環を活性化する可能性があります。酸化により損傷された分子は、酸化サイクルを永続させることで、より多くのフリーラジカルを産出する生物学的反応を引き起こします。
 [15 たとえば細胞膜上のNADPH酸化酵素はフリーラジカルを産出しまたそれ自体が活性化されます。これは慢性的なフリーラジカル産出を引き起こします。Cai,H. NADPH oxidase-dependent self-propagation of hydrogen peroxide and vascular disease. Circ. Rresearch 2005;66:10377-10383
また同じように過酸化亜硝酸は過酸化亜硝酸を産出し続ける悪循環を活性化します。Pall,M. High-dose therapy with ascorbate, niacin, folate, and B12:Pauling was right, but for the wrong reason. Journal of Orthomolecular Therapy 2010;25(3):148-156
最近の研究は、この過酸化亜硝酸サイクルはミトコンドリア細胞膜への放射線障害により活性化される事を示しています。Zabbarova,I.and Kanai,A. Targeted delivery of radioprotective agents to mitochondria. Molecular Interventions.2008 December;8(6):294-302. See also Leach,J. et al. Ionizing radiation-induced, mitochondria-dependent generation of reactive oxygen/nitrogen. Cancer Research 2001May15;61(10):3894-3910.
しかし今までのところ、過酸化亜硝酸サイクルの阻止方法は放射線研究者の間で研究されていません。]

 現在研究者たちは、これらの酸化過程が粥状動脈硬化・糖尿病・自己免疫疾患・早老の原因の一部だと理解しています。[16] さらに活性酸素種はガン自体を発生させ促進することがあります。[17]

 放射線が原因となったフリーラジカルによる間接的な障害は、フリーラジカルにより直接損傷された細胞が他の別の細胞に化学的信号を送ることで、新たな反応のカスケード(一連の増幅されつつ進行する段階的反応)が引き起こされる時に発生します。[18]

2.細胞内脂肪のフリーラジカルによる損傷

 フリーラジカルは細胞内の脂質を損傷することがあります。その損傷は、ほぼ全体が脂肪から形成されている細胞膜に影響を与えることがあります。これらの膜は次のものを含みます。細胞を包む膜、細胞核を守る膜、細胞内の核以外の細胞器官を納める膜。
 ミトコンドリア(細胞のエネルギー工場)は実際にエネルギーをその膜上で産出します。したがって膜への損傷は細胞のエネルギー産出能力を妨げます。脂質(脂肪)へのフリーラジカルによる障害は「脂質過酸化」と呼ばれています。

 フリーラジカル作用のメカニズムを理解することは、放射線障害とサプリメントや薬用植物が障害を防ぐ力を、研究者が評価することを可能とします。
 たとえば放射線障害を評価する尺度の一つは、損傷された細胞内や体組織内の活性酸素種ROSの総量です。
 二つ目の尺度は脂質の過酸化量ですが、通常、脂質を損傷された細胞が作り出すある種の生化学的副産物の総量から評価されます。
 三つ目の尺度は放射線により殺された細胞の数や動物の数です。
(個々の研究の中ですべての尺度が使われるわけではありません。)

3.DNAへのフリーラジカルによる障害

 イオン化放射線が原因のDNA損傷の約60%は、放射線が細胞内部の水分を照射する際に形成される、過酸化フリーラジカルによって引き起こされると信じられています。[19]DNA損傷はガンとゲノム不安定性へと至ることがあり、これは突然変異の累積により引き起こされます。

 DNA損傷の尺度の一つはDNA内部に見られる一重鎖および二重鎖の切断数です。細胞は一重鎖の切断を簡単に修復しますが、二重鎖の切断はたやすく修復されはしません。二重鎖切断は細胞死の主要な原因の一つと考えられています。[20]
 もう一つの測定が可能な損傷は酸化グアニンの量です。グアニンはDNAを形成する核酸塩基の一つです。したがってグアニンの損傷はDNAの損傷を意味しています。(また酸化グアニンはガンがあることを示す生物マーカーです。)
 これ以外のDNA損傷の尺度は染色体異常と微小核の存在です。微小核は細胞内の余分な小さな核ですが、不完全なDNAを複製する過程で分離する染色体の断片から形成されます。
 螺旋破壊strand breakage、染色体異常、微小核は顕微鏡を通して見る事ができます。

4.ライニング細胞と骨髄への障害

 研究者はフリーラジカルとDNA損傷の兆候を探求することに加えて、他と比較にならないくらい放射線によって損傷されやすい二つのタイプの細胞を調べます。上皮あるいはライニング細胞と骨髄細胞です。たとえば消化器系の裏面を覆う細胞は放射線により簡単に損傷されます。
 [22 ある動物実験で死をもたらさない線量の放射線を一回照射したところ、腸ライニングの「甚大な変性」が生じました。それはマクロファージ・好中球・Bリンパ球およびTリンパ球の減少を含み、3週間持続しました。Garg,S. et al. Influence of sublethal total-body irradiation on immune cell populations in the intestinal mucos. Radiation Research 2010 April;173(4)469-478.]
この消化器系ライニングへの損傷は引き続き、吐き気、おう吐、体重減少、重篤な症例においては脱水症による死をもたらします。[23]

 骨髄細胞は血液細胞を産出します。骨髄細胞の損傷は血液細胞の損傷を引き起こし、そして血液細胞数の減少を引き起こすことがあります。
 [24 Dainiak,N. Hematologic consequences of exposure to ionizing radiation. Experimental Hematology 2002 June;30(6):13-28. またこの論文は白血病と骨髄ガンが原子力発電所事故による低線量放射線によって発生する可能性を論じています。]

 致死量の放射線を用いた動物実験では、しばしば線量は LD(致死量)50/30 と言うように算定されます。これは被験体となった動物の50%を30日後に殺す線量を意味しています。
 LD50/30の線量を使用した研究では、消化器系の内壁破壊による死は通常7日後から10日後に生じます。骨髄損傷による死は30日後に起きます。この既知のパターンは研究者が栄養素と薬用植物が放射線を防護する効果を測定することを補助します。

5.免疫系への障害

 酸化による障害は炎症性反応も引き起こします。炎症を測定する方法の一つは、腫瘍壊死因子αのような炎症性サイトカイン(化学的伝達物質)レベルを計測することです。
 腫瘍壊死因子αは急性炎症反応の兆候となり発熱と消耗を引き起こします。腫瘍壊死因子αはストレスホルモンを放出させる刺激となります。
 肝臓で腫瘍壊死因子αは心臓発作リスクの指標の一つであるC反応性タンパクの増加を引き起こします。また腫瘍壊死因子αは関節炎、ガン、アルツハイマー病と関連しています。[25]

 免疫系障害のもう一つの指標は、DNA転写を指令する伝達物質、核内因子カッパベータ(NFkB)です。核内因子カッパベータは生まれつき細胞内に不活性状態で存在し、必要に応じて活性化します。核内因子カッパベータは活性化すると身体の免疫系と炎症系を制御する400以上の遺伝子を活性化します。
 活性酸素種は核内因子カッパベータを慢性的に活性化します。慢性的に活性化した核内因子カッパベータは関節炎、心血管疾患、糖尿病のような炎症性疾患を引き起こします。
 また核内因子カッパベータはガン促進遺伝子を活性化します。[26] 放射線研究者は核内因子カッパベータと腫瘍壊死因子αの濃度上昇を、免疫系への放射線障害の指標として探ります。

6.線量反応係数(DRF)別称いわゆる線量緩和係数(DMF)

この数値は所与の物質の放射線防護レベルを伝え合うための道具です。たとえば a DRF or DMF of 2 は、被験体動物がある防護サプリメントを与えられている期間に与えられる線量が2倍になったとしても、被験体動物の放射線障害の程度が最初の線量の場合と同程度に留まることを本来は意味しています。
 [27 しかしこの数値が放射線防護物質間の意味のある比較を許すか否かについては意見の不一致があります。Beck-Bornholdt,H. Quantification of relative biological effectiveness, dose modification factor and therapeutic gain factor. Strahlenther Onkol.1993 January;169(1):42-47.]

7.酸化障害の修復

 また研究者は薬用植物と栄養素がここまでに述べた全種類の障害を防ぐだけでなく、修復する能力も調べています。
 例えば、細胞はそれ自体がDNA修復メカニズムを備えていますが、ある種の栄養素はこの修復過程に不可欠です。
 同様に細胞はグルタチオン系のような酸化障害を防ぎ修復する内部プロセスを持っています。(グルタチオンは身体によって作り出される、抗酸化物また金属トランスポーターとして作用するタンパクです。)グルタチオン系が機能するプロセスにも特殊な栄養素が必要です。
 放射線はある種類のビタミン類を枯渇させます。そこで適切なサプリメントによる補充がその失われた栄養素を回復させます。細胞膜の障害は適切な構成要素、主に脂肪酸が食品の中にあって利用可能な場合だけ癒されます。

8.放射性核種吸収への防護と身体からの放射性核種の除去

 最後に述べますが研究者は放射性核種吸収を防ぎ、また吸収されてしまった放射性核種を身体から除去する方法を探究してきました。
 あの日本の原子炉(福島第一)から放出された放射性核種は、放射性のセシウム・ヨウ素・プルトニウム・ストロンチウム・ウラニウムを含むかもしれません。これらの放射性核種が体組織に留まれば生涯を通してイオン化放射線を発する内的源になるでしょう。なぜならこれらの放射性元素は30年から数100万年の半減期を有するからです。

(以上訳  次回は放射線防護 栄養素・サプリとその作用メカニズムです。少し時間がかかるかもしれません。お急ぎの方は以前のサプリについての投稿を参考にして下さい。
 http://www.asyura2.com/11/genpatu10/msg/843.html

 

 
  

    

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コメント
 
01. 爺さん 2011年8月22日 15:26:01: pkMRoq8j2xu8g : Cbop69Hk0E
また間違えました。
私の場所の放射線量は0.12くらいです。
某温泉の饅頭食らって、胃の膨満間が1週間抜けません。
それとも知らずに食った栃木製のゴマ煎餅か。
頭もやられたかな。
http://its-alimentary.com/blog/?page_id=255

02. 2011年8月22日 18:34:14: SW0jFfF722
非常に有益な投稿、心から感謝します!

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