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マウス低線量被曝実験とヨウ素131薬追跡調査とLNT仮説
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/663.html
投稿者 浅見真規 日時 2011 年 11 月 25 日 04:59:04: AiP1TYI88G3dI
 

[ マウス低線量被曝実験とヨウ素131薬追跡調査とLNT仮説 ]
http://masanori-asami-hp.web.infoseek.co.jp/Fukushima1NPP/doubt_LNT.htm
*****
1. LNT仮説が不完全性である可能性

遺伝子修復酵素の存在により、単なる被曝線量以外に被曝の態様がダメージに影響する可能性が推測され、LNT仮説(Liner Non-threshold Theory: 「閾値無しの直線仮説」)が不完全な可能性が考えられます。実際、そのような実験もあるようです(注1)。

2. マウス低線量被曝実験はLNT仮説以上の余命短縮効果を示唆する。

環境科学技術研究所によるマウスの低線量被曝実験[S. Tanaka他(2003)](注2-1)(注2-2)の結果の素のデータは低線量被曝ではLNT仮説よりも大きな余命短縮効果を示唆しています。

上記の表を模式的なグラフで表すと下のグラフのようになります。

ただし、統計的にはマウスの数が不十分なため「有意」ではないとされてます。そのため、科学的議論の基礎とするには統計的不確実性が大きすぎるのです。しかし、マウスの数が全く少数たとえば10匹とかではない事とオス・メス共に同様の傾向を示している事から、政府がはるかに多くのマウスを使った実験を実施していれば統計的に「有意」な結果が得られた可能性が高いのです。言い換えると、政府の怠慢によって統計的に「有意」な結果が得られなかった可能性が高いのです。

これを法的に考察すれば、政府が十分な数のマウスで実験し、かつ、統計的に「有意」な否定的結果が得られない限り、福島第一原発事故によって低線量被曝した被害者は統計的に「有意」とみなして訴訟上の証拠としうると考えるのが妥当です。

3. ヨウ素131薬被投与成人患者追跡調査は40ミリシーベルトの内部被曝で固形癌死亡率減少を示唆する。

放射性ヨウ素131薬の投与を受けた患者のアメリカでの追跡調査の研究であるRon E, et al. (1998)の素のデータによれば、多くの固形癌は7mCi(注3)未満(259メガベクレル未満)で死亡率が若干減少しています。細胞分裂が盛んな癌細胞は通常細胞より被曝に弱いので既存の微小な癌細胞群が低線量被曝で活性を低下させるからだと私は推測します。尚、通常細胞も被曝でダメージを受けるため固形癌以外の要因で余命減少は起きると私は推測しています。ただし、統計的には人数が不十分なので「有意」とは言えないので非科学的推測です。

(JAMAホームページ掲載の)Ron E, et al. (1998)
http://jama.ama-assn.org/content/280/4/347.long

(同上、table7)

http://jama.ama-assn.org/content/280/4/347/T7.large.jpg

上記のtable7で、7mCi未満(37メガベクレル)のCLLとnon-CLLが白血病に応します。

分類区間の平均値で考えると3.5mCi (注3) 程度です。放射性ヨウ素131を利用する医薬品ヨウ化ナトリウム・カプセルの添付文書(注4)によれば1mCiすなわち37MBqのヨウ素131投与は11.5mGyすなわち11.5mSvの全身吸収線量に相当(注5)するとありますので、3.5mCiは約40ミリ・シーベルトに相当します。Ron E, et al. (1998)では死亡率が示されてますが、発症率が死亡率とほぼ比例すると考えると下の模式的グラフになる可能性を示唆しています。

*****
(注1) 下記の「工作blog」の記事「低線量被曝って危ないんじゃないの?」参照
http://d.hatena.ne.jp/aljabaganna/20110720

(注2-1) 日本語解説は下記の高度情報科学技術研究機構HP記事参照
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-02-08-09

(注2-2) 英語abstractは下記のBioOne Online記事参照

S. Tanaka, I. B. Tanaka, S. Sasagawaa, K. Ichinohea, T. Takabatakea, S. Matsushitab, T. Matsumotoa, H. Otsua, and F. Sato 著

[No Lengthening of Life Span in Mice Continuously Exposed to Gamma Rays at Very Low Dose Rates]Radiat.Res.160,376-379(2003)
http://www.bioone.org/doi/abs/10.1667/RR3042?journalCode=rare


(注3) 1mCiは37メガ・ベクレル
wikipedia「キュリー」参照

(注4) 医薬品医療機器情報提供ホームページ資料参照
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400022_4300003M5037_1_12.pdf

(注5) ICRPやECRRのヨウ素131の実効線量計数による線量より射性ヨウ素131を利用する医薬品ヨウ化ナトリウム・カプセルの添付文書の全身吸収線量の数値の方が妥当である事については、下記の記事参照。

[ ICRPもECRRもヨウ素131の実効線量係数を過大評価している ]  

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コメント
 
01. 浅見真規 2011年11月25日 05:23:38: AiP1TYI88G3dI : OKC68Shlks
NHKのサイエンスZERO「低線量被ばく 人体への影響を探る」でも
環境科学技術研究所によるマウスの低線量被曝実験[S. Tanaka他(2003)]が
紹介されたのですが、素のデータの表1は紹介されなかったようです。
そのためNHKサイエンスZEROだけ見ると20ミリシーベルト被曝での
余命短縮傾向(ただし「有意」ではない)には気づかないようになってます。


NHKサイエンスZERO「低線量被ばく 人体への影響を探る」は
デイリーモーションへのPMG5投稿動画の17分30秒以降


02. 浅見真規 2011年11月25日 05:30:13: AiP1TYI88G3dI : OKC68Shlks
人間とマウスでは寿命の長さが全く異なりますが、余命減少率が同程度と仮定
すれば、20ミリシーベルト被曝男性で余命が0.76%短くなり、20ミリシーベルト
被曝女性で余命が1%短くなる事に対応します。(尚、マウスの実験自体が統計的に
「有意」でない事にも留意してください。)

03. 浅見真規 2011年11月25日 05:40:35: AiP1TYI88G3dI : OKC68Shlks
40ミリシーベルト程度の被曝で癌発症率が若干下がっても、癌以外の要因で余命が
短くなれば、ホルミシス効果ではありません。
低線量被曝の場合、癌発症率だけで考えると原発推進派に不当に有利な結果に
なる可能性が高いので、余命減少率で考えるべきです。

04. 2011年11月25日 09:26:00: gx7dVGZ6VU
ネズミと人が同じ結果になる保障はない。
常識で考えても放射線は体に悪い。

05. 浅見真規 2011年11月25日 13:08:05: AiP1TYI88G3dI : OKC68Shlks
>>04
人間もマウスも脊椎動物で、しかも哺乳類です。
もちろん、寿命の長さは大幅に異なりますので定量的効果は異なる可能性も十分に
ありますが、定性的効果は同じ場合が多いと思われます。この場合は、低線量被曝
での余命減少がLNT仮説より少し大きくなる事は人間もマウスと同じだと思ってます。

尚、さらに、私は被曝による余命減少日数は全く異なるとしても、余命減少率
については人間もマウスも類似してる可能性も大いにあると思ってます。


06. 浅見真規 2011年11月25日 13:09:31: AiP1TYI88G3dI : OKC68Shlks
続編スレを立てましたのでよろしく。


[ 低線量被曝の方が高線量被曝より悪影響の強い現象の存在の可能性 ]
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/667.html


07. 浅見真規 2011年11月25日 13:26:06: AiP1TYI88G3dI : OKC68Shlks
語句の訂正

(誤)
>マウス低線量被曝実験

>マウスの低線量被曝実験


(正)マウスの被曝による余命減少効果確認実験

*****
低線量だけでなく高線量被曝の実験もしており表現が不適切だったので訂正
します。


08. 2011年11月26日 08:44:21: sdPWRZJYDI
>03
なるほどね。
そういう論点もありましたか。
よく調べて下さいました。

また、都合の悪い結果に対しては、「有意でない」領域から出られないように、
学問以外的の総動員をかけるんですなー!
ストロンチウム計測法にイチャモンつけたやり方に、似てる。


09. 2011年11月26日 09:00:12: FZ5Us6ScQQ
>>05さん

あなたは、相も変わらず論理破綻した議論を平気で行っていますね。

>>寿命の長さは大幅に異なりますので定量的効果は異なる可能性も十分に
ありますが、定性的効果は同じ場合が多い

と言いつつ、

>>私は被曝による余命減少日数は全く異なるとしても、余命減少率
については人間もマウスも類似してる可能性も大いにある

と言っている。後者の推論は、定量的効果が同じでなければ、成立しません。

あなたがここで真に言いたいことは、「平均寿命から考えると、マウスと同じだと仮定すれば、低線量被曝は大したことでもないですよ」と言うのが本音ではないのですか?

私は、遺伝子や個々の細胞その物への放射線の影響には定性的な意味で大差はないが、個体への影響は、システムが複雑な方が、はるかに大きいのではないかと思いますよ。つまり、低線量被曝こそが、定量的な大差をもたらす余地がある訳ですよ。

ですから、マウスの結果は、人への影響を考える上で、過大評価すべきものだと思いますよ。いずれにしても、あなたの目論見は成功しませんよ。


10. 浅見真規 2011年11月26日 11:50:39: AiP1TYI88G3dI : OKC68Shlks
閲覧者の方へ、

>>09は日本語の読解力の無いか、もしくは意図的に曲解して私に粘着する荒らし
です。

無視される事を推奨します。


11. 2011年11月26日 14:03:36: FZ5Us6ScQQ
>>10,

あなたが何を言おうが、コメントを見た人は、何が書かれているか分かりますよ。

あなたが、何かを推奨すれば、他の人がそれに従うと信じるに足る権威があると自分で思っているのですね?

私は、ただ、たぶらかし、インチキやねじ曲がったことが嫌いなだけですよ。


12. 一般人ですが 2011年11月26日 14:33:12: SosnEHQUdS3.k : Lobct0YN0U

ひとまず表1を正しいとして…
マウスと人間では細胞の分裂周期が違うはずですが(低線量被曝の積分量が違う)

サイエンスZEROでは、補正された値で放送されていたのでしょうか?


13. 浅見真規 2011年11月26日 14:36:01: AiP1TYI88G3dI : OKC68Shlks
私の>>05の人間の被曝による余命減少比率予想はICRP資料とLNT仮説による
余命減少計算値より、はるかに大きなものです。

(過小評価だと粘着する者>>09がいたので下記の参考資料を示しておきます。)

*****
参考資料紹介

岡敏弘・福井県立大学教授がICRPの資料とLNT仮説に従って人間の余命損失を
計算した結果によれば、10mSv被曝による余命損失はわずかに2.6日です。

[放射線リスクへの対処を間違えないために](横浜国立大学HP)
http://gcoe.eis.ynu.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2009/10/jjj1.pdf



14. 浅見真規 2011年11月26日 14:51:09: AiP1TYI88G3dI : OKC68Shlks
>>12
>サイエンスZEROでは、補正された値で放送されていたのでしょうか?


値は示さずグラフ表示してただけです。>>01でデイリーモーション動画のurlを
書き忘れてました。

NHKサイエンスZERO「低線量被ばく 人体への影響を探る」は
下記urlのデイリーモーションへのPMG5投稿動画の17分40秒以降です。
http://www.dailymotion.com/video/xme3pd_20111117-yyyyy-yyyyyyyyy_news

阿修羅でもgataro 氏が紹介されてました。
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/527.html


15. 爺さん 2011年11月26日 18:05:07: pkMRoq8j2xu8g : WiwIGDRtLs
大雑把な私には、この表を見る限り、浅見さんと09さんの主張の違いが分かりません。浅見さんは有意でない所には示唆と言っているし。

まさか浅見さんが、人間の1日とネズミの1日を文字通り同じと考えるとも思えないし。

2ちゃん群馬県民専用板で、医者と放射線技師らしいのが、やたらと「甲状腺のこの間の被曝量は影響なし」と書きなぐっていたので、興味を持って読んだのですが。


16. 爺さん 2011年11月26日 18:13:42: pkMRoq8j2xu8g : WiwIGDRtLs
浅見さん、面白いから積分率計算して下さい。
「一般人ですが」さん、知ってるなら計算して投稿してくれれば、みんな喜ぶと思います。

17. 2011年11月26日 19:36:43: FZ5Us6ScQQ
>>13

あなたは、どこまでも論理矛盾を平気で無視するのですね。
あなたの持ち出した参考資料なるものをあなた自身が否定しているのではないですか?それを持ち出して、自分は過大評価しているのだと言う子供だましの議論が通用しますかね?

マウスの実験は実験事実だから、否定しようがありません。あなたがその解釈において過小評価していると、私は批判している訳です。あなたの持ち出した参考資料なるものは、「土俵が違う」ので何の参考にもなりません。

定性性と定量性の意味を混同している点で、すでにアウトです。
私の言っていることは、爺さんには解らないのですかね?

過大評価していると言いつつ、厳密な意味での定量性を無視し、自分に都合よく恣意的な議論を展開するため(過小評価のため)、定性性しかないところに自分で否定した定量性を当てはめて、それを定性的だと言って憚らない無神経さ或いは意図的たぶらかしは、止めた方が良いですよ。

普通に科学が解る人には、あなたのインチキさはすぐに解ります。


18. 爺さん 2011年11月26日 22:29:24: pkMRoq8j2xu8g : dtfpKcxjNM
すみません 寿命短縮/蓄積線量 で勝手に解釈していました。

19. 浅見真規 2011年11月27日 11:04:51: AiP1TYI88G3dI : OKC68Shlks
>>15(「爺さん」さん)

>浅見さんは有意でない所には示唆と言っているし。


そうです。科学的な論理の帰結でなく私の主観的印象が混じってるので「示唆」と
表現しました。


>>17(日本語の読解力がないか意図的に曲かいする粘着荒らし「FZ5Us6ScQQ」)

>普通に科学が解る人には、あなたのインチキさはすぐに解ります。


荒らしにレスすると調子に乗るのでレスしたくないですが、他の閲覧者の方の
誤解防止のためにコメントします。

このスレでの私の主張は「有意」でない統計的データに依拠してるので
客観的主張ではありません。

しかし、低線量被曝の影響を論ずる場合、統計的有意性の壁に阻まれ、
往々にして客観的な議論が困難になります。

そのため、統計的有意性にとらわれずに私の予想を述べたのであって、
客観性はないものの、全く非科学的とまでは言えないと思ってます。

科学分野の「仮説」や数学分野の「予想」に似たようなものと思ってください。

ただ、科学分野の「仮説」や数学分野の「予想」で研究者から敬意を払われる
のは、多くの場合、その分野の大学者の立てた「仮説」や「予想」ですので、
私のような門外漢が指摘しても軽視されるのは已むをえない事だとは思います。


20. 2011年11月27日 12:27:03: FZ5Us6ScQQ
>>19

私が統計的有意差のことを言っている訳でないことを知りながら、どこまでも論理のすり替えを行うあなたのやり方は、既に多くの人の目に触れたことでしょう。私は、定量性と定性性をすり替えたあなたのやり方を批判しているだけです。

やはり、あなたは科学オンチの人をたぶらかすためだけに、日々広報活動を行っているように見えます。私は、あなたのたぶらかしに騙される人は多くないと思いますよ。さて、次はどんなすり替えをやるのですかね?


21. 2011年11月27日 23:52:34: zjJGMS0jGI
ふーん、放射線学ってベクトルの元素を究めつくさないとだめなんだ。
神より凄いね。
永遠に科学になれないや。都合がいいね。

22. 2011年12月13日 16:05:08: 86Ev8XAvlk
>>09

>>>>私は被曝による余命減少日数は全く異なるとしても、余命減少率については人間もマウスも類似してる可能性も大いにある
>>と言っている。後者の推論は、定量的効果が同じでなければ、成立しません。

??訂正的効果で成立すると思われるが。
定量的効果が同じでなければ、余命減少日数は同じにならないけどね。

ほんとに荒氏だね。


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