★阿修羅♪ > 経世済民74 > 450.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
ユーロ危機での政策の背景、日本のとる道など(下の投稿のコメント欄のレスになります)
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/450.html
投稿者 よしゆき 日時 2011 年 12 月 15 日 17:49:02: .fHdROTysEMxI
 

(回答先: ユーロ遠い安定 投稿者 あっしら 日時 2011 年 12 月 15 日 02:12:29)

あっしらさんへ。

以前、【ブレア元英首相:福祉・年金など社会保障や公的サービスを本格的に切り捨てていく契機が「ユーロ危機」と語る】
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/381.html
のコメント欄にてレスポンス頂きありがとうございました。

勉が足りず、ご投稿を咀嚼する事と自分の考えや質問をまとめる事に時間がかかり、レスが遅くなって申し訳ありません。
間の抜けたタイミングで大変恐縮ですが、「不明の点があれば補足をさせていただきますので、レスしていただければと思っています。」と言うお言葉に甘え、こちらにて何点かまたご質問をさせてください。

【引用】
日本やドイツであれば、産業力が優っているので、そのような状況でもインフレが亢進する可能性は低いのですが、貿易収支が赤字の国々は、そのような政策が高いインフレにつながっていきます。

【質問】
・日独の産業力が優れているとは、貿易黒字額(経常収支?)が一定以上あるからと言う意味でしょうか?
・それとも資本財分野での競争力が優れているため、輸出額に占める自国内で付加価値分が多いからと言う意味でしょうか?
・それとも、貿易とは全く別の観点で測られるものなのでしょうか?

※今回、下記にあるあっしらさんの以前の投稿を参考にさせて頂きました。

貿易収支の新しい理解:日本経済は輸出に15%も支えられている!:韓国や中国が苦しい経済論理
http://www.asyura2.com/0406/dispute19/msg/338.html

【引用】
インフレは、経済成長が見込めないなかでカネにしがみついている金融資産家にとって許し難い経済状況です。

【質問】
素人考えですと、今後の経済がインフレに動く事が分かるのであれば資産を現金・債券から土地・株・パテント・貴金属等に移せば事足りる様な気がします。
金融資産家という位ですから、金貸し(銀行家)が主体なので現時点で手持ち資産に占める現金や債券の比率は高いと思うのですが、簡単には転換出来ない事情があるのでしょうか?

【引用】
米国におけるこの間の金融利得も、世界から流入するドル資金をてこに、ITバブル→住宅バブルと詐欺的な手法で得ようとするもので、戦後70年頃までのように経済成長をよりどころにその上前をはねる(貸し付け利子や株式価値の上昇)とは根本的に違っています。

先進諸国は、産業資本が国民経済レベルで成長する70年までの“華やかな時代”を経て、金融資本が手練手管でカネを稼ぐ“疎ましい時代”を過ごしてきましたが、現在はそれさえ困難な時代になりつつあります。

【コメント&質問】
金融家にとって、新興国に対しては経済成長の上前をはねる手法が有効で、先進国に対しては他人の持ち分を奪うしか無いと言う内容だと受け止めています。
その上でですが、金融家にとって新興国と先進国の条件の違いは何になるのでしょうか?
経済成長自体は、先進国も途上国に劣るとはいえ(日本以外は)緩やかな成長を続けて来ましたし、今後も技術の発展や生産性の上昇を基に経済成長は可能な様な気がいたします。

経済成長を遂げる上での新興国と先進国の条件の違いは、途上国側は産業資本を移植すれば良いので、上手くやれば相当なスピードでの経済発展が可能である事。それに対して先進国側は研究や技術開発を行わなければ経済成長が難しく、発展のスピードも緩やかなものになる、、と言うスピードの違いに現れている様に思えます。

金融家にとって成長の上前のはねる手法が使えるかどうかは利息や利潤の回収を超える経済成長のスピードが重要と言う事になるのでしょうか?
(例えば年率6%以上とか?或は利子率・利潤率・インフレ率・経済成長率で関数がある?)
それともスピード云々の問題ではなく、国際的な利潤の獲得不可能性(アメリカが貿易赤字を減らす?)から、先進国に置いては投資が減り、そもそも経済成長も起らないので上前をはねる手法は通じない、、と言う話しになるのでしょうか?

【引用】
世界支配層は、新興国に対しては産業的成長から得られる利益を期待していますが、先進国に対しては、公的債権(国債保有など)から得られる利益を期待するしかないと考えているはずです。

【コメント】
「世界支配層に露骨に喧嘩を売らずに如何に日本の国益を追求するか?」を考えた時に上記の内容は示唆に富んでいる気がします。

日本国内の内需は、農業・医療・教育を中心にのらりくらいと増やしつつ、外需の部分は新興国向けの対外投資を積極的に行い、新興国が「普及品の組立→普及品の基幹部品や素材→普及品工作機械」と産業成長出来る様にして(それに併せて現地の市場・需要も大きくなる)、それに合わせて国内からは基幹部品や素材、工作機械を輸出し外需を稼いでいく。
日本国内では先端分野の基幹部品や素材、工作機械の製造と"手技"を含めたその開発に勤しみそこだけは守り続ける。
※テレビ等の普及品の組み立てはもう捨てる。

上記の(以前あっしらさんからアドバイス頂いた)産業政策は、選択とタイミングを間違えなければ、ある程度国際金融家の面々に喧嘩を売らずに日本の国益を追求出来る方策の様な気がします。  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. あっしら 2011年12月16日 17:17:37: Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI

よしゆきさん、こんにちは。

いただいたレスポンスに対する説明です。


■ 強い産業力とインフレ率

 インフレ率は、生産性の上昇を基礎に、輸出入量(消費財)の変化と購買力(総需要)の変化に規定されながら変動します。

 基本要素である生産性の上昇は、デフレ要因です。
 輸出入に関しては、消費財に限定すると、輸出増加はインフレ要因、輸入増加はデフレ要因になります。資本財や中間財は、生産性を高めるのでデフレ要因になります。
 購買力の増加はインフレ要因で減少はデフレ要因ですが、供給活動に寄与しない赤字財政による購買力の増加は大きなインフレ要因となります。

 日本やドイツなど強い産業力を基盤にする国民経済は、本質的にデフレ傾向に置かれます。
 産業力が強いとは、他の諸国に比べ、賃金水準を度外視しても、投入された労働力によって産出される財貨が多い(生産性が高い)状態が続くことを意味します。
 賃金を生産性上昇に見合ったレベルに引き上げればデフレにはなりにくいのですが、財貨の消費や保有は量的に制約されるものですから、サービスなど他のものに支出が向けられる傾向が強まります。これが、成熟段階でも国民が広く安定的な収入を得られる基礎論理です。

(私が子どもだった時代は自家用車があるうちは金持ちで、今の地方のふつうの家のように、2、3台、家族が多ければ5、6台も車があるといった状況は思い浮かべることもできませんでした)

 賃金アップは利益減ですので、ミクロ論理で動きやすい企業は、賃金アップよりも輸出の増加を目指します。輸出増加は、給与を支払う一方で生産した財貨のうち外に出て行く割合が増えることなので、デフレ緩和もしくはインフレ促進の要因になります。

「貿易黒字額(経常収支?)が一定以上ある」というのは上記の論理の結果で、「資本財分野での競争力が優れているため、輸出額に占める自国内で付加価値分が多い」というのは、産業力の強さの基礎ですから、両方とも関係があるといえます。


■ インフレと金融家

【質問】
「今後の経済がインフレに動く事が分かるのであれば資産を現金・債券から土地・株・パテント・貴金属等に移せば事足りる様な気がします。
金融資産家という位ですから、金貸し(銀行家)が主体なので現時点で手持ち資産に占める現金や債券の比率は高いと思うのですが、簡単には転換出来ない事情があるのでしょうか?」


【コメント】
 現金性資産と土地・貴金属・株式などの実物資産を比較すると、実物資産はそのままでは支払い手段にはならない、株式は別として利息を生まない、必要に迫られて大量に換金しようとすると値下がりを引き起こす可能性があるなどで問題があります。
 何より、インフレでも実質価値が保存されるなら問題ありませんが、経済成長を伴わないインフレは、実物資産の保有が現金を保有し続けるよりも価値の毀損が少なくて済む程度にしてしまう可能性があります。

 それに比べてデフレは、デフレ自体が利息であり、+約定利息で、保有現金性資産を確実に実質価値レベルで増大させてくれる経済状況です。

 金融家がどちらの経済状況を望むかは明瞭だと思います。


■ 金融家と新興国&先進国

【質問】
「金融家にとって新興国と先進国の条件の違いは何になるのでしょうか?
経済成長自体は、先進国も途上国に劣るとはいえ(日本以外は)緩やかな成長を続けて来ましたし、今後も技術の発展や生産性の上昇を基に経済成長は可能な様な気がいたします」


【コメント】
 先進国の“成熟性”とは、生産設備に代表される資本形成の増加率がゼロに近づいている状態を意味します。

 資本形成の絶対量ではなく増加率の問題で、(高度)成長期は、資本形成がぐんぐん増加していく状況を意味します。

 この資本形成には膨大な資金が必要なので、企業は積極的な借り入れでそれを賄います。これこそが、金融家の大きな利益源だったわけです。

 成熟期は、これまでの経済成長で蓄積した資本(実物)を更新していく程度で、資本形成の絶対量はそれほど増えません。(これが、「利潤なき経済社会」でもあります)

 さらに、積極的に設備投資を更新する優良企業は、手持ち資金が豊富であったり、市場からの資金調達が可能だったりで、金融家から融資を受けなくても設備を更新することができます。


 強い産業力を基礎にしている日本は、「選択とタイミングを間違えなければ、ある程度国際金融家の面々に喧嘩を売らずに日本の国益を追求出来る方策」があると考えています。



  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民74掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民74掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧