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3月12日未明の事態急変
http://www.asyura2.com/11/senkyo111/msg/389.html
投稿者 ぽん太 日時 2011 年 4 月 10 日 11:42:51: Ffr/VKjpA5IKQ
 

(回答先: 菅は、3月12日未明にベントの指示などしていない。 投稿者 ぽん太 日時 2011 年 4 月 10 日 05:27:14)

前投稿で書ききれなかったが、3月12日未明、5時44分までに何が起こったのか、公表資料から見ておきたい。

3月12日午前3時12分の枝野会見を見ると前投稿で紹介したとおり、政府は東京電力にベントをこの記者会見まで待たせた。政府は、記者会見終了後(午前3時30分ぐらいか)すぐにでもベントが始まると考えていたようだ。多分、ボタンを一つ押すか、バルブと一つ開ければすぐ処理が済むと考えていたのではないか?そして午前中、菅が視察することには事態は収拾に向かっていると考えていた節がある。
(もちろん、よく言われているように、菅が、3時まで待たせたのなら、あと4時間ぐらい待たせて、7時にベントすればいいと指示した可能性もあるが、公表資料からそれは見えてこない。)

ところで、ベントだが、政府はそれ程危険なこととは考えていなかった。
同じ3月12日午前3時12分枝野記者会見から、
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4477.html

会見開始後01分38秒頃
「この作業に伴い原子炉格納容器内の放射能物質が大気に放出される可能性がありますが、事前の評価ではその量は微量と見られており海側から吹いている風向きも考慮すると現在とられている発電所から3k以内の避難10k以内での屋内待機の措置により住民の皆様の安全は、十分に確保されており落ち着いて対処いただきたいと思います。既に21時23分に官総理が発した避難指示に沿って半径3km以内の避難は完了をいたしました。この避難指示の内容に変更はありません。従って現地の住民の方々は、自衛隊、警察、自治体などの指示に冷静に従っていただきたいと思います。」

ところが、そのベントは、ボタンを押してすぐ何とかなるようなものではなかった。実際にベントが行われたのが、3月12日午後になってからであることがそれを図らずも証明している。

経産省発表資料
「1 号機の格納容器内圧が上昇しており、圧力減尐のために蒸気の放出を開始した。(12 日14:40)」
http://www.meti.go.jp/press/20110312011/20110312011.pdf

NHKによれば以下のようなことをしていたようだ。
3月12日 6時18分 NHK報道
原発の空気放出 見通し立たず
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110312/k10014616851000.html

「東京電力は、福島県にある福島第一原子力発電所1号機について、原子炉が入っている格納容器内の圧力が高まっているため、容器内の空気を外部に放出する計画ですが、周辺地域で停電が続いているため、放出に向けて装置を動かすのに電気が確保できず、放出する見通しは立っていません。東京電力は、容器内の放射性物質が大気中に放出された場合でも、その量は微量とみられるとしています。」

政府の説明では、記者会見終了時の3時30分頃から措置に入っているはずだったが、実際はそんな簡単なものではなかった(設計上は、簡単なものだったのだろうが、悪条件が重なった)。そうこうするうちに、原子炉が危機的な状況になっていく

東京新聞3月28日
「十二日午前一時前には1号機の原子炉格納容器内の圧力が異常上昇。四時ごろには1号機の中央制御室で毎時150マイクロシーベルトのガンマ線、五時ごろには原発正門付近でヨウ素も検出された。」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2011032802000041.html

午前2時現在
「1号機の格納容器内圧が上昇しており、設計値400kPaのところ、600kPa程度まで上昇している可能性がある。」
http://www.meti.go.jp/press/20110312002/20110312002.pdf

午前4時30分現在
「1号機の格納容器内圧が上昇しており、設計値400kPaのところ、840kPa程度まで上昇している可能性がある。」
http://www.meti.go.jp/press/20110312003/20110312003.pdf

そして、4時40分頃から放射能が顕著に漏れ始める。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11031214-j.html

5時44分、とうとう早朝にもかかわらず、10k圏内の人々にも避難指示がでる。午前3時の会見の時には、ベントなら3kで大丈夫と言っていたにもかかわらず、2時間ちょっとで逃げろという。前日11日の夜10時前の枝野会見では、さらに以下のように述べていたから相当慌てていることがわかる。
「3kから10kの皆さんについては室内で退避をして下さいということでございます。逆に動かれると混乱が生じてかえっていろいろなリスクが生じますのであくまでも3k以内の方々がそこから退避をしていただきたいということです。」http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4473.html

この点について、12日午前10時頃の官房長官記者会見では以下のように説明。
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4480.html
「福島第一原子力発電所に関しましては、一号機の原子炉格納容器の圧力が高まっている恐れがあることから、本日午前5時44分に総理から新たに半径10k圏内の住民に10k圏外に避難するよう指示がありました。」
「それぞれの状況に応じて必要な範囲の指示をしてきております。圧力の上昇で先ほど一号機で圧力を降下させる措置の実施ができたと申し上げましたが(この時点では圧力は実は降下していなかった。降下したのは12日14:40(筆者注))、そのことを実施する前提で3k圏内からの退避をお願いしていたところでありますが、同時にこの圧力を降下させるための措置の実施と圧力の上昇のスピードとを見ながら万一の状況に備えて10kからの範囲の人にも退避をしていただくと、こういう指示をしたと経済産業省あるいは保安員から聞いております。」

つまり、ベントだけなら3キロで大丈夫だと思っていたけれど、圧力が上がっているためベント以外の危険性も考える必要がある。そうすると10k圏内も危ないと判断したといっている。

ところで、東京電力がベントに抵抗していたと言う話に戻るが、上述したように、既に午前2時現在「1号機の格納容器内圧が上昇しており、設計値400kPaのところ、600kPa程度まで上昇している可能性がある。」という状態であった。べントしなければ格納容器が破裂するおそれがある(そして実際に破裂した)というのに、ベントをためらうどんな動機が東電にあるというのだろうか。

東京電力の手際が悪かったというのは、もちろん最大級に攻められるべきだが、菅の武勇伝に結びつく話ではない。

少なくとも放射能が10キロ避難指示を出した時点で現地視察などやめるべきであった。現場は大変な状態になっていたことは想像に難くない。しかし、なぜか強行。

そのような状況のところに乗り込んでいっていったい何をするつもりだったのか?放射能などものともせず、命を捨てる覚悟で、自らバルブを開けに原子炉に突入していたのなら、武勇伝もいいだろうが、でっち上げ武勇伝はやめにしてもらいたい。
 

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