★阿修羅♪ > 原発・フッ素22 > 127.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
文部科学省がヨウ素129を調査する理由の可能性その2 (EX-SKF-JP) 
http://www.asyura2.com/12/genpatu22/msg/127.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 3 月 18 日 14:49:41: igsppGRN/E9PQ
 

文部科学省がヨウ素129を調査する理由の可能性その2
http://ex-skf-jp.blogspot.jp/2012/03/blog-post_9086.html
Saturday, March 17, 2012 EX-SKF-JP


昨日のポストでお話した私の妄想http://ex-skf-jp.blogspot.jp/2012/03/blog-post_17.htmlの続きですが、文部科学省が半減期が1500万年以上もあるヨウ素129を土壌サンプルから検出を行っている理由がもう一つ、思い当たりました。

読者の方がコメント欄でチェルノブイリに触れていらっしゃったので、チェルノブイリ事故ではこの核種は検出されていたのか、されていたとしたらどのように解釈され、使われていたのだろうか、と思ったわけです。そこで早速検索を掛けてみると、このような論文が見つかりました。

2002年12月に"Science of the Total Environment"誌に発表された、デンマークとチェコの研究者による論文http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0048969702005466で、概要に次のような記載が:


Soil samples from areas in Belarus, Russia and Sweden contaminated by the Chernobyl accident were analysed for 129I by radiochemical neutron activation analysis, as well as for 137Cs by gamma-spectrometry. The atomic ratio of 129I/137Cs in the upper layer of the examined soil cores ranged from 0.10 to 0.30, with an average of 0.18, and no correlation between 129I/137Cs ratio and the distance from Chernobyl reactor to sampling location was observed. It seems feasible to use the 129I/137Cs ratio to reconstruct the deposition pattern of 131I in these areas.

チェルノブイリ事故によって汚染されたベラルーシ、ロシア、スウェーデンの地域の土壌サンプル中のヨウ素129を放射化学中性子放射化分析、セシウム137をガンマ分光法によって分析し、比率を調べた。土壌表層部のヨウ素129・セシウム137の原子比率は0.10から0.30、平均が0.18で、この比率はチェルノブイリ原発からの距離に関係なくほぼ一定しており、当初のヨウ素131の拡散、沈降状況を再現するのにこの比率が使用できると思われる。

つまり、文部科学省が今になってヨウ素129の土壌中の濃度を検査させているのは、セシウム137との比率を出して事故初期のヨウ素131の拡散・沈降状況を再現しようとしているのではないか。

事故初期、日本政府がしたことは皆様もご存知の通り、「安全」を連呼することでした。事故初期の土壌サンプルでヨウ素131を測ったのは、3月下旬にIAEAが飯舘村の土壌を測ってキロ当たり2千万ベクレルあった、と発表した以外に記憶がありません。文部科学省がヨウ素131の実測を行ったのは6月になってからで、結果を発表したのは9月になってからhttp://radioactivity.mext.go.jp/ja/distribution_map_around_FukushimaNPP/0002/5600_0921.pdfでした。

そこで、半減期が非常に長いヨウ素129を測ることによって遅ればせながらヨウ素131の初期の拡散の実態をより正確にしよう、という文部科学省の目論みなのか。相変わらず素人の妄想の域を出ませんが、こっちのほうが可能性は高いかも知れません。

但し、上述の研究概要でも察することが出来るように、万一セシウム137との比率が「一定」でない場合、ヨウ素131の飛散分布状況の推定に使うことが出来ない可能性もあるのではないでしょうか。その場合、今度は比率が一定でないのはなぜか、という疑問が出てきます。偏在するヨウ素129がどこから出てきたのか−どの原子炉あるいは使用済み燃料プールか−を知る手がかりとなるのかもしれません。

ともあれ、文部科学省がヨウ素129の情報を発表するのはいつになるのでしょう。

============================

なお、飯舘村でヨウ素131が土壌からキロ当たり2000万ベクレル検出されていた件、お見逃しになっていた方のために再掲しておきます。2011年4月1日付け共同通信です。


IAEA、検出はヨウ素 測定値を2千万ベクレルと修正
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011040101000115.html

 【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)は3月31日、福島第1原発の北西約40キロにある避難区域外の福島県飯館村の土壌からIAEAの避難基準を上回る値が検出されたとした放射性物質は、半減期の短いヨウ素131で、測定値は1平方メートル当たり約2千万ベクレルだったと修正した。

 IAEA当局者は30日の記者会見で、約200万ベクレルとしていた。数字を取り違えたとみられるが、IAEAは独自の避難基準の2倍に相当する事実は変わらないとしている。

 測定日は3月後半で、ヨウ素131の半減期は約8日。当局者は「検出された値は限られた試料に基づいた初期評価で、追加調査が必要」と話している。

 一方、日本の原子力安全委員会は31日、国内では土壌でなく空間放射線量を指標にしていると説明。原発から半径20キロを「避難」、20〜30キロを「屋内退避」とした設定は妥当で、避難区域の設定の見直しは必要ないとの考えをあらためて示していた。


原子力安全委員会だけでなく、当時の枝野官房長官も同様の発言をしていました。日本では土壌ではなく、他にも総合的に判断する、避難域を見直すことは考えていない、と。

この共同ニュースが出た4月1日、飯舘村では山下俊一教授が村の幹部に非公式のセミナーを開き、まったく心配は無い、飯舘村は風評被害と戦う福島のシンボルだ、とぶち上げていた、と田中隆作さんのブログhttp://tanakaryusaku.jp/2011/05/0002408にありました。

日本政府が飯舘村の住民に避難命令を出したのはその10日後でした。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
02. 2012年3月18日 17:48:35 : FGRXOiC99c
文科省の資料の中に以下のようなものがあります。
>課題名E: ヨウ素129 の放射能濃度測定によるヨウ素131 の土壌濃度マップの精緻化 代表研究者:村松委員(学習院大学)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/gijyutu/017/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2012/02/22/1316921_7.pdf

熱中性子によるU-235の累積収束率 *括弧内は半減期
I-131 2.89E+00%
I-129の親核種
Te-129(1.16 h) 5.11E-01
Te-129m(33.6 d) 9.02E-02

興味深いのはCTBTO高崎のデータ。Te-129の半減期を考えると、途轍もない量、少なくとも何百万倍以上の放出があったと推測できる。これは、熱中性子によるU-235の累積収束率だけでは説明がつかない。
3月15日 3月16日
I-131  14,680,552μBq/m3
Te-129  2,127,038μBq/m3
Te-129m 22,588,878μBq/m3
9月11日 9月12日
Te-129      31μBq/m3
http://www.cpdnp.jp/pdf/120316Takasaki_report_Mar13.pdf

高エネルギー中性子によるU-235の累積収束率
I-131    4.87E+00 
Te-129    3.11E+00
Te-129m   7.05E-01
高エネルギー中性子によるU-238の累積収束率
I-131 3.99E+00
Te-129 1.95E+00
Te-129m 3.60E-01

熱中性子による累積収束率も、高エネルギー中性子による累積収束率も高崎のデータを良く説明できないが、熱中性子による累積収束率では、全く説明できない。核爆発に近い現象が3つの原子炉内で起きていた可能性が高い。



03. 2012年3月18日 18:15:32 : FGRXOiC99c
>>02続き
I-129は宇宙線によるもの、原発事故に由来するもの、再処理工場に由来するものがあるようです。

2003年から2007年まで土壌におけるI-129のデータがあります。小数点以下ゼロがいくつあるかに注意して見て下さい。全国的なI-129の濃度調査をすれば、福島原発事故によって、日本全国がどれほど汚染されたか分かります。
例として
01 北海道 放射能調査(自然放射性・再処理関連核種)土壌 2004/08/04 2004 北海道 I-129 0.00069 Bq/kg
15 大分県 放射能調査(自然放射性・再処理関連核種)土壌 2004/07/22 2004 大分県 I-129 0.00078 Bq/kg
31 兵庫県 放射能調査(自然放射性・再処理関連核種) 土壌 2005/07/27 2005 兵庫県 I-129 0.00017Bq/kg
http://search.kankyo-hoshano.go.jp/servlet/search.SelectMain?paraSelectKind=1&pageSID=175818493
上記の検索結果は、以下の検索条件で検索されたものです。
 調査対象 陸地
 調査年度 2002年度〜2010年度
 調査地域 全国
 調査試料 土壌  全て
 調査核種 I-129 

スウェーデンの興味深い2つの学位論文。I-129検出には加速器質量分析装置(Accelerator Mass Spectrometry) と言う測定器が使われているようです。
http://www.dissertations.se/dissertation/11689e0fc3/
http://www.dissertations.se/dissertation/5c7ea42578/


04. 2012年3月18日 19:24:26 : FGRXOiC99c
>>02誤りがありましたので訂正します。
Te-129の親核種はSb-129(4.41h)を除いてすべてマイクロ秒、あるいは分(Sn-129 2.33m)の単位です。

以下の文章を
「Te-129の半減期を考えると、途轍もない量、少なくとも何百万倍以上の放出があったと推測できる。」
次にように訂正します。すみません。
Te-129の半減期を考えると、少なくとも16倍以上の放出があったと推測できる。



05. 2012年3月18日 20:33:59 : 81S7coGDHw
>02さま
なるほど!すごい。
3/15のセシウム134の計測値はセシウム137より多かったことも考えあわせると、やはり、「使用済み燃料プール」の「使用済み燃料」の崩壊・爆発由来でしょうか。
Ba140とLa140の比率からはどうでしょう

06. 2012年3月18日 20:52:04 : pSu3FB1JdU
お探しの放射性ヨウ素131の事故直後のデータが残されていたことが、3月11日NHK ETV特集で放映された。必見 消去されないうちに!
まさにスクープというべき内容であるが、例によって新聞を始め他のメディアは、
だんまりをきめている。
除染するから安全であるとし、住民の健康より住民を戻すことを優先する政策にとって「不都合な真実」は報道しないのは、南相馬で見つかっている「高線量の黒い粉」に対する対応と同じである。
http://www.asyura2.com/12/genpatu21/msg/765.html ETV特集
http://mak55.exblog.jp/ 南相馬市議大山こういちブログ「高線量の黒い粉」

07. 2012年3月18日 21:14:25 : tof9EL31YY
>>03続き
高エネルギー中性子によるU-235の累積収束率と熱中性子によるU-235の累積収束率を親核種(I-131はCd-131、Cd-132、I-129はAg-130、Ag-129まで)を遡って調べてみました。

一番異なるのは
高エネルギー中性子によるU-235の累積収束率
Sn-129 1.32E+00
Sb-129 3.15E+00
に対して
熱中性子によるU-235の累積収束率が
Sn-129 2.82E-01
Sb-129 5.43E-01
と1桁ちがうことです。
I-131の親核種では、このような違いは見られません。



08. 2012年3月19日 16:56:40 : oDZLjorBrU
【転載はじめ】
福島第1原発の保安検査で違反8件 東電に厳重注意 保安院
産経新聞 3月19日(月)12時33分配信

経済産業省原子力安全・保安院は19日、東京電力福島第1原発の保安検査の結果をまとめ、一部の設備の点検計画の未整備など、8件の保安規定違反があったとして、東電に厳重注意するとともに、原因究明と再発防止策を4月19日までにまとめるよう指示した。

保安院によると、高濃度の汚染水の処理や貯蔵をする設備などで、点検計画や交換部品の一覧表などが未整備だった。また、原子炉の注水量を変更する際に、保安規定上は文書通知が必要だが、口頭指示だけで対応していた違反もあった。
以下長いので省略
【転載おわり】

これだから、所詮トウデンのやっている事は・・・
文科省も流石に、いくらかは、気にしだしているのかね〜??????

でもトウデンにしてみれば「何だよー!今まではこれでOKだって言ってくれたじゃん!今頃そんな事言われても、体質を変える事なんか出来るわけないじゃん!そういう体質なのっ、トウデンはっ!分ってた筈じゃん!」って言いたいでしょうよ。
だから時々、「トウデンは悪くない!そそのかした政府が悪いんだー!」とか言うコメントが有るのか〜・・・・



09. 2012年3月20日 00:00:01 : 0flXWKLeg6
>でも甲状腺癌になった人は出ていませんし、将来的にも出ないでしょう。

甲状腺がんは稀ながんだけれど100万人いれば1人くらいは出る。将来的にもでないというのは嘘ではないか。それとも、福島原発由来のヨウ素を摂取すると甲状腺がんにはならないというのか。そんなわけないだろ。


10. 2012年4月02日 01:45:44 : NXijWApy0g
>でも甲状腺癌になった人は出ていませんし、将来的にも出ないでしょう。

そんなにすぐ癌細胞が成長するとでも思ってるのか?将来的に出る。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 原発・フッ素22掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 原発・フッ素22掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧