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ロック・ミュージックの本質と真髄はリフ(繰り返し)にある 続編
http://www.asyura2.com/12/music10/msg/120.html
投稿者 BRIAN ENO 日時 2012 年 11 月 06 日 10:23:42: tZW9Ar4r/Y2EU
 

「繰り返し(リフ)がロックの本質であり、真髄である」旨の

投稿を既にしたが、
何も書いてないような投稿だったので、

今一度、書いてみる。


今回、その実例に出したのが、
キング・クリムゾンの「太陽と戦慄パートU」である。
(USAライブより)

ことの発端は、チベットよわー様が、
「レッド」は繰り返しであるという指摘を受けたからである。

「ロックの本質は繰り返しにある・・」
リフにあるということは、

別のところでも既に書いたが、
私は、ドラマーを始めた時から、感じていたことであった。

ただ、キング・クリムゾンの「レッド」が繰り返しである・・ということは、
誰でも知っていることだが、
あえて、指摘するところに、
チベットよわー様の鋭さを感じたのでありました。

キング・クリムゾンの「レッド」は、すでに投稿済みですが、
ビートルズの「アビー・ロード」と双璧をなす。
ロック界の問題作だと、思っていましたので、
まさか、チベットよわー様が
「レッド」を聴いたことがないというコメントに驚きを感じました。

なぜなら、この「レッド」が発売になったら、
我が町、私が通学で通っていた苫小牧では、
話題騒然・・だれもが、この地味な黒いジャケットの「レッド」
(黒いジャケットのレッドてのも皮肉ですね)を買った・・
あるいは、金のない奴は、
友達から借りてテープに録音していたので・・
皆、聴きまくっておりました。

ふだん、井上揚水とかを聴いているフォーク愛好家の連中ですら、
「俺、レッド買ったよ・・すげーな、圧倒されたね・・」
「世の中には、とんでもない連中ってのが、いるんだね!」
なんて言っていたのを今でも覚えています・・
なんだ、「お前みたいのも、あれ、聴いたのか?」
と答えるしかなかったのですが・・

別の奴は、こいつも、
どちらかというとフォークやそんな感じの奴で、
「俺のうちに遊びに来ないか?」とか言われ、
ふだん、あんまり、付き合いないのに、なんだ?・・
と思っていたら、
「俺、ロバート・フリップ好きでさ・・
今、コピーしてんのよ・・聴いてほしんだ・・」
ときた・・であれば、二つ返事で行きましたよ・・。
蛇足だが、
そいつ、背が低くて、色が白くて、シャイで、一人っ子で、内気な奴で・・
少し、ロバートに似ていた・・

まだ、フォークギター弾き始めて1年くらいの奴だけど、
早いプレイは無理だけど、「レッド」や
「ワンモーア・レッドナイトメア」や
「フォーリン・エンジェル」や
過去のアルバムの「夜警」とかを、
見事にコピーしていた・・驚きました・・

話が横道にそれましたが、
ようするに、レッドは、自分の界隈では、
ロックに縁のない連中まで巻き込むすごいことになっていたんです・・

これって、私の界隈だけの現象だったのかもしれませんが、
ロックに縁のない奴まで、
「圧倒する!魅了する!」
「この世の中には、とんでもないやつがいるんだね?」
ってどういうことか?とか考えてるうちに、
今度は、「USAライブ」でダメ押し・・

当然、ジェネシスもELPもイエスもピンクもみんなそれなりに聴いてましたが、
レッドのインパクトには、
到底及ばないものとして我々の界隈では理解されていました。


普通のキング・クリムゾンのファンは心酔して、
崇めてるような人物が多いので、
通常のリフを中心にしたロックと同一視されることに、
嫌悪感を感じると思うけど、それは、間違いです。

キング・クリムゾンこそ、
ロックの本流、王道をいくチベットよわー様ご指摘の通りの
リフのバンドなんです。

太陽と戦慄パートUですが、

冒頭、フリップの印象的な5拍子のハードなリフ

ダドゥトゥ、ダドゥトゥ、ダドゥダドゥ、
ダドゥトゥ、ダドゥトゥ、ダドゥダドゥ、

そして、何回かやったあとソフトなリフ
これも5拍子

ターラ、ターラ、タラタタ
ターラ、ターラ、タラタタ

様々な装飾や枝葉はあるが、
基本のリフはこれである

結局はリフなのである。
ただ、ロバートのリフは
既存のロックのグルーブやスケールを使わない
創造性に満ちたリフなので、

「あ、これストーンズのリフのパクリだ!」
「あ、これキンクスのパクリだ!」
とは、ならないのである・・

なぜ、ロックの本質と真髄は繰り返しなのか?
(以下は特異なフリップのリフではなく一般的なロックについてのコメントである)

@通常の8ビートの場合、一般的に2拍4拍に
 バックビートがおさまる・・これを継続的に脳に刺激としておくると、これは脳にあ るの種トランス状態または似たような状態を呼び込む効果があることが、研究の結果 分かっている。(個人差はあるが・・)

Aその8ビートに乗っかるロックのリフも、バックビートと同じく
 繰り返しにより、脳にある種のトランス状態かそれに近い状態を引き起こす作用があ る

B繰り返しにより、人間の脳の予測機能が働き、曲が終わるまでの曲のビートやリフを 個人個人が脳の中で予想し、リアルタイムで自分の脳の予想と実際のサウンドが同期 しそれがある種のトランス状態かそれに似たような状態を引き起こす。

興味深い話として、話はそれるが、
レナード・コーエンがなぜ、
北米やヨーロッパで、
あれほど人気があるのに我が国では無視されるのか?
という文章を以前、書いたが・・
(一番は日本の音楽家がレナードを無視し続けてることが最大の原因だが・・それを言っても仕方がない)
上記、理論と少し照合してみると・・

レナードの曲は、上記@Aはもちろんあるが、
Bの部分で、弱点がある・・前にも書いたが、

1.彼の低く唸るような、お経のような、朗読のようなVoのメロディを通常聴き手が、 なかなか追いかけることができない。(簡単に口ずさめない)
2.Voのメロディを追いかけることができなければ、当然、次のメロディも想像した り、予想したり、できない・・であれば、リアルタイムで流れている音楽にその人が同 期できない、疎外された状態になる。
3.上記、1.2.をクリアするには、それなりの忍耐力や意思力や想像力や意志力を求めら れる。


話をもどそう

フリップに関してはレナードのような、
危惧は、まったくない、
誰もが覚えやすい、口ずさめるリフで勝負してくれる・・

したがって、我が界隈でフォーク小僧をも魅了できたのである。


最後に太陽と戦慄パートUの後半で、
例の静かでソフトなリフに入るが、
ヴァイオリンとギターはユニゾンでひたすら

ターラ、ターラ、タラタタ
ターラ、ターラ、タラタタ

と二人のプレイヤーは、リフをまじめにやるが、
ドラムとベースがこれをぶち壊すかの如く、
怒涛のように押し寄せて、
最後のクライマックスを
最大限に盛り上げる土台を形成する。

このアレンジの妙・・
これはリフでトランス状態にしたところ、
そのトランス状態の脳細胞に、
予期せぬリフでない刺激を与えて、
新たな脳細胞の覚醒か
トランス状態を目論んだアレンジである・・

この手法は、

クラッシクでも不可能
ジャズでも不可能

キング・クリムゾンでしかできない
最高のパフォーマンスを聴くことをお勧めして、
終わりにします。

その最大の場面のリフ部隊(ヴァイオリンとギター)の
リフを頑張って聴き続けながら(追いかけながら)
ドラムとベースの怒涛の攻撃を聴いてください・・

それがポイントになります。  

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コメント
 
01. BRIAN ENO 2012年11月06日 10:47:11 : tZW9Ar4r/Y2EU : yhmbAsnuyo
愛するハーモニー  ザ・ニュー・シーカーズ
http://www.asyura2.com/12/music10/msg/107.html
投稿者 BRIAN ENO 日時 2012 年 11 月 04 日 13:09:18: tZW9Ar4r/Y2EU

02. 地には平和を 2012年11月08日 00:54:51 : inzCOfyMQ6IpM : cV1xbBeTuc
ここまで理論的な音楽評を読んだ事無いです。太陽と戦慄partUはエマニュエル夫人の絶頂シーンに使われているとどこかで読んだと思いますがなるほどと思っております。セックスってリフが多いですもんね。経験少ないですが。

03. BRIAN ENO 2012年11月08日 06:42:29 : tZW9Ar4r/Y2EU : yhmbAsnuyo
地には平和を 様

>ここまで理論的な音楽評を読んだ事無いです

自分の文章が理論的か?
戯言か?は、わかりませんが・・

読んでいただき、誠にありがとうございます。

エマニュエル夫人の曲では、
たしか、訴訟になって、
フリップが勝訴していたと思います。

>セックスってリフが多いですもんね。

貴殿のその指摘も、鋭いですね・・
確かにです・・

セックスとロック・ミュージックの関連ってのも
考える必要があるのかもしれませんね・・

それは、その点に気がついた、
貴殿にお任せした方がよいとおもいますが・・


04. BRIAN ENO 2012年11月08日 08:21:57 : tZW9Ar4r/Y2EU : yhmbAsnuyo
蛇足だけど、
エマニエル役のシルビア・クリスティルも
最近、旅立ちましたね・・
美人薄命ということか?

で、映画「さようなら・エマニュエル夫人」の
音楽は、確か、セルジュ・だったかな?


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