★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK126 > 796.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
映画「ゼイリブ」と小泉政権以降の日本 (神州の泉)
http://www.asyura2.com/12/senkyo126/msg/796.html
投稿者 明るい憂国の士 日時 2012 年 2 月 26 日 08:49:08: qr553ZDJ.dzsc
 

http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2012/02/post-ff32.html
2012年2月26日 (日)

 映画「ゼイリブ」と小泉政権以降の日本

 

 1988年と言えば、今から24年も前のことだが、アメリカのジョン・カーペンターという鬼才の監督が「ゼイリブ(THEY LIVE)」というSFアクション映画をリリースした。簡略にこの映画のあらすじを述べると、定住場所を持たないその日暮らしのロディ・パイパー(主人公)はやっと建設現場の日雇い仕事を見つける。そこで知り合った仕事仲間のキース・ディビッドは無宿者のパイパーを、ホームレスたちを支援するキリスト教系のコミューンに紹介する。

 夜露をしのぐために一時的に暮らすことになるそのコミューンで見たテレビには、時々電波ジャックによって奇妙な放送が流れていた。「彼らは我々を洗脳している。この社会は彼らの作ったニセモノだ。彼らは我々を支配しようとしている」。海賊放送局はある小さな教会だった。興味を押さえきれなくなったパイパーは、その教会に侵入したが、教会は武装警官たちに襲撃される。逃げ出したパイパーはその後、無人の教会に忍び込み、壁の中に仕舞われていた多くの特殊サングラスを見つける。

 このサングラスを透して見た街の様子は驚愕するほどに一変していた。街にある商業用の看板類には、見慣れた商業宣伝文とは違って、「OBEY 服従しろ」「考えるな」、「消費しろ」、「結婚して子供を生め」、「政府には逆らうな」、「テレビを見ろ」、「眠っていろ」という命令形のメッセージがくっきりと書かれていた。サングラスはこれだけではなく、街に行き交う大半以上の人間が、骸骨のような顔をした異様な者たち(異形の者たち)であることをくっきりと映し出していた。この地球上に人間に偽装して紛れ込み、支配者層まで牛耳ってしまった宇宙人たちの姿であった。人間の意識を操る電磁波のような科学技術は街中に張り巡らされ、そのことが分からないように人間集団の識域下(サブリミナル)に、隷属するように常に働きかけていた。

 この時、パイパーは、人間が彼らによってサブリミナルに干渉され、購買意欲をそそられ、支配層に反感を抱いたり疑ったりしないように、絶対服従を強いられていること、それが四六時中無意識の面で洗脳されていることを知った。真実を知って怒ったパイパーは、この事実を全ての人々に伝える決意をする。

 この映画はSF風味のストーリー展開の中で、爆破シーン、アクションシーンがふんだんに盛り込まれ、他のハリウッド映画と同様に視覚的な娯楽性に満ちているが、カーペンター監督の真意はまったく別のところにあるとしか思えない。神州の泉はこの作品が大好きで、今まで何度も見たが飽きることがない。それはこの映画がある種の真実性に基づき、迫真に満ちているからである。また作品中を一貫して流れる通奏低音のような重々しい音楽もジョン・カーペンター自身の手作りであり、この映画の持つ深刻な本質を際立たせている。最初に見たときは単なるB級ホラーSF映画だと思っていたが、実は非常に生々しいリアリティに取り込まれて強く意識の底に引っ掛かる映画だった。この生々しさが何に由来していたかを、はっきりと知ることができたのは、この十年くらいの間だった。

 この映画は、B級SF映画の体裁を取ってはいるが、その内実はアルビン・トフラー級の高度な文明批評となっている。このカーペンター監督自体が筋金入りの体制批判派であり、アメリカ型資本主義に対する痛烈な糾弾としてこの作品を世に出したとしか思えない。主人公の属性を底辺層根無し草の日雇い労働者として設定し、徹底的にその視点から描いていることで、この作品がアメリカ型金融資本主義に対し、強い怒りを以て挑みかかっていることが分かる。実に勇気ある監督さんである。おそらくマイケル・ムーア監督も強くこの作品に影響を受けている。

 日本人の想像をはるかに超えたことだが、アメリカ合衆国においてユダヤ金融資本の批判を行うことは御法度(ごはっと)中の御法度(古臭い表現で申し訳ないが、今の表現で言えばタブー中のタブーという意味)となっていて、それを敢えてやることは直接命の危険にまで及ぶことなのである。日本ではマルコポーロ廃刊事件がわずかにそのことを物語っている。アメリカ由来の「閉ざされた言語空間」は日本が抱える問題の枢要を占めるが、実はそのアメリカでさえも、欧米型の「閉ざされた言語空間」が不文律のように屹立していて、ウォールストリートと軍産複合体を支配するユダヤ金融資本(奥の院)の批判はいっさい行えないようになっている。その視点から「ゼイリブ」を投射した場合、カーペンター監督がいかに勇気のある人物であるかが見えてくる。

 この作品は宇宙人が人間社会にこっそり紛れ込んでいて、人間の意識を眠りに導き、せっせと生産と消費だけに専念する奴隷に追い込み、支配層がそこから富を搾取するシステムの恒久的温存を堅持する世の中を描いているが、この宇宙人を「ユダヤ金融資本家」と、それに隷従する人間たちと置き換えれば、この映画が何を糾弾しているか、一目瞭然であろう。神州の泉は、小泉竹中構造改革路線が生み出したあまりにもひどい政治出力を見て、それがこの映画とシンクロしていることを10年くらいに前に痛感した。シカゴ大学経済学派が創設し、ワシントン・コンセンサスが世界に放ったグローバリスムは、新自由主義の非人間的な荒廃を世界中にもたらしている。超格差社会現出の大弊害は、その国固有の伝統文化まで破壊し尽くしている。

 今から四半世紀も前に今日の欲望金融資本主義の猛威を、その発信国であるアメリカで見通し、映画という手法で警告を発していたジョン・カーペンターという監督は傑出的な文明批評家である。「ゼイリブ」と小泉政権以降の日本を見比べてみれば、この映画が今日の日本を余すこところなく表していることが分かるだろう。映画の中ではマスコミも警察も、彼ら(They)の支配下に置かれている。これなども現下日本のマスコミ、警察、検察、裁判所がアメリカ隷従既得権益複合体の支配下にある現状と完全にシンクロしているではないか。現代文明は金融資本家たちが、欲望資本主義を加速化させ、人類や自然環境を後戻りできない終末的な極相に遷移(せんい)させつつある。これを映像的に視覚化したことに「ゼイリブ」の真価がある。その意味でこの映画は歴史的な傑作と言えるだろう。

2012年2月26日 (日)



 「神州の泉」


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 日高見連邦共和国 2012年2月26日 09:29:17 : ZtjAE5Qu8buIw : Ihir5pcR5A
小泉純一郎、日本に初めて現れた“扇動政治家”
後に続く者が無い事を望む。

02. 2012年2月26日 10:06:06 : uSBC6dFHho
ゼイリブ
http://www.youtube.com/watch?v=z8LKSCToyW4

03. 2012年2月26日 10:16:27 : 3IU6jAPhjA
小泉純一郎は日本を食い荒らして政界から引退したが、地盤はそっくり二男の小泉進次郎に引き継いでいる。この横須賀基地を地盤にしたテキ屋の小泉一家に関しては、『小泉純一郎と日本の病理』に詳しかったが、この本は妨害と弾圧で姿を消してしまい古本でも手に入らない。だが、密かに電子化されパピレスに登録されたので、今では誰でも電子貸本で読めるようになった。
http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/134.html

04. 2012年2月26日 12:42:18 : A8UwGNW9tA
>01さん

 橋下徹という後継者が出て来た!


05. 2012年2月26日 13:00:23 : PCIZeFQqpE
橋下氏は、知力・情熱・体力すべてに渡って、小泉氏を遙かに凌駕している。
橋下氏と比較すれば、小泉氏など単なる子犬にしか過ぎない。

06. 2012年2月26日 15:17:04 : 8jEvPYN6QQ
この映画の真の意図する所に、やっと気づいたか。

07. 2012年2月26日 16:11:19 : Usyaoa4zds
 youtube動画
 
ゼイリブ 「在リブ」 Part 1
http://www.youtube.com/watch?v=v2vTO237jOg&feature=player_detailpage 

ゼイリブ 「在リブ」 Part 2
http://www.youtube.com/watch?v=hKKp4RdK9_4&feature=player_detailpage 

ゼイリブ 「在リブ」 Part 3
http://www.youtube.com/watch?v=4QBAlEDBU1Y&feature=player_detailpage 

ゼイリブ 「在リブ」 Part 4
http://www.youtube.com/watch?v=RHfuI3X-6F8&feature=player_detailpage 

ゼイリブ 「在リブ」 Part 5
http://www.youtube.com/watch?v=dwTnsaputA4&feature=player_detailpage 

ゼイリブ 「在リブ」 Part 6
http://www.youtube.com/watch?v=nuSNOwuClLs&feature=player_detailpage 

ゼイリブ 「在リブ」 Part 7
http://www.youtube.com/watch?v=Nz8Nm-PGCE4&feature=player_detailpage 

ゼイリブ 「在リブ」 Part 8
http://www.youtube.com/watch?v=iGTYpoe_1z8&feature=player_detailpage 

お早めにご覧下さい


08. 2012年2月26日 18:39:53 : YlmjIALvBo
>>07
みました。

thank you!(^^)


09. 2012年2月27日 00:16:03 : Gs1zjJQ97M
「小泉進次郎大っ嫌い」  マツコデラックス
http://www.youtube.com/watch?v=WYRmpFSNxEk

10. 2012年2月27日 09:23:46 : yrazYPVgOy
<07様>
見ました。ありがとうございました。
米国のジャーナリストの魂を見ました。
出来るだけ多くに人に見てもらいたいですね。

11. 2012年2月27日 12:00:37 : oGt2NtOuC6

☆私も見ました。本投稿のような解説があると映画がさらに面白くなるね。
ジャーン

12. 2012年2月27日 18:31:50 : 8EGp56p22
野田首相 TPP 電通 モンサント 子宮頸がんワクチン 放射性杉花粉 住友化学
http://www.youtube.com/watch?v=W91UnebukSo

ゼイリブMAD 私も作りました。
>>02 さんの物とは少し違っています。


13. 2012年2月28日 07:24:19 : xej3p4ikVA
まあ、アメリカは問題山積であるが、そのアメリカを背後で操っているヤカラに
目を向けるべきだと思う。1980年代の古い映画をどう解釈するかといった作用よりも、
阿修羅の住人なら、いま見るべき映画は「THRIVE」スライヴでしょう。
さすがの阿修羅なので、空耳の丘の板ではアクセス数も多く注目されているようです。
http://www.asyura2.com/11/bd60/index.html
http://www.asyura2.com/11/bd60/msg/623.html

暴かれ出した世界の事実が、まとめれていてよく出来ています。
こうした基礎知識がないと議論にもならないので、小沢・小沢の人こそ
見て勉強しておかないと、一人の政治家に頼っていても何も変わりません。

最近は2ちゃんねるやツイッターのつぶやきしか書けない新人も増え、
1行しか書けない知性や、句読点の書けない文章など、「ゆとり教育」の成果と
思えるお馬鹿さんも増えているので、阿修羅の先輩が教育しないといけないようです。

このドキュメンタリー映画の「THRIVE」スライヴ。
前半からUFOなど興味が無い人は、4番目から見始めると本題に入ります。
若者はもちろん、ご年配の方も見ておいた方がいいでしょう。
学生はこれを教師に見せて洗脳を解いてあげましょう。

人類共通の敵が誰だか分かります。阿修羅では「アメリカ」と称される事が多く、
敵対の対象になる事が多いですが、そのアメリカを操っているヤカラが暴露されているので、
小沢応援隊も日本の政治家に、こうした(映画の)支配構造をどう考えているか?
それに対して日本と世界を守る為にどう行動するつもりなのか? という質問が出来る。
良識を持てば、政治かもプレッシャーを感じて安易な行動はできないはずである。


14. 河曾 2012年3月05日 23:19:44 : DTwQKNp85iaAI : Bg3C1dNTm2
自分もこのえいがを新自由主義批判だと思ってみてました
いまだに小泉の野郎をしじする洗脳されちゃったおバカがいる...あの格闘シーンくらいいためつけなければ気づかないれべルのところまで来てるのかもしれない

15. 2022年1月03日 17:01:02 : hZcIKqg6Q2 : LlFRR2hERzhTdVk=[2] 報告
上昇志向も、積極的な勤労意欲もなく、物質的な豊かさも求めない。ミニマムな収入で、ごろりと横になって暮すという世捨て人的な生き方だ。


「努力すれば成功する」という時代は過ぎた、という感覚が世界に広がりつつあるようだ。圧倒的な経済格差と既得権力の壁は、資本主義国であろうと社会主義国であろうと変りはない。

乗りこえ難い壁を実感したとき、そこに消極的な抵抗として生まれてくるのが無為徒食の生き方である。啄木の言う「時代閉塞の現状」に捨身で起ち向うのではなく、ゴロリと寝そべることで「NO」と言う姿勢である。

そういう生き方に、時代や社会に対する抵抗の力はあるのか。ない、というのが普通の見方だろう。しかし、私は必ずしもそうではないような気が、かすかにではあるが、するのだ。

圧倒的多数の「寝そべり族」が登場したとすれば、それは無視できない圧力となる。警官隊と対峙するだけが抵抗ではないのかもしれない。

「寝そべり」も一つの意志表示である。量は質を左右するのだ。

抵抗の姿勢もさまざまである。世界に静かに広がりつつある「寝そべり」の動きを、単なる風俗的現象として見過ごすことはできない。すべては変化する。予測不可能な明日が待っているのだ。
http://www.asyura2.com/21/senkyo284/msg/824.html


この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK126掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK126掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧