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さて、小沢裁判も４月２６日に判決が下されます。
陸山会裁判では、「推認による有罪判決」となりました。
しかし、具体的に“どこがどうして”虚偽記載であるのかについては誰も知りません。
例えば、第７回公判で指定弁護士は、平成１７年と平成１８年に『銀行へ返済する前に、どうして小澤さんに返済しなかったのか』と質問していますが、後述の通り、ちゃんと収支報告書に小澤さんへの返済が記載されています。
にもかかわらず、小沢裁判は「虚偽記載が有った」ことを前提に公判で争われていたのです。
判決が、「有罪」であれ、「無罪」であれ、上記「小澤さんへの返済」のように、事実・真実を明らかにしないまま判決の日を迎えることとなりました。
そこで、皆さんと一緒に“どこがどうして”を、もう一度、考えてみたいと思います。
★★【１０月２９日の実際のストーリー】
「Ｈ１６の翌年への繰越額」は、「610,051,380円」ですから、担保に差入れした４億円の定期預金を差し引き、小澤さんからの４億円の入金と政治団体からの３億円（検察は、４億円と主張）の入金を加えると、
１０月２９日の土地代金を支払う直前の現金預金の残高は「910,051,380円」だったということになります。
★「910,051,380円」
が手元にあったのだから、石川氏も証言しているように、「土地代金 342,640,000円」と「担保の定期預金 ４億円」は、小澤さんからの「預り金」から出金したのか、政治資金団体からの「預り金」から出金したのか、誰にも解からないのですよ。
尚、担保に差入れした瞬間に融資が実行されているのですから現金預金の残高「910,051,380円」は変わらないのであり、返金能力が有る以上、両方「預り金」の中の動きとして簿外処理（収支報告書に記載しないこと）しても構いません。
それから、小澤さんの『返せよ』は、借入金のことではありませんよ。
『返せよ』は、常識的には『寄附じゃないぞ（くれてやるんじゃないぞ）』と認識します。
もっと言えば、「借入金」として計上するか、「預り金」として簿外処理するかは、小澤さんと陸山会で決める事項なので、１０月１２日の小沢さんからの４億円の入金は「預り金」として簿外処理していますが、これは正しい会計処理です。
『故に、「本件４億円」は、虚偽記載とはなりません。念の為。』
ですから、担保にした定期預金の名義は、どちらであっても虚偽記載とはなりません。
『しかし、真実はひとつなのです。』
そして、裁判関係者全員が、どちらが真実なのかを知っているのに、明らかにしないまま判決の日を迎えようとしています。
そこで、「小澤（個人）名義」の場合と、陸山会名義の場合に分けて、収支報告書に記載された通りにストーリーを組み立ててみましょう。
ストーリーが成り立つのでしょうか？こう、ご期待！
★その前に、ちょっと、必要な情報をかき集めておきます。
【第０１回】陸山会事件の基礎資料
http://ajari-rikuzankai.at.webry.info/201101/article_1.html
【定期預金の推移】
Ｈ１６：「163頁の ６ 資産等の内訳 （預金等＝定期預金） 471,500,000円」
Ｈ１７：「165頁の ６ 資産等の内訳 （預金等＝定期預金） 256,500,000円」
Ｈ１８：「48頁の ２ 資産等の項目別内訳 56,500,000円 定期預金」
【補足情報】
平成１６年に次の記載があります。
｢３ 本年収入の内訳 借入金 小澤一郎 400,000,000円｣
平成１７年に次の記載があります。
｢５寄附の内訳(政治団体分) 民主党岩手県第４区総支部 130,000,000円｣
｢５寄附の内訳(政治団体分) 小沢一郎政経研究会 150,000,000円｣
｢５寄附の内訳(政治団体分) 小沢一郎東京後援会 20,000,000円｣
※後述の「みなし計上」の３億円です。
平成１７年と平成１８年に次の記載があります。
｢37頁 （２）政治活動費の内訳 借入金返済 200,000,000円 小澤一郎｣
★【担保の定期預金の名義が、小澤（個人）名義の場合】
この定期預金は、収支報告書に記載してはいけない事項であるから、収支報告書の記載は銀行融資後に陸山会に又貸しした４億円を、収支報告書の通り「小澤一郎 借入金」に計上し、陸山会名義の２億円×２本の定期預金にしたものということになります。
手形貸付けの返済ですから、平成１７年と平成１８年に当該陸山会名義の定期預金を２億円ずつ解約し、小澤（個人）名義の当座預金口座に入金しておき、「りそな」で自動的に返済手続きが行なわれました。
尚、小澤（個人）名義の当座預金口座に陸山会から入金することは、小澤（個人）へ返済したことになるので、小澤（個人）への返済が収支報告書に記載されています。
「りそな」への返済手続きが完了すると、担保に差入れした２億円×２本の小澤（個人）名義の定期預金証書が返還されるので、これを解約して「預り金」として入金し、政治団体に資金移動しておいたものを平成１９年５月に陸山会の普通預金口座に集中して、小澤（個人）の普通預金口座に振込みました。
（これは、単なる「預り金」の中の移動にすぎません。）
【所感】
問題無くストーリーが組めました。
でも、これだと、銀行支店長が“ウソ”をついていたことになりませんか？
★【担保の定期預金の名義が、陸山会名義の場合】
「預り金」を原資として、陸山会名義の定期預金を組みました。
この定期預金は、上記の通り、収支報告書に記載されています。
当該定期預金証書を担保に差入れしたので、「小澤一郎 借入金」を収支報告書に計上し、銀行融資後に入金した４億円を「預り金」として簿外処理しました。
手形貸付けの返済ですから、平成１７年と平成１８年に当該「預り金」を原資として、小澤（個人）名義の当座預金口座に２億円ずつ入金しておき、「りそな」で自動的に返済手続きが行なわれました。
（これは、単なる「預り金」の返還にすぎません。）
「りそな」への返済手続きが完了すると、担保に差入れした２億円×２本の陸山会名義の定期預金証書が返還されるので、これを解約して入金し、「預り金」として簿外処理して政治団体に資金移動しておきました。
尚、「預り金」として簿外処理することは、小澤（個人）へ返済したことになるので、小澤（個人）への返済が収支報告書に記載されています。
政治団体に資金移動しておいたものを平成１９年５月に陸山会の普通預金に集中して、小澤（個人）の普通預金口座に振込みました。
（これは、単なる「預り金」の中の移動にすぎません。）
【所感】
かなり苦労したが、なんとか辻褄だけは合わせることに成功しました。
気になったことは、この手の取引については、銀行支店長は「会社法第356条」を寸借して「利益相反取引」に該当する取引については「相当成る注意義務を要する」はずなのに、「陸山会名義」で担保とするかな？
「りそな」のＨＰの一番下に、「利益相反管理方針の概要」の中で次のような記述があります。
『お客様（陸山会）と他のお客様（小澤さん）との間に発生する利益相反を適切に管理いたします。
-----------------------------------------
【会社法第356条１項三号】
取締役は、次に掲げる場合には、株主総会において、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない。
三 株式会社が取締役の債務を保証することその他取締役以外の者との間において株式会社と当該取締役との利益が相反する取引をしようとするとき。
-----------------------------------------
★【陸山会が土地計上すべき日】
小澤一郎を所有権者とする権利書が陸山会に平成１７年１月７日に保管されました。
これで陸山会は、当該土地を第三者に譲渡する等自由にできることとなりました。
なので、陸山会が「使用収益ができることとなった日」は、平成１７年１月７日です。
一方、売主は、「法人税基本通達2−1−2」により、土地譲渡益の計上日（＝土地の引き渡しの日）を平成１７年１月７日としています。
この場合、引き渡しの日は、「相手方（小澤一郎）において、使用収益ができることとなった日」の原則規定を採用します。
（後段の例外規定の「代金50%以上規定」は、適用しません。念の為。）
尚、平成１７年１月６日までは、売主が所有権者とする権利書が、唯一有効な権利書でした。（念の為。）
『故に、陸山会が土地計上すべき日は、平成１７年１月７日です。』
なので、支出が確定したとして、平成１６年１０月２９日に小澤（個人）と政治団体からの「預り金」から土地代金を支払った分の確定処理を以下の通り行ないました。
平成１７年１月７日付けで、政治団体からの寄附があったものと“みなして”「収入_寄附 300,000,000円」を「みなし計上」すると同時に、小澤（個人）に土地代金を支払ったと“みなして”、「資産等_土地 342,640,000円」と「支出_事務所費（土地代金） 342,640,000円」を「みなし計上」することにより、「42,640,000円」が簿外（小澤さんからの預り金）となりました。
【所感】
これのどこが、「期ずれ」とかちゅー話に、なっちゃうワケ？
余談ですが、石川さんは運がいい。
売主は、平成１７年１月６日までは当該権利書により、善意の第三者に譲渡する等を、やろうと思えばできたでしょう。
「特約６」を逆手に取って「受領通知書（農地法）」を取得しなければ白紙解約なのですから、契約違反にはなりませんので、倍返し等しなくてもいいのですからね。
陸山会より高い金額を提示する買主（善意の第三者）が現れなかったのか、売主が“いい人”だったかのどちらかなのでしょうね。
★★【皆様へ】
最後まで読んで下さった方に感謝いたします。
さて、本投稿の情報は2010年01月15日の石川知裕衆院議員、池田光智氏逮捕の時点で、関係者全員が容易に知り得た情報です。
そして、私のブログの情報も容易に関係者全員が知り得た情報です。
ブログ名：陸山会事件の真相布教
http://ajari-rikuzankai.at.webry.info/
【第１回】は基礎資料、【第２回】は基礎知識、【第１４回】は弁護士の裏切り、【第２６回】は裁判官の暴走について記載いたしました。
小沢さんに味方はいないのでしょうか？
それとも、敵の「ガス抜き部隊」の工作に“まんまと”はまっているだけなのでしょうか？
いずれにせよ、小沢裁判の判決の日が、
『この日本から真実の失われた日』
と、ならないことを祈ります。
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