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苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 より抜粋 (Roentgenium)
http://www.asyura2.com/12/senkyo134/msg/559.html
投稿者 五月晴郎 日時 2012 年 8 月 19 日 03:13:10: ulZUCBWYQe7Lk
 

(回答先: 天皇問題と、戦後日本の対米従属(uedam.com掲示板から) 投稿者 五月晴郎 日時 2012 年 8 月 18 日 23:04:30)

≪苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 より抜粋(1)≫


Roentgenium:SNSに関する資料として、苫米地英人氏の著作『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 より、一部抜粋。見解の異なる部分も含んでいるが、1つの見方、解釈として参考とする。


◆   ◆   ◆


〔苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 第1章 日本連邦の誕生! より P.24−P.26〕


■全てのスタートはお金!

予算を決めなければ会議が出来ないように、東北の復興そのものもお金の問題を最初に解決しないと始まりません。実際に復興の第一歩とは何でしょうか?それは銀行からお金を借りるところからスタートします。そのため政府は被災者救済の為に、新規借り入れに対する政府保証を打ち出していますが、残念ながらそれはピントが大きく外れています。

実は震災の時点で、東北地方全体が銀行から借りていたお金は16兆円から20兆円ぐらいあるのです。このお金は利払いが出来ていませんから、銀行では不良債権化しています。先ず、この16兆円から20兆円の焦げ付きをきれいにしてやらないと銀行はお金を貸すことが出来ません。単純な話、前の借金を返していない人に銀行はお金を貸せないのです。

「震災なんだから前の借金はチャラにしてやったらいい」と思う人もいるかも知れませんが、そんなことをしたら東北地方の銀行は全て潰れてしまいますし、体力のある都市銀行も新BIS規制をベースとした銀行規制の枠組みがありますから不良債権化は出来ないのです。

不良債権がある場合、その分は資本から毀損(きそん)するというのが新BIS規制です。資本が毀損し、資本準備率が8%を切ってしまうと銀行は国際取引を停止されてしまいます。つまり、最初に救わなければいけないのは銀行のほうです。

政府保証は新規の借り入れにではなく、過去の融資に対してつけてやり、不良債権化を防いでやるほうがいいのです。理想を言えば、「東北地方在住の個人と法人への貸し付けは新BIS規制を適用しない」という措置が出来れば完璧でしょう。

ここまで銀行を手厚く守ってやれば、後は銀行自身が本来の業務をしっかりやるだけ。新規の政府保証は必要無くなり、自己裁量で貸し出し業務が出来ます。つまり、自由競争が働いて、借り手はより利子の安いほうから借りることが可能になってくるわけです。

(後略)

〔資料〕Basel UAcord(俗称:新BIS規制) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%B1%BA%E6%B8%88%E9%8A%80%E8%A1%8C

〔資料〕新BIS規制(案)の概要と銀行の貸出行動に与える影響について By 中小企業金融公庫総合研究所 2004年12月14日(PDF、全17頁)
http://www.jfc.go.jp/c/jpn/result/c16_52.pdf


〔苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 第2章 原発は必要なのか より P.44−P.47〕


■エコの切り札が原子力

私の本の読者の中で、エコ活動、CO2削減の話をそのまま受け取る人は余りいないでしょうが、多くの日本人はCO2削減が地球温暖化を止めることになると本気で思っています。

しかし、エコ活動こそ、原発推進運動と直結しています。CO2削減において世界的に最も権威ある組織「気候変動に関する政府間パネル Intergovernmental Panel on Climate Change(IPCC)」が脱化石燃料として推奨しているのが原子力といった具合です。

それだけではありません。地球温暖化の話そのものがデマである可能性すらあるのです。と言うのも地球温暖化説は「アメリカ航空宇宙局 National Aeronautics and Space Administration(NASA)」が出した気象データが基になっていたのですが、その肝心要のデータに誤りがあったことが発覚したのです。

それまでは観測史上最高気温年は1998年だったのですが、2001年に「アメリカ海洋大気局 National Oceanic and Atmospheric Administration(NOAA)」が幾つかの観測所でデータの取得方法にミスがあることを発見、大都市の気温を田舎町の気温として計測していたり、日々の測定時間を一定にせずに採集していたりした為に、気温が高めに計測されていたことが分かったのです。

NOAAは直ぐにこのミスの原因となった公式を発表したのですが、NASAは無視し、2007年に誤りを指摘されるまで、データの修正を行いませんでした。

修正してみると本当の最高気温年は1934年。しかも、史上最高気温ベスト5は全て1930年代に集中していました。ということは、地球温暖化は1930年代で既に終っており、実は現在地球は低温化していたのです。

データに誤りがあったのは非常に問題があるとは思います。しかし、それ以上に問題なのは、NASAがデータの誤りに気付いていながら6年間も放っておいたことです。

データ間違いの原因についてはいわゆるコンピュータの2000年問題の時のバグだと言われていますから、百歩譲って致し方ない部分もあったかも知れません。しかし6年間も正確なデータへの修正を拒んだのは別の意図、つまり、温暖化説を否定するようなデータは要らないという何らかの圧力を感じてしまうのです。

また、その圧力を裏付けるような事件が2009年に起こりました。ウォーターゲート事件 Watergate Scandal(1972〜1974)と気候(クライメート)をもじって、「クライメートゲート事件 Climategate Scandal(2009年)」と言われるもので、これは何とIPCCのデータに捏造(ねつぞう)の可能性がある、というものでした。

きっかけはIPCCに気象データを送っていたイギリスのイーストアングリア大学 University of East Anglia(UEA)のコンピュータがハッキングされ、気象研究ユニット Climatic Research Unit(CRU)所属の研究者のメールが外部に流出したところから始まります。そのメールの中にIPCCに渡すデータを捏造するような指示があり、特にホッケー・スティック曲線 Hockey Stick Graph という温暖化を証明する重要なデータに関する捏造を示唆するものまで含まれていたのです。

世界ではかなり大きなニュースになりましたが、CO2削減を進めたい日本では殆んどニュースになっていません。多分、多くの日本人はクライメートゲート事件など聞いたこともないでしょう。

では、大きく報道したアメリカやイギリスではどうだったでしょうか?CO2削減運動が下火になったのかと言うと、そんなことはまるでありませんでした。

その理由は「捏造事件を伝える報道」以上に、「捏造を伝える報道自体が捏造だ」という報道が大量に流されたからです。『The New York Times』(米)が捏造事件を伝えると、その記事は嘘だという放送を超保守系の『FOXテレビ』(News Corporation 米)〔※Keith Rupert Murdoch―Rothschild〕が流すといったように。

これをされたらニュースの受け手は何が真実なのかさっぱり分からなくなります。結局、耳当りの良いほうを選ぶことになり、CO2削減運動の勢いが蔭ることはなかったのです。そしてIPCCが進めるCO2削減、地球温暖化を止める切り札が原子力というわけです。

原発利権は世界的に及んでいるのがこれらの事件でよく分かるでしょう。アメリカやイギリスでは温暖化を疑うニュースが出れば、即座に否定する記事を出してニュースを揉み消します。科学誌として権威のある『Nature』(Macmillan Publishers Ltd 英)まで原発派に回っています。日本ではニュースそのものが流されていませんが、流されたところで大手新聞とテレビが寄って集(たか)って潰しに掛かって、結果はアメリカやイギリスと同じことだったでしょう。

何れにせよ、原子力利権は相当に巨大だということがこれだけでも分かるはずです。IPCCは2007年にノーベル平和賞 Nobel Peace Prize〔※Rothschildが深く関与〕まで受賞しています。世界の科学者を動かし、世界中のマスコミをコントロールし、各国の政府も殆んど全面的に協力体制を取っているのが原子力なのです。

〔資料〕≪鬼塚英昭 著『黒い絆 ロスチャイルドと原発マフィア』 より要約(1〜28)≫|MelancholiaT
http://arsmagna.jimdo.com/melancholiaT-roentgenium-資料保管庫-目次/

〔資料〕≪広瀬 隆 著『二酸化炭素温暖化説の崩壊』 より抜粋(1〜10)≫|MelancholiaT
http://arsmagna2.jimdo.com/melancholiaT-roentgenium-資料保管庫-目次/


〔苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 第3章 アメリカが発明した新しい戦争 より P.78−P.104〕


■アメリカ国債を全て売った世界最大の投資ファンド

私達日本人はアメリカのことを超大国だと思っています。多くの日本人がドルは何処の国の通貨よりも強いものだと心底思い込んでいます。しかし、今のアメリカは私達が思っているような大国でもなければ、ドルの価値にしても永遠不滅ではないのです。

皆さんは日本が借金まみれで、国債発行残高が2011年3月現在、国と地方合わせて870兆円に上ることは御存知だと思います。とんでもない数字です。この金額はどう考えても世界一だろうと思ったら、実は大間違い。世界一の借金大国はアメリカです。アメリカ財務省証券の発行額は特にオバマ政権(2009〜)になってから激増中で、総発行残高は2010年9月現在およそ13兆5000億ドル、1ドル80円で換算すると1080兆円にもなるのです。

簡単に言えば、今アメリカは建国以来の不景気の真っ只中にいます。失業率もここ数年ほぼ10%という高止まりを続けており、国民の不満はピークに達しようとしています。その一方で、金融市場だけは盛況で、JPモルガンなど銀行や投資ファンドを経営する極一部の人間だけが何十億ドルという異常な年収を得ているのです。富める者は益々富み、貧しい者は一生貧しいまま。今のアメリカにはアメリカンドリームがないのです。

4月13日付の『The Wall Street Journal』(米)では、EUに金融支援を要請したポルトガルと、現在のアメリカをこのように比較しています。

「国際通貨基金(IMF)によると、ポルトガルの公的債務は国内総生産(GDP)の87%、米国はと言うと実に99%に上る。国債利回りが持続不可能なほどに跳ね上がったポルトガルの財政赤字はGDP比8.6%、米国の2010年の財政赤字はGDP比の約8.9%に達している。(中略)本当に借金まみれなのは債務総額がGDPの230%に達している日本、そして米国である。

但し、日本には家計と企業の貯蓄という現金の山があり、財政危機はそれほど問題視されていない。けれども米国にはそのような緩衝材(かんしょうざい)が無い」

ウォール街ではポルトガル以上に、そして日本以上に財政危機に瀕しているのはアメリカだとはっきり認識しているのです。

この認識は、今年(2011年)2月、世界最大の債券投資ファンドのピムコ PIMCO(米)〔※Pacific Investment Management Company LLC(PIMCO)の略称。現在アリアンツ(独) Allianz SE 傘下〕が、アメリカ国債とその関連債券を全て売り払ったと発表したことでも分かります。その理由は、アメリカの中央銀行に当るFRB(連邦準備制度理事会)が行っている金融の量的緩和(QE2)が6月で終る予定だったからです。

このピムコの動きに世界各国の投資機関も同調しつつあります。米資産運用の大手ルーミス・セイレス Loomis, Sayles&Company LP はアメリカ以外の債券や証券への投資を増加させ、大物投資家のウォーレン・バフェット Warren Edward Buffett(1930−)氏は保有資産をより短期の債券に切り替え、金利上昇を狙っています。金利の上昇を狙うということは、アメリカ国債の価格が下落すると読んでいるからです。

またブルームバーグ Bloomberg LP の報道によれば、もう1人の大物投資家、ジム・ロジャーズ Jim Rogers(1942−)氏は「アメリカ国債は安全な投資先ではない」と発言しているようです。

アメリカはいま赤字国債を大量発行して、財政をやりくりしていますが、その国債を一手に引き受けているのがFRBで、彼らはアメリカ国債の新規発行分の65%を自ら買っていることを公表しています。

これを公表するのはかなりインパクトがあります。自国の国債を自国の中央銀行が買い支えることは、其の国の通貨の信認を著しく損なう行為だからです。日本でも自身復興特別国債を日銀が直接引き受けるという案が一時、民主党内で検討されましたが、白川方明(しらかわ まさあき 1949−)日銀総裁は言下に「そんなことをしたら円の信認を損なうことに繋がる」と発言したくらい。

ところが、アメリカの場合は65%の引受けです。これは新規発行のアメリカ国債の65%が売れ残ったのでFRBが買いましたと言っているようなものです。アメリカ国債の信用、ひいては米ドルの信認が下がるのは当然なのです。

ちなみに、預金口座を持っていない中央銀行が国債を引き受けるというのは、その国のお札を刷るということです。すると当然、刷った分だけお札が増えて(マネーサプライの増大)インフレが起きますから、国民はその金額分、貧乏になってしまいます。

そんな中でFRBは4月27日、連邦公開市場委員会後の会見でバーナンキ議長 Benjamin Shalom “Ben” Bernanke(1953−)が「QE2は予定通り6月で終了する」と発表しました。但し、ゼロ金利政策は今後も長期間続け、保有するアメリカ国債の償還金も再投資に向けると語った為、その時点で市場が大きく反応することはありませんでした。しかし、低金利政策を見直す会合を「今後2回ほど」予定しているとも語っているので、予断は許されません。

また、ドルの信認に関しては、アメリカ国内で既にこういう動きもあるようです。今年(2011年)に入ってユタ州とノースカロライナ州の州議会が金銀地金を通貨として認めるかどうかを検討し始めたと言うのです。

これはドルが暴落した時に備えてのもので、既にドルはアメリカ内部ですら、その価値に疑問符が付けられているのです。しかも、アメリカの各州が自分の州だけは何とか生き残ろうと動き出すほど、事態は逼迫(ひっぱく)し始めているのが、ここから見て取れます。

〔資料〕Pacific Investment Management Company LLC(PIMCO) - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/PIMCO

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%B7%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%82%B8%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88

〔資料〕Warren Edward Buffett(1930−) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88

〔資料〕Jim Rogers(1942−) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%BA

〔資料〕白川方明(1949−) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E5%B7%9D%E6%96%B9%E6%98%8E

〔資料〕Benjamin Shalom “Ben” Bernanke(1953−) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%AD

〔資料〕米国債政治デフォルトの危機 1〜3 - 田中 宇の国際ニュース解説 2011年5月17日、26日、6月5日
http://tanakanews.com/110517debt.php

http://tanakanews.com/110526debt.php

http://tanakanews.com/110605debt.htm

〔資料〕デフォルトに向かう米国 1〜3 - 田中 宇の国際ニュース解説 2011年7月15日、22日、24日
http://tanakanews.com/110715debt.php

http://tanakanews.com/110722euro.php

http://tanakanews.com/110724debt.htm

〔資料〕実験国家アメリカ、いよいよデフォルトにもチャレンジ?!FRBがデフォルトの可能性に準備中 - 園田義明めも。 2011年7月21日
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2011/07/21/5965459


■戦争する国力がなくエジプトを見放す

アメリカの衰退は石油利権の要であった中東でも起こっています。今年、チュニジアとエジプトで起きた革命を皆さんはどう思ったでしょうか?

日本のマスコミは、アラブの一般市民が独裁政権の圧政に耐えかねて一斉蜂起、本来は政府側であるはずの軍部や警察までもが市民に味方し、ほぼ無血で独裁者は追放された理想的な革命というように報道しています。

或いは、ツイッターやフェイスブックといったインターネットの新たなツールが人々の連帯に一役買い、革命の斬新さを印象付けたという言い方もしています。SNS〔※ソーシャル・ネットワーキング・サービス Social Networking Service(SNS)〕という新たなコミュニケーションツールの可能性。独裁政権を倒した市民による民主化運動。この2つが鮮烈に世界の人々の心を捉えたというわけです。

しかし、本当にそうでしょうか?日本のマスコミが幾らフェイスブックだ。アラブの民主化だと騒いでも、多くの日本人は、特に私の本の読者はもう気付いているはずです。テレビと4大新聞は当てにならないと。彼らが騒げば騒ぐほど、その裏には別の真実があるはずだと。そして、その真実を推測すると、当然アメリカの衰退というものが見えてくるはずだ、と。

そもそもこの革命が成功したのは欧米諸国、特にアメリカ政府側を支持しなかったからです。オバマ大統領 Barack Hussein Obama, Jr.(1961−)はエジプト革命(2011年)が起こった当初からエジプトを重要な同盟国と位置付ける一方で、政府側には改革を受け入れるように求めました。更にデモの規模が大きくなってくると「エジプト国民の願望に応じる新政府への秩序ある移行を望む」と発表したのです。

これによって当時のムバラク政権(1981〜2011)は事実上の引導を渡されてしまいました。しかし、アメリカにとって、エジプトは中東戦略の要だったはずです。それをいとも簡単に見放してしまったことに、多くの人々は驚いたことでしょう。一体何故、アメリカはエジプトの親米政権を見放したのでしょうか?

答えは簡単です。戦争する国力がもう無いからです。国内経済が悪化の一途を辿る中でアメリカは既にイラクとアフガンに派兵しており、加えてエジプトで軍事行動を起こすなど議会でも承認されないでしょうし、何よりアメリカ国民が納得しません。来年は大統領選挙の年。再選を目指すオバマ大統領が中東情勢の介入に及び腰なのは当然なのです。(中略)

そもそもアメリカは50もの州が集まった合衆国です。国土は日本の約25倍。政治、経済、軍がそれぞれ独自に動いている部分もあるわけで、画一的に見てしまうと逆に“アメリカ”を見失ってしまうでしょう。この中東革命にしても、そうです。見方は1つではありません。


■フェイスブックと革命リーダーの関係

≪≪実は今回の中東革命には幾つもおかしなことがあったのです。エジプト政府を早々に切り捨てたことによって、アメリカの衰退が世界的に印象付けられたと同時に、もう1つ世界的に印象付けられたものがありました。それがフェイスブックというアメリカの一企業です。アメリカが衰退しているのに、アメリカの一企業は逆にこれ以上ない評価と広告効果を、この革命で行って貰っているのです。私はこれがどうにも不思議でなりませんでした。

そもそもエジプトの反政府運動のきっかけを作ったフェイスブックの書き込みはこういうものでした。

2010年6月、警察の不正行為をインターネットに書き込んだハーリド・サイード Khaled Mohamed Saeed(1982−2010)という若者が警官によって撲殺される事件が発生、警察側は若者が麻薬を飲み込んで死亡したと発表し、事件を揉み消そうとしました。

この事件を知ったのがワエル・ゴニム Wael Ghonim(1980−)〔※―Google、IMF〕というカイロ生まれの若者で、事件の真相をフェイスブックに書き込むと、瞬く間に賛同者が現れ、大規模なデモ活動へと繋がっていったのです。

革命前のエジプトは大統領の家族や役人達の汚職天国で、国民が飢えているにも関わらず、自分達だけは贅沢な暮らしを楽しんでいたわけですから、ちょっとしたきっかけさえあれば、反政府運動が起きる下地はあったとは言えるでしょう。

しかし、私はこの話に腑に落ちないものを感じています。それは、フェイスブックに書き込みをしたゴニム氏がアメリカの検索サイトの最大手グーグルの幹部社員だからです。エジプトの市民革命のはずなのに、フェイスブック、グーグルという今やアメリカを象徴する2大ITメディア企業が大きく関わっていることにどうにも違和感を覚えてしまうのは私だけでしょうか。

そして極めつきはエジプトの反政府運動の中心だった「4月6日若者運動」(英:6th of April Youth Movement)というグループ。このグループも、2008年4月頃からフェイスブックやツイッターといったソーシャルメディアを使って民主化運動を拡大しており、同年12月にはアメリカで開催された国際青年運動連盟の第1回サミットに参加しています。

この国際青年運動連盟はソーシャルメディアを活用する運動家達を支援する組織で、グーグル、フェイスブック、AT&Tといった通信系の企業と、NBC、ABC、CBS、CNNといったテレビ局が強力にバックアップしているものです。4月6日運動は設立当初からアメリカの大手通信系企業やテレビメディアと密接な関係を築いていたことになるわけです。

リーダーのアハマド・マヘル Ahmed Maher(1980−)氏に至っては中東の民主化について語る姿をカーネギー財団 Carnegie Foundation のホームページで動画付きで紹介されているほどです。つまり、今回のエジプト革命を指導してきたリーダー達はほぼ全員グーグルやフェイスブック、カーネギー財団といった、まさにアメリカを体現するような企業と深く関わっているのです。

この事実をあなたはどう考えますか?アメリカは国が疲弊し、中東から手を引かざるを得ない状況になっていると、私達は先程分析したばかりです。その一方で、アメリカを代表する企業は、反政府勢力をバックアップし、親米政権を倒しています。これは国を売るに等しい行為と言っても過言ではないでしょう。

アメリカ企業は利潤を追求する余り、遂に自国の不利益などどうでもいいと考えるようになってしまったのでしょうか?自分達が儲かり、自分達の商品さえ売れれば、国が弱体化しようがお構いなしという最悪の資本主義に行き着いてしまったのでしょうか?≫≫

〔資料〕『Facebook』を使わない6つの理由 By David Rowan(the editor of Wired UK) - WIRED.jp 2010年9月18日
http://wired.jp/wv/2010/10/13/%e3%80%8efacebook%e3%80%8f%e3%82%92%e4%bd%bf%e3%82%8f%e3%81%aa%e3%81%846%e3%81%a4%e3%81%ae%e7%90%86%e7%94%b1/3/

〔資料〕Facebookの「Goldman価値」は本物か―Social Media企業の価値高騰と15年前のDotcom Bubbleとの不気味な類似点 - Newsweek日本版 2011年1月6日
http://www.newsweekjapan.jp/stories/2011/01/post-1903.php

http://www.newsweekjapan.jp/special/2011/03/post-44.php

〔資料〕『魔女に与える鉄槌 Malleus Maleficarum』(1487年刊行) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%94%E5%A5%B3%E3%81%AB%E4%B8%8E%E3%81%88%E3%82%8B%E9%89%84%E6%A7%8C

http://witch.gtx.jp/index4.htm

〔資料〕ソーシャルメディアは現代版「魔女狩り」の温床になるのか - ガジェット通信 2011年8月9日
http://getnews.jp/archives/134870

〔資料〕Category 4:新世界秩序 New World Order - Kaleidoscope ※SNS
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-category-4.html

〔資料〕中東民主化ドミノはCIA革命学校の卒業生が起こした - Kaleidoscope 2011年2月22日 ※4月6日若者運動―CANVAS
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-340.html

〔資料〕中東革命の米国スポンサー企業の面々 - Kaleidoscope 2011年2月27日
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-345.html

〔資料〕CIAがFacebookを考案 目的は全世界個人情報収集 - さてはてメモ帳 Imagine&Think! 2012年2月13日
http://satehate.exblog.jp/17446481

〔資料〕Khaled Mohamed Saeed(1982−2010) - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Death_of_Khaled_Mohamed_Saeed

〔資料〕Wael Ghonim(1980−) - Wikipedia ※―Google、IMF
http://en.wikipedia.org/wiki/Wael_Ghonim

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%8B%E3%83%A0

〔資料〕Ahmed Maher(1980−) - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Ahmed_Maher_(youth_leader)

※Carnegie Foundation
http://egyptelections.carnegieendowment.org/2010/11/08/interview-with-ahmed-maher-co-founder-of-the-april-6-youth-movement

〔資料〕如何にして富が世界に貧困を齎すのか By Michael Parenti - Anti-Rothschild Alliance
http://rothschild.ehoh.net/material/12.html

〔資料〕貧困と飢餓が起こる真の原因構造(世銀が貧困と飢餓を拡大させた) - にほん民族解放戦線 2008年10月2日
http://blog.goo.ne.jp/nanbanandeya/e/21a36493c36282262689f2221bb30bf2

〔資料〕≪宋 鴻兵 著『通貨戦争―影の支配者たちは世界統一通貨をめざす』 より抜粋(21)≫|MelancholiaT ※グローバル化 国際通貨基金(IMF)が貧困を作る時、他
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-11032509494.html


■底知れないアメリカの新戦略

実はここにこそ、アメリカの底知れない戦略があると私は考えています。先程説明したようにアメリカは赤字国債を大量に発行しているにも関わらず、実体経済は上向く気配がなく、その一方で投機筋にドルが流れ込むことで先物市場が過熱、食物価格が不当に値上がりすることで国民の生活を圧迫するようになっています。

その為、少しでも無駄な出費は減らしたいわけで、軍事予算は削られる一方なのです。そのとばっちりは沖縄の米軍基地問題にも及んでいます。

沖縄の基地問題は実はアメリカではグアム移転で一度は決っていたのです。後は移転の為の予算がアメリカ議会を通過するのを待つだけだったのですが、この話は途中で頓挫してしまいました。グアムへの移転費用をアメリカ議会が承認しなかったからです。

移転費用の多くは日本が負担し、アメリカ側は僅か数十億円の費用を捻出するだけで米軍基地問題は片付いていたはずなのですが、その僅かなお金すら軍事費に回せないのが今のアメリカの国力なのです。

それだけではありません。エジプトでいったん軍事活動を開始してしまえば、長引くのは目に見えています。ブッシュ政権下、軍産複合体が始めたイラク戦争は当初の目論見と違って泥沼化し、現在に至っても全面撤退出来ていません。しかも、その間に多くのアメリカの若者の命が失われているのです。

アメリカ人が何故、中東の揉め事に首を突っ込まなければならないのか?何故アメリカ人の若者が他国の戦争で命を落とさなければいけないのか?膨れ上がる他国での軍事費用を何故アメリカ国民が負担しなければいけないのか?そんなお金があるなら私達の生活をもっと良くすべきだろうという、極当り前の国民感情が、アメリカに旧来通りの戦争を出来なくさせているのです。

とは言え、これまで築いてきたアラブの覇権をむざむざ手放すのも惜しいですし、国益にも反するのも確か。そういう中で、お金を掛けずに人心を操作出来るソーシャルメディアが注目されるようになったのです。


■ツイッターを操作すれば世論をつくれる

きっかけは2008年のアメリカ大統領選挙でした。この選挙に勝ったのが今のオバマ大統領 Barack Hussein Obama, Jr.(1961−)ですが、この年のツイッターやGメールの内容を分析してみると面白いことが分かったのです。ツイッターのつぶやきやメールに書かれたオバマ氏の好感度と、世論調査によって分かった実際の支持率がほぼ同じだったのです。

これがどういうことを意味するかと言うと、選挙の必要など無いということです。ツイッターやメールをチェックするだけで誰が本当に国民に支持されているのかがたちどころに分かってしまうからです。そうなると議会の必要性すら無くなり、法案などはネットを使って国民が直接投票すればいいということになるでしょう。民意が反映されるという意味ではこの方法がベストかも知れません。

一頃、グーグルがネット政府の創設と言っていたのはこういう可能性を見据えてのことだったのでしょう。

しかし、これは裏を返せば、ツイッターやメールの内容を操作することで世論を作れることも意味します。もちろん操作と言ってもそれは個人情報の改竄(かいざん)を意味するわけではなく、メールの中身を書き換えるなどということでもありません。そうではなく、“中身を見ることが出来る”ということが重要なのです。

先程私がオバマ氏に関するメールの好感度と実際の支持率が同じだったと述べた時、「おかしいな」と思った人も多かったのではないでしょうか。個人情報であるメールの中身を読んでいなければ、“メールの好感度”などという数字は出てこないからです。

では、一体その数字はそうやって調べたのかと言えば、メールの中身を“読んではいないが、“チェックはしている”のです。Gメールユーザーだったら殆んどの人が「自分のメールがグーグルに見られている」と思った経験をお持ちではないでしょうか?

それと言うのも、Gメールの受信トレイの上段には「企業広報・PRのお手伝い」という枠があり、ここにメールの内容に即した企業情報が一行情報として載ってくるのです。その一行情報とメールの内容が余りにもぴったりリンクしているので、私達は「メールが見られている」と思うのですが、実際にグーグルもそれは認めています。

但し、オペレーターが1つ1つメールをチェックしているわけではなく、「自動化されたスキャンによって自動的に関連性の高い広告を抽出している」と説明しています。しかし、これは他人のメールの中身を自由自在に摑むことが出来ることの証でもあります。

メールを見ることが出来るというのは、総体的にその国の国民が何を好み、何に不満を抱いているかも分かるということです。或る国を管理したい者にとってこんな素晴らしい道具が他にあるでしょうか?

〔資料〕スマートフォン・Gmail・Skypeなどの盗聴・監視システム販売企業を検索可能なサイト「The Spy Files」 - GIGAZINE 2011年12月10日
http://gigazine.net/news/20111210-the-spy-files/


■ソーシャルメディアが戦争を担う

(略)或る国で、或る思想を広めたいと思った時、ソーシャルメディアが普及していれば、そこに思想を乗せ、作為的に好感度を上げたり、露出を増やすようにしたりして、極自然に世論を形成することが出来るでしょう。吟味するのは思想の乗せ方と、思想を広める為の象徴的人間です。中東で起きた出来事は、まさにこれだったのではないかと、私は思っています。ソーシャルメディアによってアメリカは“新世代の戦争を発明した”と言えるのです。

そう、アメリカは衰退などしていなかったのです。中東で親米政権をなくしたのでもありません。お金の掛かる独裁政権から、安価な“民主”政権へと頭をすげ替えただけだったのです。(中略)但し、革命が成功した後に出来る新政府はアメリカにとって都合のいい政府になっている可能性が極めて高いのです。


■軍産複合体より恐ろしいもの

アメリカは新たな戦略兵器を手にしたわけですが、だからと言ってこれまで通り強大な覇権国家であることを意味するわけではありません。

今年3月、国連安保理決議によって開始されたリビアへの軍事制裁には最後まで反対していましたし、英仏に引き摺られるように始めた軍事行動にしても積極的な姿勢をついぞ見せませんでした。ところが、それでも軍事費は巨額に上ってしまったのです。戦闘行動を開始して僅か2日で2億3000万ドル以上を消費。

先程も言ったように巨額の財政赤字を抱えるアメリカにとって、軍事行動はもはや自らを破滅に導く行為でしかありません。それでも、オバマ大統領がリビアへの軍事行動を決めたのは軍産複合体からの強い要請があったからだと推測出来ます。

『The New York Times』(米)によれば、オバマ大統領がリビア内戦(2011年)の介入を決めたのは、クリントン国務長官 Hillary Rodham Clinton(1947−)らの強い説得があったからだそうです。クリントン氏と言えばイラク戦争の開戦に賛成した民主党の中でも戦争推進派。ブッシュ元大統領を支持するキリスト教右派とも通じる、軍産複合体に近い立場の政治家です。

オバマ大統領は、これらの勢力に効し切れず、財政悪化を承知で、苦汁の決断をしたわけです。(中略)

今のアメリカ政府にとって本当に恐ろしいのは軍産複合体ではありません。今この国を牛耳り、ソーシャルメディアウォーの拡大によって潤っているところがあるのです。それはウォール街です。

〔動画〕NATO大衆操作に情報戦で対抗せよ リビア コートジボワ−ル - YouTube [10分33秒]
http://www.youtube.com/watch?v=jOeDRGzfqIE

〔動画〕NATOリビア介入とメディアの嘘に反対するデモ ブリュッセル - YouTube [3分45秒]
http://www.youtube.com/watch?v=l-Yld5U8HGo

〔動画〕リビア攻撃は2001年から計画されていた - YouTube [2分16秒]
http://www.youtube.com/watch?v=FdzgsPO_k0c


≪苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 より抜粋(2)≫
テーマ:苫米地英人
(1頁からの続き)


■オバマ大統領もウォール街の軍門に下る

何故、ウォール街が潤うのかの説明をする前に、ウォール街とオバマ大統領 Barack Hussein Obama, Jr.(1961−)の関係についてお話しておきましょう。先ず大統領とウォール街の力関係は現在、ウォール街のほうが上です。

いえ、実はオバマ大統領も一度はウォール街を潰そうと本気になったことがあるのです。リーマン・ショック Lehman Shock(2008年)で益々明らかになったアメリカ金融業界の「強欲」と決別する為に、2010年1月、大統領はヘッジファンドや機関投資家の高リスク商品の販売を禁じる金融規制強化策を発表しました。

これは発足当時のオバマ政権の経済チームの要であり、強面(こわもて)のインフレファイターとして名高い元FRB議長ポール・ボルカー Paul Adolph Volcker, Jr.(1927−)氏の発案で、「ボルカー・ルール Volcker Rule」とお呼ばれました。もしこれが成立すれば、ゴールドマン・サックスやJPモルガンなどはこれまでのようなマネーゲームが出来なくなっていたでしょう。

しかし、結果から言うと、この法案はウォール街のロビー活動によって完全に骨抜きにされた形で同年7月に議会を通過したのです。完全に大統領の敗北ですが、中間選挙を控える大統領がここで負けを認めるわけにはいきません。「政府の意向が9割反映された」と笑みを浮かべてコメントしました。

これに対してボルカー氏は以後発言を控えるようになり、2011年1月5日、大統領の諮問機関である「経済再生諮問会議 Council of Economic Advisers(CEA)」の議長を退任すると発表。その2日後の1月7日に、空席だった大統領の首席補佐官にJPモルガンの取締役ウィリアム・デーリー William Michael Daley(1948−)氏が就任したのでした。大統領はこうしてウォール街の軍門に下ってしまったのです。

ウォール街にもはや敵はいません。これまで以上にやりたい放題が出来るようになりました。いい例が、今年2月、ゼネラルモーターズ General Motors Corporation(GM)が米国工場などの自給労働者に4300ドルのボーナスを支給したことです。

日本やアメリカの報道では景気回復の象徴として見る向きが多いのですが、GMは2009年に経営破綻し、アメリカ政府が260億ドルを投入して再生させた会社です。アメリカ政府の持ち株比率34%。アメリカの商法では33%以上でオーナーですから、GMは今アメリカ政府のものであり、公的資金を使っている以上国民のものなのです。

つまり、GMに儲けが出たら本来は従業員にボーナスを出す前に国庫に返すべきなのですが、そうしないで従業員にボーナスを出したのは、そのほうが“株価が上がる”からです。全てはウォール街の都合が優先されてしまうのです。

オバマ大統領にとってもメリットがあります。この事実は余り報道されていないのですが、ボーナスを貰った自給労働者は殆んどがアメリカ自動車労働組合 United Auto Workers(UAW)の人間だったのです。UAWと言えばアメリカ最大のロビイストであり、政治家にとっては巨大な票田です。何のことはない、ボーナスの支払いはオバマ大統領にとっても決して悪い話ではなかったのです。ウォール街はお金と票によって大統領を手懐(てなず)けてしまいました。

〔資料〕Paul Adolph Volcker, Jr.(1927−) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%BC

〔資料〕連邦準備制度(FRB)や、ヴォルカー元FRB議長について - HEATの日記 2004年8月31日
http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200408310000

〔資料〕新生銀行 - HEATの日記 2005年1月22日
http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200501220000

〔資料〕William Michael Daley(1948−) - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/William_M._Daley

http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=699

〔資料〕General Motors Corporation(GM) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%83%8D%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA


■株価が下がれば政府資産も目減りする

それだけではありません。リーマン・ショック Lehman Shock(2008年)の時にアメリカ政府はGM以外にも倒産寸前の巨大企業の幾つかを、公的資金を投入して事実上国営化してしまいました。この措置が更にウォール街に力を付けさせることになったのです。

国有化によって政府が株を大量に保有したということは、株価が下がれば、アメリカ政府の資産が目減りしてしまうことになります。ウォール街にとって株価を操作するなど赤子の手をひねるようなもの。

既に産業が空洞化している以上、アメリカ企業の将来性に過大な期待は出来ず、株価は本来、現在の見かけ上の価値しかないはずです。ところがそれを過大評価された水準にまで上げることなど、ウォール街にとっては実に容易いことでしょう。健全性を失ったマーケットで、健全性の無い価格形成をされた株を持っているアメリカ政府は、ウォール街には頼らずには生きていけなくなってしまったのです。

ブッシュ政権下では軍産複合体がアメリカ政府を振り回していましたが、今はウォール街がオバマ政権の命運を握っているのです。そもそもアメリカの優良企業が健全性を失ったのは金融資本主義に毒されたからなのに、その張本人達はその償いをすることもなく、私利私欲の為に政府や大統領を意のままに動かしているのです。

これがオバマ大統領とウォール街の関係ですが、この構図はアメリカ企業とウォール街についても当て嵌まります。株価を操ることが出来るということは、企業にとってこれほど脅威なことはないでしょう。フェイスブックに至っては今年、株式公開が計画されていますから、ウォール街を絶対敵に回したくないでしょう。どれほど勢いがある企業でも、彼らと喧嘩するのはデメリットのほうが大き過ぎるのです。

そんな中で今年の2月17日、オバマ大統領とIT企業のリーダー達が会合を開きました。ロイターによると「サンフランシスコ近くの私邸で開かれたこの会合にはフェイスブックのマーク・ザッカーバーグ Mark Elliot Zuckerberg(1984−)CEO、グーグルのエリック・シュミット Eric Emerson Schmidt(1955−)CEO、ツイッターのディック・コストロ Dick Costolo(1963−)CEO、そして病気療養中のアップルのスティーブ・ジョブス Steven Paul Jobs(1955−2011)CEOも参加。

この会合は景気浮揚と失業引き上げの為に技術革新を推し進めるオバマ氏の取り組みの一環」と報じられていますが、もちろんウォール街の意向が働いているはずです。目的はフェイスブックの株式公開に向けて、世界的にソーシャルメディアを普及していくこと。更に“民主化”という名の新たなアメリカの世界戦略にも繋がっています。(後略)

〔資料〕映画『ソーシャル・ネットワーク』とビルダーバーグ会議 - ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報 2011年2月1日
http://amesei.exblog.jp/12799238

〔資料〕病気療養で休職中のアップルCEO、オバマ大統領と会合 - Reuters 2011年2月18日
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-19609520110218

http://news.cnet.com/8301-13578_3-20033342-38.html

〔資料〕Mark Elliot Zuckerberg(1984−) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%B6%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B0

〔資料〕Eric Emerson Schmidt(1955−) - Wikipedia ※Google―Wael Ghonim(1頁を参照)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%88

〔資料〕Dick Costolo(1963−) - Wikipedia ※―Google
http://en.wikipedia.org/wiki/Dick_Costolo

〔資料〕米グーグルCEO、ジョブズ氏の怒りは「見せかけ」 - 日本経済新聞 2012年4月5日
http://www.nikkei.com/tech/trend/article/g=96958A90889DE6E2E3EAE6E6E2E2E2E7E2E6E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E5E2E6E0E2E3E3E0E4E1E3

〔資料〕Category 4:新世界秩序 New World Order - Kaleidoscope ※SNS
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-category-4.html

〔資料〕中東民主化ドミノはCIA革命学校の卒業生が起こした - Kaleidoscope 2011年2月22日 ※4月6日若者運動―CANVAS
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-340.html

〔資料〕中東革命の米国スポンサー企業の面々 - Kaleidoscope 2011年2月27日
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-345.html

〔資料〕CIAがFacebookを考案 目的は全世界個人情報収集 - さてはてメモ帳 Imagine&Think! 2012年2月13日
http://satehate.exblog.jp/17446481

〔資料〕米フェイスブックが公開株式数を25%拡大、調達額150億ドルに - Reuters 2012年5月16日
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE84F01020120516


〔苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 第4章 日本を狙うウォール街 より P.106−P.123〕


■JPモルガンの円建てアメリカ国債の狙い

≪≪第3章では、アメリカの弱さと強さについて分析しました。ドルの力は下落し、経済も破綻寸前まで来ています。ところがアメリカは国としての強さは維持し続けているのです。その強さが反(かえ)って、手負いの獅子のように危険な状態になっているのです。

アメリカが本当に超大国だった頃は余裕がありました。同盟国から様々な権益を奪って自国の経済を有利に進めることはあったでしょうが、同盟国を破産に至るまで追い込むことはアメリカにとっても得策ではないと理解していました。

しかし、自国の経済がとことん落ち込んでしまうと、形振(なりふ)り構っていられません。奪えるところからは何でも奪ってしまおう。それが今のアメリカであり、アメリカの危険性です。そして、その危険な牙は今日本にも向おうとしています。

今年(2011年)の2月、アメリカの格付け会社「スタンダード&プアーズ Standard&Poor's Financial Services LLC(S&P)」が日本国債の格付けをAA(ダブル・エー)からAAマイナスに引き上げました(その後、震災の影響を受けて“格付け見通し”を「安定的」から「ネガティヴ」に引き下げています)。それと同時にJPモルガンが円建てのアメリカ国債を発売すると発表したのです。

彼らの狙いは何でしょうか?それは日本国債をリスク債権化することです。

第1章でも少し触れましたが、銀行は新BIS規制という国際的な銀行規制に縛られており、国際業務を行う為には自己資本比率8%を維持しなければいけません。不良債権を持っているとその分だけ資本が棄損されてしまうのです。つまり、日本国債がリスク債化してしまうと、増資するか、日本国債を手放すかのどちらかになるわけです。

とは言え、自国通貨建てによる自国国債のリスクウエイトは新BIS規制の下でも0%ですので、円建てで日本国債を持っている限りにおいてはリスク債化することはありません。

但し、このまま格付けが下がり続けるとどうなるかは分かりません。最近ギリシャ、ポルトガルが事実上デフォルト(対外債務不履行)し、アイスランドやスペイン、イタリアなどはいつ国家破産してもおかしくないと言われる状態だからです。その結果、国債=リスクゼロとするルールで果たしていいのか、疑問の声が噴出しているのです。

AAA(トリプル・エー)の国債は新BIS規制の中では最もリスク債化する心配の無い優良債券です。特に今年になって新BIS規制は、バーゼルVという、これまでより規制が強化された枠組みの試験期間に入りました。そういう中で、S&Pの日本国債格下げは銀行に対する強烈なプレッシャーとなる一方、アメリカ国債のAAAは自己資本比率維持の為に見逃せない投資対象になっているのです。

これはアメ(飴)とムチ(鞭)です。日本国債格下げというムチを先に与えておいて、直ぐ後にAAAの円建てアメリカ国債というアメをちらつかせているわけです。「日本の銀行はもっとアメリカ国債を買いなさい」というメッセージなのです。≫≫

〔資料〕Standard&Poor's Financial Services LLC(S&P) - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Standard_%26_Poor%27s

http://www.theofficialboard.jp/org-chart/standard-and-poor-s

〔資料〕Basel UAcord(俗称:新BIS規制) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%B1%BA%E6%B8%88%E9%8A%80%E8%A1%8C


■ゆうちょ銀行をアメリカに渡すな

≪≪ウォール街はゆうちょ銀行の預貯金175兆円もかねてから狙っています。郵貯が最初に狙われたのは小泉政権(2001〜2006)の時です。例の郵政民営化。これによって、郵貯を銀行化して、アメリカ国債を買えるようにと画策したのです。

民営化前の郵便貯金では法規制によってアメリカ国債を買うことが出来ませんでした。しかし、民営化し、普通の銀行にしてしまえばアメリカ国債を買うことが可能になります。日本人が貯めた175兆円をアメリカに差し出そうとしたのが、郵政民営化の正体です。もちろん、当時の首相だった小泉純一郎(1942−)氏も金融担当大臣だった竹中平蔵(1951−)氏もそのことは十分に分かっていたのでしょう。分かっていて、民営化を押し進めたのです。

しかし、彼らの目論見はうまくいきませんでした。民営化に成功はしたものの、官僚が強力に抵抗したのです。

郵貯の資金は官僚にとってもおいしいお金ですから、そう簡単に渡すわけにはいきません。彼らはそこで一計を案じて、民営化後の郵貯を銀行法の適用外にしたのです。つまり、今「ゆうちょ銀行」と銀行の名が付いていますが、厳密な意味での銀行ではないです。銀行法の適用外ですから、新BIS規制にも縛られません。こうして国民が貯めた175兆円がアメリカに流出することは阻止されました。

その後の鳩山政権時代(2009〜2010)で郵政民営化の見直しが検討され、ゆうちょ銀行の175兆円を巡る問題はいい方向に進み始めました。

ところが、竹中氏は2009年10月29日付の『The Wall Street Journal』(米)電子版で、何と「鳩山政権による郵政民営化の見直しは時代に逆行する決定。世界最大の預金取扱機関の郵便貯金に銀行法が適用されていないのはおかしい。それによってBIS規制を逃れている。フェアではない」と批判しました。要するに銀行法を適用してBIS規制を受け入れろと言うのです。

氏の本意が何処にあるのか知る由もありませんが、“世界最大の預金取扱機関”のお金は日本人の資産です。そのお金を何が何でも新BIS規制の枠組みに押し込めてアメリカ国債化を可能にしようと、大臣ではなくなった今でも動いているのです。

いったんアメリカ国債になれば、もうそのお金は償還されません。1990年代に宮澤喜一(1919−2007)首相が「アメリカ国債を償還したい」とアメリカ側に打診したところ、「それは宣戦布告と見なす」と言われたことがありますし、橋本龍太郎首相は「大量のアメリカ国債を売却しようとする誘惑に駆られたことは幾度かあります。しかし、その誘惑に負けたことはない」とアメリカの大学で行われた講演で発言し、アメリカの不興を買いました。

〔※補足:三極委員会メンバーの中で日本側の委員長も務めた宮澤喜一(1919−2007)は、三極委員会設立後、翌1974年外相、77年経企庁長官、80年官房長官、86年蔵相、87年副総理兼蔵相を歴任し、91〜93年の3年間首相となり、首相退任後も98年小渕内閣で蔵相、2000年森内閣で蔵相と財務相を務めた。

ちなみに、小泉純一郎(1942−)は宮澤内閣で郵政大臣(1992〜1993)に就任している。本人は郵政民営化をあくまで持論と主張しているが、この頃には既にエージェント化していたものと考えられる。

首相だけでなく、これだけ繰り返し経済担当大臣を務めた政治家は稀であり、宮澤が活躍した時代、つまり三極委員会が設立されて以後の日米関係は、より一層アメリカ主導になった。

85年プラザ合意、89年ブッシュ父大統領 George Herbert Walker Bush(1924−)の提案による日米構造協議、93年宮澤首相・クリントン大統領間で日米包括経済協議が開始されたが、首脳会談を行う宮澤喜一とビル・クリントン William Jefferson “Bill” Clinton(1946−)の2人は、共に三極委員会メンバーだった。翌94年から、米国による(対日)年次改革要望書という命令書が毎年送られてくるようになった〕

日本人の預貯金がアメリカ国債化したら最後、それは二度と日本人の手に戻ってこないお金になってしまうのです。

ゆうちょ銀行の175兆円と合わせて日本人の預貯金の総額は1500兆円です。ウォール街はこのお金を狙って、日本国債の格付けを下げ、同時に円建てアメリカ国債を売り出したのです。この2段攻撃で日本人の預貯金を奪おうというのです。政府だけでなく日本国民もアメリカ国債を買いなさいというのが、アメリカの真の狙いではないかと私は考えています。≫≫

〔資料〕≪斎藤貴男 著『消費税のカラクリ』 第3章 消費者が知らない消費税の仕組み、他 より抜粋(8〜11)≫|MelancholiaT ※小泉純一郎・竹中平蔵らによる「構造改革」の正体、竹中平蔵の正体、(対日)年次改革要望書、他
http://arsmagna2.jimdo.com/melancholiaT-roentgenium-資料保管庫-目次/

〔資料〕≪宋 鴻兵 著『通貨戦争―影の支配者たちは世界統一通貨をめざす』 より抜粋(20)≫|MelancholiaT ※郵政民営化「運用委託」
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-11028633661.html

〔資料〕竹中平蔵「日銀は変化球やめ国債購入の直球投げよ」 vs. 白川方明「際限ない国債買い入れは制御不能なインフレ招く」 - 園田義明めも。 2012年4月22日
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2012/04/22/6421833


■電通を手なずけたフェイスブック

アメリカを動かす人々は情報戦も仕掛けてきています。今年の2月28日、電通がフェイスブックと提携したと発表しました。

同社のプレスリリースを見ると、業務契約の主な内容を「フェイスブック社より最新の技術情報やサービス活用事例などを入手し、広告主や媒体社へのコンサルティングを行う」「フェイスブック社の協力を得て、広告主、媒体社にとって付加価値の高いフェイスブックページの制作を行う」「フェイスブックも電通と手を組むとは落ちたものだ」といった反応を示しているわけですが、もちろんフェイスブックが何もなければ電通などと手を組むわけがありません。

電通が獲得したというプレミアム広告枠とは何でしょうか?日本経済新聞の記事によると「プレミア広告はフェイスブックを起動したログイン画面に表示され、他者の広告が同時に表示されない為、注目度が高い」とあります。

しかし、フェイスブックのログイン画面にフェイスブックユーザーが行くことは基本的にありません。彼らは通常ログイン状態を維持したまま使っているからです。そんな枠を独占的に買い上げたところで何の意味があるのでしょうか。

それ以上にフェイスブックというメディアは、電通がこれまでやってきた「枠を押さえて露出を増やして」というような昔ながらの広告屋的な発想で成果を出せるものでは全くありません。お得感と楽しさを如何にユーザーに提供出来るかであって、電通お得意の独占獲得、大量投下では大した効果は出ないでしょう。

「プレミアム広告枠の年間独占販売権」はフェイスブックが電通のお偉いさん達にも理解出来るように行った、それこそ“プレミアム”な措置だったのだと思います(プレミアム枠自体は元々ありましたが、対して機能していないのはフェイスブック自身が一番よく分かっているはずです)。

つまり、フェイスブックは電通と手を組んだのではなく、電通を手懐(てなず)けただけ。それでなくとも電通とフェイスブックでは勢いにしても規模にしても格段の差があります。フェイスブックの今年の株式公開は時価総額100兆円を超える大型のものになると言われているのです。電通と手を組む必要など殆んど無いのです。


■電通のダークサイド

では、何故提携したのか?それは電通という企業の二面性にあります。一般的に認識されているのは日本最大の広告代理店という顔でしょう。しかし、電通にはもう1つ、アメリカやヨーロッパの国際利権の代理店という顔もあるのです。

電通には「パワー・フォー・リビング Power For Living」問題を起こした過去があります。

「パワー・フォー・リビング」とはアメリカのアーサー・S・デモス財団 Arthur S. DeMoss Foundation が無料で配布している聖書の解読書のことですが、アーサー・S・デモス財団は、その理事であり、創設者の長男で事実上の代表マーク・デモス Mark DeMoss(−)氏が関わる団体の主張の中に「非キリスト教徒は抹殺せよ」というものまである過激なキリスト教右派団体です。

電通はこの団体のプロモーションを2007年に20億円以上掛けて大々的に行ったのです。御存知のように日本では特定宗教のCMは禁止されているのに、です。(中略)アメリカでは、『The New York Times』(米)に「クリスチャン・マフィア」とまで書かれて批判された団体のプロモーションをする電通も電通なら、その広告を引受けるテレビ局もテレビ局です。彼らには電波が公共物という意識のかけらもありません。

しかし、これだけならメディアと電通の倫理観の欠如の問題で、アメリカのジャパンハンドラーの代理店といった二面性など無いように感じます。

実はアーサー・S・デモス財団などキリスト教右派団体は、アメリカ共和党の大きなスポンサーなのです(統一教会もそうです)。彼らの会合ではブッシュ元大統領 George Walker Bush(1946−)がスピーチするなど、その影響力の大きさは、日本人が思っているようなマイナーなカルト宗教といったレベルでは全くありません。

電通が「パワー・フォー・リビング」のプロモーションをあれだけ大々的に行ったのは、大金が動いただけでなく、アーサー・S・デモス財団が共和党及びブッシュ元大統領のスポンサーであったからです。そして、テレビ局が電波法を無視して特定宗教のコマーシャルを流したのは、アメリカの国際利権を握る人間達の意向が働いていたからです。

テレビ局だけではありません。新聞社も同様です。朝日、読売、毎日、産経、日経、中日の各紙が「パワー・フォー・リビング」の一面広告を掲載しています。日本最大の広告代理店・電通を押さえるということは、日本の主要メディアを効率的に動かすことが出来るということなのです。

ですからフェイスブックとの提携は、「アメリカ民主党政権にもきちんと協力しなさい」という意味になるのです。電通が断る理由は何一つ無いでしょう。(中略)

そして、フェイスブックに協力するということは、ウォール街にとって有利な情報を積極的に日本に流し、アメリカにとって不利な情報は流れないように堰(せ)き止めることにもなるのです。分かり易い例を1つ挙げれば、電通を通じて息の掛かったタレントやコメンテーターに、ウォール街や原発ビジネスにとって有利な発言をフェイスブック上で行うといったことです。

更に、ツイッターもフェイスブックが買収する見込みがあり、そうなるとタレント達の“つぶやき”だって油断出来ないのです。要は、日本におけるソーシャルメディアウォーがこの提携によって開始されたと言って間違いありません。

〔資料〕電通 プレスリリース:電通と米国Facebook社 日本での広告主向け「Facebook」活用マーケティング・サポートで業務提携 2011年2月28日(PDF、全2頁)
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2011/pdf/2011023-0228.pdf

〔資料〕「パワーフォーリビング」CMをテレビでは流してはいけない、狂っている(&その後の記事) - ドクター苫米地ブログ 2007年1月16日
http://www.tomabechi.jp/archives/50304736.html

http://www.tomabechi.jp/archives/50316091.html

http://www.tomabechi.jp/archives/50315755.html

http://www.tomabechi.jp/archives/50312412.html

http://www.tomabechi.jp/archives/50314142.html

http://www.tomabechi.jp/archives/50314381.html

http://www.tomabechi.jp/archives/50314486.html

〔資料〕「パワー・フォー・リビング」と統一教会、その意外な接点!/ESPIO・野田敬生 - 薔薇、または陽だまりの猫 2007年1月31日
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/120ec013c4e1410ec31f0e97c17822b4

〔資料〕≪中田安彦 著『ヨーロッパ超富豪 権力者図鑑―世界を支配する欧州の覇者たち』 より抜粋(4)≫|MelancholiaT ※【日本の談合マスコミの歴史(1926〜1935)】
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-10916151432.html


(3頁へ続く)

〔資料〕マガジン9条:「格差×戦争 若者のリアルと憲法」 雨宮処凛×堤 未果 その1〜2 - マガジン9 2007年11月24日 ※米兵のリクルートの実態
http://www.magazine9.jp/taidan/002/index.php

〔資料〕この人に聞きたい:『堤 未果さんに聞いた』その2 - マガジン9 2008年1月30日 ※オバマ、ヒラリーの献金
http://www.magazine9.jp/interv/mika/mika2.php

〔資料〕≪鬼塚英昭 著『黒い絆 ロスチャイルドと原発マフィア』 より要約(22)≫|MelancholiaT ※オバマの献金
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-10984361963.html


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≪苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 より抜粋(3)≫
テーマ:苫米地英人
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■東京上空は米軍のもの

皆さんは、日本は本当に独立していると思います?これだけ国際利権に好きなようにされても黙っているわけですから、どう考えても独立しているようには思えませんよね。

実際のところ、条約上は、日本は今でもアメリカの下にあります。「いや、日本はサンフランシスコ講和条約(1951年)によって独立を認められている」という人がいたら、私は「ちゃんと条文を読んで下さい。日本語は正文ではないので、英語版を読んで下さい。日本の独立は正文上ではとても曖昧です」と答えるでしょう。

〔※補足〜苫米地英人 著『脳と心の洗い方』より該当する記述を(1つの解釈として)抜粋:

実際にサンフランシスコ講和条約 San Francisco Peace Treaty(1951年)の英文原文を読んでみますと、条約が効力を発する翌年4月28日をもって終戦を宣言する第1条(a)に続く、独立を認めたとする第1条(b)の文面は、“The Akkied Powers recognize the full sovereignty of the Japanese people oveer Japan and territorial waters”となっています。

これは、日本語訳では「連合国は、日本国及びその領水に対する日本国民の完全なる主権を承認する」と訳されています。訳文は確かに、「日本国」の独立を認めた文言にも読めます。ところが、原文は、Japanese people と小文字で people と言っているのであり、これは「日本人」もしくは「日本の人達」と訳すべきでしょう。「日本国民」と訳すのは誤訳です。

もちろん、sovereignty はフランス語語源で、ヨーロッパの伝統的な文脈では近代国家相互の対外主権と領土内の統治権の両方を表す言葉ですから、「主権」という訳語は誤訳ではないですが、統治権は人々にあるのであって、軍部や国家機関ではないという近代民主主義の理念を“full sovereignty of the Japanese people”と表現しているのであり、「領域の統治権は日本の人民にあると認識する」という統治権を表す文言には読めますが、日本という国の独立を認める意味での「対外主権」を表している文言と読むには無理があります。

事実、同条約第2条以降は、対外主権の定義である、国としての最高独立性を強く制限しているのであり「対外主権」を表す言葉とするならば full という言葉と本質的に矛盾しています。

また、sovereignty という言葉は、合衆国である米国では、元々各州に独立的自治権を認めている用語として使われている用語であり、当時の米国の政治環境並びにアメリカ史の連想から言えば、当時のアメリカ英語を現在の日本語のセンスで翻訳すれば「自治」という程度の用語でしょう。

ですから、「連合国は日本の人民による日本とその領海の充分なる自治を認める」程度が本来の翻訳でしょう。また、サンフランシスコ講和条約の日本語訳では、その後も Japan という言葉は全て「日本国」と訳していますが、原文では一度も国としての Japan を示唆する用法はありません。単に、Taiwan とか Ryukyu Islands といった territory を表す中立的な用語として、Japan という文言が使われているに過ぎません。

サンフランシスコ講和条約には、Japan という territory には Korea は入らない等々、延々と、Japan という地域がどこからどこまでかということが書かれているのであり、条約全体の文脈からも、Japanは「日本」というサンフランシスコ講和条約で定義される領域を示す単語として使われており、国を表す言葉と読むのは、麗し過ぎる誤訳です。

条約の Japan は「日本国」ではなく「日本」と訳すべきところを、日本語訳のほうで、「日本国」という独立国が認められたかのような訳し方を意図的にしているだけです。少なくとも、主権国家の定義である「国内統治権」と、「対外主権」の2つのうち、半分の統治権しか認められていないことは間違いないでしょう。

サンフランシスコ講和条約の最後の一文は、こうなっています。“DONE at the city of San Francisco this eighth day of September 1951,in the English,French,and Spanish languages,all being equally authntic,and in the Japanese language.”(中略)all being equally authentic つまり「全て等しく正文」であるのは、英語、フランス語、スペイン語版だけなのです。その後にカンマで区切られて and in the Japanese language となっています。

訳せば「1951年9月8日にサンフランシスコ市で成立した。英語、フランス語並びにスペイン語各版において全て等しく正文である。そして、日本語版も作成した」と書かれているのです。つまり条約として有効なのは、英、仏、西語の文章のみであり、日本語訳はあくまで参考ということです。

ところが、和訳では、「1951年9月8日にサンフランシスコ市で、等しく正文である英語、フランス語及びスペイン語並びに日本語により作成した」とされている。これでは日本語版もまるで正文のように日本人に読ませる訳文です。

1951年10月26日には、衆議院でこの日本向けの和訳文である講和条約の「日本語正文」が承認されていますが、実際のところは「日本語正文」というのは存在しないのですから、正式には国会はサンフランシスコ講和条約を批准してはいないということになります。

条約として有効な英語、フランス語、スペイン語版の条約原文と、日本人に「独立国」としての幻想を与える為の、条約文としては正文ではない、日本人向け超訳版というのが分けられて作られていたということでしょう。

これが憲法なら原文が英文でも日本の国会で成立すればその日本語訳が効力を持ちますが、条約は英、仏、西語のみが効力を持つのですから、条約の原文を読む限りでは、調印した国連各国は、日本を独立国家として承認しているとは、どうしても私には読むことが出来ません。もちろん、連合国だけでなく当時の吉田内閣も、日本人には、独立国として認められたと思わせたかったのでしょう。

吉田 茂(1878−1967)の説得により野党からただ一人全権として参加した保守第2党民主党の苫米地義三(とまべち ぎぞう 1880−1959)最高委員長はこの麗しき誤訳をどう読んでいたのでしょう。

靖国問題で有名な第11条の極東国際軍事裁判所の判断維持や第14条の賠償責任条項などまで条項を読むと、英文原文では、サンフランシスコ講和条約は、日本の独立を宣言するものでは決してなく、単純に日本の敗戦と領土の放棄並びに賠償責任を明確にし、その上で、米国の州の1つという意味程度の自治を日本の人々に認めようというレベルの文書にしか読めません。

現在もこの条約が有効である以上、英文、仏文、西文で条約を読んでいる国連加盟国の国々にとっては、日本はいまだ独立国ではないのだろうというのが私の率直な感想です。国連が現在でも日本に対する敵国条項を削除しようとしないのも、こういうところから来るのでしょう。(中略)

1951年9月7日に吉田 茂主席全権は、サンフランシスコ講和会議でのスピーチで以下のように語っています。“It will restore the Japanese people to full sovereignty,rquality,and freedom,and reinstate us as a free and equalmember in the community of nations.”

sovereignty を「主権」という言葉であえて私が訳せば、「これにより日本の人々が主権を十分に取り戻し、平等と自由を回復するものであり、私達を世界の民族のコミュニティに自由で平等な一員として再参加させるものである」ぐらいになるでしょう。

スピーチ全体を通して英文で示唆されているのは、日本の人々は、帝国主義により軍部に取られ失っていた主権を、この連合国との条約のお蔭で取り戻すことが出来たので、世界のコミュニティに再参加出来るようになります、という意味合いです。ところが、当時の内閣は「連合国の占領から、この条約で日本国が独立国家としての主権を取り戻した」といった意味合いで訳し、国会に報告しています。これも誤訳です。

吉田 茂首相のスピーチを全文読みましたが、文章からアメリカ人によって書かれたものであることは明らかで、その日本語訳を吉田 茂首相は読み上げただけだというのが真相です。米国側公文書の資料ではそう記録されています。このスピーチの英文原文の本意は、決定権が帝国軍部から日本の市民に移り、民主主義を標榜することになるので、国際連合の世界に参加出来るようになりますという意味合いです。

サンフランシスコ講和条約そのものも、会議場での吉田首相のスピーチも、連合国としては、@日本の自治は日本の人民に任せるという民主主義の合意、A但し対外主権を含む国としての最高独立性は留保し厳しく制限する、というものであり、それを、条約文や吉田首相のスピーチを麗しき誤訳をすることで日本国が対外主権国家として独立したかのように日本人に幻想を抱かせるという絵であったと見ます。

もちろん、そういう意図的な誤訳は連合国も承知の上で、もしくは連合国によるもので、これにより見えない情報コントロールを続けたということでしょう。(中略)日本は、当時のGHQの落し物のような洗脳社会のまま、タイムマシンのように現在に至っているように感じられるのは私だけでしょうか。現実問題として、日本はサンフランシスコ講和条約で独立国として承認されたのではなかったというのが、現在の社会情勢からも示唆されることではないでしょうか?

サンフランシスコ講和条約に調印しなかったソ連との冷戦時代、日本の共産化を防ぐ、朝鮮半島での不安、極東の安全保障の維持を優先するなど色々な理由があったと想像されますが、GHQ撤退後も日本は事実上情報コントロール下にあったというのは間違いないでしょう。

アメリカ合衆国が大英帝国から独立した時の独立宣言文(Declaration of Independance)には、“as free and independent states,they have full power to levey war,conclude peace,contact alliances,establish commerce,and to do all other acts and things which independent states may of right do.”(諸邦は、自由にして独立な国家として、戦争を行い、講和を締結し、同盟を結び、通商を確立し、その他独立国家が当然の権利として行い得るあらゆる行為をなす完全な権限を持つものである)とはっきりと、full power という文言と independent という言葉が書かれています。

このどちらの語彙(ごい)も、サンフランシスコ講和条約の文言にはありません。独立宣言の名文を暗記するほど読んだであろうアメリカ合衆国のトップが、わざわざ full power,independent という言葉を避けたこと自体が日本の独立を承認していないことを示唆しているでしょう。

事実、第2条以下第27条まで、条約は延々と、自由にして独立した国家として、戦争を行い、講和を締結し、同盟を結び、通商を確立するなどの完全な権限、つまり対外主権を持つことを厳しく制限する条項が並んでいるのが、サンフランシスコ講和条約なのです。ですから、日本は先ずしっかりと国として「独立宣言」をする、もちろん、日本の「独立宣言」と共に、国連憲章からの日本の敵国条項の削除を求めるのは最低でも必要でしょう。(後略)〕

今私が言いたいのはサンフランシスコ講和条約の話とはまた違った話です。もっと単純で、事実として日本は独立していないから独立国ではないと言っているのです。他国に実効支配されていたら、独立国とは言えないからです。それは竹島のことではありません。北方四島の話でもありません。東京都の話です。

皆さんが関西から飛行機で東京に行くとしましょう。すると飛行機は真っ直ぐ東京には向かわずに東京湾のほうに大きく迂回して千葉県側から羽田空港に降り立つはずです。わざわざこんな大回りをするのは何故でしょうか?

私はたまに自家用ヘリコプターで東京や神奈川の上空を飛ぶ時があります。その際、管制塔とのやりとりは英語です。日本国内で、日本人同士の会話なのに空では英語を使わなければいけないのです。これは何故でしょうか?そして、管制官から度々言われるのが、「上空で一時待機しろ」という指示です。一体何故上空待機しなければいけないのでしょうか?

その答えは米軍です。東京や神奈川上空には米軍の戦闘機の航行ルートがある為、民間飛行機はそれを避けるように東京湾に迂回するのです。私のヘリコプターは米軍ジェット戦闘機が通り過ぎるのを待つ為に空中停止をさせられるのです。管制塔と英語でやり取りするのは、そのほうがアメリカにとって分かり易いからです。

更に東京・六本木にある国立新美術館の隣には米軍の施設があり、毎朝晩ヘリコプターで通勤している人達もいます。日本人はたとえ自家用ヘリを持っていても六本木で離発着なんて出来ませんが、米軍は出来るのです。つまり、米軍は日本の制空権をいまだに握っているのです。防衛省の実力事務次官だった守屋武昌(もりや たけまさ 1944−)氏は著書でこう述べています。

「現在でも東京の港区、渋谷区、新宿区、西部地域の上空7000メートルまでは、米軍の空域となっている。朝鮮戦争 Korean War(1950〜1953)の際ハワイ、グアムの米軍基地から最短距離で朝鮮半島に至る航空路がそこにあり、東京、神奈川、山梨、長野、そして新潟のそれぞれ一部は、現在でもコリドー(回廊)として米軍が使用しているからだ。

西日本や北陸から羽田空港に向う民間航空機が伊豆大島から高度を下げ、銚子から回りこむようにして羽田に着陸するのは、この空域を避けて飛ばなければならないからである。日本は占領期のままではないのか」(守屋武昌 著『「普天間」交渉秘録』新潮社 2010年刊行)

これが日本のリアルな現状なのです。米軍に制空権を握られている以上、日本は占領下のままであり、本当の独立国家とは言えないのです。もしも「いや、一部の空を握られているだけじゃないか」と思ったとしたら、大きな間違いです。一部の空ではなく、首都の空です。

しかも、別に有事でも何でもなく、普段から民間旅客機は米軍の為に首都上空を迂回しているのです。事実上の日本の軍隊である自衛隊にさえ、こんな権限はありません。自衛隊が戦闘機の通り道だから民間機は迂回しろなどと言ったら大変なことになります。

ちょっと思い出して下さい。リビアの反政府勢力がカダフィ大佐 Muammar al-Qaddafi(1942−2011)の政府勢力に押された時、国連が発動したのがリビア上空の飛行禁止空域の設定でした。制空権を取られたカダフィ大佐はあっと言う間に勢力を縮小させられてしまいました。

戦争をする上で大切なのは制空権を取れるかどうかですが、日本は既にそれを取られていると言えませんか?百歩譲って同盟国だからいいじゃないかという意見があったとしても、自衛隊にその権限が無く、米軍だけが持っているのはやはり問題でしょう。守屋元次官も書くように、日本はまだ事実上占領されたままなのです。

〔資料〕麻布米軍ヘリ基地とは? By 麻布米軍ヘリ基地撤去実行委員会(PDF、全2頁)
http://home.att.ne.jp/sigma/azabu/news/n12-01/2012flyer_c.pdf

〔資料〕関連資料集 - 麻布米軍ヘリ基地撤去実行委員会ホームページ
http://home.att.ne.jp/sigma/azabu/docmtop.html

http://home.att.ne.jp/sigma/azabu/docum/toukyoto/genkyo02.html

〔資料〕都内の米軍基地 - 東京都知事本局基地対策部
http://www.chijihon.metro.tokyo.jp/kiti/tonai/tonokiti.htm

〔資料〕東京都の米軍基地対策:首都圏の管制区分 - 東京都知事本局基地対策部
http://www.chijihon.metro.tokyo.jp/kiti/kuiki/kuiki.htm

〔資料〕≪関岡英之 著『国家の存亡―「平成の開国」が日本を滅ぼす』 より抜粋(7)≫|MelancholiaT ※【日経・CSISバーチャル・シンクタンクの顔触れ(新自由主義者達の饗宴)】 【CSIS-HGPI】細川佳代子 【三極委員会】
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-11076818385.html

〔資料〕日本人が知らないニッポン - THINKER
http://www.thinker-japan.com/thinkwar.html

〔資料〕Ernest Ropiequet Hilgard(1904−2001) - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Ernest_Hilgard

〔資料〕米国教育使節団報告書(要旨)1946年3月31日|文部科学省 ※Ernest Ropiequet Hilgardの名前あり
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpbz198102/hpbz198102_2_034.html

〔資料〕日本はサンフランシスコ講和条約で独立国として承認されていなかった!?(苫米地英人著『脳と心の洗い方』より抜粋) - Anti-Rothschild Alliance
http://rothschild.ehoh.net/material/36.html

〔資料〕日本人が頭に入れておくべきこと 1〜2 - 山本正樹オフィシャルブログ 2011年10月22日、11月2日
http://www.yamamotomasaki.com/archives/714

http://www.yamamotomasaki.com/archives/723

〔資料〕日本人が知らない 恐るべき真実 研究ノート目次:アメリカの占領政策、他 - Anti-Rothschild Alliance
http://rothschild.ehoh.net/truth/part3/find.html

〔資料〕1942年6月米国「日本プラン」と象徴天皇制 By 加藤哲郎(『世界』2004年12月号掲載文) - 加藤哲郎のネチズン・カレッジ
http://homepage3.nifty.com/katote/JapanPlan.html

〔資料〕George R. Packard著, 森山尚美 翻訳『ライシャワーの昭和史』(講談社 2009年刊行)
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%98%AD%E5%92%8C%E5%8F%B2-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BBR%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89/dp/4062151952/


■アメリカはアメリカのものか?

≪≪では、振り返ってアメリカはアメリカのものなのでしょうか?この本の中でも度々登場してくるFRBですが、これは正確にはアメリカ合衆国の中央銀行ではありません。ただの民間銀行の集まりです。ニューヨークやボストン、フィラデルフィアなど全国12の主要都市に連邦準備銀行があり、これらを統括している連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board)のことをFRBと言います。

FRB傘下の各連銀は株式を発行していますが、驚いたことにアメリカ政府は1株も持っていません。では、誰が持っているかと言えば、JPモルガンのモルガン家、ロックフェラー家、そしてイギリス、フランスなどヨーロッパの銀行家達です。

彼ら銀行家達はアメリカに出資しているのでしょうか?私にはとてもそのようには見えません。何故なら、アメリカ国債が換金される流れはこのようなものだからです。

最初にアメリカ財務省で国債が作られます。すると、FRBはこの国債の対価として小切手を出し、財務省はその小切手を連銀にいって換金するのです。これでアメリカ政府はドルを手にしたわけですが、何かおかしいと思いませんか?

連銀がやっていることは紙にお札の柄を印刷しているだけです。なのに、アメリカ政府がその印刷物を受け取った瞬間、それは紙幣に変わり、連銀の手元には刷った紙幣と同額の国債が残るのです。そして国債には金利が付き、アメリカ国民が納税して金利を毎年FRBに支払います。まさに濡れ手に粟(あわ)の商売が中央銀行稼業なのです。

通貨の発行者には必ずシニョレッジ Seigniorage(造幣益)というものが発生します。これは日本語で通貨発行益や王権特権、君主特権などと訳されます。何故君主特権などと訳されるのかと言えば、鋳造した貨幣の価格と製造原価の差を独占出来、この権利を持っていたのは王様だけだったからです。

一度型を作ってしまえば後は紙幣を刷るだけ。製造原価など微々たるもので、10ドル紙幣を1セントで作ったとしたら9ドル99セントは発行者の収入になるのですが、それはこれまでの話。21世紀の現在はわざわざお札は刷りません。マネーサプライを数字上増加させ、金利を得るのです。

それが国庫に入ると言うなら、まだ理解出来ます。しかし、アメリカの場合は中央銀行が民間銀行なのです。それも、株主はヨーロッパの銀行家達。彼らはアメリカが国債を発行すれば発行するだけ儲かるのです。現在のアメリカの不況も、高い失業率も元を糺(ただ)せば、ヨーロッパの銀行家達がアメリカからたっぷり儲けているからです。

この構図を見ると、アメリカも日本同様、独立戦争が終っていないのではないかと思ってしまいます。日本はアメリカに搾取され、アメリカはヨーロッパに搾取される。こんな弱肉強食の食物連鎖はもう要りません。(後略)≫≫

〔資料〕連邦準備制度 Federal Reserve System(FRS) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%A3%E9%82%A6%E6%BA%96%E5%82%99%E5%88%B6%E5%BA%A6

〔資料〕Eustace Mullins著, 林 伍平, 藤原源太郎 翻訳『民間が所有する中央銀行―主権を奪われた国家アメリカの悲劇』(秀麗社 1995年刊行)
http://www.amazon.co.jp/dp/4880660051?tag=ohtaryu01-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4880660051&adid=1TRCE0TY2VZQAP14CT6V&&ref-refURL=http%3A%2F%2Fwww.ohtaryu.jp%2Fgijuku%2Fad%2Fmullins-frb.html

http://www.ohtaryu.jp/gijuku/ad/mullins-frb.html

〔資料〕第3章 国際金融資本に支配される世界:外国資本が所有する米国中央銀行FRB - 日本人が知らない 恐るべき真実 ※動画
http://rothschild.ehoh.net/truth/part1/03/part1_34.html

〔資料〕≪Thomas Robert Malthus著『人口論』&菊川征司 著作複数、他、抜粋(3)≫|MelancholiaT
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-10852875772.html

〔動画〕【超重要】リビア中央銀行民営化とゴールド略奪 西側グローバリスト支配 - YouTube [5分22秒]
http://www.youtube.com/watch?v=j2LqU5nB214

〔動画〕中央銀行の歴史 Zeitgeist part3:カーテンの後の人々 10〜14 - YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=W_xWI6mJb0s

http://www.youtube.com/watch?v=4IZru5t0_CE

http://www.youtube.com/watch?v=SiCFsjvPzs0

http://www.youtube.com/watch?v=G3ONrxB1P2Q

http://www.youtube.com/watch?v=3kLOJl6mzk8

〔動画〕大統領は誰の手の上で踊っているのか By 広瀬 隆 1〜2 - YouTube [20分27秒]
http://www.youtube.com/watch?v=BbYKZw52OsI

http://www.youtube.com/watch?v=aLmZ5F5LSwI

〔動画〕2008年10月16日参院予算委員会:「ニューヨーク連銀の最大株主はJPモルガン」 - YouTube [3分51秒]
http://www.youtube.com/watch?v=DburZUQTAyk

〔資料〕野田総理(松下政経塾第1期生)は、IMFの要求通り消費税を上げる - 国際金融と日本 2012年4月1日
http://zaiseijapan.blog.fc2.com/blog-entry-208.html

〔資料〕≪斎藤貴男 著『消費税のカラクリ』 第3章 消費者が知らない消費税の仕組み、他 より抜粋(5)≫|MelancholiaT ※松下政経塾の正体、他
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-11211313712.html

〔資料〕消費税増税、IMFからのお墨付き? - 「生きる権利、生きる自由、いのち」が危ない! 2012年1月25日
http://ameblo.jp/hirumemuti/entry-11145542277.html

〔資料〕民間が所有する中央銀行問題 1〜4 - 国際金融と日本 2012年3月21・22日、4月15・16日
http://zaiseijapan.blog.fc2.com/blog-entry-151.html

http://zaiseijapan.blog.fc2.com/blog-entry-157.html

http://zaiseijapan.blog.fc2.com/blog-entry-261.html

http://zaiseijapan.blog.fc2.com/blog-entry-264.html

〔資料〕民間が所有する中央銀行問題 イラク中央銀行 - 国際金融と日本 2012年4月21日
http://zaiseijapan.blog.fc2.com/blog-entry-276.html

〔資料〕民間が所有する中央銀行問題 誰が?英中銀(BOE)を持っているか - 国際金融と日本 2012年4月21日
http://zaiseijapan.blog.fc2.com/blog-entry-277.html

〔資料〕Category 4:国際金融の諸問題 - 国際金融と日本 ※重要
http://zaiseijapan.blog.fc2.com/blog-category-4.html


〔苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 第5章 アメリカ大統領買収計画 より P.128−P.132〕


■アメリカ国債はデリバティブを使って換金せよ

現在のように日本が与えてばかりいる関係では状況は好転しません。与えた以上はその見返りがなければ意味がありません。

例えばアメリカ国債です。日本の外貨準備高1兆1000億ドルのうち1兆ドルが外国債で、その殆んどがアメリカ国債だと言われています。しかし、日銀が公表している外国債は短期のものだけで長期ものは一切発表していません。長期を合わせると日本は既に400兆円分のアメリカ国債を買わされているという話まであるくらいです〔※『日本のゆくえアジアのゆくえ』より【図30・31・32A・32B・32C・33・34】『私物国家』より【日本人の個人金融資産(96年12月31日現在) 日銀統計】〕。

この債券を換金出来れば問題ないのですが、これまでアメリカ国債は買ったが最後、二度と現金化することは出来ませんでした。宮澤喜一(1919−2007)首相が財政で行き詰まってアメリカ財務省にアメリカ国債を売りたいと打診しても即座に却下された話は既に紹介しました。「宣戦布告と見なす」と言うのですから穏かではありません。

しかし、宮澤首相は余りにも真っ正直にやり過ぎたのではないか、と思うのです。アメリカ側に「売りたいです」とストレートに言ったら「売るな」と言われるのは当然。もう少し変化球を投げなければいけなかったのです。では、どんな変化球が良かったのかと言えば、アメリカが喜ぶ変化球です。日本のメリットだけでなく、アメリカにとってもメリットがあるような球を放ってあげれば、アメリカは喜んでキャッチしたでしょう。

問題は、それがどんな球かということです。答えは実にシンプルです。アメリカ国債が売れないならさっさと売るのをやめて、別の形に変えて換金すればいい。たったそれだけの話です。つまり、日本政府の主導の下、アメリカ国債でCDOを作って売り出せばいいのです。

CDOとはコラテラライズド・デット・オブリゲーション Collateralized Debt Obligation(債務担保証券)〔※Collateral(コラテラル):担保の、巻き添え〕の略で、要はアメリカ国債を元に、他の幾つかの債券を交ぜてデリバティブ Derivative(金融派生商品)を作ってしまうのです。

デリバティブと聞くと、サブプライムローン債のことを思い出して警戒心を抱く人もいるでしょうが、それはCDOをよく理解していないからです。

このデリバティブの仕組みは、ジャンクに近い債権を大量に集めて、その中で優良なものをシニア、普通ならメザニン、悪いのはインフェリアと、幾つかにランク分けし、特に悪い2割を切り捨てます。すると、ジャンク債の集まりだったものがリスク計算の数学上、格付けAAA(トリプル・エー)の債券に早変わりしてしまうのです。更に先程捨てたインフェリアを大量に集めてランク分けし、最悪の2割を捨てると、またAAAの債券が出来上がります。

こうやってジャンク債を元に次々とAAAを作っていけるのがCDOの利点ですが、説明すればするほど皆さんには詐欺のように聞こえるのではないかと思います。しかし、それは格付けの意味を取り違えているからです。

債券には返済期限があります。期限内に元本返済が出来るか、出来ないかのリスクに対して利回りが設定されているのですが、その利回りは元本に組み込まれていますから、利回りが高ければリスクはヘッジされてしまうのです。この利回りの部分で日本政府が保証する金利補填型デリバティブを作れば、より安全で誰もが買い易いデリバティブの完成というわけです。

これを売り出せばアメリカ国債を簡単に換金することが出来ます。アメリカが怒ることはありません。何故なら、このデリバティブの元はアメリカ国債ですから、デリバティブが売れれば売れるほど、日本はアメリカ国債を買い増していくことになるからです。日本政府にはデリバティブの売上げが歳入として入り、アメリカは国債が次々に売れていくのです。

債券市場で今や全く人気が無いアメリカ国債が、一躍人気商品に変身です。これが共にメリットがあるやり方です。

更に、アメリカ国債デリバティブは日本とアメリカが本当の同盟関係に発展するきっかけになることです。今のような従属関係ではなく、5対5まではいかないまでも、アメリカ6対日本4ぐらいの関係にはなれるでしょう。私は、これは今直ぐにでもやるべきだと思っています。

〔資料〕やさしいデリバティブ 目次 - 知るぽると 金融広報中央委員会
http://www.shiruporuto.jp/finance/kinyu/deriv/index.html


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≪苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 より抜粋(4)≫
テーマ:苫米地英人
(3頁からの続き)


〔苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 第6章 電波と電力の自由化から始まる既得権益との決別 より P.140−P.151〕


■テレビ局が払う電波利用料はたったの40億円

≪≪電波オークションは今や世界の常識になっています。OECD加盟国30カ国のうち、電波オークション未採用国はアイスランド、チリ、ルクセンブルク、日本の4カ国だけです。

大阪大学・大阪学院大学の鬼木 甫(おにき はじめ 1933−)名誉教授が纏めた資料によると、北米では既に24回オークションが行われ、落札総額784億ドル(約6兆5000億円)、ヨーロッパ全体では31回オークションが行われ、総額982億ドル(約8兆円)となっています(「海外における電波オークション落札価格と日本における落札価格の推定」)。

更に、日本の地上デジタル放送によって空いたアナログ周波数帯をもしオークションにすると、最大1兆3000万円の収入が見込めるというのが鬼木名誉教授の試算です。これはデジタル移行後に空いたアナログの周波数帯だけの話です。それだけでなく、デジタルの周波数帯そのものをオークションにすると、5兆円以上の収入も考えられます。

一体何故こんな高額収入が見込めるのかと言えば、電波の周波数帯が元々限られたものだからです。昔はテレビや無線などしか無く、周波数の需要は少ないものでしたから、タダ同然で国が放送局などに使用許可を与えていました。これがいわゆる免許制ですが、携帯電話の普及によって電波の需要は一気に高まり、周波数帯が足りなくなってきたのです。

そこで1994年、アメリカは世界で初めて電波オークションを導入しました。最初は10本の狭帯域電波の競売でしたが、回を追う毎(ごと)に大きくなり、僅か3回目で総額70億ドルもの高額の落札が成立したのです。

この後、更に最高落札金額は上がり、2008年3月に行われた700メガヘルツ帯のオークションでは、グーグルとベライゾンが激しく競り合い、結果ベライゾンが総額195億9200万ドル(1ドル=80円換算で1兆5700億円弱)という高額で競り落としました。

オークションで扱う周波数帯は売り切りですから、これがこの年の歳入になるわけで、電波オークションは直ぐにでも採用したほうがいいと誰もが思うところでしょう。ところが、ここで問題になってくるのが例によって既得権なのです。

では、ここで日本の現状を見てみましょう。先ず、日本全体の電波利用料は年間650億円で、そのうちの80%が携帯電話の利用料として支払われたものです。つまり、国民が直接支払った携帯利用料が520億円もあるのです。

これを元に地方用の放送アンテナなどが作られているのですが、よく考えて下さい。こういった放送インフラを使用するのはテレビ局です。最もそれを利用する彼らが一体どれほどの電波利用料を払っているかと言えば、テレビ局全体で僅か40億円なのです。テレビ局全体の総売上は約3兆円ですから、40億円は僅か0.15%ほどにしかなりません。

『週刊ポスト』2010年11月12日号「儲かるのは天下り官僚とテレビ局ばかり 2兆円財源の『電波オークション』が密かに潰されていた!」によると、内訳は次の通りです。

【NHK】
事業収入:6644億円
電波利用料:14億8700万円
事業収入に占める電波利用料の割合:0.22%

【日本テレビ】
事業収入:2777億円
電波利用料:3億7600万円
事業収入に占める電波利用料の割合:0.14%

【テレビ朝日】
事業収入:2209億円
電波利用料:3億7000万円
事業収入に占める電波利用料の割合:0.17%

【TBS】
事業収入:2727億円
電波利用料:3億8500万円
事業収入に占める電波利用料の割合:0.14%

【テレビ東京】
事業収入:1075億円
電波利用料:3億6000万円
事業収入に占める電波利用料の割合:0.33%

【フジテレビ】
事業収入:1717億円
電波利用料:3億5400万円
事業収入に占める電波利用料の割合:0.21%

【その他、地方局計】
事業収入:1兆2525億円
電波利用料:9億1251万円
事業収入に占める電波利用料の割合:0.07%

【全国128局計】
事業収入:2兆9676億円
電波利用料:42億4641万円
事業収入に占める電波利用料の割合:0.14%

NHKを除くどの局も0.1%から多くても0.3%ほどしか払っていないのです。放送インフラを国民のお金で作らせておいて、その利用料は0.1%というのはどういうことでしょうか?少なくとも消費税並みの5%=1500億円は支払うべきではないかと思うのですが、無謀な要求でしょうか?

〔※補足:例として英国との比較で見た場合、市場規模は3倍であるのに対し、受益者負担が原則の電波利用料は英国の20分の1しか納めていない。また、日本の放送局は携帯電話の1.4倍の周波数帯域を使っているのに、電波利用料の比較で見た場合、総額653億円のうち、携帯電話が支払うのは82%なのに対し、テレビ局・ラジオ局の合計は6%となっている。

また、政府はこれまで巨額の金を使って地デジ移行を進めてきたが、テレビ放送の周波数帯が変わることから「アナ・アナ変換」と呼ばれる作業が必要になり、テレビ局の送信設備の対策や家庭のアンテナの向きを変えるといった作業に1600億円もの国費が投じられた。

更に本来、テレビ局が負担すべき中継局の整備費用の支援や相談センターの運営費などに2100億円が注ぎ込まれている。これには電波利用料が使われているが、前述のようにテレビ局の払う分は年間約42億円だから、まるで足りず、その穴埋めをさせられているのが、携帯電話会社の電波利用料なのである。

総務省の2009年の調査によれば、東京の携帯電話の通話料は1分当りの料金換算で26.5円。ニューヨークの9.9円、ソウルの14.5円、ロンドンの17.3円と比べ高い水準にあるが、その原因の1つがこの携帯の電波利用料にある。

全テレビ局の電波利用料は先に記した通り年間約42億円、これに対して携帯電話会社(5社)が支払う電波利用料は、13倍の約545億円である。しかも、携帯の電波料はユーザーが持つ端末に対しても、1台毎に年間250円が課金されている。携帯の料金明細には記載されないが、通話料には国に払う高い電波料が含まれ、地デジ対策費に注ぎ込まれるという仕組みになっている〕

今私が考えているオークション制度は、電波は売り切りにせず、周波数、時間帯、曜日、期間を細分化してレンタルし、外資まで含めて自由参入を許す形の完全オープン化です。そうすれば、巨額の歳入が毎年入ってくるからです。これが理想なのですが、既得権を持つ人達にとっては、そんな話が面白いわけがありません。≫≫


■新規参入を阻む電波利権

≪≪実は日本は電波利用料がほぼ定額で決っており、テレビ局は3億1000万円(人口密度や空中線電力などによって金額は若干変ってきます)が基本なのです。しかも、この金額になったのは2005年からで、それ以前は年間僅か2万3800円でした。こんな低価格で電波を使いたい放題なのですから、オークションなどしたくないのは当然です。

それだけではありません。現在の免許割当制では政府が免許人を決めているのですが、そのやり方は一本化調整というものです。この一本化とは、或る周波数帯を民間に下ろしたり開局を許可したりする時に、多くの業者が参入を希望しても政府が一本化を要求して、政府主導で調整してしまうものです。

経済評論家として著名な池田信夫(1953−)氏〔※批判の為の批判が多く、電波利権以外の論評は参考にならない人物〕の『新・電波利権』(アゴラブックス 2011年刊行)によれば、

「その典型が、1984年に民間による放送衛星の会社として設立された日本衛星放送(現在のWOWOW)である。当時、衛星放送は『ニューメディア』として期待され、14グループも申請があったが、郵政省は経団連に一本化工作を依頼し、『オール財界』で193社も出資する会社が誕生した。(中略)が、寄り合い所帯であるため内部対立や路線混乱が絶えず、一時は債務超過に陥った」

という事態が起きている上、東京ローカルのMXテレビの時も同様に「免許を申請した企業は最初160社もあったが、2年掛けて一本化工作が行われ、最終的には東京都や東京商工会議所などを中心とする新会社を作り、そこに免許を交付するという形を取った」というものだったのです。

一部の政治家と総務省が電波利権を握り、新規参入を拒んでいるのです。放送局のほうもいったん握った周波数を決して手放そうとはしません。電波利権に関わる企業や官庁は、私達が支払った520億円の携帯電話電波使用料を好きなように使用し、私達の利便性を妨げ、放送メディアの技術革新をも阻害しているのです。

競争も無く、技術革新も無ければ、私達が携帯電話使用料に支払う金額は下がりません。今後も高い料金を支払い、それを彼らがまた好き勝手に使うという悪循環が続いていくわけです。≫≫

〔資料〕正力マイクロ波事件 - Wikipedia ※マイクロ波通信網計画と日本テレビ放送網
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A3%E5%8A%9B%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AD%E6%B3%A2%E4%BA%8B%E4%BB%B6

※『日本テレビとCIA』関連年表
http://www.f.waseda.jp/tarima/NTV%20and%20CIA.htm

〔資料〕有馬哲夫 著『原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史』:書評 - 松岡正剛の千夜千冊 2011年10月14日
http://1000ya.isis.ne.jp/1434.html

〔資料〕日本の放送事業者に対する電波利用料は不当に安い - A Successful Failure 2007年5月5日
http://d.hatena.ne.jp/LM-7/20070505/1178384231

〔資料〕それいけ、空飛ぶ埋蔵金&本邦初公開? - 河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり 2008年2月1、24日
http://www.taro.org/2008/02/post-352.php

http://www.taro.org/2008/02/post-363.php

〔資料〕知らぬは一般国民ばかりなり 放送局に免許剥奪がない理由 - 週刊ダイヤモンド 2009年1月15日
http://diamond.jp/articles/-/6745

〔資料〕電波オークションについて 2010年2月9日 By 鬼木 甫(PDF、全15頁)
http://www.ab.auone-net.jp/~ieir/download3/200909a-shortppt.pdf

〔資料〕電波の有効利用と周波数オークション(解説概要)2010年2月改訂版 By 鬼木 甫(PDF、全131頁)
http://www.ab.auone-net.jp/~ieir/download3/200909a-ppt.pdf

〔資料〕海外における電波オークション落札価格と日本における落札価格の推定 2010年11月15日 By 鬼木 甫(PDF、全15頁)
http://www.ab.auone-net.jp/~ieir/download3/201011a-ppt.pdf

〔資料〕電波有効利用の為の制度「電波オークション」の頓挫理由 - NEWSポストセブン 2011年2月8日
http://www.news-postseven.com/archives/20110208_12214.html

〔資料〕『週刊ポスト』2010年11月12日号「儲かるのは天下り官僚とテレビ局ばかり 2兆円財源の『電波オークション』が密かに潰されていた!」 - 平成の竜馬 blog 2011年2月16日
http://heisei-no-ryouma.ldblog.jp/archives/51697178.html

〔資料〕外国人保有制限銘柄期中公表 - 証券保管振替機構 ※外国人株式保有比率掲載
http://www.jasdec.com/reading/for_pubinfo.php

〔資料〕日本テレビ放送網[9404]:大株主 - Ullet ※戦後、CIA資金で設立(「網」はその名残)
http://www.ullet.com/9404.html#stock

〔資料〕テレビ朝日[9409]:大株主 - Ullet
http://www.ullet.com/9409.html#stock

〔資料〕フジ・メディア・ホールディングス[4676]:大株主 - Ullet
http://www.ullet.com/4676.html#stock

〔資料〕東京放送ホールディングス(TBSホールディングス)[9401]:大株主 - Ullet
http://www.ullet.com/9401.html#stock

〔資料〕テレビ番組スポンサー表 @ wiki
http://www7.atwiki.jp/tvsponsor/

〔資料〕放送法(1950年5月2日法律第132号) - e-Gov(総務省が運営する行政ポータルサイト)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO132.html

〔資料〕「小泉政権と民放キー局の悪魔の契約〜魂を売り渡したメディアの功罪〜」(『別冊ブブカ』2006年8月最終号)全文 ※小泉劇場と地デジ利権
http://www.asyura2.com/0510/hihyo2/msg/258.html

http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2009/06/post_1340.html

http://eritokyo.jp/independent/aoyama-col10972.html

〔資料〕≪中田安彦 著『ヨーロッパ超富豪 権力者図鑑―世界を支配する欧州の覇者たち』 より抜粋(4)≫|MelancholiaT ※【日本の談合マスコミの歴史(1926〜1935)】
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-10916151432.html

〔資料〕≪広瀬 隆 著『赤い楯』 第4章 最後の隠れ家:5「スイス銀行の金庫」、他 より抜粋(3〜4)≫|MelancholiaT ※Reuters―Rothschild、海底電信ケーブル
http://arsmagna.jimdo.com/melancholiaT-roentgenium-資料保管庫-目次/


■自分のポケットに入る650億円を守りたい総務省

≪≪これを是正出来るのが電波オークションです。しかし、今言ったように既得権が幾重にも連なっていて、おいそれとは電波法改正など出来ません。

民主党の原口一博(1959−)議員が総務大臣の時はオークション制に本気で取り組んでいました。実際、ワイマックス(WiMAX)やロング・ターム・エボリューション Long Term Evolution(LTE)といった第3.9世代移動通信システムでは電波オークションを行うことが閣議決定されていたのですが、現在は事実上白紙に戻されています。原口議員が大臣を辞めた途端、総務省が巻き返しを図ったわけです。

総務省にとっては現在の電波利用料で入って来る650億円のほうが国民の利便性よりも重要なのでしょう。電波利用料は税金ではありませんから、財務省による再分配の対象になりません。自分達のポケットに入る特別会計となっているのです。オークションにすれば最低でも1兆円から2兆円ほども国の歳入が増えるのに、総務省は自分達が会計報告なしに自由に使い放題の特別会計650億円を守りたいのです。

電波オークションに反対するのは官僚達だけではありません。既得周波数帯を持つテレビ放送局も同様です。

アメリカでは既存のテレビ放送局に与えた周波数をいったん国に返却させ、オークションに掛ける方策も検討されたのですが、巨大利権の壁に阻まれました。

と言うのも3大キー局の1つNBCはゼネラル・エレクトリック General Electric Company(GE)とコムキャスト Comcast Corporation の子会社であり、同じくキー局のCBSはウェスティングハウス Westinghouse Electric(renamed CBS Corp. in 1997)という軍事用の原子炉を造っていた会社が元オーナーで、現在はゴールドマン・サックス、JPモルガン、GEアセットマネジメントなどウォール街のキャピタルがオーナーになっています。

大統領、議会の力を以てしても、彼らから電波を奪うことは出来なかったのです。

結局、テレビ局が持っていた周波数帯は巨大利権企業の反対によってオークション化出来ず、携帯電話など新たな免許を交付する時から行われたという経緯があるのです。初めてオークションが実施された1994年から現在に至るまで、既存のテレビ放送の周波数はどの国も手を付けられない状態なのです。

日本でも「言論の自由を侵害する惧(おそ)れが生じる」「公共利益を阻害する」といった電波オークションに反対する声がテレビ局、大手マスコミを中心に実際に挙がりました。

とは言え、アメリカでは新たに周波数帯の免許を交付する際はオークション制になっていますし、世界的に見ても電波はオークション制にするのが当り前です。日本にしても閣議で決定し、増収が確実に見込めるオークション制をやらない合理的な理由など、何処を探しても無いはずです。

新たな電波需要が起きた場合はオークション制にし、既得権を持つ放送局は電波を解放しない代わりに電波利用料を消費税並みの5%に引き上げる。その際、利用料は総務省の特定財源ではなく、一般会計扱いにする。

もちろん、理想的には5%引き上げではなく、テレビ周波数帯も完全自由化のオークション制にするべきですが、復興財源の確保を優先する暫定的措置として、こうするだけでも年間1500億円以上の利用料プラス電波オークションの売上げ1兆円から2兆円が国庫に入って来るのです。

これを実現する為にはテレビ局、総務省、財界からの激しい抵抗に遭うでしょうが、原口氏の大臣時代は実現一歩手前まで行ったのですから、決して不可能ではありません。有権者が知識を身に付け、地元の政治家に働き掛ければ実現出来ないものではないはずです。≫≫

それでも駄目だと言うのであれば、いよいよ年次改革要望書の出番だと言うのが私の意見なのです。

〔資料〕WiMAX - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/WiMAX

〔資料〕Long Term Evolution(LTE) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Long_Term_Evolution

〔資料〕第3.9世代移動通信システム - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC3.9%E4%B8%96%E4%BB%A3%E7%A7%BB%E5%8B%95%E9%80%9A%E4%BF%A1%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0

〔資料〕≪斎藤貴男 著『消費税のカラクリ』 第3章 消費者が知らない消費税の仕組み、他 より抜粋(8〜11)≫|MelancholiaT ※小泉純一郎・竹中平蔵らによる「構造改革」の正体、竹中平蔵の正体、(対日)年次改革要望書、他
http://arsmagna2.jimdo.com/melancholiaT-roentgenium-資料保管庫-目次/

〔資料〕≪「対日年次改革要望書」とTPP:日本語翻訳 PDFファイル(1996年〜2011年)≫ ※東北大震災、福島原発事故、TPP、余りにも出来過ぎた一連の流れ
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-11066706411.html


(5頁へ続く)

(4頁からの続き)


■東電は送電設備を貸せばいいだけ

電力自由化の道は並大抵ではありません。東電はこの夏の計画停電を画策していましたが、電力自由化の声が沸き上がると直ぐに「計画停電の必要はなくなりました」と言い出したほどです。電力会社は何としてでも、電力自由化だけは阻止したいのです。(中略)

今や殆んどの電化製品はヘルツフリーです。50ヘルツだろうが60ヘルツだろうが問題なく使えます。周波数が違うことのメリットは、電量を売る側が地域独占態勢を維持することによって市場競争を回避する以外にありません。実際、日本以外の先進国で、1つの国の中で周波数の違う電力を使っているところなど、何処にもありません。他の国では、電力会社を値段によって自由に選べるのです。

〔※補足〜東日本と西日本で周波数が違う理由:

1886年(明治19年)7月5日、日本初の電気事業者として東京電燈(現・東京電力)が営業を開始。エジソン電気照明会社 Edison Electric Light Company が造った直流電気をそのまま送るエジソン式直流発電機を輸入。同年11月29日、直流電気の送電を開始。 一方、1887年(明治20年)には名古屋電燈、神戸電燈、京都電燈、大阪電燈(現・関西電力)が相次いで設立された。

1888年には海外の議論(電流戦争→添付資料を参照)に触発されて東京電燈と大阪電燈との間で交流・直流論争が起こり、東京電燈は直流、大阪電燈は交流を支持。しかし、時代の変化と共に電力需要が急増し、直流発電では発電が間に合わなくなった東京電燈は、交流式に切り替えることを決断。

1889年(明治22年)、大阪電燈は、当時エジソンのライバル会社であったアメリカのトムソン・ヒューストン社 Thomson-Houston Electric Company と契約して125ヘルツ発電機を購入し、交流式配電を開始。これが日本発の交流式発電機となった。同年2月11日に大日本帝国憲法が発布。

1893年(明治26年)、東京電燈は浅草発電所の建設を着工。1895年(明治28年)、ドイツ・AEG社製50ヘルツの交流発電機(AC 3kV 265kVA)の採用が決まり購入。1897年(明治30年)に発電所が完成。

浅草発電所の交流発電機(「国産1号火力発電設備」)は、石川島造船所(現・IHI)が製作したもので交流200キロワットという優れ物だったが、故障が多かった為、結局、ドイツのAEG製発電機を併用することになり、この発電機が50ヘルツであったのが、東日本標準50ヘルツとなった。

同じく1897年(明治30年)、大阪電燈は幸町発電所にアメリカのゼネラル・エレクトリック社 General Electric Company(GE)の60ヘルツ発電機(AC 2.3kV 150kW)を増設・導入。この発電機が60ヘルツだったので、西日本標準60ヘルツとなった。

東京と大阪が50ヘルツ(AEG)・60ヘルツ(GE)の発電機を導入したのは殆ど同時期であり、これらを中心として次第に周波数が集約されていった結果、静岡県富士川を境にして、東日本と西日本の周波数の違いが形成された。

AEG製発電機を製作したAEGは、1883年創業のドイツの電機メーカー。エジソン Thomas Alva Edison(1847−1931)の特許を取得したユダヤ人実業家エミール・ラーテナウ Emil Moritz Rathenau(1838−1915)が、ドイツ・エジソン社 Deutsche Edison-Gesellshaft(DEG)を設立し1887年に社名をAEGに変更した。AEGとは、アルゲマイネ・エレクトリツィテート・ゲゼルシャフト Allgemeine Elektrizitats-Gesellschaft の略で、英訳すると“General Electricity Company(「一般電気会社」の意)”となる。

GEは、ライバル関係だったエジソン・ゼネラル・エレクトリック社 Edison General Electric Company(エジソン電気照明会社を吸収して出来た会社)とトムソン・ヒューストン社が1892年に合併・統合し誕生。幸町発電所ではトムソン・ヒューストン社製の125ヘルツ発電機を使用していたが、この発電所を増設する際、2社が合併していた為に、GEの60ヘルツ発電機を購入することになった。

第2次世界大戦直後は、復興に合わせて商用電源周波数を統一するという構想があったが、復興が急速に進んだことで実現が不可能になったとされている〕

≪≪日本のメガバンクのデータなどを預かっているアメリカの巨大サーバーホスティング会社などは、カナダ国境近くの2つの水力発電所の中間地点に巨大サーバーセンターを置いていて、電力料金の安いほうから電気を買うようにしています。実はグーグルもその敷地の隣にサーバーセンターを置いているのです。

しかし、自由競争が働かない日本では電気料金の比較など出来ず、それどころか料金が上がる一方なのです。

『週刊文春』2011年4月28日号の記事によれば、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文(1932−)会長は「米国と比べると日本の電気代は約3倍高い」と語っています。2009年のデータで比較すると、日本は1キロワット17.17円ですが、アメリカでは6.7円、韓国は6.21円、中国は9.07円という状況。

私が先のサーバー会社会長からかつて聞いた話では、彼らの大口電気料金はアメリカの一般顧客料金の5分の1から10分の1でした。つまり、日本の15分の1から30分の1です。この信じられないほどの価格差の理由を日本の電力会社は「うちは高品質だから」と言うのです。

では、アメリカ、韓国、中国の電気は3分の1の品質なのでしょうか?グーグルや巨大サーバーホスティング会社は日本の30分の1の品質の電力を使って顧客データを管理しているということでしょうか?電力の値段が異常なだけでなく、考え方まで異常になっています。≫≫

〔※補足〜「東京電力『黒い独占企業』のタブー」(『週刊文春』2011年4月28日号)より該当する記述を抜粋:

「現在(いま)でも電気代は高いですよ。うちでも海外店舗と比べると2倍から3倍も電気代が高い。それが産業の足かせになっていることは事実です」。東電が引き起こした電力不足問題で経済界が揺れる中、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文(1932−)会長はこう激白した。

鈴木氏と電力自由化の間には長くて深い因縁がある。90年代後半に電気事業審議会の委員を務めた鈴木氏は、公の場で度々、「米国と比較すると、日本の電気代は約3倍高い」と主張し、電気料金の引き下げを迫った。一方の電力会社はその度に「停電が少なく、世界最高品質の電力を供給してきた」と反論。鈴木氏は、政官財界とがっちりスクラムを組む電力業界の厚い壁に跳ね返されてきた。

当時を知る電気事業審議委員の1人が振り返る。

「勝俣氏(現・東電会長)が常務の時でした。電力会社は、自由化とんでもないという雰囲気を作っていて、専門部会で勝俣さんが『自由化を主張する皆さん方の議論は、群盲象を撫でる議論だ』と切り捨てたのです(多くの盲人が象を撫でて、それぞれ自分の手に触れた部分だけで巨大な象を評することを表す諺)。出席者は猛反発しました。電力会社の独占的立場が独占禁止法に抵触するという話になった時も、勝俣さんは『“泥棒する前に手を縛る”のは如何かと思う。私共は企業として公平、透明な制度を作っていきたいと思っている』と語ったのです」

こういった傲慢な物言いで批判を押さえ込む一方、懐柔工作を欠かさなかった。「東電のやり方は巧みでした。電力事業への参入を考えていた商社には、『ウランを扱わないか』とビジネスを持ち掛け、懐柔を図る。それでも参入しようとする企業に対しては、嫌がらせをすることもあった」(財界関係者)

実際、電気料金は値下げの議論がスタートして十数年経った今も、高いままだ。

「或るグローバル企業が各国の電気料金を調べたところ、2009年のデータで、日本の電気料金が17.17円/KWhだったのに比べ、米国が6.7円、韓国が6.21円、中国が9.07円だった。やはり米韓に比べると日本は3倍近くも料金が高い。日本の電気料金は電力会社が主張するコストで算定された『総括原価』に、事業資産に応じた報酬が加算される形で決められる。これは恣意的コストを積み上げ、電気代を上げることも可能な、絶対に損をしない仕組みなのです」(経済ジャーナリスト)

価格に市場原理が働かないので、電力会社はコスト意識を持てず、客を客とも思わない態度でいられる。 「或る企業経営者が、『何故、電気料金が下げられないのか』と東電幹部に質したところ『下げてもいいけど停電しますよ』と言われ、『よく客に向って努力もせずに、不良品になりますよと言えるな』と唖然としていたこともありました」(前出・財界関係者)〕

一体何故、彼らはここまで傲慢でいられるのでしょうか。それは政財界、大手マスコミと利益共同体を組んでいるからです。

実際、電力自由化は経産省内で十数年前から議論されています。当時、後に経産事務次官にまでなった村田成二(むらた せいじ 1944−)氏らが中心となって電力会社の地域独占の撤廃、電気小売会社への解体を柱とする業界大再編を仕掛けたことがあったのですが、電力利権側によってその動きは潰されてしまいました。

この利権の壁を年次改革要望書の圧力で崩していこうというわけです。但し、アメリカは原発利権で電力会社と共同体の関係ですから、一工夫必要です。つまり、電力自由化の為に日本はアメリカと同じ60ヘルツに統一。そうなればアメリカは自分の国の電化製品をそのまま日本に輸出出来るようになるわけです。

〔資料〕商用電源周波数:世界各国の商用電源周波数 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%95%86%E7%94%A8%E9%9B%BB%E6%BA%90%E5%91%A8%E6%B3%A2%E6%95%B0

〔資料〕AEG AG – Wikipedia
http://de.wikipedia.org/wiki/AEG

〔資料〕電流戦争 War of Currents - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E6%B5%81%E6%88%A6%E4%BA%89

〔資料〕Nikola Tesla(1856−1943) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%A9

http://lucky2zacky.jugem.jp/?eid=415

http://www.teslasociety.com/index.html

http://nikola-tesla.sakura.ne.jp/index.html

〔資料〕FBI files:Nikola Tesla(PDF、全265頁)
http://www.lostartsmedia.com/images/teslafbifile.pdf

〔資料〕交流機器の歴史年表 - 電気の歴史イラスト館
http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/index.htm

〔資料〕≪苫米地英人 著『テレビは見てはいけない―脱・奴隷の生き方』 より抜粋(1)≫|MelancholiaT ※グーグルのデータセンター
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-10850779235.html

〔資料〕財団法人ジョン万次郎ホイットフィールド記念 国際草の根交流センター 役員名簿(平成24年4月現在) ※副会長に中曽根・正力人脈の与謝野 馨、顧問に勝俣恒久・東京電力取締役会長、他
http://www.manjiro.or.jp/jpn/foundation/index02.html#directors


〔苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』 第7章 日本の革命 より P.171−P.178〕


■国防はインテリジェンス部隊に任せよ

(略)勘違いしてほしくないのは、私は日本には国防は必要無いと思っているわけではないのです。日本の国防には軍事行動よりも、もっと効果的なものがあると思っているだけなのです。日本にとって効果的な戦闘能力とはインテリジェンスです。情報活動こそ、日本にとって戦争抑止となる最高の手段でしょう。

今現在の自衛隊の戦闘力は、アメリカ第7艦隊との兼ね合いで海上自衛隊の対潜水艦能力と掃海能力〔※掃海:敵の敷設した機雷などを除去する作業〕がずば抜けて高くなっています。航空自衛隊の防空戦闘能力もトップクラスですが、他の能力は決して高くはありません。

また、5兆円の防衛費もおよそ60%が人件費や食料費、設備維持費などに消えてしまって、軍事力の整備に使えるのは1兆9000億円ほどしかないのです(『日本の戦争力』小川和久 著、アスコム 2005年刊行)。

ならば自衛隊は第7艦隊との関係上、航空自衛隊と海上自衛隊の一部だけを残しておいて、後は先程言った災害部隊にすべきです。そして日本の国防を担うのは情報部隊という位置付けにするほうが遥かに実戦的です。インターネットが世界的に普及した今、情報部隊はただの情報収集を任務とするだけではなく攻撃能力も有しているからです。

実際、アメリカはもちろん、中国、韓国、北朝鮮は国家を挙げてハッカー部隊を作っているようで、特定の国に対して攻撃を行う能力を持っているようです。

記憶に新しいところでは、2009年にグーグルの社内インフラが中国を発生源とするサイバー攻撃に見舞われたことです。もちろん中国政府によるものではないと思いますが、サイバー攻撃は有効な手段と成り得ることの証拠です。

アメリカでは2005年3月にサイバー戦争用の部隊「ネットワーク戦担当統合機能部隊 Joint Functional Component Command for Network Warfare(JFCCNW)」を組織したと発表しています。日本でもこういった部隊を、大規模予算を付けて早急に組織する必要があるのではないでしょうか。

自衛隊の人件費と糧食費に2兆2000億円も掛けるなら、日本の警察、自衛隊、大学、各省庁の有能な人材を集めてインテリジェンス部隊を作ったほうが余程安上がりで、戦争抑止能力の高いものが作れるでしょう。第3章で書いたように、戦争はいま兵器よりも情報を使って行われているのです。

また、国防の問題になると必ず俎上に上がる憲法9条の問題ですが、その審議は必要ありません。軍隊は違憲ですから、災害部隊化すればいいでしょう。インテリジェンス部隊は武器を持つわけではないので、9条にも抵触しません。まさに日本の国防に相応しいのはインテリジェンス部隊なのです。国防費も格安で済みます。年間5000億円ほどあれば設立は可能でしょう。

これで日本の外交能力は厚みを増すことになるのです。

〔資料〕Joint Functional Component Command for Network Warfare(JFCCNW) - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Joint_Functional_Component_Command_%E2%80%93_Network_Warfare

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC%E6%88%A6%E4%BA%89

〔資料〕システム防護隊(陸上自衛隊通信団の隷下部隊) - Wikipedia ※2005年創設
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E9%98%B2%E8%AD%B7%E9%9A%8A

〔資料〕自衛隊指揮通信システム隊 - Wikipedia ※2008年創設
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E8%A1%9B%E9%9A%8A%E6%8C%87%E6%8F%AE%E9%80%9A%E4%BF%A1%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E9%9A%8A

〔資料〕自衛隊情報保全隊 - Wikipedia ※2009年創設
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E8%A1%9B%E9%9A%8A%E6%83%85%E5%A0%B1%E4%BF%9D%E5%85%A8%E9%9A%8A


■サイバー戦争の源流・カーネギーメロン大学

≪≪インテリジェンス部隊に欠かせないのはコアな情報です。特に通信データはインターネットが普及した現在、重要度が飛躍的に高まっています。今この通信データを握っているのがアメリカです。エシュロン Echelon という、ほぼ世界全体を網羅する通信傍受システムがあるからです。≫≫

アメリカはエシュロンの存在を公には認めていません。しかし、私は25年以上前からその存在をよく知っていました。私が留学していたカーネギーメロン大学 Carnegie Mellon University の言語科学研究所 Language Technologies Institute(LTI、元・機械翻訳研究所)でエシュロンと同様な技術が研究されていたからです。

当時、私が所属していた言語科学研究所は研究員が30人ほどいて、そこに何人かのアメリカ国家安全保障局 National Security Agency(NSA)からの派遣研究員が来ていました。何故大学の研究所にNSAのエージェントがいるのかと言えば、カーネギーメロン大学自体が国防総省から多額の研究費を貰っている、軍産複合体の学の部分の頂点に位置する存在だからです。

軍の戦端研究予算の半分が先ずカーネギーメロンに渡り、残りの半分をマサチューセッツ工科大学 Massachusetts Institute of Technology(MIT)などの大学が分け合っていると言われていたほどで、NSAに限らず四軍各部門の情報部の人間も大勢在籍していました。

私自身、こんな経験があります。9.11同時多発テロの後にアメリカに行った時、空港の荷物検査の最中、米軍の兵士が出て来て「お前はカーネギーメロン大学の学生か」と聞いてきました。私のバッグにカーネギーメロンの校章が付いていたからでしょう。そこで私は「いや、違う。教えているんだ」と答えると、兵士は急に敬礼し「ウェルカム・バック・サー!(Welcome back, sir!)」。カーネギーメロンと米軍の関係が特別深いことを改めて思い知ったものです。

当時は特に国防予算が潤沢にありましたから、研究員は研究費を幾らでも使えました。私の卒業後にはグーグルなどの研究所も出来ており、それが第3章で紹介したアメリカの新戦略の戦争へと繋がっていきます。カーネギーメロン大学、それも私の所属していた言語科学研究所が現在の情報戦争の中心の1つにいつの間にかなっていました。

私にとってエシュロンの存在は全く驚くに値しませんし、それどころかまさにそういう研究をしていたのです。ですから私は、日本のインテリジェンス部隊の為に日本版エシュロンの構築が出来るのではないかと考えているのです。


■日本版エシュロンを作れ

そもそも私の日本版エシュロン構想はこういったものです。日本の自衛隊予算から50億円を使って日本版エシュロンをカーネギーメロン大学で作ってしまうのです。もちろん、私自身が独自のエシュロンを構築してもいいのですが、アメリカとの共同プロジェクトとしてカーネギーメロン大学にプロトタイプを作って貰うのです。

すると、大学内にジャパンセキュリティセンターのようなものが出来ますから、日本は其処からデータを貰います。そのデータの中には日本国内で稼動しているエシュロンのデータも入っているという形ならば、問題は無いでしょう。

≪≪現在日本には少なくとも3基、エシュロンが動いています。

〔※補足〜日本国内のエシュロン:@三沢基地・姉沼通信所(青森県三沢市)、A防衛省情報本部大井通信所(埼玉県入間郡大井町)、B嘉手納基地・兼久地区北中城村キャンプフォスター米海兵隊施設内(沖縄県中頭郡嘉手納町)

/象の檻:@三沢基地・姉沼通信所(青森県三沢市)、A防衛省美保通信所(鳥取県境港市)、B防衛省喜界島通信所(鹿児島県大島郡喜界町)、C防衛省東千歳駐屯地東千歳通信所(北海道千歳市)〕

最低でも、日本に関係するデータだけは渡して貰うよう交渉すべきだと思うのです。昨年、北朝鮮が韓国の延坪(ヨンピョン)島を砲撃しましたが、エシュロンでは北朝鮮側の攻撃命令など全て傍受出来ていたのではないかと言われているほどなのです。エシュロン情報の共有は、日本のインテリジェンス部隊にとっても非常に重要になってくるはずです。≫≫

何度も言うように、戦争の形はもう変っています。核兵器は敵味方双方にとってリスクが大き過ぎて使用することが出来なくなっていますし、通常兵器にしても決して使い勝手がいいとは言えません。イラク戦争、アフガン戦争を見れば明らかなように長期化してしまい、軍事予算の肥大化が自国の経済を圧迫するからです。

核だろうと、通常兵器だろうと、武器を使った戦争はもう割に合わないことが明白になっているのです。そもそも何の為に戦争をするのかと言えば、それが経済行為だからです。相手の領土を奪い、資源を自分のものとし、敗戦国民を奴隷にするからこそ、帳尻が合うのです。ところが今の戦争は武器商人が儲かるだけで、他には誰も得をしません。

だからこそ、アメリカは水面下の情報戦にシフトし、フェイスブックやグーグル、ツイッターを使った新戦略の戦争を構築し始めたのです。オサマ・ビンラディン Usama(Osama) bin Ladin(1957?−2011?)殺害にアメリカ海軍特殊部隊が成功したのもこういう情報戦の結果です。日本はこの流れにこそ乗らなければいけません。戦闘機やミサイルを買うのはもはや国防ではない。それどころか亡国の道かも知れません。

世界最高の情報部隊を作り、情報戦を制していくのがこれからの本当の国防です。しかも、国防費はこちらのほうが遥かに安く済みます。アメリカの戦争がその新しい流れにシフトした以上、日本も国防の流れを変えていかなければ、益々自国を守ることが出来なくなってしまいます。

国を守ることは日本の独立に繋がります。もちろん日米安保は残したまま。アメリカと手を切るのが日本の独立ではありません。互いに利用し合うこと。それが本当の独立への道なのです。

〔資料〕Carnegie Mellon University - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%AD%E3%83%B3%E5%A4%A7%E5%AD%A6

〔資料〕Carnegie Mellon CyLab Japan(カーネギーメロン大学日本校) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%AD%E3%83%B3%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%A0%A1

〔資料〕National Security Agency(NSA) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E5%AE%89%E5%85%A8%E4%BF%9D%E9%9A%9C%E5%B1%80


     ◇


【Echelon―英米同盟(UKUSA)、英連邦 Commonwealth of Nations(本国を含め54カ国)】

〔資料〕英連邦 Commonwealth of Nations - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E9%80%A3%E9%82%A6

〔資料〕英連邦王国 Commonwealth Realm - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%B1%E9%80%A3%E9%82%A6%E7%8E%8B%E5%9B%BD

〔資料〕イギリスの海外領土 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%B5%B7%E5%A4%96%E9%A0%98%E5%9C%9F

〔資料〕Large World Map|World Political Map ※英国中心(Standard)の世界地図
http://www.mapsofworld.com/world-political-map-large.html

〔資料〕Echelon - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Echelon_(signals_intelligence)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AD%E3%83%B3

※Echelon Map
http://www.bibliotecapleyades.net/imagenes_sociopol/echelon1.jpg

http://www9.plala.or.jp/rescue/echelon.html#Anchor10

〔資料〕三沢基地・姉沼通信所 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%B2%A2%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E5%A0%B4

http://www.geocities.jp/aobamil/shasin/golfball/zouori-golfball.html

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-11-17/2008111704_01_0.html

〔資料〕Torii Station(トリイ通信施設) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

http://ameblo.jp/unntama2012/entry-11093415236.html

〔資料〕世界中の通信を盗聴する巨大システム - 田中 宇の国際ニュース解説 2000年3月2日
http://tanakanews.com/a0302echelon.htm

http://www.kamiura.com/abc33.html

http://www.the-naguri.com/kita/kita16.html

http://www.asyura2.com/0505/bd40/msg/718.html

〔動画〕Echelon Le Pouvoir Secret(エシュロン 秘密の権力) 1〜3 - YouTube [44分15秒]
http://www.youtube.com/watch?v=C5dnKqqc2CM

http://www.youtube.com/watch?v=5pdq2KBtp0w

http://www.youtube.com/watch?v=ywOx9dyDDQs

〔資料〕Echelon, Internet, CORE, Intelligence Services, Telecommunication Companies, etc... - Governing by Networks 2003年11月18日
http://www.bibliotecapleyades.net/ciencia/echelon14.htm

〔資料〕日本の外交通信傍受発覚で「エシュロン」調査への圧力強まる 1〜2 - WIRED.jp Archives 2001年6月28・29日
http://wired.jp/wv/archives/2001/06/28/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%A4%96%E4%BA%A4%E9%80%9A%E4%BF%A1%E5%82%8D%E5%8F%97%E7%99%BA%E8%A6%9A%E3%81%A7%E3%80%8E%E3%82%A8%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%80%8F%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E3%81%B8/

http://wired.jp/wv/archives/2001/06/29/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%A4%96%E4%BA%A4%E9%80%9A%E4%BF%A1%E5%82%8D%E5%8F%97%E7%99%BA%E8%A6%9A%E3%81%A7%E3%80%8E%E3%82%A8%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%80%8F%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E3%81%B8-2/

〔資料〕参議院会議録情報:第145回国会 法務委員会 第24号 1999年(平成11年)8月3日 ※中村敦夫・国民会議議員(当時)の質疑に対する松尾邦弘・政府委員の答弁
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/145/0003/14508030003024a.html

〔資料〕衆議院会議録情報:第151回国会 総務委員会 第10号 2001年(平成13年)4月3日 ※大出 彰・民主党議員(当時)による質疑
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/009415120010403010.htm

〔資料〕衆議院会議録情報:第151回国会 総務委員会 第14号 2001年(平成13年)5月17日 ※大出 彰・民主党議員(当時)による質疑
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/151/0094/15105170094014a.html

〔資料〕衆議院会議録情報:第154回国会 安全保障委員会 第5号 2002年(平成14年)4月4日 ※大出 彰・民主党議員(当時)による質疑
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/001515420020404005.htm

〔資料〕参議院会議録情報:第154回国会 本会議 第18号 2002年(平成14年)4月17日 ※山根隆治・民主党議員による質疑
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/154/0001/15404170001018a.html

〔資料〕参議院会議録情報:第154回国会 外交防衛委員会 第15号 2002年(平成14年)5月21日 ※大田昌秀・社民党議員(当時)による質疑
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/154/0059/15405210059015a.html

〔資料〕参議院会議録情報:第162回国会 総務委員会 第4号 2005年(平成17年)3月10日 ※山根隆治・民主党議員による質疑
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/162/0002/16203100002004a.html


     ◇


【Carnivore】

〔資料〕Carnivore - Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Carnivore_(software)

〔資料〕FBIの電子情報盗聴システム「カーニボー(Carnivore)」 - WIRED.jp Archives 2000年7月12日
http://wired.jp/wv/archives/2000/07/12/fbi%E3%81%AE%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%83%85%E5%A0%B1%E7%9B%97%E8%81%B4%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%80%8E%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%80%8F/

〔資料〕WTCテロ後、FBIが「カーニボー」をプロバイダに設置 - Slashdot Japan 2001年9月13日
http://slashdot.jp/story/01/09/13/0129247/WTC%E3%83%86%E3%83%AD%E5%BE%8C%E3%80%81FBI%E3%81%8C%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%92%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%80%E3%81%AB%E8%A8%AD%E7%BD%AE

〔資料〕FBIが「カーニボー」を廃止、商用ソフトに切り替え - WIRED.jp Archives 2005年1月20日 ※インターネット事業者に委託(ちなみにGmailは2004年4月1日より提供を開始→1頁を参照)
http://wired.jp/wv/archives/2005/01/20/fbi%E3%81%8C%E3%80%8E%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%80%8F%E3%82%92%E5%BB%83%E6%AD%A2%E3%80%81%E5%95%86%E7%94%A8%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%81%AB%E5%88%87%E3%82%8A%E6%9B%BF/


     ◇


〔資料〕La Red Echelon - Biblioteca Pleyades
http://www.bibliotecapleyades.net/esp_echelon.htm#Additional_Information

〔資料〕El Fin de La Internet - Biblioteca Pleyades
http://www.bibliotecapleyades.net/sociopolitica/sociopol_internet.htm#Additional_Information

〔資料〕FaceBook ...and The Internet - Biblioteca Pleyades ※Facebook―CIA
http://www.bibliotecapleyades.net/sociopolitica/sociopol_internetfacebook.htm


     ◇


〔資料〕苫米地英人 著『利権の亡者を黙らせろ―日本連邦誕生論』(講談社 2011年刊行)
http://www.amazon.co.jp/%E5%88%A9%E6%A8%A9%E3%81%AE%E4%BA%A1%E8%80%85%E3%82%92%E9%BB%99%E3%82%89%E3%81%9B%E3%82%8D-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%80%A3%E9%82%A6%E8%AA%95%E7%94%9F%E8%AB%96-%E8%8B%AB%E7%B1%B3%E5%9C%B0-%E8%8B%B1%E4%BA%BA/dp/406216972X


◆   ◆   ◆


(全5頁完)

http://ameblo.jp/antibizwog/entry-11251021145.html
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-11252702341.html
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-11253445914.html
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-11255176418.html
http://ameblo.jp/antibizwog/entry-11255196072.html  

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