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実は制約だらけ! 「高卒採用」がなかなか広まらない理由 面接上限1回。質問制限ガチガチ。→3年で半分が離職
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/820.html
投稿者 てんさい(い) 日時 2017 年 8 月 30 日 11:32:15: KqrEdYmDwf7cM gsSC8YKzgqKBaYKigWo
 

https://twitter.com/tokaiama/status/902636478819319808
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=329130
https://news.careerconnection.jp/?p=2548

「大学卒であることが、優秀な人材である証にはならない」――。ずいぶん前からあちこちで喧伝されていることです。であれば、高卒採用に力を入れる企業が多く出てきてもおかしくないのですが、なぜか未だに新卒採用と言えば大卒です。

その理由は、いろいろとあるとは思いますが、その一つに「ハローワークと高校の過干渉」があると考えています。「高校生が未成年だから、間にハローワークや高校が入ってあげなければならない」というのは分かります。確かにある程度は必要でしょう。しかし、このハードルの高さによって、高卒採用が敬遠されているように思えてなりません。(文:河合浩司)

■会える回数は「1回きり」に制限されている

大学全入の風潮にも一石?

これは私も実際に経験してみて痛感しました。あまりに干渉がひどいので「大卒の方が採用しやすいから、もう大卒でいいか」と思ったのは正直な本音です。特に以下の2つについては、辟易しました。

1つ目は、学生に会える回数が制限されていることです。大卒は就活生さえ応じてくれたら、何度でも会うことができます。会える回数が多いほど、お互いの相性が分かってきます。

一方、高校生を採用するための面接では、基本的にたった一度しか会えません。二次面接をしたければ、「一次面接と同じ日に二次面接も実施してください」と言われます。

「学業を阻害しないため」という大義名分のようですが、面接会場では人数が多ければ多いほど、高校生たちは「待ち時間」という形で時間を奪われ続けるしかありません。これが本当に彼らのためになるのでしょうか。

しかも、たった一度の面接で、お互いの相性を見ることには明らかに限界があります。せめて面接2回、それにできれば食事1回くらいは許してもらいたいものです。

おそらく高度成長期に、高卒を単純な労働力としか考えていなかった名残なのでしょう。お互いをよく知らないまま合否を出すことを強制されることが、高卒採用のミスマッチを生む温床となっている可能性について考えていただきたいものです。

■質問できる内容での制限が多すぎる

2つ目は、質問できる内容への制限です。驚いたことに、質問したいことがほとんど聞くことができません。当然のことながら、家庭環境や資産、本籍地などを聞き出すことが禁止されることには、私も全く異論はありません。

しかし、「尊敬する人は誰ですか?」「愛読書はなんですか?」「何のために働きますか?」。これらの質問も聞いてはいけないとハローワークの職員から言われました(これは大卒の場合も同じではありますが)。曰く「適性と能力に関係がないことは質問してはいけません」とのこと。言わんとすることはわかりますが、ここには根本的な勘違いがあります。

中途採用なら当然ながら能力を重視して、合否の判断をします。しかし、新卒採用で会うのは、社会人経験のない学生さんたちです。また、大学生の場合には「専攻」というものがありますので、どのような専門性を身に付けてきたかということを一応は確認できます。

しかし、高卒の新卒採用には、経験も専攻もありませんので、この会社で長く働いてもらえるかどうかを探るために、「能力よりも相性を重視する」と言っても過言ではありません。

「今は能力的には明らかに足りなさを感じるが、あの素直さに賭けて採用しよう。なんとか育ててあげよう」

そういった判断がなされるのが、高卒の新卒採用なのです。相性というと漠然としていますが、要するに「ものの見方・考え方」のマッチングが就職後の定着率を大きく左右するのです。宗教・信仰の自由は当然保障されるべきですが、生活信条(生きていく上で大事にしていることなど)や労働観は、新卒に限り話題にすることを許してほしいものです。

■3年以内離職率「5割」はミスマッチの結果

また、ハローワークからは「質問する内容は決めておいてください」とも言われてしまいました。何年も採用業務に携わる経験から、「お互いに自然と本音がわかるのは雑談の中だ」と私は実感しています。これが現場の意見なのですが、「あらかじめ質問を用意しておいてくれ」というのは、学校側が回答を指導するためであるかのように聞こえます。

「この質問にはこう答えなさい」という指導をすればするほど、良いご縁が遠のくことでしょう。覚えていた回答を喋り続けられる面接ほどつまらない時間はないのですが、採用担当者を経験したことがない彼らには分かってもらえないかもしれませんが。

とはいえ、さすがに「じゃあ何を聞けばいいんだ!」という苦情がハローワークに届いているようで、職員がいくつかの抜け道を教えてくれました。

例えば、「尊敬する人は誰ですか?」という質問が禁止されている理由は、「三島由紀夫やマルクスなどを挙げたら思想差別で選考に影響することがあるから」だそうです。

ところが、「身近な人で尊敬している人は誰ですか?」という質問なら大丈夫なのだとか。そんなの同じことじゃないかと言われそうですが、趣旨を踏まえるとこれなら大丈夫なのだとか。ハローワークや労働局の方々の苦労が垣間見える工夫です。

このように高卒採用には、高校生にとっても企業にとっても不都合なルールが数多くあります。これらが「七五三退社」(勤めた企業を3年以内に辞めるのは、中卒は7割、高卒は5割、大卒は3割)を生む要因の一つになっているのではないでしょうか。
 

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コメント
 
1. 2017年8月31日 12:01:29 : sXxBFDoOwQ : sOECURrn4oo[275]
こんなに採用において困難があるとは少しも知らなかった。
とはいえ、企業側が雇用候補者のことをよく知っても、雇用者側も企業の中身は簡単に理解しえない。中途で転社していく人が多いのも自然なのではなかろうか。

もちろん、どんな環境でも頑張っていくような人を発見していくというのも採用側にとっては正しいかもしれないが、社会が豊かになればなるほどそんな人は数すくなくなるだろう。

採用側が、人事管理・労務管理の中で要求されることが、どんどん多くなっていくのは、当然のことで、それを克服しなければならないのだろう。
毎年毎年若い人を採用している中では、そんなこともよく理解できよう。ただ人材をたまにしか採用できないような中小の企業では、採用の経験も少ないだろうから、やはり企業間の情報交流を高めて、若者の環境をよく理解することが肝要で、採用時の努力だけでは全く不足といえるのではないか。


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