「私たちは忘れない」「未来へ向かって」などの見出しがあふれた昨日と本日の新聞、テレビ。これでもか、これでもかというくらいに震災関連の話題が取り上げられました。が、何かおかしい。何が「おかしい」という思いをもたらすのか。どうやら、本当に大事なことから目をさらされているからだと気がつきました。「脱原発」への動きが消された？隠された？

最もひどいのは、読売新聞で、「脱原発」への動きは全く取り上げませんでした。読売は「原発推進」が社の方針だから、「脱原発」を取り上げないのは、当たり前と言えば当たり前かもしれません。しかし、だからといって、原発の”安全性”を過大に吹聴するのはいかがなものでしょうか。例えば、昨日3月11日、震災満2年の日の朝刊1面トップは、「『２０�_・シーベルト帰還』へ安全指針」と政府が年内にも新しい基準を取りまとめる方針を”スクープ”の形で伝えました。

現在の安全基準は、年間積算線量が１�_・シーベルトだから、一気に20倍に引き上げようという乱暴さです。それを読売は、「1ミリだと厳しすぎて『帰還』が進まないから、２０ミリに緩めるのだ」と、政府のたいこ持ちを務めています。おそらく、読売なら政府の方針をそのまま書いてくれるから、「読売にリークしよう」と、意識的に読売の記者を使ってアドバルーンを上げたものに間違いありません。

20�_・シーベルトといえば、一昨年、文科省が校庭の利用基準をこの数値に改めるとして全国の母親から猛反対を受け、引っ込めざるを得なかったいわくつきの数値です。その際、内閣官房参与だった小佐古敏荘・東大大学院教授が記者会見し、「年間20ミリ・シーベルトを乳児、幼児、小学生にまで求めることは、学問上の見地からのみならず……私は受け入れることができません」と、言葉に詰まりながら語り、官房参与を辞任しました。同教授は、原子力工学の博士号を持つ”原発ムラ”の住人だった人です。

ドイツでは、20ミリ・シーベルトは原発労働者に適用される最大線量です。だから、放射線に対する感受性が敏感な子どもにはとても適用できる数値ではありません。しかし、それでも「帰還」させるほうが先決と考える政府であり、そのたいこ持ちのメディアがあります。原発事故から3年目に入りました。忘れてはならないのは、「脱原発」を実現することのはずです。ふんどしを締め直して気持ちも新たに取り組みましょう。
http://blog.goo.ne.jp/ikiikimt/e/a2b6cb7f6669152e45994e427e9dc99f
　

コメント
01. 2013年3月12日 23:56:45 : WqeeK3rf4o トモダチ作戦参加の元米兵、体調の変化など語る 動画を他のプレイヤーで見る WMP高 WMP低 http://news.tbs.co.jp/asx/news5278961_12.asx http://news.tbs.co.jp/asx/news5278961_3.asx 　東日本大震災の後、アメリカ軍による支援作戦＝トモダチ作戦に参加し、原発事故で被曝したとして東京電力を訴えた元アメリカ海軍の兵士が会見を開き、自身の体調の変化などを語りました。 　「艦船の一番上に掲げてあった国旗を友情の印として日本人に渡そうと取りに上がった。（降りてきて）両手を調べたら、放射能検知器が激しく反応した」（東電を訴えたモーリス・エニス元兵士） 　「原発で放射能漏れがあってから、何週間も何も聞かされませんでした」（東電を訴えたジェイミー・プリム元兵士） 　２人は、トモダチ作戦で東北沖に派遣され、震災直後からおよそ２か月間、米軍の艦船上で、被災地に支援物資を送り込む作業に従事しましたが、原発事故について正しい情報を知らされませんでした。男性は作戦後、あごにしこりができ、全身に力が入らなくなったと説明し、女性は深刻な生理不順で大量出血に悩まされていると語りました。 　２人は、この作戦で被曝したとして、ほかの１００人あまりとともに、東京電力を相手に、１人当たり１０００万ドルの損害賠償などを求めています。（12日13:14） http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5278961.html
02. 2013年3月13日 00:10:07 : FfzzRIbxkp ２年経っていますから、 読売は、こうして自分たちのテレビや新聞の視聴者や購読者に安心を与えて、 原発作業員を募集しているのかもしれませんね。
03. 2013年3月13日 00:35:52 : VYT3Zu1xD0 国会でもやたらと風評被害という言葉がもてはやされて使われていますが、核爆発事故後に引き上げられた基準以下の食物は安全が確認されたなどと呼ぶにはおこがましい大嘘も大嘘。到底容認すら拒否すべき基準です。原発事故は国破れ山河も食物も再生不能にしたのですよ。
04. 不乱坊 2013年3月13日 06:26:11 : kbTBOGSw0930o : 85T7DHW29k ＞ドイツでは、20ミリ・シーベルトは原発労働者に適用される最大線量です。 小学校の校庭に原発があるのと同じ、という人もいる。 そんなひどい環境に子どもを放置する「虐待者」が、「福島差別」の非道を語ってみせる。 避難先で「放射能が感染る」などと言われるというが、その大もとの原因を作ったのは、誰やねん。 メディアの宣伝とは裏腹に、福島は「去るも地獄、残るも地獄」のありさまだという。 読売なんぞもとより読まんが、人民の敵には相違あるまい。巨人を応援する奴はいよいよ敵だ。
05. 2013年3月13日 08:49:58 : 1TsVFOsnpE 読売、もう徹底的にスポイルだな！！！！ この国が生き残るには、脱原発しか残されてないんだよ。 残りの国土を守らなければ、国民の命も経済的自立も、すべて消えうせる。 数年後に、アメリカみたいに極度の格差社会＆破産になってもいいのか？ 下手すりゃ、ユダヤ人みたいな、自前の国土を持てない、流浪の民になるかもしれない。 原発が亡国政策であることは、フクシマ事故を見れば一目瞭然じゃないか。 日本人はバカじゃない。 札束で目と耳を覆うのを止めて、自分の頭で考えれば、 自分が原発と共存できるかどうかなんて、すぐ分かる。 アインシュタイン等のノーベル賞レベルの学者達が、すでに５０年近く前から、 人類は核と共存できないことを訴え続けていた。 未だに、原発の恐ろしさに気付けてないような書き込みをするのは、 金に釣られた、ただの工作員だろ。 「安全」風評を垂れ流すのもいい加減にしろ！！！！ フクシマの悲劇を毎日聞くだけで、悲劇はもう充分なんだよ！！！！
06. 2013年3月13日 11:12:35 : rrhrFN6JLd ゴミ売り本社が福島20mS地区に移転してからの話だな。
07. 2013年3月13日 13:58:58 : UXKjQTYwdw 風前のともしびなのは原発業界だよ。
08. 恵也 2013年3月13日 14:18:39 : cdRlA.6W79UEw : YnmdtsDLbU >>　「1ミリだと厳しすぎて『帰還』が進まないから、２０ミリに緩めるのだ」 >>　と、政府のたいこ持ちを務めています。 言語道断！ 最低限でも「帰還しても良い」というのなら米軍基準の0.32μSv／ｈか もしくはフクシマ事故まえに採用していた妊産婦に避難勧告してた0.5μ Sv／ｈを基準にすべき。 それを年間20ミリなんて無茶苦茶だ。 最大限でも年間なら3ミリシーベルト程度が限度。 これじゃ専門家の良心はフクシマ事故で無くなってしまったと言うべき。 ーーーーー引用開始ーーーーーー 放射線障害防止規則による妊婦の被曝量の限界は毎時約0.5マイクロシーベルト ですから、私達専門家は福島県の東部の多くの市町村において、妊婦等の避難 を勧告する立場にあるのではないでしょうか。 http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/798.html >>05　残りの国土を守らなければ、国民の命も経済的自立も、すべて消えうせる 俺もそう思う。 今のままじゃ残りの国土まで原発マフィアに売り渡す行為。 福島県をほとんど希望者避難地域にして、県民を県外に避難させるべきなのに 無駄な除染と、不可能な事故原発の解体工事に挑戦して税金を捨ててる。
09. 2013年3月13日 16:30:23 : 6eJYETO2fI もともと原発推進派で小出氏の「ケンカ相手」だったというあの小佐古氏でさえ、「２０ミリシーベルトなんてことをこの私が参加して決めたなんて言われたら、私の学者生命は終わり。そもそも子どもたちをそんなところに置くわけにはいかない」と言って泣いたんですよ。氏を悪く言う人もいたが、わたしはあれは学者としてまともだったんだと思う。 最近になってまた「２０ミリにまで上げろ！上げろ！」というのはトンデモもいいところだ。
10. 2013年3月13日 17:47:05 : S9LOGq3HBb 時間稼ぎ、はぐらかしのでたらめだらけ。 これは、詐欺・恐喝・殺人組織のマフィアの犯罪。 あからさまな現行犯罪に、どうのこうの言う事は何も無い。 取り押さえ、裁き。

11. 2013年3月13日 19:01:13 : RtHpc6Pa3U 大新聞社は購読料ではなく、広告費で成立しています。その高い給与水準を 支えるのが広告費であり、読者ではなく、企業から睨まれたらおわりです。 東京新聞など地方紙は必ずしもそうではないのでより自由な紙面づくりができます。 さて、放射能漏れ事故はあってはならない一面記事であります。 放射能が環境中へ漏れたら、大気と水と食品すべてにおいて、半径千キロ以上に わたって汚染されるからです。それは程度もあるが毒です。 企業は自社製品を売り込むことに必死であり、商品を紙幣に交換しなければならない。そのために広告費を新聞社に出す。新聞社は商品を売り込む手助けをすることで 高い宣伝費をもらう。では、もし新聞社が原発事故について、放射能漏れについて その毒性について、誠実に書いたとして、読者は商品を購入するだろうか、 買い渋るだろうか。 もしそれでも購読者が商品を従来通り買うならば新聞社は誠実に放射能、放射線 外部内部被曝の真実を訴えるでしょう。避難を訴えることすらするでしょう。 もし購読者が商品を購入しないなら、新聞社はうそしか書けません。商品を 購入するよう訴える紙面作りしかできません。 それが震災以降の新聞紙面作りの現実です。 このような紙面作りは放射線健康被害にとっては誠実であると言えません。 しかし、ほとんどは給与所得者、会社員、サービス業従事者であるので 商品の流通や売り込みが業務であるので、売れ残らず、不渡りも出さず、顧客や 組合員に対する供給・補充も可能であるような 現状の放射線健康被害に不誠実な紙面作りは経営者にとっては都合がいいのです。
12. p4rhfeEDdk 2013年3月13日 23:37:56 : lZxUxsLBAj1i. : QXkIvr99ZI ２０�_・シーベルト帰還が決まれば、 真っ先に、読売新聞グループ本社の会長室をそこに移転して貰うとよい。 会長だけなら、業務に支障がないだろう。
13. 2013年3月14日 11:56:38 : jsCnpg6p4M 年間1ミリシーベルトをきめているのは、原子力推進派といわれる国際放射線防護委員会（ＩＣＲＰ） です。だから、年１ミリというのは相当ゆるい線量なのです。実際チェルノブイリでは 年１ミリ（自然被曝も含めての数字、追加線量としては０．７ミリ程度）で避難する と政府の援助があります。年５ミリで強制避難となっています。 またこの基準は内部被曝も含んでいます。内部被曝を外部被曝の４倍とＩＣＲＰは 考えますから、ＩＣＲＰでは外部被曝では年０．２ミリシーベルトまでとなります。 原子力推進派のＩＣＲＰでさえこうなのです。 いまでも福島はいたるところ悲惨な状態になってきました。数年後の地獄を政府は わからないのでしょうね。馬鹿につける薬はないといいますが、おそろしいことです。
14. natureflow 2013年3月15日 23:27:43 : xeObTqwS9buBI : L6wcjKKN3c 読売新聞「20ミリシーベルト帰還」記事より 国際放射線防護委員会ICRPは”年間”積算線量が１００ミリシーベルトまでなら健康への明確な影響は明確に検出できないとしている。 ICRPは原発推進のための機関ですが、積算線量１００ミリシーベルトであって、年間積算線量ではない。年間１００ミリシーベルトだと、5年間で５００ミリシーベルト、１０年で１０００ミリシーベルト、とんでもない！！ 読売は住民を汚染地域に戻したくて、こんな歪曲をするのでしょうか？人間の命よりも原発大好きの読売さん、はやる気持ちでこんな記事を書く読売は、人命を軽んじる犯罪者、ICRPもあっと驚いたことでしょう。

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