投稿者は現場を見たわけでもないのに。

予断と偏見は避けなさい。

ダイナモはシリア内戦のとき、さかんに反政府勢力を持ち上げていた。
そのとき反政府勢力は欧米の力を得た不逞のやからが主導しているとの批判コメントに対して独裁政権を終わらせるための当然の戦いだと居直った。
そしてシリア政府を推している大国にロシアがいるのでことさらロシアが独裁政権を支持するのは旧ソ連の名残のようなものだと詰って、批判派をロシアに与するものだとレッテル貼りした。
今、ウクライナで起きていることはシリアでダイナモが反政府勢力を支持した理屈と対を成している。
つまりはウクライナのキエフ暫定政権は明らかに民族主義のそれも非常に偏狭で排撃的な考えを持つ者たちにより主導されているので将来の政治運営に不安と危険視する人々が自分たちを守るためにルーツを頼りに近しい国に助けを呼び寄せていこうと防衛意識を持つことは不可避であるし、それを帝国主義に唆された武装蜂起と処断してしまうことはシリアで反政府勢力を支持したダイナモの理屈が成り立たないと自ら証明しているに違いない。
ダイナモはこういいわけをする。
即ち、キエフもウクライナ東部も両方の勢力も認めていない、あれは米露帝国主義の分派による武装蜂起だと。
俺に言わせればこうした見方はただのマヤカシに過ぎない。
ナショナリズムは民族の原像を喚起するが、同時に熱狂と狂気をも喚起する。
それは現状に不満を持つ大衆の鬱屈した憤懣解消の道具として、あるいは政治がダイレクトに変わる契機として非常に魅惑的であり、とくにこれを用いて権益を得たいと思う大国にとりお手軽で正義との代用が利く政変ツールである。
その意味で帝国主義だといえば確かにそうなのだが、そう言い切ってしまうにはあまりにもウクライナの民族事情は入り組んだドメスチックなものであり、イラク、リビア、シリアも多民族多宗教が入り組んだ複雑な国であるが、とりわけウクライナで民族主義に火をつければそれはナショナリズムというガソリンに火をつけるのと同じであることをダイナモはまるで考えてない。
どっちも帝国主義の分派のやっていることだという言い草は間違いである。
最初にやったほうが悪いに決まっている。
寝た子を起こしたのだ。
どちらも悪いで済む話ではない。
まず欧米はキエフのゴロツキたちを放逐せよ。
東部の不安がる親露派暴徒たちを日常へ戻すためにすべきことはそれだけだ。
それがなされて尚、親露派暴徒が日常へ戻ろうとしないのならそのときこそ、彼らは排除されるべきだ。
順序立てて不安と怒りの解除を行わなければこの問題は解決しない。
ダイナモの言い草は明らかに反露偏重でしかなく、中立を装ったフリをしているだけ。
レッテル貼りで物事は解決できない、誤魔化すのはやめろよダイナモ。