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被ばく被害と日本の行方
http://www.asyura2.com/14/genpatu41/msg/232.html
投稿者 taked4700 日時 2014 年 11 月 16 日 01:12:39: 9XFNe/BiX575U
 

http://blogs.yahoo.co.jp/taked4700/12191743.html
被ばく被害と日本の行方

 福島第一原発事故で相当に被ばく被害を受けているはずですが、それを否定する動きがかなり活発です。11月11日に福島県の県民健康調査検討委員会第4回甲状腺検査評価部会が開かれましたが、多分、全国ネットのテレビではどこもこれを報じてはいないはずです。この部会の資料は、http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/kenkocyosa-kentoiinkai-b4.html に載っていますが、福島県のホームページのトップページから直接見つけるのは難しく、「甲状腺」というキーワードで検索をする必要があります。福島県のサイトのトップページを見ると、まるで全く被曝被害などないかのように見えます。

 現実は、しかし、正反対の様子で、被曝影響はかなり表面化しつつある様子です。何よりも、今回の会議では、資料3として、「手術の適応症例について」という甲状腺手術例の詳細が発表されていたからです。この詳細については後半で触れますが、まずは、全体的に今回の資料から分かる点を幾つか述べたいと思います。

1.平成23年度、24年度、25年度に渡っての検査の結果がまとめられているが、23年度は福島第一原発に最も近い地域であり、24年度はその周り、25年度は福島県内では原発から最も遠い地域となっている。ところが、甲状腺の1次検査結果であるA1、A2、B、C判定の割合を見ると、年度が進むごとに悪化している。異常なしのA1判定は23年度は63%、24年度は54%、25年度は43%と減少していて、反対に2次検査対象になるB判定は23年度0.5%、24年度0.7%、25年度0.9%と増加している。被ばく程度は基本的に原発からの距離に反比例するはずで、遠いところの方が被曝していないはず。ところが、遠隔地の方が甲状腺異常が多く見つかるというのは、二つのことを示唆しているはず。まず、発見されている甲状腺がんが単にスクリーニング効果によるものではないということ。もし、スクリーニング効果であれば、同じ福島県下で特に条件的に異なるはずがないので同じ割合でA1判定もB判定も出てこないといけないから。二番目に言えることは、時間が経つにつれて状況が悪化していること。多分、今23年度の地域で再検査すれば25年度の結果よりもより深刻な結果がでるはずであり、被曝影響がどんどんと深刻化しつつあるということ。これは、もともと、内部被ばくには当然のことであり、甲状腺に取り込んだヨウ素やセシウムなどが連続して放射線を出し続け、その結果、遺伝子が影響を受けて発がんに至ることを考えれば、事故直後にはあまり症状が出ていず、数年後から本格化するということを意味している。

2.1次検査結果がB、C判定であった人数は23年度から25年度までの合計で2237人であり、その内、1848人が二次検査の結果が確定している。この1848人の内、2次検査でA1判定(結節やのう胞を認めなかった場合)になった割合は23年度6.3%、24年度6.0%、25年度5.7%というように顕著に低下している。このことも、内部被ばくの影響が時間経過とともに表面化していることを意味している。代わりに増加しているのがA2判定(5.0ミリ以下の結節や20.0ミリ以下ののう胞を認めた場合)であり、21.5%、26.9%、30.4%と言うように変化している。

3.2次検査でA1、A2判定になった人は33%で623名いる。それ以外の66%である1225名については通常診療(保険診療)で検査をしてもらっているが、この1225名の内39%の485名が細胞診検査を受けている。その結果、104名が悪性ないし悪性疑いとなった。この内58名に手術を行い、1名が良性結節、57名が甲状腺がんと判明。細胞診の結果で悪性または悪性疑いとなった104名中男が36名、女が68名。

 ここまでが前半です。2次検査で異常ありになった場合はそれ以降の医療費が保険診療での患者負担になるということ自体が本来おかしなことのはずです。

 ここからは後半で、「手術の適応症例について」というA4一枚の紙についてです。

4.手術の結果甲状腺がんと判明した57名中、3例は福島医大ではない施設での手術であり、福島医大で手術した54名について検討すると、52例が乳頭がん、2例が低分化がんだった。資料には書かれていませんが、ここでいう低分化がんは、まだ若い分化途中の細胞が癌化したものであり、悪化速度が速かったり、転移の可能性が高いもの。多分、小児甲状腺がんで低分化がんが見つかること自体が珍しく、事態の深刻さを示している。

5.この「手術の適応症例について」という文書の書き方はとても分かりにくい。故意に内容がはっきりしないように書かれている。たとえば、54例中に遠隔転移が何例あったかは分からない。ただ多発性肺転移はその可能性が2例で疑われると書かれている。

6.甲状腺がんで一番問題になるのが転移であり、その最初の段階は普通リンパ節転移になる。つまり、甲状腺のすぐ周りにあるリンパ節にガンが転移していること。そして、このリンパ節転移について、「リンパ節転移は17例(31%)が陽性」とか「リンパ節転移は74%が陽性」と書かれている。完全に矛盾する書き方で、どうやら、前者が術前診断の結果であり、後者が術後診断の結果ということらしい。

7.術後診断では「腫瘍径10ミリ以下は15例(28%)かつリンパ節転移、遠隔転移のないものは3例(6%)」と述べられているが、「かつ」と書かれていることから解釈すると、腫瘍径10ミリ以下の方が15人いたが、その内リンパ節転移や遠隔転移が無かった人は3人だけで、12人にはリンパ節転移または遠隔転移があったということになる。腫瘍径10ミリ以下という意味は症状が軽いという意味であり、腫瘍径10ミリ超の42例ではどうなっているかが明確ではない。しかし、上の文章の続きには「甲状腺外浸潤は37%に認め、リンパ節転移は74%が陽性」とある。この文章には人数の記載がない。

8.甲状腺全摘が5例(9%)、片葉切除49例(91%)、リンパ節廓清は全例に実施ということで、被曝原因の甲状腺がんの転移が早いと言われていることに合致している。つまり、転移が早いからリンパ節廓清を全例で実施ているはず。

9.2次検査で異常ありになった人の内、実際に細胞診をしているのは39%しかいない。そして、この39%から104名の悪性または悪性疑いが出ているので、2次検査で異常ありの人全体では、266名が悪性または悪性疑いとなるはず。受診者全体が29万6千人なので、1万人あたり9人が悪性または悪性疑いとなる。実際に58人に手術をして1名は良性結節であったが57名は甲状腺がんということなので、1万人あたり9名の小児甲状腺がん発生という確率はほぼ正しいことになる。多分、この確率は通常の1000倍程度になるはず。通常は100万人に1名程度のはず。

 次に「手術の適応症例について」の文書を http://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/90997.pdf からそのまま引用しておきます。

(*以下引用開始)
手術の適応症例について
震災後 3 年を経過し、2014 年 6 月 30 日現在までの二次検査者 1,848 名からの細胞診実施者 485 名中、悪性ないし悪性疑いは 104 例であり、うち 58 例がすでに外科手術を施行されている。
58例中55例が福島医大甲状腺内分泌外科で実施され、3例は他施設であった。
また、55 例中1例は術後良性結節と判明したため甲状腺癌 54 例につき検討した。
病理結果は 52 例が乳頭癌、2例が低分化癌であった。
術前診断では、腫瘍径 10 o超は 42 例(78%)、10 o以下は 12 例(22%)であった。また、10 o以下 12 例のうちリンパ節転移、遠隔転移が疑われるも
のは 3 例(5%)、疑われないもの(cT1acN0cM0)は 9 例(17%)であった。
この9例のうち7例は気管や反回神経に近接もしくは甲状腺被膜外への進展が疑われ、残りの2例は非手術経過観察も勧めたが本人の希望で手術となった。
なお、リンパ節転移は 17 例(31%)が陽性であり、遠隔転移は 2 例(4%)に多発性肺転移を疑った。
術式は、甲状腺全摘 5 例(9%)、片葉切除 49 例(91%)、リンパ節郭清は全例に実施し、中央領域のみ実施が 67%、外側領域まで実施が 33%であった。出
来る限り 3cm の小切開創にて行った。
術後病理診断では、腫瘍径 10 o以下は 15 例(28%)かつリンパ節転移、遠隔転移のないもの(pT1a pN0 M0)は 3 例(6%)であった。甲状腺外浸潤 pEX1
は 37%に認め、リンパ節転移は 74%が陽性であった。術後合併症(術後出血、永続的反回神経麻痺、副甲状腺機能低下症、片葉切除後の甲状腺機能低下)は
認めていない。
(*以上引用終わり)

 小児甲状腺がんはあくまで被曝被害の一例でしかありません。そもそも、原発事故で放出された核種には自然環境中にはほとんど存在しないものがあり、放射能毒性だけでなく重金属毒性、または単に金属毒性を示すものもあります。また、放射性キセノンのように被曝被害があると確認され、研究もされているにも関わらず、その毒性が全く公開されていないものもあります。

 脳血管障害や心筋梗塞、知能障害や視覚障害など広範囲での被害が出るはずですし、既に白内障などはかなりの増加が観察されている様子です。こういったことについて公的にある程度認めて、関東や東北地方から西日本への移転を促す必要があると思います。このことは、ある意味、首都直下地震や富士山噴火に対する備えともなります。

 被曝被害をきちんと認めると言ってももともと判定には困難が付きまといます。ですから、まずは予防原則に立ち、若い人たちの避難を促すべきなのです。50歳や60歳以上の大人についてはどこまでが被ばく被害かは線引きが難しいのですから。

 ともかく、被曝被害があるということを公的に認めていかないと、福島での被害が疫学的に特別なものではないという状況を作り出す必要が出てくるわけで、日本では大規模な震災などをきっかけにしてそういったことが行われてしまう可能性があります。そうなれば、それこそ、日本全体が壊滅になるわけで、沖縄独立という形で、日本本土は放射能汚染などで壊滅状態にされてしまう可能性もあります。福島県の被曝被害が日本全国で実現されるというようなことがないようにする必要があります。

2014年11月16日00時35分 武田信弘   

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コメント
 
01. 2014年11月16日 05:42:47 : Rag1UL38MT
ありがとうございます。とても分かりやすくまとめられており、鋭い指摘がたくさんありますね。参考になりました。

02. 2014年11月16日 08:46:36 : ZgIx0Nmli6
放射能と原発事故、被害に関するうそが蔓延すると、正常な社会でいられなくなる。人間なら妄想で真実を捻じ曲げるようなものだから、分裂病じゃなくて統合失調症を強引に引き起こしているようなものだ。

03. taked4700 2014年11月16日 11:04:52 : 9XFNe/BiX575U : XIl5OJCgX6
とても重要なことが分かりました。というか、既に知る大切ささんが投稿されていて、それを自分が読んだというだけのことですが。

つまり、福島県民健康調査で発表されるデータは、患者がこの調査以外でガン判明してもカウントされていないということです。

次の記事にそのことが書かれています。

福島県民健康調査(ガン罹患者数のカラクリ) 調査後にガンになったら一切カウントしません。
http://www.asyura2.com/13/genpatu34/msg/749.html
投稿者 知る大切さ 日時 2013 年 11 月 18 日 12:55:15

知る大切ささん、どうもありがとうございました。

資料を読んでいて疑問だった点が幾つかあったのですが、その理由がわかった気がします。

1.平成23年度の検査で飯館村は2次検査対象者6名で悪性ないし悪性疑いが0であったのですが、どうやら単に県民健康調査の時に検査をしなかったからという意味のようですね。

2.本格調査、つまり、今年の春から2順目の検査をしているのですが、1次検査の結果確定者が6465人いて、この内、46名がB判定となっていて、しかしながら、2次検査受診者は22名、2次検査の結果確定者が3名で、この3名全員がA2状態であるとされていますが、これも、現実の甲状腺がんの方がカウントされていない可能性があります。つまり、6465名中46名というのは0.7%であり、今年春までに行われた調査結果である「B判定は23年度0.5%、24年度0.7%、25年度0.9%と増加」とは矛盾した結果になっているのは、23年度に一度県の検査を受けて、その後、自分で自主的に検査を受けてガン判明した人が除外されているからでしょう。まあ、1順目で重度被ばくの方は見つかっているという意味でもあるのでしょうが。


04. 2014年11月16日 12:41:06 : fVk5If30dE
小出真理教の相手をしているtaked4700は要注意だな。

05. 2014年11月17日 01:02:19 : tfwTfJhkjw
原子力発電所は、設置した時点でその国は滅んだようなもんだな。
やめられない止まらないで、吹き飛ぶまで動かすならはじめからそういう事になる。

挙げ句の果てには吹き飛んでも何もありません!だから、滅亡する迄やるんだろうね。
ゴミ捨てばが無い理由はまさにこれだろ。


06. 知る大切さ 2014年11月17日 08:49:13 : wlmZvu/t95VP. : tybAiNdmGo
>「手術の適応症例について」というA4一枚の紙についてです。
何故わかりずらいか?

1 10mm以上には一切ふれていない。

1 %の使い方が不適切

1 術前診断はAとBの並記で総数把握可能が
術後診断はAのみ記載で文章読みながら引き算を要する

1 AとBの順番を入れ替えている

1 %と症例数が意図的に抜けている箇所がある


と要するに(54-(32-5)+12×2)=?

の(54-(32-5)+12×2)の数式を文章でダラダラと書いている

だけで肝心の?=51

が見えない書き方に終始している。

しかも 肝心の答えさえ実は導き出せない(必要項目の欠損)

こんな報告を誰が書いたか(何部の誰が執筆担当だったか?)
福島医大に問い合わせ中。
(おそらく答えてはくれないだろうが)


07. 2014年11月17日 11:24:10 : VcBbdMDv66
的確な分析と論評ありがとう。知る大切ささんも。

08. 2014年11月17日 12:20:29 : Iu2htIxXQQ
taked4700
小出真理教の一味の疑惑急浮上

09. p4rhfeEDdk 2014年11月17日 14:39:35 : lZxUxsLBAj1i. : Bm6fK6Ha3I
「手術の適応症例について」の
文面に表示されている( )内の%は、全て54名が分母になっている。
その法則に従うと
リンパ節転移の 74%が陽性も、分母が54名と解釈できる。
以上から難解な文章を解釈すると

術前診断では、
腫瘍径10 o以下は 12 名で、3名に転移が疑われた。
腫瘍径10 o超は 42 名で、14名(もしくは16名)に転移が疑われた。

しかし、
術後病理診断では、
腫瘍径 10 o以下は 15 名で、12名が転移していた。
腫瘍径 10 o超は39名で、28名(もしくは+α)が転移していた。
+αは遠隔転移。
遠隔転移を28名に含めているのかどうかが、この文面では、はっきりしない。


以上から、
54人中40人以上が転移していたと解釈できる。


10. taked4700 2014年11月17日 19:40:09 : 9XFNe/BiX575U : 2lfKJi5uVM
>>09

>文面に表示されている( )内の%は、全て54名が分母になっている。

確かにそう解釈するべきですね。何か、あいまいな面があって、そこまで踏み込んだ判断が出来ませんでした。

>54人中40人以上が転移していたと解釈できる。

これについては、注意が必要だと思います。この40名はリンパ節転移ですから。

「手術の適応症例について」では次のように転移について述べています。
>術前診断では、腫瘍径 10 o超は 42 例(78%)、10 o以下は 12 例(22%)であった。また、10 o以下 12 例のうちリンパ節転移、遠隔転移が疑われるものは 3 例(5%)
>リンパ節転移は 17 例(31%)が陽性であり、遠隔転移は 2 例(4%)に多発性肺転移を疑った
>術後病理診断では、腫瘍径 10 o以下は 15 例(28%)かつリンパ節転移、遠隔転移のないもの(pT1a pN0 M0)は 3 例(6%)であった。甲状腺外浸潤 pEX1は 37%に認め、リンパ節転移は 74%が陽性であった。

確実ではないですが、予測として、甲状腺がんの転移の過程は、まず首のリンパ節へ転移し、そこから肺などへ転移をすると思います。そのため、54名中の74%である40人については、リンパ節転移があったと認めていますから、まず、40名がリンパ節転移となります。

遠隔転移については、術前診断で腫瘍径10 o以下の12 例(22%)のうち3 例(5%)と推定し、同じく術前診断でリンパ節転移は 17 例(31%)が陽性であり、遠隔転移は 2 例(4%)に多発性肺転移を疑ったとあります。この術前診断でのリンパ節転移31%が術後病理診断では74%となっていますから、ざっと見て2倍強です。このことを、遠隔転移に適応することで、多分、遠隔転移のおよその数が推測できるはずです。つまり、遠隔転移も術前診断の数の2倍強が術後病理診断での数になると仮定するのです。

術前診断では、腫瘍径10 o以下の12 例(22%)のうち3 例(5%)、つまり、4分の1としたのですから、腫瘍径10 o超についても4分の1は遠隔転移があったと仮定ができるはずです。腫瘍径 10 o超は 42 例ですから、この25%は10名です。合計で12名が術前診断での遠隔転移見積もりです。そして、術後病理診断での数はこの2倍強ですから、24名が遠隔転移となります。その内、多分4名が肺転移を起こしていることになると思います。

リンパ節転移40名は確定であり、遠隔転移24名は推定での数です。54名中ですから、これはすごい数です。

104名の悪性または悪性疑いから推定すると、75人がリンパ節転移、46名が遠隔転移となります。これはいくらなんでもスクリーニング効果とは言えません。スクリーニング効果とするには、そのままほっておいても20歳30歳になるまで特に症状が出ないものをスクリーニングで見つけたという意味であり、転移がこんなにあるものを20歳30歳までほっておいたら致命的です。


ところで、摘出した甲状腺の遺伝子検査やベクレル量の測定をしたのでしょうか????


11. taked4700 2014年11月17日 20:36:03 : 9XFNe/BiX575U : 2lfKJi5uVM
10です。チェルノブイリのデータでよく似たものがある様子です。

http://togetter.com/li/578876 より部分引用:
>ベラルーシの論文ではまた、1986-1992年に診断された 131 の症例の大多数(128 例)が乳頭がんであったが、比較的悪性度が高く、55 例で甲状腺周囲組織への浸潤が、6 例で主に肺への遠隔転移があったこと、そして、約 77% が直径 1 cm以上であったことが報告されている。
>1990-91年にベラルーシで確認された症例のうち、87% が直径 10 mm以上であり、65% がリンパ節浸潤、13% が肺転移を起こしていた。このことから、スクリーニングによる見かけの増加は一部のみで、現実に発症率が増加していると思われる。また、事故前には10歳未満の症例はほとんど無かったが、1990-91年に報告された症例では半数以上が 10 歳未満であった。
> Tuttle らは、2011年のレビュー論文でこれまでのチェルノブイリ甲状腺がんの症例をまとめ、他の事例の甲状腺がんとの比較を行っている。それによると、初期以外の症例までを含めたチェルノブイリ甲状腺がんの悪性度は、他の事例と比べて大きくは違わないという結果になっている:

・チェルノブイリ甲状腺癌:
   リンパ節転移 60-70%,肺転移 10-15%,再発 30-50%,死亡 1%
・外部被ばくによる小児甲状腺癌:
   リンパ節転移 60-70%,肺転移 10-15%,再発 30-50%,死亡 1%
・被ばく由来ではない小児甲状腺癌:
   リンパ節転移 40-90%,肺転移 5-25%,再発 30-50%,死亡 1%
・被ばく由来ではない成人の甲状腺癌:
   リンパ節転移 30-40%,肺転移 2-5%,再発 20-30%,死亡 5%
(*以上部分引用終わり)

まず、
>ベラルーシの論文ではまた、1986-1992年に診断された 131 の症例の大多数(128 例)が乳頭がんであったが、比較的悪性度が高く、55 例で甲状腺周囲組織への浸潤が、6 例で主に肺への遠隔転移があったこと、そして、約 77% が直径 1 cm以上であったことが報告されている。
についてです。

「 131 の症例の大多数(128 例)が乳頭がん」という意味は多分131例中3例は低分化がんだったということのはずです。福島の発表の54例中「2例が低分化癌」とはちょっと無理があるのですが、同じような数値ではあると思います。
131例中の「55 例で甲状腺周囲組織への浸潤が、6 例で主に肺への遠隔転移」というのは、それぞれ、42%、5%です。福島の方は甲状腺外浸潤 pEX1
は 37%に認め、リンパ節転移は 74%が陽性ということで、両方で述べられている甲状腺外浸潤については、ほぼ40%ということで整合的です。
ベラルーシの遠隔転移5%について、福島では54名中24名で44%ですから、こちらはかなり異なっています。ベラルーシと同じ確率と考えると、3名になります。

次に、
>1990-91年にベラルーシで確認された症例のうち、87% が直径 10 mm以上であり、65% がリンパ節浸潤、13% が肺転移を起こしていた。このことから、スクリーニングによる見かけの増加は一部のみで、現実に発症率が増加していると思われる。また、事故前には10歳未満の症例はほとんど無かったが、1990-91年に報告された症例では半数以上が 10 歳未満であった。
です。

福島では腫瘍径 10 o以下は 15 例(28%)とされていて、ベラルーシの「直径 10 mm以上」とは少し違いが出るはずですが、まああまり大きい数値にはならないはずですから、これを同じと仮定します。そうすると、福島では直径 10 mm以下が28%、直径 10 mm超が72%となります。ベラルーシの「87% が直径 10 mm以上」とはまあまあ整合性があります。

最後に、

> Tuttle らは、2011年のレビュー論文でこれまでのチェルノブイリ甲状腺がんの症例をまとめ、他の事例の甲状腺がんとの比較を行っている。それによると、初期以外の症例までを含めたチェルノブイリ甲状腺がんの悪性度は、他の事例と比べて大きくは違わないという結果になっている:

・チェルノブイリ甲状腺癌:
   リンパ節転移 60-70%,肺転移 10-15%,再発 30-50%,死亡 1%
・外部被ばくによる小児甲状腺癌:
   リンパ節転移 60-70%,肺転移 10-15%,再発 30-50%,死亡 1%
・被ばく由来ではない小児甲状腺癌:
   リンパ節転移 40-90%,肺転移 5-25%,再発 30-50%,死亡 1%
・被ばく由来ではない成人の甲状腺癌:
   リンパ節転移 30-40%,肺転移 2-5%,再発 20-30%,死亡 5%
(*以上部分引用終わり)
についてです。

チェルノブイリ甲状腺癌:
   リンパ節転移 60-70%,肺転移 10-15%,再発 30-50%,死亡 1%
についてだけ、福島のデータと比較します。
福島ではリンパ節転移が74%ですから、これはかなり整合性があります。
チェルノブイリの肺転移10-15%について、遠隔転移が全て肺転移であると仮定すると、これに対応する福島の数値は54名中24名で44%と計算しましたからかなり乖離があります。肺転移と明示された数だけで見ると、福島では術前診断で「2 例(4%)に多発性肺転移を疑った」ということで実際にはこの2倍と推定できますから54名中4名、まあ8%となるので、チェルノブイリの肺転移10-15%とまあまか整合的です。

全体的に、チェルノブイリの上の例と今回の福島県からの発表は整合的だと言えると思います。

福島の発表は、少なくとも遠隔転移について情報が不足しています。


12. 2014年11月17日 20:55:03 : FM4yn7qCcs
>>09
福島医科大のペーパーは意図的に分かりにくく書いてあります。ただし、病理診断後の転移率については、皆さんおっしゃる通り54人が分母で正しいです。つまり、54の全症例で、リンパ節転移は74%、甲状腺被膜外浸潤が33%です。恐ろしい結果です。

朝日新聞でも「7割がリンパ節転移」と報道しているので、間違いありません。

2014年11月14日朝日新聞
http://www.asahi.com/area/fukushima/articles/MTW20141114071190001.html

>>県立医大の報告では、これまでに手術をした54人のうち7割の人が、リンパ節に>>転移があったそうだが、それでも命に危険はないのか?


13. taked4700 2014年11月17日 21:07:21 : 9XFNe/BiX575U : 2lfKJi5uVM
10と11です。

10で書いた
>術前診断では、腫瘍径10 o以下の12 例(22%)のうち3 例(5%)、つまり、4分の1としたのですから、腫瘍径10 o超についても4分の1は遠隔転移があったと仮定ができるはずです。腫瘍径 10 o超は 42 例ですから、この25%は10名です。合計で12名が術前診断での遠隔転移見積もりです。そして、術後病理診断での数はこの2倍強ですから、24名が遠隔転移となります。その内、多分4名が肺転移を起こしていることになると思います。

については、多分、かなり実態とはかい離した推測になっているようです。

http://www.kojosen.com/Sickness1.html に次の記述があります。

>手術時すでに遠隔転移(肺や骨転移など)あるいは手術後に遠隔転移がきたしやすいと判断される患者さんには、術後の放射性ヨードによる内照射療法のために全摘出術の適応となります

このことは、遠隔転移の数は甲状腺全摘の数よりも少ないという意味のはずです。福島県の資料では、
>甲状腺全摘 5 例(9%)
とありますから、肺を含めた遠隔転移は5例以内ということのはずです。

ただ、いずれにしろ、みな推測の数値でしかなく、実際の数値は福島医大が握っているわけです。


14. taked4700 2014年11月17日 22:21:46 : 9XFNe/BiX575U : 2lfKJi5uVM
http://www.oph.gr.jp/medical/treatment/geka/houshin/thyroid.html
>4.未分化がん
>未分化がんは甲状腺悪性腫瘍の約1%と稀な疾患です。未熟な細胞から発生するがんですが、初めから未分化がんとして新生するのではなく、乳頭がんなどの母 地があって長い担がん状態の中で変異発症するものと考えられています。予後は極めて不良であり無治療では2,3ヶ月の予後と考えられています。通常細胞診 で確定にいたります。

上の引用に「無治療では2,3ヶ月の予後」という意味は、無治療でほっておくと3か月程度で亡くなるということです。

福島の例では「甲状腺癌 54 例につき検討した。病理結果は 52 例が乳頭癌、2例が低分化癌」ということで、104例ではおおよそ4例が低分化がんのはずです。これは4%が低分化がんということです。
2次検査で異常ありの人全体では、266名が悪性または悪性疑いになるはずですから、この4%、つまり、10名は低分化がんとなります。これが受診者全体が29万6千人での低分化がんの数ですから、10万人あたり3名程度小児低分化がんが発生していることになります。

低分化がんの発見はスクリーニング効果とは関係がないので、低分化がんの発生確率だけを見ても、福島はかなり深刻だと言えます。

低分化がんは多くても甲状腺がんの数パーセントですから、本来の小児低分化がんの発生確率は、100万人に1名と言ってもまだ多いぐらいのはずです。


15. taked4700 2014年11月17日 23:23:07 : 9XFNe/BiX575U : 2lfKJi5uVM
14ですが、低分化がんと未分化がんは別物とされている様子です。よって、14の記述は誤りの可能性がかなり高いと思います。

お詫びして取り消しをさせて頂きます。

なお、投稿記事本体の次の部分についても、未分化がんと低分化がんの混同があると考えるべきかもしれません。

>資料には書かれていませんが、ここでいう低分化がんは、まだ若い分化途中の細胞が癌化したものであり、悪化速度が速かったり、転移の可能性が高いもの。多分、小児甲状腺がんで低分化がんが見つかること自体が珍しく、事態の深刻さを示している。

未分化がんは小児に見るかることはほぼないということですが、低分化がんについては小児にも発生があるようすです。

ただ、低分化がんにしても未分化がんにしても予後はあまりよくなく、10年生存率は低分化がんの場合40から50%程度とされているようです。


16. 2014年11月18日 07:45:42 : kncWn2zv1I
小出真理教の
シルタイセツサと仲良く会話するtaked。
要注意。

17. 放射能 2014年11月18日 13:06:19 : kZC0/g1lBDUGg : yWMsqV4vMo
高倉健さんの死亡原因も、放射能ですか?

18. taked4700 2014年11月18日 13:47:21 : 9XFNe/BiX575U : qEruShrHgw
https://www.youtube.com/watch?v=WrWVSwZWOg0

第4回「甲状腺検査評価部会」
のビデオが見れます。
資料3「手術の適応症例について」の話がビデオの最初から24分から45分ぐらいの間で行われますが、結局遠隔転移が何例あったのか、肺転移は何例だったのか、などは聞かれていません。

https://www.youtube.com/watch?v=60GS05OQccE
に部会後の記者会見のビデオもありますが、これを見ても、細かい数値は質問がされていません。

資料5の「福島県における甲状腺がん有病者数の推計」という国立がんセンターで出したものには福島で今回出てきた甲状腺がん数は通常の「約61倍」とされています。これについては、さすがに「スクリーニング効果だけで解釈することは困難」としています。


19. p4rhfeEDdk 2014年11月18日 14:22:28 : lZxUxsLBAj1i. : Bm6fK6Ha3I
http://www.ne.jp/asahi/web/oki/health/ketuekigan.html
によると
血液のがんには@白血病(患者数約25,000人)、A悪性リンパ腫(患者数約37,000人)、B多発性骨髄腫(患者数10,000〜13,000人)
とある。
このデータは、おそらく平成24年度(2012年4月〜2013年3月)のものと思われる。

で、平成25年度(2013年4月〜2014年3月)では、
悪性リンパ腫の患者数は約72500人(内、非ホジキンリンパ腫は約70000人)と急増している。
あえて(約何人)とはっきりとした数字を出さないことにした。

また、
悪性リンパ腫の患者数推移
http://health.aloha-mind.com/14kisotisiki/20kanjasu.html
では、
2007年は18776人となっている。

残念ながら2008年〜2011年のデータ推移を見つけることが出来なかった。
放射能によるものかどうかは、少しずつ事実を積み重ねていくしかない。


20. 気まぐれな風 2014年11月18日 15:54:59 : Yql9N1LbacSfs : oxvwFuj49c
と要するに(54-(32-5)+12×2)=?

の(54-(32-5)+12×2)の数式を文章でダラダラと書いている

だけで肝心の?=51

が見えない書き方に終始している。

しかも 肝心の答えさえ実は導き出せない(必要項目の欠損)


 凄い指摘ですね。

 理解しやすく的確だ。

この文章、使わせてもらいます。


  気に入りました!


21. 知る大切さ 2014年11月19日 07:01:19 : wlmZvu/t95VP. : rXmQVSTR26
>03
taked4700さん

今の福島医大に調査(54例)以外での該当年齢層の甲状腺の手術実績


が無いかの問い合わせてます。(隠された甲状腺癌が発生していないかの確認)

又は資料3の遠隔転移の症例数の確認も合わせて問い合わせています。
(国立なので情報開示は通常の知る権利範疇と思い)

>20
気ままな風さん
どうぞ使ってください。 もう知っている人にでは無く、今でも良く意識でき

ない人に、今この国が何をどう見せているか?の端的な一端なので、どうや

って伝えるか(かかりやすくどう伝えるか?)が大事なので、伝わりやすいやり

方をお互いに共有していきたいです。( 数式はイメージなので数値は54以外

は適当なので置き換えがいいかも)


22. 2014年11月19日 07:36:56 : 6FGzu4qMTg
takedはますます怪しい

小出真理教か?


23. 2014年11月19日 10:08:56 : Q82AFi3rQM

 taked4700様、

 いつも拝読しています、ありがとうございます。


24. taked4700 2014年11月19日 10:49:03 : 9XFNe/BiX575U : etYRxXOaDo
>>21

>今の福島医大に調査(54例)以外での該当年齢層の甲状腺の手術実績
>が無いかの問い合わせてます。(隠された甲状腺癌が発生していないかの確認)
>又は資料3の遠隔転移の症例数の確認も合わせて問い合わせています。
>(国立なので情報開示は通常の知る権利範疇と思い)

知る大切さ様、結果が出たらぜひ教えてください。
甲状腺検査評価部会でもデータ公開について話題が出ていました。データはどこのものかというような話でしたが、どうも煮え切らない話のような印象を受けました。非公開の場での話が相当にあるのではと感じています。


25. 知る大切さ 2014年11月19日 15:41:40 : wlmZvu/t95VP. : rXmQVSTR26
>24
判明しましたら、もちろんお知らせします。
>https://www.youtube.com/watch?v=WrWVSwZWOg0
>で第4回「甲状腺検査評価部会」のビデオが見れます。

見てみました。37分から10分ぐらい見て欲しいのですが、

例の福島医大の鈴木氏の話ですが、

チャント聞けば今回の福島のデーターを

チェルノブイリと比較した話でチェルノブイリ

と同じだと語っています。(福島は数年早いケド)

これも例の理解しにくい話法でした。
遠隔転移4%(チェルノと福島同じ)
リンパ節転移も37%(チェルノと福島同じ)


しかも唐突にその時の4.1cmどでかいで19%の肺に転移を合間に出すとか何の対比か?
(誤魔化しの技)

「手術の適応症例について」を書いたのは鈴木氏ではないのか?(立場的にも話法的にも)
あと西委員会はカナリ御用側と思える。


26. 2014年11月19日 19:03:35 : gqUdUj5xH6
taked4700は
小出真理教の疑いが濃厚になってきた。

27. 2014年11月19日 22:53:38 : 99RuMirqCI
オリンピック委員会も東京開催はやばい、と、大阪開催を提案し、
サッカーは大阪、更にバスケも大阪にしようと勧めているようだ。
サッカー選手がみんな帰国後、ガンになったら困るしね。

28. taked4700 2014年11月20日 00:06:51 : 9XFNe/BiX575U : kyYppQTIqo
>>27

>サッカー選手がみんな帰国後、ガンになったら困るしね。

怖いのは、世界のサッカー選手よりも、地元の小中高生でサッカーなどをやっている生徒です。


29. 知る大切さ 2014年11月25日 18:04:56 : wlmZvu/t95VP. : rXmQVSTR26
>24
>結果が出たらぜひ教えてください。

やっと結果が出ました。

福島医大での(54例以外の)該当年齢での甲状腺癌手術数 回答できません。
福島医大での全ての甲状腺癌手術数 回答できません。
資料3の内容への問い合わせ 回答できません。
資料3の作成者は誰か? 回答できません。
資料3の追加説明は何処なら可能か? 甲状腺検討委員会などなら可能

埒あかないので別角度から
公立の福島医大は情報公開条例の適応範囲か? 範囲です。

皆でこの掲示板を使い的確な質問書を作り正式に情報公開請求しませんか?


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