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内閣の法律上程をめぐる憲法解釈や憲法解釈をめぐる安倍首相発言に対する評価についての補足
http://www.asyura2.com/14/senkyo161/msg/564.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 2 月 16 日 03:53:36: Mo7ApAlflbQ6s
 


「安倍発言は立憲主義からの逸脱ではなく正常化:左翼がずるずると後退しちっぽけな政治的存在となるのも当然」
http://www.asyura2.com/14/senkyo161/msg/540.html
でいただいたコメントへのレスポンスです。

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コメントを寄せていただいた皆さんにお礼を申し上げます。
簡単にですが、レスポンスを書かせていただきます。


01. のaeZXwWpQQ6さんへ:

「共産党は「左派リベラル系」のように装ってますがリベラルではありません」という見解にはほぼ同意です。
 装っているというより、共産党系諸氏は、狭い固着した価値観や世界観が災いして、本気で信じておかしな(反リベラル的な)言動をしていると思っています。

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02.の QBrYpzDGwoさんへ:

 おっしゃるように、現行憲法は、第四十一条で、「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関」と定めており、現状のように、国会(国会議員)が内閣によって上程された法律案の承認機関に堕している姿は、戦前の統治構造とほとんど変わらないものであり、違憲状態と言っても過言ではないと思っています。

 一方、憲法上、内閣が法律案を作成し国会に上程できるかかどうかについては、第四十一条の規定と内閣に関する第七十二条から第七十四条の規定内容に照らすと、憲法上は否定されていると判断せざるを得ません。

 第七十二条でいう「内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出」の議案は、“内閣が締結したい(した)条約”や“予算(案)”などであって、法律(案)は含まれていないと考えています。

 なぜなら、第四十一条で国会が唯一の立法機関とする一方、内閣の職務や権限を定めた第七十三条には、内閣は国会に法律案を提出できるとか、内閣作成の法律案について国会の承認を得えなければならないといった規定が見当たらないからです。

 法律について内閣に関わる規定は、「法律を誠実に執行」、「法律の定める基準に従ひ、官吏に関する事務を掌理」、「憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定」、「法律及び政令には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署すること」といったものです。

 このような規定は、法律は国会が定め、内閣は、国会が定めた法律に従って職務を遂行する立場でせいぜい政令を制定する権限に留められ、国会が定めた法律が憲法に則っているかどうかは最高裁判所を頂点とする司法が判断するという三権分立的考えに拠ったものと言えます。

 内閣は、合憲であることを条件とする法律によって職務を縛られる一方、外交と予算作成に関しては独自の対応ができるようになっています。ただし、専権事項についても、最終的には国権の最高機関である国会の承認が必要とされています。

 立法に関する国会の専権は、国会の多数派により内閣総理大臣が指名される議院内閣制であることを考えると、統治論的にも問題(支障)にならないはずです。

 国会が行政権の動きを主体的に規制するのではなく、統治を行う内閣自らが規制内容(法律)を作成し、国会はそれを受動的に審議し採決することが多である今の状況は、憲法が予定した国家の姿ではないと思っています。

 国会が立法の専権を保持することは、官僚機構がいやがるだけでなく、国会や国会議員がスタッフを整えるコストも必要になりますが、憲法の規定を遵守するために必要な負担だと思っています。


[参照条文]

第七十二条  内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する。

第七十三条  内閣は、他の一般行政事務の外、左の事務を行ふ。
一  法律を誠実に執行し、国務を総理すること。
二  外交関係を処理すること。
三  条約を締結すること。但し、事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。
四  法律の定める基準に従ひ、官吏に関する事務を掌理すること。
五  予算を作成して国会に提出すること。
六  この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定すること。但し、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。
七  大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。

第七十四条  法律及び政令には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。

第八十一条  最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。

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03.の「むやうのすけ」さんへ:

【引用】 
「泥酔者が「責任は私にある」と言ったからって、誰もそいつの運転する車には同乗しない。安倍の言ってる「責任」なんてその程度のホラでしかない。」

【コメント】
 立憲主義や法治主義を尊重するしないにかかわらず、現実問題として、総選挙で多数派を占めた政治勢力が指名した内閣総理大臣が泥酔者であっても、国民はそいつの運転する車に無理やりでも乗らされてしまいます。(こういう場合は立憲主義が貫かれることになります)

 違う見方をすれば、泥酔者の運転であっても国民(居住者)は乗らなければならないからこそ、立憲主義や法治主義の尊重に意義や有効性があると言えます。

【引用】
「法解釈の安定性という見地からは、内閣法制局もそれなりに役割を果たしてきた。こういう法的安定性も憲法構造の一つの要素だと見ていいんじゃないだろうか」

【コメント】
 この問題は、02.の QBrYpzDGwoさんへのコメントに関わることですが、それをおくとして、内閣法制局は、とりわけ対米関係から発する政治的要求に応えるかたちで憲法解釈を変えてきており、「法解釈の安定性」に寄与してきたとは言えないと思っています。
 まるで内閣に立法権があるかのような現状こそが、内閣法制局の存在感を高めていると言えます。
 立法権について、憲法条文規定に則した見直しを行えば、内閣法制局の存在感は、内閣に制定権限がある政令に関する助言レベルで落ち着くはずです。

 念のため、「法解釈の安定性」や「行政の継続性」を否定するものではありません。


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04. W2KODMxWXkさんへ:

【引用】
「(1)内閣(政権)が変われるたびに憲法の解釈が変わってもよいのか?
という法的安定性の問題」

【コメント】
 「むやうのすけ」さんへのレスポンスも参考にしていただければと思っています。
 国民生活や国民意識の変化に由来する新たな問題への派生的な憲法条文適用解釈は別として、憲法の基本的解釈は変えるべきではないと思っています。

 自衛隊についても言えることですが、国会議員の圧倒的多数が自衛隊的組織を必要と考えるなら、憲法改正を発議し、国民多数派がそれを是とする改憲手続きを経て整えるべきことです。

 「解釈改憲」というおぞましい戦後政治史が、今回の安倍発言問題にも関わっていると思っています。

 スレッドの投稿で問題にしたのは、具体的な条文解釈の変容に関する理非ではなく、法律(案)作成時の憲法との整合性チェックに関する内閣総理大臣と内閣法制局の優位性をめぐる安倍首相の発言に対する評価です。

 いずれにしろ、ある法律のある条文の合憲・違憲について最終的判断を下す権限は最高裁判所にあります。


【引用】
「(2)事実上の憲法の上書き、追加に相当するほどの重大な変更をする権限が、そもそも内閣に与えられいるのか?
という別の憲法解釈の問題が依然残り続けていると思う。
これらの点についての安倍批判は、失当とはいえないだろうと思う。」

【コメント】
 今回の憲法解釈を巡る安倍発言については、“集団的自衛権の行使”に関する憲法判断が“情勢の変化”を理由に変更できるかのような“誤解を招きかねない”答弁したことが重大な誤りで、その点で徹底的に批判されなければならないと思っています。

(“集団的自衛権の行使”に関する憲法判断の変更有無について質問した民主党の大串代議士に対し、安倍首相が「今のこの情勢の変化の中において、もう一度、それをよく考えてみる必要がある」と答弁したこと)

 貴殿もそう考えられているでしょうが、「事実上の憲法の上書き、追加に相当するほどの重大な変更をする権限」が内閣に与えられているはずもありません。
 それにもかかわらず、「解釈改憲」というおぞましい戦後政治史が続いているのですから、気が滅入ってしまいます。

 一方、現実の政治を考えると、ある憲法解釈が「事実上の憲法の上書き、追加に相当するほどの重大な変更」かどうかの判断そのものが、論理ではなく、“多数派が決するという政治の現実”に翻弄されてしまいます。

 「事実上の憲法の上書き、追加に相当するほどの重大な変更」を伴う法律の制定は行わないという当たり前のことさえ、政治家や政党の“良識”に委ねるしかないのかもしれません。

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05. のGSxFnWiNXMさんへ:

【引用】
「裁判所が憲法判断に消極的な以上、誰がそれを代替するのかとという問題は残るよな。それを内閣法制局という行政内部の「コンプライアンス」部局のようなところが
受けもってきたんだろ。 」

【コメント】
 裁判所が、違憲・合憲が問われているケースでその判断をしないのなら憲法違反と言えます。
 また、裁判所が憲法判断に消極的であるとしても、他の国家機構や誰かがそれを代替するということはできません。

(第八十一条  最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。)

 内閣に政令を超える法律を作成し上程する権限があるとするなら、裁判所に違憲判断を次々と出されるというみっともない事態を避けるためにも、制定したい法律について、自らが合憲性チェックを行う必要性があることは認めています。

 ただし、そのチェックは、あくまで内閣の解釈に基づく便宜的なものであり、その結論に公式性や排他性はありません。
 そして、そのチェックは行政が行うものですから、最高責任者が内閣総理大臣であることは自明です。仮に、内閣総理大臣が無能であったり泥酔者であったとしてもです。

 今の首相はアホだからとか危険思想の持ち主だからといって、内閣が行う合憲性チェックの最高責任者であることを認めないと言うのは立憲主義に反する考えです。

(念のため、立憲主義の否定を容認しないわけではありません)


【引用】
「>「これをもって「独裁者」と称す」というのなら、歴代の内閣法制局長官は「独裁者」ということになる。

あっしらさんとも思えぬ暴走だ。
内閣法制局長官は、政策や他の法律を立案するわけではないですから。
他部門のやることを憲法上の立場から事前にチェックするだけでしょう。」

【コメント】
 安倍氏をそのように見たgataro氏の論理を適用するとそのように言えるのではという話で、私自身が歴代の内閣法制局長官を「独裁者」と見ているわけではありません。

 内閣法制局が示す憲法解釈の取り扱いの問題点については、QBrYpzDGwoさんによる06.のコメントと同じように考えています。


 

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