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21世紀の「下田会議」の狂言回しは恐らくリチャード・サミュエルズ(後援:日本経団連)になる 古村治彦の酔生夢死日記
http://www.asyura2.com/14/senkyo177/msg/582.html
投稿者 五月晴郎 日時 2015 年 1 月 07 日 15:39:36: ulZUCBWYQe7Lk
 

http://suinikki.blog.jp/archives/19896797.html

2015年01月07日

 古村治彦です。

 昨年12月に、日米の政界と財界の関係者が集まって、パシフィック・ヴィジョン21という提言をまとめるための会議が開かれました。今回はその時の様子を報じた記事をご紹介しながら、パシフィック・ヴィジョン21取りまとめのための会議の出席メンバーを見ていきたいと思います。

 この会議はどうも日本経団連がスポンサーのようです。ですから、会議でも「中国と衝突しないようにしながら、国際社会の規範に従わせる」という発言が出ています。中国とぶつかることなく、日米中でうまくやっていくという日本経団連の姿勢が表れています。日本側のメンバーを見ると、三菱系ではなく、三井系、住友系の人材が多く入っています。

 しかし、メンバーを見てみると、日本側に白石隆政策研究大学院大学学長と油木清明経済広報センター研究員、アメリカ側にマサチューセッツ工科大学教授のリチャード・サミュエルズがいるのが気になります。

(写真:リチャード・サミュエルズ )

(写真:日本から叙勲を受けたサミュエルズ)

(写真:民主党の藤末健三参議院議員(左)とサミュエルズ)

 このリチャード・サミュエルズについては、拙著『アメリカ政治の秘密』(PHP研究所、2012年5月)で1章を立てて、詳しく見ていきました。私はジャパン・ハンドラーズの中で、主導権がコロンビア大学教授のジェラルド・カーティスからサミュエルズに移ったのではないかと考えています。サミュエルズは日本の財界や産業界(特に防衛産業)の研究で知られています。また、日本の安全保障政策でも本を出しています。私は、サミュエルズは三菱重工を中核とする三菱系の人材であるとも考えています。今回の会議で三菱系の財界人は出席していませんが、サミュエルズがいることでバランスが取れているのだと思われます。


(写真:油木清明)

 油木清明という人物についても拙著『アメリカ政治の秘密』で詳しく書きました。サミュエルズと油木両氏が日本関連でやっているのが「危機シミュレーション」というものです。これについても拙著『アメリカ政治の秘密』で詳しく書きました。宣伝になって恐縮ですが、お買い求めいただき、お読みいただければ幸いです。

 この会議に集まったメンバーがどうもこれからの日米関係を動かしていく人物たちで、日米ともに名簿の後半に乗っている人々がその実務を担当していくことになるのだと思われます。この枠組みがそのまま「新下田会議」となった場合には(下田会議については下の記事に説明があります)、サミュエルズが狂言回しになるものと思われます。

 サミュエルズと白石隆・政策研究大学院大学学長については自戒の記事で触れたいと思います。

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■パシフィック・ヴィジョン21参加者名簿

※日本側参加者

・福田康夫:元首相

・御手洗冨士夫:キヤノン会長兼社長、日本経団連名誉会長

・張富士夫:トヨタ自動車名誉会長、元日本経団連副会長

・岩沙弘道:日本経済団体連合会審議員会議長、三井不動産会長

・奥正之:三井住友フィナンシャルグループ会長

・石原 邦夫:日本経団連副会長、東京海上火災保険社長。

・藤崎一郎:元駐米日本大使

・日下一正:国際経済交流財団理事長、元通産省キャリア、電通顧問、三菱電機顧問

・五百籏頭真:熊本県立大学理事長、復興推進委員会委員長、神戸大学元教授、防衛大学元学長、

・白石隆・政策研究大学院大学学長、防衛省「防衛生産・技術基盤研究会」座長、京都大学名誉教授

・中村芳夫・安倍内閣内閣官房参与(産業政策)日本経団連会長顧問、日本経団連元副会長、日本経団連事務総長、フルブライト留学生(ジョージタウン大学)

・油木清明・経済広報センタープロジェクト研究員、日本経済団体連合会政治グループ長、米マサチューセッツ工科大学(MIT)日本研究所リサーチフェロー、CSIS客員研究員

※アメリカ側参加者

・トム・ダシェル:民主党、元連邦上院議員、元上院院内総務

・デニス・ハスタート:共和党、元連邦下院議長

・ジョン・ハムレ:戦略国際問題研究所(CSIS)所長、元米国防副長官(クリントン政権)

・チャールズ・ホリデー:バンク・オブ・アメリカ元会長

・トーマス・ハバート:元駐韓米大使、駐日米大使館政治部勤務

・ノーマン・ミネタ:元運輸長官(ジョージ・W・ブッシュ政権)、元商務長官(クリントン政権)、元米連邦下院議員、元サンノゼ市長

・リチャード・サミュエルズ:マサチューセッツ工科大学教授

・トーマス・シーファー:元駐日米大使

・シーラ・スミス:米外交評議会(CFR)上級研究員

・ジェームズ・スタインバーグ:元国家安全保障担当大統領副補佐官(クリントン政権)、元米国務副長官(オバマ政権)

・マイケル・グリーン:CSIS上級副所長、ジョージタウン大学外交政策学部准教授、アメリカ国家安全保障会議(NSC)日本・朝鮮担当部長(ジョージ・W・ブッシュ政権)、NSC上級アジア部長兼東アジア担当大統領特別補佐官(ジョージ・W・ブッシュ政権)

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●「日本とアメリカの専門家たちがパシフィック・ヴィジョン21を作り始める」

ザ・ジャパン・ニュース(読売新聞提供) 2014年12月30日

読売新聞特派員タケシ・イマイ筆

http://the-japan-news.com/news/article/0001818153

ワシントン発。2014年12月4、5日、アメリカと日本両国の元政府高官と企業のトップ、専門家たちが一堂に会して、提言「パシフィック・ヴィジョン21」をまとめるための第一回会合を開催した。この「パシフィック・ヴィジョン21」は、第二次世界大戦終結100周年となる2045年の日米関係に関する提言である。会合の参加者たちは、外交、安全保障問題から日米間の人材交流まで幅広いテーマについて忌憚なく意見を交換した。彼らは5月に東京で開催される会合で提案を取りまとめたいとしている。

(図:メンバーズ オブ パシフィックビジョン21)

●誤解から信頼へ

2014年12月4日に最初の会合が、ワシントンにある駐米日本大使の公邸で開かれた。

アメリカ側の会合の共同議長である、民主党所属の元連邦上院議員トム・ダシュルが開会の挨拶を行った。その中で、ダシュルは、敵国から同盟国へと転換した日米関係について振り返った。ダシュルは、会合の出席者たちは両国間の関係は大成功であるという認識で一致していると述べた。また、日米両国は、対立を協調へ、恐怖を希望へ、誤解を新しい形の信頼と交流へと変化させることに成功したとも述べた。

ダシュルは1994年からの10年間、民主党の上院院内総務を務めた。また、バラク・オバマ米大統領に近い存在と言われている。

日本側からは福田康夫元首相と御手洗冨士夫キヤノン会長兼社長が共同議長となり、アメリカ側からは、ダシュルと共和党のデニス・ハスタート元連邦下院議長が共同議長となった。

●奇跡のような関係

2014年12月5日、非公開の会合の場で、出席者たちは自由に日米関係について議論した。

福田元首相は議論の内容について、「戦争終結から69年の間に、様々なことが起きたが、日米両国ともうまく対処してきた。これは奇跡だ」と総括した。

複数の会合出席者によると、日本側の出席者たちの多くが前向きな発言を行ったということだ。

張富士夫トヨタ自動車名誉会長は「日本はアメリカから多くを学んだ。私はそのことを未来の世代に伝えたいと思う。対話が重要だ」と述べた。

アメリカ側の出席者たちも日本側の前向きな発言に同意を示した。ハスタートは、戦後の日本の進歩を賞賛した。

ハスタートは、日本は、戦後の破壊から自助努力で立ち上がり、経済的に大いに発展した国としての姿を私たちに見せてくれた、と述べた。更に、アメリカと日本は今や相互依存関係にあるとも強調した。

マサチューセッツ工科大学教授のリチャード・サミュエルズは、平和的な民主国家日本は他国によい影響を与えていると述べた。

サミュエルズは、日本の透明性と改革の進め方がアジア地域の発展にとって有効な具体例を示すことになる、日本はアジアにおけるロールモデルだと述べた。

軍事的にも経済的にも拡大を続ける中国も議論のテーマとなった。

会合参加者の一人は次のように述べた。「中国は日米両国間の将来において、最も重大な問題となるであろう。対立を生み出すことなく、いかにして中国を国際社会の規範に組み込んでいくかを考えることが重要だ」

5月のまとめられる提言では、日米両国がいかにして台頭している中国に対処するかに言及することが予想され、大きな注目を集めることになるだろう。

●対話のチャンネル

会合出席者の中には、日米両国間の人材交流の低下傾向に居ついて懸念を表明する人たちもいた。

ハスタートは、お互いの国で学ぶ日米両国の学生の数は減少しており、対話が先細りするのではないかと懸念を表明し、この問題については真剣に考えていかねばならないと強調した。

あるアメリカのNPOの調査によると、アメリカの大学学部と大学院で学ぶ日本人学生の数は2013年から2014年にかけては約2万人であった。最も多かった1997年から1998年の約4割にとどまっている現状だ。

日米関係において、下田会議はある時期、重要な役割を果たした。会議には両国から議員と専門家が出席し、政策について非公式の対話を行った。

下田会議は日本とアメリカの間の確立された対話のチャンネルであり、ある種の安心感を与えていたと福田元首相は述べた。

福田元首相は「両国はそのような会合の場を再び持つべきではないか」と述べ、現在の会合を下田会議のようにすべきだという意向を示した。

●下田会議(Shimoda Conference)

下田会議とは、日本とアメリカの議員や企業のリーダーたちとの間で開かれた一連の専門家会議のことである。会議の名称は、会議が開かれた静岡県下田市から来ている。会議は1967年から1994年の間に9回開かれた。これは非政府の対話の枠組みであった。米海軍准将マシュー・ペリーが率いた黒船の船団が19世紀に下田沖にやって来た。徳川幕府はこの時、終焉を迎えようとしていた。

第1回会議にアメリカ側から出席したのは、後に米国務長官となるドナルド・ラムズフェルドと故マイク・マンスフィールド連邦上院議員(後に駐日アメリカ大使となる)であった。日本側からは、中曽根康弘衆議院議員(後に首相となる)などであった。2011年には「新下田会議」が開催された。これは、民主党政権下の日本政府の発信によって傷つけられた日米関係を受けてのことであった。

==========

(終わり)

*
(投稿者)
合理性がない安倍政権の安保政策  裄V協二
http://www.asyura2.com/14/senkyo177/msg/572.html
および
戦後70年の安倍談話と2015年問題<本澤二郎の「日本の風景」(1871) <軍国主義化にじませる危険内容>
http://www.asyura2.com/14/senkyo177/msg/565.html
のフォローアップ記事として転載投稿したく思った本記事を独立(転載)投稿しました。  

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