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10月景気動向調査の楽観傾向(在野のアナリスト)
http://www.asyura2.com/15/hasan103/msg/352.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 12 月 07 日 23:47:30: igsppGRN/E9PQ
 

10月景気動向調査の楽観傾向
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52757083.html
2015年12月07日 在野のアナリスト


オバマ大統領が執務室から演説を行い、テロとの戦いで国民に団結を訴えました。違和感があるのは、ISILや過激思想に染まった者だけがテロリストなのか? 銃犯罪のように、人々が防ぎようのない犯罪もテロだとするなら、今回は過剰反応なのではないか? 確かに今、欧州でもホームグローンと呼ばれる、自国生まれのテロリストの存在が問題視されていますが、過剰反応すればするほど、テロリストを醸成していくことを忘れてはいけません。例えば仏国の地方選で、極右政党が躍進していますが、そうして対立の構図に傾けば傾くほど、阻害された人間がテロリスト化するのであって、こうした動きは問題解決を遠ざけている、と言えるのでしょう。

テロリストと話し合え、というとキレイごとだと批判する人もいますが、テロリストになりそうな人にも目配せし、過激思想に走らないよう手当てすることもまた、政治の役割です。それができない、能力の低い政治家が政治をすれば、社会に不平不満を溜め、過激思想に染まる人が出てくる。国民に団結を訴え、テロと戦う、などと言っている政治家は、自らの無能ぶりをそう主張することによって包み隠しているに過ぎないのです。敵を作り、自らの支持を高めるというやり方は安易で、楽です。国民の一部にのみ目を向け、それらを喜ばす施策をとれば、固定の支持層も獲得できるでしょう。しかし国民全体に目を配り、困難な道であっても全体のことを考えられる政治家を選ぶようでないと、対立の芽が国全体を不幸へと導くことになりかねないのです。

10月景気動向調査、一致指数は114.3と前月比2.0pt上昇。先行指数は102.9と前月比1.3pt上昇。遅行指数は114.4と前月比0.3pt下降、となりました。一致指数は2ヶ月連続の上昇ですが、この調査は判断が機械的なので「足踏み」にとどまります。ただその中身は、ちょっと驚きです。

生産、出荷などが前月と比べて軒並み上昇する中、有効求人倍率のみ低下。しかも先行指数では消費者態度指数の改善もあって在庫が減、東証株価指数も上がって、新規求人数も大幅改善、とバラ色の未来が描かれます。簡単にいうと、今はいっぱい作っても将来はバラ色だから問題ないよね、というのがこの景気動向調査の結果なのです。しかし10月といえば中国の景気不安も一服し、株価も上昇をはじめたタイミングで、気分が暗から明に転じたときに当たります。年末年始にむけてマインドが上がっていた時期、と考えるとこの結果も理解できるのでしょう。

しかし肝心の株価は頭打ち、メジャーSQの週で、月曜とはいえ売買代金は2兆円割れ、まったく商いが盛り上がりません。ロールオーバーがすすむ中でこの水準、ということは実態の取引は相当ボリュームがない状況です。株価は上値どころか、下も叩きにいけず、それこそ『粛々と』ポジションを整理しているだけ、といった取引です。ECBが市場予想には届かなかったとはいえ、追加緩和したことはしたので、ユーロキャリー取引が拡大する、といった観測もありますが、FRBの利上げも見えてきて、先が見通せなくなったことで、積極性を失ってしまった印象です。

つまり市場は今年、なるべく人より先んじて取引しよう、という流れが主流でした。直近では年末高を狙って10月から買いを溜めてきた主体もある。そうして2ヶ月後、3ヵ月後を予測し、ベットする取引で稼ごうとしてきた。しかしヘッジファンドの成績が今年ふるわないように、みんなが同じようにベットしてしまうと、変動を大きくするばかりで逃げ切れなくなることも多い。来年は、この欧米の金融政策の方向性の違い、がもたらす影響から、こうした先行投資的な手法はますますリスクが高く、収益性も低くなってくる、と言えるのでしょう。

景気動向調査で、楽観的に生産を増やす傾向もみられますが、その通りにいくかは分からない。何より、この調査にECBの追加緩和が予想通り、という思惑がのっていたとすれば、その予想と違う結果を、今後は織り込まざるを得なくなります。将来が見通せない、先が予想しにくい、そんな時代はますます株式投資から、投資家を遠ざけてしまうのでしょう。来年も企業は10%増益、などと見通しを立て、株価は2万円台などと予想する人もいますが、まずその前提が信用できない時代、ということになってきているのでしょうね。


 

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1. 2015年12月08日 11:17:45 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[54]
実質GDP改定値、7─9月期は年率+1.0%に 設備投資が寄与

[東京 8日 ロイター] - 内閣府が8日に発表した2015年7─9月期の実質国内総生産(GDP)2次速報値は、1次速報値から上方修正となった。前期比はプラス0.3%(1次速報値マイナス0.2%)、年率換算ではプラス1.0%(同マイナス0.8%)。設備投資が大幅に上方修正されたことなどが全体を押し上げた。

1次速報でマイナスだったのが2次速報でプラスに転じたのは、2012年10−12月期以来となる。

設備投資は、財務省が1日発表した2015年7─9月期の法人企業統計を反映させた結果、1次速報のマイナス1.3%からプラス0.6%へと引き上げられた。業種では卸小売業や建設業などが寄与した。

在庫投資はマイナス0.5%からマイナス0.2%となった。企業が在庫を積み増すペースが減速した格好で、統計上は1次速報と比べマイナスの寄与度が縮小した。

一方、個人消費はマイナス0.5%から0.4%へとやや下振れた。業種別では自動車や衣服が下方修正の要因だった。

ロイターの事前予測調査では、中央値が前期比0.0%、年率プラス0.1%となっていた。

*内容を追加します。

(梅川崇)
http://jp.reuters.com/article/7-9-gdp-idJPKBN0TR00W20151208


 


経常収支10月、1兆4584億円の黒字 16カ月連続黒字

[東京 8日 ロイター] - 財務省が8日発表した国際収支状況速報によると、10月の経常収支は1兆4584億円の黒字だった。ロイターが民間調査機関に行った事前調査の予測中央値は1兆6594億円程度の黒字で、これをやや下回った。

10月の経常収支は、第1次所得収支が黒字幅を縮小したものの、引き続き黒字の額が高水準だったことに加え、貿易・サービス収支が赤字幅を縮小したことから、昨年7月以降16カ月連続の黒字となった。

貿易・サービス収支は1371億円の赤字、第1次所得収支は1兆7315億円の黒字だった。第2次所得収支は1360億円の赤字となった。
http://jp.reuters.com/article/current-account-oct-idJPKBN0TR00L20151208

 

ロイター企業調査:投資・賃上げ例年並みが大半、投資減税に効果

[東京 8日 ロイター] - 12月ロイター企業調査によると、下期から来年度に向け、より積極的に設備投資や賃上げに内部資金を振り向けたいと考える企業は全体の16%にとどまった。大半の企業は、こうした投資は政府方針に左右されるべきでないとし、経営方針や業績・物価などを勘案して例年並みにすると回答している。

投資拡大のインセンティブとしては法人税率引き下げより、「投資減税」が効果的との回答が全体の41%を占めた。

この調査はロイター短観と同じ期間・対象企業で実施。資本金10億円以上の中堅・大企業400社を対象に11月20日─12月2日。調査対象企業は400社で、うち回答社数は約250社。

──関連記事:ロイター企業調査:米利上げ4割が悪影響、ドル130円台は5割弱

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設備投資を例年より積極化する企業の割合が比較的高いのは「小売」の33%、「繊維・紙パルプ」の25%、「サービス」の22%など、内需系企業に目立つ。「業容拡大」や「新規出店」(小売りやサービス)といった投資に加え、賃金面でも「増益に伴う賞与アップ」(繊維)といった声がある。消費が持ち直す兆しが各種経済統計からうかがえるが、企業の間でもインバウンド需要も加え、事業を拡大する動きが一部ながら出ているようだ。

ただほとんどの企業は「例年並み」の投資・賃上げを実施と回答。官民対話で経団連が名目3%成長の経済に匹敵するような投資増加幅や昨年を上回る賃上げ、という見通しを提示したが、そのまま追随する動きとはなっていない。

「内部留保は企業ごとに戦略上重要な資金であり余剰ではない」(機械)、「経営・投資判断は、政府に言われて決定すべきものではない」(化学)との反発もある。

賃金は「この2年程度で順次上げてきており、ここからさらに大きく上げる計画はない」(情報サービス)、「将来の経済規模縮小による経営の縮小を図るため、賃金上昇は物価変変動並みの極めて低いものにならざるを得ない」(電機)、「従業員への還元は全て業績次第で、政府の方針とは関係ない」(卸売)などとして、積極化はしないとしている。

設備投資へのインセンティブとして最も効果的な政策を聞いたところ、「法人減税」との回答が全体の28%だったのに対し、「投資減税」が41%を占め、最も多かった。次いで「規制緩和」が16%、「内部留保課税」は7%にとどまった。

もっとも「政策を見て投資を決めているわけではない」(サービス)として、自社業績や新事業分野の開拓など、自社の努力を挙げる回答もあった。



*写真を差し替えました。

(中川泉 梶本哲史 編集:石田仁志)
http://jp.reuters.com/article/poll-corp-investment-idJPKBN0TQ2Q120151207


2. 2015年12月08日 11:22:43 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[55]


ロイター企業調査:米利上げ4割が悪影響、ドル130円台は5割弱

 12月8日、ロイター企業調査によると、米国の利上げが開始された場合、4割の企業が事業へのマイナスの影響を予想している。写真はイエレン米FRB議長、ワシントンで11月撮影(2015年 ロイター/Carlos Barria)
[東京 8日 ロイター] - 12月ロイター企業調査によると、米国の利上げが開始された場合、4割の企業が事業へのマイナスの影響を予想している。米利上げ継続が予想される中、来年のドル円相場の高値として130円台を見込む企業が5割近くとなった。
また、事業拡大期待が高い地域は北米とアジア新興国で、中国や欧州は大半が期待できないとみている。
この調査はロイター短観と同じ期間・対象企業で、資本金10億円以上の中堅・大企業400社を対象に11月20日─12月2日に実施した。調査対象企業は400社で、うち回答社数は約250社。
──関連記事:ロイター企業調査:投資・賃上げ例年並みが大半、投資減税に効果
<米利上げのマイナス影響、輸送用機器の7割が打撃>
米連邦準備理事会(FRB)が12月にも利上げを開始する見通しが高まっているが、日本企業にとっては収益環境にマイナスの影響が出るとの見方は回答企業の38%を占めた。特に割合が高かったのが輸送用機器と繊維・紙パルプで、いずれも7割を超える企業が悪影響があると答えた。

米利上げによる影響とドル円相場見通し
懸念材料としては「円安による輸入価格の上昇」(小売、その他多くの業種)のほか、「借入金の負担増」(機械)も様々な業種に影響を与えそうだ。また、「米国の景況悪化」(化学)、「新興国の景気減速」(輸送用機器)といった影響が挙げられている。
この結果、「日本経済の減退につながる」(輸送用機器)、「投資がやや後退する可能性がある」(機械)など、国内の実体経済に波及するとの見方もある。
ドル調達コストの上昇の影響は、素材産業の方が影響が大きく、繊維・紙パルプ、化学、石油・鉄鋼、食品は4─6割の企業が影響ありとしている。
<来年は130円以上の円安、110円以下の円高があると企業の半数が予想>
来年の為替レートは、米利上げの継続が予想されることもあり、今年に比べて変動が大きくなるとみられている。ドル/円の高値水準については130円が36%、135円が10%、140円が1%と130円以上を高値と見込む企業が半数近くを占めた。
一方ドル/円の安値水準については、110円が28%、105円が10%、100円が10%、95円が1%と110円以下を見込む企業がほぼ半数となった。
来年の事業見通しについて、世界経済の中で事業拡大が見込めるとの回答が半数を超えたのは北米とアジア新興国。ともに6割強の企業が「期待できる」と回答した。
他方、「期待できない」との見方が大半を占めたのが欧州と中国で、いずれも8割に上った。中国は「リスクに身構えすぎていた」(電機)との見方もあるものの、「来年は経済的矛盾が一気に噴出し、大きく後退するのではないか」(卸売)、「報道されている以上に状況は悪い」(サービス)など厳しい見方を示す企業も目立つ。欧州も「テロの影響長期化が懸念される」(金属・一般機械)との指摘がある。
日本国内は「期待できない」が57%となる一方、「期待できる」は43%にとどまった。

国内経済見通し
*見出しを修正して再送します。

(中川泉 梶本哲史 編集:石田仁志)

http://jp.reuters.com/article/poll-corp-fed-idJPKBN0TQ2PD20151208 


コラム:2016年は円高へ、ドル110円も=佐々木融氏
佐々木融
佐々木融JPモルガン・チェース銀行 市場調査本部長
[東京 8日 ロイター] - ドルは米連邦準備理事会(FRB)の金融政策正常化への期待から今年も上昇を続け、昨年に続き主要通貨の中で最強の通貨となっている。

一方、円は主要通貨に対して2012年から昨年までの3年間、弱い通貨となった後、今年は対ドル以外のほとんどの通貨ペアに対して上昇。この結果、円の名目実効為替レートは今年緩やかに上昇している。

つまり、ドル円相場だけを見ていると分かりにくいが、円は昨年までの3年間と異なり、今年は強い通貨となっているのだ。理由は、他でもない、円を取り巻くファンダメンタルズが劇的に変化しているからである。

まず、日本の経常黒字の大幅な増加だ。昨年の黒字はわずか2.6兆円だったが、今年は9月までで、すでに13.1兆円に達している。

昨年までの経常黒字の大幅な減少は、11年頃から始まった貿易収支の急速な悪化が主因だった。日本の貿易収支は11年に赤字となり、その後赤字は昨年に10.4兆円まで膨らんだ。貿易赤字拡大の主な原因は、エネルギー価格の急騰とアジアからの輸入の増加だった。

筆者は、12年末から昨年末にかけての大幅な円安の主因は貿易収支・経常収支の急激な悪化だったと見ている。アベノミクスや日銀による量的・質的金融緩和が心理的な影響を与えたのは事実だろうが、円相場を取り巻くファンダメンタルズも円を押し下げる方向に大きく変化していたのだ。

しかし、エネルギー価格下落を背景に、日本の貿易収支は今年著しく改善し、経常黒字の大幅増加につながった。今年の経常黒字は16.7兆円となり、来年は18.5兆円にさらに拡大すると当社は予想している。

日本の経常収支は1年程度のラグ(時間差)をもって円相場に影響を与える傾向がある。経常収支と日米10年金利差を用いたモデルは、来年中に日米10年金利差が250ベーシスポイント(bp)まで拡大したとしても、ドル円相場が105円まで下落する可能性を示唆している。

円を取り巻くファンダメンタルズの2つ目の重要な変化は金利差である。特に昨年後半以降、日本以外の各国中銀が金利を引き下げたため、多くの国々と日本の金利差が著しく縮小している。中でも、ユーロの短期金利が円の短期金利を下回ったため、資金調達通貨として円よりユーロが魅力的になっている。これは円を取り巻く環境の変化として、非常に重要な要素になっていると考えられる。

また、円が実質ベースで極端に過小評価されていることにも注意したい。近年はドルが継続的に上昇したことから、特にドルに対する円の過小評価が目立っている。当社算出のドルの実質実効レートは現在、01年初頭に付けた直近の高値までわずか数パーセントに迫っている。さらに上昇すれば、「プラザ合意」以来のドル高となる。一方、円の実質実効レートは歴史的な低水準まで下落しており、この結果、ドルと円の実質実効レートの差は過去最大に拡大している。

こうした経済的なファンダメンタルズの変化に加え、政治も円の支援材料となっている。ドル円が125円台を付けて以降、日本政府はさらなる円安を警戒し始めたようである。賃金が十分に上昇しない中で食料品価格が上昇し始めており、さらなる円安がインフレ率を押し上げれば、消費にとってマイナスとなるのは明らかだ。

また、最近合意に至った環太平洋連携協定(TPP)が米議会で承認されるためにも、ここからのドル円の上昇加速は日米両国政府にとって好ましくないだろう。

<ドルを含む主要10通貨の大半に対し円高進行も>

今年は、日米金利差拡大を背景としたドル円の上昇継続と、国内勢による大規模な海外直接投資・証券投資に伴う円売りが、円の上値を限定した。しかし筆者は、来年にはこの状況が変化して、円高圧力が強まると見ている。

日米金融政策のかい離を受け、来年も日米金利差は拡大を続けると予想している。しかし筆者は、来年予想される日米金利差拡大は、ドル円のさらなる上昇につながらないと考える。これは、米国で大統領選挙、日本で参院選が行われる来年は、為替市場に対する政治の影響が強まる可能性が高いという見通しに基づいている。

日米貿易摩擦がドル円の主要なドライバーだった1990年代初頭には、日米金利差とドル円には全く相関が無かったが、これと同様のパターンが来年は見られるかもしれない。また、日米金利差とドル円相場の関係を長期的に見ると、金利差に比べて明らかにドル高に行き過ぎている。

日本の経常収支の著しい改善が今年、円を支えた要因であると指摘したが、国際収支に反映されるフローの為替に対する影響を評価する際には、経常収支に加え、金融収支からのフローも考慮する必要があることは言うまでもない。

今年は、国内勢による大規模な海外直接投資・証券投資に伴う円売りが、経常黒字の増加から生じる円買いを大部分相殺したと思われる。昨年半ば以降、年金基金を含む日本の投資家は、海外証券投資を大幅に増やした。

しかし筆者は、こうしたフローの持続性に対して懐疑的だ。国内勢による海外証券投資が急増した主な理由の1つは、年金基金のポートフォリオ・アロケーションの変更だが、年金基金は必要とされるポートフォリオのリバランスをすでに大方終了していると考えられる。したがって、年金基金の海外証券投資のペースは今後減速するだろう。

また、近年では、日本企業による積極的な海外直接投資も主要な円売りのソースとなっている。もっとも、新興国経済の鈍化が引き続き懸念される中、今後も同じペースで海外直接投資が続くとは考えにくい。

以上のことから、来年は、経常黒字に起因する円買いが増加する一方で、海外直接投資・証券投資に関連する円売りは減少する見通しだ。つまり、日本の国際収支に反映される各種フローに起因する円高圧力は、来年さらに強まる可能性が高いと考えられる。

結論を言えば、筆者は来年、円がドルを含むほとんどのG10通貨に対して上昇すると予想しており、これは名目実効レートベースでの円の上昇ペースが加速することを意味している。来年末までにドル円相場は110円程度までドル安・円高が進行すると見ている。

*佐々木融氏は、JPモルガン・チェース銀行の市場調査本部長で、マネジング・ディレクター。1992年上智大学卒業後、日本銀行入行。調査統計局、国際局為替課、ニューヨーク事務所などを経て、2003年4月にJPモルガン・チェース銀行に入行。著書に「インフレで私たちの収入は本当に増えるのか?」「弱い日本の強い円」など。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。(こちら)


為替こうみる:ドル/円は年初来高値超えず、米利上げ12月で打ち止めも=みずほ銀 唐鎌氏 2015年 11月 09日
ECB緩和こうみる:ユーロ急騰はドル高基調の転換示唆も=JPMチェース銀 棚瀬氏 2015年 12月 04日
コラム:日経平均、来年末「1万6000円」の現実味=丸山俊氏 2015年 11月 24日
http://jp.reuters.com/article/column-torusasaki-idJPKBN0TQ21920151207

米利上げ開始後、インフレ動向が焦点に=セントルイス連銀総裁
[マンシー(米インディアナ州) 7日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は7日、利上げ開始後は、実際のインフレ動向に注目するとの見解を示した。

米連邦準備理事会(FRB)はこれまでに、インフレ率が上昇するとの「合理的な確信」が得られれば利上げに踏み切るとの方針を堅持してきているが、利上げ開始後は、インフレ率が実際に上昇するかどうかを注視する必要があると指摘。

「FRBはすべての要因を配慮しているが、焦点はインフレとなる。インフレ率の上昇が具現化するかを確認する必要がある」と語った。

原油相場やドルが安定化しても、インフレ率に変化が見られなければ、FRBの見通しへの「打撃」となり、状況の見直しを強いられることになるとの見方も示した。

ブラード総裁は、過去1年半におけるFRBの見通しは、成長、インフレに関して楽観的過ぎる一方で、失業率の低下ペースについては悲観的過ぎたと指摘。「実質国内総生産(GDP)およびインフレ率に関する下振れの方が、雇用市場の改善に関する上振れよりも重視された」と述べた。

そのうえで、FRB当局者は見通しと実績の開きに対応するため、適切な金利軌道について継続的に修正を迫られたとし、FRBの不正確な見通しが「長期の問題」を生んだと述べた。
http://jp.reuters.com/article/usa-fed-bullard-inflation-idJPKBN0TQ2AY20151207


 

ドル上昇継続、原油一段安で資源国通貨売られる=NY市場

[ニューヨーク 7日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して幅広く上昇した。先週4日に発表された11月の米雇用統計が底堅い内容で、米連邦準備理事会(FRB)が来週15─16日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切るとの観測が強まっている。

また原油をはじめとする商品価格の低下で資源国通貨が売られたことも、ドルが続伸する支援材料となった。

CMEグループのフェッドウォッチによると、米金利先物市場が織り込んでいる12月の米利上げ確率は約78%。野村セキュリティーズ・インターナショナル(ニューヨーク)の通貨ストラテジスト、チャールズ・サンターノ氏は「FRBの利上げは既成事実のようなものだ」と指摘する

ドルは先週3日に、市場を失望させる結果となった欧州中銀(ECB)の緩和策発表でユーロに対して3%急落したが、その後2連続営業日の上昇となった。

ユーロ/ドルEUR=は終盤の取引で0.4%安の1.0843ドル。ドル/円JPY=は0.1%高の123.32円だった。

7日の市場では、米債2年物利回りUS2YT=RRが約2ベーシスポイント(bp)低下の0.931%でドル上昇がいくらか限定的になる場面がある一方、エネルギー株の下落で株式相場が世界的に売られる展開となった。

北海ブレント原油先物市場で1月ものは、7年ぶり安値に近い5%安の1バレル40.73ドルに下落した。

これは石油輸出国機構(OPEC)が先週4日の会合で減産を見送ったためで、この影響でカナダドルは売られ、ドル/カナダドルCAD=D3は11年ぶりの高値を付け、終盤も1%超高の1.3512カナダドルで取引されている。

ドル/ノルウェークローネNOK=も、1.6%高の8.6579クローネだった。

またニュージーランド(NZ)ドルは、NZ準備銀行(中央銀行、RBNZ)が10日の政策決定会合で金利引き下げを行う見通しの中売られ、NZ/米ドルNZD=D4は1.5%安の0.6647ドルで取引されている。市場の見方では、RBNZの利下げについてはまだ織り込まれていない。

資源国通貨国の中銀は、景気立て直しのために追加緩和策をとるとみられている。

ドル/円 NY時間終値 123.31/123.36

前営業日終値 123.16

ユーロ/ドル NY時間終値 1.0833/1.0834

前営業日終値 1.0869
http://jp.reuters.com/article/ny-forex-idJPKBN0TQ2NJ20151207


3. 2015年12月08日 12:33:19 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[59]

実質GDP改定値、設備投資のぶれが上方修正に寄与=麻生財務相

[東京 8日 ロイター] - 麻生太郎財務相は8日の閣議後会見で、2015年7―9月期の国内総生産(GDP)改定値が年率1.0%増に上方修正されたことについて「設備投資の読みが違っていた。(設備投資が)ぶれたおかげで1.0%増になった」との認識を示した。

内閣府が8日発表した7―9月期GDP改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.3%増、年率1.0%増となった。麻生財務相はこれに関し、設備投資の上振れを指摘した上で「統計の取り方をしっかり検討していくのははっきりしていて、調査について、もう少し考え直さなければならない面もあるのでは」との考えを述べた。
http://jp.reuters.com/article/aso-gdp-idJPKBN0TR08220151208


 

7-9月期の日本GDP改定値、前期比年率1.0%増に上方修正

2015 年 12 月 8 日 10:09 JST
 内閣府が8日発表した2015年7-9月期の実質国内総生産(GDP)改定値は、前期比0.3%増、前期比年率換算で1.0%増となり、速報値の前期比0.2%減、年率換算0.8%減から上方修正された。また、エコノミスト予想の前期比0.0%増、年率0.2%増を上回り、2四半期連続のマイナス成長は回避された。

 実質個人消費は前期比0.4%増(速報値は0.5%増)、実質民間設備投資は0.6%増(同1.3%減)となった。

 成長率に対する寄与度は、国内需要(内需)がプラス0.1%(速報値はマイナス0.3%)、財・サービスの純輸出(外需)はプラス0.1%(同プラス0.1%)、民間在庫はマイナス0.2%(同マイナス0.5%)だった。

 低成長が続く中でも、日本経済は成長軌道にあるとの見方を崩していない安倍晋三首相にとって、今回の結果に安心材料になるとみらる。

 エコノミストらの予想通り、設備投資が上方修正(1.3%減から0.6%増に修正)されたことで、全体の成長率がプラスに転じた。

欧州債券投資家、相場混乱の中で微々たる収益

By RICHARD BARLEY
2015 年 12 月 8 日 11:16 JST

 ことわざにもある通り、一度怖い目に遭うと二度目は用心深くなる。だが、欧州の投資家は今年に入ってから相場の急反転で何度もひどい目に遭っており、見返りで得たものもほとんどない。

10年物ドイツ国債利回りの推移(日次、単位:%) ENLARGE
10年物ドイツ国債利回りの推移(日次、単位:%)
 欧州中央銀行(ECB)が3日の理事会で発表した緩和策は市場予想よりも小粒な内容だった。追加緩和への期待が膨らみ過ぎていたからでもあり、発表を受けてドイツ国債の10年物利回りは0.2%近く上昇した。ユーロ圏ソブリン危機の暗い時代以降、利回りが1日でこれほど大きく動いたことはない。とはいえ、ファクトセットのデータによれば、今年になってボラティリティー(相場変動率)は明らかに上昇しており、1日の利回り変動幅が0.1%を超えたことがなかった2014年とは極めて対照的だ。利回りは足元で0.64%と、依然として非常に低いが、年初から0.05%〜1.0%の範囲で推移している。

年初からのドイツ国債合計リターン(単位:%) ENLARGE
年初からのドイツ国債合計リターン(単位:%)
 結果として投資収益率は悪い。バークレイズの指数によると、4日時点でドイツ国債の年初来収益率はわずか0.01%で、2014年の10.3%に遠く及ばない。利回りがこれほど低い中、相場がさらに未知の領域へ突入しない限り、債券の上値は限られそうだ。

 その上、中央銀行はボラティリティーを抑えるどころかむしろ高めている。市場は6月にもECBに期待を大きく裏切られた。当時、売り浴びせを受けて6週間にわたり混乱した債券市場を目の当たりにしながら、ドラギ総裁は沈静化を図ることもなく、本質的に、市場はボラティリティーの上昇に慣れる必要があると発言したのだ。

 どちらの場合も、市場は中銀の寛容さに頼り過ぎていた。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが近い上に世界経済の先行きをめぐり不透明感が広がる中、債券投資家は期待される微々たる見返りよりもリスクの方が大きいかどうか慎重に考えるべきだ。
http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-LO955_bondyi_G_20151207062739.jpg
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ドラギECB総裁が見せた「不思議な力」
11月の米雇用統計でほぼ確実となった12月の米利上げ
By RANDALL W. FORSYTH
2015 年 12 月 8 日 08:41 JST
•ドラギ総裁の発表に市場が失望

 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は2012年の単純だが劇的な宣言、ユーロを救うためなら「どんなことでもする」で永遠に記憶されることだろう。ギリシャとキプロスでの危機、欧州大陸の大半で失業率が高止まりしているにもかかわらず、ドラギ総裁はその確固とした目標を達成し、金融市場の関係者から称賛を獲得した。

 ブルームバーグは今や米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長に代わって、ドラギ総裁のことを世界経済の最も重要な保護者と呼んでいる。12月3日に開かれたECB理事会後、ドラギ総裁は金融刺激策の拡大を発表すると見込まれていた。その一方でFRBは12月15〜16日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で主要政策金利を引き上げ始めると目されている。

 ドラギ総裁は中銀預金金利のさらなる引き下げ(マイナス0.20%からマイナス0.30%へ)を発表した。これに加えて、月額600億ユーロの資産買い入れプログラムの当面の期限を2016年9月から6カ月延長して2017年3月とした。

 ところが、市場には資産買い入れプログラムを即座に月額800億ユーロに拡大したり、中銀預金金利をより大幅に引き下げたりするのを期待する向きもあった。市場の期待がどうであれ、世界経済の保護者とみなされているドラギ総裁から「どんなことをしても」風の発言を聞くことはできなかった。

 ユーロは高騰し、国債の利回りは大西洋の両岸で急上昇し、株式相場は急落した。指標銘柄であるドイツ国債10年物の利回りは0.206%ポイントも上昇して0.68%となった。これは1日の取引で45%の上昇を示したことになる。

 米国債市場では、米国債10年物の利回りがやはり0.15%ポイント上昇して2.33%となった。長期国債の価格急落は特に顕著だった。iシェアーズ米国債20年超ETF(TLT)は3日に2.7%下落した。この下落率はSPDR S&P500 ETF(SPY)の1.4%のほぼ倍である。

 それでもドラギ総裁は、4日に自身の不思議な力を取り戻したようだ。おそらくはエコノミクス・クラブ・オブ・ニューヨークでの講演に向かうために乗った、大西洋を横断する便の中でそれに気付いたのだろう。有名なスローガン「どんなことをしても」は繰り返さなかったが、ECBの政策について、市場の期待を裏切ったかもしれないが、中銀の目標達成には十分だと考えているということを明らかにした。そしてインフレ率を2%に引き上げるという政策目標の達成に必要であれば、量的緩和のさらなる拡大もあり得るとした。

 ドラギ総裁は、より強硬な措置を取らなかったのはECB理事会内に意見の相違があったからではないかという憶測を否定した。FRBを含む各国の中央銀行では意見の相違も普通にあるが、ドラギ総裁は全会一致の欠如が自身の判断を制限することはないと述べた。目標達成に必要なだけ拡大し得るECBのバランスシートの規模の大きさについても同様に制約がないという。ドラギ総裁は「われわれには行動するための権限がある。行動するための決意がある。行動するという責任がある」と力強く述べた。

 米株式市場はドラギ総裁の昼ごろのコメント前から上昇していたが、その率直な言葉は相場により一層の勢いを与えた。S&P500指数とダウ工業株30種平均(NYダウ)のその日の上昇率は2%以上となり、それぞれが2カ月近くぶり、3カ月近くぶりの上昇を記録した。それは前日の下落分を帳消しにして余りある上昇だった。ドラギ総裁には明らかに不思議な力が戻っていた。

•FRBによる利上げは間違いか

 米株式相場が実際に急落し始めたのは、イエレン議長が2006年以降で初となるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標引き上げについて、条件が整っているという認識を示した2日だった。来週開かれるFOMCでの決定は今後入ってくるデータ次第だが、4日に発表された11月の米雇用統計で非農業部門就業者数が21万1000人増となっていたので、金融危機のどん底にあった7年前の12月に設定されたFF金利の誘導目標0〜0.25%からの引き上げはほぼ確実となった。

 S&P500指数に関して、イエレン議長が発言する前の2日の高値からドラギ総裁が発言した後の3日の安値までの下落幅は3%になる。投資顧問会社ウィルシャー・アソシエーツの計算によると、4日にはかなりの急反騰があったにもかかわらず、米国株の投資家が先週1週間で被った損失は1000億ドルほどになるという。債券投資家も痛手を負ったが、その原因は前述の米国債セクターの下落(4日の反発も部分的でしかなかった)ばかりではない。

 週の終わりにかけて米株相場が反騰したにもかかわらず、ジャンク債の価格は下がり続けた。SPDRバークレイズ・ハイイールド債ETF(JNK)は4日に52週間安値を更新し、iシェアーズiBoxx米ドル建てハイイールド社債ファンド(HYG)は52週間安値をわずかに上回る水準で推移した。これにはエネルギーセクターにおけるストレスが反映されている部分もある。というのも、石油輸出国機構(OPEC)が生産削減を決断しなかったことを受け、原油価格の米国指標であるWTIが4日に1バレル=40ドルを下回ったからだ。

 米国みずほ証券のチーフエコノミスト、スティーブン・リチュート氏は大方のウォール街関係者に反して、利上げは間違いだと考えている。

 「FRBが万が一にも政策ミスを犯して金利を引き上げたら、期待されている株式相場の活況は暴落の壁に突き当たり、クレジット・スプレッドは拡大し、ドルの価値は急騰し、原油価格は40ドルの水準を下回り(すでにそうなったが)、米国債のイールドカーブは両端からフラット化するだろう」とリチュート氏は書いている。そうした短期金利の上昇と長期利回りの低下は典型的な景気後退の前兆とされている。分かりやすい警告なのだが、無視される可能性が高いだろう。


 
FRBの利上げペース、主に物価動向が左右=連銀総裁

By MICHAEL S. DERBY AND KARA BERG
2015 年 12 月 8 日 07:41 JST

 【ニューヨーク】米セントルイス地区連銀のブラード総裁は7日、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースは主にインフレ動向に左右されるとの見方を示した。

 インディアナ州マンシーでの会合で講演したブラード総裁は、FRBがいったん政策金利をゼロ近傍から引き上げた後は、物価動向が利上げプロセスを左右する「主要な」変数になると述べた。

 以前から利上げを求めてきたブラード総裁は、利上げは「金融危機時に導入した緊急措置から脱却できるというシグナル」になるため、「利上げできる日が来るというのは良いこと」だと述べた。また、景気回復という点で「米国は大いに前進している」とも述べた。


中国の外貨準備高、今後の推移に警戒すべき
ALEX FRANGOS
2015 年 12 月 8 日 08:39 JST
 子供の成長と同じように、外貨準備高も思いがけない速さで変化することがある。その典型例は中国だ。中国の外貨準備高は11月に大きく減った。人民元がこれまで以上に急ピッチで下落するのを防ぐため、中国人民銀行(中央銀行)が大規模な介入を行ったことが背景にある。11月は前月比2.5%減の3兆4400億ドル(約423兆円)と、2014年6月のピークから5000億ドル余り減った。
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中国の外貨準備高の前月比変化率
 外貨準備高はドル建てで報告されているので、中国経済から流出しているマネーの量をより正確に把握するには、他通貨建ての準備資産の値下がりを調整し、さらに貿易黒字に伴う資本流入を考慮する必要がある。キャピタル・エコノミクスの推計では、資本流出は1130億ドルと過去最高に達した。
 中国の外貨準備高はこの4カ月間、月平均500億ドルのペースで減少している。このペースがあと半年続けば3兆ドル割れが現実味を帯びる。今後の推移をしっかり見届ける必要がありそうだ。
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ジャンク債の警鐘を見落としている米株式市場

ジャンク債の運用成績は信用危機以来の年間マイナスに向かいつつある PHOTO: LAURA MCDERMOTT/BLOOMBERG NEWS
By MATT WIRZ
2015 年 12 月 8 日 10:39 JST

 米国の6年間におよぶ景気拡大とそれに伴う株式相場の活況がいつ終わってもおかしくないとみる投資家の心配を反映し、投資適格ではないジャンク債の運用成績は信用危機以来の年間マイナスに向かいつつある。

ジャンク債が2008年以来の年間マイナス成績となり、デフォルト率上昇が株式相場と米経済に打撃を与える懸念が再燃している。(左:S&P500種(黄)とジャンク債(青)の推移、右:ジャンク債デフォルト率) ENLARGE
ジャンク債が2008年以来の年間マイナス成績となり、デフォルト率上昇が株式相場と米経済に打撃を与える懸念が再燃している。(左:S&P500種(黄)とジャンク債(青)の推移、右:ジャンク債デフォルト率)
 バークレイズの資料によると、米高利回り債(ジャンク債)は今年、利払いを含めても2%下落している。ジャンク債の総運用成績が年間でマイナスになったのは、1995年以降で4回しかない。

 ジャンク債相場の下落は、景気下ぶれの予兆とされてきたので、この下げは米金融市場にとって懸念材料だ。ジャンク債は先月売り込まれ、米国株に対して出遅れている。S&P500種株価指数は、配当を含めると今年は3.6%の運用成績をあげている。

 こうした懸念に加え、エネルギー相場急落に見舞われた企業から、市場全体の最低格付け債の大半にまで売りが広がっており、企業買収が活発化し、あらゆる業種の企業で新規資金調達が難しくなる可能性の兆しがある。

 ウェルズ・ファーゴ証券の信用戦略責任者、ジョージ・ボリー氏は、今年10-12月期には「株式と高利回り債の間に重要な分断」があったと指摘し、これは「経済が試練を抱える可能性を示す警告だ」と述べた。

 ジャンク債は、大量な債務を抱えた企業が発行するのでデフォルト(債務不履行)になる可能性が高いため、通常は7%を超える高い金利がつく。他の有価証券にはわずかな金利しか付かない場合、好況時には投資家がジャンク債に群がるが、景気を不安視すると即座に売り払うことが多いので、ジャンク債はリスク許容度の指標になっている。

 デフォルト率は数年にわたり過去最低水準にあったが、新発債市場が動かなくなり低格付け企業が債務借り換えに苦戦するようになるにつれ、上昇しつつある。最も一般的なデフォルト予想公式を編み出したニューヨーク大学のエドワード・アルトマン教授によると。ジャンク債のデフォルト率は今年2.1%から2.6%に上昇し、2016年には09年以降で初めて過去30年間の平均3.8%を突破して4.6%に跳ね上がる可能性が高い。

 デフォルト率の上昇が示しているのは、米連邦準備制度理事会(FRB)が低金利を長く約束してきたことを手掛かりに信用市場で6年続いた強気相場の終わりだ、とアルトマン教授は述べた。ジャンク債市場の下落は、株価下落と景気下ぶれの予兆となることが多いと指摘した。一部の投資家は、FRBが今月、06年以来の利上げに備えているため、そうした相場の反転を恐れている。

 50年以上もこの問題を研究してきたアルトマン教授は、「過去における大半のデフォルト率が高い時期には、デフォルト率の上昇がリセッション(景気後退)に先行した」と指摘した。

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苦しさ増す石油大手−頼みの綱の下流ビジネスにも暗雲

原油価格は北海ブレントが7年ぶりの安値。下流ビジネスのマージンも悪化している。写真はフランス西部にあるトタルのドンジュ石油精製所 PHOTO: REUTERS
By HELEN THOMAS
2015 年 12 月 8 日 10:31 JST

 世界の石油大手各社にとって好決算は遠い記憶となっている。今年も不調だった。しかし、今後はさらに悪くなる可能性がある。

 原油価格は国際指標である北海ブレント原油が7日にはほぼ7年ぶりの安値を付けるなど下落している。ブレント原油の10-12月期のこれまでの平均価格は1バレル=47ドル(約5800円)で7‐9月期の同51ドルから落ちている。米国産天然ガス価格も下落している。契約済みの液化天然ガス価格は原油価格に連動し遅行する傾向があるが、これもいずれ落ちるはずだ。こうしたことはすべて、石油各社のキャッシュフローへの圧迫が続くことを意味している。

 しかし原油ビジネスの各部門とも手掛ける最大手の英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル 、英BP、仏トタルなどは別の面で打撃を受け始めている。原油を精製する下流部門ビジネスで精製マージンが低迷し、それが痛手となりつつあるのだ。

 下流ビジネスは各社にとって、今年は欠かせない支えとなっていた。BPの場合、一般企業の純利益に近いとされる利払い・税引き前ベースの再取得原価利益(RCP)は、今年のこれまでの時点で約4分の3がこの下流ビジネスからのものだった。しかし、2013年のこの割合は5分の1にも満たなかった。

 シェルは各ビジネス部門のキャッシュフローの内訳を計算しているが、今年は下流ビジネスからのキャッシュフローが全体の半分を占めている。13年にはこの比率は5分の1だった。上流ビジネス業務の資本支出後のキャッシュフローは今年、マイナスの53億ドルとなっているが、下流ビジネスがプラスの73億ドルのフローを生み出し、その痛手を緩和している。

 しかし、この支えも細りつつある。複数の計算方法はあるものの、どの指標を見ても精製マージンが低迷し出しているのは明らかだ。バークレイズの指標では平均マージンが10‐12月期に前期比45%低下、BPのマージンは、自社の資産ポートフォリオに基づいて計算しているが、同3分の1低下した。

BPの1バレル当たりの石油精製マージン(単位:ドル) ENLARGE
BPの1バレル当たりの石油精製マージン(単位:ドル)
 精製部門の好調が長続きするとは予想されていなかった。精製品価格は原油価格の下落に遅行するが、原油価格自体は14年半ばに急落を始めていた。原油価格の低下はまた、一部精製コストも引き下げる。そして、米国のドライブシーズンが活況だったことに支えられて特に好調だったガソリン需要などから、精製品に対する需要は夏の間に利益を維持する一助となっていた。

 その状況が崩れ始めている。マージン自体は1年前より高いかもしれないが、四半期ベースの下落はより大きくなっている。通常、10‐12月期は季節的にみて弱く、比較的暖かい冬がディーゼル需要の足を引っ張っている。米国の原油と石油製品の在庫は増加している。一部の精製所は重質油を割引価格で購入でき、マージンを底上げしている。そして精製ビジネスは変動が激しいが、BPの潤滑油など他の下流ビジネスは安定度がずっと高い。

 しかし、こうしたことが10‐12月期の決算にプレッシャーをかけている。その結果、石油各社は業績維持のために経費節減に一層頼ることになる。そうしなければ、下流ビジネスが四半期決算を下降させることになるからだ。

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