これこそ、日本人の奴隷根性の典型的な例である。日本はアメリカに支配された植民地であると言われるが、国内でも支配しているのは財閥。トヨタは三井系列だが、その中で事実上独立した感のある巨大な企業グループになっている。

日本人の奴隷根性は、昔から「泣く子と地頭には勝てない。」と言われることからも明白だ。これが外国人には理解できない。最も、この態度が戦前の軍国主義者の暴走を許したのである。

トヨタ系列の部品メーカーの間で、若い人材の奪い合いが起きているという。取られないために給料を上げるとか。だが、トヨタが未来永劫続くと思っているのかと言いたい。当方は最近、これに関連して次のような投稿を行った。

トヨタ地獄（simatyan2のブログ）
http://www.asyura2.com/15/hasan94/msg/423.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 3 月 15 日 18:14:05: igsppGRN/E9PQ

●当方の投稿です。
http://www.asyura2.com/15/hasan94/msg/423.html#c9

★トヨタは巨大なピラミッド系列の部品メーカーに支えられていると書いた。それらから安く部品を調達するために、下請けメーカーに部品価格の値下げを要求する。これに従っていれば、仕事は保証されるという算段である。まさに「生かさず、殺さず」である。だが、部品点数の多いエンジン搭載自動車を未来永劫、つくり続けることができるかと言うと、それは不可能である。

トヨタはハイブリッド車を出しているから革新的だと思われがちだが、実は「超保守派」と言うのが正体である。彼らはガソリン使用の自動車に拘る。このためのハイブリッドなのだ。電気だけで走ってもらっては困るのである。

三菱自工や日産自動車が電気自動車に力を入れるのも、系列の部品メーカーが少ないという事情がある。三菱自工は、トヨタによってでっちあげられたリコール隠し疑惑により日本国内販売が激減し、その時に系列部品メーカーの多くがトヨタに逃げた。日産自動車は、ゴーンが「系列破壊」を行なった。

彼らから逃げてきた部品メーカーが、トヨタの庇護に頼るようになっている。つまり、トヨタの戦略は完全に裏目に出たということだ。このため、ますますエンジンレスに転換することができなくなっている。

部品メーカーがトヨタに頼っている現状で、トヨタは時代の変化に適応できなくなっている。もし仮に今噂されているアップルが自動車に参入すれば、どうなるか。輸出市場を奪われることになる。これがトヨタ本体にダメージを与えることになろう。

現在でもトヨタの自動車は、ガラパゴス化が進んでいるのだ。例えばカローラ。日本国内で生産されるカローラと、タイで生産されるカローラは完全に別物だ。日本国内で生産されるカローラは、日本国内専用車種に近い。これと共通するのが、RVのノアやヴォクシーだ。これら車幅1.7メートル未満の5ナンバーサイズの自動車は、日本独自の規格だ。外国では販売されない。

RVと言っても、外国ではSUVやクロスオーバータイプが主流だ。日本国内で絶大な販売を誇るトヨタのRVだが、ふたを開けてみると国際商品でもなんでもない。外国で通用しない、ひとりよがりの製品だ。これからどんどん市場が縮小していく日本国内で台数を売ったところで、メーカーの未来が安泰だとは、とても言えない。

既に他社は日本国内市場に見切りをつけて、外国市場に特化した車種を次々と投入している。三菱自工の話ばかりで恐縮だが、世界的に売れているSUVのアウトランダーや、UTEのトライトンの新型を投入し、これが大成功だとか。限れた経営資源を、成長分野に投資していることがわかる。

トヨタの日本国内市場における強さは、別な見方をすると「袋子路」に入り込んで、行き着くところまで行った状況に見える。この先は衰退しかない。系列部品メーカーも、トヨタと運命を共にするのかも知れない。