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世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第128回 世界一のお金持ち国家(週刊実話)
http://www.asyura2.com/15/hasan97/msg/553.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 6 月 10 日 15:09:06: igsppGRN/E9PQ
 

世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第128回 世界一のお金持ち国家
http://wjn.jp/article/detail/1746378/
週刊実話 2015年6月18日 特大号


 本連載では、第1回から「国の借金問題のウソ」について繰り返し、取り上げてきた。理由は、いまだに日本には、
 「日本は世界一の借金大国!」
 と、二重、三重、四重のウソであるレトリック(巧みな表現)を使用する人がマスコミや政界に存在し、国民の多くが騙されたままであるためだ。

 何しろ、大手新聞が3カ月に一度、財務省の記者クラブである財政研究会で配布された資料で「コピー&ペースト」した記事を書き、
 「日本は国の借金で破綻する!」
 「国の借金1000兆円突破!」
 「国民一人当たり800万円の借金!」
 などと煽り続けているのである。

 筆者が講演会などで「国の借金問題のウソ」について解説すると、興味深い反応を受けることがある。質問者の中に、必死に「国の借金で破綻する」理由を探そうとする人が少なくないのだ。

 筆者が統計データを用い、完璧に「ウソ」を否定しているにもかかわらず、懸命に頭を働かせ、国の借金問題を「創出」しようとする。

 自分が「間違っていたこと」、あるいは「騙されていたこと」を認めたくない、いわゆる認知的不協和の一種なのだろう。困ったことに、この手の症状に陥った人は、「正しく考える」方法を知らないため、どれだけ思考を巡らせても真実にはたどり着けない。

 「正しく考える方法」とは、複数あるが、「国の借金問題のウソ」について考えたいならば、とりあえず二つで大丈夫だ。すなわち「定義」と「ブレイクダウン(細分化)」である。

 各種の「用語」の定義を考え、さらに数字を「一番大きな数字」からブレイクダウンしていくわけだ。

 例えば、「日本は世界一の借金大国」というレトリックについて考えてみよう。このレトリックを「日本政府は世界最大の負債を持っている」と定義した場合、明確な「ウソ」になる。
 とにかく、一組織として世界最大の負債を「絶対額」で抱えているのは日本政府ではない。アメリカ連邦政府である。

 “世界一”という言葉を入れている時点で、言い逃れ不可能な「ウソ」だ。

 そもそも、日本政府はいざ知らず、日本国は「借金大国」であるどころか、世界一のお金持ち国家なのである。「国の借金」という言葉の定義を考えればわかる。

 「日本の借金」あるいは「国の借金」とは、本来は政府の負債ではなく「日本の対外負債」を意味する。

 財務省統計によると、日本の対外負債は'14年末時点で578兆4160億円だ。確かに、日本は500兆円を超える「国の借金」が存在する。

 とはいえ、日本は逆に945兆2730億円の「対外資産」を保有しているわけだ。結果的に、日本は366兆8570億円の対外純資産状態になっている。

 純資産(=資産−負債)が多い人のことを「お金持ち」と呼ぶ。日本国の対外純資産は、2位の中国の1.7倍に達しており、世界最大だ。

 日本国は「国家」として見た場合、世界一のお金持ち国家なのである。これは統計的に「歪めようがない真実」だ。

 世界一のお金持ち国家「日本国」の中で「日本円が発行できる」日本政府が「日本円建て」で「日本国民から」借りているのが、財務省やマスコミのいう国の借金の正体である。

 しかも、現在は日銀の量的緩和政策により、政府が実質的に返済しなければならない負債が、'14年末時点で70兆円も減っている。

 言葉を定義していくだけで、国の借金のウソが次々に暴かれていく。さらに「一番大きな数字」からブレイクダウンすると、より真実がクリアになる。

 日本の全経済主体は総計で6458兆円もの負債を保有している。とはいえ、負債があるということは、バランスシート(貸借対照表)の反対側に必ず資産もある。

 「誰かがおカネを借りた(負債)とき、誰かが貸している(資産)」ため、負債と資産は必ず同額になるのだ。

 というわけで、日本の全経済主体の資産総計は6836兆円だ。日本全体で見れば、資産が負債を379兆円上回っている。

 実は、この「日本の資産総額」から「日本の負債総額」を差し引いた純資産が、先に登場した「対外純資産」そのものになる。若干、数字は違うが、379兆円の方は日銀統計の速報値段階の数字で、四捨五入などの理由からも財務省統計と差が出る。

 図を見れば、政府(地方自治体含む)には確かに約1200兆円の「負債」があるが、同時に552兆円の「資産」もあることがわかる。しかも、552兆円は金融資産のみで、インフラストラクチャー(経済活動や社会生活の基盤を形成する構造物)などの固定資産は入っていない。

 実は、日本政府の負債はネット(純負債=負債-資産)で見ると、対GDP比で他の先進国と同程度に過ぎない。

 IMFなどの国際機関では、政府の負債はグロスではなくネットで見るのが常識である。例えば、「100億円の借金がある」人の銀行預金が99億9900万円あった場合、
 「何だ、実質的な借金は100万円か」
 という話になる。

 何しろ、日本政府の金融資産額は「世界最大」(アメリカ連邦政府より多い)であるため、グロスのみの金額(負債額)をクローズアップさせ、ネット(純負債額)を語らないのは、異常としか言いようがないのだ。

 国の借金のウソに限らず、我が国では様々なウソが真実であるかのごとく流布されている。この種のウソに騙されないためにも、読者には是非とも「正しく考える」を実践して欲しい。

三橋貴明(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、わかりやすい経済評論が人気を集めている。


 

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コメント
 
1. 2015年6月10日 17:36:24 : jXbiWWJBCA

>日銀の量的緩和政策により、政府が実質的に返済しなければならない負債が、'14年末時点で70兆円も減っている

インフレ資産課税


2. 2015年6月10日 17:42:53 : jXbiWWJBCA

もちろん当面は量的緩和による財政ファイナンスを続けて財政赤字を補い続けられるとしても、
国内生産が増えず、GDPギャップが消えれば、インフレは加速していき、国民の忍耐の限界を超えるので、いずれ膨大な社会保障やインフラ整備コストを賄え切れなくなる

http://www.asyura2.com/15/senkyo186/msg/477.html
名目国内総生産 (GDP)の約2.4倍に膨らんだ累積債務が「今のところは問題になっていない」のは家計の金融資産がその3倍程度あり、国内で吸収できているからだと説明。しかし、財政赤字が毎年GDPの8%前後ずつ増える一方、家計の金融資産は年2%程度の伸びにとどまるため、債務の吸収余力は徐々に失われて「どこかの時点で危機に至る」


3. 2015年6月10日 17:42:57 : snAc501eHi
金持ちから、税金取れば取れるのにね〜。

庶民は、貯金が無い、、、、、借金しないと金は出せません。

故に消費税などで、庶民から絞りとるわけですね。

こんな国家、情けない限りです。


4. 2015年6月10日 17:48:07 : jN15fNVdss
>03

共産党か。


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