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環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)、本当のコストいくつか:アメリカだけで約50万の雇用喪失(マスコミに載らない海外記事
http://www.asyura2.com/15/kokusai12/msg/756.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 3 月 03 日 00:15:15: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)、本当のコストいくつか:アメリカだけで約50万の雇用喪失
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/tpp50-a37d.html
2016年3月 2日 マスコミに載らない海外記事


ジョモ・クワメ・サンダラム


2016年3月1日
Naked Capitalism


アメリカ合州国が率いる12の環太平洋諸国が最近合意した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)1は、国境を越えた取り引きで、多くの規制を緩和し、規制を調和すると約束している。協定の擁護者たちは、15年後、アメリカ合州国の0.5パーセントから、ベトナムの13パーセントに至るまでの穏やかな全体の純GDP増を引用して、著しい経済利益を主張する。ところが彼らの主張は、全ての国での完全雇用や、労働者所得に対して生じる影響が無いこと、全体の成長増の90パーセント以上が、様々な影響をもたらす‘貿易以外の対策’によることなどを含む、多くの筋の通らない前提に依存している。


最近のGDAE調査結果報告書は、より現実的な方法論的前提によって、TPP批判者たちが実際懸念するのも無理はないことを見出した。最も楽観的な成長予測のための貿易予測を用いて、TPPは、多くの国々で雇用の純損失(全体で、771,000の雇用が失われるが、アメリカ合州国だけでは、448,000)と、全ての国々の集団で不平等の拡大をもたらす可能性が高いことを我々は見出した。労働者購買力の低下が総需要を減少させ、経済成長を鈍化させる。アメリカ合州国 (-0.5パーセント)と日本 (-0.1パーセント)は、TPPによって、純利益の増大ではなく、わずかな損失をこうむると予想されている。


本GDAE政策概要は、他のモデル研究との違いを明らかにし、さほど専門的でない形で我々の所見をご説明することを意図するものである。


TPP経済予測における欠陥


TPPの経済的影響に関する楽観的主張は、ほとんど、ワシントンを本拠とするピーターソン国際経済研究所が発表した経済モデル予測を基にしている.2 ここの研究者は、全ての参加国の純GDP増加を予想するのに計算可能一般均衡(CGE)モデルを用いている。これらの数値は、TPP承認と批准を正当化するために、多くの国々で広く引用されている。更新版予測は、2016年始めに発表され、世界経済に関する世界銀行の最新報告に組み込まれ、3 2030年、アメリカ合州国で1310億ドル、GDPの0.5パーセントの収入増と、9.1パーセントの輸出増加を強調している。4


予測の方法論は、極めて重要な経済問題を前提から除外し、根拠のない前提によって、経済成長予測を膨らませている。完全雇用という前提は特に問題だ。TPPのおかげで、労働者は必然的に解雇されるが、CGEモデルは、解雇された労働者全員が、あたかも労働‘回転’の一部とし、すぐさま国家経済のどこかで再雇用されると想定している。完全雇用の前提で、こうして雇用喪失や調整経費を想定外にし、予想GDP増を膨れ上がらせている。


モデルは、賃金と国民所得利潤分配に変化がないと想定することで、不平等も拡大する。またしても、これは、過去の貿易協定が労働者の分配を低下させがちだった通り、経験的証拠によっても裏付けが得られない.


最後に、外国直接投資(FDI)は劇的に増加するという前提で、この投資はピーターソン研究所予測の経済成長を押し上げる上で大きく貢献しており、最近の改訂版では、推定されるアメリカ経済的利益の25パーセント以上を占めている。これは下記を想定している。1) 資本所有者の収入は投資される。そして 2) これにより広汎な成長をもたらす結果になる。いずれも裏付ける証拠はない。そのようなFDIに関連する投資利益を想定しない、あるアメリカ農務省の研究5は、アメリカ合州国はゼロ成長で、他の地域では、最善でも、極めてわずかな成長であることを見出している。


ピーターソン研究所の方法論には欠陥がある。結果的に、成長と所得の増加が誇張され、労働者、消費者や政府に対する経費が過小評価さるか、無視されるか、あるいは恩恵とまで表現されている。雇用喪失と、労働所得の低下あるいは停滞は、総需要を減少させ、経済成長をおしさげるにもかかわらず、考慮の対象から除外されている。


最新ピーターソン研究所改訂版中に更なる誤解を招く所見を指摘する経済学者6もいる。


- TPPによる、2030年のアメリカの0.5パーセント所得増加 - これはこの研究所の前の数値、0.4パーセントから、主に実施期間を10年から15年に延長することで増えた。いずれにせよ、15年間にわたる年間約0.03パーセント、0.5パーセントという追加増はごくわずかだ。


- 輸出は、9.1 パーセント増えるが、モデルは貿易収支が固定していることを前提にしているので、輸入も増える。これは、前提によって、過去の貿易協定締結後に、よく起きている貿易赤字の増大にまつわる問題を除外している。


- 職を失った労働者全員、即座に、費用もかからずに、他部門に吸収される - またもや、by assumption. 論文は、製造業雇用は、TPPのおかげで、より緩慢に増加することや、毎年、更に約53,700人のアメリカ人が“解雇される”ことを認めている。しかし彼らは、これを通常の労働市場の“回転”に対する僅かな追加と見なしている。


より現実的な経済予測


ありそうなTPPの影響についてより現実的な予測を得るために、我々は国連Global Policy Model (GPM)を用いた。大半のCGEモデルと異なり、それぞれに対するTPPの影響と、十年間の経済成長を評価して、GPMは経済調整や所得配分に関するより現実的な前提を取り込んだ。重要なのは、これが、説明できない大きなFDI急増や、貿易外の施策による投資成長や所得増を前提にしていないことだ。モデリングの結果を表にまとめた。



サンダラム-TPP-マクロ-推計


比較を容易にすべく、ピーターソン研究所の予想される輸出に対するTPPの影響推計を利用し、予想されるTPP貿易増大の効果を評価するためにマクロ経済モデルを適用した。7 GPMは、マクロ経済部門 - 一次産品、エネルギー、製造業やサービス - を分析するが、単一市場(自動車部品や鳥肉など)のデータは含まない。


主要な所見には下記がある。


TPPは、アメリカと日本で、純GDP損失を生み出す。協定発効から十年後、アメリカのGDPは0.54パーセントと予想され、TPPが無いより低い。同様に、TPPは日本の成長を、0.12 パーセント低下させると予想される。
他のTPP参加国にとって、経済的利益は取るに足りないものだ - 先進国にとっては、十年間で1パーセント以下で、開発途上国にとっては、十年間で3パーセント以下だ。チリとペルーの増加を合わせても、2.84パーセントで、年に、わずか1/4パーセントだ。
TPPは、全体的に雇用喪失をもたらすと予想され、総計771,000の雇用が失われる。アメリカ合州国は、448,000の雇用を失い、最大の影響を受ける
TPPは、国民所得中の労働分配率の下落によって、不平等の増大をもたらす可能性も高い。アメリカ合州国では、労働分配率は、10年間で、1.31パーセント下落すると予想され、何十年も継続中の下落傾向を続けている。
結論


要するに、TPPは、労働所得に対する圧力を増し、全ての参加国の国内需要を軟化させ、雇用の減少と不平等の増大をもたらすことになる。人件費の安い国々は、より大きな市場シェアと、わずかなGDP増大を得られるかも知れないが、雇用はそれでも減少し、不平等が拡大する可能性が高い。


実際、これまでの様々な協定で、TPP参加国間の大半の商品貿易は既に自由化されている 。成長と雇用を促進するのではなく、TPPは、巨大多国籍企業が好む新たなルールを押しつけることが主な狙いだ。TPPは、投資家と知的財産権を大幅に強化し、例えば、金融サービスなどに対する国家規制を弱体化させる。


TPPは、例えば、医薬品会社に、特許医薬品に対するより長期的独占、より安価なジェネリック薬品の市場参入を防ぎ、類似新薬の開発や入手しやすさを阻害するのを可能にして巨大医薬品、情報技術、マスコミや、他の企業のために知的財産権を強化する。


TPPは現地企業や公共の利益を犠牲にして外国投資家の権利も強化する。TPPの投資家-国家紛争調停(ISDS)制度は、拘束力のある私的裁定において、外国投資家の期待利益の喪失を政府が補償することを強いるものだ。


これら投資家寄りの策は、特に開発途上国に対し、大変な経費を押しつける。こうした策は国家開発を推進し、公共の利益を守る重要な政府の責任に対し、萎縮効果をもたらすことになる。


我々のモデリングは、成長、労働所得、雇用や不平等に対する協定の影響を懸念するTPP懐疑論者が、楽観的予測を疑うのは当然であることを示している。我々の研究結果は、とりわけ、アメリカ合州国で、この全ての分野に対する悪影響を示している。TPP参加諸国の議員は、協定を承認する前に、これらの所見と、これらの意味するものを慎重に検討するべきなのだ。


ジョモ・クワメ・サンダラムは、2005年-2015年、国連経済開発担当事務次長補を務め、2007年、経済思想の未開分野研究推進のためのワシーリー・レオンチェフ賞を受けた。本稿は、当初、世界開発環境研究所GDEI政策概要として発表。



1 The participating countries - Canada, United States, Mexico, Chile, Peru, Japan, Vietnam, Malaysia, Singapore, Brunei, Australia and New Zealand - have finalized and signed the text of the agreement, but the treaty must be ratified in all of them before it can come into force.


2 Peter Petri, Michael Plummer and Fan Zhai (2012). “The Trans-Pacific Partnership and Asia-Pacific Integration: A Quantitative Assessment”. Policy Analyses in International Economics 98, Peterson Institute for International Economics, Washington, DC. The Peterson Institute study has also been criticized by others, e.g. http://www.sustainabilitynz.org/wp-content/uploads/2014/02/EconomicGainsandCostsfromtheTPP_2014.pdf.

3 See Global Economic Prospects, Spillovers Amid Weak Recovery, January 2016, The World Bank Group, Washington, DC.


4 Peter Petri and Michael Plummer, “The Economic Efects of the Trans-Pacifc Partnership: New Estimates”, January 2016, Working Paper 16-2, Peterson Institute for International Economics, Washington, DC.


5 See http://www.ers.usda.gov/media/1692509/err176.pdf

6 See, for example, Dean Baker, “Peterson Institute Study Shows TPP Will Lead to $357 Billion Increase in Annual Imports”, January 26, 2016.

7 A robust debate over such modeling followed the release of the GDAE paper, with a critique from Robert Lawrence for the Peterson Institute (“Studies of TPP: Which is Credible?”) and two responses from GDAE: “Are the Peterson Institute Studies Reliable Guides to Likely TPP Effects?” and “Modeling TPP: A response to Robert Z. Lawrence.” GDAE clarifed that the GPM is fully documented in the UNCTAD publication, “The UN Global Policy Model: Technical Description.”

記事原文のurl:http://www.nakedcapitalism.com/2016/03/some-real-costs-of-the-trans-pacific-partnership-nearly-half-a-million-jobs-lost-in-the-u

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