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税をこっそりおまけ 租税特別措置の不思議:租特は明示的おまけ、消費税の輸出免税や軽減税率こそ、こっそりのおまけ
http://www.asyura2.com/15/senkyo180/msg/647.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 2 月 27 日 03:34:14: Mo7ApAlflbQ6s
 


 まず、税制(課税政策)の本義は、統治機構が国民経済をめざす方向に誘導する最重要手法である。

 国際決済手段が不如意である発展途上期やインフレ期における課税は需要抑制手段という大きな役割を持っているが、今の日本における税制(課税政策)は、歳入(財政)確保という目的さえ大きく後退し、経済政策の実現手段になっていると考えればいいだろう。

 格差緩和をめざすピケティ氏が資産を含むかたちで累進課税を主張しているのも、歳入確保の必要性を前提に、課税政策をめざす国柄に達する手段として考えているからである。

 転載する記事で説明されている「租税特別措置」は、政策実現手段としての課税政策としてより細かく具体的なものである。
 記事で説明されているように、それは税制を利用した「補助金」の支払いである。法の下の平等という建前から、そのような「補助金」を、トヨタ自動車や日立製作所など個別に特定して支払うわけにはいかないため、補助したい事業者や国策に沿った事業活動を行っている事業者に「補助金」が行くように制度の設計を行うのが「租税特別措置」である。

 国家による“えこひいき”をどう考えるかはそれぞれだが、税制をうまく活用することで国民経済が持続的に成長できるのなら異論は唱えない。

 さらに言えば、「租税特別措置」は、“法の下の平等”や“公平・中立・簡素”という課税原則に違背するとはいえ、徴収する税をある条件を満たせば減額すると明示していることでまだ救いがあると言える。

 国家による税制的“えこひいき”として問題にするのなら消費税制度をおいてない。

 消費税の「輸出免税」制度は、免税というレベルではなく(制度的にも免税ではなく0%課税)、わざわざおカネを上げるものである。
 そしてそれは、「租税特別措置」とは違い、ある条件を満たせば税金を減額するにとどまらず、理由のないお金を“隠れて”提供する“国家詐欺”制度である。

 昨年4月の消費税増税が日本経済の大きな重石になっているが、消費税増税政策そのものが、財政健全化や社会保障制度維持とは無関係で、グローバル企業の国際競争力強化やTPP・EPA・FTA対策を目的としたものである。

(消費税増税政策は、菅政権の10年に表面化したが、そのときは円高の真っ最中であった。12年秋以降進んだ円安傾向を考えれば、グローバル企業の国際競争力強化のために昨年4月に消費税の税率をアップする必要はなかった)

 名だたるブロガーまでが、食料品などへの軽減税率の適用(主たる目的は新聞や書籍への軽減税率適用)が低所得者の消費税苦緩和につながると錯覚しているが、軽減税率制度は、対象の商品を取り引きする事業者の利益になるだけで、一般消費者の利益には関係ないものである。


※  関連参照投稿

「「軽減税率制度」は、低所得者向け対策ではなく、「輸出戻し税」制度と同じ特定企業に利益を供与する仕組み」
http://www.asyura2.com/14/senkyo161/msg/684.html

「「軽減税率」は消費税納税事業者の負担を軽減する制度:消費者の負担軽減とは無関係」
http://www.asyura2.com/14/senkyo166/msg/200.html

「「きっこのブログ」批判:低所得者対策というウソをまとった「軽減税率」制度は特定企業への究極の“バラマキ”政策」
http://www.asyura2.com/14/hasan85/msg/844.html

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税をこっそりおまけ 租税特別措置の不思議[日経新聞]
2015/2/26 7:00

 例外のない規則はない、といいますが、それは税の世界でも同じです。研究開発に熱心な企業の税負担を軽くするなど、一律にかかるはずの税をおまけするという特例、「租税特別措置」について、青山学院大の三木義一教授に聞きました。


■税の免除、補助金と同じ

 ――税制改正の時期などに耳にする租税特別措置という言葉、これは何を指しているのですか。

 おおざっぱにいうと、政策を実現するために特例的に行う増減税のことで、メーンは減税です。税の原則は公平・中立・簡素ですから、本来は経済力が同じなら課税の基準も同じであるべきです。ただし、産業を育てるなどの政策上の目的のために、特定の対象に絞って基準をゆるめたり、厳しくしたりすることがあります。こうした租税の例外的な措置を租税特別措置、略して租特と呼びます。分かりやすく「政策減税」と表現することもあります。
 税を軽くするのは要するに補助金を出すのと同じことです。補助金ではなく税で優遇する方法を使うのは、一度ルール通り税を取ってから改めて補助金を出すより、初めから取らない方が手間を少なくできるからです。

 ――政策目的ということですが、どんな特例がありますか。

租特は企業向けが中心だ

 規模が大きいものは企業向けが中心です。研究開発費のうち一定割合を法人税額から差し引ける特例や、中小企業に適用する法人税率を大企業よりも低くする特例がよく利用されています。地域振興や環境対策などを促すものもあります。
 恩恵を受けやすいのはいわゆる重厚長大の産業や農業です。政策目的といっても、業界団体による与党への陳情や献金が大きな影響を与えているのは否めないからです。租特の決定権を持っているのはそのほかの税制と同じく自民党の税制調査会で、決定プロセスは国民には分かりにくいものになっています。

 ――法律上はどう対応しているのでしょうか。

 特例のうち、恒久的に認めるべきだとされているものについては、所得税法や法人税法といったそれぞれの税を定める法律そのものを改正します。一方、より政策的な意味合いが強い臨時のものは、「特例だけを集めた法律」である租税特別措置法(租特法)を改正して対応することになっています。この法律の原型は戦前にあった臨時租税措置法で、成り立ちからして臨時的な措置をまとめたものでした。

租特法の第1条は「この法律は、当分の間、所得税、法人税、地方法人税、相続税、贈与税、地価税、登録免許税、消費税、酒税、たばこ税、揮発油税、地方揮発油税、石油石炭税、航空機燃料税、自動車重量税、印紙税その他の内国税を軽減し、若しくは免除し、若しくは還付し(以下略)」となっていて、国内で課される税すべての特例をカバーしています。税法はふつう税を取るためのものですが、租特法は基本的に税を減らすための法律ですから、ちょっと変わっています。


■始めるとなかなかやめられない

 ――わざわざ法律に「当分の間」と書いてあるのですね。

 ただし、実態はそうなっていません。臨時という建前なので改正のハードルは低いのですが、期限を区切って始めたものの延長を繰り返し、数十年単位で続く租特もあります。肉用牛の売却益への減税や船舶の特別償却など、特定の業界や企業に偏っているものについても、一度法律に入ってしまうと既得権益になってしまってなかなかやめられないのです。

 もちろん、租特が政策の実現を後押ししてきた部分もあるでしょう。しかし、その効果をきちんと検証し、続けるかやめるかを判断する仕組みはありません。そもそも、どの企業がどの特例でいくら税を減らしてもらったのか、明らかにされていないのです。海外では、財政透明化の観点から、税優遇の利用実態を予算の一部や付属文書として公表しています。税を減らすのは一種の財政支出ですから、議会の承認を得るのが当然だという考え方です。

 ――日本は対応が遅れているのですか。

 民主党政権時代の2010年に租税特別措置透明化法が成立し、ようやく一歩前進しました。11年度分から、財務省が租特の利用実態を報告書にまとめて国会に提出しています。特例ごとの適用件数と金額を業種別や資本金の規模別に公表し、上位10法人の適用額も記されています。報告書を見ると、上位数社に適用額が集中しているものも多く、なかには沖縄・離島関連など利用実績がまったくないものもあります。適正なチェックなしに導入され、見直されないまま残っている証拠です。

こうした情報が公開されるようになったのは、まったく中身が見えなかったころに比べれば大きな進歩ですが、まだまだ不十分です。対象は租特法の法人税に関わる部分のみで、租特全体の減収規模は分かりませんし、上位10法人の適用額についても肝心の法人名は非公表なのです。

 当初は公表をめざしていたものの、経済界からの反発で実現しませんでした。本来払うべき税を「おまけ」してもらっているわけですから、納税者に対して隠すのは筋が通らないと思うのですが……。企業としては、法律で認められた制度であっても、税をこれだけ払わなかったと知られるのは後ろめたいのかもしれません。


■「自分には関係ない」は間違い

 ――なかなかやめられないというお話でしたが、15年度の税制改正では、法人実効税率を引き下げるのに伴って租特が一部廃止・縮小されましたね。

 租特は公平・中立・簡素の原則から外れ、「課税されない所得」を生みます。税率を下げつつ税収が減るのを抑えるためには課税の範囲を広げる必要があり、租特にも手をつけざるをえなかったというのが実際のところでしょう。それでも、14年度に期限が来る21の租特のうち、廃止されるのは4つだけです。租特の利用件数は報告書を見る限り毎年増えていて、これからも廃止や縮小には企業による抵抗が予想されます。

 ――租特は企業向けが中心ということもあり、自分には関係ないと感じる人も多いのではないかと思います。

 確かに、市民が租特の見直しを訴える動機は弱いかもしれません。企業の納める税が減ることで間接的に自分の納める税が増える可能性はありますが、それぞれ別の法律で決められている以上、「租特のせいで税負担が重くなった」と訴訟を起こすことはできませんから。
 それでも、野放図に税が減らされるのは野放図に税が使われるのと同じことで、民主主義として不健全ですよね。現状では租特に対してあまりにチェックが甘いといえます。各省庁は毎年、それぞれの管轄に関わる租特について政策評価書を作成していますが、租特の有効性を判断する以前にそもそも説明が足りないものが多いのです。評価書を点検する総務省によると、14年度は7割近くが「不十分」という判定でした。
 陳情と献金がつくり上げてきた租特は、税と政治の癒着の象徴ともいえます。市民が租特の実態を知って、それでもこのままでいいと判断するならそれも一つの選択ですが、いまはまだそこまでたどり着いていません。まずは知ること、そして、おかしいと思ったら声を上げることです。税制はふつうの法律と違って毎年改正のチャンスがあります。その声が与党を動かし、不合理な特例の廃止や情報公開につながるかもしれません。

(聞き手は電子報道部 森下寛繁)

三木義一(みき・よしかず) 青山学院大学法学部教授。弁護士として税務訴訟などにも関わる。民主党政権下の政府税制調査会専門家委員会委員。主な著書に「日本の税金(新版)」(岩波新書)、「よくわかる税法入門(第8版)」(有斐閣)など。2015年2月、民間税調の立ち上げに参加、共同座長に。


http://www.nikkei.com/money/features/71.aspx?g=DGXMZO8344834020022015000000

 

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コメント
 
01. 2015年2月27日 07:59:44 : YxpFguEt7k
1兆円近い、原発特別会計も要らないねぇ…
(エネルギー対策とやら)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5%E4%BC%9A%E8%A8%88

廃止して、一般会計に回しましょう。


02. 手紙 2015年2月27日 17:35:26 : ycTIENrc3gkSo : E2ISCJfxQc

国家資本主義による何か…。

【M&A】キャッシュの山動く、日本企業の海外買収最速ペース
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NK9O9D6S972K01.html

一部企業がその租税特別措置(補助金)などを元手?に買収攻勢をかけるというのは、国策だから当然なのかどうなのか、もはやなんでもアリになっているのではないか。

米国でも日本でも食えない人が増えている。

だけどまた、金融工学によるシステム爆弾は炸裂する。


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