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安倍首相は、奇妙なかたちで「戦後レジームからの脱却」をめざし、自ら“しばかれ隊”を買って出ている変態
http://www.asyura2.com/15/senkyo186/msg/533.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 6 月 11 日 18:19:22: Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: 憲法学者は信用できない?「憲法違反」という憲法学者も、「合憲」という憲法学者も、同じ穴のムジナだ。 山崎行太郎 投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 6 月 11 日 15:00:05)


 まず、新安保法制の成立には反対である。

 また、今回の政治的策謀に騙されることにそれほどの危険性はないが、戦前のように、他の目的で策謀が駆使されることもあるから、政治的動きの内実をつかんでおくのは重要だとも思っている。


 ちょっと利口な中学生でも、新安保法制をめぐる国会審議や国民向け説明で見せている安倍政権ほどの下手は打たないだろう。

 新安保法制をめぐって子供でもやらないドジを見せ続けているのが安倍政権である。
違憲であってもメディアを動員しつつ巧妙に騙すことで新安保法制を成立させるのではなく、わざわざ国民各層から非難を浴びるように仕向け、そのような状況で新安保法制を成立させようとしている安倍政権である。

 安倍政権は、米国支配層から長期にわたって強く求められている「集団的自衛権の行使拡大」から逃れられないと考える一方で、今後も米国の意向に沿うかたちで自衛隊を戦地に赴かせることは愚だと考えている。

 だからこそ、歴代の内閣法制局長官(官邸の意向にさからうかたちでTVに出ることはない)や憲法学者を使って新安保法制の違憲性を声高に叫ばせ、法案が、安倍政権後でも実効性に乏しい紙切れに近いものになることを画策している。
 法案は成立させるけど、国民及び国会議員に「新安保法制や集団的自衛権の行使は違憲(危ないこといけないこと)」という意識を浸透させておくという戦法である。


 そのような戦術が成功するかどうかわからないが、日本政治は、異様なかたちではあるがようやく「対米自立」への道を模索し始めたと思う。

 それは、米国支配層が、アジアに対する“直接支配”から手を引き中国と日本という対立状況を利用しながらアジアにおける利益を維持ないし拡大する動き(これこそリバランス)を睨んでのことだろう。

 なぜなら、日中対立(アジアにおける親中諸国と反中諸国の対立の集約構図)は経過的な(一過性の)ものでしかなく、ゆくゆくは彼らの意向をより濃厚に受け容れた中国がアジアでリーダーシップを確立することを米英(世界)支配層が認めていることをわかっているからである。

 現在の国際関係のまま進んでいけば、日本には、良くなるか悪くなるかは別として、対米従属の代わりに対中従属が待っていると予測しているわけだ。

 表面的には従米そのものでまったくそう見えないが、安倍政権の“仮想敵国はアメリカ”だとも言える。現実として日本を抑圧的に支配しているのは、中国ではなくアメリカなのだから当然とも言える。

 たとえ抑圧的支配であっても、かつてのように経済的成長の条件として活用できるのなら、国民にウソの説明をしてでも抑圧的支配に甘んじる価値があると判断できるが、そうではなくなった歴史的現在においては、米国の支配がこれからの日本を不幸にすると考えてもおかしくない。

 このような見立ての当たり外れはともかく、そのような現状認識を持っているから、山崎行太郎氏の見解にはほとんど同意できない。

 山崎氏に唯一同意できるのは、根拠は別だが、「「憲法違反」という憲法学者も、「合憲」という憲法学者も、同じ穴のムジナだ」というものだ。

 詳細は別の投稿で説明するが、「憲法違反」という憲法学者も、「合憲」という安倍首相も、同じ穴のムジナだ」と表現を変えれば、意図はそれとなくわかって貰えるだろう。
 サンフランシスコ講和条約発効以降憲法違反が常態化しているのが日本であり、軍事問題における違憲論争は、タイムリーな個別政治的意味合いしかない。(ある政策や法律を違憲論で叩くという戦術的意味)

 ここまでの違憲性だったら合憲と認めるが、あるレベルを超えた違憲性は違憲とするというような間の抜けた憲法論議や政府見解提示が続いてきたのが日本である。

 山崎行太郎氏は、「憲法学者は信用できない?」という問いを立て、

「憲法学者は憲法そのものに弱い。
憲法が国家の最高法規だということは、その通りだが、憲法がすべてではない。
憲法学者たちは、マルクスの言葉をもじって言えば、憲法は、人間が創ったものであって、憲法が人間を創ったのではない、ということを忘れている。」

と解き、新安保法制違憲論を唱える憲法学者を批判した気になっているが、憲法学者が憲法を不磨の大典と考え改正を否定しているわけではないので、憲法学者の「信用問題」にとっては意味がないものである。

 「憲法改正を主張する憲法学者も信用できない」としてあれこれ書いているが、それは憲法学者としての発言ではなく、憲法学者を生業としているひとの“政治的発言”でしかなく、ある医師の資質がジャイアンツ好きなのかタイガース好きなのかでは判断できないと同じように意味のない話である。


※ 関連参照投稿

「安倍首相が米国的覚悟を持つ必要はないが、覚悟がなくても無理やり米国に引き回されるのが日米安保体制」
http://www.asyura2.com/15/senkyo186/msg/340.html

「60年以上前から行使している集団的自衛権:議論されているテーマは“集団的自衛権”ではなく「他衛権」や「米軍下請けの範囲」」
http://www.asyura2.com/14/senkyo166/msg/740.html
 
「翁長さん、安倍さん、猿芝居をぎりぎりまで続けてください」
http://www.asyura2.com/15/senkyo183/msg/401.html

「「日米同盟『形骸化』は止まらない」って大いに結構なことじゃないの、天木さん。」
http://www.asyura2.com/15/senkyo183/msg/288.html

「脱原発派の安倍首相が脱原発を宣言できないワケ:細川氏への期待は安倍首相の“脱原発依存”意識サポート」
http://www.asyura2.com/14/senkyo161/msg/191.html


 

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コメント
 
1. crites 2015年6月12日 21:56:29 : Lb4g7GWIhFnZM : gh1njdWnHo
>違憲であってもメディアを動員しつつ巧妙に騙すことで新安保法制を成立させるのではなく、わざわざ国民各層から非難を浴びるように仕向け、そのような状況で新安保法制を成立させようとしている安倍政権である。
> そのような戦術が成功するかどうかわからないが、日本政治は、異様なかたちではあるがようやく「対米自立」への道を模索し始めたと思う。

穿ちすぎかもしれないが、おもしろい読みだね。

野党が弱すぎて、かつ第2自民党になってしまい、かつての社会党の役割がいないので、上のような戦略をとらざるを得ないというわけかな。

いずれにしても、日本国民は少しずつ覚醒してゆくよ。


2. 2015年6月13日 00:20:18 : q2r3Pr7jbs
脱原発にしても、この対米従属解消にしても、このような変態戦法をとらざるを得ないのでしょうね。
正面突破を図ろうとすれば、瞬時に叩き潰されますからね。

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