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どうする原発のごみ
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投稿者 あっしら 日時 2016 年 9 月 01 日 02:14:04: Mo7ApAlflbQ6s gqCCwYK1guc
 


どうする原発のごみ

(上) 高レベル廃棄物の地層処分 進む技術評価、実現は遠く

 四国電力伊方原子力発電所3号機(愛媛県)が12日に再稼働し、東京電力福島第1原発事故後の再稼働が徐々に進み始めた。一方、採算性の問題から事故後に廃炉を決めた原発も6基に上る。原発は、稼働しても廃炉にしても放射性廃棄物を生み出す。その処分をどうするか。技術的な議論は深まっているが、国民の合意を得て処分を進める道は見えていない。


日本原子力研究開発機構・瑞浪超深地層研究所では地下500メートルで高レベル放射性廃棄物の最終処分の研究を進めている(岐阜県瑞浪市)

 岐阜県瑞浪市にある日本原子力研究開発機構・瑞浪超深地層研究所。工事用エレベーターで5分間かけて降下し、90段のらせん階段を降りると、そこは地下500メートルの世界だ。最終処分場を想定した研究用の坑道が延び、岩肌から地下水がしみ出る。じとっとした空気が肌にまとわりつく。

 原発で生じる使用済み核燃料を再処理してプルトニウムなどを取り出した後の廃液を「高レベル放射性廃棄物」と呼ぶ。強い放射線を出すため長期にわたり厳重に管理する必要がある。

 政府は高レベル放射性廃棄物をガラスと混ぜて固めた「ガラス固化体」にし、金属容器と粘土で覆って地下300メートルより深い安定した地層に10万年間、埋設する計画だ。

 そのために必要な技術の検証を、瑞浪と北海道幌延町にある幌延深地層研究センターで進めてきた。瑞浪では湧き水を抑えながら坑道を掘削する工法の開発や、地下水に溶け出した物質の移動の解析、坑道を埋め戻した後の岩盤への影響の解明に取り組んでいる。

 最終処分を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)は11月ごろ、研究結果を踏まえた「包括的技術報告書」を公表する。5000ページ超を費やし「適切な立地点を選定すれば安全な地層処分が実現できる」と改めて結論付けることになる。

 高レベル放射性廃棄物を地下深くに埋設するのは世界でも一般的で、フィンランドやスウェーデンでは処分地も決まっている。だが地震国日本では、新たに火山ができてマグマが処分場に入り込む、地下深部の地震で新たな断層が処分場に生じるなど、万に一つのリスクも無視できない。報告書はその可能性も詳しく分析し、住民が被曝(ひばく)する放射線量は十分低く抑えられるとしている。

 ただし候補地が決まっていないことから「平均的な日本の地下の姿を想定した」とNUMOの近藤駿介理事長は話す。政府はNUMOの報告を踏まえて年内に日本地図を塗り分け、処分場の適性を示す「科学的有望地」を公表し、受け入れ先を探す考えだ。

 火山や活断層の周辺を除く多くの地域が「適地の可能性がある」と区分されるとみられる。候補地には交付金などの経済効果も期待される。近藤理事長は名のりを上げる候補地が「10カ所ぐらい出るのではないか」とみるが、思惑通りに行くかどうかは未知数だ。

 かつて高知県東洋町が手を上げたが住民の強い反対で立ち消えた。日本学術会議は、高レベル放射性廃棄物を地上で50年間暫定的に保管して国民の間で広く議論し、最終処分に関する合意形成を進めたうえで候補地を選ぶことを提案する。

 原発は廃棄物の処分が解決しないまま稼働を続けている。高レベル放射性廃棄物は、ガラス固化体に換算して約2万5千本分。再稼働が始まり再び増え始めた。政府やNUMOが国民からの理解を得て処分への手続きを進めることができるか、正念場を迎えている。

[日経新聞8月15日朝刊P.15]

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(中) 低レベル廃棄物の処分場 法律・制度など議論必要

 「我が国で初めての審査。合格に向けて計画的、着実に進めていきたい」。6月上旬、原子力規制委員会の会合で日本原子力発電の山内豊明執行役員(当時)は語気を強めた。同社は東海原子力発電所(茨城県)の廃炉作業で出る「低レベル放射性廃棄物」の一部を処分する施設の操業を目指しており、審査に合格する必要がある。処分が始まれば商業用原発では初めてだ。

東海原発敷地内に「L3」を埋設する計画だ(日本原電提供)


 東海原発は1966年に営業運転を始めた日本初の商業用原発だ。98年に運転を終え2001年から廃炉作業を進める。使用済み核燃料の再処理で出る高レベル放射性廃棄物に対し、廃炉で出るのは「低レベル放射性廃棄物」だ。放射性物質の濃度が高い順からL1、L2、L3の区分がある。

 日本原電が処分を計画するのはL3で、金属片やコンクリートなど約1万6千トンが対象だ。東海原発の敷地内にあるサッカー場ほどの広さの処分場に、深さ4メートルの溝を掘り鉄製の箱などで密閉して埋める。高さ2メートルの盛り土で覆い周辺環境への影響を防ぐ。放射線量の減衰期間などを考慮し、約50年にわたり管理する。

 審査までの道のりは長かった。日本原電は04年に計画を公表し、処分場の地質などを調査してきた。しかし11年の東京電力福島第1原発事故以降、住民らの不安が高まった。東海原発がある東海村や周辺自治体で説明会などを繰り返して昨年にようやく規制委への審査申請にこぎ着けた。

 だが、先行きは楽観できない。汚染度が高いL1やL2は処分計画ができていないからだ。L3用とは別の処分場を確保するという難問が待ち構えている。さらに、国が候補地選定を主導する高レベル廃棄物と異なり、低レベル廃棄物は電力会社が自ら処分場を探さなくてはいけない。

 特に難しいのがL1だ。処分のための規制基準ができておらず、規制委が議論を続けている。火山や活断層の周辺は避け、地下70メートルより深い場所に、10万年にわたって埋設して隔離するよう求める見通しだ。

 処分場選定で国の後押しもなく、電力業界を中心に設立した原子力発電環境整備機構(NUMO)のような事業主体もない。規制委はL1の安全な処分には「国の関与が一定程度必要」との立場だ。長期間に及ぶ埋設事業を担うには資金を十分確保し、技術も維持する必要があるからだ。

 法律で処分場への侵入を防ぐなどの制度作りも不可欠だ。経済産業省などと調整を進める規制委の幹部は「NUMOのような安定した組織が処分を担うのが望ましい」と話す。「汚染が強いL1、L2は電力会社が個別で処分するのは難しい。各社の廃棄物を集約して埋設するのが現実的だ」。放射性廃棄物の処分を研究する原子力バックエンド推進センター(東京・港)の渋谷進専務理事はこう述べるが、具体策はまだない。

 廃棄物処分場がないまま原発の再稼働を進めることへの批判は強い。老朽原発の廃炉が相次ぐが、東海原発以外はL3さえ行き先が決まっていない。20〜30年かかる原発解体を進めるうえで「低レベル廃棄物も国と電力会社が本気で議論すべき時が来ている」と日本原子力産業協会の服部拓也特任フェローは指摘する。

[日経新聞8月22日朝刊P.15]


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(下) 廃炉で出る放射性廃棄物 除染技術磨き減量化を

 太平洋を望む中部電力の浜岡原子力発電所(静岡県)。広大な敷地の片隅に、真夏の日差しを受け銀色に光る金属板が積み上がる。数十センチから1メートル程度に切り刻んであるが、もとは原子炉の蒸気で発電する重さ530トンもの巨大なタービンの翼の一部だった。


中部電力は除染技術で放射性廃棄物を減らす

 金属板に放射線測定器を近づけると、値は「0.02マイクロシーベルト」を指した。放射性物質を徹底して取り除く除染技術によって、当初は埋設処分の対象となる「低レベル放射性廃棄物」だったが、人体に影響ない水準まで下がったとして、産業廃棄物と同様に扱えるようになった。

 大型の沸騰水型原子炉の廃炉で、約54万トンの廃棄物が出ると試算される。98%は放射性廃棄物として扱う必要がない。課題は2%を占める低レベル放射性廃棄物の汚染度を大幅に下げ、量を減らすことだ。

 中部電は2009年から浜岡1、2号機の廃炉作業で技術を蓄積してきた。使用済みのタービンに金属の粒を高速で吹きつけ、放射性物質をはぎ取る。放射性物質にさらされた金属の粒が新たな廃棄物になる課題を解決しようと、新技術の開発にも乗り出した。

 新技術は構造物にレーザーを照射し、局所的にセ氏1400度程度の高温を作り金属やコンクリートに付いた放射性物質をはがす。レーザーには吸引装置も取り付け、はがれた放射性物質は周囲に飛び散らない。稲垣博光研究副主査は「ロボットで遠隔作業もでき、除染しづらい場所の作業も効率よく進む」と話す。

 原子炉周辺近くの解体で出る一部の低レベル放射性廃棄物1万トン超の7割を再利用できる金属に変える計画だ。廃炉作業を手際よくできるとの期待もある。

 日本では原発を解体し終えた経験はない。20年前に日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)の小型実験炉を処分しただけだ。廃炉技術を担当する信田重夫廃止措置課長は「原発は実験炉よりも解体期間が長い。安全な廃炉のためには、効果的な除染技術が欠かせない」と指摘する。除染には配管を薬品で洗い流すなどの方法もある。

 米国などでは廃炉後も放射線量が低くなるまで放っておく場合も多い。日本では早めに更地にしたい事情から、除染技術の必要性が高いという。

 除染した金属やコンクリートの再利用も課題だ。国はリサイクルを促す制度を導入したが、原発内のベンチなど一握りにとどまる。

 原子炉の解体では、国内で最も進む日本原子力発電の東海原子力発電所(茨城県)が遠隔操作技術の研究に力を入れる。

 01年から始めた廃炉作業では、原子炉に近い高さ25メートル、直径6メートルの熱交換器の撤去がヤマ場を迎える。一部に遠隔操作を使い、画像を見ながら専用ロボットを操る。19年を予定する原子炉などの解体にも応用する予定だ。

 国内の原発は東京電力福島第1原発事故後に6基が廃炉を決め、残るは42基。今後、稼働から40年を過ぎたことを理由に運転延長せずに廃炉となる原発が増える見通しだ。原発を最後まで解体したのは米国とドイツの例があるだけで、今は技術を磨く段階。関西電力や九州電力などが技術提携する動きも出ている。

 国内の原発は導入から半世紀たったが、ごみ問題は先送りされてきた。福島原発事故で、原発に対する国民の目は厳しくなった。再稼働や廃炉が相次ぐ中で、ごみ問題は避けては通れない。正面から議論する時期に来ている。

 浅沼直樹、安倍大資、松添亮甫が担当しました。

[日経新聞8月29日朝刊P.15]


 

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コメント
 
1. 茶色のうさぎ[-2813] koOQRoLMgqSCs4Ks 2016年9月01日 05:30:32 : O1YGT3L0yc : DJgy4Ct9zh4[28]

 10万年の最終処分なんて、まだまだ、先の話! 世界中の問題と思います。

まぁ、とりあえず一時的には、ゴミは六ヶ所村で集中管理が安全と思います。

10万年のオンカロの最終処分にしても、いつでも取り出し、可能とすべきと思います。

放射性の新技術で、無害化できるかも?でしょ! 10万年は管理する覚悟が必要と思います。

まぁ、投稿内容は、無駄な論議で、役人や外郭団体を増やす計画ですね。ぷ♪ 天下り先だー♪ うさぎ♂



[12初期非表示理由]:管理人:言葉使いがへんなので全部処理

2. 2016年9月01日 06:11:53 : dhARarEm26 : Ld06TSMMqSQ[2]


    近所のゴミ屋敷 なかなかできない行政執行

    悪質産廃業者  なかなかできない法的処置

    ゴミをそこら辺に 捨てても埋めても 罰せられる

    国家レベルの ゴミ屋敷 産廃業者 世界から行政執行はいつの日か

    北朝鮮と同じ 物言えない日は いつになるのか



3. 不眠症[350] lXOWsI_H 2016年9月01日 07:17:29 : mBqEoVAF7k : YuLD0e5f9D4[351]

 どうする 原発のごみ 


⇒東日本 4千万人を このまま 被曝死させれば

 賠償金払わんで 広大な 最終処分場が 手に入る…

 アメリカ奥の院が 考えそうな 冷徹な 大量虐殺シナリオが…

 水面下で… 石井四郎731防疫部隊まがいやで…



4. 2016年9月01日 18:30:57 : uUKiw7Y1hA : Vk8orN26mVI[4]
大人の責任論を語る小出先生の松本に捨てましょう



[32初期非表示理由]:担当:小出スレはこちらhttp://www.asyura2.com/15/genpatu42/msg/890.html


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