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福島第一汚染水(2月4週)―4連続で排水路からはWHOガイドラインを超える汚染排水―(めげ猫「タマ」の日記)
http://www.asyura2.com/16/genpatu47/msg/603.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 3 月 03 日 14:17:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

福島第一汚染水(2月4週)―4連続で排水路からはWHOガイドラインを超える汚染排水―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2102.html
2017/02/27(月) 20:13:26 めげ猫「タマ」の日記


 福島第一原発汚染水の2月4週(2月19日から25日)の状況を纏めてました。先週(1)に続き各所で放射性物質が見つかっています、
 @外洋から見つかり続ける全ベータ
 A4連続で排水路からはWHOガイドラインを超える汚染排水
 B港湾内各所で見つかるストンチウム90
 C地下水バイパス山側井戸のトリチウムの上昇
 D海岸付近で見つかる高濃度汚染地下水
 E今週もサブドレン排水のトリチウムの上昇

1.外洋から見つかり続ける全ベータ
 以下に福島第一の外洋の汚染状況を纏めます。


 ※1(4)(5)(6)にて作成
 ※2 数値は1リットル当たりまたは1キログラム当たりのベクレル数
 ※3 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(7)
 ※4 集計期間内の最大値
 図―1 福島第一原発の放射性物質濃度

 図に示す様にT−2地点で1リットル当たり16ベクレルの全ベータが見つかっています。海水には天然由来の放射性物質のカリウム40が含まれています(8)。全ベータが見つかったとしても天然のカリウム40のみの可能性も否定できません。一方でストロンチウム90は天然に存在しません(9)。T−2地点のストロンチウム90の検査結果が無いので別の海洋の地点である「1〜4号機取水口内北側」の全ベータとストロンチウム90の相関を示します。


 ※1(4)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 ※3 全ベータが検出限界未満(ND)ないし、100(Bq/l)以上の物は除外
 ※4 ストロンチウムが検出限界未満(ND)の物は検出限界値が最大でも0.25(Bq/l)グラフのレンジに比べ引くのでグラフ上では「0」として扱う
 図―2 全ベータとストロンチウム90の相関(1〜4号機取水口内北側)

 図に示すように全ベータとストロンチウム90の値は直線上に並んでおり、概ね全ベータが1リットル当たり13ベクレル(7.6016÷0.6012)超える当たりからストロンチウム90が見つかるようになっています。今週に見つかった1リットル当たり16ベクレルの全ベータはT-2地点の海水がストロンチウム90で汚染させていることを示唆します。

2.4連続で排水路からはWHOガイドラインを超える汚染排水
 福島第一原発構内には幾つもの排水路が走っています(10)。以下に排水路の汚染状況を示します。


※1(9)を集計
 ※2 値は1リットル当たりで集計期間の最高値
 ※3 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※4 セシウム134はCs−134と137はCs−137と略す。
 ※5 赤丸(●)はサンプリング地点
 図−3 福島第一原発排水路の放射性物質濃度

 WHOのガイドラインはセシウム134、137、ストロンチウム90共に1リットル当たり10ベクレルです(3)。全ベータの半分がストロンチウム90なので(8)、全ベータは1リットル当たり20ベクレルです。図に示す通り、A排水路のセシウム137と全ベータとK排水路のセシウム137がWHOのガイドラインを超えています。以下にA排水路の放射性物質濃度の推移をしめします。


 ※1(9)を集計
 ※2 セシウム134はCs−134と137はCs−137と略す。
 ※3 NDは検出限界未満(見つからい事)を示す。
 図―4 A排水路の放射性物質濃度

 図に示すとおり今年に入りセシウム137がじわじわと上昇しWHOのガイドラインを2月の全ての4週で連続で超えています。全ベータもこえました。事故から6年近くが経ちますが、排水路から福島の海へ汚染排水が流れています。

3.港湾内各所で見つかるストンチウム90
 以下に今週の港湾内の汚染状況を纏めます。


  ※1 (4)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
  ※4 ストロンチウム90はSR90と略し、採取日は1月16日
 図―5 福島第一港湾内の放射性物質濃度

 図に示す通り多くの地点でストロンチウム90が見つかっています。以下に港湾口の全ベータ濃度を示します。


 ※1(4)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからい事)を示す。
 図―6 港湾口ストロンチウム90濃度

 図に示す通り今週は突然に上昇しています。この先が心配です。港湾口は外洋と港湾の境界です。全ベータ濃度20ベクレルは、図―2より換算するとストロンチウム90では4.4ベクレル(20×0.6012−7.6016)になります。ここからストロンチウム90が外洋に漏れ出して、福島の海を汚しそうです。

4.地下水バイパス山側井戸のトリチウムの上昇
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(11)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(12)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(13)。以下に放射性物質濃度を示します。


 ※1 (12)(13)にて作成。
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―7 地下水バイパスと山側(上流)井戸の放射性物質濃度

地下水バイパスやサブドレンの排水基準は1リットル当たりで
  全ベータ  5ベクレル
  トリチウム 1500ベクレル
ですので(3)、排水基準を超えた放射性物質が見つかっています。
 この中でE−3が気になります。以下に推移を示します。


 ※1(12)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからい事)を示す。
 図―8 E−3井戸の放射性物質濃度

 図に示す様に、このところ上昇傾向です。この先が心配です。

5.海岸付近で見つかる高濃度汚染地下水
  以下に海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況を示します。


  ※1 (4)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
 図―9 海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況
 
1リットル当たりでセシウム137の法定限度は90ベクレル、ストロンチウム90は30ベクレルですので(3)、全ベータの半分をストロンチウム90として(7)、全ベータ換算で60ベクレルです。図に示す様に法定限度を大きく超えた汚染地下水が見つかっています。この中で気になったのがNo2−5の全ベータです。以下に推移を示します。


 ※1(4)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
 図―10 No2−5井戸の全ベータ濃度

どんどん上昇しています。この先が心配です。

6.今週もサブドレン排水のトリチウムの上昇
 サブドレンは、原子炉やタービン建屋の直ぐ傍の井戸から汚染地下水を汲み上げ、直接にタービン建屋周囲の水位を下げ汚染水の増加量を抑えるものです(14)。サブドレンの運用は2015年9月3日から始り(15)、13日より排水を開始しました(16)。以下にサブドレン排水のトリチウム濃度を示します。


 ※(16)を集計
 図―10 サブドレン排水のトリチウム濃度
 
図に示す通り上昇が止まりません。福島の海をトリチウムで汚すことは間違いありません。
 サブドレン排水には海岸から汲み上げた汚染地下水も混じっています(15)。東京電力は1部はサブドレン排水に混ぜすタービン建屋に送っているとしてます(17)。海岸から汲み上げた汚染地下水はA,B,Cの3つの中継タンクに集められます。以下に位置を示します。


※(18)にて作成
 図−12 地下水ドレンの井戸と一時保管用のタンク

全てを送っているわけではありませが、中継タンクBの汚染地下水はタービン建屋に送られていなので(17)、殆どがサブドレン排水に混ぜられ福島の海に流されます。以下に中継タンクBの放射性物質濃度を示します。


 ※(18)(19)にて作成
 図―13 地下水ドレン中継タンクBの放射性物質濃度

 図に示す通り中継タンクBで上昇傾向を示しています。トリチウムについて見れば図―11に示すサブドレンと傾向が一致しています。これからも海岸からは排水基準を超えたトリチウムに汚染された地下水が汲み上げら、サブドレン排水に混ぜて流されることによって福島の海を汚し続けます。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島第一原発から北に数キロメート程の福島県浪江町の請戸漁港に2月25日に漁船26隻が帰還したそうです(20)。


 ※(21)を引用
 図―14 福島県浪江町の請戸漁港への漁船帰還を報じる福島県の地方紙・福島民報

 このうち16隻は来月中旬からコウナゴ(イカナゴの東日本での呼び名(22))の漁が再開されるそいうです(20)。以下に福島第一原発から地図で見ると南10km程の福島第二沖でのお魚のカルシウムとストロンチウム90濃度の相関を示します。


 ※(23)を転載
 図−15 福島原発沖20km圏内の魚のストロンチウム90検査結果
心配です。東京電力の発表を見ると(4)、ストロンチウム90の検査はサンプリングがら発表まで1ヶ月程度かかっています。それなりに時間がかかる検査のようです。それでも6年近く休漁したのですから、漁再開の前に1回位は検査しててもいいと思いますが、(=^・^=)は検査結果を知りません。検査して低い値が出れば消費者の信頼につながるはずですが。それとも不味い検査結果がでそうな物は検査しない?読者の想像にお任せしたいと思います。福島第一の汚染水漏れはストロンチウム90を中心に続いています。福島の皆様は不安だと思います。
 福島県の地方紙・福島民友は「福島県は安全、安心なんだ」とするインタビュー記事を配信していました(25)。


※(26)を2月26日に閲覧
 図―16 「福島県は安全」とするインタビュー記事を掲載した・福島民友

 福島の皆様はどう思っているか興味があります。福島県郡山市高校生がいわき産トマトを使ったスープ等で福島の食の安全と復興をPRしたそです(27)。福島県いわき市は通年でトマトが採れるようです。同市のトマトは美味しいようです(28)。でも福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。


  ※(29)を引用
 図―17 福島産トマトが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(2月3週)―外洋から3週連続でトリチウム―
(2)報道配布資料|東京電力
週)―外洋2地点からトリチウム―
(3)サンプリングによる監視|東京電力
(4)(2)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(5)(3)中の「1.海水(港湾外近傍)」を2月12日に閲覧
(6)(3)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング」⇒「南放水口・排水路」
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)カリウム40 - Wikipedia
(9)ストロンチウム90 - Wikipedia
(10)(2)中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(11)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(12)(3)中の「H4エリア周辺観測孔」
(13)(2)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果
(14)(コメント)福島第一原子力発電所におけるサブドレン他水処理施設の運用開始について|東京電力
(15)集水タンク・一時貯水タンクの運用状況|東京電力
(16)(2)中の「サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果」
(17)(2)中の「建屋への地下水ドレン移送量・地下水流入量等の推移 」
(18)(2)中の「中継タンクの分析結果」
(19)X.地下水|東京電力中の「地下水ドレンポンド・中継タンク水質分析中の計画番号0000566および0000965」
(20)請戸漁港に漁船帰還 まちづくりへ新たな一歩 浪江 | 県内ニュース | 福島民報
(21)福島民報を2月25日に閲覧。
(22)イカナゴ - Wikipedia
(23)めげ猫「タマ」の日記 ストロンチウムほぼ影響なし 福島沿岸魚類(福島民報)、実は一桁以上上昇
(24)五訂増補日本食品標準成分表 [第2章]中の「10 魚介類(PDF:283KB) ⇒10033」
(25)【農の挑戦】JA福島五連会長・大橋信夫さん 「本県は安全」発信強化:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(26)福島の食、安全PR 郡商高生都内で開発商品販売 | 県内ニュース | 福島民報
(27)福島民友新聞社 みんゆうNet −福島県のニュース・スポーツ−
(28)ワンダーファーム - 農と食の体験ファーム - 福島県いわき市
(29)ヨークベニマル/お店ガイド



 

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コメント
 
1. 2017年3月04日 12:17:28 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-5813]
2017年3月4日(土)
事故6年 進まぬ廃炉
福島第1原発を空撮

 東京電力福島第1原発事故から6年になるのを前に、本紙は3日、チャーター機から廃炉作業が続く現場を望みました。(唐沢俊治)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-03-04/2017030401_03_1.jpg
(写真)廃炉作業がすすまない福島第1原発(右から)1号機、2号機、3号機、4号機。汚染水タンクが増えるばかりだ(本紙チャーター機から、三浦誠撮影)

 北上するチャーター機からは、数十キロ手前でも、構内にそびえる高さ120メートルの排気筒や建屋、タンク群が見えます。数キロまで近づくと、1、2号機排気筒の支柱に、さびが広がっているのが確認できました。

 爆発によってゆがんだ鉄骨があらわになっている1号機。3号機の建屋上部では、工事が続いています。

 事故前の外観をとどめる2号機では1〜2月、溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しに向けた調査が行われました。原子炉圧力容器直下の作業用足場に堆積物が見つかりました。原子炉格納容器内部では、2分とたたず致死量に至るほどの高い放射線量が計測されました。しかし、外からはうかがい知ることはできません。

 構内にひしめく汚染水タンク群は、「状況はコントロールされている」という安倍首相の言葉とは程遠い原発事故の現実を示しています。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-03-04/2017030401_03_1.html


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