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原発訴訟の機能不全
http://www.asyura2.com/16/genpatu47/msg/768.html
投稿者 taked4700 日時 2017 年 4 月 11 日 20:13:32: 9XFNe/BiX575U dGFrZWQ0NzAw
 

https://blogs.yahoo.co.jp/taked4700/14975834.html
原発訴訟の機能不全

 「原発裁判オセロ、電力会社が巻き返し 高裁判断が異例の『判例化』」( http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/040600440/?P=1&prvArw )という記事を読みました。仮処分を求めた裁判に於いて、それを認めないという決定が裁判所から出されていたことは報道などで知っていたのですが、ここまでの事態になっていたとは気が付いていませんでした。

 伊方原発再稼働の差し止めを求める仮処分申立について、この3月30日に広島地裁が却下しました。その仮処分命令申立 決定文・要旨が次のURLに載っています。
http://saiban.hiroshima-net.org/karishobun/decision.html

 決定文はA4で384ページにもなるということで、まだ読んでいません。要旨を読んでこの記事を書いています。基本的に、この要旨で述べられていることは、最初に挙げた記事で

>福岡高等裁判所宮崎支部の再稼働容認決定を「司法審査の在り方について一定の判断を示した、確定した抗告審決定であって、(中略)ほかに同種の事案に係る別の裁判所による確定した抗告審決定は見当たらない」と評価した。そして「本件における司法審査の在り方については、福岡高等裁判所宮崎支部の決定を参照とする」。

と書かれている通り、川内原発再稼動の差し止めにおいて仮処分を認めない決定を出した福岡高等裁判所宮崎支部の判断を高裁段階の判例として扱い、全国の同様な仮処分を求める訴えで同様な判断をするべきだと述べたものです。上のURLに載っている判決要旨はコピーをすると、文字化けしてしまうので、該当部分を手打ちでこちらに引用します。

(*以下引用開始:)
このような司法審査の枠組みは、福岡高裁宮崎支部の平成28年4月6日付け抗告審決定が示したものであり、同決定は既に確定している。現在全国で原子力規制委員会によって新規制基準に適合する旨判断された原発の運転差止めを求める仮処分の申立てが複数審理中であるが、ある特定の原発の運転差し止め仮処分を求める複数の申立てが別々の地裁で審理されている状況も見られる。そのような中で、審理対象とされる原発によって、又は、同一の原発について審理する裁判所によって、司法審査の枠組みが区々となることは、事案の性質上、望ましいとはいえない。福岡高裁宮崎支部の決定は、新規制基準に適合する旨判断された原発の運転差し止めを求める仮処分申し立て事案における司法審査の在り方について判断を示した、今のところ、唯一の確定した抗告審決定である(最高裁の判例は見当たらない。)。そうであれば、本件における司法審査の枠組みについては、上記決定を参照することが相当である。
(*以上引用終わり)
 (「区々となる」は「まちまちとなる」と読むそうです。基本的に現代の文章では使わない表記です。最高裁は、判決文の書き方について、標準の用語法を決めていないのでしょうか。)
 広島地裁の決定文は、明確に、仮処分申請については、どのこの裁判であっても福岡高裁宮崎支部の決定に従えと呼びかけています。しかし、この文章、根本的に裁判の意味を取り違えています。又は、故意に曲解しています。以下、そう判断する根拠です。

1.判例が決まっても、裁判が行われ、様々な主張がされます。なぜなら、判例自体はごくごく基本的な方針を定めただけであり、事案ごとの様々な事情を考慮する必要があるからです。このことは分かっていて、その上で広島地裁は述べているのだとは思いますが、それにしても「審理対象とされる原発によって、又は、同一の原発について審理する裁判所によって、司法審査の枠組みが区々となることは、事案の性質上、望ましいとはいえない」とまで書いてしまうと、基本的に全国どこの原発でも仮処分申立てを認めてはいけないと呼びかけているとしか取れません。少なくとも、「同一の原発について審理する裁判所によって、司法審査の枠組みが区々となることは、事案の性質上、望ましいとはいえない」で止めておくべきでした。明確に、「審理対象とされる原発によって」の部分は不適当です。不適当であるとする理由は非常に単純で常識的なことです。つまり、原発の安全性とされる規制は科学性を保障する最も基本的な原理である実験での検証を経ているものではないからです。世界中で、直下型で震源深さが数十キロ程度のM6よりも大きな地震に直撃された原発の例はありません。現在までに世界中で400基あまりの原子炉が造られてきていますが、最も近隣でM6以上の地震が起こった例は2007年の中越沖地震( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E6%BD%9F%E7%9C%8C%E4%B8%AD%E8%B6%8A%E6%B2%96%E5%9C%B0%E9%9C%87 )による柏崎刈羽原発( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%8F%E5%B4%8E%E5%88%88%E7%BE%BD%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80 )の被害があるだけなのです。しかも、柏崎刈羽原発は、2007年の中越沖地震以降、2011年の311大地震が起こる直前の段階でも、7基あった原子炉の中で、2号機・3号機・4号機の3機は再稼働は出来ていませんでした。世界中で原発規制が実験ではなく想定によってされていることを最も典型的に物語る事件が、柏崎刈羽原発「3号機の変圧器火災は16日午前10時13分に起きた地震の直後に発生。当直の社員が発見後すぐに119番通報したが、電話がつながらなかった。発電所事務本館1階にある緊急時対策室には、消防へのホットラインがあったが、地震で事務本館の部屋の扉がゆがみ、中に入ることができなかった。119番通報がつながったのは火災発生から12分後だった。」( http://www.asahi.com/special/070716/TKY200707200577.html )というものです。原発敷地内にある緊急時対策室の耐震性が不足していて、中越沖地震の揺れでドアが歪み入室できなかったのです。このことを契機として、福島第一原発事故で有名になった免震重要棟が造られることになりました。実際に地震が直撃しないと現実にどんな被害が発生するか分からないというのが現在の原子炉規制の実態であるのです。なお、柏崎刈羽原発は中越沖地震の震源から10キロ以上20キロ近く離れて立地していました。中越地震はM7未満の地震であり、昨年起こった熊本地震よりも小さな地震でした。

2.地震は、地域ごとにその起こり方が異なります。当然、建物によっても影響の受け方は異なります。伊方原発は中央構造線のすぐ側にあり、2015年11月の薩摩半島西方沖地震M7、2016年4月の熊本地震M7とM7地震が中央構造線沿いに東に向かって起こって来ているのですから、中央構造線のすぐ側に立地する伊方原発は、その近隣でM7が起こった場合の耐震シュミレーションをする必要がありますが、そもそも、原発はシュミレーションをしようにも、今までどのような被害がM7地震直撃で発生するのかが分かっていないのです。中央構造線と言う長さ数千キロの超巨大活断層がどう動くのか、原発と言う、世界中で400基程度しかない施設がどんな影響を受けるのか、地殻の構造と言う面から見ても、原発と言う複雑で大きな施設の揺れに対する応答の仕方という面でも、ほとんど解明されていません。中越地震と柏崎刈羽原発と言う例があるものの、伊方原発と他の原発とでは原子炉の形式も違いますし、地盤の構造も異なるので、昨年に熊本地震が起こった現在、伊方原発の耐震性は特に厳しく評価される必要があるのです。

 以上二つの理由で、別の原発に於いてさえ、「司法審査の枠組み」を同一にしなければいけないという広島地裁の決定は不合理なものであると言えます。

 更に、以下の理由で、日本の原発訴訟は明らかに実態に合っていません。

3.日本の建築物を含めて、世界中の建築物で縦揺れ、または地震衝撃波と言われる現象に対しての耐震性が規制されていません。世界で見ても、大きな地震が発生する地域は限られています。http://www.gensai.com/jousiki/daikibo_shinario_earth.html にある世界地図を見れば一目瞭然ですが、原子炉が多く立地する北アメリカ大陸やヨーロッパの大部分では地震はほとんど起こらないのです。この地図で大きな地震が数多く起こると示されている地域で原発があるのは、台湾と日本だけです。北アメリカやヨーロッパでは大きな地震そのものの発生が非常にまれですから、縦揺れや地震衝撃波についての規制がなくともほとんど支障はないのですが、台湾や日本の場合、原発の直下とか近隣でM6よりも大きな地震が起こってしまう可能性が強く、その場合の安全性は全く保障されていないのです。繰り返しますが、原発に対する新規制基準どころか、一般の建物に対する耐震規制でさえ、縦揺れや地震衝撃波についての規制はされていません。

4.静岡県に立地する浜岡原発は、東海地震の震源域のほぼ中央に立地しています。「通産省の電源開発調整審議会(電調審)は1970年3月25日に1号機の建設計画を認可」( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%9C%E5%B2%A1%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80#.E7.82.89.E5.9E.8B.E9.81.B8.E5.AE.9A )したのですが、「1970年茂木氏によって東海地方に巨大地震が起こる可能性が指摘されました。」( http://asuka3621.web.fc2.com/toukaijishintonoubijishin2.pdf )とあるとおり、茂木清夫という地震予知連絡会会長も務めた東京大学の教授によって、1号機原子炉設置許可とほぼ同じ時期に東海地震発生の危険性が指摘されていたのです。しかし、電力会社や当時の通産省が茂木教授に問い合わせをしたことはなく、完全に東海地震の危険性については無視された状態で1号機の建設が決まりました。その後の、1973年にオイルショックが発生し、電源三法が1974年に制定されたのです。この結果、自治体が補助金漬けにされ、同一の敷地に複数の原子炉がどんどんと建設される結果となったのです。現在、浜岡原発には5号機までの原子炉が建設されています。東海地震が発生すれば、ほぼ原子炉直下の地震となり、縦揺れや地震衝撃波の影響が大きく出るでしょう。間違いなく大破するはずであり、首都圏は大きな影響を避けることができません。このことが物語るのは日本の原子炉規制は都合の悪いものを単に無視しているだけであり、安全規制は、自分たちで出来ることをやっているだけであるということです。それなりに、安全対策はされているのでしょうが、その実態は過去に表面化した被害に対応しているだけで、今後起こるであろう被害に対応しているわけではないのです。このこと、つまり、今後発生するであろう地震像を示して、それへの対応を迫ることを現状の原発訴訟は行っていないはずです。

5.M6以上の地震が陸域で発生することはまれです。地震多発地域である日本においても、M6以上の地震が陸域の震源深さが40キロ程度よりも浅い深さで発生することは1年に一回あるかないかと言った期間が、戦後ずっと続いてきました。しかし、311大地震で環境が大きく変わったのです。311大地震は三陸沖の日本海溝から沈み込んだ海山が破壊されて、太平洋プレートが陸域の下へ大きく沈み込み始めた地震です。311大地震まで、日本海溝からの太平洋プレートの東日本の陸域の地下への沈み込みは600年以上停止していた可能性が強く、そのことは、富士山の貞観噴火864年以来、マグマ噴火が無かったことや、同様にその間、東日本の太平洋側で津波地震が多く発生し、津波と同時に陸域の揺れが大きくなる地震の発生が無かったことをよく説明します。マグマの生成は海のプレートが100キロ以上の深さに沈み込んで行われ、マグマ噴火が無かったことは100キロ以上までの沈み込みが無かったことを意味しますし、陸の揺れがほとんどない津波地震も、東北地方の沿岸部からハワイまでの海底が破壊されて海底が跳ね返るだけで、陸域の地下へ太平洋プレートが沈み込んでいなかったことを示唆しているからです。逆から言うと、311大地震以降は、太平洋プレートが大きく陸域の地下へ沈み込み、その結果、陸のプレートへ直接影響を与える地震が多発する期間に今入りつつあるのです。実際、昨年は4月に熊本地震M7、10月に鳥取県中部地震M6が発生しています。一年で陸域のかなり浅いところでM6以上の地震が2件も発生したことは原発の建設が本格化した1970年代以降、無かったことです。地震をめぐる環境が大きく変わりつつあるのですから、そもそも、現在の原子炉規制の在り方そのものが根本的に変わる必要があるのですが、相変わらず、現在も、過去に起こった被害を見ての規制しかされていないのです。その証拠が縦揺れ、地震衝撃波への対応がされていないことです。なお、新規制基準には「基準地震動による地震力は、基準地震動を用いて水平2方向及び鉛直方向について適切に組み合わせたものとして算定することなどが求められる」と記されていますが、鉛直方向についての耐震規制は無意味なのです。なぜなら、普通の建物で鉛直方向の地震動による被害がそもそも認定されてきていないからです。日本の地盤は一般的に柔らかく、そのため、地震縦波はすぐに減衰してしまいます。縦揺れは地震横波でも起こるのですが、震源域のすぐそばでないと大きな縦揺れはなく、そのため、原発が建設されるようになった1960年代以降で縦揺れ、縦波による被害が発生したのは1995年の阪神大震災と2008年の宮城・岩手内陸地震、昨年の熊本地震のみです。そして、そのすべてで、縦揺れ、縦波被害は無視されているのです。結果的に、「基準地震動による地震力は、基準地震動を用いて水平2方向及び鉛直方向について適切に組み合わせたものとして算定することなどが求められる」とされている鉛直方向の揺れについては、ほとんど効果のないものになってしまっているのです。現状の原発訴訟のほとんどは、この縦揺れ、地震衝撃波について取り上げていません。川内原発の裁判である程度関連した文書の提出が原告側からされましたが、形だけであったとしか思えません。なぜなら、準備書面での言及がほとんどなかったからです。

6.陸域でM6以上の比較的浅い地震が発生していることは、もう一つ大きな危険性があることを意味しています。それは、震度7の揺れが連続する可能性があることです。熊本地震でそれが起こりました。比較的短い間に大きな揺れが連続して起こることを新規制基準は想定していません。「実用発電用原子炉に係る新規制基準の考え方について」( https://www.nsr.go.jp/data/000155788.pdf )を参照してください。原発訴訟では、基準地震動であるとか、剥ぎ取り波であるとか、いろいろな専門用語が使われて議論が行われているのですが、全て、原発建設側の土俵に乗ってしまっているのです。既に対策がされたことについて、その確認をしているのが現状の原発訴訟であり、震度7の揺れが連続して直撃するというようなごく素朴に分かる地震の危険性について、依然として無視されているのが原発訴訟の実態です。

 繰り返しになりますが、大地震の影響がどんなものになるかの解明はまだまだされていないのです。その理由は、M7を超える大地震の発生頻度が地球的に見ても年に10回程度であり、まして、そういった地震が原発の様な複雑で大きな施設を直撃した事例が地球的に見ても、今まで一回もないからです。実験をやって初めて一定の理論が正しいかどうかの検証が出来ますが、地震に対する原発の耐震性の実験は原理的にできません。規制基準の科学性はその意味で根本的な問題があるのです。そして、大地震が起こる地域は地球上で限られていて、そういった地域に原発が立地しているのは台湾と日本だけなのです。台湾は国内の全部の原発の廃炉を2025年までに行うことを今年1月に決めました。

2017年04月11日20時10分 武田信弘  

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コメント
 
1. 茶色のうさぎ[-3505] koOQRoLMgqSCs4Ks 2017年4月12日 01:31:13 : 1ezGPa2zuw : HV4r3H3mRKw[1]

 taked4700 先生へ

 理系、文系、、、検討、、、、

 結果は、、樋口裁判長で、わかるね!?無理?無駄?利用?

 人間?? 長文省略 うさぎ♂ でも、まぁ、、一応、、コメント♪ 正義と勇気 命?金?

 ねむー why 怒れーーーーーー ばか 構図



[32初期非表示理由]:担当:反原発を装い、原発を推進して日本を今日の大破局に追いやった自民党=利権官僚政府と原子力ムラには批判も非難もせず、口を開けば「小出がー」、「松本ガー」とやって小出さんを誹謗中傷するコメント多数のため一括処理http://www.asyura2.com/16/genpatu46/msg/413.html#c82

2. 2017年4月12日 16:27:54 : 4Q5Da7nCt6 : 6wAK3FhY948[2]
どうなの。

原発を再稼働したいといいたいの。紙数が多ければいいというものではない。判決が出れば主文以外は1年未満で残りは廃棄する国だ。


3. 2017年4月12日 17:45:04 : FEn1sG2mKM : ZXmywSnQu2A[2]
 
アヘアヘアヘ・・・

忖度をし間違えたら首がヘロヘロヘロのご時世だもんな
それにしてもさ、1匹の半人がさ、1億1千九百九十九のヒツジの首を捻って再稼働承認だもんな

って何なの? 一体半人何なの馬鹿半人!

そんなことより、高浜はもう止めたか?、大飯はどうだ?、美浜は?、敦賀は?
柏崎刈羽の7基はちゃんと止めたのか?

ったくどこの馬鹿だよ、北朝鮮の真向かいにバカスカ原発建てやがったのは!
 



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