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8割が偽物? 中国・アリババと4万人の盗賊(Forbes JAPAN)
http://www.asyura2.com/16/hasan105/msg/177.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 2 月 02 日 07:32:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

           アリババ・グループ会長 ジャック・マー


8割が偽物? 中国・アリババと4万人の盗賊
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160202-00011037-forbes-bus_all
Forbes JAPAN 2月2日(火)7時1分配信


模造品帝国の総帥 ジャック・マーを直撃インタビュー!

中国・アリババと40,000人の盗賊

中国が誇る、世界最大のショッピングサイト「アリババ」。ここが、空前の量のコピー商品や粗悪品を世に送り出している。だが、まがい物を排除すれば「アリババ帝国」は土台から揺らぎかねない—。

ジャック・マー(馬雲)は、弁護士が本当に嫌いだ。彼が築き上げた「アリババ帝国」を、弁護士たちが土台から突き崩そうとしているからだ。

ニューヨークの一流弁護士たちは、「グッチ」や「イヴ・サンローラン」などのブランドを傘下に持つフランスのケリング社の代理人として「マーが商標権を侵害し、模造品を販売した」と訴えている。インタビューの中で模造品問題に触れると、マーはソファから身を乗り出して語気を強めた。「和解する可能性は皆無だ」と。

「敗訴して金を失うかもしれない。だが、威厳と敬意は勝ち取れる」

彼の言う「敬意」は、アリババが運営しているショッピングサイト「タオバオ(淘宝網)」に出店して生計を立てている何十万人もの中国人からのそれを意味している。アリババ傘下のサイトは2014年、3,940億ドルものありとあらゆる商品を売り上げた。この金額は、米ショッピングサイト大手イーベイ(eBay)の実に5倍にのぼる。マーにとって出店者たちは命の源であり、出店者たちにとってマーは中間層への道を開いてくれた「資本主義のヒーロー」なのだ。

ただし、ここには公にされることのない真実がある。アリババ帝国はかなりの程度、違法な模造品の上に築かれてきたのだ。

出品されるブランド品の8割が偽物?

ハンドバッグに自動車部品、スポーツウェア、宝飾品と、タオバオには常に数百万点の疑わしい商品が売りに出されている。試しにタオバオ上で検索語に「グッチ」を指定し、希望の価格帯を真正品よりもはるかに安い300元(50ドル)未満に設定したところ、3万件もの検索結果が表示された。4点を出品していた業者に確認したところ、デザインは真正品と同じだという。残る大半もオリジナルのデザインを取り入れつつ、たとえばハンドバッグの絵柄の「G」という文字を「D」に差し替えるといった微修正を施したものだった。

有名ブランドがネット上の模造品と戦うのを支援しているネットネームズ社によると、ブランド側はタオバオで自社製品として売られている商品のうち、8割は偽物だと見なしている。

スニーカーメーカーの「ニューバランス」で、グローバルでのブランド保護の責任者を務めるダン・マッキノンも、タオバオ出品者の中には自社公認の業者は1社もないことから、ニューバランス製として販売されている商品の8割以上は偽物と見ている。

その一方で、アリババ側は模造品比率の推定値を公表していない。それは無理な相談なのだ。

マーは14年、ニューヨーク証券取引所で世界最大のIPOを成功させ、250億ドルを調達した。同年、アリババの売り上げは直近2年間の倍以上となる123億ドルに達し、純利益は3倍近い39億ドルとなった。マーの個人資産も218億ドルだ。

アリババが傘下のショッピングサイトから模造品を一掃したら、何が起こるのだろうか。知的所有権が専門のベテラン弁護士ハーレー・リューインは言う。

「彼らは破綻するだろう」

それでは、マーには何の得もない。

しかし一方で、彼にはアリババを「中国の巨人」から「世界を支配する小売企業」へと大きく飛躍させたいという野心がある。そのためには、あらゆる国の消費者と信頼関係を築くことが肝要だ。悪評が立てば、その信頼は損なわれる。

日産自動車の北米部門でブランド保護を担当するウィリアム・フォーサイスは言う。
「彼が世界展開を図るつもりなら、国際的な商標を保護するシステムを導入する必要があるでしょう」

だが、これは難題だ。偽物を取り締まりながら、なおかつサイト内の小規模業者を潰さずにおくという舵取りができるだろうか。

「グッチにしても他のブランドにしても、なぜバッグにそんな高い値段をつけられるんだ?どうかしてるよ」と、マーは言う。中国で2番目に裕福なこの男は、何千ドルもするベルトやアクセサリーを売る高級ブランドビジネスそのものを、本質的に滑稽だと見なしているのだ。

「ブランド企業が不満を持つのは理解するが、同時に彼らに言いたい。自分らのビジネスモデルを見直してはどうかとね」

模造品の担い手は「手早くリッチになりたい」大衆

「偽物が多い」という批判は、当初からアリババとタオバオにつきまとっていた。マーは終始、「断固たる立場を取っている」と明言していたが、サイトが成長するに従い、ブランド側からの苦情の声も大きくなっていく。08年には米国通商代表部がタオバオを「悪名高い市場」のリストに加えた。

中国の模造品作りは今に始まったことではない。19世紀には米国の小売業者が中国の工房に絵画の粗悪な模写を制作させていた。だが1980年代に中国が自由市場型の資本主義の導入に向けた大転換を始めると、模造品は急増した。実際、マーは自社が直面するコピー商品の問題を、中国の経済発展の直接的な結果と見ている。

眠れる巨人が目覚めると、国中の田畑にあらゆる種類の消費財を作る工場が建てられた。中国政府が知的所有権の保護にほとんど関心を向けず、大衆が「手早くリッチになりたい熱」にとらわれたため、スニーカーから処方薬、ハリウッド映画の海賊版まで何でもござれの偽物天国になったのだ。

米国国土安全保障省によれば、14年度に水際で押収された中国と香港からのコピー商品は11億ドル相当にものぼる。これは同省の摘発総額の実に88%を占めていた。

11年前半に、アリババは大きなスキャンダルに見舞われた。100人ほどのアリババの社員が、悪質な業者と知りながら、モールへの出店を許可していたのだ。業者はノートパソコンやフラットスクリーン・モニターなどの人気商品の代金だけ受け取り、商品を配送しなかった。詐欺の被害額は200万ドルと比較的少額だったが、偽装出店されたネットショップは2,300店を超えていた。

「アリババは危機に直面していました。手段を選ばずに利益を追求する文化がつくられかけていたのです」と、調査を指揮したサビオ・クワンは言う。

この年、アリババは模造品を売るネットショップを数多く閉鎖した。出店業者に組織され、数百人が、抗議のためにアリババの本社に押しかけた。

スキャンダル後の最初のインタビューで、マーは「おそらく我が社は中国で唯一、経営幹部が責任を取る会社だ」と、本誌に語っている。「人々は『ジャックよ、やりすぎだ』と思うだろう。過激すぎると。しかし中国にはこれが必要なのだと、私は信じている」。

アリババは模造品問題に取り組むために、ブランド企業と緊密に連携するようになった。それを受けて米国通商代表部は、12年にタオバオをブラックリストから外した。しかし同代表部は、「さらなる努力をしなければリストに再掲載されることもある」とアリババに警告を発していた。

欧米の多くのブランド企業はアリババの対応に満足していない。さらには日頃は模造品に目をつぶる中国政府さえもが、この問題に取り組むようマーに圧力をかけている。15年1月には、政府の規制機関である国家工商行政管理総局が、タオバオの商品のうち37%しか真正品がなかったという調査結果と、マーとの会談内容を公表。アリババは信頼性の危機に直面することとなった。

だが、投資家向けの収支報告の最中、アリババのジョー・ツァイ(蔡崇信)副会長は、同局の調査を「欠陥だらけ」で「独断的な方法論にもとづくもの」だとこき下ろした。その後に政府は会談の記録をウェブサイトから削除。アリババは勝利を宣言する一方で、さらなる模造品対策を取るべく同局に協力することにも同意した。

Jack Ma / ジャック・マー(馬雲)
1964年9月ジャック・マー、中国浙江省杭州市で生まれる。中学・高校時代は成績が振るわず、二度の大学受験に失敗。
1988年杭州師範学院(現・杭州師範大学)英語科卒業。大学の講師として英語を教える。
1995年アメリカでインターネットに出合い、中国初のビジネス情報発信サイトを開設。
1998〜99年中国国際電子商務中心で、公式サイトや中国インターネット商品取引市場を開発。
1999年3月中国浙江省杭州市にあるジャック・マーのアパートで、マーと17人の仲間がBtoBの電子商取引サイト「アリババ・ドット・コム」を立ち上げた。同年10月、投資家から500万ドルを調達。
1999年9月香港でアリババネットを創業。2000年1月ソフトバンクなどから2,000万ドル調達。
2001年12月登録ユーザー数が100万人を突破。
2003年5月オンラインショッピング「タオバオ」設立。
2005年8月米ヤフーと戦略的パートナーシップ契約を締結。
2005年10月ヤフー中国を買収。
2007年11月香港証券取引所のメインボードに上場。
2014年9月ニューヨーク証券取引所に上場。250億ドルを調達。
2015年11月米「Forbes」誌が選ぶ「世界で最も影響力のある人物」の22位に選出された。
2015年12月香港の有力英字紙を発行する南華早報集団の買収で合意。

アリババ・グループ(阿里巴巴集団)
www.alibaba.com
中国の浙江省杭州市に本社を置くIT企業。1999年にジャック・マーが創業した。企業間電子商取引(BtoB)のオンライン・マーケットを運営しており、ユーザー数は5,340万人以上にのぼる。2014年にNY証券取引所に上場し、250億ドルを調達。15年3月期の収益は対前期比43%増の123億ドル、純利益は同2.8%増の39億ドルとなっている。ジャック・マーは15年11月には、米「Forbes」誌が選ぶ「世界で最も影響力のある人物」の22位に選出された。

Forbes JAPAN 編集部

 

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