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焚きつけているのは誰?上海で住宅バブル再燃の怪 もはや“ぼったくり”、日ごとに吊り上げられるマンション価格
http://www.asyura2.com/16/hasan106/msg/723.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 3 月 22 日 06:52:40: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

           1億円を超える値段で売り出されている上海のマンション(筆者撮影、以下同)


焚きつけているのは誰?上海で住宅バブル再燃の怪 もはや“ぼったくり”、日ごとに吊り上げられるマンション価格
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46388
2016.3.22 姫田 小夏 JBpress


 上海で終わったはずの住宅バブルが再燃している。2015年春以降、住宅市場が息を吹き返し、今年に入ってどんどん価格を上げているのだ。「いまだかつてないバブルだ」(地元紙)との声も聞こえてくる。


「中国ではもう住宅バブルはないだろうと思っていました。また、こんなことになるなんて信じられない」 こう語るのは上海在住の会社員だ。


 上海では誰もが「住宅価格は天井に達した」と思っていた。しかし昨年(2015年)、住宅価格が再び上昇局面に入る。上海で販売された住宅面積(新築・中古含む)は前年比55%増の1500万平米。1平米当たりの平均価格も3万元(1元=17.5円として約52万5000円)を超えてしまった(「捜房網」による統計)。


■慌てて値段を書き直す不動産仲介業者


 上海市の西、虹橋空港に近い古北新区では、築20年近いマンション群が急騰した。1990年代に外国人向けに開発された区画である。



上海の不動産バブルが再燃している


 ある老朽マンションでは、この2月、2LDKの物件に630万元の値がついた。日本円にしたら1億円超だ。2000年代前半の住宅バブル前夜には140万元だったから、実に4.5倍の値上がりである。


 このマンションは、2015年春から強気の価格をつけるようになった。注目すべきは昨年後半から今年にかけての値動きだ。4月に400万元だったのが、9月には480万元にまで上がり、さらに春節明けの2月には630万元にまで上昇した。過去最高の価格といっていい。


 古北新区の中古マンションの価格は日々更新される。歩道にせり出す黒板広告(写真)には、不動産仲介業者が慌てて「2」を「3」に書き直した跡が見受けられる。欲を出した売主が「まだまだ行ける」と価格を吊り上げているのだろう。



一夜にして変わる価格。「2」を「3」に書き直した跡が・・・


 驚くのは、こんな“ぼったくり価格”でも購入者がいることだ。同エリアの不動産仲介会社のセールスマンは「1日で2戸も売れた」と顔をほころばせる。


■マンションの購入者はほとんどが投資目的


 住宅バブル再燃の背景にあるのは、政府の景気刺激策だ。中国政府は景気の冷え込みを防ぐため、2009年の「4兆元の財政出動」に代わる景気刺激策を打ち続けている。不動産業界でも住宅在庫の削減に向けて、規制を緩和させる方向にある。上海では税金面での優遇策、住宅ローンの融資条件緩和、住宅積立金の預金利率を引き上げなどが導入された。


 また昨年の夏以来、株式市場に見切りをつけた投機資金が不動産に向かうようになったことも一因だ。特に最近は海外への資金移転が困難になったことから、資金が不動産市場に集中する傾向が見られる。


 一級都市では、不動産購入を抑制するために導入された「限購令」が完全に解除されたわけではない。政府は投機行為を抑制するスタンスを崩していない。それにもかかわらず、目の前で起きているのは「投機行為」だ。上海の中心街ではごく普通のマンションに600万元、700万元、800万元という“豪邸”級の値段がつけられるようになった(冒頭の写真)。「購入時の10倍になった」と明かす住民もいる。


 前述した古北新区の老朽マンションについて言えば、「購入者はほとんどが投資目的」(前出の営業マン)である。自分が住むための買い替えはほとんどない。不動産神話はまだまだ健在で、多くの人が「いずれまた売却益を出せる」(同)と信じている。


 地元紙「東方早報」は「市場は理性を失った」と報じ、空前のバブルの到来を懸念する。地元の主婦は「狂気じみている」と肩をすくめる。


 上海だけではない。上海以外の北京、広州、深センの一級都市と一部の二級都市でも、不動産は異常に値上がりしている。今年1月、深センでは新築住宅の1平米当たりの販売価格が4万6500元を超えた。前年比で74%の増加である。またしても不動産投機と価格の暴騰が始まったのだ。


■三級、四級都市では住宅在庫が山積み


 再燃した住宅バブル。だが、それは習近平政権が掲げる経済の「新常態」(ニューノーマル)とは明らかに相容れない。中国政府は緩やかで着実な経済成長を目指す政策に転換した。だが、中国人は再び一攫千金の夢を追い求めようとしている。


 前出の会社員も投機熱の高まりを懸念し、こう語る。


「昨年の株式投資ブームと同じ現象が起きている。あのとき、800万元、1000万元という大金を株で儲ける者が続出した。株式市場が暴落したら、投資家が不動産市場になだれ込んできた。政府の政策で金回りがよくなっていることは間違いないが、民衆心理につけ込むやり方には賛成できない」


 地方都市の惨状を指摘する学者もいる。「大量の住宅在庫を抱える地方都市の財政は“火の車”だ。政府はせめて一級都市でバブルを再燃させて、財政を潤わせようというのだろう。最近の住宅バブルには、そんな政府の思惑が見え隠れする」


 確かに不動産市場が活況なのは一級都市と一部の二級都市のみだ。それ以外の三級、四級都市は、積み上がる住宅在庫の消化に四苦八苦している。


 中国の専門家の間では「すでに2013年に不動産の黄金期は終わった」という認識が定着している。都市部における20〜45歳の人口は2013年をピークに減少に転じ、今後は住宅の販売面積も比例して減少するとみられる。2013年に新たに着工した不動産は20億平米だったが、2020年には10億平米を下回るといわれている。


 おそらく、上海の住宅バブルも長くは続かないだろう。すでに下半期には、政府が引き締めに乗り出すという観測もある。株式市場と同様、一過性の政策がもたらす暴騰は中国の先行きをますます不透明なものにしている。


 

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