不正の三菱自に高まる消滅危機 グループ御三家も見切りか
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/180039
2016年4月23日　日刊ゲンダイ

相川社長は蚊帳の外だった！？（Ｃ）日刊ゲンダイ

　市場が「ノー」を突きつけるのは当然だ。燃費試験をめぐる不正操作で大揺れの三菱自動車株は売り注文が殺到。ストップ安が続いたが、２２日午前９時２２分にようやく５０３円で値がつき、事実上の上場後最安値を更新した。さすがに三菱グループ関係者からも「かばい切れない」という声が噴き出している。

　三菱自は、不正はエンジンの開発部門の担当部長がやったもので、経営陣は知らなかったなどと言い訳していたが、それで投資家が納得するわけもない。大メディアも、不正の背景には「低燃費競争の激化がある」などとしたり顔で解説しているが、消費者にとってそんなことは関係ない。それは三菱グループ関係者にとっても同じだ。

「２０００年に長年にわたるリコール隠しが発覚し、さらに０４年にも再び発覚。社会的信用は地に落ち、販売台数が５割減という深刻な経営危機に陥った教訓が、まったく生かされていない。『三菱』の看板に何度ドロを塗れば気が済むのか。あの時は“三菱御三家”の商事、銀行、重工が救いの手を差し伸べて延命しましたが、もうかばいきれませんよ」（三菱重工関係者）

■再建メド立ち始めた矢先の不祥事

　０４年のリコール隠し後は、再建を託された三菱商事出身の益子修氏が、０５年に社長に就任（１４年から会長）。１０年を経て１３、１４年度と過去最高益をたたき出し、やっと再建のメドが立ち始めた矢先の不祥事だ。

　経済ジャーナリストの井上久男氏が言う。

「もともと三菱自は、三菱重工の自動車部門だった。“重工ＤＮＡ”という名門意識にあぐらをかいてきたことは否めません。三菱グループだけに簡単に潰すわけにはいかないでしょうが、銀行と商事の中には、プライドだけ高い三菱自を苦々しく思っている幹部も少なからずいます」

　いずれにせよ、１４年に就任した相川哲郎社長の引責辞任は避けられないともっぱら。三菱重工の社長と会長を歴任した相川賢太郎氏の長男という“プリンス”だ。

「三菱自の筆頭株主である重工に配慮した益子会長が相川さんを社長に据えたといわれています。しかし、社内には『相川社長では持たない』という不満の声も多く、相川社長は蚊帳の外に置かれていたのです。これ以上かばい立てすれば、三菱グループ全体が批判の対象になりかねず、そもそも重工にも商事にも少なくとも数千億円規模になる損金を処理できるだけの体力がもうない。特に商事は間もなくまとまる１６年３月期決算で創業来初の最終赤字に転落するのが確実で、商社トップの座を伊藤忠に譲るほど業績が厳しい。相川社長辞任後に“店じまい”を含めた議論になるとみられています」（前出の三菱重工関係者）

　いよいよ消滅危機だ。

コメント
1. 2016年4月23日 07:47:31 : z14HoGfqoA : xuzH0bfLNO4[1] ▲△▽▼ 上から下までコンプライアンス意識を徹底させることは、企業統治の常識であり、社長自ら陣頭指揮をとってやらせるべきものである。これができない企業は有名無名、企業の大小に関わらず、一流とは言えない。タックスヘブンなども言語道断である。売上だ利益だとハッパをかけるよりも武士は喰わねどものコンプライアンスを徹底することは、社員にも誇りを持たせ、世の中からも尊敬される一流企業となれるのである。フォルクスワーゲンも東芝も三菱自動車も決して一流企業では無い。
2. 2016年4月23日 07:51:30 : MIRMYe19rU : T9f@QOiarWE[2] ▲△▽▼ 自動車は三菱のアキレス腱。 社長会に乗っていく車がトヨタや日産じゃ恰好悪いという理由だけでデボネアを作ったんだから。
3. 佐助[3461] jbKPlQ 2016年4月23日 08:12:50 : cLoPFxP7a2 : QkvC_PQ6Z0A[64] ▲△▽▼ まだ分からない人が多いので，簡単に説明しておく 我々日本人は，あぐらをかいた大企業の消失を体現することになる，特に財閥系，東芝やシャープや三菱だけではない，日本のあぐらをかいた大企業の消失を我々はこれから体現することになる。まだ一つも消えてませんよ，今は嵐の前の前兆にスギナイ。いずれ本格的に見られます。 それは日本の商品の世界的優位性の法則が働き，次々と大企業の消失が襲ってきます。これを避けることが出来ます。それは原発の廃炉標準化を進め，産業革命を前倒しすることです。車ではエンジンレス化です。電気自動車ではありません，燃料電池や太陽電子電池が本命です。 本当の原因が分かり、解決できない現象は、この世の中にはありません。ところが、脳と心の物理設計には、「結果を原因に倒置する経験回路（この神経回路で、動物は行動を修正し生命を維持しています）をもつため、目先だけを認識し、本当の根因が見えません。 この危機を脱出し発展させるためには，次期産業革命へ大胆にシフトすることです。 第一次産業革命は、蒸気機関の発明によって開始されました。そして、蒸気から石炭へ、石炭から石油へと動力の中心原料をかえながら、技術革新を拡大させました。最初は揚水や機織の動力でしたが、船・機関車・自動車・航空機と対象は拡大させました。 次期産業革命とは「放射能・ＣＯ２を発生させない動力」への転換革命です。すでに実用化されていますが、政府と官僚と大企業は既得権益（設備・技術）を失うため、国家から補助金をもらいながら、ゆっくりと進行させたいと考え抵抗し拒絶しています。 次期産業革命に早期シフトした国家は、ＣＯ２の発生を７５％減らすことに成功すると同時に、世界の技術革新をリードし、全産業を活性化させることができます。 日本政府は，99％の不幸と1％の富のために遅延させているので貿易の縮小はさけられないので、輸出依存では大倒産と人員整理が避けられません。今はまだ，その前兆期なので何か変だな，としか見えません。何たる悲劇であろう，このまさかが襲ってきます。弱者に必ずチャンスが訪れます。苦しみながら期待して下さい。
4. 2016年4月23日 13:15:26 : jqrTHfaxH6 : u_anhjkxb@Y[213] ▲△▽▼ さすけさん、実現する具体的な方法を書かないとＢ層となんらかわりませんよ。
5. 2016年4月23日 17:14:43 : ED9nZ48yuo : gsN1yNv08Ss[3] ▲△▽▼ 2度のリコール隠しの時に「消滅したらいいのにｗ」と思っていたけど やっぱり「あの時に消滅していたらよかったのに」としみじみ思いますわ〜 あの頃から今までも、ろくな車作っていないしね 巻き込まれた日産がかわいそうっちゃかわいそう
6. 2016年4月23日 20:33:36 : O03ILRdAOE : Y5ykUIexK@w[6] ▲△▽▼ CO2削減なんて言う、詐欺と、官僚主導があいまって、企業をダメにしていく。

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