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バカ高いクリスピードーナツ、店内閑散で閉店の嵐…ミスドと味は同レベルで値段は5割高(Business Journal)
http://www.asyura2.com/16/hasan108/msg/173.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 01 日 00:27:06: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

             クリスピー・クリーム・ドーナツ店舗(「Wikipedia」より/kici)


バカ高いクリスピードーナツ、店内閑散で閉店の嵐…ミスドと味は同レベルで値段は5割高
http://biz-journal.jp/2016/05/post_14926.html
2016.05.01 文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント Business Journal


 行列ができるドーナツ店として名を馳せたクリスピー・クリーム・ドーナツ(以下、クリスピー)の閉店が相次いでいる。2015年11月時点で全国に64店舗を展開していたが、16年3月31日時点では49店舗にまで激減している。さらに2店舗が閉店予定だと報じられている。

 クリスピーは1937年にアメリカで創業した。06年にロッテが70%を出資し日本に上陸、東京・新宿サザンテラスに1号店をオープンした。その後、関東を中心に出店を進め、10年には名古屋、大阪、京都へと出店を拡大した。16年に日本上陸10周年を迎えることになるが、ここにきて店舗数を縮小する方向へ舵を切った。事業基盤の見直しを図るため閉店を進めるという。

 クリスピーは非上場企業で財務諸表を確認することができないため推測の域を出ないが、同社は経営状態が悪化している可能性が高い。同社は否定しているが、客数の減少は誰の目にも明らかだからだ。

 新宿サザンテラス店がオープンした当初は、連日行列が絶えなかった。しかし、ブームが沈静化するにつれて客足が遠のいていった。筆者は現状を確認するため、都内の数店舗を見て回ったが、どの店舗も閑散としていた。近隣のミスタードーナツ(以下、ミスド)と同時間帯で比較したところ、クリスピーの来店客数はミスドの6〜7割程度であった。

 日本におけるドーナツ市場は縮小傾向にある。公開されているミスドの財務諸表を参考にしてみよう。ミスドの全国チェーン店売上高(国内)の直近5年間は、11年3月期が1198億円、12年が1147億円、13年が1111億円、14年が1030億円、15年が1020億円と一貫して減少している。コンビニエンスストアなど、競合とシェアの奪い合いが起きていることもひとつの要因といえなくもないが、市場環境が厳しいことは間違いないだろう。

■差別化の失敗で客離れか

 差別化の失敗の影響も大きいと思われる。クリスピーは差別化としてミスドよりもやや高価格に設定している。ミスドの主要価格帯は税抜120〜140円で、対してクリスピーは180〜200円と40〜50%程度高い。さらに14年4月から、一部のドーナツとドリンクを10円値上げした。ドーナツを3つ買うと600円前後、ドリンクを加えると800〜900円になる。消費者の可処分所得が伸び悩む現在、気軽に利用できる金額とはいいがたい。

 高価格で販売するのであれば、それなりの理由付けがなければ消費者は買わなくなる。クリスピーの売りは、創業時から続く秘伝のレシピに基づく「オリジナル・グレーズド」を中心としたバラエティ豊かなドーナツとされている。ただ、それが競合のドーナツとの味の違いとして明確に表れているかといえば、疑問がつきまとう。

 筆者の私見ではあるが、クリスピーとミスドのドーナツを食べ比べてみて、おいしさにおいて価格差以上の優位性があるとはいえなかった。確かにクリスピーのドーナツはおいしかったが、同程度の味のドーナツをミスドで、より低価格に食べることができるというのが率直な感想だ。

 ドーナツそのものへの消費者の敬遠志向も逆風となっている。ドーナツの調理で使用する植物性ショートニングにより発生するトランス脂肪酸の摂取が健康に悪影響を及ぼすという認識が昨今広まっている。クリスピーのドーナツも例外ではなく、「低トランス脂肪酸」とうたうことすらできない。また、ドーナツは一般的に高カロリーなため、健康意識が高まっている近年では悪者扱いされやすい。

 コンビニエンスストア各社によるドーナツ市場への参入の影響も無視できない。ここ数年、セブン-イレブンやファミリーマート、ローソンでドーナツの販売を開始した。主要価格帯は100〜120円程度と、クリスピーやミスドと比べて低価格で販売している。ただし、クリスピーとコンビニ各社のドーナツを食べ比べてみると、味においてはクリスピーに軍配が上がる。

 しかしながら、コンビニ各社のドーナツ市場への参入の影響は限定的と思われる。クリスピーはあくまで店舗での販売であり、基本的には店舗内でドーナツを食べてもらうという外食産業だ。コンビニ各社のドーナツは自宅等への持ち帰り用としての販売であり、外食産業とは一線を画す。

 つまり、クリスピーはあくまで外食産業として、ドーナツの販売を考えていかなければならないと考えられ、コンビニよりもむしろミスドやほかのファストフード店と競合するといえる。

 一方で、クリスピーのドーナツは土産用としての需要が高い。「ダズンボックス」と呼ばれる専用の箱に複数のドーナツを詰めた商品が人気だ。例えば、好きなドーナツを12個選んで1箱に詰める「アソート ダズン」(2000円)は、オーソドックスなドーナツに加えて動物をモチーフにしたドーナツなどが選べ、贈答用としては特別感を醸しだしている。このような商品戦略は他社には見られず、差別化されているといえる。

 クリスピーの事業縮小は、不採算店舗の撤退と同時に、テイクアウト需要を強化させるために行っていると筆者はみている。都内の数店舗を観察したところ、店内で飲食している客は多くなく、店舗効率が良いとはいえない。効率の悪い店舗を閉店し、規模の小さい店舗を新たに出店し、テイクアウト需要を掘り起こしていくという戦略を立てているのではないか。また、贈答用として百貨店やスーパーマーケットなどでの販売を進めていくことも考えられる。

 いずれにしても、ただ単に店舗を閉鎖させていくだけではなく、新たな展開をするはずで、今後の経営戦略に注目が集まりそうだ。

(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)
 

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