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100億円かけて3年で30社! 東南アジアに新産業を興す日本人(Forbes JAPAN)
http://www.asyura2.com/16/hasan108/msg/587.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 14 日 14:03:00: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

リープラ本社は、シンガポール中心部の歴史ある通りにある、シンガポール伝統の「プラナカン」様式の一軒家。グループ起業家とその社員たちがこの日、はじめて一堂に会した。(photographs by Bryan van der Beek)


100億円かけて3年で30社! 東南アジアに新産業を興す日本人
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160513-00012123-forbes-bus_all
Forbes JAPAN 5月13日(金)17時0分配信


「大きなスケールでモノを考える」ー。シンギュラリティ大学創業者ピーター・ディアマンディスがあげる社会を変える優れた起業家に必要不可欠な能力。東南アジアでそれを地で行く日本人起業家がいる。エス・エム・エス創業者・諸藤周平だ。

「『新しい産業をつくる』という壮大なミッションのもと、東南アジアという広い地域でCFO(最高財務責任者)をやることはチャレンジだし、今後数年間かけてやってもいいワクワクすることだ」

海外ブランド品などの販売サイトを運営するエニグモ、クーポン共同購入サイトを運営するグルーポン・ジャパンのCFOとしてIPO(新規株式公開)、M&A(合併・買収)と2社ともに出口を経験してきた松田竹生(43)。その集大成として次に選んだのがRe.A.Pra(リープラ)のCFOだ。2015年1月に就任する契機となったのが、リープラCEO諸藤周平(38)の描く東南アジアを舞台にした大構想だった。

「研究(Research)と実践(Practice)を通して、新産業をつくる」

シンガポールの地で諸藤から聞いた話は、これまで聞いたことのないユニークな発想と緻密な戦略だった。特筆すべきはその「スケールの大きさ」と「長期的視点」だ。

100年以上続く会社を目指し、長期的に産業の研究・実践を繰り返し、ゼロからイチで新産業を創出するー。最初の10年のマイルストーンとして、まず時価総額20億ドル(約2,200億円)のグローバル展開できるマーケットリーダー企業群をつくる。そのためには、人口動態や経済成長、外国人でも可能性の高い東南アジア地域での事業展開を中心に、3年で30社のグループ会社を立ち上げ、それぞれに300万ドル(約3億3,000万円)コミットする-というものだった。つまり、9,000万ドル(約100億円)をかけた壮大な挑戦だ。

諸藤は東証一部上場企業で、介護・医療業界向け情報インフラを手掛けるエス・エム・エスの創業者として知られている起業家だ。九州大学経済学部卒業後、キーエンス、ゴールドクレストを経て、03年4月、諸藤が26歳の時に同社を設立。創業以降13期連続の増収増益を計画している右肩上がりの成長を続ける同社の礎を築いた。時価総額800億円近い企業となった現在でも「評価不足」とさらに高い評価をする市場関係者もいる。

「『一億総活躍社会』実現に向けて、政府が保育・介護施設の整備の方針を示すなど、同社の事業環境に追い風が吹き、さらなる成長に期待ができる。創業時からこの市場を狙う先見性と、コア事業から周辺事業へと事業拡大し続けている戦略性は評価が高い」(フィスコ・佐藤勝己チーフアナリスト)

今後、成長が望めると高い評価を受ける事業を手掛けていながらも、諸藤は14年4月、CEOの座を自ら降りている。起業家にとっては我が子同然という自分が立ち上げた企業にもかかわらず、だ。

「創業3期目に『100年続く会社に』と決め、経営、事業、組織育成の観点から研究し、『創業者が長く続けるのはよくない』と10期目で社長から降りることを決め、5年かけて後継者を探した。企業として、相対的に競争優位に立つかを常に考え、自分の欲にとらわれない稀有な起業家」(スタートアップ人事・組織支援を行うスローガン社長・伊藤豊)

その起業家の新しい挑戦が、東南アジア発「研究と実践を通して、新産業をつくる」。なぜかー。

現在の挑戦の原点となっているのは、諸藤がいまなお、次のような思いを持ち続けているからだ。

「ごく普通の人間で、『世界を変える』という高い志もなく、ただ大企業に行くとリストラされるからと起業した人間が、自分の想定以上に事業がうまくいった。それがなぜだか知りたい。伸びるマーケットにたまたまいただけなのか、先天的に向いている部分があったのか。成功すると目線が上がり倫理観や社会貢献への思いが出てくることは感覚的にわかっていたので、そのなぜの答えを知りたかった」

15年11月末、シンガポール中心部にあるリープラ本社。オランダ、イギリス文化と中国文化がミックスされた、シンガポールの伝統的な「プラナカン」様式の多彩なその建築物に象徴されるように、多種多様な経歴をもつ十数人の日本人が集った。シンガポールやバングラデシュ、ベトナム、ガンボジア、日本など事業展開地域も、また医療事業、株式運用事業、ホテル業、農業、教育事業、デジタルマーケティング支援事業など事業領域も、そして20代から40代といった年齢も、連続起業家をはじめ経歴も様々な起業家たちだ。彼らの共通項は、リープラ・グループ企業の創業者ということ。その中心にいるのが諸藤と松田である。グループ企業13社が一堂に会した集まりは今回がはじめてで、各社がそれぞれのビジネスモデルを発表した。その場には、新産業創出という壮大な挑戦に挑む日本人たちの熱気があった。

■なぜ、3年で30社なのか

なぜ、3年で30社なのかーと諸藤に問うた。それに対する彼の答えは次の通りだ。

「東南アジアという成長市場の中、新しい産業になると仮説が立つ事業領域を、数多く事業化すれば1個か2個大きくなるかもしれません。そうなれば、産業創出につながる共通の必要項目があぶり出されるのではないか、という仮説があるからです。1つの事業領域だけでホームランを狙いにいくのはリスクが高く、そんなに甘いものではありませんから。

実験的な取り組みのため、当面は外部資本を入れず、機動的に動けるように自己資金で各社に300万ドル。地元の起業家が参入しにくく、大企業の目にとまらない(1)比較的資金が必要、(2)発想できない、(3)ファイナンスできない事業に対し、それぞれビジネスモデルではなく事業領域に張っていく。そして、市場価値をつくった後に、外部資本を入れていく方針です。

僕自身が個人で社会的にインパクトを与えたいわけではなく、ゼロからイチが生まれる仕組み、世の中の複雑性を構造的に知ることが好きだから、ビジネスの領域で研究と実践を繰り返して、産業のつくり方が知りたいということに辿り着いた。それができれば、自分が運良く得た資産を投資して、たとえゼロになっても後悔はしない-と」

諸藤がエス・エム・エス時代、5年をかけて後継者を探す過程の中で、ゼロからイチを生む経営者・起業家像についてもある仮説ができたという。

「情熱と誠実さを持ってプロフェッショナルを追求する。事業領域に情熱を持って、寝食を忘れて取り組み、行動が先に立ち、しっかりと分析がかけられる人がゼロイチを生みやすい。行動から分析をというサイクルで自分を成長させ、マーケットをつくっていける人は、後天的に成長していくので自律的な経営者として育っていくのではないか」

リープラ・グループの経営者は多彩な経歴の持ち主だが、皆、共通してこの条件に当てはまるという。そして、諸藤はそれぞれの経営者とともに(1)「ミッション」、(2)ミッションに時間軸を設けた「ビジョン」、(3)ビジョンを達成するための「戦略」-を徹底的に積み上げていく。特に、ミッションとビジョンについては、多くの時間を割くという。

「事業については、実質的にはかなり本人に権限を渡しています。最低限のガイドやうまくいくために下駄をはかせることはその時々に応じて行います」

現在、諸藤はシンガポール本社から、グループの各経営者と月に最低1度1時間程度打ち合わせをするとともに、東南アジアの各都市を回っている。

「例えば、来週は月曜日と火曜日がミャンマー。木曜日、金曜日がマレーシア、みたいに毎週どこかに行っていますね」

その目的は、東南アジアのスタートアップ・エコシステムを知ること。そして、スタートアップが既存の大企業とどう協調関係にあるのか。今後はコングロマリット企業とも面談をしながら、日本市場とは異なるビジネスの文脈を研究する。

「産業という観点では、各国のコングロマリット企業の変遷を知り、同時にそれら企業の既存ビジネスにシナジーを持てそうなジョイントベンチャーをつくれないか、事業領域とその手法を広く探していく」

今後、リープラ・グループには、あと17社が参画予定だ。諸藤は16年1月、新しいCHRO(最高人事責任者)として、リクルート・グループで東南アジア全域の人材ビジネスの責任者だったジェイソン・ダカレットを招いて、今後は日本人起業家だけではなく、海外の起業家たちを積極的に採用していく。また、「実践」だけでなく、「研究」を担う研究機関の設立のため採用もすでにはじめている。

「僕は50歳までしかやらないと決めている。だから、10年後、リープラとしてインパクトを出せる状態で後継者に渡すというのが僕のビジョンです。それが時価総額20億ドル(約2,200億円)のグローバル展開できるマーケットリーダー企業を複数手掛け、様々な新規事業の種を持っているという状態。その方が次の10年の事業も伸ばしやすいし、研究もしやすいからです。だから、3年30社で各社に300万ドルをコミットし、20億ドル企業群をつくる-はあくまで参入戦略で、リープラのアイデンティティではありません。僕は米デュポンのように社会変容によって企業の姿も事業領域も変容すべきだと思っています。だから、『新しい産業とは何か』。その定義もその時の社会環境に合わせたものであるべき。だから、次世代に任せたいと思っていますね」

なぜ、起業家・諸藤の壮大な挑戦に魅了されるのか-。それは、リープラCFOとして諸藤を間近に見る松田の彼への人物評に答えがある気がする。

「長い時間軸で、かつ、複雑なモノを同時に見る。そして、選択肢が出たら、随時、変化していく。経営の発想や思考が広くて深い。これまでに見たことがない起業家ですね」

RE.A.PRA リープラ
シンガポールに本社を置き、東南アジアで産業を創造することをミッションに、2014年9月設立。社名は「研究(Research)と実践(Practice)」から。

諸藤周平
1977年生まれ。九州大学経済学部卒業後、キーエンス、ゴールドクレストを経て、2003年、エス・エム・エス(東証一部上場企業)を設立。14年9月にリープラを創業した。

松田竹生
監査法人トーマツ、リーマンブラザーズ証券を経て、2006年エニグモCFO、10年グルーポン・ジャパンCFOを歴任。15年1月にリープラにCFOとして参画。テキサス大学オースチン校経営大学院卒(MBA)

山本 智之
 

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コメント
 
1. 2016年5月14日 14:17:20 : w9iKuDotme : S@BYVdB2dgc[2281]
日本人の庶民に再分配してくれよ…

アベノミクスって何?〜再分配なくして成長なし!〜
https://www.youtube.com/watch?v=m8jJjlX19Ls


2. 2016年5月14日 14:45:05 : eSWPlDLg3Q : L8FLwdvMJd8[13]
お金持ちは何度でも起業して何度でも失敗できますからな。
そうやって経験を積んで行けば何時かは成功できるのです。
下っ端の貧乏人は一度でも失敗すれば縄をくくるしかありませんな。

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