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経済危機の「3年後」を調べてみました 市場は「晴れ、ときどき台風」 “悲鳴相場”に投資家が取るべき態度とは 
http://www.asyura2.com/16/hasan110/msg/479.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 7 月 01 日 20:15:02: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

経済危機の「3年後」を調べてみました

市場は「晴れ、ときどき台風」

“悲鳴相場”に投資家が取るべき態度とは
2016年7月1日(金)
居林 通
 UBS証券ウェルス・マネジメント本部ジャパン・エクイティリサーチ・ヘッド エグゼクティブ ディレクター、居林通さんにお願いしてご寄稿をいただいている本連載だが、今回は初心者向けスペシャル版。英国の「EU離脱」という国民投票の結果を受けて、「この事態を投資家としてどう見るか」を、居林さんと、本連載および「(Yが)キーパーソンに聞く」の担当者、編集Yが対談の形でお送りします。
―― 前回の「“英国離脱”が株価に与える影響は?」で、UBSウェルス・マネジメントの予想は、「英国はEUに『僅差で残留』」が基本シナリオだと書かれていましたが。


居林 通(いばやし・とおる)
UBS証券 ウェルス・マネジメント本部 ジャパン・エクイティリサーチ・ヘッド エグゼクティブ ディレクター 1992年から2003年まで、国内大手投資信託にてアジア株および日本株のファンドマネージャーを歴任。その後2003年から2006年まで、ヘッジファンドにて日本株の運用などに携わった。2006年9月、UBSウェルス・マネジメント部門のアナリストとしてUBS証券に入社。富裕層顧客に向けて、日本の株式、経済動向を分析し、国内・海外に発信している。日経CNBCなどにコメンテーターとして出演する傍ら、日本経済新聞、日経ビジネス、ロイターなどの各種メディアでも解説記事、インタビューなどを通してUBSのハウスビュー(投資見解)を提供している。
居林 通さん(以下居林):予想外の結果で、驚きました。

―― とはいえ、コラムの趣旨としては、意外な事態こそ投資家の力が試される、というお話しでしたね。

居林:「悲鳴相場」っていう言葉をご存じですか。

―― いえ、初耳です。

居林:「英国がEU離脱!」で、キャー、「円高!」で、またキャー、という、悲鳴が上がる度に動く相場ですね。世界中の市場が過去に何度も経験しています。でも、こういうのはジェットコースターに乗っているのと同じなのです。

―― といいますと?

居林:こちらをご覧下さい。

経済危機時に金融市場はどう動いたか?

―― ブラックマンデーからリーマンショック、そして東日本大震災に今回の英国EU離脱まで、よくも揃えましたね…。

居林:ええ。私はこういうのを作るのが好きなのです。さて、「当事国指数」は、危機の期間に、その国の株式市場が示した高値と安値の振れ幅(※高値を100として、安値がどれほどの割合かを示す)、次の列が、最安値から3年後にその市場の株価がどこまで戻していたかを見たものです。

―― たとえばリーマンショックならば、これを受けてダウ平均が−44%、ほぼ半値になって、そこから3年後は117%ですから、高値を倍以上更新している(高値を100として、そこから117%増)ということですね。

居林:どれを見ても、3年経ってマイナスになっている事例はありません。もちろん、今回の英国のEU離脱による影響はどの程度なのか未知であるわけですが。

パニックで間違った株価が出現する

―― その右の「NY DOW」の列はなんですか?

居林:これは、自国以外の市場が経済危機にどの程度反応するのかを見るために置いたデータです。もちろんリーマンショックのように、米国発の場合は同じ事になってしまうのですが、たとえば1998年のロシア金融危機をごらんください。

――  ドイツ市場のDAX指数が-37%で、ダウが-19%と、だいたい半分くらい下げているんですね。

居林:そうです。で、このくらいの割合が、いわゆるセンチメント、悲鳴相場の反応なのではないかと私は考えています。自国とはほぼ無縁の経済危機に、「なにかよくないことが起こりそうだ」「この危機は波及する」と妄想をふくらませて、「これ以上のリスクを避けたい」と、売らなくてもいい株を売ってしまう。ダウで見ると、だいたい当事国の半分くらいの下げ方になります。

―― ははあ。

居林:連載でもしつこく申し上げていますが、フェアバリュー、正しい値動きをしている市場で投資をしようとしても収益は狙えません。投資家は、自分の信じるロジックと整合しない動きを市場が示した時に「市場が間違えている」と、打って出て収益を上げねばなりません。

 と、かねて書いてきたまさにその「市場が間違える」事態を直に感じられるチャンス…いえ、いわゆる“経済危機”の実例となりそうな出来事が起こりました。前回も予測としてこれに触れましたが、めったにないことですので、改めてご紹介しておきたいと考えたわけです。

―― この表を見ると、3年あれば、リーマンショックといえど値を戻す、どころか大きく上げているし、東日本大震災も、近いところでは欧州金融危機も同じ傾向なんですね。

居林:“経済危機”は、従来経験したことがない事態が起こり、「この先どうなるか基本的にわからない」と皆が考えるから危機になるんですね。株主の多くは、霧のまっただなかに立っているような心境に陥って、動くに動けない。しかし、“危機”でも最後には「落ち着くところに落ち着いたな」とか「あれ、思ったほど大きな影響はなかったのかな」となることが多いのではないか、ということです。時間が経って、霧が晴れてしまえば。

 でも、それを待っていたのではやはり投資で収益を上げるのは難しい。まだ霧が立ちこめている中、自分から「こっちだ」と判断して走り出して、晴れ上がる前に利益を稼ぐのが、投資家のあるべき行動ではないか、という考え方です。

―― どちらに走るのかを、どうやって決めるのでしょうか。

居林:それは、今現在のニュースや数値・チャートと、歴史から学ぶ「過去の経験」をもって決めるのです。過去の例を見れば、前述の3つの“危機”(ブラックマンデーからリーマンショック、そして東日本大震災)では、株価は「悲鳴」でオーバーに下げて、霧が晴れると以前よりも高値になっています。ですから、“経済危機”は、「基本的に分からない」というより、基本的にどうなるかは分かっているのです。でも、実際には悲鳴に反応して間違った動きをする人が多い。

世界は本当につながっているのか?

―― なぜそうなるかと言えば、「1:株主の数に比べて、実際に株を売買する人は極端に少ない」「2:その限られた人たちが悲鳴に煽られて判断を間違う」からでしたね。(「上限は1万9000円?日経平均縛る『4%』」参照)

居林:ファッションの流行に似ているかもしれません。自分で流行を作る、という人はほとんどいなくて、1%未満のデザイナーが「今年はガウチョ」と言えばガウチョ、「スカンツ」と言えばスカンツを買う。これと同じように「隣が売るから自分も売る」というのが、多くの“投資家”の行動なんですよね。そして、自国とは関係ない国の経済の影響で動いてしまう。

―― あれ、ちょっと待って下さい。グローバリゼーション以降、世界の経済は連動して、影響を大きく受けるようになったのではないですか。

居林:何をおっしゃるんですか。世界経済は繋がってなんかいませんよ。

―― え。

居林:たとえば2015年の日本のGDP、約500兆円のうち、約6割の292兆円が民間消費ですね。ほかに民間投資が約86兆円で約17%、政府部門が投資と消費で約125兆円で25%。これに対して輸出は89兆円、輸入は94兆円ですから、純輸出として貿易収支がGDPに与える影響は、89-94=-5兆円で、たかだかマイナス1%です。

―― ええと…どういうことなんでしょうか。

居林:株式市場はもちろん世界とつながっています。利ざやを求めて世界中の市場で資金が出入りをしている。でも、実体経済の「グローバリゼーション」というのは、「中国が世界の工場になる」ということの言い方を変えたもので、中国が内需指向に転換したところで終わったようなものです。もちろん、「中国からベトナムへ、バングラディシュへ」は当たり前に続くけれど、先進国から新興国へ、の動きは終わったとみていい。

―― 先進国の製造業で、工場を動かせるものは中国やほかの新興国に移ったということですね。

居林:ええ。

―― GDPは「その国土」で生み出された付加価値の合計だから、それまで輸出で稼いでいたところが出て行って、残るのはサービス産業、その場所を離れては成り立たないものの存在感が大きくなる。海外子会社の配当は貿易収支に含まれているけれど、その数字そのものは大した比率ではない、と。でも、為替相場の影響も大きいのではないでしょうか。ドル安や円安が続けば、母国に工場が戻ってくる…。

米国の雇用はサービス業にシフトしている

出所:Bloomberg, UBS 2016年6月現在
居林:米国で見てもご覧の通りです。製造業の雇用が横ばい、ということは、新しい雇用が生まれていない。

―― つまり、為替がどう動こうが、工場は米国に回帰していない、ということですか。

居林:日本も同じですよ。

―― ううむ。製造業のお話はまた機会をいただくとしまして、シンガポールや韓国など、経済規模が小さい国を除けば、「先進国の経済は、基本的にその国、その経済圏でほぼ完結しているとみることができる」と。

居林:米、EU、日本、そして中国はそうなっています。ですから、たとえばDAX指数がどう動こうが、本来は、日経平均もダウ平均も関係は(皆さんが思っているほどは)ないはずなんです。

意外に早く事態が落ち着きを見せた理由

―― しかし、その視点で行くとですね、Briexitの“悲鳴”の影響は、案外大きく出ていないような気がしませんか。

居林:実はそうなんです。私は「U字回復」を予想していたんですが、こんな「V字回復」の様相になっているのは、やや予想外でした。

―― 今回は投資家諸氏も、さすがに学んだからでしょうか。

居林:そうかもしれませんが、ひとつの大きな理由は、勝利したはずの離脱派が、雄叫びを上げるどころか、悲鳴を上げ始めたことにありそうです。

―― 残留派だけじゃなく、離脱派も悲鳴を。

居林:国民投票が離脱と決まって、残留を予想していた世界中の投資家が「キャー」と叫びかけたところで、反対派からも「まさか本当になるなんて」という悲鳴が出て、「再投票を」という動きまで表れた。これを見て、パニックが本格的に起こる前に市場がやや冷静さを取り戻した。

居林:そうすると「待てよ、最短でも離脱まであと2年あるじゃないか」と気付くし、そこに行くまでに大変な手間がかかることも分かってくる。そして、6月26日のスペインの下院総選挙で、離脱派寄りと見られていたポデモスの伸びが意外に鈍く、現政権側が議席を拡大しました。これは大きい。「どうやら、ドミノ倒しはすぐには起きないな」と思う人が増えていった。次のイタリアの国民投票は3カ月後で、その頃にはさらに事態は沈静化しそうだし、その先の選挙は来年3月のオランダですからね。

―― 霧が早々に晴れ始めたんですね。

居林:「英国のEU離脱」に悲鳴を上げかけた人たちは、英国経済、あるいはEU経済の失速を恐れているわけではなくて、そこからのワーストシナリオ、最悪の事態である「EUの解体」を連想してパニックになっていたのです。

―― なるほど。ではこの先、英国EU離脱に関しての「最悪シナリオ」は遠のいたということになりますか? 戻りはどういう経緯を辿るでしょう。 

「単なる過剰反応」の霧を抜けて

居林:今回の英国のEU離脱について投資家が見て取らなければいけないのは、世界の金融市場は現実の経済市場よりも強く結びついているということです。それは、世界の特定の地域の政治イベントや経済イベントに、本来なら関係が非常に薄い地域の金融市場まで反応してしまうことを意味しています。

 メディアでは、「リスクオフ」とか「リスクオン」とかいう言葉で解説されることがしばしばです。そうした解説でわかったような気になるのですが、よくよく考えるとただ単に「投資家が過剰反応している」ことが多いと思います。

 今回の英国のEU離脱の最悪シナリオは、EUの加盟国が次々に離脱する、というものです。メディアのヘッドラインには、EU崩壊の始まり、などと書かれることもあると思いますが、そうしたヘッドラインに反応するのではなく、過去の歴史的な背景や最新のニュースを確認しながら、霧の中に次第に浮かんでくる風景をいち早く見るようにしたいと思います。

 …ということで、ニュースと歴史書と、胃薬、ついでに時差対策のコーヒーも抱えて、霧の中を走り続けましょう。


このコラムについて

市場は「晴れ、ときどき台風」
いわゆる「アナリスト」や「経済評論家」ではなく、「実際に売買の現場にいる人」が書く、市場の動きと未来予測です。筆者はUBS証券ウェルス・マネジメント本部日本株リサーチヘッドの居林通さん。そのときそのときの相場の動きと、金融市場全体に通底する考え方の両面から、「パニックに流されず、パニックを利用する」手法を学んでいきましょう。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/16/020500004/063000007  

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コメント
 
1. 佐助[3628] jbKPlQ 2016年7月01日 21:17:29 : 9zzRTyeBxk : 4eYUJw@wYHY[70]
晴れときどき台風,さて晴れときどき雨や雪ならわかるが!
経済には天気予報的なものは通用しない,貧困・自殺・他殺・心中・格差から逃れることは出来ない。

消費市場は、市場ごとに縮小度を異にする。一国の景気循環は、長期の景気下降期には、三年半前後の景気の山と一年前後の谷の長さが反転し、山は一年前後しか回復することができない。

長期の景気上昇期は、山が三年半前後と長く、谷は一年前後と短い。そのため、「不景気の時こそ先行投資せよ」と思考し行動する経営者が成功をおさめることができた。だが、スーパーバブルによる長期の景気下降期には、この経験則は全く通用しない。

米国のルーズベルト大統領のニューディールとは、恐怖の景気後退を打開するためならば「何でもやってみよう」政策である。だが、この政策は金持ちから共産主義者と罵倒されただけで、第二次世界大戦まで、1929年のドン底の経済指数を回復することができなかった。

そして、短い山で景気が復活したと喜んだ翌年は、より一層の不況に見舞われた。しかし、この「何でもやってみよう」政策のおかげで、自殺や飢餓や失業や倒産から救われた米国民は、大統領を四度も選んだ。

しかも慣習期の商品にあぐらをかき、市場拡大のインパクトのある商品を開発できなかった企業は、縮小&倒産は避けられなかった。米国を襲った30年代の大恐慌が、各産業のトップ企業を入れ替え、次の時代をリードする企業を誕生させ急成長させた。この時の「世界的商品の優位性は米国」です。

今回の多極化による世界的信用の収縮では,「日本商品が世界的優位性」なので,あぐらをかいた大企業の消失は避けられません。従って産業革命に成功した企業だけがチャンスを活かすことができる。

2020年まではルールの破壊が行われるカジュアル期(2000-2020年)なので、新しいルールを受け入れ、古いルールを破壊する社会的心理が多数派となる。これに成功した巨大な産業が出現します。


2. 2016年7月01日 22:24:03 : 91avpxHHG1 : 26HlK1e07MM[329]

 経済というものは 左に行ったり 右に行ったり 右往左往だよね〜〜

 ===

 今回 イギリスに行って 少しだけ 学習した イギリスをユーロから離脱させたのは

 イギリスの田舎の老人だったのかもしれない

 イギリスには お金を儲けることに全力を傾ける必要のない ある意味 余裕のある人がいるのだ

 ===

 戦争をしなくても良いくらいに 余裕のある日本ができたらな〜〜 って思う
 
 イギリスの田舎と同じくらい 日本の田舎が豊かになればな〜〜〜
 
 


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