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英EU離脱で日本企業を襲う「攻略拠点見直し」と「円高」(週刊ダイヤモンド)
http://www.asyura2.com/16/hasan110/msg/565.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 7 月 05 日 10:32:15: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

英EU離脱で日本企業を襲う「攻略拠点見直し」と「円高」
http://diamond.jp/articles/-/94358
2016年7月5日 週刊ダイヤモンド編集部 ダイヤモンド・オンライン


英国のEU離脱の影響が大きいのは、株価や為替だけではない。進出している日本企業にとっても頭の痛い問題。多くの企業がEU市場全体を攻略する拠点として英国を選択しているからだ。


 今回の英国のEU(欧州連合)離脱選択は、日本企業にも暗い影を落とす。というのも、英国企業を買収したり、EU市場攻略の拠点を英国に据えている企業も多いからだ。東京商工リサーチらの調査によると、英国に進出している日系企業は343社、759拠点にもなる。


 中でも、影響が大きいのは日立製作所だ。同社は、鉄道事業の本社を英国に設置していて、2015年秋には、英国の工場を稼働させ始めたばかり。18年度までの中期経営計画では、日立グループ全体の売上高は10兆円で横ばいを想定するのに対して、鉄道事業は、18年度に81%増の6400億円を見込んでいる。つまり、日立全体をけん引する事業という位置付けなのだ。



日立グループ全体のけん引役を担う鉄道事業は英国を本拠地としているため影響が大きい。Photo:朝日新聞社/Getty Images


 実際、英国には鉄道事業中心に5000人を擁していて、イタリアの鉄道会社の買収や、英国運輸省との契約、スコットランドの案件の受注など、すでに順調に推移していた。しかし、今後は目算が狂いそうだ。


 というのも、鉄道事業の拡大戦略は、鉄道の敷設と更新が進む欧州の需要を取り込むことを核としていて、その実現のために、英国の工場から欧州全体に輸出することを想定していた。離脱により関税がかかるようになり、思い描いたように鉄道事業の計画が進まなければ、グループ全体の中期経営計画の修正すら余儀なくされるだろう。


 鉄道事業だけではない。日立傘下の英国の原子力事業会社ホライズンは、英国西部で原子力発電所2基を建設する計画で、政府の許認可のスケジュールでは最終段階にあった。17年にも許可が下り、19年ごろには着工の予定だったが、キャメロン首相の退任で許認可がずれ込む可能性もある。


 このような英国依存の状況にあるため、東原敏昭社長は以前から、「EUの一員であるから、英国に工場を造ってきた。離脱には絶対反対」と表明してきた。


 日立は離脱に関して「事業への影響を慎重に評価して対応を検討する」とのみコメントしているが、修正をせまられることは間違いないだろう。



 英国のロンドンを拠点として、EU市場を攻略しようとする企業は他にもある。例えば、パナソニックは英国に欧州事業の統括会社など六つの関連会社を置き、欧州での売上高は7000億円程度で、全体の1割弱。ソニーはサリー州に営業の欧州統括拠点、ウェールズ州に業務用放送機器の生産工場を持ち、全体の売上高の1割弱を英国での事業が占めている。


 また、英国は海運発祥の地だけに、日本の海運大手である商船三井や川崎汽船は、欧州を統括する拠点をロンドンに置いている。両者にかぎらず、海運業界は収入がドル建てのため、離脱により円高となれば、収益がマイナスとなってしまう。


 円高により収益が悪化するのは日本からの輸出が多い製造業にとっても同じだろう。そこに、ダブルパンチのように欧州拠点の見直しという問題が加わるから、頭が痛い。


 ちなみに、海運業界とは逆に、円高になると収益にプラスとなるのが、航空業界。燃油費などのコストをドル建てで支払っているからだ。例えば日本航空の場合、為替ヘッジ分を考慮しない試算では、1円の円高で10億円の利益上振れとなる。


 また、英国に渡航する日本人は年間20万人で、日本航空、ANAホールディングス共に直行便は1日1便なので、仮に英国との人の行き来が減少しても、収益への打撃は大きくない。


 海と空の業界で、明暗が分かれる形となりそうだ。



航空業界は今回の離脱の影響は少なそうだ。一方で、海運業界は打撃となりそう。Photo by Ryosuke Shimizu


 冒頭で紹介した東京商工リサーチの調査は、同社が業務提携する世界最大級の調査会社Dun & Bradstreet(ダンアンドブラッドストリート、本社・米国)のデータを活用したものだ。


 東京商工リサーチは対外的には、企業数や拠点数などの基本的なデータしか発表しておらず、具体的な企業名などは明かしていない。今回、本誌だけに、英国に進出している日本企業のうち、現地での従業員数が多い上位40社のデータを提供してくれた。それが、下のリストだ。



 これを見ると、製造業が目立つものの、金融や商社、通信会社なども多くの従業員を抱えていることが分かる。また、上表は欧州での売上高が大きい企業を挙げたもので、重なる企業が多い。


 実際に離脱するまでの期間、これらの企業は戦略を練り直す必要がありそうだ。
 

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