８月中旬はこの水準？（Ｃ）日刊ゲンダイ

1万4000円割れも 恐怖のジンクス「参院選後は必ず株安」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185290
2016年7月9日　日刊ゲンダイ

　参院選に絡む株価ジンクスが兜町で話題に上っている。

「英ＥＵ離脱や、バングラデシュのテロなど、市場に影響を与える海外要因が相次ぎ、これまで参院選は市場の材料になっていませんでした。ところが投票日直前になって、とんでもない悪材料として注目を集め出しています。相場ジンクスは『参院選後は株安』なのです」（証券アナリスト）

　２１世紀に入ってから、参院選は５回行われている。株価の動きを追うと、確かに選挙後の株価は下落傾向がクッキリだ。

　２００１年は“小泉人気”が巻き起こり、自民が圧勝した。投票日直前の日経平均は１万１７９８円だったが、投票日翌日は下落（マイナス１．９％）した。

　０４年は民主党が躍進。投票日翌日の日経平均は１．４％アップしている。１３年は同じく若干上昇した。

　投票日の翌日だけをピックアップすると過去５回は３勝２敗で、偏りはない。

「ただし選挙から１カ月後の株価を見ると、例外なく下落しています。イベント通過による材料出尽くし感から、売りが多くなるせいでしょう。アノマリー（合理的には説明のつかない経験則）とはいえ、無視できない現象です」（株式アナリストの櫻井英明氏）

　投票日から１カ月後の日経平均は、３．１〜８．０％下げている（別表参照）。今年は英離脱ショックの後遺症で、英不動産ファンドの解約凍結やイタリアの銀行の過剰債務、ドイツ銀行の経営危機などが囁かれ、市場に不信感が蔓延している。

「参院選後のプラス要素は見当たりません。英ＥＵ離脱の交渉は９月以降といわれているし、それまで不安定相場は続くとみています」（株式評論家の倉多慎之助氏）

　相場ジンクス通りだと、株価はどうなるか。７日終値（１万５２７６円）をベースに試算すると、８月１０日前後の日経平均は１万４８０２円（マイナス３．１％）〜１万４０５３円（マイナス８．０％）だ。

　英離脱ショックが深刻化したら、１万４０００円割れも視野に入ってくる。その恐れは十分過ぎるほどある。

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