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円高=株安は正しくない マイナス金利は政府の錬金術にならず 日銀の次の大実験ヘリマネ 中国株大幅安「影の金融」不気味
http://www.asyura2.com/16/hasan112/msg/368.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 8 月 25 日 15:47:16: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 


円高=株安は正しくない

政治と市場の“正しい”見方 ポイントは金利、世界経済とリスク許容度
2016年8月25日(木)
門司 総一郎
 日本では「業績や株価は為替次第」が常識です。現在の安倍晋三政権にとっても、為替レートは重要な政策テーマになっています。2012年末の政権発足から15年半ばにかけては1ドル=125円まで円安が進み称賛を浴びました。しかしその後は円高に転換、足元は1ドル=100円割れ寸前となり、金融市場は「大変だ、大変だ」の大合唱です。
(図表1)円の対ドルレートの推移(週次)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/243048/082200010/01.png?__scale=w:500,h:164&_sh=0ba0620f20
出所:ブルームバーグより大和住銀投信投資顧問作成
 しかし、実際には円高が業績や株式に与える影響はそれ程大きくありません。悪影響は誇張されています。それだけではありません。日本では常識となっている「自国通貨高=株安」は世界的には間違いといってよいものです。円高に対するこうした誤った思い込みは、市場や政策に大きな悪影響を与えています。今回と次回は円高に対する誤った思い込みとその影響について説明します。
世界の常識は「自国通貨高=株高」
 まず、なぜ「通貨高=株高」が間違いなのか。理由は簡単です。世界的には「通貨高=株高」の国が圧倒的に多いためです。
(図表2)円の対ドルレートとTOPIX(月次、2005-15年)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/243048/082200010/02.png?__scale=w:500,h:169&_sh=0690950ca0
出所:ブルームバーグより大和住銀投信投資顧問作成
 まず日本について東証株価指数(TOPIX)と円の対ドルレートの関係を見てみます。2005年以降の両者の動きを見ると、2005年や2013〜14年のように円安の時は株高。2007〜08年のように円高の時は株安となっています。円と日本株は逆相関の関係にあり、日本については「自国通貨安=株高」といえそうです。
(図表3)韓国ウォンの対ドルレートとKOSPI(月次、2005-15年)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/243048/082200010/03.png?__scale=w:500,h:176&_sh=03e0f60190
出所:ブルームバーグより大和住銀投信投資顧問作成
 しかし、日本以外ではそうではありません。例えば韓国です。日本同様に輸出企業が多いとのイメージなので、ウォン高は韓国株にマイナスと考えてしまいそうですが、事実は逆です。ウォンと韓国株は強い順相関の関係にあります。
 世界の主要15ヵ国(地域)について2005〜15年にかけての通貨と株価指数の関係を調べたところ、相関係数がある程度マイナス(両者が逆相関)なのは、日本、スイス、米国の3ヵ国だけで、ほぼゼロの中国を除けば、他は全てプラスです。日本の「自国通貨高=株安」を間違いというかどうかはともかく、少なくとも日本は例外であり、世界的には「自国通貨高=株高」が一般的であることは、市場関係者であれば認識しておくべきだと思います。
(図表4)主要通貨と株価指数の相関係数(月次、前年同月比、2005-2015年)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/243048/082200010/04.png?__scale=w:500,h:176&_sh=0140e004f0
出所:ブルームバーグ、株価指数は各国の代表的な指数、スイスフランと英ポンドは対ユーロレート、米国はドル指数、その他は対ドルレートを使用
 一方、日本同様に通貨と株価が逆相関の関係にあるのがスイスです。ただし自国通貨高を抑制するための為替管理政策を中央銀行が開始した2011年以降は、スイスフランが小幅の動きに止まっているため、逆相関の関係が薄れつつあります。
(図表5)スイスフランの対ユーロレートとSMI(月次、2005-15年)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/243048/082200010/05.png?__scale=w:500,h:177&_sh=08809c0c10
出所:ブルームバーグより大和住銀投信投資顧問作成
「金利」「世界経済」、そして「リスク選好」
 ここからは、「自国通貨高=株高」の国と「自国通貨高=株安」の国があるメカニズムについて考えてみます。キーワードは「金利」「世界経済」、そして「リスク選好」の3つです。
 「自国通貨高=株安」の日本、スイス、米国に共通するのは金利が低いことです。そこで便宜上、この3ヵ国を低金利国、その他の国を高金利国と呼ぶこととします。低金利国では「自国通貨高=株安」、高金利国では「自国通貨高=株高」になるメカニズムは、図表6のフローチャートのようなものです。
(図表6)景気・リスク許容度と株式・通貨の関係
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/243048/082200010/06.png?__scale=w:500,h:436&_sh=0d70490a70
出所:大和住銀投信投資顧問
 世界的に景気が好調な時は、世界的に企業業績は拡大、投資家のリスク許容度も高まって、株式市場は上昇します。ここまでは低金利国も高金利国も同じです。
 しかし、為替市場では事情が異なります。投資家のリスク許容度が高まれば、資金は日本のような低金利国からブラジルのような高金利国に移動します。その結果、低金利国では「自国通貨安=株高」、高金利国では「自国通貨高=株高」となります。
 世界経済が不調な時はこの逆です。企業業績は悪化、投資家のリスク許容度は低下して、株式市場は世界的に下落します。一方、為替市場では、低金利国から高金利国に移動していた資金が元に戻ろうとします。そのため、低金利国では「自国通貨高=株安」、高金利国では「自国通貨安=株安」となります。
 以上が、低金利国では「自国通貨高=株安」、高金利国では「自国通貨高=株高」となるメカニズムです。
業績モデルとの比較
 従来、通貨と株式の関係については、図表7のように考えられてきました。通貨変動が企業業績への影響を通じて、株式の変動を引き起こすとの考え方です(以下、業績モデル)。このモデルでは通貨の変動が原因、株式の変動が結果になります。
(図表7)業績モデルと景気・リスク許容度モデル
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/243048/082200010/07.png?__scale=w:500,h:266&_sh=09b0140f08
出所:大和住銀投信投資顧問
 一方、今回のモデルでは(以下、リスク許容度モデル)、通貨と株式の動きはどちらが原因でどちらが結果というものではなく、世界経済の動向などによるリスク許容度の変化が原因で、それに応じた低金利国、高金利国それぞれにおける通貨と株式の動きが結果です。通貨と株式は、それぞれ独立して動いていることになります。
 リスク許容度モデルは株式の動きだけでなく通貨の動きも説明していることが特徴です。これで今まで説明できなかったことが説明できるようになります。
 北朝鮮のミサイル発射など日本近辺で地政学リスクが高まる時、日本株が売られ、円が買われます。この場合、円が買われる理由はうまく説明されていませんでしたが、このモデルではリスク許容度の低下が円高の理由として説明できます。
 地政学リスクのように世界経済に関係なくリスク許容度が変動することはあります。であれば、世界経済を外してリスク許容度以下だけにしても問題ないのですが、地政学リスクなどのイベントによるリスク許容度の変動は通常一時的なものに過ぎません。
 これに対して例えば世界経済の悪化を理由としたリスク許容度の低下は長期にわたって持続する可能性があります。また世界経済の動向はリスク許容度を介した経路以外にも、業績を通じて株式に影響します。これがリスク許容度でなく、世界経済を起点にしている理由です。
通貨変動の業績への影響は大きくない
 通貨変動が業績に及ぼす影響にも触れておきます。いわれているほど大きなものではないとの見方です。
(図表8)TOPIXの予想EPSと円の対ドルレート(月次)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/243048/082200010/08.png?__scale=w:500,h:187&_sh=06a0760b30
出所:ブルームバーグ、トムソン・ロイターより大和住銀投信投資顧問作成、EPSは今後12カ月ベース
 証券会社のアナリストによる業績見通しに基づくTOPIXの予想EPS(一株当たり利益。通常、企業の税引き後利益を発行済み株式数で割ったものを指す)と円の対ドルレートの動きを比較するとどちらかといえば逆相関の関係にあるように見えますが、2007年や2009〜10年のように、円高にもかかわらず予想EPSが増加している時期も珍しくありません。
 株式市場では円高に振れるたびに、業績を懸念する声が沸き起こりますが、図表8を見るだけでも、市場参加者の反応は行き過ぎだといえそうです。
(図表9)KOSPIの予想EPSとウォンの対ドルレート(月次)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/243048/082200010/09.png?__scale=w:500,h:176&_sh=0cd03c05c0
出所:ブルームバーグ、トムソン・ロイターより大和住銀投信投資顧問作成、EPSは今後12カ月ベース
 図表9を見ると、業績に対する通貨変動の影響が限定的であることが、更に明らかになります。韓国では2009〜11年のようにウォン高の時にEPSが増加、2008年や2014〜15年のようにウォン安の時に減少しています。このようにEPSとウォンが同時に動いているのは、業績に対する通貨の影響よりも、世界経済の動向の影響の方が大きいためです。典型が2008〜09年です。
 2008年は大幅ウォン安になりましたがEPSも大幅減、これはリーマン・ショックにより世界経済が悪化したためです。逆に2009年にウォンは急反発しましたが、EPSは増加しています。これは世界経済がリーマン・ショックから立ち直ったためです。
 日本の場合は、世界経済が悪化する際に円高が進むので、業績悪化が世界経済のせいなのか、円高のせいなのか区別がつきません。その結果、全部まとめて円高に責任を押し付けている気がします。
 しかし、韓国では通貨変動よりも世界経済の動向の影響の方が大きいことが見て取れること、また日本でもリーマン・ショック後の2009〜10年には円高にもかかわらずEPSが増加している点から見て、業績への影響は通貨変動よりも世界経済の動向の方が大きいと考えています。
 以上、日本では円高が業績や株式市場にとっての大きなリスクと見られていますが、通貨変動と業績や株式の関係は誤って理解されており、円高の悪影響は誇張されていると考えています。
 この誤解はゆゆしき問題です。このために日本株は不当に低く評価されており、またこうした誤解にもとづく政策はかえって日本経済や金融市場に混乱を招いています。次回はそうした点についてお話しします。


このコラムについて
政治と市場の“正しい”見方
 今、日本は新政権の誕生で「政治」と「金融市場」の関係がこれまで以上に強まり、複雑化しています。さらに欧州の債務危機や米国の財政の崖、中国の新執行部選出など、政治と市場を巡る動きは、海外でも大きな焦点となっています。
 しかし、市場関係者がこの両者の関係を論じる場合、「アベノミクスで日本は変わる」など物事を極めて単純化した主張になりがちで、十分な分析がなされているとは言えません。そこで、このコラムでは政治と市場の関係について深く考察し、読者の皆様に分かりやすく解説していきます。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/243048/082200010/ 


 


「打ち出の小槌あるわけない」、マイナス金利は政府の錬金術にならず
野沢茂樹、ジェームズ・メーガ、Kevin Buckland
2016年8月25日 00:00 JST更新日時 2016年8月25日 15:21 JST
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• 政府は昨年度、国債発行で約1100億円の超過収益
• 日銀の国庫納付金は引当金で4501億円も目減り
高価な金を安直に生み出す方法が存在しないように、金融緩和は政府にとって錬金術にはなり得ない−。黒田東彦総裁が導入した異次元緩和とマイナス金利政策は過去に例を見ない低コストでの国債発行を実現した半面、日本銀行の購入負担は重く、政府への納付金が激減している。
  政府が機関投資家向けに発行する今年度の国債額は当初、約152兆円の予定だった。24日に閣議決定した第2次補正予算案では、約158兆円に修正されている。日銀は金融機関から長期国債を今年120兆円購入する「最後の買い手」。ブルームバーグの試算によると、政府がゼロ%を下回る利回りでの入札で得た超過収入は昨年度に約1100億円に上った。一方、日銀は国債関連の損失に備えて引当金を4501億円積み増し、国庫納付金が大幅に減少。超過収入と引当金を差し引くと約3401億円のマイナスになる。

  結局のところ、政府が利子を受け取って国債を発行できるのは、日銀がその矛盾を負担しているからだ。両者の媒介役を務める金融機関は政府からマイナス利回りで購入した国債を、日銀のオペ(公開市場操作)でより深いマイナス利回りで転売する「日銀トレード」で利ざやを稼ぐ。日銀は保有債券の平均利回りが下がる上、額面を上回る価格での購入で生じる損失を償却。異次元緩和からの出口で予想される巨額の赤字に備えた引当金の積み増しを始めた。

Taro Aso, Japan’s deputy prime minister and finance minister, left and Haruhiko Kuroda, governor of the Bank of Japan

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg *** Local Caption *** Taro Aso; Haruhiko Kuroda
  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミストは「政府の国債発行コストは下がっても、日銀からの国庫納付金は引当金積み増しによって減るので、統合政府で見れば構造的にほぼ中立だ」と指摘。「政府は国債費に生じた余力を今年度第2次補正予算に充てられるが、日銀は今年度決算でも国庫納付金が減るだろう。財政健全化に打ち出の小槌(こづち)があるわけではない」と言う。
  財務省は表面利率0.1%の10年利付国債(343回債)を6月から今月にかけて、約8.1兆円発行。3回の入札における平均落札利回りはマイナス0.13%、募入平均価格は102円32銭だ。割引現在価値に基づく調整などを考慮しないで単純計算すれば、政府が証券会社や銀行から借り入れた金額は約10年間の利払いと償還額の合計を上回り、お金をもらって借金できたことになる。
  借入額と利払いの合計を上回る超過収入は、税収の上振れなどとともに前倒債に算入される。前倒債は翌年度に見込まれる借換債の一部を先行発行し、供給額の振れをならして安定的な発行を支える仕組みだ。15年度に発行した今年度分は42兆2509億円と直近10年間で最高に達した。今年度当初計画では上限が48兆円と前年度当初の1.5倍に拡大。国債の発行面だけを見れば、前例のない金融緩和は政府に恩恵をもたらしている。
  日銀は長期国債買い入れオペで、今月末までの3カ月間に残存期間5年超10年以下のゾーンを合計7兆8600億円程度購入する方針だ。先週19日時点では、新発10年物国債343回債の保有が4兆4876億円に達し、発行残高の約56%を占めた。国庫短期証券や財投債などを含めた国債等の日銀保有は発行残高の3分の1を超えている。
  金利低下と債券価格上昇が進めば、政府はより安いコストで国債を発行できるが、日銀は民間金融機関からの割高な価格での買い入れで損失の償却や将来の巨額赤字に備える必要に迫られる。
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ilmAYrMyw_KA/v2/-1x-1.png
  日銀の保有国債の平均残高は昨年度が311.3兆円と過去最高を記録。国債利息収入も最大の1兆2875億円だったが、伸び率は23%増にとどまった。運用利回りは通年で0.41%、下半期は0.39%まで下がった。今年度も、世界的なデフレと日銀による異次元金融緩和で、運用利回りの低下傾向は続く可能性が大きい。
  日銀は保有国債の会計処理に償却原価法を採用し、額面を上回った購入価格の部分を償還まで毎年均等償却している。15年度の償却額は8739億円と、異次元緩和前に当たる12年度の約2.6倍だった。利息収入は昨年度に2兆1614億円もありながら、4割超が償却のために消えた計算だ。マイナス利回りとなるような額面を上回る国債の買い入れを続ければ、経常利益の主な源をさらに食いつぶすことになる。
  日銀は2%の物価目標を達成するために導入している「量的・質的金融緩和」の下、国債の保有を年80兆円増やす方針を示している。1月末には金融機関の日銀当座預金の一部にマイナス金利0.1%の適用を決め、国債市場全体の利回り低下を促している。
  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは「政府がマイナス利回りで発行した国債のほぼ全ては、落札した金融機関からオペを通じ、日銀が買って損失を被っている。日銀は一時的には副作用が上回っても、長い目で見れば効果が上回って『花が咲く』と信じている」と指摘。来月には日銀が金融政策の運営方法を修正し、国債残高の積み増しで年70兆−90兆円などの幅を持たせる柔軟化とマイナス金利の0.2%への小幅な深掘りに動く可能性があると読む。
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ixfi8W68_66I/v2/-1x-1.png
  日銀が抱える最大のリスクは、異次元緩和からの出口時に赤字が生じる可能性だ。保有国債の売却で投入資金の回収をすると市場金利の急騰を招きかねず、政策金利とともに金融機関に支払う付利も引き上げなければならない状況にも直面する。引当金に法定準備金等も含めた日銀の自己資本は3月末に7兆4346億円。日銀の木内登英審議委員が昨年12月に示した試算によると、出口での損失は年7兆円程度に上る。
  会計規程の見直しによって日銀は、長期国債からの利息収入と超過準備などへの利払い費用の差額の50%をめどに、債券関連の引当金の積み立てと取り崩しを行うことが今年度から当面可能になった。必要な場合には差額を全て対象にできる例外規定も設けている。同引当金の残高は少なくとも08年度から横ばいだったが、昨年度は一気に増えた。半面、国庫納付金は3905億円と、前の年の7567億円から5割近く減った。
  マイナス金利政策の導入に伴い3層構造に変更した日銀当座預金では、従来通り0.1%の付利を供与する基礎残高を約210兆円に抑えた。14年度の付利の支払いは前年比81%増だったが、15年度は2216億円と47%増に鈍化した。
  三菱モルガン証の六車氏は、「日銀は異次元緩和からの出口では、FRBのようにバランスシートを維持し、付利を引き上げるだろう。引当金は到底足りないというシミュレーションは成り立つ」と指摘。「金融機関への利払い費が膨張して毎年度赤字になれば引当金を充当し、なくなったら資本勘定を取り崩す。最終的に債務超過になったら、通常の民間企業なら破綻だ。あるいは増資する手もある」と語った。  
  消費増税を2回も先送りして経済成長に軸足を置く第2次安倍晋三内閣は、低金利を追い風に事業規模28.1兆円の経済対策を実施する予定だ。今年度の第2次補正予算案では、金利低下で国債の元利払いが少なく済んだ分を財源の一部に充てる方針を示した。また、財政投融資の貸付金利の下限は現在の0.1%から0.01%に引き下げる意向だ。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-24/OCEORJ6S972S01


日銀の次の大いなる実験、それは「ヘリコプターマネー」−モビアス氏
Tom Redmond
2016年8月25日 07:37 JST
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テンプルトンのモビアス会長は1ドル=90円で日銀行動と予想
• 日銀がヘリコプターマネーに来月にも踏み込む可能性を指摘
米金融当局が利上げへの慎重姿勢を示す。円が1ドル=90円に上昇する。日本銀行の黒田東彦総裁は行動を決意する。こうして、来月にも「ヘリコプターマネー」が日本にやってくる。テンプ ルトン・エマージング・マーケッツ・グループのマーク・モビアス執行会長がこのように予言した。
  ベテラン投資家のモビアス氏(80)は今週、東京都内でインタビューに応じ、経済成長の弱さに対する世界の中央銀行の対応策について自身の見通しを語った。伝統的な金融緩和策は消費や借り入れを促す代わりに人々を貯蓄に駆り立てたと同氏は指摘。これに円高が加わり、黒田総裁はこれまで繰り返し否定してきた政策に踏み込むことを余儀なくされるとの見方を示した。
  日銀は「手元にどんな弾薬が残っているだろうかと真剣に考え始めている。最初に浮かぶのは、ヘリコプターマネーを使おう、消費者の手に直接現金を送り込もう、という考えだろう」とモビアス氏は話した。「それが日銀の次の一手になると思う」と述べた。

マーク・モビアス執行会長

Photographer: Razan Alzayani/Bloomberg *** Local Caption *** Mark Mobius
  世界の金融危機以降、中銀当局者らは8年間にわたって経済をマネーで溢れさせてきた。株式など資産の価格は上昇したが、世界の経済成長テコ入れには苦戦。日銀のマイナス金利の試みは円急騰と株価下落を招き、銀行の利益を縮小させた。
  非伝統的な金融政策の中の最後の手段とも言えるヘリコプターマネーには、幾つかの形式があり得る。最も単純な方式は紙幣を印刷して国民に配るというものだ。これが消費に回ることを期待し、それを促す措置も取るかもしれない。財政支出を直接支える形、つまりそれによって企業に資金が流れるようにするやり方もある。
  アジアを含め世界の新興市場と貿易関係が深い日本の経済を注視しているモビアス氏は、ヘリコプターマネー政策の副作用への懸念が政策失敗の原因になると考える。「当局はヘリコプターマネーを採用する場合、極めて慎重に、後ろ向きな姿勢で進めていくだろう。そしてもちろん、慎重にやったのでは望んだ効果は得られない」と同氏は指摘した。「当局は恐らく、円が1ドル90円になるまでは行動しないだろう」とも述べた。
  日銀は9月会合でこれまでの政策の総括的検証を行うとし、黒田総裁は既にその準備を指示している。マイナス金利にしても円安につながらなかったほか、量的緩和(QE)で購入する債券も尽きつつあるが、総裁はヘリコプターマネーは議論されていないと述べている。
  モビアス氏はヘリコプターマネー政策について、インフレ高進を促す懸念のほか、税収増に効果があるのかという疑問があると指摘する。日本の債務は国内総生産(GDP)の250%前後だ。「日銀はヘリコプターマネー政策を取りたいと考えるだろうが、同時に財政状況を考慮する必要もある。政策が税収増につながるとは限らない」と同氏は語った。
  投資家は黒田総裁の次の行動のヒントを得ようと発言の行間を読むのに余念がない。モビアス氏は、黒田総裁がどのような措置を打ち出すかにかかわらず、日銀と他の中銀のこれまでの理論には「幾分の勘違い」があると考えている。同氏は世界各国政府の経済改革の取り組み不足も指摘した。
  世界の中銀と政府への低い評価にもかかわらず、アジアで自身が弱気に感じている株式市場はないとも語った。日本株については強弱両方で、金融政策よりも為替相場の問題だという。「円建てでは日本株はさえないが、ドル建てでは素晴らしい」と同氏は述べた。TOPIXは円建てで年初から16%下落しているが、ドル建てでは1.5%上昇。円がドルに対して20%上昇したからだ。モビアス氏は「円上昇が近いうちに止まるようには見えない」と述べた。 
 

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iZFrmqEAK_6Q/v2/-1x-1.png
原題:Mobius Says Helicopter Money Will Be Japan’s Next Big Experiment(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-24/OCEHBUSYF01S01

 

 
中国株:上海総合指数、1カ月ぶり大幅安−不動産株や小型株に売り
Fox Hu
2016年8月25日 13:48 JST


25日の中国株式相場は下落。上海総合指数が1カ月ぶりの大幅安となった。政府が国内金融市場の投機的取引の沈静化に動くとの観測から、不動産株や小型株を中心に下げている。
  上海総合指数は午前の取引終了時点で前日比1.1%安の3052.81。このままいけば7月27日以来の大きな落ち込みとなり、200日移動平均を割り込んで終わる。
  金地集団(600383 CH)などの値下がりで、不動産株の指数は2.6%下落。上海市当局者は不動産価格の上昇を抑える方法を協議するため会合を開く計画だと事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。小型株から成る創業板(チャイネクスト)指数は深圳市場で1.4%安。
  香港市場では中国海洋石油(CNOOC、883 HK)が下落。1−6月(上期)の赤字決算が響いた。中国本土株から成るハンセン中国企業株(H株)指数は0.1%高。ハンセン指数はほぼ変わらず。
原題:China Stocks Slump Most in a Month on Regulatory Curb Concerns(抜粋)


中国「影の金融」、不気味なほど危機前の米国に似る−ローディアム
Bloomberg News
2016年8月25日 13:51 JST

仕組み投資事業体や特別目的事業体との類似点を指摘
中国成長率が約2年にわたって5−5.5%に低下する公算−ライト氏


中国の経済成長を増幅させているシャドーファイナンス(影の金融)は持続不可能であり、世界的な金融危機前の米国の状況に「不気味なほど似ている」。米調査会社ローディアム・グループのローガン・ライト氏が指摘した。
  同社の中国市場戦略ディレクターであるライト氏は、中国でこうした資金調達が続けられるのはせいぜいあと1年半ほどで、いずれ壁に突き当たると予想。シャドーファイナンスは、比較的リスクの高い投資で高いリターンを得る資産運用商品「理財商品」からの資金が大部分を占める。
  シャドーファイナンスが行き詰まれば現在の経済成長ペースを維持するのに必要な新規の信用供与を銀行ができなくなり、成長率が約2年にわたって5−5.5%に低下する公算が大きいと同氏は分析している。
  2006年から中国を担当しているライト氏は景気刺激に必要な与信を生み出すのに使われているこうした金融技術が、07−08年の金融危機を引き起こす主な要因となった仕組み投資事業体(SIV)や特別目的事業体(SPV)を想起させると述べた。
原題:China’s Shadow Finance Is Reminiscent of Pre-Crisis U.S.: Q&A(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-25/OCG67X6S972801

中国の銅の純輸入:2013年以来の低水準に落ち込む−チャート
Jake Lloyd-Smith
2016年8月25日 11:12 JST

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iU.tV_Z77IiA/v2/-1x-1.png

  世界最大の銅消費国である中国の銅輸入が減少している。24日発表された税関統計に基づくブルームバーグの算定によれば、中国の銅の純輸入は7月に17万6228トンと、2013年4月以来の低水準となった。ロンドン市場の銅先物相場(3カ月物)は今年の上昇を全て消し、他の主要金属5種のパフォーマンスを下回っている。
原題:China’s Net Copper Imports Sink to Lowest Level Since ‘13: Chart(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-25/OCFZPA6TTDS301

鉄鉱石はリスクにさらされている、鉄鋼生産減で−中国の業界ベテラン
Jasmine Ng
2016年8月25日 14:42 JST

CISAの李副会長:鉄鋼生産は今年減少へ
「鉄鉱石の需要が後退するのは間違いない」:李氏が予想


世界最大の鉄鋼供給国である中国の鉄鋼生産が今年減少する可能性が高く、来年もさらに落ち込むとの見通しを、中国鋼鉄工業協会(CISA)の李新創・副会長が示した。国内需要が鈍化し鉄鉱石見通しに打撃を与えると予想している。
  李副会長は24日の電話インタビューで「向こう3カ月のうちに大幅に減少するだろう。鉄鋼の消費と生産が落ち込めば、鉄鉱石需要が後退するのは間違いない」と指摘した。
  中国は世界の鉄鋼の約半分を生産している。国内需要が堅調さを維持し輸出が過去最高に近い水準を維持したため、中国の鉄鋼業界の6月の1日当たりの生産量は過去最高水準に達した。ただ、年初来の生産は引き続き前年を下回っており、李副会長の見通しは、今後も軟調さが続くことを示唆している。鉄鋼業界で30年余り勤務している李副会長は、今年の鉄鋼生産は前年比で減少し続けるとの見方を示した。
原題:Iron Ore at Risk as China Veteran Warns Steel Output to Drop (2)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-25/OCG9486TTDS501



突然の戦術変更、中国人民銀オペに当惑−暗号解読を試みるトレーダー
Bloomberg News
2016年8月25日 11:21 JST
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OCBCはレバレッジ警告、ナティクシスは流動性管理策と分析
記録的な債券相場上昇の中で14日物リバースレポを半年ぶりに導入
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中国人民銀行(中央銀行)ウオッチャーが新たな状況に当惑している。
  人民銀は24日、500億元(約7540億円)規模の14日物リバースレポを実施した。期間7日物以外のリバースレポを行ったのは2月以来だった。オーバーシー・チャイニーズ銀行(OCBC、華僑銀行)と海通証券は、債券市場のレバレッジを抑制する用意があることを当局が示唆したとの見方を示した。ナティクシスは短期のイールドカーブ(利回り曲線)形成の取り組みであり、それ以外の解釈をすべきでないとしている。
  人民銀はこの半年ほど、利下げや預金準備率引き下げでなく公開市場操作(オペ)を通じて金融システムの流動性を管理してきた。キャピタル・エコノミクスは、人民銀が流動性の管理方法を微調整しようとしていると分析した上で、14日物リバースレポがその手段に選ばれた理由を理解するのは困難だと指摘する。
  同社の中国担当エコノミスト、ジュリアン・エバンスプリチャード氏(シンガポール在勤)は「人民銀は市場との対話で依然困難を抱えている。自らの行動が市場でどう受け取られるかという意識に欠ける。人民銀が何を目指し、その政策の枠組みはどういったものかを明確に表明してくれれば、市場の期待を管理するのにずっと役立つだろう」と述べた。
  日本やドイツの国債利回りがマイナスである一方、中国国債の利回りは比較的高く、世界中から資金が流入。中国10年債利回りは今月15日に2.64%と、ブルームバーグが10年前にチャイナボンドのデータ集計を開始して以来の最低水準となった。
  OCBCの謝棟銘エコノミストは、14日物リバースレポの方が7日物や翌日物リバースレポより資金調達コストが高いことから、人民銀は債券のレバレッジ抑制を望んでいる可能性があると指摘。ナティクシスの大中華圏担当シニアエコノミスト、アイリス・パン氏は14日物の再導入について、人民銀が流動性管理の微調整を試みているシグナルかもしれないとしたほか、資金供給が逼迫(ひっぱく)する恐れのある来月の四半期末に向けた準備との見方を示した。
原題:PBOC Money-Market Tactic Has Traders Trying to Decode Signal (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-25/OCFZ6N6S972F01

 

 


米中古住宅販売:前月比3.2%減の年率539万戸、2月以来のマイナス
Michelle Jamrisko
2016年8月25日 00:45 JST

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在庫は前年同月比で14カ月連続の減少
中古住宅価格は前年同月比5.3%上昇の24万4100ドル


7月の米中古住宅販売件数は市場の予想以上に減少した。前月は9年ぶり高水準だった。
  全米不動産業者協会(NAR)が24日発表した中古住宅販売件数は前月比3.2%減の年率539万戸。2月以来のマイナスとなった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は551万戸だった。
  前年同月比では季節調整前ベースで6.7%減少した。
不動産業者(右)と住宅購入予定者(テキサス州)
不動産業者(右)と住宅購入予定者(テキサス州) Photographer: Matthew Busch/Bloomberg
  中古住宅の価格(中央値)は前年同月比5.3%上昇して24万4100ドル。
  在庫は前年同月比5.8%減の213万戸と、14カ月連続のマイナス。販売に対する在庫比率は4.7カ月、前月は4.5カ月だった。NARは同比率が5カ月を下回ると供給タイトと認識している。

  NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は同統計発表の記者会見で、「需要がなくなることはない。在庫不足のために、活気がないだけだ」と指摘。「在庫ひっ迫を要因に、住宅価格は上昇し続けており、借り手から所有者への転換が難しくなっている。初めての買い手が市場に入ってくる必要がある」と述べた。
  地域別では全米4地域中、3地域で減少。中西部では5.2%、南部では1.8%いずれも落ち込んだ。
  一戸建て販売は2%減の年率482万戸、コンドミニアムなど集合住宅は12.3%減の57万戸だった。
原題:U.S. Existing-Home Sales Drop for First Time Since February (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-24/OCF64R6KLVRP01

 


コラム:UBSのデジタル通貨、中銀頼み故のつらさも 
Dominic Elliott

[ロンドン 24日 ロイター BREAKINGVIEWS] - スイスの金融大手UBS(UBSG.S)はデジタル通貨の開発に乗り出し、「ブロックチェーン」技術に熱狂する投資銀行界で先鞭をつけたようだ。

「ユーティリティー・セトルメント・コイン(USC)」の開発にバンク・オブ・ニューヨーク(BNY)メロン(BK.N)、ドイツ銀行(DBKGn.DE)、サンタンデール(SAN.MC)の各大手銀行と英金融取引仲介大手ICAP(IAP.L)が参加すると発表。この通貨は中央銀行の承認が不可欠という点が、ビットコインとは決定的に異なる。

他の銀行が進めている計画同様、USCもブロックチェーン技術の恩恵に預かると期待されている。要するに、データベース技術の共有により記録が蓄積され、人の目でチェックしなくてもコンピューター・ネットワークによって保持、更新され続けるということだ。銀行業という観点から言えば、取引や決済を記録する手間が省ける。USCの責任者が示唆している通り、現在1日以上を要している決済が6時間で済むようになれば、顧客はより効率的なサービスを得られる。銀行は取引相手が決済不履行を起こすリスクが減るため、結果的に所要資本を少なめに抑えられる可能性もある。

仮想通貨の障害となるのは、銀行の顧客であるホールセール金融機関だ。ハッキングや闇の悪徳取引に使われる、規制されていない仮想通貨での取引を強いられることに金融機関は嫌悪感を示してきた。そこでUBS率いる企業連合は、中央銀行の資産を裏付けとするデジタル通貨を提案した。つまり何か問題が起こっても顧客の資産は保全されるということだ。これなら不安を募らせる顧客も安心するだろう。民間銀行自体のバランスシートを最終的な保証手段に使うのでは、このような安心感はおそらく得られない。

もっとも、中央銀行の承認に頼ると厄介な問題も持ち上がる。ブロックチェーン技術を支援するほどの度胸を持つ中銀はまだ表れていない。金融政策の守護神たる中央銀行としては、他の銀行にお墨付きを与えるより、まずは独自のデジタル通貨を発行する方がやりやすいかもしれない。

懐疑派を納得させるため、ブロックチェーン技術が克服すべき問題は他にも幾つかある。規模の達成とコンピューター処理の効率性がトレードオフの関係にあることや、決済規模の制限などだ。何はともあれ、UBSは金融機関が関われるデジタル通貨を登場させた。問題は、中銀を道連れにする必要があることだ。

●背景となるニュース

*UBSは24日、デジタル通貨「ユーティリティー・セトルメント・コイン(USC)」の開発プロジェクトにバンク・オブ・ニューヨーク(BNY)メロン、ドイツ銀行、サンタンデールの各大手銀行と英金融取引仲介大手ICAPが参加すると発表した。

*UBSインベストメント・バンクのフィンテック責任者ハイダー・ジェフリー氏は「中央銀行および規制当局との活発な会話により、規制順守と堅牢かつ効率的な構造が確保され続けるだろう」と述べた。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
http://jp.reuters.com/article/column-ubs-digital-idJPKCN1100AR


 
「ここは外国か」北海道ニセコに外国人定住−高齢化日本で人口増
桑子かつ代、Chris Cooper
2016年8月25日 05:00 JST 更新日時 2016年8月25日 13:39 JST


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ニセコ町:人口は40年ぶり高水準、高度成長期並み
倶知安町の外国人住民増、町村単位で全国1位−総務省調査

東京から新幹線とローカル線を乗り継ぎ8時間半の北海道ニセコ地区。交通の便が決して良くはない観光地で、オーストラリアを中心とした外国人スキー客が増加、町は大きく変貌しつつある。外国人移住で人口も増え、インターナショナルスクールが設立されたり、外国語の看板も増えた。
  「ここは冬は外国人ばかりで日本人が絶滅危惧種かと思うくらいマイノリティーだ」。ニセコ地区を構成する町の一つ倶知安町の町議、田中義人氏はこう話す。冬場のスキー客だけでなく、最近はラフティング(川下り)など夏のレジャー客も出てきた。コンドミニアム(長期滞在用宿泊施設)など外国人観光客向けのビジネス機会も広がり、国内外からの移住者も増加した。
  同地区の中心になるのは倶知安、ニセコ両町。このうちニセコ町ではバブル崩壊後の90年代からインバウンド需要の掘り起こしに尽力。環境や景観の保全にも力を入れており、外国人観光客や不動産投資を引き寄せている。少子高齢化が進む中で、独自の成長戦略が活況をもたらしている。
ニセコ地区のホテルとアパート
ニセコ地区のホテルとアパート Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
  ニセコ町の人口は6月現在4901人。国勢調査でみると1975年以来の高水準となり、2035年には5635人に増加すると試算されている。10年から35年にかけての伸び率は約17%で、日本全体の総人口が約12%減と推測されているのとは対照的だ。倶知安町では00年代前半から外国籍住民が増加し、15年は過去最高の809人となった。
  倶知安町の西江栄二町長は、「1年を通じて300−400人の外国人が居住し、商売しながら根を下ろして結婚もして子育てする人たちも増えてきている」と述べた。ニセコ地区で高級別荘とコンドミニアムの開発・販売を手掛ける北海道トラックスのポール・バコビッチ氏は05年から移り住み、2人の子供は地元の学校に通う。同氏は「ここはベビーブーム。引退した弁護士、カメラマンやアーティスト、みな子供がいる。コミュニティーが広がっている」と話す。
高い出生率
  豊かな自然に引かれて国内外から、若い子育て世代の移住も増えている。ニセコ町の合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子供の数)は1.12(03−07年)で下げ止まり、1.45(08−12年)まで上昇。酪農や洋菓子の製造・販売を手掛ける高橋守氏は、「ニセコ町では一時減った子供が今は倍の70人くらい生まれている。保育所に行くと外国の人たちもいて付き合いが増えた」と話す。
            
  11年に設立された北海道インターナショナルスクール・ニセコ校。オーストラリアやニュージーランドなどさまざまな国の出身の親を持つ幼稚園児と小学生が通っている。校長代理のマーニン・バリー氏によると生徒数は当初5人から8月に20人程度になる予定で、さらに45人までの受け入れが可能。将来は中学校も立ち上げる考えだ。
  外国人観光客の増加も目立つ。ニセコ町の外国人宿泊客延べ数は11年間で約13倍の約18万人(15年度)、倶知安町は9年間で約4.3倍の39万人(同)となった。倶知安町は外国人住民の転入から転出を差し引いた純増数(276人)が町村単位では全国1位。ひらふ坂近くのコンビニにはオーストラリア人に人気のペースト状の食品「ベジマイト」も店頭に置かれている。
  ニセコ町では町内における住宅需要の高まりを踏まえ、15年から25年までの10年間で500人分の住宅整備を目指している。片山健也町長は「今一番の悩みは住宅不足だ」と述べた。
キャパシティーコントロール
  町が変貌していく中で住民が重視しているのは、抑制的な開発投資と地域の価値を損なわない景観維持だ。元ニセコ町長の逢坂誠二氏(現衆議院議員)は、インバウンドで調子が良い時とはいえ「これ以上投資を過熱させないべきだ」と語る。バブル期に人気だった新潟県の苗場スキー場周辺はリゾートマンションが次々に建設されたが、スキー客の減少とともに人気が衰退し、2LDKの物件が10万円で売りに出されている。
逢坂誠二氏
逢坂誠二氏 Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
  観光客の取り込みに向けてニセコ地区ではパークハイアットやリッツ・カールトンといった外資系ホテルの開業計画が相次いでいる。ただ、町の自然や景観を損なわないため、さらに供給過剰やサービスの低下につながらないようにしたいというのが地元の基本姿勢だ。
  倶知安町の西江町長は姉妹都市のスイスの国際リゾート地サンモリッツが宿泊施設を増加せず質の向上に取り組んでいるとして、倶知安町でも「投資の規制をかけながら観光地としての価値を高めて持続可能なリゾートにしていきたい」と語る。今後のコンドミニアム開発に関して「行政としてキャパシティーコントロールをしていく必要がある」と考えている。
規制
  ニセコ町の13.5%の面積は支笏洞爺国立公園とニセコ積丹小樽海岸国定公園が占める。貴重な自然を守るため町独自のルールで環境保全に取り組んでいる。片山町長は、町内での建設作業について「ニセコでは10メートルを超える高さはすべて協議する。鉄塔を建てるNTTはニセコは日本で一番厳しいと言っている」という。
  ニセコ町に比べて、コンドミニアムなど建設が進んでいる倶知安町でも、建物がシラカバに隠れるように22メートル以下とし、06年4月から運用を開始。西江町長は、当初は開発投資が冷え込む恐れを心配したというが、「外国人もそれは大事だと賛同し、素晴らしい考えだと言ってもらえた」と語る。
  しかし、自然・景観の維持は、リゾート開発で大量集客する発想と相いれないことも多い。「明日食う飯があるかどうか。そんな時に悠長なことは言ってられない。すぐにでもたくさんお客が来てほしいんだ」。環境保全を重視した逢坂氏は、住民らにこう詰め寄られたと苦笑する。そんな時は「自然はいったん壊すと元に戻らない」と説得して回ったという。
  自然や景観の保全は長い目で見ればブランド価値を高める方向に作用する。「すぐにもうかるようなやり方は安直で定着しない。地域作りには我慢が必要だ」と語る。
過熱感も
  ニセコ町の高橋氏は、地域のにぎわいに一抹の不安を抱く。「将来外国資本の引き上げが起こった場合に打撃を受けないような対策が必要だ」と気を引き締めている。倶知安町の住宅地の地価は06年から3年連続で上昇率1位(基準地価)、16年も全国1位(公示地価)となった。
ニセコミルク工房
ニセコミルク工房 Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
  夏場のニセコ地区にはキャンプや自然観察を楽しむ観光客が訪れている。羊蹄山のふもとにある半月湖周辺の散策道では家族連れのキャンプツアー客が英語や韓国語で会話をしていた。宿泊手配など観光サービスを行うニセコマネージメントサービスのジョン・バートン社長は移り住んで8年。自然の中での子育て環境の良さに魅了されて、「ずっとここにいると思う」と語った。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-24/OB9RN26KLVRH01  

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コメント
 
1. 2016年8月25日 15:59:12 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[2440]

>マイナス金利は政府の錬金術にならず
>政府がゼロ%を下回る利回りでの入札で得た超過収入は昨年度に約1100億円
>一方、日銀は国債関連の損失に備えて引当金を4501億円積み増し、国庫納付金が大幅に減少。超過収入と引当金を差し引くと約3401億円のマイナス

わかってないね

満期まで保有すれば引当金は当然不要になる

そもそもQEによる金融抑圧で、利率が下がり、長期にわたり巨額の支払い利子の減少が生じている

これらは錬金術ではもちろんないが

主に金融機関と国内富裕層の負担(実質金融資産課税)で政府の財政が改善しているということは否定できない事実だ


>日銀の次の大いなる実験、それは「ヘリコプターマネー」−モビアス氏
>消費者の手に直接現金を送り込

何度も言っているように、日銀には、そんなことはできない

それができるのは政府と国会だけ

日銀法などの関連法くらい勉強しろよw


2. 2016年8月25日 16:03:16 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[2441]

>円高=株安は正しくない

そんなことは常識だが

現実には、特にここ最近、円売ヘッジ付日本株買いが流行ったから

高い逆相関が実現してきたということだ


ま、何度も言うように、こうした相関は、あくまでも一時的なものなのは間違いはない


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