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介護離職後の転職は…専門家「肩書や年収で前職との比較をしない」〈週刊朝日〉
http://www.asyura2.com/16/hasan115/msg/183.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 11 月 01 日 08:15:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

             介護を経験しつつ、仕事をステップアップする人もいる (※写真はイメージ)


介護離職後の転職は…専門家「肩書や年収で前職との比較をしない」〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161028-00000054-sasahi-life
週刊朝日 2016年11月4日号より抜粋


 介護の問題を抱えて仕事をやめる人は、年10万人にも及ぶ。安倍政権は「介護離職ゼロ」を掲げるが、険しい道筋だ。離職を防ぐとともに、やむを得ずにやめた人が再び働きやすくすることも重要になる。突然やってくる介護。仕事をやめた後、どうすればいいのか。新たな仕事探しをどう進めたらよいだろうか。

「これまでのキャリアがあればすぐに再就職できそうに思えますが、実際は厳しい。再就職に結びつけるには、『介護者だからできない』を言い訳にしないこと。転職時に誰もが行うように、自分のスキル(能力)を棚卸しし、何が自分の武器かを客観的に判断することが大事です。介護を経験しつつ、仕事をステップアップする人もいます」

 こう語るのは、ワーク&ケアバランス研究所(東京都)主宰の和氣美枝さん(45)。

 不動産会社の正社員だったが、7年ほど前に認知症の母の介護で退職した。今はその経験を生かし、企業に対して従業員の離職を防ぐ相談の受け付けなどをしている。感じるのは、転職時に年収や肩書のハードルを下げられず、チャンスをつぶす人が多いことだ。

「再就職の際、前職の肩書や年収などの待遇を比較しないこと。また、知り合いから職を紹介されても、親の年金があるうちは安心してしまうのか、チャンスを逃すケースがあります」

 再就職活動では、面接担当者から「介護休職中に何を会得しましたか」と聞かれることがある。答えに窮する人もいるが、和氣さんは「介護中でもビジネススキルを養うことはできるので、あきらめないで」という。

 例えば、介護中は主治医、ケアマネジャー、ヘルパーらと関わる。多くの人とやりとりするのはマネジメント能力、親に代わって要望を簡潔にまとめて伝えるのはプレゼン能力だ。

 電気工事業の向洋電機土木(横浜市)で、正社員として働く横澤昌典広報部長(44)は、30代前半で介護のため異業種へ転職し、前職のスキルは生かせなかった。ただ、介護経験を新職場で生かせた。

「転職先の会社が自分に何を求めているのかを判断し、そのニーズに応えるために何ができるかを考えることが大切。積み重ねていくと、実績につながります」(横澤さん)

 大手企業の退職者を積極的に採用する中小企業や同業他社もある。口コミで職を紹介してもらうにも、普段のつきあいは大切。在職中に社外とのネットワークを築くことが欠かせない。

 東京都内の柳澤健一さん(63)は6年前、認知症の母(享年89)の介護でアパレル関係の人材派遣会社をやめた。

 退職後に生きたのは、かつての人脈。当時のつながりを生かし、今はデザイナーをアパレルメーカーに紹介する仕事だ。「後先を考えず、会社をやめてしまった」と退職時を振り返る。

「日中にひとりで留守番させるのが心配で、デイサービスを利用していました。母の帰る午後3時半に、家に戻る必要があった。妻も息子も仕事を持ち、私が母の面倒をみることに。管理職の立場で、遅刻と早退を繰り返すたびに後ろめたい気分が募りました。介護休業制度を調べたり、人事担当に相談したりする余裕がなく、会社に迷惑をかけられないと思い、やめました」

 その後、個人で仕事を請け負い始めたが、母の面倒を24時間みる生活が続いた。仕事に身が入らず、十分な収入を得られなかった。

 蓄えが減り、飲み代も惜しくなり、友達とのつきあいが途絶えた。引きこもりがちとなり、母へ八つ当たりしたことさえあった。

 離職から2年後、転機が訪れた。

 母が大腿骨を骨折し、車椅子生活に。老人保健施設を経て、特別養護老人ホームに入所した。柳澤さんは介護漬けの生活を見直すきっかけとなり、少しずつ自分の時間が増え、仕事に集中できるようになった。

「本腰を入れようと、勉強して職業紹介の免許を取得し、個人オフィスを11年9月に立ち上げました。少しずついい案件が入り、成約率も上がった。いい仕事ができると自信につながります。ビジネスのヒントがいろいろと浮かび、空いた時間にデザイナーと意見交換するなど好循環が生まれました」

 母は14年に他界した。ただ、「できることはやった」と振り返る。今は、自らの体験を介護者の会で語るまでになった。

 介護を機に生活や働き方を見直せた、と振り返る。離職でお金を使わない生活を経験したので、無駄遣いをしない。自宅をオフィスにして働き、パソコンやSNSを使えるように勉強。簡単な資料はワードやエクセルでつくり、パワーポイントでのプレゼンも習った。

「教室に通うとお金がかかりますが、フェイスブックで知り合った友達に教えてもらい、喫茶店代ぐらいで済んでいます」という。

 介護しながら働くことが当たり前の社会を──。

 そんな思いから、柳澤さんは今年1月、前出の和氣さんら介護離職の経験者とともに一般社団法人「介護離職防止対策促進機構」を立ち上げた。

 企業の人事担当者向けの講座を開き、介護者の実情や介護保険のしくみを伝え、離職防止に役立ててもらっている。

「介護離職の結果、手に職をつけて生涯現役で働ける道筋ができました。今がすばらしいので、定年まで働き続けた場合とどちらがよかったかも比べません。一人でも多く、働く介護者が活躍できる世の中になってほしい」。柳澤さんはそう願っている。

●介護離職後、新たな仕事を探す7つのコツ
・自らのスキル(能力)の棚卸しをして、強みや武器を探す
・転職先が自分に何を求めているのかをしっかりと考える
・肩書や年収の面で、前職と新たな仕事とを比較しない
・日ごろから、社内だけでなく社外のネットワークを築く
・多くの人と接し、コミュニケーション能力を向上させる
・パソコンやSNSに習熟し、強みにしたい資格や免許を取る
・介護中でもビジネススキルを高められるので、自信を持つ
(横澤さん、和氣さん、柳澤さんへの取材から作成)

 

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