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クルマの未来が変わる!米新鋭企業たちの「スゴイ技術」(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/16/hasan117/msg/434.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 1 月 04 日 09:31:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

クルマの未来が変わる!米新鋭企業たちの「スゴイ技術」
http://diamond.jp/articles/-/112755
2017年1月4日 長野美穂 ダイヤモンド・オンライン


昨年11月下旬にロサンゼルス(LA)で開催された自動車ショー(2016ロサンゼルスオートショー)。その会場で注目を浴びたのが米スタートアップ企業が手掛けた最新技術だ。究極のクルマ社会でアントレプレナー(起業家)たちが発案した未来型のクルマとサービスは?現地で彼らの本音と最新のイノベーションに迫った。(取材・文・撮影/ジャーナリスト 長野美穂)

■LAの自動車ショーで見た業界の未来を背負う起業家の胎動


業界の風雲児でローカルモータースのCEO、ジェイ・ロジャース

「米国はアントレプレナーたちにとって天国のような国だ。でも、この国で唯一、アントレプレナーたちを毛嫌いしている産業がある。それが自動車業界だ」

 LA自動車ショーの基調講演で、GMやフォードの幹部らを前に、1人の男性がこう言い放った。ジーンズに蝶ネクタイ姿で壇上に現れた男の名はジェイ・ロジャース。ローカルモータースという企業のCEO(最高経営責任者)だ。

 彼は「Olli」(オリー)という箱型のミニバスに乗って会場に登場した。オリーは自動運転で走る、ハンドルがついていない電気自動車(EV)だ。滑るようにスルスルと走るそのボックス型の車体に、参加者たちの目が釘付けになった。

 GMやフォードなどの大手メーカーが社運を賭けて自動運転車開発に血道をあげる中、アリゾナ州を拠点とし、社員90名の小さな企業であるローカルモータースが、3D印刷技術とIBMワトソンを合体し、100%自動運転のEV(電気)バスを作り上げることに成功したのだ。


(上)ローカルモータースが開発した自動運転EVミニバス「Olli」、(下)無人でロサンゼルスの道路を自動運転中の「Olli」

「これまで大手自動車メーカーは、アントレプレナーたちにこう言ってきた。『君たちはソフトウェアだけつくってくれればいいんだ。自動車の生産は大量生産技術を持つわが社に任せなさい』と。だが、時代は変わった。配車サービスのウーバーが車の利用法を劇的に変えたように、うちのような小さな企業がマイクロファクトリーで自動運転車を生産する時代が来たんだ」とロジャース氏。

 巨大な工場で製品を大量生産し、自社の技術は特許でガッチリ守り、外に流出させないという自動車業界のビジネスモデルに真っ向から対抗するのが、ロジャース氏だ。

「特許を取って囲い込むより、技術や情報を広くシェアしてみんなで共有しようと考えるのがミレニアルズ世代(2000年以降に成人になったアメリカの若者)だ。たとえ技術やデザインをシェアしても、金儲けは十分できると私たちが証明して見せる」と自信に満ち溢れた顔で言った。

 例えば、ローカルモータスの車体デザインは、オープンソースのアイデアによって決められている。自社お抱えのデザイナーがデザインを決めていく大手メーカーの従来方式とは異なり、エンジニア、デザイナー、消費者、車マニアたちがチームを組み、アイデアを協議する。時には、フリーランスのデザイナーらのコンテストを通じてデザイン案を募集することもある。

 デザインが採用されたコンテスト優勝者には、車が1台売れるごとに利益が直接還元される仕組みだ。

■祖父の遺志を引き継ぎ自動運転の革命を目指す中小企業社長

 オリーの内装や外装には3D印刷技術が使われ、乗客は配車サービスのウーバーを呼ぶのと同じような方法で、スマホのアプリで自分が乗車したい場所を自由に選べる。例えば、乗客が「この近くでおススメのレストランは?」と車体に話しかけるとしよう。すると、IBMのワトソンが「魚料理ならここがおススメ」というように、具体的なレストランを提示する機能もついている。

 時速5〜25マイル(キロ換算で時速8〜40キロ)の速度で、12人まで一度に乗車が可能である。現在はワシントンDCの一部の道路やラスベガスで試運転されている。

 ロジャースの祖父は、伝説的な二輪車メーカー「インディアン・モーターサイクル」のオーナーだった。 

 ロジャースは、「祖父が二輪車製造にチャレンジして苦労し、失敗したのを知っているから、最初はこの業界に入る気はなかった。でも、全ての人が安心して使える交通手段が必須だった。米国にはその解決策がないのに、一部の金持ちたちが、次はどのテスラを買えばいいのかという議論をしているのを見て、歯がゆくて、何かしなければいけないと思い、この世界に飛び込んだ」と当時を振り返る。


(上)高速道路も走れる3輪車 の「Elio」、(下)意外と広いElioの運転席。パワーウィンドウも完備

 LA自動車ショーの入口近くを見ると、ちょっと異色な3輪車が展示されていた。「通勤に使える新車を8000ドル(1ドル=118円換算で約94万円)以下で提供する」というのが、謳い文句の三輪車「Elio」(エリオ)だ。

 エリオモータースというアリゾナ州のスタートアップ企業が開発した3シリンダーのエンジンの燃費は、1ガロン(約3.8リットル)のガソリンにつき84マイル(約135キロ)と抜群にいい。

 車体の前に2つのタイヤ、後ろには大きなタイヤが1つついている。3輪車だが、法規上は二輪バイクの扱いだ。車内には複数のエアバッグがついていて、クラッシュテストも合格している。渋滞する高速道路でも、比較的空いているカープールレーン(通常車線とは分けられた 特別な車線のこと)を走れるのが通勤者には嬉しい。

 価格は1台7300ドル(約86万円)。現時点ですでに6万4000件の注文が殺到している。生産はルイジアナ州のGMの古い工場を改装して再利用する予定だ。唯一の難点は資金繰り面であり、あいにく1台も納入できていない。かつてのテスラのように、多額の負債を抱えつつ株式上場し、資金調達に奔走しているところだ。

 ターゲット層は「経済的に苦しく、新車が買えない若者たち」と同社のスタッフは言う。そのために価格はローンを組まなくてもギリギリ若者が買えそうな7000ドル(約83万円)台に抑えたとのことだ。

■身近なニーズがヒントになった女性客専用の配車サービス


女性客専用の配車サービス「See Jane Go」。人物写真左が創設者のティファニー・ジョーダン氏

 車の開発ばかりがスタートアップ企業の腕の見せ所ではない。車関係のユニークなサービスも次々と発表されている。

 女性ドライバーによる女性客専用の配車サービス「See Jane Go」(シー・ジェイン・ゴー)はその1つ。同社を創設したティファニー・ジョーダン氏は、18歳の娘がウーバーを利用して帰宅した際にこうつぶやいたのを聞いた。

「私、1人で夜ウーバーに乗るのが怖い。ドライバーが全員女性の配車ビジネスがあればいいのに……」

 ジョーダン氏が住むカリフォルニア州のラグナビーチ地域では、11月に、ウーバーの男性運転手が17歳の女性客を車内でレイプした容疑で逮捕される事件が起きた。また、同州サンディエゴでもウーバー運転手による客への性犯罪事件が起きている。

 ジョーダン氏らが地元の女性たちに聞き込み調査をしたところ、10代の若い女性ばかりだけではなく、35歳以上の高収入の女性たちの間でも、女性ドライバーを望む声が特に高いことがわかった。

「夜でも安心できる女性ドライバーの運転であれば、チップをはずんででも、ぜひ乗りたいという声が多かった」とジョーダン氏。

 そこで、同州のオレンジ郡を拠点にしている400人の女性ドライバーと契約し、女性客専用のサービスを開始した。契約している女性ドライバーの数がまだ少ないため、ウーバーのように、アプリで予約してから5分以内に客の元へ到着するのは不可能であるが、予約後20分以内にはほとんどの客の元に到着することが可能だと言う。

 ウーバーと比較すると、料金は8〜10ドルと割高である。チップも料金の10〜25%の範囲で客が選んで払う仕組みになっており、チップ不要のウーバーとは異なる。

「女性ドライバーにとっても、夜、泥酔した男性客を乗せなくて済むため、ピーク時の夜の稼ぎ時に不安なくガンガン稼ぐことができて好評ですよ」とジョーダン氏は言う。

 10年以上の古いクルマは検査をパスさせないなど、ジョーダン氏の会社は安心・安全面で万全を期している。スマホを持たない高齢者の女性たちからも、「サービスを利用したい」という声が上がったため、同社では電話通話による予約も始めたばかりだ。

■自宅に自動車整備士を呼び修理を頼めるサービスまで


自宅に整備士を呼べるサービス「Your Mechanic」と、提供するYour Mechanic社

 カーシェアリングもいいが、車社会のLAでは、ほとんどの住民がマイカーを持っている。マイカーの修理とメンテナンスは車社会のアメリカでは巨大な市場だ。

 そんな中で、「客が自分の家にアプリで自動車整備士を呼び、自宅でマイカーを修理してもらえる」というサービスを提供するのが、シリコンバレーのスタートアップ企業「ユア・メカニック」だ。現在、米国内2500都市で修理を展開しており、スパークプラグの取替から、エンジンの不具合の修理まで、500種類以上を、同社と契約しているフリーランスの整備士が担当する。

「ディーラーに修理を頼むと、価格が高い上に、担当する整備士とは直接話せないし、プロセスが不透明。だからそんな問題を解決したかった」と話すのは同社広報のリー・フロリダ氏だ。

 アプリやネット画面で、客が自分の車の車種や年式、修理して欲しい点を打ち込むと、同地域で働く整備士たちのプロフィールが表示される。その中から1人を選び、2〜3日先の予約をすることが可能で、整備士が客の元へ必要な修理道具を持って出張し、その場で修理してくれる。

 故障の原因がわからない場合は、検査も予約できる。問題点が特定されると、修理する前に、費用がいくらになるかがアプリ上に表示される。各整備士が得意とする修理の内容や、どのメーカーの車が専門であるかなどの項目についても予約前にわかるから安心だ。また、各整備士に客がつけた評価も5段階で表示されるため、誰を呼ぶか、じっくり吟味してから予約できる。

 料金は修理の項目ごとに決まっており、同じ修理であれば、どの整備士を呼んでも一律料金である。

「ディーラーでマイカーを修理した経験がある人なら、誰でも予期せぬ追加料金にうんざりしたことがあるはず。弊社はそれがないので安心できる。さらに、修理光景を目の前で見ることができるので、疑問があればその場で整備士にどんどん質問してほしい」と同社。毎日夜9時まで営業しているため、ディーラーよりも予約できる時間の幅が大きいのも利点だ。

 サンフランシスコのテッククランチのコンテストで優勝した同社の創設者、アート・アグラワル氏は自動車業界の出身ではない。90年製の愛車ホンダアコードを何度も修理に出すうちに、「ディーラーのサービスよりも安く、料金設定が明確なサービスがあればいいのに……」と思った経験が起業の理由だ。同社は、ソフトバンクやその他の投資会社から合計3200万ドル(約38億円)の資金を得て、社員90人と数千人の契約整備士を抱えている。

 さらに、もう1つ、ショー会場で注目されていたのが、消防車や救急車の交通事故を防ぐためのサービス「ハースアラート」だ。

 ハース社のCEOのコーリー・ホース氏は、シカゴの交差点で二輪車に乗っていた際、救急車に追突された経験がある。「たまたまサイレンを鳴らしていない救急車だったから、その存在に気がつかなかった。もう少しで死ぬところだった」と交通事故時の恐怖体験を語るホース氏。

■人を救うための救急車や消防車が一般車両の脅威になることも?


緊急車両との追突を防ぐアラート「Haas Alert」と、自身の事故経験をもとに開発したコーリー・ホース氏

 その体験を元に、救急車や消防車などの緊急車両の存在が、周囲のドライバーにすぐわかるようなアプリを開発した。このアプリは消防隊員や救急隊員が自らのスマホにダウンロードするものだ。彼らが一度ダウンロードすれば、その後一切アプリを開く必要はなく、彼らが運転する緊急車両の位置が自動的に発信される仕組みだ。

 そのデータを集積し、緊急車両のスピード、進行方向、現在位置をリアルタイムで把握できるシステムが、フォードで採用された。フォードが2018年までに生産する車に搭載される予定である。

 道を走る一般ドライバーたちは、スマホに同社のアプリをダウンロードする必要はなく、運転中にスマホをチェックする必要もない。

「例えば、消防車がどの程度のスピードで自分に近づいてきているのか、車のダッシュボード画面にアラートが流れ、音とテキストで表示されるようになっている。その結果、一般ドライバーは十分余裕を持って近づいて来る緊急車両を回避できる」とホース氏。

 警察車両などが一般市民にその位置を知られたくない場合は、警察官がアプリ上で「オフ」を選べば、位置表示を消すことが可能だ。ホース氏は前述した交通事故時の恐怖体験からアプリの開発に心血を注ぎ、命の尊さを切実に訴える。

「消防士や救急隊員の死因のトップは、実は現場へ急行する際の交通事故。全米では年に実に6万件もの緊急車両事故が起きている。その結果、例えばシカゴ市が負担する弁護士費用は年に1000万ドル(約11億8000万円)。LAならその倍。命と税金を無駄にしないためのツールとして役立ててほしい」


(上)新鋭企業だけでなく名だたる大企業も続々出展。ポルシェの新車発表では、マリア・シャラポワと俳優のパトリック・デンプシーが登場。(下)日産のブースでは映画スター・ウオーズがテーマに

 全ての自動車メーカーや、GPSメーカー、地図アプリメーカーなどとパートナーシップを組み、リアルタイムのデータを広く提供するのが同社の目標だ。

 現在はシカゴ、デトロイト、パロアルトなどの都市の消防士や救急隊がこのアプリで自らの車両の位置を発信中だ。消防車や救急車以外にも、スクールバス、レッカー車、道路工事の車両など、道路上で一瞬でも止まる可能性がある車両の運転手に対して、「同社のアプリをダウンロードしてほしい」とホース氏は語る。

「自動運転車が一般道路で実用化されると、緊急車両だけでなく、スクールバスのような独特の動きをする車両の詳細な走行データが必ず必要になる。今からそんなデータを先取りで蓄積しておき、自動運転車と緊急車両の事故を防ぎたい」という同氏の言葉から、彼の事故防止に対する熱い思いが伝わってくる。

 カーシェアリングと自動運転が当たり前となる時代に、必要とされるサービスを自ら考え作り出していくのは、一般にはあまり名を知られていないこうした新進気鋭のスタートアップ企業なのだ。


世論調査
質問1 自動車のイノベーションは業界の既成概念を打ち崩すと思う?
○思う
○思わない
○どちらとも言えない




 

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コメント
 
1. 2017年1月04日 17:08:38 : 3E76uVCkj6 : nVgKMnZYopg[749]

 こんな車が ノロノロ走ったら イライラして 後ろから 突き当たってやろうかと思うよね〜〜

 ===

 でも 将来は ノロノロが かなりのスピードで 人間より早くなるだろう

 ===

 愛が 車に乗れないようになるころには 自動運転車になるだろうね〜〜
 


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