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男性の「更年期障害」きっかけの多くは仕事から
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投稿者 うまき 日時 2019 年 1 月 26 日 00:37:37: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

2019年1月25日 有井太郎 :フリーライター
男性の「更年期障害」きっかけの多くは仕事から

昨年の「M-1グランプリ」にまつわる騒動で、キーワードとなった「更年期障害」。女性の症状としてよく知られているが、実は男性にも更年期障害は起こりうる。特に気をつけるべきは40代以降。きっかけは「仕事」だという。男性の更年期障害について、その実態を専門家に聞いた。(取材・文/フリーライター 有井太郎)

女性だけの病気ではない
「環境次第」で男性をも襲う

 年末恒例の漫才イベント「M-1グランプリ」。2018年大会も盛り上がりを見せたが、終幕後にケチがついた。一部の芸人が、審査員を務めた上沼恵美子さんに暴言を吐く動画を載せて炎上したのだ。

 キーワードとなったのが「更年期障害」。中年女性に対する誹謗(ひぼう)中傷のニュアンスに聞こえたが、実は男性にも更年期障害は訪れる。

「男性が更年期障害になると、何かをするのが億劫(おっくう)になり、社会で活動する意欲が低下する傾向にあります。場合によっては、うつ症状が出ることも。疲れもたまりやすくなるでしょう。大切なのは、この症状が仕事と密接に関係しており、今後AIなどで仕事の自動化が進むと、更年期障害に悩む男性が増えるかもしれない点です」

 こうコメントするのは、順天堂大学の堀江重郎教授(同大 大学院医学研究科 泌尿器外科学教授)。「更年期」とは、性ホルモンが低下する時期を意味するが、それが原因で心身にトラブルを抱えるケースは、女性に限った話ではないという。

「ただし、男性と女性では決定的な差があります。女性は閉経により全員に更年期が訪れます。その期間は閉経前後5年といわれており、女性にとって女性ホルモンが急激に減少するのは、体として正常な動き。一方、男性は環境因子が大きく、男性ホルモンが急激に減少するか、また何歳ごろから何年続くかは、人により異なります」

 逆にいえば、男性の場合は「環境次第で変わりやすい」と言えるだろう。もちろん、性ホルモンが減った(=更年期)からといって、誰もが心身トラブルを起こす「更年期障害」に発展するわけではない。それでも、そもそも男性ホルモンの急激な減少自体を回避する方が、ずっと賢明だろう。何より、男性の更年期は、女性と違って“終わりがない”厄介なものなのだ。

 ということで、堀江氏に男性の更年期障害について詳しく聞いた。

お腹が出てきたら
実は更年期のサインかも

 女性なら女性ホルモンが、男性なら男性ホルモンが急激に減少することで発症する更年期障害。男性ホルモンの場合は、その9割以上を占める「テストステロン」が重要なカギとなる。

「テストステロンは、筋力と知力・判断力をつかさどるホルモンであり、起業家やスポーツ選手はテストステロンが高い傾向が見られます。その根源には、外で獲物を捕ってくるというオスの行動が紐(ひも)づいているのでしょう。言い換えれば、社会に対して自分を主張するホルモンでもあります」

 テストステロンは20代をピークに減少し始めるが、その落差が急になると更年期障害に発展する場合がある。

「症状として、以前より仕事に燃えなくなったり、パフォーマンスが大きく下がってしまったりというケースが起きてきます。また、筋肉量も落ちるので疲労しやすくなる傾向もありますね。さらに、知力・判断力とつながるだけに、認知症との関連性も考えられます」

 意欲の減退、そして筋力と知力・判断力の低下。こういったことが男性の更年期障害で起こってくるという。以前に比べて、本を買う量やイベントに出る機会が減少したなどの傾向が見られたら、「更年期障害の1つのサインかもしれません」と堀江氏は言う。

「そのほか、意外なサインとして、お腹が出てくることもあります。多くの人は食べ過ぎや運動不足、加齢によるものと捉えがちですが、テストステロンの減少により腹筋が落ちている場合もあるんですね。最近、ベルトの穴がずれた方は、気を配ってみると良いかもしれません」

 一方、テストステロンが十分にある男性は「他人から見てハツラツとした印象になる」と堀江氏。今の段階で「仕事を楽しいと感じていたり、やりがいを持ったりしている人は大丈夫です」と話す。

大切なのは、自分の仕事に対して
きちんと“リワード”があるか

 では、どんな環境でテストステロンは急激に減少するのだろうか。「仕事から受ける影響が非常に大きいです」と堀江氏は分析する。

「テストステロンを維持するポイントとしては、仕事で手応えややりがいを感じること、そして、その成果に対しての報酬や評価、あるいは誰かから褒められるという『リワード』があること。これが大切であり、そこに逆行する環境やシーンが多いと、減少につながります」

 具体的な例として、堀江氏は以下のような環境を挙げる。

・仕事量が多い(=自分の働きに対するリワードが少ない)
・自分の主張が通らない(=自分が認められない)
・現場にいた人間がマネジメント側に移り、上司との板挟みになる(=やりがいを感じられなくなる)
・退職により、アクティビティーが減る(=社会に主張する機会が少なくなる)

 また、特に注意すべきは「クリエイティブな仕事や、日々の業務がルーティン化されていない仕事をしている人」だという。

「これらの仕事は、毎回新たに思考する必要が大きくなります。思考は意欲と結びついており、1つの仕事をした後にはそれに見合う評価を受けたり、きちんと休息をとったりしないと、テストステロンの減少につながる可能性が高い。これが起きると、仕事のアウトプットの質が上がらなくなるという悪循環に陥るかもしれません」

 思考をした分だけ、それ相応の成果や評価、もしくは休息といったリワードを人間は求める。これが不十分だと意欲が低下し、テストステロンの減少につながるということだ。

AIによって悩む男性は増える?
カギは行動のルーティン化

 逆にいえば、日々の仕事がルーティン化されている、思考の余地が少ない人の方が、テストステロンの減少は起きにくいといえる。だからこそ、自分の行動に対するちょっとした心がけが更年期障害の予防につながるようだ。

「この時間はこれをやる、この次はこれをやると、日々のパターンを決めることで思考する量が減ります。朝起きたら何をするか、何曜日は何を食べるかなど、仕事も私生活も“考える”ことを減らしてルーティン化する工夫をしてみてください」

 なお、ルーティンという観点で見たとき、「今後、ビジネスマンの更年期障害は増えてくるかもしれない」と堀江氏は考える。

「AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション:ロボットによる業務自動化)が発達すると、ルーティンワークは機械が担うようになります。業務負担が減る点でメリットは多いのですが、一方で、人の仕事の多くはクリエイティブな思考に基づくものへと移るでしょう。つまり、テストステロンの減少が起きやすい仕事が増えるともいえます」

 となると、予防としてもう1つ大切になるのが、きちんとしたリワードを作ることだ。まず個人においては、「仕事以外の友人やコミュニティを持つことが大切です」と堀江氏。仕事でリワードが得られればそれに越したことはないが、その実現が難しければ仕事以外のつながりを持つ。そして、そこでのコミュニケーションや楽しさをリワードにしていくべきだという。

「ある方は、更年期障害のあと社交ダンスのサークルに入ってリカバリーしました。サークル自体の楽しさはもちろん、うまくなった分だけ周りの人が褒めてくれたといいます。それらがリワードになったのでしょう。もちろん、筋力の維持という意味でも良いですね」

 リワードは、友人や家族に褒めてもらうことでもいい。逆に、“健康のために”といって1人黙々と運動するのは、「更年期障害の観点では、あまり望ましくありません」という。

「そこに楽しさや他の人とのコミュニケーションがないので、リワードが生まれにくいといえます。もちろん運動するのは良いことですが、なるべく他の人も巻き込んだアクティビティーにできるといいでしょう」

 一方で、会社のマネジメント側にも心遣いが求められる。つまり、なるべく一人ひとりの仕事をルーティン化したり、きちんとリワードを与えたりする。それが「組織トータルでの生産性を上げるために必要になります」と話す。

生活を見つめ直さないと
男性の更年期は長引く
 もしも男性の更年期障害だとわかった場合、治療法としてホルモン注射を行うこともある。しかし、これはあくまで「応急処置」であり、もっとも大切なのは生活を見直し、改善することだと堀江氏は言う。

「女性の更年期障害との最大の違いは、男性は“終わりがない”ことです。女性は閉経から5年ほどでホルモンの減少は収まり安定し始めますが、男性は違います。時間がたてば収まる…とはなりにくいんですね。だからこそ、根本の環境や生活、仕事との向き合い方を見つめ直すべきです」

 見つめ直す点はいろいろなところにある。一例として挙げられたのが「通勤」だ。通勤時間が長い人は、若い頃は問題なかったが、加齢で体力が落ちるとその状況がストレスになってくる。通勤時間も仕事のうちなので、自分の労力とそれに対するリワードが見合わなくなるのかもしれない。

 そこで、週1回は会社近くのカプセルホテルに泊まるなどの変化を起こしてみる。こういった形で生活を改善していくことが大切なようだ。

 繰り返しになるが、男性の場合は終わりがない。だからこそ、積極的に自分で生活を改善していかないと、つらい期間を引き延ばすことにもなりかねないといえる。

 男女ともに厄介な更年期障害。年齢を重ねてもハツラツとした生活を送れるよう、早めに気を配っておくことが必要かもしれない。
https://diamond.jp/articles/-/191887  

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