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大学病院が危ない!手術が下手な医師のオペ横行で死者続出、バイトと医局間対立に勤しむ(Business Journal)
http://www.asyura2.com/16/iryo5/msg/249.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 8 月 10 日 01:44:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

             上田裕一・事故調査委員会委員長(左)から調査報告書を受け取る平塚浩士・群馬大学長(右)
  

大学病院が危ない!手術が下手な医師のオペ横行で死者続出、バイトと医局間対立に勤しむ
http://biz-journal.jp/2016/08/post_16247.html
2016.08.10 文=編集部 Business Journal


 群馬大学医学部附属病院で腹腔鏡手術による死亡事故が相次いだ問題で、7月30日、外部委員による事故調査委員会が最終報告書を提出した。

 2007年以降に群大病院での肝胆膵分野の手術では64人が術後に死亡していたことが判明。そのうち30人は、今回問題となった元助教の男性医師(A医師、15年に退職済み)による執刀だった。

 群大はA医師と上司に当たる教授を解雇処分にした。背景には国立大学病院の経営重視の姿勢、医局間の対立、手術が下手でも教授になれるというアカデミズムの慣習など、根深い医療界の悪弊が複合的に絡み合っていたことが明らかになった。

 調査報告書では、国立大学が独立行政法人化されて以降、赤字部門だった医学部附属病院でも採算性を確保すべく、「手術数増加が院是」となっていたと指摘。調査委員会の委員長を務めた上田裕一・奈良県総合医療センター総長も「この状況でよく勤務が続いたなと思うくらい過重な勤務体制だった」と嘆息するほど、手術数増加のためのプレッシャーが強かったとみられる。

 さらに、群大独特の問題として「医局」間の対立があった。群大の外科には旧第一と旧第二と呼ばれる2つがあり、両者がほとんど同じ領域を担当していたにもかかわらず、情報交換や人事上の交流はほとんどなかった。

 歴史の古い旧第一は、教授がさらに格上の大学に転任することが多く、学内では主流派だった。今回問題を起こした旧第二は、人数も少なく、「旧第二外科は、先行する旧第一外科に負けないでがんばろうとしたのかもしれない」(田村遵一病院長)という。

 実際、07〜14年の間、肝胆膵分野の医師数は旧第一の3〜6人に対して、旧第二は1〜2人しかいなかったが、手術数では旧第一の589件に匹敵する573件を旧第二は行っていた。

 そうした構造的な問題の上に、執刀医の属人的な問題が重なった。A医師の手術について、専門的に検証した日本外科学会の報告では、「出血量が多い」「残すべき肝臓の脈管を損傷している」「手技が安定しているとは言いがたい」など、簡単に言えば「下手」だったと厳しく指摘している。しかも、カルテや患者への説明が常に不十分で、内部でも再三問題視され、注意されていたが一向に直らなかった。

■日本の医学部の悪弊が凝縮された群大病院

 また、連日忙しい勤務の中でアルバイトに精を出していたことも問題視されている。給与が安い大学病院に勤務する医師は、本務の合間を縫って外病院でアルバイトするのが一般的で、群大病院でも週8時間までは認められていたが、A医師はそれ以上に行っていた。

 本来ならばA医師を監督すべき上司である教授も、調査報告書の提出とともに諭旨免職処分となった。循環器が専門で、腹腔鏡や開腹による肝胆膵の手術の経験がほとんどないにもかかわらず、教授は、A医師の手術では記録上「執刀医」となっていた。

 この実績を基に学会が認定する「高度技能指導医」を取得していたが、実際には手術の是非を判断する能力がなかった。A医師の手術について、内部からも「死亡例が多すぎる」と中止を求める意見があったにもかかわらず、教授は「A医師はよく勉強し、院内外からの信頼も厚い」として聞き入れなかった。

 事故調とは別に大学が設置した病院改革委員会は、「今回の重大事案は、肝胆膵部署における体制的欠如と医療に従事する者としての適格性を疑わざるを得ない医師が、この体制の主要な構成員であったことによって起こったものと思われる」と結論付けた。

 一連の問題をめぐっては、大学側の対応も問題だらけだった。千葉県がんセンターで腹腔鏡事故が多発している報道を受けて院内の状況を調査したところ、調査結果がまとまる前に読売新聞にスクープされ、その後も調査の状況が漏れ続けた(読売新聞は一連の報道で新聞協会賞を受賞)。

 焦った群大病院は、内部のメンバーが主導する事故調査委員会を設置。15年3月に執刀医の責任を追及する報告書を公表したが、外部委員から「勝手に『過失があった』と加筆された」とクレームがついた。

 すぐに該当部分を削除するという見識のなさを露呈し、調査をやり直す状況に追い込まれた。病院による調査では事態が収拾できないとして、大学本体が第三者主体の検証を進めたが、なぜか「事故調査委員会」「病院改革委員会」の2つをつくったため、両委員会がお互いに牽制し合う状況になった。

 両委員会とも、病院、医学部の構造的問題を厳しく指摘。新たに大量の研修や委員会が設置されたが、勤務するスタッフは「医療行為」以外に割く時間が増えて疲弊しているとの指摘も挙がっている。

 一方で、遺族会は雲隠れしているA医師への刑事告訴も検討しているなど、問題が解決するまでには、まだまだ時間がかかる。日本の医学部の悪弊を凝縮したような群大の問題。解決までの道のりは険しい。

(文=編集部)
 

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