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怒りにすべてを賭けたEU離脱派 英国の国民投票まで1カ月、政策議論で勝てないのは百も承知(Financial Times
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投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 26 日 00:26:00: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

英イングランド・マンチェスターで、同国のEU離脱を推進する運動の集会で演説するロンドンのボリス・ジョンソン市長(当時、2016年4月15日撮影、資料写真)。(c)AFP/OLI SCARFF〔AFPBB News〕


怒りにすべてを賭けたEU離脱派 英国の国民投票まで1カ月、政策議論で勝てないのは百も承知
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46951
2016.5.26 Financial Times :JBpress


(英フィナンシャル・タイムズ紙 2016年5月20日付)

 欧州連合(EU)離脱が英国にもたらす経済的結果は、分布線上の「悪い」から「非常に、非常に悪い」までのどこかに行き着くという国際通貨基金(IMF)の警告に意外性は何もなかった。EUはアドルフ・ヒトラーの覇権的野望を共有していると批判した英保守党のブレグジット(英国のEU離脱)支持者、ボリス・ジョンソン氏の計画的ヒステリーにも驚きはなかった。

 先進的な民主主義国における政治対話は、どれほど明白な欠点があろうとも真実の枠組みにこだわる疲れ果てたエスタブリッシュメント(支配階級)と、幻滅した市民の不安と怒りにつけ込もうとする自称反乱者との争いになった。

 英国の国民投票の議論も例外ではないことがはっきりしてきた。EU離脱陣営の多くの主張は、明々白々な虚偽であることが示された。特に顕著なのが、EU予算に対する英国の支払いの規模に関する離脱派の中心的主張だ。離脱派は不都合な事実など、ものともしないのだ。

 親EU派陣営は、選挙活動の経済的議論に楽々と勝った。国内外の多くの独立系機関がEUから離脱したら英国は今より貧しくなると宣言しており、IMFはその最新事例にすぎない。ブレグジットは投資、雇用、生活水準を直撃する。

 離脱陣営が示した反応は、英国の有権者をだまそうとする巨大な国際的陰謀があると主張することだった。米大統領選の予備選でのドナルド・トランプ氏の戦術の基準に照らしても、これは血迷った冷笑主義だ。

 世界の政治、安全保障における英国の国益を追求する能力に関する公平な評価も、経済的な評価と似たところがある。「アングロスフィア(英語圏諸国)」のほうが英国の影響力を促進できるというEU懐疑派の妄想は、同盟国の見解によって打ち砕かれた。

 ワシントン、ウェリントン、オタワ、キャンベラ、東京、デリーの親友たちは、自国と英国の関係が欧州における英国の地位と結びついているとの考えで一致している。英国の安全の究極の保証人である北大西洋条約機構(NATO)は、EUを離脱することで英国は武装解除することになると考えている。

 確かに、米共和党の推定上の大統領候補であるトランプ氏は、英国はEUから出ても大丈夫だと考えている。しかし同氏は、米国とメキシコの国境沿いに壁を建設したり、イスラム教徒の米国入国を禁じたりすることも良い考えだと思っている。

 また、英国のEU離脱派は、たとえ暗黙だったにせよ、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の強固な支持を得ていると主張することもできるが、奇妙なことに、クレムリンに応援を要請するのには消極的だ。

 筆者の推測では、離脱陣営は恐らく、選挙戦の展開に驚いていない。ブレグジットを是とする経済的な論拠を示すのは、はなから不可能だったし、地元の欧州大陸から離れたほうが英国は大きな世界的プレーヤーになるという考えは、夢想家にとってさえ非現実的だった。

 離脱派にとって、政策議論で勝つことは最初から作戦の一部ではなかった。目標は常に、有権者の抱く無数の懸念と不満――移民、伸び悩む所得、緊縮財政、その他諸々に関するもの――を利用し、ブリュッセルに対する反乱に結びつけることだったのだ。

 離脱陣営は政治的な分裂をまたいでいる。保守党の英国首相としてデビッド・キャメロン氏の後を継ぐことが最大の野望であるジョンソン氏は、右派では英国独立党(UKIP)のナイジェル・ファラージ党首と腕を組む一方、極左政党リスペクトを率いるジョージ・ギャロウェイ氏とも組んでいる。

 ジョンソン氏によるトランプ氏の模倣を別にすると、保守党サイドの離脱運動は大まかに懐古趣味のイングリッシュ・ナショナリズムとして描写できるだろう。白人労働者階級の有権者にアピールする際、反移民を掲げるUKIPはナショナリズムと外国人嫌悪との境界線に沿って踊り、しばしば一線を越える。

 ギャロウェイ氏は大企業に怒りをぶつける。ジョンソン氏も同様で、同氏はキャメロン氏が支持を獲得するために企業経営者と汚い取引をしたと訴えている。

 離脱陣営の議論に欠けているのは、経済、政治、安全保障の関係にとって「アウト」が何を意味するかという説明だ。これは部分的に離脱派自身の意見が割れているためでもあり、また、実行可能な代替策の欠如を露呈させる議論に引っ張り込まれたくないためでもある。答えを迫られると、彼らは昔から子供がやる遊び場でのポーズを取る。手で耳を覆い、真顔で「聞こえないよ」と言うのだ。

 ブレグジット支持派は、理性に対する感情の勝利にすべてを賭けた。大量の移民に侵略され、腐敗したエリートと大金持ちの企業家に支配された国家に関する比喩は、トランプ氏の前進を追いかけてきた人にとっては、馴染みのあるものだろう。

 トランプ氏は、自分の好戦的な孤立主義が米国を再び偉大にすると言う。EU離脱派は、「支配権を取り戻す」と約束している。だが、世界に対して扉を閉ざすことは、趣意書にはなり得ない。何にも増して、こうしたポピュリストは、さまざまなこと――開放性、グローバル化、移民、変化など――に「反対」しているという点で一致する。彼らは怒りを糧に伸長する。

 これが、残留陣営と離脱陣営の基本的な違いを浮き彫りにする。親EU派は、EUの欠点について何の幻想も抱いていないが、世界的な力がもはや西側のものではない時代にあって、EUのことを、英国が安全と繁栄を守るための最善の手段と見なしている。離脱派は、英国が自ら決断を下すことさえできたら、すべてがうまくいくふりをしている。

 皮肉なのは、英国は実際、自ら決断を下しているということだ。過去10年を振り返ってみると、すべての重大な選択――政府の規模や経済の構造、税制、福祉、戦争と平和などに関するもの――は閣僚と議員によって下されてきた。しかし、この時点で、離脱派の手が耳に伸びるのだ。


 

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