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巨大資本が国を支配するTPPなど3協定への逆風が強まっているが、彼らは何度でも実現を目指す(櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/16/kokusai15/msg/242.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 9 月 08 日 22:36:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

巨大資本が国を支配するTPPなど3協定への逆風が強まっているが、彼らは何度でも実現を目指す
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201609080001/
2016.09.08 21:44:18 櫻井ジャーナル


 安倍晋三政権は着々とTPP(環太平洋連携協定)を批准する準備を進め、国のあり方もTPPに合わせて変え、巨大資本が望むようなカネ儲けしやすいシステムにしようとしているが、アメリカではTPPへの反発が強まり、共和党の大統領候補ドナルド・トランプは一貫して反対、ヒラリー・クリントンも否定的な発言をせざるをえなくなっている。EUが対象のTTIP(環大西洋貿易投資協定)もEU内部で拒否すべきだとする声が高まり、この2協定とセットのTiSA(新サービス貿易協定)に対する反発も強い。

 こうした流れにあるとはいうものの、巨大資本を含むアメリカの支配層がTPP的な支配システム、つまりフランクリン・ルーズベルト大統領が定義したファシズム体制を目指すという計画を放棄することはないだろう。彼らが存在している限り、何度でも仕掛けてくる。

 本ブログでは何度も指摘してきたが、そのルーズベルトが率いていたニューディール派は巨大企業の活動を制限し、労働者の権利を認め、ファシズムや植民地に反対すると主張していた。その主張が自分たちの利益に反すると考え、ルーズベルトが大統領に就任した1933年から34年にかけてクーデターを計画したわけだ。

 クーデターの中心はJPモルガンだったようで、彼らはドイツのナチスやイタリアのファシスト党、中でもフランスの「クロワ・ド・フ(火の十字軍)」の戦術を参考にしていたという。彼らのシナリオによると、新聞を利用して大統領を攻撃し、50万名規模の組織を編成して大統領をすげ替えることになっていたという。

 このクーデター計画を成功させるため、軍の内部で人望の厚かった伝説的な軍人、スメドリー・バトラー退役少将をウォール街は懐柔しようとしたのだが、拒否されてしまう。クーデター派にカウンター・クーデターの意思を伝える一方、議会で計画を明らかにしたのである。当然、その証言は公式の記録として残っているので、容易に確認できる。

 バトラーからクーデターの話を聞いた知り合いのジャーナリスト、ポール・フレンチはクーデター派を取材、「コミュニズムから国を守るため、ファシスト政府が必要だ」という話を引き出している。これも議会証言として記録に残っている。

 クーデターを実行すればバトラー少将がカウンタークーデターで対抗、内戦になることは必至だったが、ルーズベルト大統領がクーデター派を摘発すれば、やはり内戦になる可能性が高かった。そこで有耶無耶のうちに幕引きになったが、この時代を研究している学者や記者が知らないはずはない。

 第2次世界大戦の終盤、ドイツが降伏する前の月にルーズベルトは急死、ウォール街が主導権を奪還する。その後はニューディール的な要素を消し去る作業が始まり、1999年11月にはグラス・スティーガル法の求めていた銀行業務と証券業務の分離がグラム・リーチ・ブライリー法の成立で撤廃され、その目的の大半は達成された。そうした作業の総仕上げと言うべきものがTPP、TTIP、TiSAだ。これらの協定によって巨大資本が国を支配することが可能になる。その間、1970年代のアメリカでは「多国籍企業」が問題になっていたが、その時点で巨大資本による世界支配を懸念する人はいたということだろう。

 巨大資本が世界を支配するという形は新しくない。例えば、ラテン・アメリカ諸国はアメリカの巨大資本に支配され、「バナナ共和国」と呼ばれるていた。また、イギリスなどヨーロッパ諸国は19世紀までインドを私企業である東インド会社が実行している。

 インドを支配するためにイギリスは傭兵を使っている。全兵力23万8000人のうちイギリス兵は3万8000人、残りの20万人はシパーヒー(またはセポイ)と呼ばれる傭兵だった。シパーヒーは上級カースト出身者が多く採用されたという。そのシパーヒーが1857年に反乱を起こした。「インド大反乱」、あるいは「第一次インド独立戦争」と名づけられているが、かつては「セポイの反乱」と呼ばれていた。

 当時、イギリスは技術革新にともなって工場制生産に移行している。いわゆる産業革命だが、中国(清)との貿易でイギリスは大幅な輸入超過に苦しむことになる。近代的な工場が作り出す製品が中国の絹や茶に負けたということだ。

 その苦境から脱するため、東インド会社はインド産のアヘンを中国へ密輸するのだが、それを中国側が禁止するとイギリスは武力による制圧に乗り出した。アヘン戦争(1840年から42年)である。この戦争で中国における利権を手にするが、まだ不十分だと考えたようで、1856年から60年にかけてはアロー戦争を仕掛けている。

 1865年にはイギリスが麻薬取引の拠点にしていた香港で香港上海銀行が創設され、66年に横浜へ進出、さらに大阪、神戸、長崎にも支店を開設している。1867年には「大政奉還」、長州藩と薩摩藩を中心とする新政府が誕生した。

 この当時、イギリスの支配層はライバルのフランス、ドイツ、ロシアに対抗するために約14万人の兵士が必要だと考えていたが、実際の兵力は7万人。そこで目を付けられたのが日本で、1902年には「日英同盟協約」が結ばれる。日本人を一種の傭兵にしようというわけだろう。この同盟は1921年、日本、アメリカ、フランス、イギリスの4カ国条約の成立によって廃止が決まるまで続いた。

 1904年に日本はイギリスのライバル、帝政ロシアと戦争を始めるが、戦費とし約2億ドルを融資したのはロスチャイルド系のクーン・ローブ。この金融機関を率いていたジェイコブ・シフと日銀副総裁だった高橋是清は親しい。言うまでもなく、ロスチャイルドはイギリスの動きと深い関係にある。日清戦争の後、日本は戦艦の建設に力を入れているが、その際にイギリス海軍が協力している。ロシアと日本との戦争を見通してのことだろう。

 その当時、日本はイギリスやアメリカの傭兵として動いている。シパーヒー、最近ではNATOの秘密部隊やアル・カイダ系武装集団と同じ立場だ。菅直人政権で尖閣諸島の棚上げを反故にし、石原慎太郎都知事が「東京都が尖閣諸島を購入することにした」と発言して中国や台湾を挑発、また野田佳彦首相は「尖閣を含む領土・領海で不法行為が発生した場合は、自衛隊を用いることも含め毅然と対応する」と発言、防衛大臣だった森本敏は尖閣諸島で「自衛隊が活動することは法的に確保されている」としている。こうして日本と中国との間で軍事的な緊張が高まった。

 こうした事態に対し、尖閣諸島で日本と中国が衝突してもアメリカは出てこないと主張する人もいるが、それは正しくない。尖閣諸島で軍事的な緊張を高めたのはアメリカ好戦派の意向を受けてのことであり、日本の支配層は自分たちの雇い主の命令通りに動く。アメリカが軍事介入するかどうかはアメリカ支配層の事情次第だ。

 

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コメント
 
1. 2016年9月09日 20:21:44 : yUpGq2F8fA : Hy_z2SJDDOU[18]
資本主義 ファシズム化への 曲がり角

2. 2016年9月09日 20:21:47 : yUpGq2F8fA : Hy_z2SJDDOU[19]
ハゲタカの 完全支配 許す国

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