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「政治的公平性は権力が判断することではない」高市氏発言に田原氏ら危機感 誰もチェックしない権力は「暴走する」
http://www.asyura2.com/16/senkyo202/msg/175.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 2 月 29 日 20:30:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

[写真]「政治的公平性は権力が判断することではない」と語る岸井氏(左端)と、田原氏(中央)、鳥越氏(撮影:山本宏樹/DELTA PHOTO)


「政治的公平性は権力が判断することではない」高市氏発言に田原氏ら危機感
http://thepage.jp/detail/20160229-00000010-wordleaf
2016.02.29 18:35 THE PAGE


【中継録画】高市氏の「電波停止」発言に抗議して田原総一朗氏らが会見


 高市早苗総務相が、政治的公平性を欠く放送を繰り返した放送局の「電波停止」を命じる可能性に言及したことに対し、田原総一朗氏らテレビの報道キャスター6人が29日、会見し、「高市氏の発言は憲法と放送法の精神に反している」と抗議する声明を発表した。会見では「政治的公平性は一般的な公平公正とは違う。権力が判断するものではない」「誰もチェックしない権力は最後に大変なことになる」などと批判し、日本のメディアと政治の行く末に懸念を示した。


 会見には田原氏のほかに、鳥越俊太郎氏、岸井成格氏、大谷昭宏氏、金平茂紀氏、青木理氏が出席した。


誰もチェックしない権力は「暴走する」



[写真]放送現場に「萎縮」が生まれていると懸念する金平氏(右)と大谷氏(撮影:山本宏樹/DELTA PHOTO)


 冒頭、鳥越氏がアピール文を読み上げた。高市氏の発言は、憲法によって保障されている「放送による表現の自由」や「放送が民主主義の発達に資する」という放送法1条の精神に反していると批判する内容。高市氏が「電波停止」の拠り所とする放送法4条は「倫理規定」であることが定説であり、放送法は戦争時の苦い経験として、政府からの干渉の排除や放送の独立を確保することが意図されていると説明した。


 出席したキャスターらからは、口々に高市氏の発言への批判が相次いだ。金平氏は、放送の現場は「いま息苦しい」と語る。権力からの攻撃なら跳ね返せるが、自主規制や忖度、自粛といった雰囲気が「(テレビ局の)内側へ漏れてきている」と指摘。「過剰な同調圧力から生じる『萎縮』が生まれている時代」と危機感を示した。



[写真]政治的公平性は一般の公平公正とは違うと語る岸井氏(撮影:山本宏樹/DELTA PHOTO)


 岸井氏は、高市氏が電波停止の条件として言及した「政治的公平性」について、メディアとしての姿勢を語った。「政治的公平性は権力側が判断することではない。政治家や官僚は大事なことはしゃべらないか隠す。政府の言い分だけ流すのは本当に公平性を欠く」。さらに「公平公正」いう言葉にみんな騙されると指摘する。「政治的公平性は一般の公平公正とは違う。権力は必ず腐敗し暴走する。それをさせてはならないというのがジャーナリズムであり、ジャーナリズムの公平公正」とした。



[写真]誰もチェックしない政権は最後に大変なことになると危機感を示す鳥越氏(撮影:山本宏樹/DELTA PHOTO)


 鳥越氏は、「これはある種のメディアへの恫喝。背後には安倍政権の一連のメディアに対する姿勢がある」と、高市氏一人の発言ではないとの見方を示した。そして、「政権のチェックをするはずのメディアが、政権によってチェックされている。誰もチェックしない政権は、最後に大変なことになる」と述べ、戦争中の大本営発表などを例に上げ、懸念を表明した。



[写真]高市氏発言には全テレビ局が抗議すべきだったと語る田原氏(撮影:山本宏樹/DELTA PHOTO)


 田原氏は「高市氏の発言は非常に恥ずかしい発言。直ちに全テレビ局の全番組が断固抗議するべき。だが残念なことに多くのテレビ局の多くの番組は何も言わない」とテレビ局の姿勢に疑問を投げかけた。また、この3月で岸井氏(ニュース23)、古舘伊知郎氏(報道ステーション)、国谷裕子氏(クローズアップ現代)が時を同じくして降板することに触れ、「骨のある人たちが辞める。残念なこと。まるで『高市発言』を受け取って自粛したという行動になりかねない」と述べた。


 青木氏は「ジャーナリズムの矜持に関わるときは組織の枠を超えて連帯して声を上げないといけない時があると思う」と語り、大谷氏は「視聴者に既に多大な影響が出ているのではないか」と自らの取材先での経験を元に語った。大谷氏は、被災地の宮城県女川町に取材に行ったが、「まだ復興していないのに復興しているかのような報道をさせられているんだろう」という住民のメディアへの不信感を痛感したという。会場の記者に「メディア人だから危機感を共有してほしい」と呼びかけた。


(撮影:山本宏樹/DELTA PHOTO)


 

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コメント
 
1. 2016年2月29日 20:55:07 : oS4nR9aTCU : CK_V6PwsLtE[11]
「私たちは怒ってる」高市氏発言に抗議 岸井氏降板語る
2016年2月29日19時58分 朝日新聞

 高市早苗総務相が放送法4条違反を理由にテレビ局に「停波」を命じる可能性に言及したことについて、テレビ朝日「朝まで生テレビ!」の司会者田原総一朗氏やTBSテレビ「ニュース23」のアンカー岸井成格氏らジャーナリスト6人が29日、東京都内で会見を開き、「私たちはこの一連の発言に驚き、そして怒っている」とする声明を発表した。

 会見したのはジャーナリストの青木理氏、大谷昭宏氏、鳥越俊太郎氏、TBSテレビ「報道特集」キャスターの金平茂紀氏に田原氏、岸井氏を加えた6人。出席はしなかったが、テレビ東京「週刊ニュース新書」で司会を務めるジャーナリストの田勢康弘氏も声明の呼びかけ人に参加している。

 声明では、高市氏の発言を放送法や憲法の精神に反するものだと批判。さらに、「現在のテレビ報道を取り巻く環境が著しく『息苦しさ』をましていないか」として、「自主規制、忖度(そんたく)、萎縮が放送現場の『内部から』広がることになっては、危機は一層深刻である」と訴えた。

 青木氏は「政権と政権の応援団がメディアを非常に不当な形で攻撃してきているという事実を真剣に受け止め、黙っていられないという思いでここに来た」。大谷氏は「視聴者にすでに多大な影響が出ている」と指摘。東日本大震災の被災地で復興が進んでいるところを取材をしようとすると、「復興がなっていないのに、あんたがたは、そういう取材をさせられているんだろう」との批判を受けると語った。

 金平氏は「自主規制とか忖度とか、過剰な同調圧力やそれによって生じる萎縮が今ぐらい蔓延(まんえん)していることはないと、自分の記者経験から思う」。田原氏は「高市氏の発言は非常に恥ずかしい。全テレビ局の全番組が抗議すべきだが、残念なことに、多くのテレビ局の多くの番組が何も言わない」と語った。

 鳥越氏は「これは政治権力とメディアの戦争。政治権力側が一方的に攻勢を強め、メディアが後退している。ここまで露骨にメディアをチェックし、牽制(けんせい)してきた政権はなかった。下から変えていくしかない。声をあげましょう」と呼びかけた。

 また、3月で「ニュース23」のアンカーを降板することについて岸井氏は「私個人は圧力に屈したとは思っていない。具体的に私に言ってくる人はだれもいなかった。交代は局の意向」と説明した。

 岸井氏が番組で「(安全保障関連法案に)メディアとしても廃案に向けて声をずっとあげ続けるべきだ」と発言したことについて、保守系の学者らでつくる「放送法遵守(じゅんしゅ)を求める視聴者の会」が昨年11月、「放送法に対する違反行為だ」と批判する意見広告を一部全国紙に出した。広告への感想を問われた岸井氏は「低俗だし、品性どころか知性のかけらもない。恥ずかしくないのか」と答えた。(星賀亨弘)

http://www.asahi.com/articles/ASJ2Y5HH6J2YUCVL01Z.html


2. 2016年2月29日 20:57:28 : oS4nR9aTCU : CK_V6PwsLtE[12]
【高市総務相電波停止発言】「高市さんに恥ずかしい思いをさせなければ」田原総一朗氏、岸井成格氏ら6人が抗議会見
http://www.sankei.com/politics/news/160229/plt1602290018-n1.html
2016.2.29 17:15 産経新聞


 田原総一朗氏、鳥越俊太郎氏、岸井成格氏ら放送業界で活動しているジャーナリスト有志が29日、高市早苗総務相の「電波停止」発言に抗議する記者会見を東京都内で開き、「私たちは怒っている」「発言は憲法、放送法の精神に反している」とする声明を発表した。

 呼び掛け人には、田原氏らのほかに、田勢康弘氏(会見には欠席)、大谷昭宏氏、金平茂紀氏、青木理氏が名を連ねた。

 声明では、高市氏の発言が「放送による表現の自由の確保」を定めた放送法1条や「表現の自由」を保障する憲法21条の精神に反していると主張。その上で「現在のテレビ報道を取り巻く環境が著しく『息苦しさ』を増していないか」として、「自主規制、忖度、萎縮が放送現場の『内側から』拡がることになっては、危機は一層深刻だ」と訴えた。

 会見で、岸井氏は「高市発言にはあきれ果てた。憲法、放送法の精神を知らない中での発言であれば、大臣失格だ。仮に曲解しているのであれば、『言論統制を進めたい』と思われても仕方がない」と高市氏を批判。田原氏は「非常に恥ずかしい発言。全テレビ局の全番組が抗議すべきだが、残念ながら多くの番組は何も言わない。高市さんに、恥ずかしい思いをさせなければならない」と訴えた。

 また、鳥越氏は「安倍政権からの恫(どう)喝(かつ)、脅しだ。安倍政権のなめきった態度が、高市発言となって現れた」と強調。「メディア内部に(政権への)遠慮がはびこっている。このままでは日本は大変なことになる。戦前のようになるかもしれないし、全権委任法を受けたナチスのようになるかもしれない」とも訴えた。

 会見で配布された声明文の全文は次の通り。

 「私たちは怒っている−−高市総務大臣の『電波停止』発言は憲法及び放送法の精神に反している」

 今年の2月8日と9日、高市早苗総務大臣が、国会の衆議院予算委員会において、放送局が政治的公平性を欠く放送を繰り返したと判断した場合、放送法4条違反を理由に、電波法76条に基づいて電波停止を命じる可能性について言及した。誰が判断するのかについては、同月23日の答弁で「総務大臣が最終的に判断するということになると存じます」と明言している。

 私たちはこの一連の発言に驚き、そして怒っている。そもそも公共放送にあずかる放送局の電波は、国民のものであって、所管する省庁のものではない。所管大臣の「判断」で電波停止などという行政処分が可能であるなどいう認識は、「放送による表現の自由を確保すること」「放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること」をうたった放送法(第1条)の精神に著しく反するものである。さらには、放送法にうたわれている「放送による表現の自由」は、憲法21条「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」の条文によって支えられているものだ。

 高市大臣が、処分のよりどころとする放送法第4条の規定は、多くのメディア法学者のあいだでは、放送事業者が自らを律する「倫理規定」とするのが通説である。また、放送法成立当時の経緯を少しでも研究すると、この法律が、戦争時の苦い経験を踏まえた放送番組への政府の干渉の排除、放送の自由独立の確保が強く企図されていたことがわかる。

 私たちは、テレビというメディアを通じて、日々のニュースや情報を市民に伝達し、その背景や意味について解説し、自由な議論を展開することによって、国民の「知る権利」に資することをめざしてきた。テレビ放送が開始されてから今年で64年になる。これまでも政治権力とメディアのあいだでは、さまざまな葛藤や介入・干渉があったことを肌身をもって経験してきた。

 現在のテレビ報道を取り巻く環境が著しく「息苦しさ」を増していないか。私たち自身もそれがなぜなのかを自らに問い続けている。「外から」の放送への介入・干渉によってもたらされた「息苦しさ」ならば跳ね返すこともできよう。だが、自主規制、忖度、萎縮が放送現場の「内部から」拡がることになっては、危機は一層深刻である。私たちが、今日ここに集い、意思表示をする理由の強い一端もそこにある。

 〈呼び掛け人〉(五十音順 2月29日現在)青木理、大谷昭宏、金平茂紀、岸井成格、田勢康弘、田原総一朗、鳥越俊太郎

http://www.sankei.com/politics/news/160229/plt1602290018-n1.html


3. 2016年3月01日 01:45:33 : r5cuhkoY3o : ht65n35SyFQ[1]
高市氏の「電波停止」発言に対する抗議会見(全文1)会見の趣旨ほか
2016.02.29 19:39 THE PAGE

 政治的公平性を欠く放送を繰り返した放送局に「電波停止」を命じる可能性に言及した高市早苗総務相の発言に抗議して、田原総一朗氏らテレビ放送関係者が29日午後2時半から都内で記者会見を行った。

 参加者は田原氏のほかに、鳥越俊太郎氏、岸井成格氏、大谷昭宏氏、金平茂紀氏、青木理氏ら。

 田原総一郎氏らは「私たちは怒っている」という声明を発表。「放送局の電波は、国民のものであって、所管する省庁のものではない」とし、大臣による判断で電波停止ができるというのは、放送による表現の自由や健全な民主主義の発達をうたった放送法の精神に著しく反するものだと抗議した。

会見の趣旨(アピール文)

金平:最初に会見の趣旨ということで私たちが用意したアピール文を、ごめんなさい、参加者たちも紹介しようと思いましたが省略します。最初に鳥越さんのほうからこのアピール分を読み上げていただきたいと思います。

鳥越:一応、半になったら始めます。はい、2時半になりましたので、ここから始めさせていただきます。私たちは怒(いか)っている。高市総務大臣の電波停止発言は憲法、放送法の精神に反している。今年の2月8日と9日、高市早苗総務大臣が国会の衆議院予算委員会において、放送局が政治的公平性を欠く放送を繰り返したと判断した場合、放送法4条違反を理由に、電波法76条に基づいて電波停止を命じる可能性について言及した。誰が判断するのかについては同月23日の答弁で、総務大臣が最終的に判断するということになると存じますと明言している。私たちはこの一連の発言に驚き、そして怒(いか)っている。

 そもそも公共放送に預かる放送局の電波は国民のものであって、所管する省庁ものではない。所管大臣の判断で電波停止などという行政処分が可能であるなどという認識は、放送による表現の自由を確保すること、放送が健全な民主主義の発達に資するようにすることをうたった、放送法の第1条の精神にも著しく反するものである。さらには放送法にうたわれている放送による表現の自由は、憲法21条「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」の条文によって支えられているものだ。

 高市大臣は処分のよりどころとする放送法第4条の規定は、多くのメディア法学者の間では放送事業者が自らを律する倫理規定とするのが通説である。また放送法成立当時の経緯を少しでも研究すると、この法律が戦争時の苦い経験を踏まえた放送番組への政府の干渉の排除、放送の自由、独立の確保が強く企図されていることがうかがわれる。私たちはテレビというメディアを通じて日々のニュースや情報を市民に伝達し、その背景や意味について解説し、自由な議論を展開することによって国民の知る権利に資することを目指してきた。テレビ放送が開始されてから62年になる。

男性:64年ですよ。

鳥越:64年ですか。64年になる。これまでも政治権力とメディアの間ではさまざまな葛藤や介入、干渉があったことを肌身をもって経験してきた。現在のテレビ報道を取り巻く環境が著しく息苦しさを増していないか。私たち自身もそれがなぜなのかを自らに問い続けている。外からの放送への介入、監修によってもたらされた息苦しさならはね返すこともできよう。だが自主規制、そんたく、萎縮が放送現場の内部から広がることになっては危機は一層深刻である。私たちが今日ここに集い、意思表示する理由の強い一端もそこにある。以上、呼びかけ人、青木理、大谷昭宏、金平茂紀、岸井成格、田勢康宏、田原総一朗氏、鳥越俊太郎、以上です。

金平:鳥越さんありがとうございました。それでは今日、ここに参加している呼びかけ人が順番にだいたい3分ぐらいですよね。ということで青木さんのほうから順番にお願いいたします。

メディアとジャーナリズムの原則が根腐れしかねないという危機感を抱いている(青木氏)

青木:青木理と申します。この中では僕が一番若いようなんですけれども、詳しいことは先輩方がおそらく発言なられると思うので、僕がここに来た思いだけを最初に本当に簡単に申し上げます。

 こういう会見をするっていうときによく出てくるのが、いろんな方々、俺は群れるのが好きじゃないからというようなことをおっしゃる方もいらっしゃって、僕自身も実は組織をスピンアウトするぐらいなので、もともとあんまり群れたりとか、こういう形でいろんな人と声を上げるっていうのはもともと好きではないんですけれども、しかしこの仕事に関わっているものが、原理とか原則とか、メディアとかジャーナリズムの矜持に関わるような事件が起きたときっていうのはやっぱり、組織とか個人とかの枠を超えて連帯して声を上げなくちゃいけないときっていうのは絶対あるんだろうなというふうに僕は思っているわけです。

 そういう意味で今回の放送法発言、それから同時に岸井さんに対しての意見広告とか政権側、あるいは政権の応援団の方々がメディアとジャーナリズム、あるいはテレビ報道の原則っていうのを非常に不当な形で攻撃してきているという事実を、僕は本当に真剣に受け止めて、これは黙っていられないという思いでここに来ました。このままどんどん押し込まれてしまうと、本当にメディアとジャーナリズムの原則が根腐れしかねないなという危機感を僕自身、抱いております。それが僕の、ここに来ている思いであります。

被災地のNHKに対する不信感はものすごい(大谷氏)

大谷:大谷昭宏です。今回こういうアピールに至った、それから一連の各メディアに対する陰に陽にの圧力、あるいは今、お話があった岸井さんに対する嫌がらせとも言うべきさまざまな攻撃。こういったことについてはほかのキャスターの皆さま方からも発言があると思いますんで、そこら辺はちょっとはしょらせていただいて、一言で申し上げるとわれわれがここで突っ張っとかないと、視聴者の皆さんにすでに多大な影響が出てるんじゃないかなという率直な思いで、非常にやむにやまれない気持ちでおるわけです。

 今、私実は、東日本大震災の被災地の女川から今朝、大急ぎで帰ってきたところでして、週末ごとに今、被災地に入っています。被災地に入って、こういう問題がいろんなところで影響を与えてるんだなっていうのを如実に感じるのは、われわれが取材に行って、例えば原発の取材に行く、あるいは非常に復興が進んでいるという報道をしにいくと。本当に復興が進んでるところもあるんで、その点が1つ女川にもあるわけです。しかしそれを放送したいと言って、申し上げると復興がなってないのにあなた方はそういう報道をさせられているんだろうと。福島の除染が進んでるだろうという、報道をさせられに来ているんだろうという意識が、被災者の皆さん、非常に強まってるんです。これは阪神・淡路大震災のときに全くなかったことです。そこまでつまりわれわれはもう、手先になってるんだろうと思われるような事態が来てしまっている。

 もし、言うと非常に傷つけることになるかもしれませんけど、大変悪い言い方をすればNHKさんに対するその不信感ってすごいんです。変な話で、あってはならないことですけど、私は民放の取材に行くと、「だったらまだいいか」というような答えさえ返ってきていると。これはわれわれメディアではなくて、被災者、ひいては今、国民の不幸になりつつあるというような思いでこの場に来ております。皆さま方も同じメディアの中にいらっしゃるわけですから、どうかその危機感を共有していただきたいと思っております。

日本の世界の報道自由度ランキングは180国のうち61位(金平氏)

金平:金平と申します。今、日本のメディアが海外からどう見られてるかっていうと、2015年の世界の報道の自由度ランキングっていう、これはパリにある国境なき記者団っていうところが毎年発表しているものですけども、日本は今、61位です。61位です。180国のうち61位というそういう今、ポジションにいます。僕はとてもこれは恥ずべき自体だというふうに思います。戦後の今、日本のテレビ報道の歴史っていうのを自分なりに勉強しなおしてるんですけれども、やっぱり今、感じるのは、今という時期が特別に息苦しい時期だろうなというふうに思います。

 その息苦しさっていうのが、さっきのアピール文にありましたように外からの攻撃で息苦しくなっているっていうんであればいいんですが、どうもその息苦しさの原因っていうのが内側、メディアの内側とかあるいはジャーナリストの内側のほうに生まれてきているんじゃないかという思いがあって、やむにやまれず今日、こういう会見をしようということで、呼び掛けをしたところ、こういう顔ぶれになりました。自主規制とかそんたくとか、あるいは過剰な同調圧力みたいなものが、それによって生じる萎縮みたいなものが、今ぐらい蔓延してることはないんじゃないかというふうに私は自分の記者経験の中から思います。

 こういうアピール自体がもう、遅きに失したんじゃないかという声ももちろんあると思いますが、こういうアピール自体がどれだけの訴求力があるかどうかは分かりませんけれども、非常にそういうもの自体が見えにくくなっていて。ただ1つだけ言えることは、何も発言せずに息を潜めて、やがていい時期が来るよっていうような態度とは、私たちは一線を画したいというふうに思っています。

 考えてみますとテレビのキャスターとか、コメンテーターっていう人たちがこうやって一堂に局を越えて何かするというのは、2001年の4月に個人情報保護法に異議をするキャスター声明っていうのがあってだいたい同じ顔ぶれだったんですよね。そのときは実はテレビの各チャンネルのキャスターたちがみんな勢ぞろいしました。筑紫さんがまだ存命だったですね、安藤優子さんとか、日テレからもテレビ東京からもフジテレビからも来ました。それが今、できなくなっています。

 それから2013年の11月20日に特定秘密保護法に対して反対した顔ぶれが全く同じようにありましたですけど、ほぼ同じ顔ぶれですよね、これね、そのときとね。ということはつまり、広がってないんですね。僕らの呼び掛けみたいなものが横に広がっていない、縦に広がっていないということを認めざるを得ません。皆さんは取材という形でここにお集まりいただいているんですけども、今日のアピール文の呼び掛けの対象のかなりの部分っていうのは、もしかすると僕は取材されている皆さんじゃないかというふうに思っている次第です。

政治的公平性は権力側が判断することではない(岸井氏)

岸井:はい、岸井です。よろしくお願いいたします。アピール文にはほとんど過不足なく盛られてると私は思いますので、多くを語ることはありませんけれども、今、金平さんが言われた自由度について、61まで、OECDの先進国の中ではもう断トツに低い地位が落ちてるんですね。それはもう最近の『エコノミスト』も、それからいろんなね、『ガーディアン』でもそうでしたけど、とにかく今の日本の報道に関する懸念というのはものすごく海外で、むしろ強くなってるんですね。

 だから特定秘密保護法もそうですけど、最近そういう評価をどんどん落としてるのがやっぱり、どうも日本のメディアは自粛が過ぎるんじゃないかと。何を、何に遠慮してそんなことやってんの、っていう意識が非常に海外メディアに不信感が広がってるっていうことを感じます。いろんな形で取材も受けますけども、そこはもう本当に考えなきゃいけないなと思いますね。

 それから私も高市発言を聞いたときはもう、まず第一の印象は驚くだけじゃなくて、ちょっとあきれ果てましたね。憲法の精神、あるいは放送法の精神とか目的っていうものを知らないで、もしああいう発言をしてるとすればもう大臣失格、資格ありません。それが第一ですね。

 もし仮に知ってて、曲解をしてる、いうことであれば意図的にある一歩を進めて、言論統制に進みたいという意図があると思われても仕方がありません。それについてきちっとしなきゃいけないっていうことですよね、だから先ほどから海外から非常に日本のメディアが不信感を持たれるようなことになってる中で、ああいう発言が出てるっていうことはものすごく重要なことだと思うんですよね。これを黙って見過ごすわけにはいかないわけですね。だから高市発言があった日も、私も番組で取り上げて、とにかくあり得ないことだし、絶対にあってはならないことだということを申し上げました。

 それからあえて、これは皆さん報道に携わる方たちですから、お釈迦様に説法になりますけど、私自身、新聞社の論説委員長をやり主筆もやりました。だからそういう意味では報道、そして政治の公平性と、それから使命、メディアの使命、ジャーナリズムの役割っていうものについて、ずっとそれなりに考えてきたつもりであります。

 それ、政治的公平性っていうのは、権力側が判断することではないんです。これはわれわれメディアが一番気を付けなきゃいけないことです。こういう言い方すると、よく政治家との大討論になることがありますけども、われわれは先輩から常に、政治、政治家、官僚、これは必ず大事なことはしゃべらないか隠す。場合によってはうそをつく。このことが前提で取材しない限り、本当の報道っていうのはできないんだということですよね。それはもうずっと感じてきました。それは暴くっていうだけじゃなくて、本当のことを知らせることが、国民の知る権利にきちっとメディアが応えるということですからね。

 だからそれを常に公平性という中で考える。逆に言うと、政府権力側の言うことだけを流してれば、それは本当に公平性を欠く、国民の知る権利を阻害するということになる、ということだと思うんですね。そのことをきちっともう1回、胸に刻んでやらなきゃいけない。そのぐらい今は危機的状況に入ってきたなと。言いたいこといろいろありますけどね、取りあえずはまず感じたことを申し上げたということです。

http://thepage.jp/detail/20160229-00000011-wordleaf


4. 2016年3月01日 01:51:11 : r5cuhkoY3o : ht65n35SyFQ[2]
高市氏の「電波停止」発言に対する抗議会見(全文2)匿名の現場の声など
http://thepage.jp/detail/20160229-00000012-wordleaf?page=1
2016.02.29 19:46

 政治的公平性を欠く放送を繰り返した放送局に「電波停止」を命じる可能性に言及した高市早苗総務相の発言に抗議して、田原総一朗氏らテレビ放送関係者が29日午後2時半から都内で記者会見を行った。

 参加者は田原氏のほかに、鳥越俊太郎氏、岸井成格氏、大谷昭宏氏、金平茂紀氏、青木理氏ら。

 田原総一郎氏らは「私たちは怒っている」という声明を発表。「放送局の電波は、国民のものであって、所管する省庁のものではない」とし、大臣による判断で電波停止ができるというのは、放送による表現の自由や健全な民主主義の発達をうたった放送法の精神に著しく反するものだと抗議した。

高市大臣の恥ずかしい発言に断固抗議をすべきだ(田原氏)

田原:田原総一朗です。高市総務大臣発言というのは非常に恥ずかしい発言でして、こういう恥ずかしい発言をしたらただちに全テレビ局の全番組が抗議をすべきだと。断固抗議。で、全テレビ局の全番組がこれを抗議したら高市さんは非常に恥ずかしい思いをすると、なるはずなんですね。ところが、残念なことにこの多くのテレビ局の多くの番組は、これをなんて言うか、何も言わない。

 で、実はこの前の選挙のときに、萩生田(はぎゅうだ)光一という自民党の中堅幹部がいて、これがこのときにこの在京テレビ局の報道局長宛に、それこそ公平中立にやれというね、とんでもないお触書を出した。本来ならば在京テレビ局の報道局長がみんな集まって会議をやって、で、その在京テレビ局の報道局長たちが萩生田光一、自民党に抗議をすべきなんだ。こんなことはけしからん、という抗議をするのが当然なんですね。で、今度の高市発言についても、本当ならば日本のテレビ局の報道局長あたりがみんな集まって、抗議をすべきなんですね。

 ところが抗議をするどころか、放送もしないと。で、萩生田光一のときも、これは金平さんはやったんですね。僕の番組もやりましたけど、ほとんどの局がこのことを放送もしない。で、しかもなんとなく放送しないということは、なんとなくこれをね、受け取っているというか、もっと言えば政府側は頭に乗るわけです。やればどんどんテレビ局が萎縮していくという頭に乗る。

 で、もう1つ、これの残念なことは高市発言があったせいではないんだけれども、まるで高市発言を受けるかのように、この今年の3月いっぱいで、岸井さんがお辞めになる。それから報道ステーションの古館さんがお辞めになる。それからNHKの国谷(くにや)さんが辞める。それから今日は来てないけど田勢の番組も終わるんですね。

 で、この高市発言とは偶然だとは思うけども、やっぱり軌を一にして、今言った4人の人が、それぞれ骨のあるMC、あるいは骨のあるコメンテーターとして注目された人たちが辞めると。これは非常に残念なことで、言ってみりゃまるで高市発言をテレビ局が受け取って、それで自粛したという行動になりかねない。これは非常に残念です。だから断固これは跳ね返さなきゃいけない。こんなものを跳ね返して、高市さんには恥ずかしい思いをさせなきゃいけないと、と思います。

これはある種のどう喝だ(鳥越氏)

鳥越:鳥越俊太郎です。高市発言は恥ずかしいことだと今、田原さんおっしゃいましたけど、私はこれはある種のどう喝だと思いますね。安倍政権側からのメディアに対するどう喝、脅しです。いつでも電波止められるぞと、変なことするなよという。これは高市さんが発言をしておりますけれども、背後には安倍政権の一連のメディアに対する姿勢がある、いち高市早苗個人の発言ではない。つまり最近の安倍政権のいろんな不規則発言やらいろんなものがいっぱい出てますが、そういうことをまとめて言えばおごり高ぶった、メディア、マスコミをなめ切った、もっと言えば国民をまったくなめ切った、支持率が高いということ、きっと株価が高いということもあるんでしょうけれども。安倍政権のなめ切った国民をなめ切った態度が高市発言となって現れたというふうに僕は思ってます。

 メディアと、もしくはジャーナリズムと言ってもいいでしょうが、政権権力、政治権力とはどういう関係があるのかと、どういう関係にこれまであったのかということをちょっと考えてみますと、これは歴史的に形成されてきたもので、税金を国民が納めてます。そして、それを国民の委託を受けて税金を使って政治権力、政府、もしくは国会が、政治、日本の国の運営を行っておる。

 しかし、その税金が正しく使われてるかどうかは、国民はチェックすることができない。間接民主主義においては、国民は選挙のときだけ政府をチェックすることができるけど、それ以外はときどき街頭で声を上げる程度、新聞に投書する程度しかできません。そこでこれは、アメリカやヨーロッパでそうですけれども歴史的に、間接民主主義においては世論の、タックスペイヤー、税金を納めてる納税者の代わりにメディアが政権を、政治権力をチェックするというミッションを持って仕事をするということは、歴史的に形成されてきたというのはこれはもう衆目の一致するところだと思います。そういう中で私たちは仕事をしている。

 しかし最近の安倍政権になってから以降のメディアと政権のありようを見ると、一方的に安倍政権側が、つまり国民の負託を受けて、委託を受けて政権をチェックするはずのメディアが、マスコミがテレビや新聞などが、逆に政権によってチェックされてる。皆さん方、おそらく知ってるか知らないかは知らないけども、もう官邸などではテレビの番組、全部、バラエティなんかはやってるとは思いませんが、報道番組なんかは全部チェックしてるんですよ。そして問題があれば全部、それについてはなんらかの対応をしてると。それぐらい政権側のメディアチェックが厳しくなってる、激しくなってる。

 それに対してメディア側からの政権のチェックは果たしてどうなのか。逆に今、皆さん方がおっしゃったように、内部から萎縮とか自粛とかそんたくとかいろんな言葉ありますけれども、内部的にちょっとこれ言うとまずいんじゃないかというような遠慮が、メディアの中、特にテレビの中にはずっと広がってる、はびこっているというのが現状ではないかと思います。

 で、このままいくと日本は大変なことになります、それは。誰の、ノーチェックで政権やりたい放題。それは戦前のようなことになるかもしれないし、全権委任法を得たナチス、ヒトラーのようになるかもしれないし、つまり誰もチェックしない政権というのは大変なことになるんですよ、その国は。

 ということを僕は最後に皆さんに訴えて、一応、私の話は終わります。ありがとうございました。 

参加できなかった田勢氏、匿名の現場の声

金平:今日、ここの会見場に参加できなかった、田勢さんがちょっと別の用でできなかったんで、田勢さんからコメントをいただいているんで代読します。

 本会議場で、誰が拍手しなかったかを総理がチェックしているらしいと複数の自民党議員から聞いた。ものが言えないから自民党議員が民主党議員にどうしてあそこで寸止めするんだ、もう一太刀切り込めと発破を掛けているという話も聞いた。メディアの社長が総理と会食してるために、書く内容を自己規制している現場の記者たちと同じだなと、自民党議員たちと笑いあった。ジャーナリズムは死にかけている。何よりも恐ろしいのは権力の意向をメディアがそんたくして追従することだ。電波を止める発言などはそれに比べれば他愛のないものだ。

 というのが田勢さんからのコメントですが、実は今日、この会見をするに当たって、ほかの呼び掛けを行ったところ、ほかの民放とかNHKの現場の人たちから参加はしたいけれども、どうしても参加した、願いを出したけれども拒否されたり、あるいはどうしても参加できない。今、参加できるような状況じゃないという人たちが、匿名でもいいから自分たちが置かれている現状を読み上げてくれないかというようなことで、何人かの方の現場の記者の訴えというのが、現場からの声というの届いてますので、そのいくつかをちょっとご紹介したいと思います。ちょっと、お願いしますね。

青木:読め、ということなので、現場の声というのを、お二方の声を読まさせていただきます。余計なことですけど、僕自身ここまでひどいのかと思ってちょっと驚くくらいだったんですけれども、以下、お2人の方です。少し長くなりますが。1人目が在京キー局報道番組のディレクターの方です。

 高市大臣発言を含めて一連の安倍政権下の動きで実際の報道現場に影響が出ているのは確かです。最も顕著に現れているのが、番組内の決定権者らの自粛です。それはやりたいのは分かるが我慢してくれ、そこまでは突っ込めないなどと言われることは何度もあります。これまでなら当然指摘してきた問題の掘り下げなどについてです。政権批判と取られるのではないかと恐れ、自粛しています。これは報道側の情けなさではありますが、実際にある圧力によって影響を受けています。これまでの政権下でも公平性に注意して報道してきましたが、安倍政権になって特に自粛が強まっています。

 もう1人、在京キー局報道局の中堅社員という方からです。

 報道現場に充満する自粛の空気というのは、皆さんが想像する以上の深刻な域に達しています。われわれは今、伝えるべきことを伝えられていないという自責の念に日々駆られています。2012年12月の選挙の際、自民党が選挙報道に当たっての要請文を、放送各社の記者、1人1人を呼びつけ手渡しましたが、これまで政党がこんなことをしたことはありませんでした。共産党など少数政党が他の党と同等に扱うようにという文書を送ってくることはありましたが、放送内容について細かく要請してきたことはありません。文書で細かく注文を付けるのは、報道への政治介入と捉えられ、明らかに表現の自由に抵触するという節操がまだあったからです。自民党がNHKとテレビ朝日を呼びつけたことも同じように報道への政治的なプレッシャーです。実際にこうした文書や動きが報道現場に自粛の効果をもたらしています。表向き、各局の記者やコメンテーター、経営陣が恥ずかしくて認めないため、多くの国民の知るところとなっていませんが、現場には明らかに大きな影響が出ています。例えば、この文書を受けて街録を削りました。

 街頭録音という、街の声ですね。

 街録を削りましたし、デモの批判的な映像も自粛しています。デモは市民の意思を表す動きですが、デモを警戒している官邸に気を使ったのです。ニュースの選択の段階で気を使い、なくなったニュース項目は山ほどあり、数を上げたらきりがないほど気を使っています。高市大臣の発言は、これまでの動きからさらに踏み込み、電波停止という明らかに憲法の表現の自由を侵す憲法違反の発言です。この発言は参議院選挙前のこの時期に、報道現場にさらに自粛させる効果を持っています。すでに自粛の空気は充満していますが、それ以上に放送局経営陣が慎重になり、それが現場へのプレッシャーになるからです。高市大臣が国会で、私自身に対するここ1週間ぐらいの報道を見ましても、決してメディアは萎縮されてないと思います、と答弁していますが、そもそも放送局でこの問題をしっかり放送したのは3つ、4つの番組だけです。毎日いくつもの報道番組がニュースを流す中で、この重大な発言を扱う番組がこれだけしかないというのが現実を表しています。
 
 以上です。

在京のキー局の報道局の若手社員から届いた声

金平:ちょっと、田原さんが今、次のお仕事があるんで今、退席されましたけど。もう一方だけ紹介しますね。これは在京のキー局の報道局の若手の社員の方から届いた声ですけども。

 報道現場の萎縮とは、意識して始まるものではなく、現場の人間でさえ分からない間に浸食されてしまうものだと感じている。気付けば争点となる政策課題、例えば原発、安保を取り上げにくくなっている。気付けば、街録で政権と同じ考えを話してくれる人を何時間でもかけて探し回って、探しまくって放送している。気付けば政権批判の強い評論家を出演させなくなっている。私たちは今までどおり自由に企画を提案しても、通らないことが多くなったり、作ったものに対しても直しを求められることが増え、それがいつの間にか普通になり、気付けば自由な発想がなくなってきているような状況だ。以前のように政策をチェックし、批判すべき点を批判するということが明らかにできていない。おかしいことをおかしいとは言えない閉塞感が漂っている。若い新入社員などはそれをおかしいとは思わず、これを基準に育っている。そうした中で飛び出した高市大臣の発言。これが出てそれの日を機に何かが変わったというわけではない。ただ、もやもやとある閉塞感の中に、ああ、やっぱりこれ以上、政権批判はできないんだという、絶望感みたいなものはさらに加わった気がする。自由な政権批判ができない空気は、もはや自分1人ではあらがえないものとなっている。権力者を監視すべきは国民であり、その国民に対して必要な情報を届けられていない。今のマスコミは危機的だ。このままでは気付けばテレビジャーナリズムは死んでいたとなりかねない。

 これが、僕らの仲間のキー局の報道局の若手の社員の叫びみたいな声ですけどね。こういう声が届いています。

 それでは会場の方からの質問を受け付けたいと思いますので。最初に、所属をおっしゃっていただいて、お名前をおっしゃっていただいて、どなたへの質問かというのも最初に、冒頭でおっしゃってください。よろしくお願いします。マイクは後ろのほうに持ってますので、その方にお渡ししますので。挙手お願いします。一番後ろ、はい、どうぞ。マイク。


5. 2016年3月01日 01:53:52 : r5cuhkoY3o : ht65n35SyFQ[3]
高市氏の「電波停止」発言に対する抗議会見(全文3・質疑応答1)
http://thepage.jp/detail/20160229-00000014-wordleaf
2016.02.29 21:17

 政治的公平性を欠く放送を繰り返した放送局に「電波停止」を命じる可能性に言及した高市早苗総務相の発言に抗議して、田原総一朗氏らテレビ放送関係者が29日午後2時半から都内で記者会見を行った。

 参加者は田原氏のほかに、鳥越俊太郎氏、岸井成格氏、大谷昭宏氏、金平茂紀氏、青木理氏ら。

 田原総一郎氏らは「私たちは怒っている」という声明を発表。「放送局の電波は、国民のものであって、所管する省庁のものではない」とし、大臣による判断で電波停止ができるというのは、放送による表現の自由や健全な民主主義の発達をうたった放送法の精神に著しく反するものだと抗議した。

高市氏の「電波停止」発言に対する抗議会見
労働組合がおかしいものはおかしいと言えないのか?

IWJ:インターネットメディア、IWJの高橋と申します。よろしくお願いします。皆さんに質問したいんですけれども、お隣の韓国で報道に関わる社員らの労働組合などがおかしいものはおかしいと声を上げることができると思ってるんですけども、日本はそれができないんでしょうか。先ほどもおっしゃってましたけれども今、ここに出ていらっしゃるいわゆる出役の人たちではなくて、内部の方たちが報道局の方だったり、実際記者の方だったり、その方たちが声を上げるというのは難しいんでしょうか。

青木:日本の場合ももちろん、新聞の場合だと多くの新聞に労働組合はありますし、それはそれで声を上げるということは別に不可能ではないとは思いますけれども、なかなか上がってないのが現状なのかなというふうに、僕個人には思います。僕ちょっと、韓国に長くいたので余計なことを一言だけ。先ほどどなたかが、金平さんが、報道の自由度ランキングっていうのを発表した。で、最新版だと、韓国では去年ご存じのとおり、産経新聞の記者が大統領を批判するコラムをインターネットに書いたってことで起訴されるっていうとんでもない事件が起きて、僕自身あれはもう、本当とんでもない話だなというふうには思ってますけれども、その韓国よりも実は日本のほうが報道の自由度ランキングが1つ低いというのが現状だっていうことを、ちょっと付け足させてもらいます。

大谷:日本は当然、われわれの放送メディアで言えばNHKには労働組合がありますし、民間放送連盟があります。それから民放労連、今日は民間放送連盟のほうからもこちらのお見えになっているのは、私の見える範囲で確認しております。ただ、もちろんそういう労働組合はあるんですけども、それが報道現場、われわれの言論と組合というところがどのぐらい密接になっているのかと。もちろん民間放送連盟、民放労連もさまざまなことがあるときに、声明は出しているわけです。ただ、それと例えば先ほどからお話が出てるような会社の幹部の政権との密接な関わり。これははっきり言って、労働組合側が口出しできないというような状況。経営側が暴走とまで言いませんけども、政権とそういう関わりになってる。それに対して労働組合があれこれ言えるような状況ではないということは確かだと思います。

金平:民放労連は確か、声明出しましたですよね、確かね。高市総務大臣の、確か発言に対して出したと思いますね。ただ、ご質問の趣旨でいう報道の現場とかね、それから労働組合を中心としたもっと声を上げられないのかということに関して言うと、先ほどまで出ていた、それから現場の声に代表されるような、ものすごく重苦しい息苦しさというものに支配されていて、それを跳ね返せないというようなことがあった。何度も、先ほども申し上げましたですけども、こういう会見を開くっていうのは、実はそれに対して自分たちも何か声を上げなきゃいけないというような趣旨がね、自分たちの気持ちがあったからやってるっていうことがあるんですけどね。

 あと、それさっき言いましたですけど、戦後の日本のテレビ放送の歴史を勉強し直してるという話をしましたですけどね。今、私がたまたま所属してる会社の歴史っていうものを調べてみると、大昔に私たちが、私が今所属している会社では、田(でん)英夫さんという人がキャスターを解任されたことがあります。これはベトナム戦争当時の北ベトナムに取材に行って、それを放送したことが反米的だ、偏向しているというふうに自民党のいわゆる郵政族から批判されて、解任せざるを得ない状況に追い込まれたということがあるんですが、そのとき、私はこれ直接そのときはまだ入社してたわけじゃないですけど、報道局の人たちは解任された翌日から喪章を付けて職場で仕事したそうです。つまり、そういう時代の、もちろん時代が違うんですけれどもね。現場から声を上げたり意思表示をするということはものすごく大事なことだというふうに思いますし、それは1968年のことですけども。68年と2016年は全然時代が違いますからね。

 ただ、その現場の空気がきちんと意思表示できるようなふうになっていないということになると、これは相当深刻なことだと思うので、この記者会見もその意味では、実は風穴を空けたいという気持ちが皆さんにあるから実現したんだというふうに私は思ってますけど。

権力の暴走を許さないのがジャーナリズムの役割

岸井:新聞は新聞労連ありますからね。新聞労連は新聞労連として高市氏発言を非常に懸念して、それなりの声明を出してますけども。それともう1つあえて申し上げたいのは、私非常に気になってるのは新聞が社説で、いくつかの新聞ははっきりと弾劾してます。何を考えてるんだと、この大臣は、というね。だけど、まったく触れてない新聞もあるんですね、社説で。これはもう新聞が当然社説で真っ向から取り上げるべき問題だと私は思ってますけども、その辺をこれから新聞がちゃんと足並みそろえられるかどうかっていうところがね、非常にポイントになってくるんじゃないかなと思いますね。

 それとね、非常にこれも、皆さんもそう思うかもしれませんけどね、自民党の申し入れもそうですけど、公平、公正って言葉にみんなだまされちゃうんですよね。公平、公正っていうのは当たり前じゃないかと。そうすることが当たり前じゃないか、それが正しいんじゃないかってみんな思っちゃう。でも政治的公平、公正っていうのは一般的の公平、公正とまったく違うんですよね。よく言われるように、私もテレビでもコメントするとき使うことがありますけど、権力っていうのは絶対的権力であり、権力が強くなればなるほど必ず腐敗し、時に暴走するんです。必ずです。これはもう、政治の鉄則なんです。それをさせてはならないっていうのがジャーナリズムの役割なんですよね。

 必ずチェックし、ブレーキをかけ、そして止めるというのが、これがジャーナリズムの公平、公正なんです。それを忘れたジャーナリズムはジャーナリズムじゃないんですよ。それをどうもみんなね、その、公平、公正っていう言葉をね、ごまかそうとするんですね。それにだまされやすい。これだけはもう、本当に気を付けなきゃいけないっていうように思いますね。政治的公平、公正っていうのは一般的公平、公正とまったく違いますからね。権力の暴走を止めなきゃいけないのが公平、公正ですからね。そこを間違えてはいけない。そこが新聞もそう。なんであれを問題を取り上げない新聞があるのかなって、私は今、ものすごく今、疑問に思ってます、そこは。

鳥越:これはね、実は政治権力とメディアの戦争なんですね。戦いです。歴史的にも、今も。で、今、現実はどういうことかというと、政治権力側が一方的に攻勢を強めて、メディア側がどんどん後退をしている。そういう時代です。これまでの、歴代安倍政権以前の自民党の政権ももちろんわれわれはずっと見てきましたけれども、ここまで露骨にメディアにチェックを入れ、そしてメディアを牽制してきた政権はありません、自民党といえども。部分的にはあったかもしれませんが、こういうふうに全面的にメディアに総攻撃をかけてくる政権はありません。

 で、組合ということを今、IWJの方はおっしゃいましたけど組合は、連合の最近の実態を見てもそうですけど政治的には全然駄目です。政治闘争できない。かつての総評とは違う。組合が今ね、どこの会社でもどこの世界でも、組合が経済闘争はやるかもしれないけれども、じゃあその内容に、仕事の内容にまで関わって組合が関与するかというと、そういうことはどこの組合でもほとんどないです。まして、民放労連という固まりになれば言うけれども、1つ1つのテレビ局の中の組合がなんらかの、例えば高市発言とか、それからなんかの具体的な問題で声を上げるということはありません。

 それは、そういうふうになってしまったという現実があるわけですけれども、最終的にはやっぱり現場の1人1人の働く、メディアで働いている人たちがちゃんと意見を言い、声を上げて例えば、ディレクターがプロデューサーに、プロデューサーがその上の報道局長にというふうに1つの、1人1人が自分たちの意見を上げるような状況には残念ながら、今のテレビ局はどこもおそらく、なってないんです。

 上からの皆さんもご存じのように、安倍政権はちゃんとした戦略、メディア戦略を持ってます。安倍晋三総理大臣が新聞のあの首相動静録とか、日々なんとかという小さいあれがある。あれを見たら分かるように、どれだけ頻繁にメディアのテレビ局の社長、会長、新聞者の社長、会長と食事をしてるか知ってますか。頻繁にやってますよ。なんであんなにメディアの社長、会長と総理大臣が飯を食わないかんのですか。当然そこではなんらかの形でね、政権側から総理大臣側から、ちょっとあの記事はどうだとか、あの番組はどうだとかいう、これはもうまったくの私の想像にしか過ぎませんけど、言われているかもしれない。

 そうすると社長、会長は戻ってきて下にちょっと、あれはどうかね、というようなことを、じわじわとこうテレビ局の中で空気が醸成されてきて、それが現場に伝わってきて、現場では先ほど匿名の読み上げありましたけど、あの中で言われているようにちょっとこれまずいんじゃないかと。これは言い過ぎかもしれない。この人は出せないかもしれないというような自粛、萎縮ムードが全面的に、どのテレビ局にも広がってる、NHKも含めて。というのが現実だと僕は思うんですね。

 これは戦いですから。だから今はちょっと土俵際まで押し込まれてます。しかし、われわれは黙っていてただズルズルと土俵の外に追い出される、押し出されてしまうんではなくて、やっぱりテレビ局の中にも多くの、これでは困ったなと、先ほど読み上げましたようにこれでは困るというふうに思っている人たちがたくさんいるに違いない。だから、残念ながら分断されてます。1人1人は思ってるけどお互いに手をつないでないから、自分1人だけだと思う。それをこれからは多くの人が少しでも手をつないで、物を言って、テレビ局の人、自分のテレビ局の中で少しでも現場の空気感を変えていく。現場からそしてさらにその上、最終的には社長という形で現場から、現場の人間が一番発言をしない限り変わりません。上から変わるということはありませんから、下から変えていくしかない。そう思います。

 そういうところに、相当ひどいところまでいくと思いますが、そのまま押し切ってしまわれるということは僕はないと思っています。やっぱりどこかで反転攻勢がきっと出てくるに違いないと、僕は楽観的に思ってます。ぜひ皆さんも、ここにいらっしゃる方も同じ僕らの仲間だから、ぜひ黙っているんではなくて、ここで言わなきゃいけないというときには発言をして、声を上げましょう。以上です。

岸井:はい、今の鳥越さんの話にもう1つ付け加えますとね、私非常に最近勇気付けられるっていうのかな。やっぱりそれは視聴者や一般の読者、国民の声ですよね。今日もたまたまですけどね、本当にもうこれ見よがしに持ってきたわけじゃないけど、最近もう2万5000人の署名、岸井さん頑張んなさいよというね、とにかくいろんな風評、いろんなうわさが流れてるけど、頑張ってくださいよっていうね、これがもうずっと毎日のように来ますよ。手紙、はがきね、そしてそういう署名運動までやってくれる人たちがいるっていうのは、本当にありがたいんですよね。
 これはやっぱり勇気付けられるっていうか、これは本当に頑張んなきゃいけないな、ここで引き下がっちゃいけないなっていう気持ちを非常に強くさせてくれると思いますね。

鳥越:いいですか。

金平:ちょっと青木さんが今、退席されるんで、青木さんに対してお聞きになりたい方、どなたか質問いますか。あんまり時間がないんで、もう。あ、いましたね、はい、どうぞ。神保さん。

なぜ放送局が意味不明な発言におびえるのか?

ビデオニュース・ドットコム:すいません、ビデオニュースの神保です。青木さんだけってわけじゃないんですけど、放送法4条の解釈がもう間違ってることが明らかなわけじゃないですか。今さらもう議論の余地はないわけですよね、ここにはね、憲法21条があるわけですから。

 で、あればね、僕が聞きたいのはなぜ放送局がこんなまったく意味不明な発言におびえるのかここまで、あるいは唯々諾々とそうした意向に従った番組づくりになっちゃうのか。つまり蹴飛ばせばいいだけでしょ。で、むしろこういうこと言う人間が出てきたら、徹底的にもう今まで以上に政権批判を厳しくしてね、停波ができるんならしてみろと、いうふうにならずに、なぜか、おまえ、こんなことで停波されてどうすんだって、会議で難しい企画を出すと言われるっていうふうになっている、根幹にあるものっていうのが何かっていうのは、なかなかテレビの外にいる人分かんないんですよ。けんかすりゃいいじゃんと、なんで従っちゃうんだと、何が怖いんだと。

 で、もちろん日本は免許が直接政府から出てるっていう先進国の中では珍しいっていうか、たぶん唯一の国なので、免許で握られる、停波みたいなことができるっていうのは1つあるんでしょうけど、本当にこれって停波が恐ろしくてそういうふうになってるのか、それとも何か皆さんが見るにつけ、別になんかその理由があって、そんななんか、あの程度の発言でね、萎縮効果が。

 これ、安倍さんがね、そんなので萎縮するなんてのは情けないって言うんだけど、それはもう正論なわけですよ、それは。言っといて何言ってんだってとこはありますけれども。でもそれ正論なわけですよ、そんなの萎縮する必要ないじゃないか、そんなことでね、っていう議論は当然あると思う。そこをちょっとぜひお話をいただきたいなと思います。

青木:そんなに難しい話、僕には答えられないんですけれども。そんなにきれいごとばっかりじゃないんでしょう、おそらくいろんな意味でね。テレビ局だって企業ですし、それは新聞社もそうだし、それから雑誌社も出版社もそうですし、それぞれの企業の現場の中でいろんな考えの人がいて、それは政権寄りの人もいたりとか、いやそうじゃないんだ、っていう人たちもいたりとかして、それはそんなにきれいごとじゃいかないなっていうのは、ここにいらっしゃる皆さんも僕自身も同じように、僕もフリーになりましたけど、組織で働いてるんで、みんなみんな、それぞれ日々しょうもないことから、非常に難しいことまで葛藤しながら仕事すると思うんですね。その集積体がおそらく神保さんがおっしゃってるような、なんでもっと戦えないんだっていうような状況になってしまっているというふうに思うんですね。

 つまり、でもやっぱり今日僕ここに来るときには、ほとんどその憂鬱な気分で来たんですけれども、別に一緒にいらっしゃるから、別にごまするわけでもなんでもなく、その特に岸井さん、それから田原さん、鳥越さん、この3人の、失礼をあえて顧みず言えばもう老体というか、おじいさんというか、僕にとってはもう父親ぐらいの世代ですけども、僕、鳥越さんのテレビ番組、岸井さんの原稿、あるいは田原さんの番組っていうのを見てきて、半ば反発したりとか違うだろと思ったりとかってこと、いっぱいあったんですけれども、でも今おっしゃられたことはこの仕事する上での本当に原理原則だなという気はしました。

 僕が新人で新聞記者になったころに、こういうことを、役員の連中なんかから言われたようなことをもう1回聞けて、なんか僕は本当にすごくうれしかったんですね。つまりそれぞれの現場でいろんなきれいごとじゃ済まないことはあるとは思うんだけれども、岸井さん、田原さん、鳥越さんがこの業界の最長老が言ったことっていうのを僕も胸に刻んで、またあしたから物を書いたり発言したりというふうに思いました。なんか神保さんの質問の答えにはなってませんけれども、ちょっと僕、取りあえずこれで仕事があるんで、退席さしてもらいます、ありがとうございました。

岸井:いいですか。時間がだんだんね、あれになってきますけども、今の話に直接の答えになんないかもしんないけど、私非常に今ね、大枠で気になるのは、アメリカの大統領選、あしたスーパー・チューズデーですよね。それで今日は民主も、私もワシントンにいたことがあるんで、本当に今回驚いてるのはサンダースとそしてトランプのあの支持率の背景が、やっぱり今のアメリカが抱えている、社会が抱えている格差の問題っていうことで、1つのキーワードがエスタブリッシュメントっていう、既成政治家に対する反発、これが大きく今の大統領選の根っこで動いてますよね。

 だから時代によってその国の空気っていうのがあるんだと思うんですけど、ご存じのとおり今日本が一番心配してるのは、一強多弱、西高東低と言われる中で、自民党は今、官邸に対してなんにも物が言えない、こんな自民党を見たの初めて、本当に初めて、われわれの取材経験で言ってね、私ももう40年以上、50年近い、自民党、それも保守本流をずっと取材してきたっていう立場ですけどね。こんなになんで物言えなくなるの。聞いてみれば、自分に損するからですよ。あした損することがあるからですよ。つまり長い物には巻かれろなんですよ。

 これが日本人が一番悪いところなんですよね。でもそれがひょっとすると、だんだんそういうのが広がってきてるのかもしれない、政治の世界だけじゃなくなってるのっていうね。これを私は一番心配してますね、ひょっとするとってことですよ。

ニュース23降板、率直な気持ちは?

金平:そのほかに、はい、どうぞ。一番前の。

田中龍作:フリーのジャーナリストの田中と申します。岸井さんと金平さんに質問さしていただきます。まず岸井さん、去年、安保法制が国会で審議されていたころ、TBSの『NEWS23』で岸井さんも真っ向から安保法制批判されて、もう1回出し直すべきだって言って、けれんみなく批判されて、僕はそれを評価してたんですが、評価する一方で、あ、こんなこと言って大丈夫なのかなって心配してました。だから心配してたら案の定降板させられました。

 で、今こうTBS去るにあたって、去るっていうか「23」、降板するにあたって、今のこう率直なお気持ちをお聞かせください。悔しいだとか、日本のジャーナリズムが心配だとか、そういうところを。

岸井:はっきり申し上げて、私個人はまったく圧力に屈したと思ってないんですよ。本当に、うそ偽りなくね。で、具体的に私に言ってくる人も誰もいませんでしたし、何もね。おそらくみんな私の性格知ってるからもしそんなのがあれば、番組の中で言っちゃいますからね。おそらくそういうことはないかもしれないけど、どっちにしてもご存じのとおり、私は今度はスペシャルコメンテーターっていうね、おそらくテレビ界で初めての肩書じゃないですかね。

 それでそれは報道、社会情報、全ての番組の枠を越えて随時、コメンテーターとして発信していくっていう立場になるんですよ。ですから、『サンデーモーニング』もそのまま続くし、それからまだ決定ではないけども、おそらくある時間帯で私まだ、続いてやることになってますんでね。だからそれは私にとっては「23」で夜中やるよりは、もっと違った効果があるかもしれないなと思っていますね。
 
田中龍作:では誰が23から岸井さんを降ろさせたんですか。岸井さんに直接言ってこないんだったら。

岸井:いやいや、降りるって話はだから、交代っていう話はだからあったわけですよ。

田中龍作:じゃあ誰が交代させたんですか、じゃあ。

岸井:誰が交代させたって言われてもちょっと困っちゃう。それはもう局のあれでしょうね、意向でしょうね。

田中龍作:分かりました。じゃあ金平さん、今日この記者会見をTBSはニュースとしてありのままに伝えることができるでしょうか。この記者会見を、TBSはニュースとして。オブラートに包んじゃ駄目ですよ。報道。

金平:それは各局の。何もオブラートなんか包んでないですよ。いや、各局は今、テレビを、カメラを出してて取材してるじゃないですか。それをその取材するかどうかっていうのは、そのときの編集長が判断するんですよ。

田中龍作:じゃあTBSは出せますでしょうか。

金平:なんで僕がTBSの判断を。

田中龍作:いや、あなたTBSの役員の人じゃないですか。

金平:何を言ってるんですか、いったい。編集権は現場の人間にあるってさっきから言ってるじゃないですか。現場の人間が判断して出すんですよ。上から、僕が、僕がいかに例えばなんかの役割に就いてたとしても、これをやれとかそういうような筋合いじゃないです。現場で判断するんですよ。
 ほかに、はい、どうぞ。


6. 2016年3月01日 01:56:30 : r5cuhkoY3o : ht65n35SyFQ[4]
高市氏の「電波停止」発言に対する抗議会見(全文4/完・質疑応答2)
http://thepage.jp/detail/20160229-00000015-wordleaf
2016.02.29 21:21

 政治的公平性を欠く放送を繰り返した放送局に「電波停止」を命じる可能性に言及した高市早苗総務相の発言に抗議して、田原総一朗氏らテレビ放送関係者が29日午後2時半から都内で記者会見を行った。

 参加者は田原氏のほかに、鳥越俊太郎氏、岸井成格氏、大谷昭宏氏、金平茂紀氏、青木理氏ら。

 田原総一郎氏らは「私たちは怒っている」という声明を発表。「放送局の電波は、国民のものであって、所管する省庁のものではない」とし、大臣による判断で電波停止ができるというのは、放送による表現の自由や健全な民主主義の発達をうたった放送法の精神に著しく反するものだと抗議した。

高市氏の「電波停止」発言に対する抗議会見
現場の声や視聴者の声を発表する機会を持ってみてはどうか?

朝日新聞:朝日新聞のキタノです。先ほど青木さんや金平さんが読み上げられた現場の声とか、あるい岸井さんのもとに寄せられているお便りとかそういう現場の声なり視聴者の声っていうのがすごく大事なことなんじゃないかと思うんですけども。で、これは質問というよりは、要望というかぜひお願いしたいのですが、皆さんなり民放労連なりでなんでもいいんですけども、そういうその圧迫を受けて萎縮しているようなこと、あるいはその励ましの声が届いているというようなこと、なんかまとまった形でもっと分かりやすく発表、こういろいろこんなに届いてるっていうのが分かるように発表されるとよろしいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

金平:ごめんなさい、僕が紹介し忘れたんですけど、この会見のホームページが今日立ち上がって、そこにアドレスがたぶん、皆さんのお手元に届いてんのかな、届いてる? 届いてない?
 アドレスを書いた紙がたぶん入口のところに受付のところにあると思いますがそこに、さっきはあれ3人だけだったですよね。それ(笑)。3人だけだったんですけど、それ以外の方のフルのテキストっていうかコメントみたいなのがそこで、たぶん立ち上がってるんだと思うんですけどね。そこで見ることができると思います。

朝日新聞:で、さらに、このきっかけ。

岸井:これね、2万5000人。署名。

朝日新聞:なんか今回の会見をきっかけにね、またそういう声を募る、現場の声、現場からの声を募るとか、なんかそういうチャネルがあるといいなという感じがするんです。

金平:ええ、ありがとうございます。まだ今日はこの会見をやるだけで、もうほぼ精いっぱいだったもんですから、ご提案ありがとうございます。ほかにどなたかありますか。はい、どうぞ。この会場が15時40分で、もうあれなので、本当申し訳ないんですが。

どんな放送であれば公平だと言えるのか?

共同通信:すいません、共同通信社のサタケと申します。今日はどうもなんかジャーナリズムの原理原則みたいなことをうかがって、なんかこう新鮮な思いで向かいあったんですけれども、あらためてこの視聴者とかにその点を分かりやすく伝える必要があるんじゃないかなと思いまして、ちょっとお伺いしたいんですけれども。

 高市大臣は政治的公平性について、総務大臣が最終的に判断をするという発言をされた。このことについて冒頭で、この文章で問題にされてますけれども、この公平性というのをじゃあ誰が判断するのかということ。それから、どんな放送であれば公平だと言えるのかと考えてらっしゃるかということをお聞かせ願えますでしょうか。

岸井:先ほどもちょっと触れましたけれども、私の場合はどうしても新聞社の論説委員長や主筆の延長線上の中で、政治的公平性っていうのを基本的には考えていますね。これはねケース・バイ・ケースです、ものすごいケース・バイ・ケースです。ただ先ほどから言っているようにこれは権力の言いなりになるのか、権力側の暴走になるような危ない動き、発言なのかってことがまず一番大事な判断基準ですね。それをできれば批判的に分析をして、分析ですよ。批判的に分析をして、きちんと見出しも考える。非常に大事なことですよね、そうでないと非常に誤解を与えてします。

 それからもう1点言いたいことは、視聴者やなんかに言いたいのは先ほども言った言葉ですけども、公平、公正っていう言葉にだまされちゃいけないんですよ。これは政治的公平、公正だけは全く違います。これを判断するのは国民であり、そして事実をきちっと伝え、チェックする、メディアがやる。で、メディア全体はBPOが、それを公平か公正かを判断するということですね。絶対に権力が判断しちゃいけないことです。あってはならないことです。

記者:一番岸井さんを批判された放送法遵守を求める会はスタンスごとに、例えば安保法案の反対の立場から何分とかそういう、時間で計ろうとしたりする人たちもいますけど、それは間違い。

岸井:全然、間違いだし、ああいう低俗なあれにコメントするのは時間の無駄だと思っているんですけども、だけども少なくともやっぱりなんて言いますかね、安保法制については私、まともに良心的な政治記者なら、これだけ問題があって憲法違反で、自衛隊のリスクが一気に高まるっていう。戦後の憲法体制、安保法制体制ががらっと変わる、180度変わるんですよ。それはあんな形で反対の多い中で強行採決していいことですか。誰が考えたって当たり前のことですよ、批判するのは。それは駄目なんて言ったらそれはもう、メディアは成り立ちませんよね。

金平:ごめんなさい、はい、どうぞ。

岸井さんはあの意見広告自体をどのように受け止めたのか?

朝日新聞:朝日新聞社と申します。今の点に関連して岸井さんに念のためお尋ねしたいんですけれども、政治的公平に関して昨年、岸井さん個人を名指しで攻撃するような意見広告が出されたということで、今日のテーマは高市さんの電波停止発言、まさに上からの圧力だということだと思うんですけれども、こういうある意味で社会の下からの圧力みたいなものが広がっているような空気に、私自身は危惧を覚えているんですけども、岸井さんはあの意見広告自体をどのように受け止めたのか。さらにキャスター個人が名指しで批判されるような、ああいう大々的意見広告が新聞に載ると。こういう状況を今どうお考えになっているのか、そこをちょっとお聞かせください。

岸井:まず建前ではありませんけども、やっぱり新聞は新聞記事、テレビはテレビの番組、そして番組の中でのコメントで判断してもらうしかないわけですよね。それからあの広告、私も見ましたけど、最初はなんの広告だかさっぱり分かりませんでしたけれどね。単純に言えばもう本当に低俗だし、品性どころか知性のかけらもない、ひどいことをやる時代になったなと思いましたけどね。だけどそれはもう恥ずかしくないんですかね、あんなことやっててね。それは疑いますね。それしか言いようがないですね、あれ。

鳥越:それについては、僕らが認めなきゃいけないのは日本の社会がやはり戦後70年たって、全体に右寄りに保守化してると。これは世論がね、世の中自体が、という現実は認めなきゃいけない。その空気の中で日本会議という右翼的な団体があって、あれが、そこからお金が出て、そして産経と読売に意見広告を出してるということはある程度分かってきていますよね。そういうふうに日本の社会そのものがね、で、そういうものがまかり通ってしまうという社会になっている。そういう中で安倍政権というのができてるわけです。だから安倍政権が先か世論が先かという、どっちが先か分かりませんけれども、日本の社会がたぶん、はっきり言って新聞、テレビの社会は、30年、40年前にはなかったことは何かと言えば、はっきりと右と左に分かれちゃったということ。朝日新聞は従軍慰安婦の問題でちょっと傷付きましたけどね、すいません、だけど一応リベラルにとどまっている。毎日新聞、東京新聞などは、それから多くの地方紙はリベラルな、安倍政権批判もちゃんと社説でやっている。産経、読売、日経はやりません。だから産経、読売、日経を読んでいる人は分からないでしょうね、今の起こっていることは。というふうにメディアの世界がはっきり分裂した状態になっている。そこで今、起きているんですね、そういうことは。

 で、さらに政権側からはっきりとメディア、リベラル、中道、左派みたいな、リベラルと言われる新聞に対する攻撃が、朝日新聞も従軍慰安婦の問題もそうだと思うけれども、なんかちょっとでも隙あらば足をすくうという体制になっている。それはさっき私が言ったようにメディアが政権をチェックするんじゃなくて、今の時代は政権がメディアをチェックする時代になっている。そのことを僕らはちゃんと認めなきゃいけない。そこから僕らは戦っていかなきゃいけないと思ってます。これは戦いですよ、はっきり言って。負けられない戦いですね。負けたら戦前のようになります。大本営発表になります。ワイマール憲法のあとのナチス・ドイツのようになります。すいません、もう時間ない。

政権側のメディア攻撃があったときはどうするなど、話し合われているのか?

平:ごめんなさい、15時40分までなんで、あと1人か2人。どうぞ、どうぞ。

記者:岸井さんにちょっとお伺いしたいんですが、先ほど現場の声の紹介があって、若い記者、現場の人間たちが萎縮している状況がある。それをどのように受け止めているのかということと、あとは先ほどの意見広告への感想で、まさに低俗で、あんなものは一蹴すればいいということだと思うんですが、その辺りを若い現場の人たちに向けてわれわれは何をよりどこにしてやっていくんだというふうな辺りのお話を、ちょっとしていただけたらなと。

岸井:偉そうなことは言えませんけどね、基本的にはさっきから話してるようなことは話をします、機会あるごとに。私が今出てる『サンデーモーニング』にしても『NEWS23』にしても現場にそういう意識感覚とかそういう風潮は全くありません。全くありません。むしろ積極的に問題をきちっと分析をして伝えようっていう、そういう姿勢が非常にはっきりしてる。私はそういう意味ではものすごく恵まれてきたかなっていう気はしてますけどね。

東京新聞:すいません、東京新聞のモチヅキと申します。私は新聞のほうなんですけど、テレビに関してはやっぱり民放の知り合いの記者とかから話を聞くと、安倍政権が、先ほど鳥越さんがお話、ちょっと指摘されてましたけど、トップとの会食を頻繁に行うようになって、局のトップが例えば菅さんとか安倍さんから携帯に電話入ると、携帯に俺、今ちょっと電話来ちゃったよ、みたいな、そういう空気を社長の取り巻きにいる人々が感じ取って、これはなかなか簡単に安倍さんを批判できないなみたいな、そういう2番手、3番手の幹部たちが感じ取ってそんたくして動いてる感じを、結局現場の記者たちがいかに頑張って戦って、なんとしてもこれは報道すべきだと、政権をチェックすべきだっていうふうに戦っても、結局最後はカットされたり省かれたり後回しにされたり、で、徐々に徐々にやる気を失って、発言さえも、先ほどの声で出ましたけど、できなくなってしまっているっていうような状況があって、私も聞いてる限り非常に危機的だなと感じているんですけど、こうなってくると現場のそういう志を持ってきた若手とか中堅の人たちっていうよりも、やはりトップないし経営陣、局の経営陣たちの中でやはりそうやって政権側がメディア攻撃を仕掛けてきたときにどうするべきかみたいな話し合いとか、しょっちゅう会食をするべきなのかも含めて、何か話し合ったりする場っていうのが全くないんじゃないのかなっていう気がしまして、そこら辺、トップが変わらない限りはなかなか現場の記者が戦おうとしても、もう疲れちゃうという現状になりつつあるんじゃないかなと思うんですけど、そのことについてどういうふうにしていけばなんとかその光が見えてくるのかって辺りをお3人にお聞きできればと思うんですけど。

鳥越:ないよ、何も。何もない、何もない。

東京新聞:何もない。

鳥越。うん、ありません、現実はね。現実はですよ。ただ志がある人はいっぱいいますから、記者はね。だから例えばこういう会見をするじゃないですか。こういう会見をして、それがもし皆さんが伝えてくれれば、ああ、そうなんだと、同じことを思ってる人がいるんだと。じゃあもう少しね、われわれも声を上げようというふうになってもらえればいいかな。これはまあ、この今日の会は金平さんがやっぱりなんか言おうと僕らに呼び掛けて、僕らもそうだと。この上で定期的にいろんなこと、ために言ってきたから言ってるわけ。こういうささやかではあるかもしれないけども、こういう場で現場の人たちにちょっとでも物を言うことを知っていただきたい。言ってもいいんだと。言ってもいいんだと思っても、なかなか言えないというのが現実だと思います、僕も現場よく知ってますから。ぶつぶつは言うのよ、みんな。ぶつぶつ言うけど公式の場ではなかなか言えないというのがおそらく現実です。それぐらい上からのプレッシャーというのは、おそらくテレビ局によって多少は違うけれども、相当厳しいものになっているというのは現実だと思います。

異論を許さない放送を出すような未来にならない保証はない

金平:はい、ちょっと時間がそろそろなくなってきたので、これで会見を終わりたいと思います。一言だけ、私はテレビ、新聞の方々とは違ってテレビのことばっかりやってきた人間ですからね、先ほど神保さんが言われていたような、なんでそんな放送法4条の解釈ごときであんな、法的拘束力あるようなね、ことはすぐはね返せるじゃないかというようなお話があったんですが、放送法の成り立ちの勉強っていうのを自分なりにやってきたときに、これ、皆さんお読みになったらいいと思うんですが、評判の悪いNHKがですね、今ね、出してる、NHK放送文化研究所っていうところが出している『20世紀放送史』っていうのがあるんですよ。これはとっても面白いです。どういう形で放送法っていうのが出来上がってきたのか、それから電波法。

 で、1952年か、そこでどういう制度的な改変があったかとか、そういうことがものすごく詳しく出ていて、先ほど私がいった、例えば田英夫キャスターの解任事件とかそういうことも全部出てますね。だし、それは本当に目からうろこが落ちるような思いで読んだんですけども、今、テレビが政権批判ということをしなくなって、多様な意見を提示できなくなって、それから自粛をして国策に逆らっちゃいけないみたいなおかしな空気が広がっていった行き先、行き着いた末っていうのは私、たまたま昔ソ連時代のモスクワの「ゴステレ」っていうのを見ていたものですからね。ゴステレっていうのがどういう国策報道をしていたかっていうのは、もちろん自分の国のことを棚に上げていうんですが、そういうテレビの在り方を見てたし。

 それからつい最近、北朝鮮のKRTっていうね、国営放送が水爆実験の成功と人工衛星のミサイル打ち上げを流した放送っていうのを見ていて、あれを私たちのテレビ局が流すときには半ば、半ば嘲笑的に、こんな放送を出してるあの国はこんなひどい国だ、みたいな意識がどこか底のところにあって、ああいう放送をきっと流してるような気がするんですね。みんなにやにやしながら見てますよ、あんな変な放送出してるというふうに。

 だけど自分の身を顧みてみれば、自分たちの国の放送がああいうふうな形の、ある意味で言うととても異論を許さない、反論を許さない、多様性のない、批判精神のない放送を出すような未来にならないっていう保証はないというふうに僕は思ってます。それぐらい今、危機的な状況だというふうに思ってますけどね。

 わずかな時間でしたですけども。

高市大臣とはどのような経歴の人か?

鳥越:1つだけ。

金平:じゃあ最後にどうぞ。

鳥越:最後にちょっとね、全然、趣旨からは少し外れるんだけど、これ言っておかないといけないなっていうのを、高市早苗さんっていったいどういう人ですか。あんな偉そうなこと言える人かなっていうのが僕ちょっとね、最近あの発言見たとき思ったんです。というのは僕は高市早苗さんがテレビの世界に入ってきて、名前を売り出したころのことをよく知っているからです。私はプロデューサーからこの人を次の僕の相棒にどうですかっていって紹介されましたけども私、断りました、なぜ断ったというと、それは言いませんけど。

 あのね、僕が言いたいことはただ1つ。高市早苗さんはアメリカの下院議員でパトリシア・シュローダーという人がいらっしゃいますが、この人はリベラルでフェミニズム運動やっていた有名な議員さんですが、そこの議会立法調査官、英語でいうとコングレッショナルフェローと言うんですけど、これを日本語訳にして議会立法調査官と言うんですが、議会立法調査官をやっていたという触れ込みで日本に帰ってきて、最初に、田原さんいなくなったんで残念だけど、『朝まで生テレビ!』に出たんですよ。それで名前を少し売ってね、そのうち自然と入り込んでいって、最後は政治の世界に入って、気が付いたら総務大臣になってる。

 僕はね、実はよく調べてみるとですね、議会立法調査官でなくて、ちゃんとした、これは契約で給料が出る、そういう身分ですよ、フェローですから。ところが彼女は見習い待遇で無給で未契約のフェローで、つまりコピー取り程度の、お茶くみ程度の役しかやってないというのが現実だということは、ネットなんかでちゃんと調べればそれは出てきますから見てください。おそらく議会立法調査官のフェローになるっていうのはそれなりに経験積んでなきゃ駄目なの。それなのに高市さんはそんな経験も積まないで、ぱっとアメリカへ行って、そこに飛びこんだだけの人ですよ。

 だからそういうふうで言うと経歴詐称だよね、僕に言わせれば。経歴詐称。これでもし私が名誉毀損で訴えられたら受けて立ちますけど、経歴詐称なんかをしている人があんな、テレビ局の電波止めるとか止めないとかいうことを言う資格があるのかねと、いうのがまず最初に僕、思ったことです。ちょっと付け加えました、すいません。

金平:長時間、本当にありがとうございました。今日の記者会見の趣旨は最初に読み上げたこの私たちは怒(いか)っているというところに集約されているというふうに思いますので、よろしくお願いします。どうもありがとうございました。(完)


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