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日中外相会談「大失敗」の意味  門田隆将
http://www.asyura2.com/16/senkyo205/msg/442.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 02 日 19:10:06: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

日中外相会談「大失敗」の意味
http://www.kadotaryusho.com/blog/2016/05/post_802.html
2016.05.02 門田隆将オフィシャルサイト


最近、どうも不思議なことがある。安倍政権の外交姿勢である。2012年12月の政権発足以来、“対中包囲網外交”を展開し、ある意味の「焦り」を中国側に生み出してきた安倍外交が、ここのところ、どうもおかしいのだ。

中国の報道を細かくフォローしている『レコードチャイナ』が4月30日におこなわれた北京での「日中外相会談」の新華社の報道を紹介している。それによれば、中国の王毅外相は岸田文雄外相にこう述べたのだそうだ。

「この数年の間に、日中関係は絶えず波乱がありました。その原因については日本側が一番よくおわかりでしょう。近年、日本はたびたび関係改善を希望しています。もしあなたが誠心誠意で来たのであれば、私たちは歓迎します」

「中国には“その言葉を聞き、その行動を見る”という言葉があります。今日はあなたがどのように日中関係を改善するか意見を伺いたい。それと同時に、日本側が本当に行動に移すかということも見なければなりません」

「日中は隣国。私たちは当然日本と健全で安定した友好関係を発展させることを希望しています。同時に、この関係は必ず、歴史を正視するという基礎、約束を守るという基礎、協力であり対抗ではないという基礎の上に築かれなければなりません。あなたの今回の訪中が、日中関係の実質的な改善に作用することを期待しています」

これらは一読すればわかるように、「外交の常識」では考えられないような非礼な言葉の連続である。一国の外相を迎える時に、これほどの礼を失した態度と言辞で会談に臨んだ例は、なかなかあるものではない。

岸田外相に対して王毅外相が発言した中身は、要するに「日本が関係改善を希望しているから、あなたに会ってやった。もし、誠心誠意、日本が態度を改めるなら歓迎してやる」「日本にどんな関係改善の意見があるのかは聞く。しかし、問題はそれを日本が本当に行動に移すかどうかだ」「日本は、歴史を正視し、約束を守れ。中国に対抗するのではなく、中国に協力的であれ」ということである。

私は、2014年11月にAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で訪中した安倍首相に対して、習近平国家主席が、憮然とした態度で会見したことを思い出した。ほかの国の首脳との会見では、バックに両国の国旗を配して、にこやかに接遇したが、安倍首相に対してだけは、あからさまに「我々は、あなたを歓迎していない」という態度をとったのである。

今回も予想されたこととはいえ、王毅外相の態度に、多くの日本人が呆れ返ったに違いない。1970年代から80年代に持て囃(はや)された「日中友好」という概念が、もはや「とうに存在しなくなったこと」がわかる。

読売新聞によると、これに対して、岸田外相は日本の記者団から会談での発言内容を質問されても、「日本の立場をしっかり伝えた」と語るだけだったという。一方、中国側は王毅外相の発言を詳しく公表し、その中には、岸田外相が「歴史の反省」に言及したとも指摘したそうだ。つまり、王毅―岸田会談は、中国側の「一方的な攻撃」で終わったのである。

産経新聞は、王毅外相の発言を中国側が以下の「4項目」の対日要求を岸田外相に出した、という視点で報じている。

(1)誠実に歴史を反省し、「一つの中国」政策を守る。
(2)「中国脅威論」や「中国経済衰退論」をまき散らさない。
(3)経済面で中国を対等に扱い、互恵を基礎に各領域の協力を推進する。
(4)国際・地域協力で中国への対抗心を捨てる。

いやはや凄まじい要求である。まるで宗主国が属国を指導し、窘(たしな)めるかのような文言というほかない。これらの報道を読んで、根本的な疑問を持たない人がいるだろうか。

「一体、日本は何を期待して、中国を訪問しているのだろうか」ということである。今回の訪中は、中国とのパイプの太さを強調する自民党の二階俊博総務会長と外務省における‟チャイナスクール”の積極的な動きによって実現したものとされる。

チャイナスクールとは、中国で「中国語の研修」を受けた日本の外交官たちのことだ。彼らは、語学研修時代から中国政府と深い関係を結んでいる。彼らの特徴は、中国の意向に従順で、中国を利用して自らの立身出世をはかることにある。言うなれば、「どっぷりと中国に浸った外交官たち」である。

この3月には、外務省の「チャイナスクール」を代表する横井裕氏(前トルコ大使)が駐中国大使に就任し、安倍政権下で‟干されて”いたチャイナスクール組は復活を遂げていた。

中国側の思惑通りの今回の展開は、中国がそのチャイナスクールを利用して日本側を見事に「手玉にとった」ということにほかならない。そして、今月20日に、台湾で民進党の「蔡英文政権」が発足する前に、「日台接近」に対する警鐘を鳴らすことにも成功したことになる。

着々と成果を挙げていた政権発足以来の「対中包囲網外交」を安倍首相はなぜ「転換」したのだろうか。しかし、いずれにせよ、きっかけが、前述の2014年11月に北京で開かれたAPECにあったことは確かだろう。

この時、日本は、尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題に関して「(日中双方が)異なる見解を有している」ことで一致したことを「認める」という大失態を犯している。
日本政府がそれまでの「尖閣は日本固有の領土であり、領土問題は存在しない」という立場から「日中両国が『異なる見解』の存在を‟認識”した」というものに転じたのである。私はそのニュースを聞いて、耳を疑った。

中国は、これからはこの合意をタテに「尖閣(釣魚島)の領有を中国は一貫して主張してきた」という基本姿勢を強く打ち出し、「日本もそれを‟認識”していたではないか」と強調してくるだろう。

「必要ならば、武力で自国の領土(※釣魚島のこと)を守る準備はできている」と事あるごとに言い続けている中国にとって、それは計り知れないほど望ましい「日本側の譲歩」だったのである。この時も、それを押し進めたのは、チャイナスクールの面々だった。

会うたびに、日本が譲歩を迫られる中国との「会談」。岸田外相は、今回の訪中で中国の李克強首相とも会談し、同氏の今秋の「訪日」を要請したという。これだけコケにされても、それでもまだ中国の首脳に日本に「来てもらいたい」らしい。

私は、せっかく成果を挙げていた安倍首相の対中外交が「変質している」ことを深く懸念する。中国との「真の友好」を目指すなら、今は中国と「接近する」ことではなく「距離を置く」ことの方が重要だからだ。

日本が中国に対して、毅然と距離を置き、中国側から日本への「接近」のシグナルとメッセージを引き出さなければならなかったはずである。経済的にも、また南シナ海での領土問題や、あるいはPM2・5などの環境問題でも、困っているのは「中国の側」だからだ。

今回の岸田訪中は、日本国民だけでなく、他のアジア諸国にも大いなる失望を生んだ。周辺諸国と摩擦を繰り返し、国際的に孤立化する習近平政権に、なぜ日本はこうも擦(す)り寄らなければならなかったのか。

絶対に譲歩してはならない国に対して、誤ったメッセージを伝えてしまった岸田外相。チャイナスクールの復活と、対中包囲網外交の変質は、これから安倍政権に重いボディブローとなって効いてくるだろう。


関連記事
岸田外相の訪中は失敗だったと書いた産経新聞  天木直人
http://www.asyura2.com/16/senkyo205/msg/423.html

<日中外相会談>王毅外相、岸田外相に「誠心誠意で来たのであれば歓迎する」
http://www.asyura2.com/16/china8/msg/571.html

日中関係のトラブルは日本の責任、中国外相が日本外相を批判―中国
http://www.asyura2.com/16/china8/msg/578.html


 

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コメント
 
1. 2016年5月02日 19:28:04 : pqOmvGCP9A : Z1yCzvOh8N0[121]
岸田など ハニトラでいい お・も・て・な・し

2. 2016年5月02日 19:59:01 : kOCtcECrcU : JSJDEDxXGsk[1]
>1970年代から80年代に持て囃(はや)された「日中友好」という概念が、もはや「とうに存在しなくなったこと」がわかる。

当時の中国は貧しく日本の資金と技術を欲していた。したがって日本側に特に外交的な技量がなくても利害関係で友好を築く事ができた。

今の中国は特に日本の資金と技術を必要としていない。したがって日本側に外交的な技量がないと友好関係を保つのは難しいと思われる。

いずれにせよ、中国との関係を悪化させたがっている勢力が日本国内にも中国側にもいるのは紛れもない事実である。そういう連中は無礼であるとか、小日本とか感情的な用語で煽るのが常套手段なので全ては日本の国益になるかどうかで判断すべきではなかろうか。


3. 2016年5月02日 20:23:52 : w9iKuDotme : S@BYVdB2dgc[1997]
「中国との「真の友好」を目指すなら、今は中国と「接近する」ことではなく「距離を置く」ことの方が重要だからだ。」

意味が分かりません。頭はダイジョウブでしょうか。


4. 2016年5月02日 20:54:52 : sdMFbBN6Qo : 1CGtQHAVfhw[1]
中国も、あきれるほどひどいが、
アメリカも負けていない、というより
アメリカの方が日本に対して
よほどひどい要求ばかりしているけれどね。

日本の政治家って、アメリカの奴隷になり、
毎年、国民の税金から何兆円もの貢物をし、
それでも米軍基地の一つも撤退させられず、
中国に対しても、資本や技術を人質にとられて
相変わらず馬鹿だのクソ野郎だの
傲慢不遜なことばかり言われ続け、
まったく独立国家としてのプライドなんぞなく
どうしようもない馬鹿連中なんだろうね。


5. 2016年5月02日 20:59:01 : cBdgQWlRko : zZ_McQ7mzHs[1]
ギブ アンド テイクで 中国の主張はそれほど横柄なものではないですね。 中国に対して日本も同じ態度で臨めば良いだけです。

6. 2016年5月02日 21:04:29 : cvAYFjJeHc : QR@QMbk7WgU[1]
門田隆将さん、今さら何をおっしゃっているのですか。これが、地震だろうが原発事故だろうが、なにがなんでも安倍自民党を支持し続けた結果ですよ。

7. 2016年5月02日 21:55:02 : kDVop4u7Ig : htN6NjVH0Kc[110]
何時まで、中国批判をすれば気が済むのかしらね?日本人が8割以上が「中国嫌い」という調査が出ました。
であれば、断交すれば良いでしょ!国民の総意だから、誰にも文句は言われないと思うよ!うんざりだね。

<国際的に孤立化する習近平政権>?それは無いじゃないの?多くの外国首脳が頻繁に北京を訪れいますよ!
イギリス外相は広島での外相会議に出席前日は北京の要人と会っていました。ロシアスプートニクは記事で、
プーチン大統領は今年の夏に中国を訪問する計画。中国にTPPの代替案を提示すべきだという声明を発表した。

「多忙」と言う理由で『日中首脳会談』を断ってきた中国が、岸田外相を招待し、どういう対話がしたいか?
そして、中国側も日本に対する要求を提示した。双方の合意が出来なければ、これで話はお終いじゃないか。


8. 2016年5月02日 22:15:49 : Kn3BJwR9ST : NkwTT4XjVpg[25]
岸田と言う政治家はロシア外相会談でもコケにされたのではないか。
事務方のような軽い感じを与えるんだろうな。
「俺はポスト安倍の有力候補だ!」と言うことにでもなれば多少変わるような気がする。

同じ事が安倍にも言える。米国の腰ぎんちゃくであれば、重要事項は米国と会話するからいいよ、と言うことになってしまう。中国は以前に、日本を主権国扱いするのを止めたと思ったが。

支持率維持で「慰安婦」を持ち出したが米国に言われて仲直り。安保法制を通すがために中国敵視を行ったが、通れば日本から会談持ちかけ。「いつまでも修まっていないで日本から働きかけろよ!」と米国に言われたんだろう。



9. 2016年5月02日 23:04:37 : BytTzf0yC2 : D0xab_dQH7A[1]
南沙諸島でも、東南アジア諸国が日本に頼ってきて、尖閣のことも日本が正しいと言っているのならともかく、

なんで安倍が勝手にしゃしゃり出て、中国が悪い、みたいな意思表明ばかりするのだ?

じゃああそこはどこのテリトリーだと言うのか?

結局安倍が東南アジアを仲間と勝手に思いこんでいるだけで、向こうは中国と敵対しようなんて思っていない。豪州からも、潜水艦開発でつれない態度を示された。

中国の横暴も否定しないが、どう公平に見ても、安倍が出しゃばりすぎだろう。


10. 2016年5月03日 01:34:49 : zWcin8NGPQ : Vr_8SoSpDEU[4]
ようするに安倍の時支持母体である日本会議を中心とする極右勢力と
自民党内の一勢力が不協和音を放ちはじめて
それでそっち側の御用ジャーナリストである門田が不平を言っているというということ
ようは自民党が割れ始めていると実に結構なことであります。

11. 2016年5月03日 12:25:31 : 1TluIYCuDI : pyhj7QRFj9M[1]
情報筒抜けの現代社会において、

日本中枢はいつまで高慢でいられるだろうかね。


12. 2016年5月03日 12:45:57 : 3ah459lR8Q : BQKXrt2t@gY[262]
>岸田外相は、今回の訪中で中国の李克強首相とも会談し、同氏の今秋の「訪日」を要請したという。これだけコケにされても、それでもまだ中国の首脳に日本に「来てもらいたい」らしい

今回の訪中は秋のための打ち合わせみたいだね、李さんと会談したと云うことは来日は李さんかな。最初から成果は両国とも期待していないみたいですね。「来てもらいたい、らしい」と言われても決まり事で、順番だからね。それにしてもG7外相会議で中国にあれだけ批判されて間もないのに、岸田さんも訪中出来るとは厚顔ですね。


13. 雅則[275] ieuRpQ 2016年5月03日 18:38:38 : Ds3Kg2fRtw : 7GiQIwE52@I[11]
岸田外相は憲法9条戦争の放棄を守るから中国と平和に暮らしたいがため日中両国が助け合って行ける様に中国の話をよく聞いて帰って来ただけだ。何も矢敗等していない。中国とケンカ別れをして来たなら困るけれど隣人同士話し合って協力しようと言うのがいけないのか。威張り散らすだけが外交ではないよく話し合ったという感想だ。税金を軍事費ばかりにつぎ込んで国民生活を危機に陥れるより平和外交は両国民にとって何十倍も良い。日中交流は大切な事だ。

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