楽勝ムードは一転か

「野党統一候補」戦術　前回衆院選なら自民党は53議席減
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160630-00000010-pseven-soci
週刊ポスト2016年7月8日号

　自公にとって楽勝ムードだったはずの参院選が、一転して緊迫感に包まれている。共産党の支持率が急上昇しているというデータに、自公が過剰なまでの危機感を覚えているのだ。

　共産党は今回の参院選で戦略の大転換を行なった。「国民連合政府」構想を打ち出して全選挙区に候補を立てる従来のやり方を捨て、32の1人区で候補者を降ろし、民進党候補を中心に「野党統一候補」に一本化したことだ。

　いかに組織力があっても、参院の1人区で共産党候補が当選する可能性はほとんどない。そのため、自民党にとって全選挙区に独自候補を立てて反自民党票を分裂させてくれるこれまでの共産党は強敵ではなく、敵の敵、すなわち“自民党の補完勢力”の役割を果たしていたから、怖れる存在というよりありがたい存在だった。

　しかし、この方針転換によって共産党は野党連合の強力な選挙マシンとなり、初めて自民党の現実的な脅威として立ち塞がった。衝撃的なデータがある。

　自民党が291議席と大勝した前回総選挙（2014年）でも共産党はほとんどの小選挙区に独自候補を擁立し、当選したのは沖縄1区だけだった。だが、得票は大阪3区で約6万4000票を得たのをはじめ、都市部の小選挙区では軒並み3万票以上を獲得、全国で704万票（小選挙区）を得ている。

　本誌は前回総選挙のデータをもとに、参院選のように共産党が候補者を降ろして民進党候補（旧民主党と旧維新の党）の候補に票を一本化していた場合、議席がどう違ったかをシミュレーションした。

　結果は、54選挙区で与野党の得票が逆転、自民党は53議席減の238議席と過半数を割り込んだ（公明党は1議席減）。その他に、自民党と民進党候補の得票差が5000票未満で風次第で自民が負けかねない接戦区が17もある。

「創価学会800万票」ともいわれる公明党・創価学会との“最強タッグ”を組んで大勝した自民党が、不人気で支持率が低い民進党に共産票が乗っただけで敗北していたという数字である。

　政治ジャーナリストの角谷浩一氏は民共合作で共産党が候補者を降ろしたことが、逆に共産党の支持を伸ばしていると指摘する。

「今や庶民・弱者の政党といえるのは共産党くらい。また、共産党は党員の高齢化が言われていたが、インターネットにチャレンジして若年層にも支持を広げている。そして他流試合、他の野党と選挙協力をするなど現実政党に脱皮をはかった。この3つが支持を伸ばしている理由でしょう」

　参院選の野党統一候補の応援で東北の選挙区に入っている共産党の運動員も、「これまでは共産党のチラシをなかなか受け取ってもらえなかったが、今回は共産党のノボリを立ててビラを配っているのに、いつもと違って有権者がみんな受け取ってくれる」と手応えを感じている。

　安倍首相は自民党政権を脅かす真の敵が「最強の選挙マシン」の共産党だとわかっているから、共産党批判で民主党を離反させ、なんとか「民共合作」を崩そうとしているのだ。

コメント
1. 小沢一郎の影武者[12] j6yR8ojqmFmCzIlllZCO0g 2016年6月30日 10:40:28 : cXS9jjEC0k : qphTslJTgpo[106] ▲△▽▼ 共産党が好感をもたれている理由の一つは、 あの小沢一郎が、志位委員長を積極的に評価し、意識的に持ち上げているからです。 小沢一郎の多くのファンはもちろんのこと、心あるマスメディアも安心して共産党の悪いイメージを払拭していますよ。
2. 2016年6月30日 11:08:57 : PB7Kshv1TU : WnSFkEYVVxs[2] ▲△▽▼ ＞今や庶民・弱者の政党といえるのは共産党くらい。インターネットにチャレンジ　して若年層にも支持を広げている。他の野党と選挙協力をするなど現実政党に脱　皮をはかった。この3つが支持を伸ばしている理由でしょう 私は今回の参院選で『生まれて初めて』共産党に投票する。 今までは単なるイメージで毛嫌いしていたが よくよく調べてみると全くの誤解であることが判明した。 共産主義と言うとソ連、中国を思い浮かべるが、 これは明白な誤りで、 マルクスが生きていたら激怒し、ソ連、中国を偽装表示で訴えただろう。 マルクスが唱えた真の共産主義を実現したのは高度成長期の日本である。 一億総中流と呼ばれ世界で最も格差のない社会を実現させた。 よって、嘗ての自民党は共産主義の理想を実現した政党なのである。 今の自民党は新自由主義に毒され格差を拡大させている。 これを庶民が支持するなど有り得ない。 嘗ての平等社会、これからの日本が目指すべき共生社会を実現させる政党はどこか 民進党が頼りなく、覚悟が据わっていない以上 日本共産党が支持を伸ばすのは当然、必然、確実である。
3. 2016年6月30日 13:34:55 : 9lIdkczTic : LofoVITqTZ8[5] ▲△▽▼ 安倍政治に痛烈な一撃を喰らわして、天皇制ファシズムの復活を阻止しようとすれ ば共産党に勝たせるのが最も効果的と考える人が急増しているのだろう。右に極端 にシフトした政治に対して、中道ではなく、左に重しを置かなければバランスが取 れないという政治力学が働いても当然である。民進党などに入れてもグズグズと優 柔不断でファシズムの復活阻止にはあまり有効ではないと、安倍政治の危険性に気 づいた多くの人は感ずるに違いない。 共産党が自民党に対して野党第１党として対峙するようになるためには、党名と綱 領の変更が必要だと思う。社会主義や共産主義というのは政治システムとしてはう まくゆかないことが歴史的に証明されたことを認めなければならない。思想として は1つの理想として思い描くことは自由であるが、理想を人為で現実化しようとすれ ばスターリンの粛清、毛沢東の文化大革命、ポルポトの虐殺、東欧の恐怖政治な ど、ひどいことが起こるものである。社会主義、共産主義は作ろうとしてできるも のではなく、民主主義を発展させてゆく中で自然に、熟柿がポロリと落ちるように 形成されるものではないだろうか。そういう意味で共産党の掲げる社会主義・共産 主義は仏教の浄土思想に近いものである。 大切なことは世界史が到達した最高の価値を具現している日本の憲法を土台に、民 主主義をさらに発展させ、次から次に生まれる新しい課題の解決に現実的に対応 し、狂信的な右翼勢力による反動をしっかりと押さえてゆくことではないだろう か。共産党がそのような政治勢力に変わってゆくことを望むものである。
4. 2016年6月30日 20:52:18 : 68CSr8Jh5g : YmBi8Z5q7XI[1] ▲△▽▼ 残念だけど腐った連合の労働貴族共の言いなりの民進じゃこうはいかないものね。 連合は解体した方がいいよ。
5. 2016年6月30日 23:28:44 : FbBFDZXOVv : pqHnTvH8E6U[196] ▲△▽▼ もしかすると共産党は野党第一党になるのでは？ 民進党が解体され日本がまともになるかも。
6. 2016年7月01日 14:57:55 : 3mnc6E9Aqg : dtafFTprjxk[78] ▲△▽▼ 共産党内の結束が固いから一人区で共産党が降りた選挙区では、その票が必ず別の野党候補に入るのかぁ。

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