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緊急寄稿 「日本会議」批判に大反論 日本会議会長:安倍首相は憲法改正から後退と分析
http://www.asyura2.com/16/senkyo209/msg/128.html
投稿者 あっしら 日時 2016 年 7 月 07 日 17:39:39: Mo7ApAlflbQ6s gqCCwYK1guc
 


 『月刊Hanada』に寄稿した日本会議会長田久保 忠衛杏林大学客員教の反論である。

 価値観で相容れないが期待もしたい愛国右派の限界が見え隠れしている内容(とりわけ敗戦国日本の戦後世界での立ち位置認識)だが、批評は、後日改めてということにさせていただく。

==============================================================================================================
『月刊Hanada』8月完勝号
P.32〜41

「緊急寄稿 「日本会議」批判に大反論:日本会議への誹謗・曲解を正す
田久保 忠衛杏林大学客員教授

問違いだらけの関連書籍

 先日、外国人記者クラブのライブラリで調べ物をしていたら、見ず知らずのフランス人記者が話しかけてきた。
 「あなたがタクボか」と訊くので「そうだ」と答えると、「今日のThe Japan Timesを見たか。あなたが出ていたぞ」と言われて驚き、すぐにThe Japan Timesを買い求めた。
 記事は、朝日新聞政治部の園田耕司さんという記者が書いたもので、内容は日本会議について。記事では私をずいぶんと“高く”評価してくれている。

 要約すれば、日本会議は憲法改正を企んでいる連中の集まりである、田久保が日本会議を作ってアイデアを出し、組織を牛耳っているのだ……。
 ずいぶんと買い被られたものだ。
 むろん、事実は全く違う。私が日本会議の会長になったのは昨年で、それまでは代表委員として事実上、名前をお貸ししていたに過ぎない。
 日本会議は、一九九七年に「日本を守る会」と「日本を守る国民会議」が簡合する形で発足した。「国民会議」には私も講師として入っていたが、そこでもたいしたことはしていなかった。だから、私が影響力を持っているというのは事実無根である。

 The Japan Timesの記事はこう続く。

 憲法改正について、安倍首相は熟慮して、これまでと違ったトーンになりつつある。ところが、日本会議はいまだに突出した考えを持って行動している。このままでは、日本会議はいずれ二つに分かれるだろう。

 一つは安倍首相に忠実なもの、もう一つは憲法改正すべきだと突き進むもの。二つに空中分解して次第に勢いを失っていくのではないか……。しかし、自民党が参議院選で大勝すれば話は別だが、と。

 ここ一年前くらいから日本会議が注目され出し、特にこの四月に出た菅野完『日本会議の研究』(扶桑社新書)を皮切りに、関連書籍や記事が続々出ている。

 ざっとあげるだけで、上杉聴『日本会議とは何か』(合同出版)、『Journalism』「特集 存在感増す『日本会議』、組織、人脈、行動…右派運動ってなんだろう?」(二〇一六年五月号)、『週刊金曜日』「特集 『戦後憲法』を敵視する保守運動 日本会議」(五月二十七日号)…。

 どれもが日本会議を批判する内容で、今後も続々と出版されるようである。

 国外でも、昨年六月にイギリスのThe Economistが日本会議について報じた。実はこの時、女性の記者が櫻井よしこさんのところに取材に行き、一時間半くらい話を聞いたという。
 櫻井さんは真っ当なことをお話しになったようだが、それは紙面では全く取り上げられなかった。つまり、初めから日本会議を叩くのが目的で、櫻井さんから何か裏付け材料になるものを得ようという魂胆だったのだろう。
 これらの記事が読まれて、下敷きとなって各国で新たな記事がどんどん出ている。たとえばオーストラリア、フランス、ドイツの新聞が大同小異の記事を書いている。
 日本会議としては、批判されるのは構わない。それが妥当なものであれば、反省すべき点は反省しょうと思っている。ただし読んでみると、あまりにも的外れの批判が多すぎる。放っておくわけにもいかないので、会長として日本会議への誹誘・曲解に答えたい。


新たな批判対象として

 そもそもなぜ、日本会議が叩かれるのか。

 我々日本会議は、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の参加団体として、一千万人賛同者拡大運動を行っている。七月に実施される参議院選挙後に、憲法改正の国民投票が行われることを目指したもので、時期的に見ても参院選で憲法改正が大きなイシューになると考えていたからスタートしたのである。

 ところがここにきて、The Japan Timesも書いているように、安倍首相のトーンが変わってきている。おそらく安倍首相としては、安保法制の際にエネルギーを使いすぎて、いまは大きなことをしたくない。憲法改正への手続きは大変だから、まずは参議院選挙で三分の二を確保することに集中しようという政治的判断をされたのだろう。それは安倍首相の判断だから、こちらからとやかく言うことは控える。

 しかし我々は政治家ではないので、直線的に手がけた仕事を最後までやるぞ、と参院選を前にして盛り上がっている。そうなれば憲法改正という点において、当然、我々の存在は突出したものになる。
 突出するために運動しているのだから当たり前だが、しかしそれが目障りだと感じる人も出てくる。よし、ここで叩いておこう、というのが日本会議批判派の最大の狙いではないかと思う。

 特にThe Economistではそれがよくわかる。書かれていることを箇条書きで抜き出すと

・日本会議は歴史修正主義者を集めている。
・第二次世界大戦で東アジアを解放した、と戦前を賛美している。
・軍隊を再建しょうとしている。
・愛国主義だ。
・「左翼の教師たちが子供たちを洗脳しょうとしている」と騒いでいる。
・戦前の天皇絶対主義を再現しようとしている。

どこかで聞いたことがあるような批判である。
 すなわち、この雑誌は時代錯誤的リベラルなのだ。実はいま、アメリカではリベラルは孤立主義と同じような蔑称になりつつあり、リベラルであることを隠すアメリカ人が圧倒的に増えていて、自分たちを「progressive」(進歩的)と自称するようになつている。そういった人たちが、この記事を書いたのだろうか。

 彼らはニューヨーク・タイムズ(NYT)を中心に、ずっと安倍首相を叩いてきた。それでも支持率は高いままだ。ナショナリストだと繰り返したが、そうではなかった。アメリカでも評判がいい。G7も安倍首相の独り舞台だった。オバマ大統領も広島に来た……となると、安倍首相を叩くことができなくなってきた。そこで、批判する対象として日本会議が登場するという構図だろう。


改憲の何が悪いのか

 そもそも、改憲論看で第九条の二項を変えようという者はいるが、一項を変えようという者はいない。念のため引用すると―。

一、日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
二、前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 読めばわかるように、一項は「侵略戦争をしない」で、これに反対する人はいまい。しかし、二項のままでは自衛隊は軍隊ではない。国外で軍隊ではないと言えばゲリラに襲われるので、国会では「国際的には軍隊とみなされます」と答弁され続けてきた。二項がどれだけ現実とそぐわないかは、見てのとおりだ。

 ところが、The Economistは「紛争解決の手段として」武力の威嚇や行使はしないとの第一項を廃止しようとしている、と書いている。
 九〇〜九一年にかけて、サダム・フセインがクウェートを占領したのを、ブッシュシニアが多国籍軍を使って追い出した。クウェートはワシントン・ポストの一面を使って感謝広告を出したが、そこに日本の名前はなかった。
 他ならぬThe Economistが「重大事に昼寝をしていたのか」と日本を批判し、私は「そのとおり、さすがThe Economistだ」と著書に引用したことがある。しかし、今回の記事では正反対のことを言っている。
 これまで日本は憲法九条があるために、経済以外での国外での活動はしてこなかった。そんな状態を改めなければならない。だから日本会議は憲法改正を目標にしているのに、なぜThe Economistがそれを批判するのか。
 かつて中国は、憲法改正することで日本は軍国主義に戻ろうとしている、と言っていたが、誰が信じるか。中国でさえこの恥ずかしさに気づいて、十年ほど前から言わなくなっている。それを、The Economistが臆面もなく使っている。

 他にも愛国心を子供に強制しようとしているというが、これまで国旗・国歌が軽んじられ、愛国心があまりにもなさ過ぎた。ために、愛国心くらいは教育基本法の精神として入れることを考えて実現したことが悪いのか。イギリスは愛国心を危険視し、国旗・国歌を軽んじている国なのか?

 靖国参拝もけしからんと言うが、招魂社であり、A級戦犯もB級戦犯もない。「靖国で会おう」と言って戦争で亡くなった人たちの思いを、尊重したいだけである。日本の神道とは何かを全くわかっていない。
 もし中国や韓国の言うようにA級戦犯を除外すれば、次はB、C、最後には靖国神社自体をなくしてしまおう……となるのは目に見えている。外交の道具に使われていることも見抜けないのか。

 The Economistのオピニオンには呆れてしまい、以後、この雑誌を読むことはやめた。


三つの批判への反論

 日本会議批判は、大きく分けると三つになる。

一つは、様々な宗教団体が入っていること。宗教団体は教祖の一存で右向け右となる団体で、それは危険ではないか、と。
 様々な宗教団体が参加しているのはたしかだが、日本会議の綱領と運動方針(日本の伝統・歴史を尊重する、皇室を尊重する、憲法を改正する)に賛同する向きは個人、団体、宗教団体などに限らず入っていただいている。基本のところではコンセンサスがとれている宗教団体だけだ。むしろ、違う考えだったら参加しないだろう。

 二つ目は戦前への親和性、すなわち天皇崇拝や軍国主義など、戦前の価値観へ戻ろうとしているという。
 これまで、日本の国体という問題を考えたことのない人たちなのだろう。少なくともThe Economist、NYTなどはそうだ。たとえば、私は産経新聞の「国民の憲法」を作る起草委貞会の委員長だったが、一室にこもって日本の国体とはなんぞやを長時間、侃々諾々議論してきた。
 要するに日本の歴史のなかで、天皇は権威であり、権力は別にあった。幼少あるいは老齢の天皇をお助けする役目として、摂政、関白の補佐役ができ、それが権力になっていった。権力は藤原氏、平氏、源氏、足利氏、北条氏、次いで織豊時代を経て江戸時代、そして明治維新になる。その間、後白河上皇、後醍醐天皇の一時期を例外として、天皇の権威を侵す者はいなかった。万世一系の皇室を尊重するのはいけないのか。

 憲法についても、日本会議は「新憲法の大綱」を過去に発表し、百地幸先生と大原康男先生に解説を書いていただき、『新憲法のすすめ−日本再生のために』という本を出し、皇室尊重ではあるが、しかし立憲君主制なので、元首としての天皇の下に、実権は内閣総理大臣が握る構造を提起している。
 西欧の王は征服王であり、また中国は易姓革命のだ。天皇が祭祀王(プリースト・キング)、世界で類を見ない国民のために祈る王であることを理解していない。だから、皇室尊重を危険視しているのであろう。
 たしかに、戦前に行き過ぎた時期はあった。しかし、戦争が近づいて社会が異常になつた瞬間だけを捉えて「戦前=悪」とするのは、デマゴーグの一種ではないかと思う。
 三つ目の批判は、元号法制定や国旗国歌法制定、教育基本法改正など、日本会議がこれまでやってきたことが実現しており、日本会議は大きな力がある運動団体で政府をコントロールしている、というもの。
 考えていただきたいのだが、中国やロシア、北朝鮮ならともかく、日本は民主主義国家である。特定の運動団体が、国会や政治の動きを自在にコントロールできるわけがない。いくら日本会議に力があったとしても、国民を説得し、国民が納得しなければ何事も決まるわけがない。常に過半数を動かすような力などありえない。こんな当たり前のABCがわからないのだろうか。
 日本会議がやってきたことが実現したというのは、わが国民の声なき声を土台に、各人が長年かけて一所懸命、無私の心でやってきた結果でしかない。もう少し違う角度からご覧になったほうがいいのではないか、とアドバイスをしたい。


問題個所が百五十カ所

 先に挙げた多くの日本会議批判本や記事のなかで、現在、際立って売れているのが、菅野完氏の『日本会議の研究』で、すでに十万部を超えているという。

 ざっと内容を見てみよう。

「日本会議の淵源は谷口雅春の生長の家」
「日本会議をつくったのは村上正邦元参院議員」
「安倍首相のプレーンとも言われる日本政策研究センター代表の伊藤哲夫は生長の家の元幹部」
「百地章(憲法学者)、高橋史朗(明星大教授)ら日本会議に近い学者たちも生長の家から出た人々」
「『日本会議国会議員懇談会』に所属する国会議員が第三次安倍内閣の全閣僚十九名に占める割合は八割を超えていた」
「もはや安倍内閣は『日本会議のお仲間内閣』」
「政治家では首相補佐官の衛藤晟一などが活発に活動」
「日本会議を支えているのは佛所護念会、念法眞教、崇教真光、神社本庁、霊友会などの各種宗教団体……彼らが運動の主力」

 こういう背景のもとに安倍政権が進める憲法改正を目標に活発に運動しているのが日本会議だということを、古い資料なども引用して一見、実証的(?)にレポートしている。

 事務局で『日本会議の研究』を調べた結果、虚実、装飾、誹誘中傷、事実誤認、印象操作、著作権侵害、肖像権侵害、プライバシー侵害など、数えると百五十カ所以上あった。
 椛島有三氏(日本会議事務総長・日本協議会会長)は直ちに扶桑社に出版停止を求め、申し入れを行った。概要を引用すると―。

《1、『日本会議の研究』は、過去の一部学生運動・国民運動体験者等の裏付けの取れない証言や、断片的な事象を繋ぎ合わせ、日本会議の活動を貶める目的をもって編集された極めて悪質な宣伝本であり、掲載されている団体・個人の名誉を著しく傷つけるものである。
 2、ことに、日本会議の運営が、宗教的背景を持つ特定の人物によって壟断されていると結論付けていることは、全く事実に反している。日本会議の意思決定は政策委員会、常任理事会、全国理事会など各種役員会を通じて機関決定されており、長年にわたり本会運営に携わった役員・関係者各位への冒涜である》


政策実現を目指すのは当然

 申し入れ書の2について触れておくと、そんな人間はどこにも見当たらない。会長、副会長、常任理事、理事と、普通の組織と同じだ。会議にしても、地方から中央に上がってきて、積みあがってきたものを常任理事会で決定する仕組みである。だから、特定の人物が壟断できる組織ではない。
 日本会議の具体的活動の例として、魚住昭『証言 村上正邦』を基にしながら、「戦後五十年決議」の文案をめぐる攻防が書かれている。
 最終的な決議案文面変更に怒った椛島氏らが、村上氏のネクタイを掴んで怒鳴り散らしたとあるが、これは事実に反する。椛島氏ら終戦五十周年国民委員会の役員は村上氏に呼ばれて部屋に入ったのであって、怒鳴りこんだわけでもないし、ましてやネクタイを掴んでもいない。
 さらに、「戦後七十年談話」作成時に、座長代理の北岡伸一氏が「安倍首相に『日本が侵略した』と言ってほしい」と言っていたが、「『植民地支配と侵略』や『おわび』の踏襲にこだわる必要はない」と正反対のことを言い出したのは、《彼が相当の圧力「参院の法王」(注・村上正邦) にさえ「ネクタイを掴んで」「怒鳴り散らす」ほどの圧力を受けたであろうことは想像に難くない》と書いている。
 断定こそしていないが、「日本会議が圧力をかけた」としたいのだろう。
 しかし、そんな事実は全くない。だいたい、日本会議のメンバーは北岡氏が苦手で、率先して接触したい人ではない。

 他にも、昨年十一月十日に日本会議が主導した「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が開催した「今こそ憲法改正を! 武道館一万人大会」で「九条改正は語られなかった」としているのだが、櫻井共同代表は、いまの憲法では日本を守れない、と九条改正の必要性について言及している。
 批判派が一番気にしているのは、多くの政治家が名を連ねていることのようだ。
 しかし、我々は運動体である。国民運動を通じて政策実現を目指しているのだから、法律法令を作る地方・中央の政治家にアプローチするのは当然で、共通の目的を持った政治家
が参加するのも当たり前ではないか。それは右左関係なく、全ての民間運動に言えることである。国民運動団体が政治に密着していることを批仙刊されても、困る。

 また、椛島有三氏が昭和五十二年(一九七七)に元号法制定運動の際に、《「国会や政府をゆり動かす」ため「各地に自分たちの問題として取り上げるグループを作り」「県議会や町村議会などに法制化を求める議決をしてもらひ」「この力をもって政府・国会に法制化実現をせま」る》という戦略をもち、これが現在の「日本会議の運動戦略」そのものだと言う。
 これはそのとおりだ。しかし、それの何が悪いのか?
 同じように、最高裁の天下り機関のような言い方もされているが、そんなわけがない。石田和外元最高裁長官が日本会議の前身ともいうべき組織の議長を務め、現在、たまたま会長に元最高裁長官の三好達氏がなられているにすぎない。


国際情勢の変化を見ろ

 日本会議を批判する人たちは、憲法改正で力を発揮されては困る、という焦りから批判しているのだろう。特に昨年十一月十日の一万人大会で人が集まったので、ますますまずいと思ったのではないか。
 では、憲法改正がまずいことなのか?
一万人大会に、米国のジョン・マケイン上院議員がメッセージを送ってくれた。彼の口から憲法改正を言えば内政干渉になってしまうのでそうは言わなかったが、「しつかりした日本を作ることを心から望む」というものだった。
 中国の異常な膨張主義と米国の「内向き」の姿勢のなかで、「日本の憲法改正に反対するアメリカ人はいまは少ない」との話を、米国の然るべき人から聞いたばかりだ。
 いまのアメリカは、猫の手も借りたいほどいっぱいいっぱいの状態である。そのため、自分の国も守ろうとしない国のために自分の子供たちの血を流してたまるか、という気持ちが高まっている。日本会議批判をする前に、日本を取り巻く国際情勢を少しは考えてみたらどうか。
 アメリカはこの三十年来、自殺率が上がり、所得格差も凄まじいことになっている、アメリカンドリームはもはや「風と共に去りぬ」、そんな状態になっている。だからこそ、トランプが出てきたのである。
 そんなアメリカを前にして、日本はどうするのか。仮に、トランプではなくヒラリーが大統領になったとしても結局はオバマの踏襲だから、アメリカが内向きであることは変わらない。
 かつてペリー、敗戟と、日本は二度にわたる大改革を体験したが、三度目の衝撃波も太平洋の向こうからやってくるかもしれない。出目分たちで考え、行動するしかない。なぜ、国際情勢に明るいはずの外国人記者の一部の人たちが憲法改正を危険な行動だと言うのか、理解できない。

 昨年六月、日本外国特派員協会での記者会見でこんなやり取りがあったという。質問者はThe Economistのマタニール記者。答えたのは小林節氏(『Journalism』魚住昭記事より)。

マク二−ル「集団的自衛権行使を合憲としている憲法学者が三人おり、彼らは全員、日本会議に属している。それは何を意味しているのか?」

小林「私は日本会議にはたくさん知人がいる。彼らに共通する思いは第二次世界大戦での敗戦を受け入れがたい、だからその前の日本に戻したい。日本が明治憲法下で軍事五大国だったときのように、米国とともに世界に進軍したいという思いの人が集まっている。よく見ると、明治憲法の下でエスタブリッシュメントだった人の子孫が多い。そう考えるとメイクセンス(理解)でしょ」

 これはもう、アナクロニズムでしかない。現在の日米関係、アメリカの現状を全く見ていない。


小さなグループの集まり

 ただし、小林氏の「軍事五大国だったときのように、米国とともに世界に進軍したいという思いの人が集まっている」というのは、日本は自分の国の運命を自分で決めるプレイヤーであるべきだ、という点で当たっている。

 ところが、いまは全てアメリカ頼み。防衛を放棄し、経済だけで繁栄していった。それはそれで一つの成功だとは思うが、憲法の枠内で「孤立主義」を唱えてきた「一国中心主義」ではないか。米国と一緒に、世界に「進軍」することを本気で考えている日本人はいるのか。

 戦前の軍隊と違ってシビリアン・コントロールをはっきりさせ、統帥権の独立などの解釈は絶対に生まれない体制にする。単に「戦前の日本に戻したい」などと考えている会員は一人もいないと思う。第一、そのようなことは運動の目標たり得ないのである。

 以上述べたように、日本会議への批判は過大評価か的外れ。我々は「安倍政権の黒幕」などではなく、一所懸命活動している一国民連動団体でしかない。いま成果があがっているの
は、長年の地道な活動の結果なのだ。

奇しくも、『週刊金曜日』で魚住昭氏がこう書いている。

《日本会議の実態は小さなグループの寄り集まり》
《日本会議は戦術が巧みで、実態以上に自分たちを大きく見せるやり方がうまい。その結果、彼らがあたかも現在の日本を覆い、政治を動かしているかのような誇大イメージが現在、あちらこちらに広まっている》

 そのとおり。よくわかっていらっしゃるではないか。


たくぼ ただえ
―九三三年生まれ。五六年、早稲田大学法学部卒業、時事通信社に入社。ハンブルク特派員、ワシントン支局長、外信部長を経て、八三年、編集局次長。八四年、杏林大学社会科学部教授、同学部長を経て、同大学客員教授。国際政治学・国際関係論。法学博士。九六年、第十二回正論大賞受賞。著作に『ニクソンと対中国外交』(筑摩書房)、『新しい日米同盟−親米ナショナリズムヘの戦略』(PHP新書)、『戦略家ニクソン―政治家の人間的考察』(中公親書)など。」

 

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コメント
 
1. 2016年7月07日 19:47:26 : 9X0oAcMGZe : 0BRU6c5fjX0[1]
おもしろいですね

>実はいま、アメリカではリベラルは孤立主義と同じような蔑称になりつつあり、
>リベラルであることを隠すアメリカ人が圧倒的に増えていて

>九〇〜九一年にかけて、サダム・フセインがクウェートを占領したのを、
>ブッシュシニアが多国籍軍を使って追い出した。
>クウェートはワシントン・ポストの一面を使って感謝広告を出したが、そこに日本の名前はなかった。

これなんか完全にネオコンのレトリックですよね ブッシュ時代の書物「リベラルの背信」かと しかも

>一万人大会に、米国のジョン・マケイン上院議員がメッセージを送ってくれた。

どうみてネオコン勢力です

日本会議自体は昔からあったのかもしれませんが

それをアメリカの福音派などの原理主義グループを参考に

ロビイングや選挙協力のノウハウを伝授して強力な組織にしたのは

ネオコングループじゃないかと言う気がします

もちろん対米協力推進のために

アメリカの情報機関が中東などで言質の武装勢力に訓練をほどこしたり、資金援助するのと一緒ですね

もっともアルカイダのようにアメリカが援助したグループが暴走して

アメリカに牙を向くといった事実も同時に思い出すのですが


2. 2016年7月07日 19:55:04 : KzvqvqZdMU : OureYyu9fng[-440]

保守派の期待を背負って登場した安倍首相だが、後退したね、幻滅。

左を取り込むだとか、アホじゃないか。 安倍の左翼化だ。



[32初期非表示理由]:担当:アラシコメントが多いので全部処理

3. 2016年7月07日 20:52:57 : WAY3WUXKbk : aCIKpXBfEBk[8]
安倍の左翼化か。

日本語もロクに話せないKzvqvqZdMUにしては唯一マトモな表現だ。誉めてやる。

保守は極端な進歩主義に懐疑を持ち批判的態度で戒めるという、従来の保守の見解にしたがえば安倍たち憲法改正派やTPP推進派は保守ではなく進歩主義に属すわけで安倍の左翼化という表現は妥当だろう。

安倍が保守だと思うから間違うんだよ。
ていうか、保守の何たるかなんてお前たちに尋ねても無意味だけどな。


4. 2016年7月07日 21:12:31 : Oozg29Kcag : Qiiwq5NaXgQ[174]
>今日のThe Japan Timesを見たか

Japan Conference’s quest for constitutional revision
by Koji Sonoda
http://www.japantimes.co.jp/opinion/2016/06/07/commentary/japan-commentary/japan-conferences-quest-constitutional-revision/
Jun 7, 2016 The Japan Times

>昨年六月にイギリスのThe Economistが日本会議について報じた

Right side up
A powerful if little-reported group claims it can restore the pre-war order
From the print edition: Asia
http://www.economist.com/news/asia/21653676-powerful-if-little-reported-group-claims-it-can-restore-pre-war-order-right-side-up
Jun 6th 2015 The Economist


5. 2016年7月07日 21:40:36 : 0yRLJDoXKE : PXJJerRSY80[1]
01さん、賛同します。
この件はすでに、「日本の出したお金は米軍の支援に使われただけで、クウェートには全く関係ないお金だった。」で決着しているはずですがね。

6. 2016年7月07日 22:42:23 : aHn9rEtexk : K_AUkbOHri4[103]
例によってただのウソだ。こいつらは、ウソを平気で垂れ流す。そのウソに騙される奴だけ引っかけても十分目的を達するからだ。ウソも100回言えば真実になる、とはよく言ったもので、ファシストの常套手段だね。事実によって証明する必要がない。

7. 山田ミー太郎[68] jlKTY4N@gVuRvphZ 2016年7月07日 23:10:51 : 8dXcdZcmgI : B6N5ZP63xHg[4]
ツッコミどころ満載の田久保の寄稿だが、
一つだけ言わせてもらう。

> 万世一系の皇室を尊重するのはいけないのか。

日本会議に批判的なのはサヨクやリベラルばかりだ、
と思っていたらそれは大間違い。

万世一系の皇室を真に尊重するがゆえに、日本会議に所属する
利己主義ウヨ、イカサマウヨどもを断じて許すことが出来ない、
私のような者も存在することをお忘れなき様に願う。

キミたちは、陛下や皇室の権威を笠に着て、
「弱い者いじめ&自分たちの好き放題」をしたいだけの
似非ウヨに過ぎないのだよ。

「おほみたから」である国民を陛下からお預かりしている、という
気持ちを持って、国民皆んなの幸せのために捨て身で尽力する、
そんな人物が日本会議の中に一人でも存在するかね?


8. 2016年7月07日 23:49:39 : XkTCCkDgnU : eezLPl2kbbg[2]
くず神にも見捨てられるアベ

9. 2016年7月08日 08:50:03 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-9367]
Domestic | 2016年 07月 8日 07:05 JST
改憲4党、方針に差異

http://s1.reutersmedia.net/resources/r/?m=02&d=20160708&t=2&i=1144527110&w=644&fh=&fw=&ll=&pl=&sq=&r=PN2016070801000762.-.-.CI0003
改憲4党、方針に差異

 共同通信社は7日までに、9政党への参院選政策アンケートを行った。安倍政権下での憲法改正への賛否を聞くと、改憲勢力に位置付けられる4党のうち、賛成と答えたのは自民党、日本のこころを大切にする党の2党で、公明党とおおさか維新の会はあえて立場を示さなかった。慎重論が根強い支持者への配慮や、野党の立場を踏まえての回答とみられるが、4党間の方針の差異をうかがわせた形だ。

 消費税増税に代わる社会保障充実の財源は意見が割れた。

 アンケートは、各党の政策責任者らに文書を送付する形で実施した。

{共同通信}

http://jp.reuters.com/article/idJP2016070701001838


10. 2016年7月10日 00:07:23 : EIHH4CSarE : ZNs6WKx@BdQ[42]
私が日本会議の会長になったのは昨年で、それまでは代表委員として事実上、名前をお貸ししていたに過ぎない。

日本会議そのものに対する批判などについては、別の問題としておくとしても
これが、日本会議会長である田久保 忠衛杏林大学客員教授にとっての主訴で
あるというならば、確か前任者は、元最高裁判所長官までを務めた三好 達会長
から昨年で、それまでは代表委員として事実上、名前をお菓子していたに過ぎない
ということが、キャリアコンサルタントから見た見立てとして、考えられるところですね。

昨年に引継ぎを受けたことに対する背景については、一つ気になることですが、
高齢となり、引退されたということであれば、そっと静かに老後生活を送られて
いるのであれば、もう今となっては、何も申し上げることではありませんし、
ただ、そっと静かに老後生活を送って下さい、ということで暖かく見守っていく
だけにして、靖国神社に参拝するにしても、どうぞ心置きなく、そっと静かに参拝
して下さって構いませんから、ということで十分ですよね。

最高裁判所長官まで勤められ退官するまでの職務経歴そのものについては、実際に聞いてみないとわかりませんが、特に戦前から戦時中までの間において、何か後ろめたいことでもない限り、8月15日の一億総懺悔により滅び去った大日本帝国時代の歴史的な運命そのものであり、当時の日本人からして、自ら招き入れてしまったことこのにも責任がある以上、決してこの前会長そのものに対する責任とは言えませんが、最高裁判所長官を退官後に、このような日本会議会長となった背景というところに、現在の日本会議そのものが抱える問題と何か共通するところがあるとするならば、まさか、これがバレそうになって引退されたのか、あるいは前会長にも知らないところで、濡れ衣を着せられそうになって、何かに失望し、引退を余儀なくされたのか、どちらかではないかとも、思わず想定してしまったところですが?


11. 2018年1月04日 05:47:41 : AiChp2veWo : crH3ggO@jw4[1170]
ちゃんとした、したたかなお人も神職もいるが、金はあるが歴史やこちら方面のセンスのないおっさんが、右翼かっこしたいあほおっさんとか、多いよ。ぐだぐだ言ったところで、全くダメ。明治に戻すとかは全然ダメ。江戸に戻すというならよく分かるが・・。威張りたいだけで歴史観と正確な知識がまるでダメ男多いよ。

今お話をされました○○さんに比べれば、私など赤子のようなもので云々・・。と宣う司会の黒服男・・全く気持ちが入っていない。奇妙におっさん風貌のような男、何時代の夢想で生きとるのかね?。まっとうな愛国者は離れていくね。



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